面接の「質問はありますか」で好印象を残すには? 実際のやりとりを参考にしよう!
採用面接で「質問はありますか」と聞かれる、いわゆる逆質問。基本的な質問の回答は用意できても、いざ逆質問をされると何を聞けば良いのかわからないという人や、筋違いな質問をしてしまったという人もいるでしょう。
逆質問だけで面接の合否が決まることは少ないですが、質問次第で熱意や自分の強みをアピールすることもできれば、調べればわかるようなことを聞いてしまい、準備不足だと思われるケースもあります。逆質問は、面接の印象を左右する重要なパートなのです。また、逆質問は、企業について気になることを解消できる貴重な機会。しっかり準備することで、面接の時間を通してさらに企業理解を深められます。
この記事では、企業が逆質問をする意図や、逆質問がまとまらないときの対策、避けるべき質問などを実体験をもとに解説します。先輩たちが実際にした逆質問やそれに対する面接官との会話なども紹介するので、面接を控えている人はぜひ参考にしてくださいね。
Zoom面接と対面面接で通過率が変わってくるのか不安に思っている人もいるのではないでしょうか。次の記事では、一次面接での通過率やZoom面接で通過するコツを紹介しています。気になる人はチェックしてみてください。
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逆質問で好印象を残すには、逆質問での終わり方も大切ですよね。次の記事では、面接官の印象に残る逆質問の終わり方について紹介しています。ぜひチェックして、自分らしさをアピールできる逆質問の終わり方を見つけてみてくださいね。
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企業が面接で逆質問をする4つの意図
面接で「質問はありますか」と聞かれる理由は、単に学生の疑問を解消するためだけではありません。逆質問は、聞かれたことをフックに学生のパーソナリティを深掘りしたり、熱意を確かめたりする時間でもあるのです。
企業が面接で逆質問をする目的を詳しく知って、質問を考えるヒントにしましょう。
二次面接の逆質問で、自分の強みを知ってもらうにはどんなことを質問したらいいのかな。と不安になる人もいるのではないでしょうか。次の記事では、二次面接の逆質問での先輩たちの体験談を紹介しています。ぜひチェックして、不安な気持ちを少しでも解消してくださいね。
①志望度の高さを測りたい
逆質問をする理由の一つは、入社意欲の高さを把握するためです。学生が同時にいくつもの企業に応募していることはもちろん企業側も把握していますが、内定を辞退されるとその分コストや時間が無駄になり企業の負担になります。そのため、面接を通してはじめから入社する可能性の高い学生を見極めたいと考えているのです。
事業内容や企業理念などを把握していないと、逆質問は思い浮かびづらいもの。自社について関心を持ち、調べたうえで質問をしてきたり、自社で働くことをイメージした具体的な質問をしてくる学生に対しては「内定を出したらちゃんと入社してくれそうだ」という期待が高まります。
②自社に合う人材か確かめたい
企業に自由に質問をする逆質問は、学生自身の興味や関心が表れる場です。
たとえば、近い将来立ち上がる予定の事業について質問をした場合、面接官は「新規事業にも関心があるのだな」と感じるでしょう。もし企業が新規事業に若手の意見を積極的に反映させたいと考えている場合、採用にポジティブに働く可能性もあります。
このように、学生が気になっている点をヒアリングすることで、社風や求める人物像と合う人材かどうかを確かめる役割もあります。
③コミュニケーション能力を確かめたい
逆質問をするのは、面接官の立場を考えてふさわしい質問ができるか、逆質問から始まる会話のキャッチボールに対応できるかを通して、社会人としての基本的なコミュニケーション能力を確認するためでもあるのです。
ほとんどの面接では、面接段階によって面接官の職位や役割が違います。たとえば現場の若手社員が面接官だった場合に、経営や人事など企業の重要な意思決定に関する逆質問をすると、的外れだと受け取られることも考えられるのです。
