ガクチカで好印象を与えるアルバイトとは? 実際の経験談を参考にしよう
新卒就活においてよく聞かれる「ガクチカ」。みなさんはどのようなエピソードでガクチカの回答を準備しようと考えているでしょうか。
プレシャスパートナーズが2023年卒の学生を対象に実施した「就職活動に関する調査」によると、エントリーシート(ES)に記載する予定のガクチカエピソードの1位は「アルバイト」になっています。
アルバイト経験をガクチカで伝えようと思っている人は、アルバイトをガクチカに選ぶ学生が多いからこそ「どういった内容にすればほかの就活生と差別化できて効果的なアピールができるのだろうか」と不安に感じることもあるでしょう。
そこで、この記事ではアルバイトのガクチカで伝えるべきスキルや、内定者が実践したガクチカを効果的にアピールする方法を体験談付きで紹介します。また、アルバイトのガクチカの例文も職種別や役割別で紹介するので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
そもそもガクチカがないと悩んでいる場合は以下の記事を参考にしてみてくださいね。ガクチカの探し方について詳しく解説しています。
アルバイトのガクチカに関するQ&A|経験者たちが回答!
アルバイトのガクチカをどのように作成するのかを解説する前に、まずは実際に就活を経験した先輩たちにアルバイトのガクチカに関する気になる疑問をぶつけてみました。
そもそもアルバイト経験をガクチカにしても良いのかという疑問からアピールできる具体的な成果がない場合の対処法などざっくばらんに質問しているので、ぜひ就活生の体験談を参考にしてみてくださいね。
①そもそもアルバイト経験はガクチカにしてもいい?
結論から言うと、アルバイト経験をガクチカにしても問題ありません。しかし、先述したようガクチカでアルバイト経験を伝える学生は多くいます。そのため、何も工夫を施さないと、ほかの就活生のガクチカに埋もれてしまい、あなたのガクチカを採用担当者に印象付けることは難しいでしょう。
アルバイト経験をガクチカにする場合は、自分だけの魅力的な内容にする必要があります。経験者からも話を聞いてみました。
アルバイトをしている時点で立派なので「大学生活を送りながら生活費を稼ぐため」という理由や、「アルバイトの中で成果を上げた」という内容などであれば十分なアピールになると思います。
多くの人がアルバイト経験をガクチカにしていると思うので安心してください! 重要なのは、何を課題と捉え、それに対してどんなアクションをしたかを伝えることだと思います!
②ガクチカと自己PRのどちらもアルバイト経験を伝えるのは良くない?
ガクチカと自己PRの意味は以下のとおり異なります。
ガクチカ | 学生時代に力を入れたこと |
自己PR | 自分の強みや長所をPRすること |
上記のように、2つの言葉は似ていますが、意味は異なっています。そのため、アピールできるエピソードが複数ある場合は、ガクチカと自己PRをアルバイト経験にするのは避けたほうが良いでしょう。多角的にアピールすることで説得力が増すからです。
ガクチカと自己PRをアルバイト経験にする場合は、エピソードや切り口を変えて伝えられると良いでしょう。実際に内容が被ってしまったときの対応についても経験者に聞いてみました。
アルバイト経験を、ガクチカと自己PRの両方で伝えたことはありますか?
あります。特にテーマや内容を変えることはせずに、「先ほどと似た内容になってしまうのですが」と断りを入れてから話していました。
あります。ガクチカ→自己PRの順で質問が来ることが多かったのですが、「先程の質問と重複してしまう内容ですが」と言った後に、「○○が私の強みです」と結ぶなどして話していました。
ガクチカと似ている質問として「自己PR」を挙げましたが、自己PRでアルバイト経験を伝える場合の効果的な方法についてはこちらの記事で解説しているので、あわせて読んでみてくださいね。
③アピールできる具体的な成果がない場合は嘘をついてもいい?
ガクチカで嘘をつくことはおすすめできません。自分の実力を偽って採用された場合に企業とのミスマッチが起き、離職につながる恐れがあるからです。
たとえば、自分の人柄が応募した企業の社風に合っていないのではと感じつつも、面接では社風に合わせた回答をしたとします。そうすると、採用されたとしても、職場の雰囲気に違和感を感じたり、離職してしまったりするかもしれません。
嘘をついたり盛ったりせずに自分の魅力を効果的に伝えることが大切です。
ガクチカを盛って話すのは良いと思いますか? 自由に意見を教えてください!
嘘をつくことは絶対にダメだと思います。面接官にもばれると思います。でも、正直なところ、内容を少し盛って話すことは自分をよりよくアピールするために必要なことがあるんじゃないかなとは思います。
嘘をつくと、いつかボロが出るのでやめた方が良いと思いますが、多少盛るぐらいなら戦略の範疇だと思います。
ガクチカの基本的な作成方法についてはこちらの記事で解説しています。先輩たちからのアドバイスもあわせて確認してみてくださいね。
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アルバイトのガクチカから企業が判断していること5選
アルバイトのガクチカでは「自分のどういった能力を伝えれば良いのだろう」と、悩んでいる学生も多いのではないのでしょうか。
この悩みは採用担当者の「学生に求めていること」がわかれば解決しやすくなります。「学生に求めていること」がわかれば、自分がその能力を備えていることを伝えれば良いからです。
そこで、ここからはアルバイトのガクチカで企業が判断していることを紹介します。ガクチカをより効果的に伝えるために、一つずつチェックしていきましょう。
企業は「ガクチカ」を通して、学生のどのような部分を見ていると思いますか?
