「仕事をする上で大切なこと」回答例23選|内定者直伝の作成法とは

社会人のリアルな声をヒントに「仕事をする上で大切なこと」の回答を準備しよう

「仕事をする上で大切なこと」の回答は実際に働く人の声をヒントに考えよう

就活の面接でよくある質問を調べていたら、「仕事をする上で大切なこと」が出てきて回答作成に悩んでだ……なんて人もいるのではないでしょうか。実際に社会人経験のない人にとっては、なかなかイメージしづらい質問ですよね。

そこで今回は、働くなかで感じる「仕事をする上で大切なこと」を社会人に聞いてみました。リアルな体験談から「仕事をする上で大切なこと」をイメージして、あなたらしい回答を作成してみましょう。

また、面接経験者の「仕事をする上で大切なこと」の回答も紹介します。面接対策に取り組んでいる人は、ぜひこの記事を参考にしてくださいね。

先輩に聞いてみた! 実際に面接で答えた「仕事をする上で大切なこと」を教えて

まずは、「仕事をする上で大切なこと」という質問に対し、実際に答えた内容を先輩に聞いてみましょう。

自分の力だけで、自分なりの回答を用意することは大切です。しかし、先輩の回答には質問に答える上で意識すべきポイントや押さえるべきポイントなど、好印象につながるヒントがたくさん詰まっています。

自分らしさが伝わる回答を作るためにも、どのような回答をすべきかイメージを掴んでおきましょう。

「仕事をする上で大切なこと」を聞かれたときの実回答

R・N
R・N
4年生大学/理系学部
仕事をする上で大切なことは「仕事に対する熱意」

私は、仕事に対する熱意こそが、仕事をする上では必要だと思います。私が仕事を通して叶えたい目標は、「高度な情報技術を用いて社会に価値を創造する」というものです。実際に、この夢を実現するためにかなりの時間を勉強に費やしてきました。

たとえば、趣味でも情報の分野に対して積極的に触れあい、講義では教授からもさまざまな視点による課題解決の方法を得るなど、目標へのアプローチ方法を身に付けてました。この熱意を持って取り組んだ経験をもとに、業務にも挑戦し、社会に価値を創造したいと考えます。

K・G
K・G
名古屋市立大学/経済学部
職場にはレベルの高い環境と仲間を求めている

私が仕事をする上で大切にしたいことは、「環境と仲間」です。理由として、私は小学3年生から現在に至るまで12年間ほどサッカーを続けており、チームと共に成長してきた経験があります。そのなかでも、レベルの高い環境に自分自身を置くことで、とても成長できたと思っています。

だからこそ、仕事をする上でも能力の高い仲間と、一緒に仕事をおこなうことが一番大切であると考えています。

どのようなことを意識して回答を考えた?

H・T
H・T
4年制大学/文系学部
いかにお客様とのコミュニケーションが取れるかを大事にしたい

「私が仕事をする上で大切にしたいことは、お客様の視点で物事を考えながらコミュニケーションをすることです」と答えました。

私が面接を受けていた業界は無形商材を扱う業界だったため、自分自身が商品となって、サービスを売り込む必要がありました。それに加え、1人で完結する業務ではなかったため、自分だけでなく、会社の利益のために仲間と協力してお客様の利益を実現していきたいということも面接で伝えていました。

業界によって求める人物像が違うので、それをもとに仕事をする上で大切にしたいことを考えると良いと思います。

Y・A
Y・A
4年制大学/文理融合学部
仕事で世の中に大きな成果を残したい

「私が仕事をする上で大切にしたいことは、チームで働くことと、世の中に大きな成果を残すこと」と答えていました。

前者については、一人で何かをするよりも、チームとして強みを発揮しながら取り組むことで良い成果が出ることを実感した経験が何度もあるからです。後者についても、これまで自分自身が高いレベルの環境に身を置くことで、全国平均に比べて高い成績を残した経験があり、それがきっかけになっています。そして、結果を残せたということが自分自身のモチベーションとなり、その後も活躍することができました。

これらの経験から、社会に対して大きな成果を出したいと考えるようなったため、原体験と結びつけながら話すことを意識していました。

N・T
N・T
4年制大学/文系学部
お客様・従業員との信頼関係こそが仕事をする上で大切にしたいこと

仕事をする上で大切にしたいことを聞かれた際は、「お客様との信頼関係、従業員同士の信頼関係を大切にしたい」と伝えていました。

仕事は1人でできるものではなく、お客様がいるからこそ成り立つものです。また、一緒に働く仲間と協力し合うことで、最良の結果を成し遂げることができるとも感じています。

だからこそ、人との信頼関係は常に大切にしたいと考えています。回答する際には実際に信頼関係が活きたエピソードや、どうやって信頼関係を築いてきたのかなどのエピソードも話せるように準備していました。

面接官が「仕事をする上で大切なこと」を質問する意図

面接官が「仕事をする上で大切なこと」を質問する意図

面接官がなぜ「仕事をする上で大切なこと」を聞くのか把握しないことには、良い回答を作ることは難しいと言えます。

深掘り質問に備え、回答内容の軸がズレないようにするためにも、意図を把握しておきましょう。

仕事に対する姿勢を知るため

社会人経験のない就活生に対して、働くということについてどれほど具体的なイメージが描けているかや仕事への向き合い方を企業側は確認しています

働き方などを深く考えず、ただ給料面や待遇面だけに惹かれて応募した場合、「当社で働くイメージがあまりできていないのでは」と捉えられてしまうかもしれません。一方、仕事に対するモチベーションが高い人は、その企業で働くイメージを持って面接に挑んでいることが伝わるので、「入社後の活躍が期待できそうだな」と面接官から高評価を得ることができるでしょう。

在籍する社員と合うか知るため

「仕事をする上で大切なこと」という質問で、在籍する社員と相性が合うかどうかもチェックしています。

というのも、社員との相性が悪い人が入社すると、社員の負担が増え、さらに足並みがそろわなくなり、事業運営に支障をきたしてしまう恐れがあるからです

企業が把握している社員の価値観や考え方と応募者の価値観や考え方を照らし合わせ、在籍している社員との相性が良いかどうか判断します。

「仕事をする上で大切なこと」一覧! 自分にぴったりな考え方を探してみよう

「仕事をする上で大切なことでは、どのようなことを答えたらいいのだろう」と悩んでいる人は、今から紹介する一覧から自分に合った考え方を見つけてみましょう。

まずは一覧を見ながら「自分の考え方に近いな」「日頃から意識していることだな」と感じた言葉をいくつかピックアップして共通点を探ってみてくださいね。

精神面:仕事への向き合い方

まずは仕事の向き合い方に関する言葉を紹介します。仕事に対してどのように向き合うのかは、仕事をする上でとても大切です。その姿勢が仕事の質を決めると言っても過言ではありません