また、逆質問に対する企業の回答に対してどう反応するかも重要です。回答内容を受けさらに深掘りする質問をしたり、「今のお話を受け、〇〇にも関心が湧きました」など、回答をもとにしっかり考えた言葉が返ってくると、面接官に「コミュニケーション能力が備わっている学生だ」という印象を残すことができます。
「面接があまり得意ではないんだよな……」「コミュニケーションに自信がない……」そのような人は、こちらの記事も参考にしてください。状況の克服に一歩近づけるかもしれませんよ。
④自社の魅力付けにつなげたい
逆質問は、学生が入社にあたって心配していることや気になることを引き出すタイミングです。さらに、疑問を解消しながら企業の魅力を直接学生に伝える場にもなるのです。特に、新卒採用に本腰を入れたばかりの企業やベンチャー企業など、応募者の少ない企業で逆質問を有効活用する傾向があります。
つい好印象につながる質問に重きをおいてしまいがちですが、仕事のやりがいや働き方など、在籍しているからこそわかる魅力を社員である面接官から聞くことができる貴重な場であることも忘れないでくださいね。
面接で育休や産休について聞いたところ、「人生は長いから、育休や産休の制度だけ見て判断してはいけない」と言われたことがあります。私は今まで、産休・育休など子どもを育てながら働くことのみを重視していましたが、子どもがいなくても自分らしく働ける環境が一番大切だと気づく機会になり、志望度が上がりました。
部署異動のきっかけとなりうる社内公募制度について質問したところ、制度の有無だけでなく利用率まで聞くことができたのですが、想像以上に高かったです。「社員のキャリア形成がしやすい環境なのだ」と、魅力を感じました。
面接の「最後に一言」で何を伝えたら良いのか、どのくらい簡潔に答えたらいいのか悩みますよね。次の記事では、面接で質問に答えるときの疑問などについて、経験者から話を聞いています。気になる人はチェックしてみてください。
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実際に働いている先輩社員に働き方などについて聞きたいなと思っている人もいるのではないでしょうか。どんな聞き方をしたらいいのか迷っている人は、ぜひ次の記事を読んで見てください。逆質問での質問例などを紹介しています。
逆質問がうまくまとまらない人必見! 準備における3つのポイント
逆質問を準備するにあたっては、どこまで細かいことを聞いていいのかわからなかったり、思い浮かんでも取捨選択が難しいと感じることもあるでしょう。逆質問を自己アピールにつなげるコツや選考段階による質問の選び方を、経験談をもとに解説していきます。
面接に備え、逆質問を考えようとしている人はぜひチェックしてくださいね。
逆質問を用意するにあたって、どんな準備をしたか教えてください。
企業の公式サイトやSNSで企業の最新ニュースを確認し、それに関連した質問を用意していました。
企業の公式サイトをチェックしたり、企業説明会に参加して、その時の感想や学んだことをまとめていました。
逆質問でつまずいてしまい、面接自体が怖くなってしまった人もいるのではないでしょうか。次の記事では、面接が怖いと感じる原因と解消法を紹介しています。ぜひチェックしてみてくださいね。
パネリストの先輩のように、ニュースについて質問するのもいいかもしれませんね。次の記事では、ニュースについて面接で答えた先輩の体験談を紹介しています。なぜニュースについて質問されるのか、理由を理解したうえでアピールできるよう、ぜひチェックしてみてくださいね。
①業界や企業についてリサーチする
質問事項がまったく思い浮かばないという人は、まずその企業の情報を徹底的にリサーチしましょう。事業内容や関連会社といった基本情報はもちろん、企業理念や業界におけるシェアなども把握し、一次面接から最終面接まで、段階に合った質問ができるように準備しておいてください。
リサーチしておくべき情報の例
- 企業の基本情報
- 企業理念や社風
- 人事制度
- 実際の業務にかかわること
- 業界におけるその企業の位置づけ