自分で課題を認識し、それをどのように解決したのかかを見られていると思います。実際にされた深掘りも「課題とその解決方法「目標を達成したの」は必ず聞かれたので、それをいかに簡潔に伝えられるかが大事だと感じました。
自分の意思で何かをやり遂げる力や思考する力などを見られていると思います。入社後に必要な力が備わっているかどうかを確かめるために、その点がわかるような深掘りをされます。
履歴書の資格がなく困っている人は、アルバイトで頑張った経験をアピールしてみてください。応募職種で求められているスキルと関連していれば、きっと、効果的にアピールすることができますよ。次の記事をぜひ参考にしてみてくださいね。
①自社の業務が合っているか
企業はガクチカから自社の業務が合っているかを確認します。自社の業務に合っていれば、仕事に満足してやりがいを大きく感じやすいからです。
たとえば、営業職の選考を受けたときに、ガクチカで不動産物件の案内のアルバイトをしていたことを伝えられれば、サービスを提案することに慣れているため、コミュニケーション能力や顧客によって臨機応変に応対する力などがあると評価されるでしょう。
②諦めない忍耐力があるか
学生時代に力を入れたことは、困難にぶつかってもめげずに努力し続けた証明であるため、忍耐力があることをアピールできます。また、仕事においても試行錯誤を繰り返して自社のサービスや商品を磨き上げていくことが求められるので、企業が見ているポイントにもなっています。
そのため、ガクチカをアルバイト経験にする場合は、継続しておこなったことや、壁に衝突したが諦めずに乗り越えた経験などを伝えられると良いでしょう。
③課題を解決できる力があるか
学生時代に力を入れたことは、課題を解決できる能力があることを伝えやすいです。また、企業は業績を向上させるために多くの課題を抱えていることがあります。そのため、そういった課題を解決できる優秀な人材かを見極めるのに、ガクチカを判断材料の一つにしているのです。
ガクチカは「自分がどういった問題解決能力を備えているのか」を効果的に伝えられる場面です。アルバイトで身に付けた能力や課題解決のために実践し成功したことなどを伝えてみてくださいね。
④どのような場面で頑張れる人か
企業の業務には、以下のようにさまざまな職種があります。
職種の例
- 営業職:お客様のニーズや悩みを解決できる商品やサービスを提案する職種
- 技術職:専門的な知識を活かして、製品の製造や維持管理にかかわる職種
- 企画職:新しい商品やサービスの企画立案や制作・宣伝などの考案・工夫をする職種
- 事務職:書類の作成やデータ入力・電話応答・来客対応などの業務全般を担う職種
上記のようにさまざまな職種が存在するため、どのような場面に適性があって能力を効果的に発揮できる人材なのかガクチカから見極めようとしているのです。力を発揮できる場面がわかれば、親和性の高い業務や部署を担当してもらうことで、よりその学生の力を引き出し、企業の業績につなげることができます。
⑤協調性があるか
企業で働くとどのような仕事も一人で完結できるものは少なく、社内外の人間と業務を進めることが多いです。その中で、協調性がなければスムーズに連携が取れないため、企業で働くうえで、協調性はとても重要視されています。
アルバイトで「チーム全員で協力して〇〇を成し遂げた」といったアピールができれば、ほかの人と連携する協調性があることを効果的に伝えられるためおすすめです。
どんなアルバイトを選んだらいい? ガクチカで好印象を残すアルバイト5選
ここまで、ガクチカから企業がどのようなことを見ているのかについて解説してきました。企業視点を知ったことで、ガクチカで伝えるべき要素についても理解できたのではないでしょうか。
では、ガクチカをより効果的にアピールできるアルバイトとはどのようなものなのでしょうか。そこで、ここからはガクチカにおすすめなアルバイトを紹介します。
実際に就活を経験した先輩たちの実体験付きで解説していくので、ぜひ一緒にどんなアルバイトを伝えたら良いのかを、自分の状況と照らし合わせながら読み進めてみてくださいね。
①成果を残したアルバイト
アルバイトの具体的な成果を伝えれば「自社でも活躍する可能性のある人材」と捉えられる可能性が高まります。そのため、成果や実績を残したアルバイト経験があれば、積極的にガクチカとして選択するのがおすすめです。
たとえば、塾講師のアルバイトで「私の生徒全員がテストの点数を伸ばした」と伝えるよりも「私の生徒全員がテストで90点以上を取った」と伝えたほうがあなたの実績が伝わりやすくなります。
成果を効果的にアピールするために、具体的な数字を用いて実績を伝えるようにしましょう。
成果を残したアルバイトの経験を教えてください!
飲食店のホールを担当していたとき、みんなでマニュアルを刷新して2カ月で店全体の顧客満足度を2倍にした経験があります。
塾のアルバイトをしていました。5人ほど担当していた学生を第一志望に合格させることができ、保護者の満足度を高めることができました。
ネットスーパーのアルバイトをしています。コロナによって注文数が通常時から倍増し、遅延が発生することが多くなっていたときに、夜の空いている時間にできる作業を終わらせるなど、翌日の業務を効率化するための提案をしました。 これにより、作業を1時間早く終わらせることができて、配送遅延の発生件数の減少につなげたことがあります。
②志望先の企業と業務が関係あるアルバイト
志望先の企業と関連のある業務であれば、入社後の活躍イメージを想起しやすいため、もしも関連するアルバイトの経験がある場合は積極的にアピールしましょう。
新卒採用はポテンシャル採用と言われていて、スキルや専門的な知識よりも、その学生の素養を見抜き、学生が成長することを見込んで採用することが多いですが、企業にとって即戦力となる人材は貴重であるため、入社後すぐに成果を出していきたいと意気込みを伝えつつ、アピールできると効果的でしょう。
③長期間働いたアルバイト
学生時代に頑張ったこととして、長く続けていた業務ほどその業務に強い気持ちを持って力を入れていたことを伝えやすいです。
また、長期間働いたアルバイトは、自分だけの経験に基づいたアピール法を見つけやすいためおすすめです。同じアルバイト先で長く働くことで、自分だけが気付く課題や問題の解決方法などを思いつく機会が多いからです。
そのため、ほかの就活生とガクチカを差別化して自分だけの強みを発信しやすい傾向があります。具体的に1年以上働いているアルバイトがある場合は、自分だけの強みがないか確認してみましょう。
④接客経験があるアルバイト
