最終面接の逆質問は企画力で勝利をつかむ! 体験談を聞いて念入りな対策をしよう
「最終面接の逆質問は何を聞けば良い?」「これまでの逆質問とどう違うの?」
内定まであと一歩となる最終面接でも、これまでと同様に「なにか質問はありますか?」と採用担当から逆質問を投げかけられます。最後の一言に何を残せば好印象となるのか、悩む人は多いのではないでしょうか。
最終面接の逆質問は、自分を売り込む最後のチャンスです。合格に近づくために必要なのは、質問の意図と相手のニーズを把握して、魅力的な逆質問ができる企画力です。
この記事では、これまでの面接との違いを踏まえた逆質問の考え方と例文を紹介します。同じ試練を乗り越えた経験者だからこそいえるアドバイスも参考に、最後まで全力で就活を駆け抜けましょう。
経験者視点の解決法付き|逆質問が思いつかない人はアピール内容から考えよう
逆質問を考えるときに「内容が思いつかない……」と誰もが一度は悩んだことがあるのではないでしょうか。
逆質問は「質問」というフレーズから、相手に何かを聞かなくてはいけないと考える人がほとんどです。もちろん、最終面接後に内定を承諾するかどうかの意思決定をすると考えると、現時点での疑問点を解消するのが一番です。一方で、不明な点を聞くだけでなく、質問を通して志望度や企業理解を伝える場として逆質問を活用することもできます。
逆質問の内容がうまく思いつかない人は、最終面接で何をアピールしたいかで考えてみましょう。同じ悩みを乗り越えた経験者の解決方法にも耳を傾けてみてくださいね。
逆質問は考えるのが難しく、ホームページを見ればわかるような簡単なことを聞いてしまうと逆効果になってしまう危険性があります。
自分で考えてもあまり良い質問が思い浮かばなかったので、大学のキャリアセンターに相談したところ、「公式HP記載の企業理念や目標をより深く読み込むと良い」と教えていただきました。そうして企業理念や目標などで疑問に思った点などから逆質問の内容を考えました。
深い内容が求められるからこそ周囲に頼ることが大切
最終面接の逆質問はできるだけたくさん考えておき、内容も一次面接よりはもっと具体的な内容の質問をするのがおすすめです。迷ったときは、企業のIR情報を読み込んでヒントを得たり、就活経験者の誰かに(キャリアセンターや先輩など)相談したりすれば解決できると思います。
これまでと何が違うの? 最終面接の逆質問の特徴を解説
逆質問を考えるとき、これまでの面接との違いに悩む人もいるのではないでしょうか。学生からすると「なぜ企業は毎回逆質問をするのか」「最終面接とどう違うのか」という疑問が湧いてしまいますよね。
意味のある逆質問の内容を考えるには、これまでの面接との違いと、企業の意図を理解することが大切です。内容を考える前段階の情報として、まずは最終面接の逆質問の基本情報を紹介します。
最終面接に参加した際、これまでの面接との雰囲気・質問内容・面接官の対応など、感じた違いについて聞かせてください。
やはり最終までとは違って威厳のあるオーラが漂っている方が多かったです。質問内容はより深く聞かれる場合と、今までのおさらいのような質問をされる場合と企業によってさまざまでした。
企業によりますが、雰囲気はおごそかな場合が多いです。参加する選考官も役員レベルの方々なので、就活生も堂々としていることが重要だと感じました。
最終面接では役職の高い社員が面接官であるため、厳粛な雰囲気である場合が多かったです。一方で、ガクチカなどはあまり深掘りされることはなく、意思確認といった面が強いように感じました。
面接官
これまでの面接と最終面接の大きな違いは、伝える相手である面接官です。
一次や二次面接では、現場責任者や人事が担当するケースがほとんどですが、最終面接では経営層である企業の代表者や役員が面接官を務めます。
聞く相手の違いを意識すると、自然とこれまでとは別の逆質問が思い浮かぶはずです。事前に面接官を知ることができなくとも、最終面接は採用の決定権を持つ人物が参加するケースが多いと覚えておきましょう。
あなたが参加した最終面接での面接官の人数と担当者について聞かせてください。
企業によると思いますが、私の場合は役員レベルの面接官が3人でした。オンラインで1人の場合もありました。
最終面接では面接官4〜5人の場合が多く、役職は人事部長や役員でした。一方で最終面接の面接官が1人の場合もあるので企業によると思います。
どの企業もオンラインで1人でした。担当者は現場のマネージャーや執行役員など、立場はまちまちでした。
企業の意図
企業が面接をする意図は、学生の適性と入社意欲の判断です。中でも最終面接の逆質問の場においては、経営層が面接官となるので、自社の強みや今後の展開を経営者が直に伝えることで応募意欲を高めてもらう意図も考えられます。
面接で相手の好印象を掴むには、聞きたいことや知りたいことを先回りした回答を伝えることが重要です。最終面接で求められる「自社との適性」と「応募意欲」という2つのフレーズは、逆質問の内容を考える軸としてしっかり把握しておきましょう。