以下の画像で業界・企業リサーチの基本的な流れを紹介しています。何から手を付けて良いのかわからない人はぜひ参考にしてみてくださいね。
②逆質問を通してアピールしたいことを定める
逆質問を通じて少しでも良い印象を残したいと考えている人は、自己アピールにつなげることを意識してみましょう。
たとえば、「若手社員の意見が反映されやすい環境かどうか」を聞くと「入社後も自ら仕事を前に進めてくれそうだ」と受け取られ主体性が伝わり、キャリアパスについて前向きな質問をすると、成長意欲のアピールにつながります。
ただ、アピールしたいポイントが企業が求める人物像と大きくかけ離れていないかどうかは、採用サイトやOB・OG訪問などを通して確認しておいてくださいね。
次の記事では、インターンで聞くべき質問内容を紹介しています。ぜひこちらの記事からもヒントを得てみてください。
③面接フェーズによって聞く内容を分ける
質問したいことは思い浮かんでも、いつどの質問をすれば良いかわからないという場合、面接フェーズによって質問を取捨選択してみましょう。
多くの場合、面接フェーズごとに面接官の役職が違います。一次面接は現場社員、二次面接は課長や部長などの管理職、最終面接は役員クラスや社長など、回を重ねるごとに面接官のポジションが上がるケースが多いです。
たとえば、入社後すぐの働き方のイメージをするために、最終面接で「現在の営業職社員が感じる仕事のやりがい」について質問するとします。しかし、現場社員と役員クラスでは日々の業務内容が違うことを考えると、参考になりそうな回答が返ってこないことがイメージできますよね。
実際の業務や働き方にかかわることは一次面接や二次面接で、企業全体を俯瞰したトピックや経営方針については最終面接で聞くことを意識してみてください。そうすると面接官も戸惑わずに答えられ、会話がスムーズに進むでしょう。
面接官の年次によって聞く内容を変えたり、面接フェーズを意識した質問をしたことがある人に経験談を聞いてみました。
一次、二次と面接回数を重ねるにつれて、比例して面接官の年次も高くなることが多いと思います。一次面接など、若手社員が担当の場合は、「社内コミュニケーションが活発と聞いていますが、部活動には何か所属されていますか」「どんなところに魅力を感じて入社しましたか」と、年齢が近いからこそ聞きたいことを質問していました。
また、年次が高い社員が登場する三次面接、最終面接などでは「若手社員に何を求めますか」「入社前の目標と今後の目標を教えてください」と、先輩社員目線で答えてほしいことを質問していました。
他の就活生とは見ている視点が違うんだ! とアピールするため、最終面接に進めるかどうかの大切な局面である二次面接で、中期経営計画表を事前に確認してから臨んだ経験があります。目標数値の上下に注目し、その原因を自分で考え、わからないことを確かめるように質問をしていました。
また、自分の将来のビジョンとこの会社のビジョンに共通点があるのかどうか確かめるために、その会社が今後どんな事業に力を入れていきたいのかなどを聞いていました。
最終面接の逆質問についてもっと詳しく知りたい人は次の記事も併せて読んでみてくださいね。
面接のフェーズごとに逆質問の内容を変えるように、合格のコツも面接のフェーズごとに変わってきます。次の記事では、フェーズごとのコツについて解説しています。ぜひチェックしてみてくださいね。
インターン
インターンシップ面接でのリアル回答を大公開|経験者に聞く選考突破法
一次面接
一次面接通過のコツを内定者が語る! リアル成功・失敗談付きで解説
二次面接
二次面接ガイドブック! 合格者に聞いた選考通過のコツや対策法
逆質問だけでなく、面接自体の事前準備はとても大切になります。マナーなどが不安で、本来の実力を発揮できなかったと後悔しないためにも、次の記事を読んでみてくださいね。
逆質問の例を一挙公開! みんなのリアルな逆質問を参考にしよう
ここからは逆質問の例を紹介します。以下では各選考フェーズ別の逆質問の例を挙げているので、参考にしてみてくださいね。
一次面接の逆質問の例
- 〇〇さんが新卒でこの企業を選ばれた理由を教えてください。
- 〇〇さんが就活生時代に描いていたキャリアビジョンと、今現在にギャップはありますか?