多くの企業では、社内外かかわらず適切な連携がとれる能力や、不測の事態に対して社員と協調して解決する能力が求められる機会が多いです。
これらの能力を持っている、発揮できることが伝わりやすいアルバイトの一つが接客業務が含まれるアルバイトです。接客業務は、お客様が安心して気持ち良くサービスを受けるために、アルバイト同士の連携はもちろん、先回りした行動や丁寧な言葉遣いなども求められます。また、クレームといった不測の事態での対応力も身に付きます。
どんなアルバイト経験を伝えようか迷っている人で、接客業務が含まれるアルバイトを経験している場合は、ガクチカの内容としてアピールできないか検討してみてくださいね。
⑤アクティブに行動した実績があるアルバイト
「みんなを積極的にまとめ問題を切り抜けた」といったアクティブに行動した実績がある就活生は、魅力的な人材として認識される傾向があります。企業では、問題を解決するために自分で考える自立心や主体性が大切で、求められているからです。たとえば、自分がチームの責任者を任されたときには、正しい判断をしてチームを牽引する能力が必要になってきます。
「個人店のカフェの改善点を進んで店長に提案してみた」や「家庭教師で生徒の学習効率を上げるために独自の勉強法を取り入れてみた」などのアクティブに行動した経験を伝えてみましょう。
アルバイトの職種別:ガクチカ例文20選
ここからはアルバイトの職別に20選の例文を紹介します。自分が経験したアルバイトの例文を参考にしてみてくださいね。また、実際にどのように伝えるのが効果的なのか、文章の型や流れも参考にしてみてください。
職種別のガクチカ例文
①飲食店
飲食店のアルバイト経験
私が学生時代に力を入れたことは、飲食店のホールスタッフとしてアルバイトをしたことです。特に、顧客の状況を確認することに気を付けました。オーダーが必要な顧客をすぐに見分け、駆けつける必要があると思ったからです。
しかし、顧客全体を把握していたつもりでも細かいところまで見えていない状況でした。実際に顧客に呼ばれても気付かずにすぐに駆けつけられなかったことがあります。
そこで、顧客一人ひとりを把握し助けが必要な人を見極めるようにしました。助けが必要な人を見極められれば、その人に注目してすぐに駆けつけられると思ったからです。実際に、食後のデザートが必要な人には食べ終わるタイミングに注目するといった行動をしていました。
この経験のおかげで、全体を見て助けが必要な人にすぐに駆けつけられるようになったと自負しています。御社でも周りを見て困っている社員と協力したり、注力すべき課題を見分けたりして業務を効率的に進めたいです。
②塾講師
塾講師のアルバイト経験
私は学生時代、塾講師のアルバイトを頑張りました。特に生徒一人ひとりと向き合い、成績を向上させ志望校に合格させることに注力しました。私自身が大学受験にかなり辛い経験があり、生徒を手助けしたいという気持ちが強かったからです。
しかし、集団で授業をしていても、生徒一人ひとりの成績を効率的に向上させられませんでした。それぞれの生徒のわからない点や疑問点が異なったからです。
そこで私は、授業の終了後に、生徒一人ひとりの質問を受け付けるために教室に残るようにしました。実際に疑問点がある生徒の質問には何度も対応し、2時間近く質問に答えたときもあるほどです。すると、一人ひとりのわからない点を直接教えられるため、成績がみるみる向上していきました。そして、私が受け持っている生徒3人全員が無事志望校に合格できたのです。
この経験から、私は誰かを助ける喜びや責任感を持って仕事をやり通すやりがいを実感しました。御社はオンライン授業などの教育サービスが充実しています。これらの気持ちを忘れずに困っている学生を1人でも多く助けられるようになりたいです。
③家庭教師
家庭教師のアルバイト経験
学生時代に力を入れたことは家庭教師のアルバイトです。ある生徒の成績を上げるために勉強方法の見直しをおこないました。その生徒は家ではまったく勉強できない子だったからです。
私は20分勉強して10分休憩する勉強のスタイルを提案し「私も頑張るから20分だけ一緒に頑張ろう」と伝えて勉強しました。すると、その生徒には20分だけ勉強するスタイルが習慣化し、家でも長時間の勉強ができるようになりました。日によっては1日3時間以上勉強できる日もあったのです。
そして学校のテストでも、今までよりも平均で20点近く点数が高くなり、生徒のご両親からも好評をいただきました。
この経験から、私は目の前の課題へ向き合い「どう克服するか」考える能力を身に付けました。
御社の業務でも課題と向き合い、どうすれば解決できるか考えて業務に携わりたいと思います。
④スポーツジム
スポーツジムのアルバイト経験
私はスポーツジムのアルバイトで水泳のインストラクターとして働いていました。学生時代はこのアルバイトに力を入れ、その中で自主的に学ぶことの大切さを学びました。
学生時代に部活で泳いでいましたが、人に教えられるだけのノウハウがなく具体的にどうやって教えれば良いのかわかりませんでした。そこで、私は人に泳ぎ方を教えることを動画で1から学び直したのです。また、学生時代に泳いでいたスイミングスクールのコーチにも頼み、泳ぎの指導方法を教えてもらいました。その教えのもと指導して、生徒の1人が50メートルを泳ぎ切ったときの喜びは今でも覚えています。
このことから、私は自分で主体的に調べ、わからないことを解決する能力を磨きました。企業で働くと悩むことがたくさんあると思います。しかし、このアルバイトの経験を活かして、わからないことに直面してもめげずに主体的に学ぶことを忘れないようにしたいです。
⑤スーパー
スーパーのアルバイト経験
私が学生時代に頑張ったことは、スーパーでのアルバイトです。特に、在庫管理や商品の発注スキルを身に付けました。
タブレットを用いて在庫管理を毎回おこない、足りなかったらマネージャーの許可のもと商品の発注をしていたからです。この業務を2年以上続けており、使用しているソフトの知識は一通り網羅しています。そのため、製造業の商品の取り扱いについてはかなり慣れていると自負しています。
御社では在庫管理や商品の発注業務があるとお聞きしましたが、アルバイト経験を活かし御社で即戦力として働きたいです。
⑥コンビニ
コンビニのアルバイト経験
私が学生時代に力を入れたことは、コンビニエンスストアでのアルバイトです。アルバイトを通して、コミュニケーション能力を養えたと思っています。
コンビニで働いていると、さまざまなお客様とかかわるため、時にはトラブルやクレームなどに対峙する機会があります。とっさの対応が求められるこのアルバイトの中で、臨機応変さや場合に応じたコミュニケーション方法を学びました。