なぜ仕事をする上で大切なことだと思うのか、その裏付けとして、あなたが普段どんな気持ちで物事に取り組んでいるのか、回答の中に詳しく盛り込むのがベストです。

責任感 自分の仕事や行為についての責任を果たそうとする気持ち
チャレンジ精神 失敗を恐れずに、新しい物事へ挑戦していく姿勢
当事者意識 ある問題や状況に対して自分ごとと捉えること
学習意欲 ある物事を極めるために学びたいと思うこと
向上心 よりすぐれたもの、より高いものを目指して努力すること
諦めないこと 取り組んでいる物事に対して、最後までやり通すこと
謙虚さ 自分の能力におごることなく、控えめで真面目な態度で人に接すること
探求心 興味のあるものを追いもとめ、深い知識を獲得しようとすること

行動面:仕事への取り組み方

主体性や計画性、判断力などの仕事への取り組み方に関する言葉も、仕事をする上で大切なことを表現するのにおすすめです。仕事への取り組み方に関して、自分が大切にしている考え方を伝えることで、企業側はあなたが実際に働く姿を想像しやすくなります

これまでの成功した出来事と紐づけてアピールすれば、あなたの回答の信憑性が増しますよ。

主体性 自らの意思に基づいて判断し、行動すること
計画性 目標や期日までのスケジュールを前もって立て、
その通りに行動して物事を成し遂げること
判断力 危機的状況や窮地に陥ったときでも物事を正しく認識し、評価する能力
実行力 目的や目標に対する計画を設定し、確実に行動する能力
リサーチ力 知りたいことを的確に調べる能力
生産性の高さ 企業が少ない投資量で最大限の成果を出すこと
業務改善力 業務の目的や工程を見直し問題点を見つけ、問題を解決する能力
課題を見つける力 現状を把握・分析し、問題を見つけていく力

対人面:組織へのかかわり方

会社という組織で働く場合、同僚や上司とどのようにかかわるかも、仕事をする上でとても大切なことになります

特に部活やサークルなど、集団行動での経験を持っている人は、より回答に厚みが増し、ほかの応募者との差別化にもつながりますよ。

思いやり 他人の気持ちにを尊重する気持ちのこと
協調性 自分と異なる環境や立場の人や違う考え方を持つ人と協力して、
同じ目標の達成に向けて行動すること
チームワーク 組織に属するメンバーが共通の目標を達成するために、
お互いに協力・連携すること
傾聴力 相手の話を深く理解し共感しながら聴く力
感謝の気持ちを
忘れない
他者に対する感謝や認識を常に心掛け、
その感情を表現すること
柔軟性 その場や状況に応じて行動や機能などを
素早く変化させて対応できること
信頼関係 お互いが安心した状態で頼り合うこと

社会人に直撃! 「仕事をする上で大切なこと」は何か聞いてみた!

とはいえ、働いた経験がないと、「仕事をする上で大切なこと」を考えるのはなかなか難しいでしょう。そこで、実際に働いている社会人に、「仕事をする上で大切なこと」は何かを聞いてみました。

実際に働いている社会人が、どんなことを大切にして働いているのかを知ることで、働くとはどういうものなのか、よりイメージしやすくなるでしょう

自分にとっての「仕事をする上で大切なこと」がある程度固まってきた人は、実際に働いている社会人にとって大切なことなのかどうか、チェックしてみるのもおすすめです。

S・K
S・K
4年制大学/文系学部
協調性と判断力を持ち合わせることが大切

就活をしていた頃は、協調性を大切に仕事をしていきたいと考えていました。意見交換といったコミュニケーションがより良い仕事につながると感じていましたし、周囲の状況から自分のすべき行動を考えることはチームにおいて非常に大切だと考えていたからです。

これは、社会人になった今でも大切な考え方だと思っています。しかし、ときには状況や立場によって、協調性よりも個人で臨機応変に対応することが重要になることもあると、年次が上がるにつれて感じるようになりました。

今では、チームの一員としての考え方にプラスして、個人として、状況に合わせた判断力とそれを実行する行動力も大切にしていきたいと感じています。

K・U
K・U
名古屋学院大学/経済学部
大切にしたいことが時間ややりがいに変化していった

就職活動をしていた当時は、給与やボーナスなど金銭的なところを大切にしたいと考えて行動し就職しました。自分は幼少期お金に苦労し育ったため、将来はお金に苦労しないような生活を送りたいと思い、比較的給料が高い営業職に就職をしました。

しかし、転職した現在は「お金」よりも「時間」や「仕事のやりがい」を大切にしています。効率良く仕事をし、ワークライフバランスを大切にするとともに、限られた時間で生産性を上げることを意識して仕事をしています。最近では、どうしたら今より良い会社になるのか、働きやすくなるのか、なども考えています。

N・I
N・I
東北大学大学院/工学研究科
相手の立場に合わせてコミュニケーション取ることがモットー

学生のときには、任された仕事を真面目にこなし、問題や課題を解決すれば、それだけで成長でき昇進できると考えていました。

しかし仕事で想像以上に大切だったことは、「かかわりのある周囲の人の業務内容や自部署との関係性を吟味して課題解決をし、仕事を進めること」でした。ある課題を任された際に、自部署のことだけを考えて解決策を提案してもうまく回らないことが多く、学生のときに考えていた以上に多くの人と議論しながら課題を解決することがありました。

これらの経験から、今の自分にとっての仕事をする上で大切にしたいことは「相手の知識量や業務内容を推し量った上で議論や話をする」ことだと言えます。

悩んでいる人は要チェック! 「仕事をする上で大切なこと」の見つけ方

仕事をする上で大切なことの見つけ方

「学生時代に頑張ったこと」など、実際に経験したことを述べるのと比較して、「仕事をする上で大切なこと」は未来をイメージする必要があるので、回答を考えるのに苦労しますよね。

そんな「仕事をする上で大切なこと」がなかなか思いつかないという人に向けて、「仕事をする上で大切なこと」の見つけ方を紹介します。

ある程度候補は決まっているけれど、まだ1つに絞り切れていない……という人も、ぜひ参考にしてくださいね。

就活生パネリストに聞く! 仕事をする上で大切なことの考え方

R・N
R・N
4年生大学/理系学部
仕事に対する付加価値をどう作るかを考えてみよう

「仕事をする上で大切にしたいこと」を考える際、自分が経営者として従業員に仕事を与えるときに「どのような成果を望むか」を考えれば、自ずと答えが見つかると思います。

仕事でもっとも大切にすべきなのは「責任感」と考える人も多いかもしれませんが、仕事に対して責任を持つことは当たり前のことだと言われたことがあります。確かに、仕事に限らず学業やサークル、部活にしても、役割がある以上責任は必ず付随するものだと認識しています。