- 〇〇さんが、1年目のときに仕事に取り組むうえで意識していたことがあれば教えてください。
- 入社後すぐの研修期間中はどのようなことを意識して取り組んでいましたか?
- 入社後は営業職として活躍したいと考えています。働き方のイメージをつかむために、若手営業職の方の一日のスケジュールを教えていただけますか。
- 1年目からさまざまなことに挑戦していきたいと考えているのですが、御社において年次関係なく若手のうちから活躍できることを実感した例はありますか?
- 失敗を恐れず挑戦していきたい気持ちが強いのですが、ミスをしてしまったときなどに、先輩たちがフォローしてくれたり相談に乗ってくれる環境はありますか? 〇〇さんの視点で教えてください。
二次面接の逆質問の例
- 〇〇さんが今のお仕事をしていて楽しいと思う瞬間はどんなときですか?
- 〇〇さんは3年後この会社でどんなことをしていたいですか?
- 〇〇さんが一緒に仕事をしたいと思う人はどんな人ですか?
- いずれは営業職だけでなくさまざまな業務に携わりたいと考えているのですが、ジョブローテーション制度を活用してキャリアの方向性を広げていった方はいますか?
- 〇〇さんが所属されている営業部では、どのようなスキルや素質を持った人が活躍していらっしゃいますか?
- 御社に入社するにあたって、入社までにしておくべき勉強や身に付けておくべきスキルはありますか?
- OB・OG訪問にて、「年次関係なく活躍できる環境がある」とお聞きしました。実際、3年目前後の若手社員がリーダーを務めているプロジェクトの割合はどのくらいでしょうか?
三次面接の逆質問の例
- △△の事業について、全国展開も考えていらっしゃいますか?
- 御社は数種類の事業を展開していますが、どのような基準で積極的に展開する事業を判断しているのでしょうか?
- 〇〇業界の広告を中心に扱う御社の経営状況には、〇〇業界の動向も大きくかかわってくると思います。〇〇業界が衰退していったときの代替策として何か選択肢はありますか?
- 御社で活躍されている人材にはどのような共通点がありますか?
- 〇〇さんが仕事において一番大切にすべきと思うことは何ですか?
- 御社で盛んな表彰制度はどのような経緯で生まれたのでしょうか? また、制度によって社員に良い影響をもたらしていると思った例があれば教えてください。
次に、面接を経験した先輩たちが実際にした逆質問を公開します。業界、面接フェーズや面接官の役職も併せて紹介するので、面接前に確認してみてくださいね。
私がどの業界の企業でも共通して聞いていたのは、「働く上でのモチベーションはなんですか」「入社時の目標とこれからの目標について教えてください」「新卒社員に期待することを教えてください」、この3つの質問でした。
他にも、営業が強い企業では「仕事をしていくなかで、最も困難だった年は入社何年目でしたか?」と聞いたり、面接官が役員クラスのときは「入社時に戻るとしたらどのようなことを自分にアドバイスしますか?」と聞いた経験があります。
また、もし面接官の肩書が事前にわかる場合は、その面接官が経験していそうなビジネス上のできごとや社会情勢を調べて、それに関連した質問をするようにしていました。
逆質問にうまく答えるためには、面接の前に練習しておくことが大切かもしれません。面接の練習方法について知りたい人は、次の記事をチェックしてみてくださいね。
面接で実際にされる逆質問以外の質問について知りたい人は、次の記事をチェックしてみてください。面接のフェーズごとに質問例を紹介しています。
逆質問で避けるべき4つの回答|現役就活生からのアドバイス
就活生からのアドバイスとともに、「質問はありますか」と聞かれたときに避けるべき受け答えを解説します。面接をマイナスな印象で終えないためにもしっかりチェックしておきましょう。
ホームページや採用ページに記載してある情報についてわざわざ質問するのは、リサーチ不足だと思われる可能性があり、やめたほうが良いと思いました。