たとえば、外国人のお客様には敬語を使うのではなく、笑顔でなるべく簡単な言葉で伝えることを意識していました。このように、さまざまなお客様とかかわるなかで、徐々にトラブルが減るようになり、マネージャーからもトラブルの回数が半年に1回程度でかなり少ないと褒められたほどです。
この相手によって対応の仕方を変えるコミュニケーション能力の高さは、御社の接客業で必ず役に立つと自負しています。さまざまな顧客と快適なコミュニケーションをして御社に貢献したいです。
⑦カフェ
カフェのアルバイト経験
私が学生時代に力を入れたことはアルバイトです。私はカフェのアルバイトで新しいコーヒーの開発を提案しました。
私が勤めていたカフェはコーヒーの売れ行きが悪く、店舗全体の業績にも影響していたからです。そこで、私は顧客にアンケートをおこない、どのようなコーヒーがあったら良いのかを調べ、アンケートに基づきイチゴ風味のコーヒーを提案しました。すると、そのカフェの売上が新しいコーヒーを導入した月から1.6倍に増えたのです。また、店長からも評価していただき、時給が100円上がったのを覚えています。
顧客が求めているニーズを分析し、必要なサービスを提案する能力は御社の業務に活かせると自負しています。
⑧イベントスタッフ
イベントスタッフのアルバイト経験
私が学生時代に力を入れたことはイベントスタッフのアルバイトです。私はこのアルバイトを通して、人と協力する能力を養いました。
イベントスタッフは基本的に単発であることが多く、そのため初対面の人と仕事をすることがほとんどです。しかし、限られた時間の中でイベントを成功させなければならず、しっかりと周りを見て協力しなければいけませんでした。最初は勇気がいりましたが、私は積極的に声をかけることで、コミュニケーションのハードルを下げ、時には1万人以上が集まるコンサート会場のステージ設営を任されることもありました。
この経験から、人と協力する楽しさやみんなで何かを成し遂げる喜びを感じました。仕事をする上でもチームのメンバーのモチベーションを高められるような声掛けや行動を意識していきたいです。
⑨ホテルスタッフ
ホテルスタッフのアルバイト経験
私が学生時代に力を入れたことはホテルスタッフのアルバイトです。私はホテルスタッフのアルバイトを通じて英会話力を高めました。
私が働いていたホテルでは、海外のお客様が宿泊していることが多く、英語を話す必要があったからです。最初は先輩と一緒に仕事をしていましたが、今では一人で英語を使って接客のサービスができています。このホテルのアルバイト経験を経て、私は非常に高い英会話力を身に付けられたと自負しています。
御社は国際的な企業であり、英語を使用する機会が多いと伺いました。そのため、入社後は英語力をさらに磨き、業務に貢献したいと思っています。
⑩アパレルスタッフ
アパレルスタッフのアルバイト経験
学生時代に力を入れたことはアルバイトです。私は現在アパレルスタッフのアルバイトとして働いていますが、流行を見極めるスキルや顧客サービス力を身に付けられたと自負しています。顧客のニーズに応じて最適なアドバイスやコーディネートをおこなっているからです。
実際に、季節ごとにおすすめのコーディネートが異なるため顧客一人ひとりと相談し顧客に合うサービスを提案して、感謝の言葉をいただくことは大きなやりがいになっています。
アルバイトで培ったニーズの把握や市場の分析などのマーケティングスキルは御社の新事業でも活かせると考えており、積極的に貢献したいです。
⑪介護スタッフ
介護スタッフのアルバイト経験
学生時代に力を入れたことは介護施設でのアルバイトです。私は、介護スタッフとして清掃や調理・入浴介助などの介護業務全般に携わりました。そのため、介護業務は一通り網羅していると自負しています。
さまざまな経験をしましたが、特に印象に残っているのが一人の男性のご入居様を担当したときです。その方は、あまり人と喋らずいつも一人で過ごしていましたが、ご家族からもともとはお話をすることが好きだったことを伺い、積極的に声をかけるようにしました。始めはそっけない対応しかされませんでしたが、半年程度経ったら頼みごとや質問をされて話しかけられることが多くなったのです。そして、今では私との会話が楽しいと言っていただいています。
そこで、私は介護スタッフには介護業務だけでなく、介護が必要な方に寄り添う姿勢も大事だということを学びました。このアルバイト経験を活かし、御社でも顧客に寄り添うスタッフとして貢献したいです。
⑫学童スタッフ
学童のアルバイト経験
学生時代に力を入れたことは学童スタッフのアルバイトです。そこで私が学んだことは、裏方業務の重要性です。
学童スタッフでは、子供の入退室管理や連絡帳の記入・設備の清掃などの業務があり、子どもの頃は気付かなかった裏方業務も見えるようになりました。そこで、こういった業務があって初めて学童の仕事が回っていると、裏方業務の重要性を実感したのです。
今では、学童の裏方業務にかなりのやりがいを感じています。御社で事務職を志望していますが、社員の方々を支え企業に貢献できる人材になりたいです。
⑬映画館
映画館のアルバイト経験
私は映画館のアルバイトを学生時代に頑張りました。業務の中で特に難しかったのは時間管理です。
映画は上映時間が決まっていてそれまでに清掃といった業務を終わらせる必要があり、時間に対してシビアになるからです。最初は思うようにスケジュールを組むことができず苦戦しましたが、慣れないうちは10分単位など細かくスケジュールを組む必要があるだろうと考え、実際に作業に入る前にそのスケジュールを頭に叩き込むようにしていました。
その習慣によって、アルバイトとして働く以前よりもあらゆる場面で時間を意識して行動するようになりました。そして、今では多くのアルバイト仲間から信頼を得ており、新人の研修を任されたりとアルバイト仲間のまとめ役になったりしています。
この経験から時間を守ることは、人からの信頼を得ることにつながるのだと実感しました。社会に出ても時間を徹底して人から信頼されるような人になりたいです。
⑭書店
書店のアルバイト経験
学生時代に力を入れたことは書店でのアルバイトです。このアルバイトを通して、私は忍耐力を身に付けることができました。
書店の業務では、重い本を運んだり、大量にある本の位置を把握しなければならないため、かなりの労力がかかります。ほかにも、顧客からレジを「速く捌いてほしい」というクレームが出て精神が疲弊しきったこともあります。しかし、私はそういった負担に耐えながら書店のアルバイトを3年以上続けています。現在は仕事に慣れ、クレームをいただくことはなくなりました。