評価されるポイント
「採用候補者」を選別するこれまでの面接と異なり、最終面接は自社で働く「内定者」を決める選考です。そのため、最終面接では、選考者を決める基本的なスキルや人柄に加えて、内定者にふさわしい適性や入社意欲を重視した評価が基準になります。
内定者に残るためにも、最終面接の逆質問では、適性や入社意欲をより具体的にアピールできる内容にし、入社後の将来性を相手にイメージさせることを意識しましょう。
経験者直伝! 最終面接の逆質問を考える際に必要な5つの要素
最終面接の逆質問は、判断基準の違いや相手の意図を踏まえ、何を伝えたいかで内容を考えることがポイントですが、初挑戦では難しく感じてしまう人もいるでしょう。
ここからは、経験者が実際に考えた方法を踏まえて、逆質問を作る5つの要素を紹介します。「何から手を付ければ良いかわからない」と悩んでいる人は、内容を参考に解決の糸口を見つけてくださいね。
最終面接の逆質問対策として、あなたが事前に調べた内容や対策について聞かせてください。
企業の情報サイトを使い、最終面接の実際の雰囲気・流れ・聞かれたことについて調べていました。
企業情報サイトや口コミサイトを利用してどんな雰囲気の面接なのか、過去の質問を3年分は調べて自分の回答を作りました。面接官本人への興味を示すために、面接官の名前を把握できれば事前にLinkedInとnoteに情報がないかを必ず調べて、そこから質問を考えていました。
その①質問する相手の情報
質問を考えるには、まず話す相手を理解することが大切です。
最終面接はこれまでと違い、社長・役員・人事部長などの経営層が面接官を担当します。そのため、質問内容は経営層にしか聞けない内容にする必要があるでしょう。具体的には、経営視点で会社をどう見ているかなどの踏み込んだ内容が適切です。
最終面接の担当者は企業HPで確認することは難しいため、口コミサイトやOB・OGの情報から事前に確認しておくと良いでしょう。
また、応募企業そのものについての情報も、評価される逆質問の内容を作る要素です。応募企業の事業内容はもちろん、業界での立ち位置、強み、経営情報など、企業を深く知って気になったことを逆質問に使ってみると良いでしょう。
その②企業に求められている人物像
最終選考に残っている人の多くは、すでに採用したい学生の人柄や能力など、求める人物像を把握したうえで対策をしている人も多いでしょう。
最終面接の逆質問では、これまでの経験をプラスした内容を組み込んだ逆質問をできるかどうかで、選考通過者から内定者に残るかどうかが分かれます。
選考フロー | 質問内容 |
---|---|
〜最終面接前 | ・〇〇様の中で、向上心を持った人はどのようなイメージですか? ・新卒に求める仕事量や目標数値はどのような設定をされていますか? |
最終面接 | ・御社の求める人物像である「向上心を持って挑戦できる人」という内容は、これまで数多くの新規市場へ参戦されてきた会社の事業展開が関係しているのでしょうか? 御社に強く貢献するために、ぜひ教えていただければと思います。 |
例のように「常に向上心を持って挑戦できる人」が求める人物像の場合、これまでの面接では、大枠を探るような質問でも問題ありませんでした。
しかし、最終面接では、採用担当との会話やこれまでの情報を踏まえたうえで、より企業理解が深い質問内容を考えられるはずです。例のように、求める人物像と自分の見解を合わせた質問ができると印象が良くなるでしょう。
その③アピールしたい内容や聞きたいこと
前述の通り、逆質問は伝えたい内容から考えるとスムーズです。就活の中で自分が一番アピールしたいことをもとに回答内容を考えてみましょう。
積極性や向上心、仕事への意欲を伝えたい場合の例文
御社に入社が叶えば、〇〇事業にも挑戦したいと考えているのですが、成果次第では可能でしょうか? 参加する際の成績に条件などあれば教えていただきたいです。
最終面接の逆質問は伝えたいことにプラスして、自分を採用するメリットも含めましょう。例のように、挑戦したい事業と目標達成のための向上心を持っていることを伝えれば、相手に入社後の貢献度の高さをアピールできます。
ほかにも、逆質問のために考えた内容ではなく、企業を深く知っていくことで本当に疑問に思うことを聞いてみるのも良いでしょう。
今後の展開を聞きたい場合の例文
もし入社が叶えば、配属部署での仕事はもちろん、大学で勉強していた〇〇の知識も活かして貴社へ貢献できればと考えております。今回初展開した〇〇事業の実績を拝見していたのですが、今後さらに事業拡大をしていくのでしょうか? 可能な範囲で今後の展望をお聞かせ願いたいです。
採用担当は日々多くの逆質問を聞いているので、質問が本当に聞きたい内容かどうかをある程度判断できます。例文のように自分が本当に気になっていることを聞くことができれば、純粋な入社意欲を伝えられますよ。
最終面接の逆質問でアピールしようと思ったこととは?