たとえば、「○○制度を使えるのは入社何年目からですか」や「初期配属は何で決まるのですか」や「コミュニケーションを活性化する制度はなにかありますか」などの質問です。
このような質問は、採用ページに書いてあることが多いので、もし質問したければ、聞き方を工夫したほうが良さそうです。「公式サイトによると○○とのことですが、△△はいかがですか?」と最低限調べたことを伝えるような言い方をすると良いのではないでしょうか。
①特にありませんと答える
「質問はありますか」と聞かれたら必ず質問をしましょう。何も聞くことがないと答えると、その企業に対する興味や関心が薄いと捉えられかねません。志望度が低いという印象に映るほか、面接前にリサーチなどをしてこなかった準備不足な人材だと受け取られる可能性もあります。また、逆質問は面接官から直接企業のことを教えてもらえる貴重な機会だと頭に入れておいてくださいね。
面接に臨む前に、その企業について事前に情報を集め、必ず何か質問するようにしましょう。
②調べたらすぐにわかることを聞く
調べればすぐにわかるような企業の情報を単純に聞くことは避けましょう。たとえば社員数や拠点、沿革などです。
企業の公式サイトに記載されているような基本情報を面接内で質問すると、「事前に調べていないのか」「自社についてもっと知りたいと思わなかったのか」と思われ、入社意欲が薄いと受け取られます。
基本情報から質問を考える際は、「主力事業は〇〇かと存じますが、今後△△などにも力を入れる予定はありますか」というように、実際に在籍している社員だからこそわかる深掘り質問をしましょう。
③条件面の質問ばかりする
貴重な逆質問の時間に、条件面の質問ばかりするのは避けましょう。給与や制度も入社を考えるうえでは大切ですが、それらにかかわる質問しかしないでいると、「より良い待遇の企業があればそちらを優先するのだろう」と思われ入社意欲に懸念を持たれる可能性もあります。
また、家賃補助や賞与など比較的一般的な福利厚生や制度については、逆質問の場で聞くこと自体に注意が必要です。基本的な情報は募集要項や企業のサイトで確認しておき、逆質問では、社員に直接聞かないとわからないことを聞くように心掛けてくださいね。
どうしても確認したい場合は、一度の面接に1問程度にとどめたり、聞き方を工夫して「条件ばかり気にしている」という印象にならないように注意しましょう。
条件面に関する質問と言い換えて質問する例
- 昇給のタイミングは何回ありますか?
→昇格したり、それに伴い昇給するタイミングなどはどのくらいの頻度でありますか? 目標を意識しながら努力していきたいと考えているので、ぜひ参考に教えていただきたいです。 - 家賃補助はありますか?
→就職を機に上京するため、家賃補助を使わせていただけるのはとてもありがたいです。 新入社員全員に適用されるのでしょうか? 条件などがあれば教えてください。 - ボーナスは何カ月分ですか?
→公式サイトや採用サイトで、賞与について「業績によって支給」という記載を拝見しました。可能でしたら、支給される基準や平均支給額を教えていただきたいです。
④会社のネガティブ面を引き出す質問をする
採用面接中に会社のネガティブイメージにつながるような質問をするのは避けるべきです。
離職率や不祥事にまつわることなど、企業が触れられたくないであろうことを質問すると、面接官を困惑させてしまいます。「自分の発言を受けて相手がどう思うか」という配慮に欠ける人物だと思われてしまうでしょう。
また、企業のポジティブ面に目を向けられていないということから、志望度も高くないのではないかと受け取られる可能性もあるのです。ただ、「本当にその企業に入社して働きやすく感じるかどうか」を見極めるために、気になることがあれば企業のマイナス面に触れることも必要でしょう。会社のネガティブな面について質問するときは、問い詰めるようにならない聞き方を意識してください。
会社のネガティブ面を引き出す質問と言い換えて質問する例
- 平均残業時間が〇時間ですが、これ以上減らすにはどうしたら良いと思いますか?