このことから、諦めずに努力すれば、仕事に慣れ、業務のスピードが上がることを学びました。御社の業務は覚えることが多く、力仕事も多いため大変だと聞いています。しかし、自慢の忍耐力を活かし、業務に慣れて貢献したいです。
⑮ドラッグストア
ドラッグストアのアルバイト経験
私は学生時代、ドラッグストアでのアルバイトに力を入れていました。ドラッグストアのアルバイト経験で感じたのは、チームワークの重要性です。
私が勤めていたドラッグストアは駅の近くということもあり、毎日多くのお客様が利用をしていました。特に学校や仕事の終わる17時~19時頃の時間帯はお客様がとても多く、全員のスタッフが稼働しても対処しきれない状況でした。
そこで、私はピーク時には一旦裏方の事務作業をストップさせ、全員で顧客対応に回ることを提案しました。時間を区切って集中して1つの業務にあたることで、全員の連携が強まり、結果的にお客様を待たせることなく対応ができるようになりました。また、アルバイトスタッフの残業時間削減にもつながりました。
このことから、みんなで協力しコミニケーションをとって業務をすることの重要性を学びました。仕事をするうえでも、どのような連携方法が最適化を意識して業務にあたりたいです。
⑯コールセンター
コールセンターのアルバイト経験
私が学生時代に力を入れたことはコールセンターのアルバイトです。私はこのコールセンターのアルバイト経験から、業務を冷静かつ素早くこなすスキルを身に付けられたと考えています。
コールセンターのアルバイトでは、さまざまなトラブルの相談をいただきます。最初は臨機応変に対応できず苦戦していましたが、「お客様の現在の状況をすり合わせること」「商品の解決策の要点をまとめて伝えること」の2つを意識することで改善しました。
お客様の状況が自分の中でしっかりと理解できていないと、何が原因でトラブルになってしまっているのかわかりませんし、ここで認識の齟齬が起きると余計にお客様を混乱させてしまいます。また、専門的な用語を並べて説明するのではなく、要点をまとめたうえで解決策を提示することでよりスムーズに問題が解決されることが多くありました。
コールセンターで培った問題解決力が自分の自信につながり、少しのことでは動じずに冷静に対処できるようになりました。御社の業務でも、冷静かつ素早く課題に対処したいです。
⑰清掃員
清掃員のアルバイト経験
学生時代に力を入れたことは、清掃員のアルバイト業務です。このアルバイトで身に付けたのは、細かいところまで徹底的に気配りをすることの大変さと重要性です。
清掃員のアルバイトでは非常に些細なところまで掃除することが求められます。実際に十分に掃除をしたと思って先輩に確認してもらっても、掃除ができていなくてやり直しになったことが何度もあります。そのため、かなり細かいところまで気を遣うようになり、自分の最低限やらなければいけない基準が押し上げられました。また、お客様からの口コミで「綺麗で利用しやすかった」という声を多数見つけたときには、手を抜かない仕事のかっこ良さを実感しました。
この経験から御社の業務の細かいところまで気を遣って、ミスを0にできるようにしたいです。また、広い視野でメンバーが目の届かないところまで気を配れるようなリーダーを目指していきます。
⑱警備員
警備員のアルバイト経験
学生時代に力を入れたことは警備員のアルバイトです。そして、私が警備員のアルバイトで磨き上げた能力は責任感です。
警備員の業務では、不審者に侵入されることは決して許されません。そのため、常に最新の注意を払って業務に臨む必要性があります。さらに、混雑するような場所では、怪我や事故などが起こったときにすぐに動ける瞬発力なども求められます。
この仕事を通して、仕事に対して緊張感を持ち続けることやリスクヘッジ能力が身に付いたと自負しています。責任ある立場でもしっかりと任せていただけるように、御社に入社後も真面目に業務に取り組みたいと考えています。
⑲試験監督
試験監督のアルバイト経験
試験監督のアルバイトに力を入れました。そして、このアルバイトを通してで事前準備の大切さを実感しました。
試験監督のアルバイトでは、試験が始まる前に会場の設営や解答用紙・問題用紙の枚数確認などの業務があります。受験生だったときは気付きませんでしたが、試験の事前準備だけで毎回3時間程度かかり、こうした事前準備があって試験を受けられていることに気付いたのです。そこで、事前準備の重要性を実感し、今では業務にやりがいを感じています。
御社では、年に1回お客様感謝祭といったイベントの開催がおこなわれると伺っています。そういったイベント企画などにおいても事前準備をしっかりし、プロジェクトをスムーズに進められるようにしたいです。
⑳フードデリバリー
フードデリバリーのアルバイト経験
学生時代に力を入れたことはデリバリーのアルバイトです。私は、フードデリバリーの仕事を通して顧客対応力を身に付けました。
混雑状況やデリバリー先によっては、時間に遅れる可能性があり、顧客を刺激しない対応が求められることがあります。事情を丁寧にわかりやすく伝え、誠実な対応を心掛けたり、到着時間が遅れることがわかったらすぐに連絡をするなど、常にお客様ファーストな行動をとっていました。
どんな天候の日もお客様を第一に考え、商品を届けていたこの経験を活かし、御社でも常に商品の先にあるお客様の顔を意識しながら業務にあたりたいです。
アルバイトの役割別:ガクチカ例文4選
次に、アルバイトの以下の役割別のガクチカ例文を紹介します。自分のアルバイト先での役割と照らし合わせながら読み進めてみてくださいね。
①バイトリーダー
バイトリーダーの経験
私が学生時代に力を入れたことはアルバイトです。私はファミリーレストランのキッチンでアルバイトリーダーとして働き、時間管理能力や視野を広く持つことの重要性を学びました。キッチンでは、提供する料理に遅れがないかや調理が遅れている部門がないかを確認する必要があったからです。
最初は気配りができず調理の提供に30分かかってしまい、お客さんに迷惑をかけてしまったこともあります。その中で、アルバイト仲間の移動距離を少なくして作業の効率化を進めたり、時間を気にして遅れている部門の手伝いをするように努めました。すると、混雑している時間帯でも、調理してから提供まで15分以上はかからなくなりました。
私はこの経験を通して、時間を気にすることや視野を広く持つことが大切であることを学んだのです。御社でも広い視野で、より良い業務の進め方を検討し続け、チームに展開できたらと考えています。
②サポーター
サポーターの経験
私が学生時代に力を入れたことはアルバイトです。私は大学から一人暮らしを始める学生に対して、賃貸物件を紹介するアルバイトをしており、営業職社員のサポート業務を主に担っていました。