そのうえ、仕事はその役割を果たして、対価としてお金をもらいます。お金をもらうのですから、より一層、責任が重くなることは当然です。ゆえに「仕事をまっとうする上で、どのような付加価値を付ければ企業に貢献できるか」を意識して自問すれば、それぞれの回答が見つかるのではないかと考えています。

K・G
K・G
名古屋市立大学/経済学部
将来のビジョンを固めると答えが見つかってくる

対策として、自分の将来のビジョンを少なからず定めておくと良いでしょう。これから先何十年か仕事をしていくなかで、「意味を持って仕事をしているか、いないか」で成長スピードが変わってくると考えます。

将来のビジョンから今すべきことを逆算して、目標設定をしていくと、仕事をする上で大切なことの回答がきっと見つかりますよ。

H・T
H・T
4年制大学/文系学部
学生目線と企業目線を持つ大学のキャリアセンターを活用

私は、大学のキャリアセンターで相談にのってもらいながら、仕事をする上で大切なことの回答を考えました。

キャリアセンターを使った理由としては、実際に働いている人の声を聞けると思ったからです。また、キャリアセンターは学生目線と企業目線、両方に対する理解もあるため、私が的はずれな考えを伝えても訂正してくれました。

そのなかで、会社は自社の利益のために動いているというアドバイスをいただきました。そこで私は、「会社の利益になるために、私が仕事をする上で大切にしたいこと」という軸で回答を考えました。

①アルバイトの経験から考える

「労働の直接的対価として報酬を得る」という共通点でいえば、アルバイトは社会人としての仕事に近い経験といえます。大学生になればアルバイトをする人も比較的多いため、アルバイトの経験から「仕事をする上で大切なこと」を考えてみましょう。

目標に向かって取り組んだこと、やり遂げたこと、やりがいを感じたことなどの経験を振り返り、そのときの自分の役割や心掛けたことなども一緒に思い出してみてください。たとえば、バイトリーダーという立場で新人の悩みをよく聞いていた場合は、傾聴力や思いやり、信頼関係などが心掛けていたこととして当てはまりますね。

異なるアルバイト先や業務内容にもかかわらず似たような役割や心掛けていたことが見つかれば、それがあなたにとっての仕事をする上で大切なことにつながっているかもしれません。

②自分の行動源泉から考える

高校や大学時代を振り返り、何かを選択・決断するときに自分が重視していたものを考えてみましょう。それが、あなたにとって仕事をする上で大切なことかもしれません。

たとえば、サークル活動の方向性を決めるために、ある1つの案に絞らなければならない状態になったとします。その際、「協調性」を重視する人であれば、自分と異なる環境や違う考え方を持つ人の意見をくみ取りながら会議を進めていきます。また、「思いやり」を重視する人であれば、消極的な人の意見もきちんと聞こうと努力するはずです。

このように、同じ状況であっても、何を重視して行動するのかは、人によって異なるのです。自分の行動を振り返って、何を大切にしていたかを考えてみましょう。

③OB・OG訪問をして先輩社員の考え方を聞く

OB・OG訪問をして、先輩社員の考え方を聞くのもおすすめです。

その際、実際に「今感じている仕事をする上で大切なこと」はもちろん、就活の面接で答えた「仕事をする上で大切なこと」も聞いてみましょう。実際に学生のときに考えていた「仕事をする上で大切なこと」と、実際に仕事をしてみて感じた「仕事をする上で大切なこと」の違いがあったのかどうかも聞いてみると良いでしょう。

できるだけギャップが生じないよう、再現性が高く、あなたが働くイメージを面接官に持ってもらいやすい回答を準備しておくことがポイントです

こちらの記事では、OB・OG訪問のメリットを紹介しています。実際にOB・OG訪問で得られた情報などもリアル体験談付きで紹介しているので、ぜひチェックしてみてくださいね。
OB・OG訪問とは|就活経験者が教えるおすすめ質問一覧付き

④自分のなりたい姿や価値観から考えてみる

あなたは、将来こんな人になりたい、あの人のように活躍したいなどの社会人としての憧れの人はいますか。具体的な人が思い浮かばなくても、「誰からも慕われる人になりたい」「仕事をテキパキこなす人になりたい」など、自分のなりたい像でも構いません。

思い描く理想像は、何を重視して仕事に取り組み、どのような姿勢で仕事に取り組んでいるのかをしっかり考えてみることで、あなたにとっての仕事をする上で大切なことが見えてきますよ

効果的な「仕事をする上で大切なこと」の伝え方3ステップ

仕事をする上で大切なことの伝え方3ステップ

面接の質問に対する回答において、自分らしさが際立つ回答をするのはもちろん大切なことです。

しかし、まとまりのない文章では、どれだけ素晴らしい考え方を持っていても、あなたが伝えたい内容がそのまま面接官に伝わるとは言い切れません。つまり、回答の構成は、内容と同じくらい重要なのです。

ここでは、「仕事をする上で大切なこと」の伝え方を3ステップで紹介します。自分が思う「仕事をする上で大切なこと」が決まった人は、一緒に回答を作成していきましょう。

就活生パネリストが回答を作る上で気を付けていたこと

R・N
R・N
4年生大学/理系学部
熱意で自分らしさを出すことで差別化!

私が回答を作る上で気を付けていたことは、熱意が伝わる内容にすることでした。仕事に対しての熱量の高さが、企業への志望度と捉えられると考えていたからです。

たとえば、「患者を救いたい」「サービスを開発したい」など、夢や自分の目標が明確であればおのずと熱意というのはついてくるものだと私は考えます。そのため、自分の目標もあわせて伝えることで、自分らしさが際立つ回答になるでしょう。

H・T
H・T
4年制大学/文系学部
誰目線で答えるかがポイント

私が重視していた点は、学生目線になりすぎないことです。

私達学生は、アルバイト経験はあっても社会人経験はありません。今までお客様として接客を受ける機会が多かったため、どうしてもお客様目線で企業のことを考えてしまうと思います。

しかし、会社に入ってしまえばお客様ではなく、その企業を支える社員の1人として対価のために働きます。そのため、できるだけ社会人として働く自分をイメージしながら、仕事をする上で大切にしたいことを答えられるよう意識しました。

①自分が思う「仕事をする上で大切なこと」を伝える

まず初めに、結論となる仕事をする上で大切なことを簡潔にまとめましょう。回りくどい言い方だとなかなか面接官に伝わらないため、「計画性」「チームワーク」などの一言、もしくは「段階を踏んで取り組んでいく計画性」ともう少し説明を加えて述べるのがベストです

先述した仕事をする上で大切なことの一覧を参考に、「私が考える仕事をする上で大切なことは〇〇です」と最初の一文を作成してみてください。

②大切だと考える根拠となるエピソードを伝える

最初に述べた仕事をする上で大切なことがなぜ大切だと思うのか、根拠となるエピソードを次に述べましょう。ポイントは、取り組んだこと・当時の感情・そこから学んだことを中心にまとめることです