幅広い人とかかわる仕事に興味があったため、「国を横断して人々とコミュニケーションを取る機会はありますか」という内容の質問をしていました。
私が学生時代に頑張ったことも語学勉強だったので、面接全体を通して一貫性がある学生になれるよう意識していました。そのため、どのような機会にコミュニケーションを取るのかや、どのくらいの頻度であるのかなどもあわせて聞きました。
第一志望がMVVC(Mission、Vision、Values、Culture)を大切にし、フィットしない人を容赦なく落とす企業だというのは口コミサイトを見て知っていました。そのため、MVVCに共感している姿勢をアピールすることを意識しました。
MVVCの土台を作った人が最終面接の担当者だったため、その当時の苦労やこれから先の取り組みについてなども逆質問することで、共感しながらも自分自身もMVVCをブラッシュアップするつもりであるとアピールしました。共感するだけでなく、自分で変えていく力のある人を求めている企業の意図を意識したのがポイントです。
その④最終面接までに面接官とやり取りした内容
これまでの面接では、会社説明や質疑応答など採用担当とのやり取りで得た情報がたくさんあるはずです。面接官が何気なく話していたことや逆質問の回答内容などを振り返ってみて、最終面接の内容として使えるものがないか考えてみましょう。
前回の面接で説明された事業についての逆質問の例
先日の面接でご説明いただいた新規事業についてですが、入社後の成果次第で私でも挑戦することは可能でしょうか?
採用担当も学生一人ひとりの面接内容は把握しているので、前回の内容を聞くことで面接後にしっかりフィードバックできていることが伝えられます。
逆質問は最終面接の会話を踏まえた回答でも問題ありませんが、その場で内容を考える必要があるためうまくまとめられないリスクがあります。あらかじめ逆質問は用意しておき、気になったことがあれば聞くようにすると良いでしょう。
その⑤逆質問の全体像
面接によっては、逆質問からやり取りが広がり、アピールのチャンスが増えるケースがあります。逆質問を考えるときは、面接官からの返答を予測し、深堀りした内容まで考えておくことが大切です。
面接官の返答を予測する流れ
逆質問①:既存事業の中で、今後新規展開を予定しているものはありますか?
↓
回答:システム開発事業では、今後自社のスマートフォンアプリで業務改善支援の展開も考えています。
↓
逆質問②:スマートフォンアプリを使った業務改善といえば、同業他社だと〇〇を認識しています。貴社のスマートフォンアプリ開発でも、社内の時間管理の共有や効率化にフォーカスしたアプリ開発を目指すのでしょうか?
例のように、既存事業からどんな事業展開があるかを想定しておけば、本番前の時点で深堀りした逆質問を用意できます。経験者がどのように逆質問から深堀りをしていったのかも参考にして、アピールのチャンスを逃さないようにしてみてくださいね。
昨今、社員がSNSやブログなどで自分自身の考え方を発信していることも少なくありません。特にベンチャー企業などではその傾向が強いと思います。
そのため、企業分析とあわせて面接官を分析し、どんな回答をする人なのかを考えるようにしていました。分析をするデータがない場合は、ChatGPTなどを利用すればある程度回答を予想できます。
その回答を元にして質問内容を変えたり、さらに質問を深掘りできるように準備していました。インプットがなければアウトプットの内容は深まらないので、まずは情報収集をすることが大切だと思います。
作成した質問文について「なぜ? どのように? ほかには?」を補うことで対策しました。
面接官のおこなう深掘りは、5W1Hがベースになっていると感じます。なかでも「なぜ? どのように?」は特に答えられるようにしておくと対策ができます。
たとえば、なぜその質問をしようと思ったかやそれを聞いてどのように思ったかなど、疑問詞を補って返答を予測していくようにしましょう。
メンターがついている場合は、メンターの方に面接官の名前と特徴を聞いていくと良いと思います。私の経験上、大半のケースでメンターから面接官の名前を教えてもらうことができました。
最終面接で出てくる方々は、ある程度会社のなかでも重要人物のため、ネットやSNSなどで検索してみると情報が出てくるときがあります。その人の考え方や経歴を踏まえた質問ができると良いと思います。
採用に近づく一歩! 最終面接の逆質問で印象を残すためのポイント
ここまでは逆質問の考え方とポイントを紹介しました。ここからはプラスアルファとして、好印象を残すための方法も知っていきましょう。