1人で業務を成し遂げることはありませんが、先輩社員のサポートをすることにやりがいを感じていました。補助担当の私が先輩の動きを先回りして考え、フォローすることで業務が安定し、先輩からも「〇〇がいてくれて業務が本当にはかどる」と評価されています。
サポートという仕事をすることで、お客様はもちろん一緒に働く社員のことも考えることが増え、より多角的な視点で業務に臨めるようになりました。御社に入社後も、縁の下の力持ちのように活躍できる社員になりたいです。
③アイデアマン
アイデアマンの経験
私が学生時代に力を入れたことは居酒屋でのアルバイトです。私は居酒屋で新商品を提案し、売上に貢献した実績があります。
私は勤めている居酒屋で、店長とともに新メニューの開発に携わることになったのです。そこで店長に「どのくらいの原価率までは許容されるのか」や「入手可能な食材はどういったものか」などを確認しました。その条件から3つのメニューまで絞り、最後におつまみのサラダを作ることに決めました。すると、そのサラダはお客様からの反応が良く店舗の売り上げを30%あげたのです。
このような経験から、私は限られた条件の中で利益を出す商品を提案する難しさを実感するとともに、成功に導けたときの楽しさも実感しました。御社に入社後も新サービスの企画に貢献し、さらなる利益を生み出せるように尽力します。
④研修担当
研修担当の経験
私が学生時代に力を入れたことはスポーツジムでのアルバイトです。私はコミュニケーション能力を認められ、スポーツジムで新人の研修担当になることができました。
最初は、自分自身が研修を受けたときと同じように新人を指導しました。しかし、同じ指導でも仕事をすぐに覚えられる人もいれば、そうでない人もいたのです。また、新人の持つ疑問点や着眼点はそれぞれ異なり、それらをくみ取っていくのに当時はかなり苦労しました。
しかし、価値観や考え方が異なるのは当たり前だということを前提に指導をおこない、一人ひとりが個別に質問できる時間を定期的にとったところ、新人が業務をキャッチアップするスピードが徐々に速くなっていきました。
アルバイトで研修担当になったことで、さまざまな人の視点から物事を捉えなければいけないことを学びました。この能力は、御社の事業をさらに発展させるうえでとても役に立つと自負しています。
先輩に直撃! 実際に選考の場面で伝えた「アルバイトのガクチカ」とは
ここでは、実際に就活を経験した先輩にどのようなアルバイトのガクチカを就活の中で伝えていたのかを聞いてみました。リアルな回答をヒントに自分の回答をブラッシュアップしましょう。
私はガクチカを聞かれたとき、塾講師のアルバイト経験について、以下のような内容を伝えていました。
「私が学生時代に頑張ったことはアルバイトです。〇年間ほど、塾講師のアルバイトリーダーとして教室運営をメインに業務にあたり、塾の年間売り上げを倍以上にした経験があります。
アルバイトを始めたころは、生徒数が少ない且つ退会してしまう生徒も多く、定着率が課題でした。私は退会率の引き下げ目標と生徒数の増加目標を設定し、対策を練りました。
具体的には、ポスティング活動、チラシ配りなどをおこないました。この対策をおこなったのは、周辺地域にはマンツーマンで指導をおこなう塾が少なかったため、しっかりと宣伝すれば必ず入塾したい生徒が集まると考えたからです。
退会率の引き下げに関しては、アンケートを実施するなどして、塾講師と生徒の最適なマッチングや悩みの解消をおこないました。結果として、年間売り上げを倍増させることができ、現状課題を分析、解決する能力が身に付いたと考えています」
みんなはどんな工夫をした? 経験者がライバルと差別化するために使った裏技
企業の採用担当者は、日々多くの学生のESに目を通したり、面接の対応をしています。その中で、採用担当者の心をつかむ、魅力的なガクチカを伝えるのは難しいのも事実。
そこでこの章では、実際に就活を経験した先輩たちに「ライバルと差別化するために使った裏技」をこっそり聞いてみました。ぜひ先輩たちのアドバイスを参考にして、自分にしか書けないガクチカを考えてみましょう。
私は、長期インターンで企業のマッチングサービスを提供する営業をおこなていました。その時の話を営業職を募集している会社でしたときには、この経験が有利に働いたと思います。
具体的なには、サービスの成約率を2倍にしたという成果を上げた、という内容を話したのですが、そこに至るまでのプロセスを重視しながらアピールしたところ、「顧客のニーズを汲み取ることが得意なんですね」と面接官がコメントしてくれました。専門的な用語や内容はわかりやすいように、たとえ話を用いて話して工夫するなどしていました。
ただガクチカを話すだけでなく、志望している企業の経営理念や、企業方針と同じ方向を向いた働き方や考え方を織り交ぜると印象が良いと思います。
その点をこだわれると、必ずと言っていいほど、「弊社にぴったりです」や「ぜひ一緒に働きたいです」という返事をいただけます。
そのためにも企業のホームページや社長の考えがわかるようなものを読み込んでおくことをおすすめします。あえて、「御社の理念と同じように……」などとは言わず、こちらの話す内容もしっかりと組み立てたうえで、そう思わせることが重要だと思います。
困ったときの体験談! 大きな実績がなくてもガクチカに説得力を持たせる方法
ガクチカをライバルと差別化する方法はわかったものの、「私は普通のバイトをしていて大きな実績がない」と、悩んでいる人もいるのではないのでしょうか。そこで、実績がなくてもガクチカを差別化して説得力を持たせる方法についてもパネリストに聞いていました。
自分が「パッとしない」と思っていても案外アピールできる要素はあると思います。同じアルバイト先で4年間働き続けるだけでも、1つの場所で仕事を続けられる「継続力」が強みだと捉えられるうえに、長年働き続けているということはそれだけアルバイト先の信頼も得られていると思います。
継続力や信頼などが得られたからこそ話せる内容や、アルバイトを始めようと決意した目的からもエピソードは作れます。たとえば、「学費を稼ぐため」という目的でアルバイトを始めたのなら、自分の自立している部分をアピールできたり、目標を遂行する行動力を裏付けたりするエピソードにもなりますよ。
企業は輝かしいアルバイトの実績などは求めていないと考えています。
知人に人事をしている人がいるのですが、重要なのは何を考えどう行動したか、また失敗した経験があれば、その経験から何を学んでどう次にいかしたのか、という点が大事だと言っていました。