深掘り質問に備えて、物事に取り組もうと思った背景や理由の部分もあらかじめ書き出しておくと、急な質問にも慌てずに答えられますよ。

③入社後どのように仕事をしていきたいかを伝える

最後は、入社後どのように仕事をしていきたいかといった一文で締めましょう。

面接官が仕事をする上で大切なことを聞くのは、仕事に対する姿勢や、在籍する社員と合うかどうかを知るためです。仕事をする上で大切にしていることを、入社後にどのように活かしていくか述べることで、より一層面接官の質問意図に沿った回答に仕上がりますよ

面接で「仕事をする上で大切なこと」を聞かれた時の4つのNG回答

良い回答を作成するためのポイントだけでなく、NG回答も一緒に目を通しておくことで、より面接官に刺さる回答に仕上げることができます。

自分で考えた回答が、以下のNG回答に当てはまっていないかどうかチェックしながら、読み進めてくださいね。

キャリアステージ編集部

回答を考える際に注意していたことは何ですか?

R・N 4年生大学

自分の応募した職種と仕事をする上で大切なこととの関連性を意識するようにしました。あくまでも職種に沿った内容で作成すると良いと思います。

M・W 学習院大学

注意していたことは、自分の価値観と行動パターンを一致させて伝えることで、面接官に納得してもらえる内容に仕上げることです。

K・G 名古屋市立大学

注意していたことは、応募職種にあった回答にすることです。職種によって大切にしたほうが良いことは変わってくると思うので、ぜひ皆さんも注意してくださいね。

①「今の自分にはわからない」と伝える

「今の自分にはわかりません。働きながら見つけていきたいです」

一見NG回答とは思えないかもしれませんが、「わからない」と答えるのは避けましょう。

面接官は、あなたの人柄や入社意欲を知るために、面接であらゆる質問をします。そんななかで「わかりません」という回答では、あなたの考えを把握するのは難しいといえます

面接は、自分を知ってもらい、いかにその企業にふさわしい人材かアピールする機会です。しっかり回答を準備してから、面接に挑みましょう。

②応募企業の仕事と関連性の薄い内容を伝える

応募する企業や志望する職種によって、もとめられる人物像は異なります。応募企業の仕事と関連性の薄い内容を伝えるのは、避けましょう。

人生ではなく、仕事において質問されているため、職種や仕事内容にダイレクトにマッチする回答を選んでくださいね

③社会人として当たり前のマナーを伝える

「遅刻しないこと」「挨拶」などの社会人として当たり前のマナーを、仕事をする上で大切なこととして答えるのは避けましょう。

もちろんこれらの回答は、仕事をする上で大切なことに当てはまらないわけではありません。しかし、社会人にとって、これらのことは当たり前にできている必要があるため、あえて面接でアピールすることではないのです

また、仕事をする上で大切なことは、「挨拶をする」「時間を守る」といった単一の行動ではなく、「協調性」「諦めないこと」などの考え方を伝えるのがベストです。

④モチベーションが低いと捉えられることを伝える

「残業をしない」「ストレスを溜めない」など、働くモチベーションが低いと捉えられる内容も、仕事をする上で大切なことの回答としてふさわしくありません。

企業は、自社で活躍してくれる人材をもとめています。働くことに前向きであることを前提として面接しているため、入社意欲が感じられない回答は避けるようにしましょう

「残業をしない」ことが大切だと感じた場合は、残業せずに済むために必要な「生産性の高さ」や「計画性」を重視する旨を伝えられると良いですね。「ストレスを溜めない」ことが大切だと感じた場合は、ストレスを溜めないために必要な「主体性」といったセルフコントロールの重要性を伝えましょう。

「仕事をする上で大切なこと」の回答例文23選

「仕事への向き合い方」「仕事への取り組み方」「組織へのかかわり方」の3つのカテゴリーに分けて、仕事をする上で大切なことの回答例文を紹介します。

自分にとっての仕事をする上で大切なことに近い例文をぜひ参考にして、回答を準備してみてくださいね。

「仕事への向き合い方」に関する回答

まずは、仕事への向き合い方に関する回答を紹介します。自分の経験を振り返るなかで、業務そのものに対して熱意を持って取り組む傾向が強い人は、ぜひ参考にしてくださいね

①責任感

例文

私が思う、仕事をする上で大切なことは「自分の役割を全うする責任感」です。

私は、大学2年生のときにダンスサークルの会計係に任命されました。ある全体会議のとき、私は会計係という立場を忘れ、サークルを統括する部長のような発言をしてしまい、メンバーから不信感を抱かれたことがありました。常に幹部と行動を共にしていた私は、幹部の中の自分の役割をきちんと把握し、それに沿って行動できていなかったのです。

そこで私は、前任の会計係の先輩にお願いし、会計係がサークルのためにできることをもう一度教えてもらいながら、自分の意見も伝え、自分の中での会計係としての立場を明確にしていきました。

私はこの経験から自分の役割を全うする大切さを学びました。入社後は、今自分がすべきことを責任もって全力で取り組みながら、御社に貢献したいと考えています。

失敗経験から学んだことや気付きを伝えられている点が良いですね。最後の一文は、仕事をする上で大切なこととして挙げた「責任感」をもう一度繰り返すことで、面接官に深く印象付けることができますよ

②チャレンジ精神

例文

私が考える仕事をする上で大切なことは、チャレンジ精神です。

私は、大学生のときから子どもたちを笑顔にできる仕事に就きたいと考えていました。しかし、そのときは具体的な業界や職種はイメージできていませんでした。

そんなとき、ゼミの先生から「自分の夢に関連しそうなことにいろいろ挑戦してみたらいいよ」とアドバイスをもらいました。これまでの私は友人と一緒だからという理由で決断することが多く、自分一人で決断して行動することに不安がありましたが、自分の夢のために自ら行動することを決心しました。

具体的に経験したことは、地域のイベントのボランティア活動や、子供向けのイベントを主催する企業でのアルバイト経験です。あえてメンバーや活動内容がイベントごとに変わるアルバイトにチャレンジし、たくさんの経験を得る努力をしました。

この経験で学んだことを活かして、何事にもチャレンジしてたくさんのスキルを身に付けていきたいと考えています。

「大きなチャレンジだ」と誰もが思うような出来事でなくても構いません。自分にとってどれだけのチャレンジだったのか、比較対象として以前の自分の性格などを一緒に伝えられると良いでしょう。

また、実際に言われた言葉をそのまま伝えることで、当時の状況を面接官がイメージしやすくなります。その言葉に対し抱いた感情をセットで述べることができれば、さらにあなたならではの経験を伝えられますよ。