せっかく最終選考まで残ったなら、だれもが内定を掴みたいと考えるはずです。ただ逆質問を考えるだけでなく、内定に近づける工夫も加えて、最終面接を乗り越えていきましょう。
最終面接の逆面接で内定を獲得するために気を付けたこと
HPに書いてある情報や志望企業の製品などをもとに逆質問の質問内容を考えました。「企業研究の深さ」をアピールすることが個人的なこだわりポイントです。ホームページなど隅々に目を通し、「あなたたちのことをこれだけ調べています」と、やる気と志望度の高さがわかるようにしました。
実際「かなり調べてくれているんですね」と、面接官からの評価も高かったです。もう調べ尽くしたという程度まで調べてみることで、自分自身にも自信が芽生え、堂々とした態度で逆質問ができるのではないかと思います。
面接官がしている業務については徹底的に調べ上げ、その人が担当する部署の最新の資料やnoteの記事のなかから逆質問をするようにしていました。たとえ資料が前日に発表されたものだとしても、すぐにキャッチアップして質問内容に取り組むようにしていました。継続的に企業に対して興味を持ち、前向きに就活に取り組んでいるとアピールできると思っていたからです。
面接での逆質問などはすべてメモをしていたため、被りは基本的にないようにしていました。日ごろから企業の情報に対する感度を高めて、すぐに面接に活用していくことが必要だと思います。志望企業の社員のSNSなども随時チェックしてみてくださいね。
逆質問は「聞くだけ」で満足しない
面接中は、どんな言動でもすべて評価の対象であることを意識しなければなりません。逆質問においても、ただ聞くだけで満足せず、自己PRの機会だと捉えて臨むことが大切です。
質問内容は「逆質問をしなくてはいけないから聞いている」と相手に伝わるとマイナスな印象を残してしまいます。自分の考えややりたいことを入れ込んで、「伝えたいことがあるから話している」と意欲が伝わる逆質問を考えましょう。
質問内容は複数パターン用意しておく
最終面接でお互いのすり合わせをするラストチャンスである逆質問は、企業によっては多めに時間を確保していることもあります。一つの質問が終わったあと「ほかに質問はありませんか?」と聞かれたときに答えられないと、最後にマイナスな印象を感じさせてしまうかもしれません。
逆質問はかならず複数パターン用意し、質問時間が長いときでも対応できるようにしておきましょう。また、話の流れによって質問内容を変えられるように、違う系統の逆質問を考えておくことがポイントです。
最終面接の逆質問はいくつ用意しましたか?
用意していた数は2~3個です。「自分はこういうキャリアを歩みたいと思っているが○○さんはどのような目的で入社されましたか?」という質問から、会話形式で質問していました。
用意していた数は5〜10個です。半分が企業の今後の展望に関することや事業に関する質問、もう半分が面接官に関する質問でした。
事前に用意したのは2〜3個でした。面接の残り時間や雰囲気を見て、実際に質問する数を変えていました。
相手に配慮した質問内容にする
逆質問は自分をアピールできるような内容を作り込むことが大切ですが、同時に相手への配慮を持つことも忘れないようにしましょう。
最終面接だからといって自分が必ず入社する前提で質問をしてしまったり、企業の事業計画を細部まで教えてもらえるような態度をとってしまったりすると、相手に不快感を与えてしまうこともあります。
逆質問にはなるべく「差し支えなければ」「もし入社することができれば」などの枕詞を付けて、ワンクッションおいた逆質問ができるようにしましょう。
緊張してしまう社長面接。逆質問では、どんなことを質問したらいいのでしょうか? 先輩たちの体験談も交えながら紹介しています。ぜひ、参考にしてみてください。
社長面接を突破した内定者直伝の面接対策|質問と逆質問例30選付き
アピールしたい内容別|最終面接の逆質問40選を紹介
ここからは逆質問の選択肢を増やすために、アピールしたい内容ごとの例文を紹介します。作成のコツも解説するので、自分が伝えたいことに近いものを探して作り方をチェックしてみてくださいね。
応募企業への理解や興味関心を示す逆質問10選
応募企業への理解や興味関心を示す逆質問の例
①御社の主力事業は〇〇ですが、同業他社に負けないために何が必要と考えられていますか
②御社の事業の中で、今後業界で欠かせない立ち位置になるために発展すべきことはなんだと考えられますか
③直近の実績を拝見して、御社では既存事業の拡大が活発におこなわれていることが見受けられますが、新規事業ではなく既存事業に注力する理由を教えていただけますでしょうか