→残業時間を減らすために、おこなっている取り組みなどはありますか? - 競合他社に比べて離職率が高いと思うのですが、どうしてだと思いますか?
→離職される方はどのような理由で御社を離れていくのか、できれば一例を教えてください。 - 昨年起きた不祥事については企業内でどう捉えていますか?
→昨年起きた不祥事について、社内の雰囲気や社員さんに、何か影響があったりしましたか。
逆質問では聞かないほうが良いポイントについてもっと知りたい人は、次の記事を併せてチェックしてみてください。より詳しく解説していますよ。
面接前に必見! 逆質問にまつわる悩みを内定者が解決
面接の経験が少ない場合、逆質問タイムの想像がつかず、何を聞くかということ以外にも疑問を抱く人もいるでしょう。内定者や面接経験豊富な学生たちに、逆質問についての悩みを解決してもらいました。
逆質問はいくつ用意すれば良い?
一度の面接で用意しておく逆質問の数はどのくらいがベストなのでしょうか。何次面接だったかも併せて、経験者に聞いてみました。
逆質問は最低3問用意していました。インターネット上の就活体験記を参考にして、面接にかかる時間からどのくらい逆質問できる時間があるのかを予想していました。
私の場合、20~30分面接は大体2問、40~50分面接は5問用意しました。何次面接かによって面接の所要時間は変わると思いますが、上記を参考にして考えてみるといいかもしれません。
面接官にもよりますが、このように1回の面接につき3~5問ほど逆質問を用意しておくと、「聞くことがなくなって困った」なんてことを防げると思います。
逆質問から話が広がらなかったらどうする?
逆質問をしたはいいものの、その後どのような会話が続くのかイメージできないという人もいるのではないでしょうか。逆質問から始まる会話をうまく進めるコツを聞きました。
某大手アパレル会社での逆質問にて、「御社は流行の最先端を追う仕事をされていると思うのですが、○○さんが働いている中で、流行の最先端にいると感じたエピソードを教えてください」と聞きました。
すると、面接官から「難しい質問ですね。でも、私たちは最先端を切り開いていくことを常に意識していますし、全世界に共通してヒットするものはなんだろうと、日々共通項を追い求めながら働いています」と答えてもらいました。
その返答として「そういえば、おととい、御社が世界的に○○したとニュースで見たのですが……。」と、そのとき繰り広げられた会話ベースで逆質問をしたら、面接官の反応が良かったように感じました。
踏み込んだ質問をどう聞いた?
たとえば、選考を受ける企業について、口コミサイトなどで「残業が多い」などの意見を見た経験がある場合、誰もが働き方の実態を知りたくなるでしょう。
逆質問で踏み込んだ質問ばかりするのはおすすめしませんが、聞き方を工夫しつつ、ざっくばらんな質問をしてみたという人にアドバイスをもらいました。
少し聞きづらいことを聞くときは、面接の回数を重ねてから聞くように努めました。その理由は、一次面接などの初期段階で労働時間や年収に関することを聞くと、事業内容や社風といった企業の魅力に惹かれて選考に参加したのではなく、企業の制度や給与に惹かれて応募したと思われてしまうと考えたからです。
たしかに、長く働くうえで、給与や労働環境は切っても切り離せないため、疑問は解消する必要があると思います。しかし、最初に聞いてしまうと、私自身の企業に対する思いをすべて伝えられずに終わってしまうと考えたため、このような方法を取っていました。
「もし自分が面接官だったら」と考えて、どのような聞き方であれば答えたくなるかを意識していました。
たとえば、会社の将来性を知りたい場合、単純に「御社は将来どう事業を続けていく予定ですか?」と聞くのではなく、「最近だと、サービスや製品の差別化が難しくて、付加価値が大切になってくると思いますが、御社はどのような点で差別化していますか?」と言い方を変えて聞いていました。
また、年収や給与については、ダイレクトに聞くのではなく、面接官自身が答えやすいように「今の仕事量ともらっている金額に納得感はありますか」というような言い方をしていました。そのような聞き方をすると、だいたい皆さん答えてくれたのでおすすめです。
どうしても思い浮かばないときは?