③当事者意識

例文

私は、仕事をする上で大切なことは、当事者意識を持って行動することだと考えています。

私は小学生から高校生まで体操教室に通っていました。高校1年生のとき、勉強が忙しくなってきたので続けるかどうか親に相談したところ、「自分で決めなさい。あなた自身のことなんだから」と言われました。

私はそれまで「親がすすめたことだから……」という思いで続けており、初めて体操というものに真っ向から向き合いました。続けるか否か考えてみたところ、技を一つずつ習得し、レベルアップすることで達成感を感じていることに気付きました。当事者意識を持つことで技の習得スピードもアップし、最終的に体操教室は高校卒業まで続けました。

システムエンジニアという職種は、チームで協力しながら、プロジェクトにおける自分の役割を理解してかかわることが必要だと感じています。自分がかかわるプロジェクトは、自分ごととして責任をもって取り組んでいきたいと考えています。

志望職種が決まっている場合は、その職種の仕事内容に合わせて仕事をする上で大切なことを述べましょう。自己PRや学生時代に頑張ったことなどの最後の一文と被りそうな場合は、言い回しを変えたり角度を変えて入社意欲をアピールできると良いですよ

④学習意欲

例文

私にとって仕事をする上で大切なことは、ある物事を極めようとする学習意欲です。

私は、大学生のときに中華料理研究会に所属していました。先輩から作り方だけでなく中華料理の歴史を学ぶなかで、その奥深さに感動しました。

そこで私は本場中華料理を食べたくなり、北京料理・上海料理・四川料理・広東料理を味わうべく、4地域を旅しました。帰国後は研究会のメンバーに料理の名前や味を共有し、日本の材料でも再現できるのか確かめました。

実際は中国の食材を使わないことには作れない料理がほとんどだったのですが、知りたい学びたいという思いから一つひとつ答えが明らかになっていくことに、喜びや楽しさを感じました。

入社後は、自分のスキルに甘えることなく、常に学習意欲を持って業務に取り組みたいです。

学習意欲を表すエピソードは、段階的に説明していくのがおすすめです。この例文でいえば、研究会に入部、先輩から学ぶ、旅行する、帰国して情報共有すると、学ぶ姿勢が常にあることがエピソードから伝わります。

⑤向上心

例文

私にとって仕事をする上で大切なことは、現状に満足せず、常に成長し続ける向上心です。

私は、将来世界中の人々とかかわれる仕事に就きたいという思いから、TOEIC800点を目標に大学時代は英語の勉強に励みました。その結果、大学3年生のとき、TOEIC800点を取ることができました。

しかし、私はネイティブスピーカーと話す機会がこれまであまりなかったことに気が付きました。テストで良い結果を得ても再現性のあるスキルでなければ意味がないと思い、交換留学生のサポート役に応募しました。

実際に英語で会話してみると思うように言葉が通じないことが何度かあり、サポート役が終了した後は、ネイティブ講師の授業を履修し、TOEIC850点を目指してTOEICの勉強も再開しました。

IT業界は、常に新しい情報や技術をインプットする必要があると感じています。これまでの経験を活かし、より良いものを生み出すべく、常に向上心を持って取り組みたいです。

具体的な数字を提示できる場合は、積極的に述べましょう。あなたのスキルを明確に伝えることができますよ。

⑥諦めないこと

例文

私が思う仕事をする上で大切なことは、何事も取り組む前に諦めないことです。

高校3年生のとき、ある大学の合格を目指して勉強に励んでいました。しかし、共通テストの結果はD判定で、なかなか厳しい状態だと担任の先生にも言われ続けました。実際に、挫けそうになったことも何度かありました。

しかし、私にはその大学に入学し、大学1年生から国籍の異なる人々と交流して、アメリカへ留学するという夢がありました。その夢を叶えるため、早起きして勉強に取り掛かり、休み時間もわからない点を先生に質問するなど、できる限りの時間を勉強に当てました。

その結果、第一志望の大学に合格することができ、大学3年生の時には留学という夢を叶えることができました。入社後は初めてのことばかりで戸惑うこともあるかと思いますが、自分ならできると信じて、何事も諦めず挑戦してみたいです。

諦めないことは、内容によっては継続力やチャレンジ精神と被ることがあります。「心が折れそうになった」「周りの人からは止められたけど」など、当時の感情を交えながらエピソードを紹介することで、諦めないことをしっかりアピールできますよ

⑦謙虚さ

例文

私は、仕事をする上で大切なことは、謙虚さだと考えています。

私は、高校生のときに野球部に所属していました。2年生でレギュラー入りを果たしましたが、夏の大会前にレギュラーから外されました。悔しい思いでいっぱいで、数日間は練習にも力が入りませんでした。

ある練習試合のときに、試合には出られないけれどチームを必死に応援するメンバーを見て、チームの勝利という目標を忘れて、自分のことばかり考えている自分に気が付きました。

結果、もう一度レギュラー入りを果たすことはできませんでした。しかし、どんな立場になろうとおごることなく、謙虚な姿勢で取り組むことの大切さを学ぶことができ、応援する立場としてチームを支えました。

入社後は、どんなときも謙虚に物事に取り組み、チームや組織にに貢献していきたいと思っています。

失敗経験や挫折経験を盛り込む場合は、そこから何を学んだのかしっかり伝えるのがポイントです。謙虚さの場合、謙虚さの重要性に気づく前と後の自分の変化をしっかり説明するできると良いでしょう

⑧探求心

例文

私が考える仕事をする上で大切なことは、深い知識を獲得しようとする探求心です。

私は大学生のときにお笑いにはまり、よくお笑いライブに行っていました。たまたまライブで隣の席になった方が、大学でお笑い研究会に所属されており、「お笑いはセンスだけでなくテクニックも必要」と教えてくれました。

そこからお笑いのテクニックについて学び、また違う角度でお笑いを楽しむことができるようになりました。お笑いについて教えてくれた方とは月に1回ほど一緒にお笑いライブを見に行くようになり、好きなものをとことん楽しむため、会うたびに互いの知識や新しく得た情報を交換しています。

入社後はたくさんの業務に触れることで、戸惑うこともあるかもしれません。しかし、「せっかくかかわれたのだからとことん追及してその分野のプロを目指そう」という気持ちで、携わりたいと考えています。

趣味に関係するエピソードを選択するのも良いですね。あなたの素の部分を見せることができるので、自分自身もリラックスしながら話せる可能性が高まります

「仕事への取り組み方」に関する回答

仕事への取り組み方に関する回答例文を紹介します。経験上、目標達成における自己成長に重きをおくことが多い人は、以下の回答例文を参考にしてくださいね

①主体性

例文

私は、仕事をする上で大切なことは、自ら責任を持って行動する主体性だと考えています。

私は、大学生のときにイタリアンレストランでアルバイトをしていました。あるとき、お客様から料理に関する要望に対し、どのようにお応えすればいいかのわからず慌ててしまったことがありました。