④昨年御社では大幅な資金調達を実現していましたが、〇〇様の中で、投資企業が将来性を感じて御社へ融資を決めた理由はなんだったと考えられますか
⑤〇〇様の中で、ニーズの移り変わりが激しい食品業界で長期にわたって首位を勝ち取ってきた御社の一番の強みはなんだと考えられていますか
⑥可能な範囲で今後の展望を教えていただきたいです
⑦〇〇様(社長)のルーツをHPで拝見したのですが、御社の立ち上げるきっかけとなった前職の〇〇ではどのような仕事に取り組まれていたのですか? 当時仕事で大切にしていた価値観はありますか
⑧中期経営計画では、来年から新しい事業へ参入されるとのことですが、その立ち上げ場所に〇〇(国名)を選ばれた理由はなんだったのでしょうか
⑨御社の企業理念を一番体現できている事業を教えてください
⑩これまでのお話やHPの情報などを踏まえ、御社の〇〇事業の今後の課題は〇〇だと私は考えたのですが、実際に働くうえで事業の課題解決にはどのようなことが必要になるのでしょうか
事業内容を深堀りした質問や、今後の課題について自分の考えを逆質問の内容に組み込むことで、応募企業への理解や興味関心があることを伝えられます。また、経営戦略や決算表を読み込んだ質問ができると、熱心な情報収集をしていることもアピールでき、志望度の高さを伝えられるでしょう。
企業HPで代表者についての詳しい情報が確認できれば、内容を踏まえて経歴の質問や経営方針について聞くのもおすすめです。経営者にしか聞けない質問を織り交ぜることで、最終面接ならではの逆質問ができるようになるでしょう。
自身の将来性をアピールできる逆質問10選
自身の将来性をアピールできる逆質問の例
①私のような経験の浅い社員が事業の発展に貢献するためには何が重要と考えられますか
②配属される〇〇事業部では新卒にどのような仕事が期待されていますか
③配属予定の〇〇部は大人数の部署だと伺いました。入社後にその中で新入社員に求める役割はなんでしょうか
④〇〇様の中で、仕事で評価される人間はどのような人物ですか
⑤〇〇様がもし今新卒に戻れるのなら、どのようなスキルを付けますか
⑥ご自身が壁にぶつかったとき、乗り越えるために意識されていることはありますか
⑦御社には新卒採用で求める人物像がありますが、〇〇様が個人的に必要と考えている条件があれば教えてください
⑧〇〇様が御社に入社された時の目標はどのようなものでしたか
⑨私は御社に入社が叶えば、3年後は〇〇のような人物になっていたいと考えています。〇〇様(人事部長)は御社に入社3年目はどのような仕事をされていたのですか
⑩〇〇様(社長)の中で「魅力的な社会人」はどんなイメージがありますか
入社後の業務を想定した内容や面接官の中で新卒に求める能力を逆質問することで、回答の返答時に自分の将来性をアピールしやすい状況を作れます。
回答の返答時に自分の将来性をアピール方法①
逆質問:「〇〇様が御社に入社された時の目標はどんなものでしたか?」
↓
回答:「先輩社員と同じ仕事量をこなすことでした。〇〇さん(学生は)は何かありますか?」
↓
返答:「私の目標は、基礎をしっかり覚え土台を固めたうえで、応用力を付け2年目に向けた経験を同期よりも早く積んでいくことです。」
回答の返答時に自分の将来性をアピール方法②
逆質問:「〇〇様がもし今新卒に戻れるのなら、どのようなスキルを付けますか?」
↓
回答:「私なら海外展開を視野に入れた語学力を磨きます。」
↓
返答:「ありがとうございます。私も英語力は必要だと感じていて、IT業界で使用される英単語やフレーズを今勉強しています。」
例のように、返答で採用したときのイメージがつくような内容を入れ込むことで、相手に自分を採用するメリットを伝えられます。
「私は御社に入社が叶えば、3年後は〇〇のような人物になっていたいと考えています。〇〇様(人事部長)は御社に入社3年目はどのような仕事をされていたのですか?」というように、自分の将来性をはじめに伝えるケースも良いでしょう。
応募企業との適性を確認・伝えられる逆質問10選
応募企業との適性を確認・伝えられる逆質問の例
①〇〇様(代表者)から見たこの企業に勤める社員の特徴や強みは何ですか
②この会社のPRをご自身で考えるならどんな内容にされますか
③〇〇様(代表者)が仕事をうまく進めるうえで取り組んでいることを教えてください
④〇〇様(代表者)が個人的に考える業界の楽しさややりがいを教えてください
⑤自社の社員の強みや魅力を一言で教えてください
⑥これまでの面接で、御社の求める人物像は3つあると伺いましたが、採用の中で一番重要視されていることはなんでしょうか