これを踏まえて、仮に飲食店でのアルバイト経験から説得力を持たせるガクチカを考えると、「平日の混み具合と休日の混み具合からどの時間帯にどの商品が頼まれる傾向にあるかを自分なりに考え、事前に仕込みの準備を提案した」などといったものが挙げられるかと思います。自分が自発的に考えたことから、主体的に行動したという事実を、今からでも意識して実践すると効果的だと思います。
掛け持ちしている人向け|アルバイトを複数しているとガクチカが強固になる理由3選
ここまで記事を読んで、「アルバイトを複数しているが、掛け持ちしていることを強みに変えられないのだろうか」と考えた人もいるのではないのでしょうか。アルバイトを掛け持ちすると以下の3つのメリットがあります。
- 企業ごとに効果的なアピールを考えられる
- スキルを多く持っている人と捉えられる
- 自己管理や時間管理能力があることをアピールできる
アルバイトを複数していて、より自分の魅力を効果的に伝える方法も就活生に聞いてみたので、参考にしてみてくださいね。
①企業ごとに効果的なアピールを考えられる
アルバイトを複数していると、仕事内容によって培われるスキルが異なるため企業ごとに効果的なアピールを変えられます。
アルバイトの内容・業務例 | アピールに効果的な職種例 |
---|---|
・飲食店のホールスタッフ ・イベントスタッフ ・コールセンター |
営業職 |
・エラーソフトの修理のバイト ・プログラミングの講師 |
IT業界などの専門職 |
・店舗の新メニューの開発 ・店舗の売上改善案の提案 |
企画・発案職 |
・データ入力業務 ・資料作成業務 |
事務職 |
多くのアルバイトを経験していれば応募する職種によってアピールしやすいアルバイトを選択できます。上記はあくまで一例ですが、何をアピールすることが効果的なのかよく考えて伝える内容を準備していきましょう。
②スキルを多く持っている人と捉えられる
主体性や協調性・専門スキルといった企業で必要なノウハウはたくさんあります。また、一口にアルバイトといってもさまざまなものがあり、得られるスキルや経験も異なるため、アルバイトを複数掛け持ちしている人は、「当社でそのスキルを発揮してくれるのではないか」と企業からの期待値が上がる可能性があります。
一方でアルバイトをたくさん掛け持ちしていたが故に、学業をおろそかにしていたなどはマイナスの印象につながってしまうため、アピールの仕方には気を付けましょう。常に相手がどのように捉えるかを考えることが重要です。
③自己管理や時間管理能力があることをアピールできる
アルバイトを掛け持ちすることは簡単なことではありません。アルバイトごとに勤務時間を調整したり、限られた時間の中で勉学に勤しむ自己管理能力が求められたりするからです。
そのため、勉学とアルバイトを両立していることや上記のような能力をアピールしやすく、より効果的に企業へアピールすることができるでしょう。
アルバイトを複数掛け持ちしていたパネリストにアピール方法を聞いてみた!
アルバイトを複数していた人は、どのようにアピールをしましたか?
掛け持ちでバイトをしたことがあります。それぞれのアルバイト先で学んだことが違うので、アルバイトに関してどんな質問が来ても引き出しが多く、答えやすかったです。
営業系の会社を受けていた際に、アルバイト経験から顧客ニーズをキャッチして顧客満足度を上げた経験を話したところ、とてもウケが良かったことがありました。
アルバイトでガクチカを効果的に伝える6ステップ
ここまでアルバイトのガクチカを差別化する秘訣や気になる疑問についてパネリストの体験談とともに解説してきました。ここからは、実際にガクチカを作成するときの文章構成について解説します。
せっかく良い内容でも、伝え方を間違えてしまうと、相手にあなたの魅力が伝わらないこともあるので、文章構成をマスターして、選考突破を目指しましょう。
就活生パネリストがガクチカを伝えるときに意識したこととは?
ガクチカを効果的に伝えるために意識したことはありますか?
話す順番を意識しました。どんなことを成し遂げたか、そのエピソード、そこから得た力やそれを企業にどう活かすか、という順番で話すと内容も伝わりやすいと思います。
まず、結論ファーストで話すことが重要だと思います。そのあとの話が理解しやすくなるように、抽象的な内容の次に、具体的な内容を話す、というイメージで話していました。
面接で伝えるときも、応募書類に記載をするときも、文章の構成は基本的に同じです。応募書類への書き方について悩んでいる人は、こちらの記事で詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
①アルバイトでどのような行動をしたのか
まずはアルバイトでどのようなことをしたのか伝えましょう。何をしたのかを始めに伝えることで、相手に話の内容が伝わりやすくなります。
例文
私が学生時代に力を入れたことは、塾講師のアルバイトの経験です。その中で私は生徒一人ひとりの自主学習時間を設けることを進言しました。
②なぜその行動をしたのか
次に、なぜ先程の行動をしたのか理由を伝えてください。理由を伝えれば、因果関係がわかり、聞き手がストレスなく話を理解しやすいからです。
また、このタイミングで理由を説明することで「自分で考えて行動していること」を伝えられるため、主体的な学生に映る効果もあります。
例文
集団で授業をしていて、一人ひとりのつまずいている点にばらつきがあったため、全体で授業するよりも一人ひとりに寄り添って指導をしたほうが学力の向上につながると思ったからです。
③具体的な状況
ここで、課題を解決するために実際に取り組んだことを伝えましょう。
具体例を入れることで、説得力のある内容に仕上がります。具体的な数字などで状況を表すのもわかりやすいのでおすすめです。
例文
具体的には、集団授業を1コマ減らして、その60分の時間を一人ひとりの自主学習時間に当てました。また、その自主学習時間中はすべての生徒の質問に答えるようにしました。
④結果や実績
自分が努力したことや工夫したことが伝えられたら、結果どのように状況が変化したのかを伝えます。具体的な結果や実績を伝えることで採用担当者に就活生の行動の成果が伝わりやすくなりますよ。
例文
すると、生徒一人ひとりのわからない点がなくなり、テストの点数もいつもより10点近く高くなったという声もあがりました。
⑤自分の人柄が活きた理由
自分の考えや価値観、人柄なども伝えられると、採用担当者はさらにその学生への理解が深まります。
自分の人柄を伝えることで「自分の〇〇の性質があったから、こういった結果をもたらすことができた」と自分をアピールできるからです。