その後、先輩から「お客様にとって正社員もアルバイトもない。すぐに対応できないときでも、丁寧かつ安心してもらえる接客をすべき」ということを教えてもらいました。

私は、アルバイトという立場に甘え、何かあったときは社員に頼れば大丈夫という気持ちで働いていたことに気付きました。

この経験から、何事もかかかかわっている人々から自分がどう見られているのかを意識して、自分の行動に責任を持って行動することの大切さを学びました。御社でもこの学びを胸に、お客様とかかかかわっていきたいと思っています。

この例文では、お客様からどのような要望を受けたのかは記載していません。伝えたい内容に関係のない話であればカットし、仕事をする上で大切なことにつながるエピソードや考えをしっかりまとめましょう

②計画性

例文

私が考える仕事をする上で大切なことは、計画性です。

私は、高校生のときから、誰もが心から楽しめるパッケージツアーの企画立案をするツアープランナーになるのが夢でした。そのため、総合旅行業務取扱管理者の資格取得とTOEIC800点以上を目指して大学1年生から勉強に励みました。

私の性格からして、短時間の集中は得意だったので、30分刻みで勉強内容を変えました。また、約2年後に向けての勉強だったので、最初から気合いを入れすぎず、続けられる方法を模索して取り組みました。

計画的に取り組んだ結果、大学3年生のときに、総合旅行業務取扱管理者の資格取得とTOEIC800点以上を達成することができました。

私はこの経験から、長い年月をかけて成果を出す場合は、取り組む前にある程度計画を立て、取り組みながら自分にフィットする方法を選んでいくことで目標達成しやすいことに気付きました。

ツアープランナーのお仕事は、旅行場所や時期、内容によって企画にかける期間が異なるとお伺いしています。どの旅行企画に対しても、締切から逆算して計画性を持って取り組みたいです。

計画性の場合は、どのような計画で物事に取り組んだのか、丁寧に説明しましょう。計画性という言葉に信憑性が増しますよ。

③判断力

例文

私にとって仕事をする上で大切なことは、危機的状況や窮地に陥ったときでも物事を正しく認識し評価できる判断力です。

大学3年生のときに、サークルの合宿の幹事に選ばれました。そのほかの幹事メンバー2人とスケジュール決めやバス・宿泊先の手配をおこないました。合宿の3日目の昼過ぎ、一度宿泊先へ戻る予定だったのですが、2台手配していたバスが1台しか来ませんでした。慣れない土地で交通手段もよく把握していないなか、メンバー全員が戸惑ってしまいました。

そこで私は、数日お世話になっている宿泊先に状況を説明し、相談しました。すると、宿泊先のバスを手配してあげると言ってくださり、無事に宿泊先へ戻ることができました。結果的に人に頼ったという話にはなるのですが、そのときは無理に動くよりもその土地を良く知る人に相談したほうがいいと判断し、行動に移しました。

この経験を活かし、目標を達成する上で自分の力だけで解決できることなのか、人に相談するべきなのか正しく判断しながら、御社に貢献したいです。

エピソードが長くなってしまった場合は、全体の構成を見直して、最初や最後の一文を短くしましょう。ただ、今回伝えたい「判断力」はカットせず、簡潔に述べられないか考え、文字数を調整すると良いですよ

④実行力

例文

私は、仕事をする上で大切なことは、目的や目標に対する計画を設定し、確実に行動する実行力だと考えています。

私は、大学に入る前に大学生になったら叶えたいことを100個書き出しました。旅行といった趣味だけでなく、将来の夢のために経験したいことなど、ジャンルはさまざまです。これらの叶えたいことは、単にお金があればできるものもあれば、時間とスキルがなければできないものもあり、叶えたいことを実現させるには何をすればいいか、日頃から考えながら生活をしていました。

現在、98個達成しています。私はこの経験から、夢を叶えるためには、計画性だけでなく「絶対にやるんだ」という実行力も必要だと学びました。

営業職では多くのお客様に接するなかで、迷いや不安が出てくることがあるかもしれません。しかし、そんなときこそ、これまでの自分の実行力を思い出し、自分の武器にできるよう頑張りたいです。

志望する職種が決まっている場合は、その職種に合わせて内容を調整しましょう。あなたがどれだけ職種の仕事内容をイメージできているか、アピールできるチャンスです

⑤リサーチ力

例文

私は、仕事をする上で大切なことは、リサーチ力だと考えています。

大学3年生のときに、ある有名な心理学者の方の講演会があり、行動心理学を学ぶなかで、新しい研究や先生の考えについて知りたいという思いから参加しました。質疑応答の時間があることを事前に把握していたので、先生の著書を読み、質問内容をあらかじめ考えて行きました。

実際に講演会の質疑応答では先生に直接質問することができました。著書から引用して質問したのですが、先生から「本を読んでくれてありがとう」と言っていただきました。私はそのとき、事前に調べることで、自分がもとめている回答を得られるだけでなく、敬意を示しそれによって相手から感謝されると学びました。

入社後は、お客様との関係性を構築していくためにリサーチ力を発揮し、営業成績トップを目指して頑張りたいと思います。

リサーチ力は、どの業界でもどの職種でも必要な能力です。そのなかでも、どのような場面でリサーチ力が活きるのか、説明できると良いですね

⑥生産性の高さ

例文

私にとって仕事をする上で大切なことは、生産性の高さです。

私は大学1~3年生の3年間、通販系コールセンターで働いていました。受電対応がメインで、ただ注文を受けるだけでなく、お客様の商品に対する質問にもお応えしていました。質問された際、私は説明下手で、ダラダラと喋ってしまう癖がありました。その分、受けられる電話も少ないため、ほかのスタッフよりも売り上げ件数が少なかったのです。

私はこの経験から、相手に伝わりやすい説明ができればその分生産性が上がることに気付き、本やYouTubeを用いて説明力を身に付けていきました。

店頭でお客様と接する際は、少しでも多くのお客様とお話をするために、自分が発する言葉はできるだけ簡潔にまとめられるよう意識しながら業務に取り組みたいです。

アルバイト経験との相性が良い「生産性の高さ」。入社前にスキル習得に向けて取り組んだエピソードなども、良い評価につながりやすいでしょう

⑦業務改善力

例文

私が考える仕事をする上で大切なことは、業務の目的や工程の問題点を解決する業務改善力です。

私は高校生のときに英検1級を目指して勉強していました。自分なりに時間配分や勉強法を見つけ、毎日取り組んでいたのですが、高校3年生の春に受けたテストでは不合格でした。勉強不足だったのだと思い、勉強時間をさらに伸ばしたものの、夏のテストでも受かることができませんでした。