⑦社会人にはスキル以外にも人間性が大切だと感じています。人間力を鍛えるために〇〇様が心掛けていることはありますか
⑧前回の面接で〇〇様(人事担当)より、御社には社風に合った社員が多いというお話を伺いましたが、実際にそう感じたエピソードなどはありますか
⑨御社では、社員同士の垣根が低く部署交流が多いと伺いました。いち早く職場になじむためにはどんな心積もりをしておけば良いでしょうか
⑩会社全体の成長戦略について教えていただきたいです
社員の能力や仕事の姿勢に関する内容を逆質問に入れることで、自分の適性を伝えやすい話題作りができます。「求められるスキルはなんですか?」と単純に聞くのではこれまでの面接の逆質問と同じになってしまうので、自分の考えや前の面接でのやり取りを踏まえた内容を考えましょう。
能力や人物像以外にも、仕事への貢献度を伝えられる逆質問を考えるのもおすすめです。「会社全体の成長戦略について教えていただきたいです」のように、相手から今後の展望を聞き出す質問をして、自分が入社後どのように貢献できるかを具体的にアピールできる機会を作り出しましょう。
志望度の強さを伝えられる逆質問10選
志望度の強さを伝えられる逆質問の例
①御社への入社が叶えば、〇〇の事業に参加し、企画立案から実行まで積極的に携わりたいと考えています。新卒でもそのようなかかわり方でプロジェクトに参加することは可能でしょうか
②〇〇様は新卒として入社後、どのようなキャリアを歩まれたのですか? 自社で活躍するイメージを固めるためにお伺いしたいです
③御社の〇〇職としてできるだけ早く実績を積むために、学生の今からでもできることがあれば教えてください
④経営者の視点から見た、大学生のうちにやっておくべきスキルアップ法はなんでしょうか
⑤〇〇様の中で、入社にあたり新卒に理解しておいてほしいことはありますか
⑥将来的には御社の〇〇なポジションで活躍したい目標を持っています。新卒から実績を積めば、何年ほどでかなえることができるでしょうか
⑦御社で働く社員に持っておいてほしい価値観はなんですか
⑧御社でトップの成績を収める社員たちに共通することはありますか
⑨今までの経験の中で、採用したいと感じさせられた学生の特徴を教えていただきたいです
⑩事前に使用方法を勉強しておきたいので、業務で使用されるツールやシステムについて可能な範囲で教えていただけますか
志望度の強さをアピールするには、その企業への興味関心となる、企業理解の深さを伝えることが重要です。ただ事業内容を聞くのではなく、会計情報や事業戦略を読んだうえで自分の見解を持って質問を投げかけることが、最終面接の逆質問にふさわしいといえるでしょう。
ほかにも、入社後の明確な目標があったり、取り組みたい仕事が具体的になっていることで志望度の強さをアピールできます。あらかじめ応募企業をよく調べていないと聞くことができない逆質問ではあるものの、準備しておけば安心して最終面接に臨めるでしょう。
選択肢を増やそう! 最終面接の逆質問のリアルな回答内容を経験者に聞いてみた
最終面接でする逆質問の内容は、想定していた質問の答えが面接中にわかったときなど、当日のやりとり次第で臨機応変に変えなくてはいけません。そのため、いろいろな例文に触れておき、複数パターンの逆質問を用意することが大切です。
インターネットでよくある例文を見ることも良いですが、採用担当に響く内容を考えるには、経験者が実際にした逆質問を参考にすることをおすすめします。最終面接で実際に使った逆質問の内容を、当日の流れとともに聞いてみましょう。
グローバルに幅広い人と一緒に仕事がしたいことをアピールしていたので「国を横断して、人々と仕事をする機会がありますか」という内容の質問をしていました。また、希望の業務への参加は年次何年目からが多いのかなども聞きました。
キャリアについての質問としては「自分は〇〇という目的で△△なキャリアを歩みたいと考えている。○○さんはこれまでどのような目標を持ち、自分のキャリアを歩んできましたか?」と聞いていました。
IT業界の営業職を志望していて、担当面接官は執行役員で人事を担当している方でした。
逆質問の内容としては、「多様なバックグラウンドを持つ社員を世界中から雇用するにあたり気をつけていること」「今後人事として取り組んでいきたい企業の課題」「面接官本人のキャリアについて」を質問しました。
面接官の返答に対してさらに回答することはありませんでした。ただ、営業職希望でありながらジェンダーギャップや人事制度に対しても興味があることを伝えていたため、ぜひ人事関係の仕事も一緒にやりましょうとお声がけをいただいたので、どうやったらそれを実現できるかなどの質問も増やしたりしました。