例文
私は視野の広さとコミュニケーション能力に自信があったため、生徒一人ひとりの課題と向き合い、こういった成果を成し遂げられたのだと思います。また、誰かをサポートすることに大きなやりがいを感じていたことも結果につながった理由の一つだと考えています。
⑥得られたノウハウを入社後にどう活かすか
最後にアルバイトから得られた経験やスキルを入社後にどのように活かすのか伝えてください。
企業に「アルバイトで得られた〇〇の能力は、御社の△△で貢献できる」といった具体的なメリットを提示することで、あなたの活躍イメージが湧きやすくなり、選考突破の一歩につながるでしょう。
例文
この視野の広さを活かし、自分だけでなく社員全体を見渡せるようになりたいです。そして、御社の新事業展開に貢献できる人材を目指します。
ここまで、面接での「ガクチカ」の伝え方について解説してきました。しかし、本番の面接では、面接官から質問を受けることはもちろん、最後に「質問はありますか」と聞かれることもあります。
こちらの記事では面接の場面で実際にした逆質問を紹介するとともに質問のコツを解説しているので、あわせてチェックしてみてくださいね。
今だから言える失敗談付き! ガクチカでアルバイトを伝える際の注意点5選
ガクチカでアルバイトを伝える際は、意識しなければいけない注意点があります。その注意点を知らないままで、選考に臨むと、選考突破からは遠ざかってしまうかもしれません。
主な注意点を5つピックアップしたので、頭に入れておきましょう。また、就活生が語るガクチカのミスしてしまったときのエピソードも紹介するので、併せて参考にしてくださいね。
アルバイト経験をガクチカで話すときは、頑張ったことだけでなく、必ずそれに付随して得られたことなどを話すと良いかなと思います。
私は学生時代、外国人のスタッフがかなり多いアルバイト先に勤めており、その経験をもとに、言語の異なる人たちとチームワークを発揮して働いていくことの難しさと、それをどう解決したかについて話をしたことがあります。
具体的なエピソードとしては、外国籍のスタッフ向けに清掃するときの英語のチェックシートを作ったり、ホールを担当するときに使える日本語集を作って渡して、業務のサポートをおこなったりしたことを話したのですが、「正直どんなアルバイトでも外国人のスタッフさんはいらっしゃるよね?」という反応で、あまり印象には残りませんでした。
「起承転結」の「結」が抜けていないかチェックしよう
自分が採用にかかわるようになって当時を振り返ったときに、エピソードのフック自体は悪いものではなく、かつ課題に対して自分が実践したことまではアピールできていたのですが、それを受けて相手にどんな反応があったか、アルバイト先にどんな影響をもたらしたのかまでは考えられていなかったことに気付きました。
どのガクチカにも当てはまることなのですが、頑張った事例だけを並べて、そのあとの影響や反応など、起承転結でいう「結」の部分が抜けていることがあります。企業はどのような課題があり、それを乗り越えるためにどのようなアクションを起こしたのかだけではなく、そこから得られた結果が自分にどう活きているのかまで含めて知りたいと思っているので、エピソードを作るときはそこを意識することをおすすめします。
①一気に複数のアルバイトの経験を伝えない
先述の通り、アルバイトの掛け持ちは、うまく説明できればさまざまなメリットがあります。しかし、一度に複数のアルバイト経験を伝えないようにしましょう。複数のアルバイト経験を長々と話してしまうと、企業から以下のように捉えられるリスクがあります。
- 話がまとまらずに何を伝えたいのかわからない
- 多く経験していて1つの業務に集中できない人と思われる
こういったリスクを避けるため、採用担当に響くアルバイト経験を事前にまとめる必要があります。「企業が求めている人材」を分析して効果的なアピールをしましょう。
②短期のアルバイトは伝えない
短期間のアルバイトはESでわかりやすく記載できても、面接で深く追及されたときに話す内容がなくなってしまって、効果的なアピールをできない可能性があります。
どうしても短期のアルバイトをガクチカにしたい場合は、アルバイト時代の具体的なエピソードや得られたノウハウを事前にまとめておきましょう。準備をすることで面接でも自分の魅力をうまく伝えやすくなります。
③具体的な企業名は出さない
ガクチカでアルバイトの具体的な企業名を出すことは機密情報を守るためにも避けるのが無難でしょう。店舗名を出さなくても、コンビニエンスストアやファミリーレストランなどで十分伝わります。
実際に、応募先の企業もアルバイト先の企業名まで聞いてくることはほとんどありません。面接で企業を聞かれたら答える程度で大丈夫です。
④ありきたりな表現はしない
繰り返しになりますが、採用担当者は多くのESや面接の中でガクチカに触れる機会があります。ありきたりな表現をしてしまうと、印象に残らない可能性があるということです。
差別化するためには、経験から学んだことや結果を受けて感じたことを自分の言葉で表現する必要があります。着飾ろうとせず、ありのままの自分でまずは回答を準備してみてくださいね。
⑤業界の専門用語は控える
アルバイトの業務をこなすうえで、時には専門用語や略称を使うことがあるかもしれませんが、採用担当に伝えるときは、わかりやすい言葉でかみ砕いたうえで説明するようにしましょう。
初めて聞く言葉などが出てくると、当時の状況が想像しづらくなってしまいます。つまり、あなたの企業での活躍イメージも沸きづらくなってしまうということです。
ガクチカに限らず、面接のどんな回答でも相手の立場で考えて伝えるようにしましょう。
アルバイトのガクチカは魅力的なPRになる! 自分だけのエピソードを取り入れよう
アルバイト経験は仕事の活躍イメージにも直結しやすいことから、伝え方次第では企業からの好印象につながるでしょう。一方で、アルバイト経験をガクチカとして選ぶ学生は多く、ライバルに負けない内容を作ることを意識する必要があります。ライバルたちと差を付けるためには、当時の状況や感情を自分の言葉で表現できると良いでしょう。
自分のアルバイト経験を企業でどのように活かすのかというゴールを設定し、就活生パネリストの体験談を参考にしながら、内容を組み立てていってみてくださいね。さあ、作成し始めてみましょう。
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面接力39点以下だと...就活のやり方を再検討することが必要ですよ。
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