そこで私は、先生に相談し、勉強法をもう一度見直しました。その結果、インプットが多いことから自分の実力を把握できていないことに気付きました。その後、勉強したことを覚えているかチェックするテストを週に1~2回取り入れたことで、暗記できている単語数も増え、自信につながりました。

この経験を活かし、御社では取り組んでいる業務がうまく稼働できていないときは、もう一度目的や工程から見直し、問題点を解決できるよう取り組みたいです。

何かに取り組んだ際、結果だけでなくそのときの感情も一緒に述べることで、あなたの物事への向き合い方や性格を伝えることができます。面接の際は、あえてトーンや表情を変えて伝えることで、メリハリのある回答に仕上がりますよ

⑧課題を見つける力

例文

私が考える仕事をする上で大切なことは、課題を見つける力です。

大学4年生のとき、新しいアルバイトの学生のみんなが、帽子から髪の毛がいつも出ていることが気になっていました。私のアルバイト先はパン屋で、異物混入対策を徹底していたので、帽子の中に髪の毛をすべて入れることがルールとして決まっていました。

そこで私は、自分の出勤までのルーティンを思い出してみたところ、自分の鏡を使って髪の毛をチェックしていることに気付きました。つまり、作業場に入る手前で自分の姿を確認できるものがなく、私は自分の鏡を使っていたのです。

そこで私は店長に相談し、手洗い場の上に鏡を付けてもらうようにしました。その結果、みんなが手軽に自分の姿を確認できることで、髪の毛に関する注意も減りました。

物事が何かうまくいかないとき、課題をいち早く見つけることで対処しやすくなることを学びました。入社後は、自分の課題、チームの課題を見つけ、皆さんと相談しながら解決できるような人材になりたいと思っています。

エピソードは説明が必要なので、一文が長くなりがち。「つまり」などの接続詞を上手に使い、流れを意識しながら作成しましょう

「組織へのかかわり方」に関する回答

組織へのかかわり方に関する回答を紹介します。誰かに何かを教えてもらったり、誰かと協力して物事を進めたりするなど、周囲との信頼関係を構築することを大切に感じている人は、ぜひ参考にしてくださいね

①思いやり

例文

私は、仕事をする上で大切なことは、思いやりだと考えています。

私は、高校時代にバスケ部に所属していました。あるとき、同級生の部員が怪我をして試合に出られなくなりました。その子はレギュラーだったのでとても悔しそうで、怪我をしてからはあまり笑顔が見られませんでした。

周りのメンバーは「元気出しなよ」と声をかけていたのですが、私は中学時代に同じような経験をしたことがあったので、安易に声をかけられませんでした。そこで、一緒にボールを拭いたり道具を片付けたりするなど、できるだけ一緒に行動を共にするようにしました。すると、その子から「ただ側にいてくれてありがとう」と言ってもらいました。

相手の気持ちは簡単にはわかりません。だからといって安易に聞くこともできません。私はそのとき、ただ側にいてあげるだけで力になれることもあるのだと気付きました。御社は、チームになってプロジェクトに取り掛かることが多いと聞いております。この経験を活かし、思いやりを持って接してチーム力を高めていきたいと思います。

エピソードや締めの一文によっては、「思いやり」が会社でどう活きるか、イメージしづらい場合があります。

最後は「思いやりを持って業務に取り組みたいです」ではなく、思いやりを活かしてどのように会社に貢献するのか述べられると良いでしょう

②協調性

例文

私は、仕事をする上で大切なことは、違う意見や考え方を持つ人たちと同じ目標に向かって行動する協調性だと考えています。

私は大学2年生のときに、「海外留学と国際教育交流」という科目を履修しました。授業はグループディスカッションに似ており、5人のチームに分かれ、毎回異なるテーマについて互いの意見を述べ、一つの結論を出します。日本人だけでなく韓国人や中国人、アメリカ人、フランス人など、多国籍の中で自分の意見を述べることは、本当に大変でした。

しかし、誰もが「このメンバーで一つの答えを出したい」という思いが強く、毎回有意義な時間を過ごしていると自分でも感じていました。

私は、何が自分にできるだろうと考えるのではなく、相手の視点に立ち、同じ目標に向かって取り組むことで大きな達成感を味わえることを、この経験で学びました。

入社後は、たくさんの人とかかわりを持って仕事をしていくと思います。常に自分一人で仕事をしているわけではないという思いを胸に、協調性を大事にしながら業務に取り組みたいです。

協調性は、チームでプロジェクトに取り組む企業や、「人とのかかわりを大事にしている」といった企業理念を持つ企業への回答として相性が良いでしょう

③チームワーク

例文

私が考える仕事をする上で大切なことは、お互いに協力・連携できるチームワークです。

大学3年の秋、アルバイト先の人手不足を受けて、私は普段ホールスタッフしかやっていなかったところを、キッチンスタッフと掛け持ちをすることにしました。

2つの職種をこなせるようになったことで、アルバイトでも両方やれるという認識が広がり、これをきっかけにアルバイトのみんながホールスタッフはキッチン、キッチンスタッフはホールの仕事を、反発無く互いにサポートするようになりました。その結果、それまでの人数より少ないシフトで、売上を超えることができるようになりました。

時には自分の担当を超えて仕事をすることで、それがきっかけとなって助け合いの輪が生まれることを学びました。入社後は、自分に余裕ができたときなど、うまく周りのサポートを率先しておこない、チームの輪を自ら広げていけるようになりたいと思います。

自ら率先しておこなった行動などを盛り込むことで、日頃からチームワークを意識して行動していたことが伝わります。入社後の活かし方も、より具体的に述べることで、良い評価につながるでしょう。

④傾聴力

例文

私が考える仕事をする上で大切なことは、相手の話を深く理解し共感する傾聴力です。

高校の文化祭で、クラスでダンスを発表することになったのですが、毎回練習に参加せずに帰ってしまう男の子がいました。

リーダーなどが説得するのですが、彼の行動は変わりません。そこで私は、彼がどう思っているのかを教えてもらうため、話を聞きに行きました。彼は、クラスに反発しているのではなく、繁忙期を迎えた実家の仕事をしぶしぶ手伝っていたのでした。一方で、クラスのみんなで文化祭を盛り上げたい気持ちはある、と本人は話していました。

そこで、朝のホームルームの時間、休み時間を効果的に使って、全員でなくても参加できる人で練習回数を増やしていくことを提案をしてみました。その結果、彼も参加できるようになり、当日は無事成功を収めることができました。