自動車業界のAI(人工知能)研究開発、先行開発職を志望していました。
逆質問の内容は「研究開発職ではどのような能力が必要か」、「AIに関する研究は今後さまざまな技術として用いられると考えているが、実際に扱ううえで問題点だと感じていることは何か」、「チームを引っ張っていくにはどのような能力が求められるか」などについて質問しました。
事前に用意した質問もありましたが、なるべく面接中に話した内容に関して質問することを心掛けました。逆質問後の面接官の返答に対する回答は、「~~ということですね」のような感じで、自分なりの解釈を伝えるようにしていました。そうすることで理解していることを伝えられると思います。
事前に知ってリスクヘッジ! 最終面接で避けるべき逆質問の特徴
最終面接の逆質問は自分が伝えたいことから考えることがベストですが、避けるべき内容もあるので注意が必要です。希望の企業の内定に近づくためにも、逆質問のタブーについて知っておきましょう。
雇用条件や事業内容について
最終面接は、企業に強い興味や関心を持っている学生を選別することが大前提です。そのような中で、年収や勤務時間など、応募条件を見るとわかるような内容を質問されると、自社への志望度が低いと判断されてしまうでしょう。
基本的な雇用条件は、採用情報を調べたうえで応募することが相手への礼儀です。もし気になることがあれば、最終面接までに確認しておくことがおすすめです。
ただし、雇用条件を深掘りしたうえで聞きたいことや伝えたいことがあれば逆質問に使っても問題はありません。
雇用条件を深掘りする例文
御社ではここ数年で在宅ワークを取り入れたことを知ったのですが、その経緯はやはりコロナ禍の影響でしょうか? 打ち合わせ業務が必須になる御社の事業をされる中で苦労された点はありましたか?
雇用条件を深掘りした逆質問になっているかどうかは、「ただ聞いただけ」になっていないかを判断基準にして考えてくださいね。
現場担当者に聞くべき内容
経営層と話す機会である最終面接の逆質問では、これまでの面接では聞けなかった内容について触れることを意識しましょう。逆質問でよくある「1日のスケジュール」や「配属部署での仕事のやりがい」などは、現場担当者へ聞くべき質問であり、最終面接に適しているといえません。
業務について聞きたいのであれば「経営視点で見た仕事のやりがい」など、相手の目線に合わせた質問をすることが大切です。
社長や役員とは、入社後に話す機会もなかなかありません。せっかくのチャンスにふさわしい内容を考えてみましょう。
マイナスな印象を残す内容
逆質問をすることで、相手にマイナスな印象を残してしまわないように注意しましょう。退職者の数や社内の人間関係でのトラブル事例など、後ろ向きな内容の質問をすると、採用担当を不安にさせてしまうこともあるかもしれません。
マイナスな印象を残す逆質問の例
・御社の平均残業時間を教えていただきたいです。(最終面接までに聞くべき内容)
・ノルマが達成できない場合はどうなりますか?(マイナスな発言)
・年収として〇〇万円を希望しているのですが、叶えることはできますか?(条件の確認不足)
逆質問は自己PRにもなり得る場なので、相手へ好印象を残すためにも、プラスな内容を考えるようにしましょう。
質問なしは基本NG
「逆質問は聞きたいことがなければなしでも良い?」と気になる人もいますよね。
就活では逆質問も選考の一種なので、ほかの質問と同様に、受け答えの内容が判断基準の一つです。そのため、逆質問ができなければ「聞きたいことがない」ではなく「答えられない」とみなされ、採用担当に良い印象を残せません。
逆質問は作り慣れていないと悩んでしまうこともありますが、伝えたいことは何かを考え、経験者の実例も参考にしながら用意してくださいね。
念には念を! 最終面接で逆質問が飛んでしまったときに使える対処法
これから最終面接に挑む人は、これまでの選考よりもさらに不安を感じている人もいるのではないでしょうか。経営層が参加する最終面接では、その空気感に慣れず、せっかく考えた逆質問の内容が飛んでしまうかもしれません。
最後は逆質問が飛んでしまったときの対処法を紹介します。万が一の対策として、実際に当日に内容を忘れて乗り越えた人の経験談も参考に、万全の対策をしておきましょう。
最終面接の緊張に関しては、「自分がこれほど入念に準備したんだから大丈夫」と言えるほどギリギリまで練習をすることで、対処していました。
移動時間中もスマホに「就活軸となぜその就活軸なのかという回答」「志望動機と志望動機のもとになる原体験」をまとめたメモを見ながら電車に乗って時間をつぶしていました。あとは心の問題で「この企業に落ちても、まだ選考途中の企業があるから大丈夫」と言い聞かせて自分を安心させていました。