企業のリサーチをしても、適切な質問がどうしても思いつかなかったときや、面接中に緊張で頭が真っ白になった場合はどうその場を乗り切れば良いのでしょうか。みんなの意見を参考にして面接に備えましょう。
面接中、逆質問がどうしても思い浮かばなかったときはどうしましたか? また、逆質問の時間に慌てないためにとっていた対策を教えてください。
集団面接であれば、自分より前の人の質問を参考にしました。個人面接であれば、面接中の会話に出てきて、興味を持ったことを率直に質問しました。
逆質問タイムで戸惑わないよう、あらかじめ、どの面接官、フェーズにも対応できる質問をいくつか用意していました。具体的には、入社時の目標やこれからの目標について聞いていました。
「質問はありますか」をきっかけに企業とのマッチ度をアピールして面接を突破しよう
逆質問タイムでは、しっかり企業研究したうえで、面接官の立場に合わせて、企業について気になる点を具体的に聞くよう心掛けてみてください。基本的なコミュニケーション能力や入社意欲のアピールにつながります。
また、自分の強みや関心に言及できそうな質問をしたり、さらにそれらを入社後に活かすイメージを伝えることで、「自社で活躍してくれそうだ」という印象を残すこともできるのです。
「質問はありますか」という問いをうまく活かして、面接通過に一歩近づきましょう。
前提として、逆質問だけで面接の合否が出されることはありません。たしかに、調べればすぐわかることを聞いてしまうと「それくらいは企業サイトを見て確認しておいてほしい」と残念に思う面接官もいるでしょう。
しかし、現在はスカウトメディアなどで企業側から学生にエントリーを促す形も主流化しています。その場合、はじめは学生が自社のことを知らないのも当然ですし、むしろ志望度を高めるのは企業側であると認識している企業も多く存在します。逆質問は、基本的には企業に対する学生の関心度・関心事項を知るための時間であると考えましょう。
では、自社に対する関心度と関心事項を知るのは何のためかというと、それまでの面接で評価の高い学生に対して、どれくらい・どんなフォロー(動機づけ)が必要かを推し量るためです。たとえば、「いつまでにどれくらい成長できそうか」を質問する学生に対しては、自社で最短出世したモデル社員の事例を紹介するなど、企業はその学生の関心事項に合わせてフォロートークを変えるのです。そのため、基本的には、就活生のみなさんはのびのびと自分が気になる点を質問して問題ありません。
それでも何を聞くべきか悩む人は面接官に「入社の動機」を聞いてみよう
もしどうしても逆質問の内容に悩む場合は、その面接官がなぜその企業に入社したのかという動機を聞いてみるのがおすすめです。入社動機を聞かれて嫌な気持ちになる面接官はいませんし、この質問は一次面接官でも、最終面接官でも共通して聞くことができます。むしろ現場リーダーと役員とでは入社のきっかけや決め手が異なることもあります。それ自体が、みなさんが会社を選ぶ際の有益な参考情報になるでしょう。
就活力診断テストはもう使いましたか?
「就活力診断テスト」では、十分な就活準備ができているかがわかります。就活マナーや、就活への心持ちなど、不安がある人は自分のことを客観視してみましょう。
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逆質問をしたときの面接官からの回答を聞いて、よりその企業の魅力を知れた、志望度が上がったという経験はありますか?