この経験を活かし、御社ではお客様の本当のニーズや、部署内の方の伝えたいことをくみ取っていけるようになりたいと思います。

仕事において、人の話を聞かずに仕事を進めることはできません。ぜひ、傾聴力を活かしたエピソードがあれば、この質問を通してアピールしてみましょう。

⑤感謝の気持ちを忘れない

例文

私は、仕事をする上で大切なことは、感謝の気持ちを忘れないことだと考えています。

私は大学3年生のときに、復興支援活動のボランティアに参加したことがあります。避難所で生活する方々に、支援物資を届ける作業を2日間にわたっておこないました。

被災者はひどく憔悴しており、私はどんな言葉をかけていいのかわかりませんでした。とにかく物資を手渡す際はみなさんの目を見て手を握っていたのですが、そんななか、たくさんの人が「ありがとう」と言ってくださいました。私はそのとき、どんなときも感謝の言葉が一番の誉め言葉であり、元気になる言葉であることに気付きました。

物流部は、社内だけでなく社外の人とのやりとりをすることが多い部署だと認識しております。常に感謝の気持ちを忘れず、みんなが気持ち良く働ける職場を自分から作っていきたいと思います。

感謝は、誰もが日頃からしている、またはされていることです。それでも仕事をする上で大切なこととして挙げるのであれば、自分が感じた感謝という行為が持つパワーをしっかりと言葉にして伝えましょう

⑥柔軟性

例文

私が考える仕事をする上で大切なことは、状況を見て対応できる柔軟性です。

私は高校の部活でバレーボールを始めました。2年生から始めたこともあり、センターのポジションで、速攻と呼ばれるスパイクがどうしてもできませんでした。ジャンプ力が足りないと思い、ひたすら筋トレに励みましたが、それでもうまく打つことができません。

そこで私は、歴の長い部員にどうやって打っているのかを聞いてまわった結果、タイミングが取れる跳び方になっていないことに気付きました。その後は、トスに合わせるジャンプを必ずほかの誰かとするように努め、その結果、速攻が試合でも使えるようになりました。

この経験を活かし、御社では壁にぶつかった際は原因をひとつに決めつけず、多くの意見を取り入れ、解決に必要な材料を冷静に分析する柔軟性を活かしていきたいと思います。

年齢や家庭環境が異なる人々と一緒に働く職場において、柔軟性は必要不可欠ともいえる大切な心掛けです。また、エピソードをしっかり盛り込むことで、あなたの人柄も伝わりやすくなりますよ。

⑦信頼関係

例文

私が考える仕事をする上で大切なことは、信頼関係です。

大学の飲食店でのアルバイトで、私と同じくらいの期間働いていた親友がいました。2人ともキッチンで、基本的には交代で入るような状態でした。

あるとき、団体客の予約が入っている夜の営業に私が出勤したところ、普段より明らかに鶏肉の仕込み量が多いことに気付きました。特にメニューが決まった予約でもなかったのですが、結果その日のオーダーは、その仕込み量のおかげでなんとか売り切れ寸前まで対応できました。

後日聞いてみると、過去の予約や、予約時の情報からメニューを予測しての仕込みだったと聞きました。さらに、以前、私が来客数を予想して大量に仕込んでおいたことで助けられたことがあったからだと話してくれました。

この信頼関係によって、働きやすさを常に感じることができました。御社では、この経験を活かして、信頼関係をベースにした質の高い仕事をできるようにしたいです。

「信頼関係を築くこと」は仕事をする上で非常に大切な要素となります。心掛けを仕事でどのように活かすのかを述べる最後の一文につなげることを意識して、文章を作成してみてくださいね。

「仕事をする上で大切なこと」に似ている質問をされたらどう答える?

面接官からの質問は、企業によって聞き方が異なります。今回の「仕事をする上で大切なこと」でいえば、似ている質問として「あなたにとって仕事とは」「あなたが大切にしている価値観」があります。

それぞれどのように区別して答えるべきかを解説するので、どんな聞き方をされても答えられるようにしましょう。

ほかの候補者と差を付ける答え方とは

R・N
R・N
4年生大学/理系学部
仕事に対する熱意で差別化を図った

とある企業の面接で、「仕事をする上で、あなたにとって最も重要なことは何ですか」という質問をされたことがあります。私が、ほかの就活生と差別化する上でおこなったのは、やりがいを積極的にアピールしたことです。

職種に関連した勉強に対して、どれほどの熱意を持って取り組んできたのか、また、どのようなやりがいがあって継続することができたのかということをアピールすることで、自分ならでは回答をすることができました。

H・T
H・T
4年制大学/文系学部
「貢献したいこと」を重視して回答した

企業目線で物事を考え、それを回答に組み込めると差別化ができると思います。

会社は慈善団体ではなく、利益を求める団体のため、お客様に寄り添うだけではなく会社の利益に関しても考える必要があります。そのため、会社やチームの利益を考えた上で行動したいと話しました。さらに、企業全体の利益に貢献したいという考えがあっため、自分優先でなくチームのために行動できる人でありたいとも伝えていました。

企業目線が備わっていること、自分の希望を優先しすぎない姿勢があること、これらで差別化ができたと思います。就活では、自分の「なりたい」を伝えることも大事ですが、その「なりたい」が企業にどんなメリットをもたらすかも伝えられると、もっと魅力的な回答になりますよ。

「あなたにとって仕事とは」の場合

「あなたにとって仕事とは」という質問では、仕事を通して実現したいことや仕事にもとめることなどを聞いています。そのため、「自己成長のため」「社会貢献をするもの」などの回答の仕方が考えられます。

「仕事をする上で大切なこと」は仕事を進める際の価値観について聞かれているため、混同しないように注意してくださいね。

「人はなぜ働くのか……」とその答えを出せない人も中に入るでしょう。こちらの記事では、そんな悩みに対して先輩が答えています。気になる人はチェックしてみましょう。
「なぜ働くのか」社会人に聞いてみた|体験談で見つける働く理由

「あなたが大切にしている価値観」の場合

「あなたが大切にしている価値観を教えてください」という質問では、仕事に限らず人生そのものにおける価値観を聞いています。たとえば、「つながり」「知的好奇心」「挑戦」など、回答の幅が広いのが特徴です。

育ってきた環境によって、回答は大きく異なります。深く考えず、自分の素直な考えを言葉にすることで、本当の自分を企業にアピールできますよ。

「仕事をする上で大切なこと」の回答を用意して準備万端で面接に挑もう

「仕事をする上で大切なこと」は、仕事に対する姿勢や在籍する社員と合うかどうか知るために聞かれます。アルバイトの経験を振り返ったり、自分のなりたい姿や価値観などを考えたりして、回答を作成してみましょう。

面接では、どのような質問がくるかわかりません。「仕事をする上で大切なこと」を聞かれることを想定して、回答を準備しておきましょう。

編集責任者 伊東 美奈

キャリアステージを運営するHR team(旧リアステージ)に新卒入社。キャリアアドバイザーとして1,500名以上の就活生を支援する傍ら、長期インターンサービスの立ち上げや人材開発業務を担当。マーケティング事業に異動後、理系学生の就活支援メディア「Digmedia」の編集長・エントリーシート共有プラットフォーム「イールック」の運営責任者を務める プロフィールをみる