最終面接ではほとんど緊張していませんでしたが、緊張しているときは必ず「緊張しています」と自己紹介の時点で発言してしまうようにしていました。相手にも「緊張しているから仕方がない」と思ってもらえれば良いなと考えていました。
また、私の場合面接はすべてオンラインでおこなわれました。そのため画面の半分をZoom、半分をこれまで準備してきた回答や逆質問のドキュメントにすることで、そもそも質問内容などが飛ぶことはないように対策していました。
入社後の意気込みを伝える
逆質問がどうしても思い出せない場合は、入社後の意気込みをはっきりと伝えましょう。質問ではなく、意思表明となりますが、回答をしないよりも相手へ誠意が伝わる方法です。
入社後の意気込みを伝える例文
・貴社に入社できましたら精一杯仕事に取り組んでいきたいと考えております
・入社後は〇〇の業務で同期の誰よりも成果をあげたい所存です
・これまでの面接を通して、御社で働きたい気持ちがより一層強くなっております
逆質問を忘れてしまったショックで自信なく発言してしまうかもしれませんが、意気込みは相手へやる気や誠意を伝えるものであるため、できるだけはっきりと元気よく言い切ることが大切です。最後を印象良く終えるためにも、笑顔も忘れないようにしてくださいね。
面接のお礼を伝える
逆質問を忘れたときは、面接のお礼を伝えることも一つの手段です。
面接のお礼を伝える例文
・本日はこのようなお時間をいただき誠にありがとうございました。御社のことを知る有意義な時間でとても勉強になりました。今後ともよろしくお願いいたします。
・本日はお時間いただきありがとうございました。本日の面接で、より一層御社に入社したいという熱意が深まりました。今後ともよろしくお願いいたします。
企業によっては「最後に一言どうぞ」と挨拶の機会を作る場合もあるため、1〜2パターンお礼を考えておくと良いでしょう。時間をもらったお礼と、感想や方針を加え端的に伝えることが大切です。
最終面接の逆質問は勝利をつかむ最後の一手! 経験談から回答のヒントをつかもう
最終面接の逆質問の考え方と例文をまとめました。
最終面接の逆質問は、内定がかかっているからこそ、内容作りに慎重になってしまう人も多いでしょう。何が正解か悩んだときは、相手に聞くのではなく伝えることを意識すれば、最終選考にふさわしい逆質問が作れます。
本番を乗り越えた経験者にしか言えないアドバイスも参考にしながら、回答のヒントをつかんでくださいね。
「内定が取れる逆質問」というものは、実際には存在しないことを理解しておくことが重要です。逆質問は確かに大切ですが、面接での回答が何よりも重要になります。企業は面接全体を通じて、「あなたがどれだけ自分をしっかりとアピールできているか」「あなたがその企業の欲しい人物に必要な資質を持っているか」ということを判断しているのです。
面接はあなたの人間性や価値観、能力を伝えられる大切な機会であり、最終面接では一部分の資質より、人物全体を評価していることが多いです。そのため、自分らしい会話からいかに本来の自分を出せるかも重要になります。
面接での回答がしっかりしていれば、逆質問の場面でさらに自分をアピールするチャンスが生まれますが、逆に面接での内容が弱いと、どんなに良い逆質問をしても効果は限定的です。
最終面接では企業に対する意欲が伝わる逆質問をしよう
その上で、最終面接での逆質問を考える際には、「入社への意欲」や「仕事への意欲」を示す質問が効果的だと思います。
あなたが「その企業でどれだけ真剣に働きたいか」「その仕事に対してどれだけ積極的に取り組もうとしているか」を伝えることが重要です。相手にそのような思いを感じてもらえるような質問を考えてみてください。
人事の方や現場社員の方には聞きたいことが多かったので、本当に疑問をぶつけるといった形で質問はいくらでも出てきました。しかし最終面接では相手の立場が上がっていることや、面接自体も最後の段階まで進んでいることから初歩的な質問はできないなと思っていました。企業方針や経営理念について質問したいと思っても、失礼に当たるラインがあまりわからず、どこまで質問して良いかと見極めることが難しかったです。
相手目線で質問を投げかけることで解決しよう
少なくとも入社したい熱意は伝える必要があると思い、悩んだ結果「社長から見てどのような人材が活躍すると思いますか」という無難な質問に落ち着きました。ただ、「社長から見て」を強調することであなたの意見が聞きたいですとアピールするようにしていました。