面接で身振り手振りが有効な5つのタイミング! 内定者の体験談付き

面接で身振り手振りが有効な5つのタイミング! 内定者の体験談付き

面接での「適切な身振り手振り」は熱意を伝えるために適切なタイミングでおこなおう!

「模擬面接で身振り手振りが大き過ぎると言われた」
「逆に小さ過ぎると言われた」
「身振り手振りの『ちょうどいい感じで』って、具体的にはどうやるの?」

面接本番を前に、身振り手振りに関して戸惑う学生は少なくありません。ひとりで練習しようと思っても、自分の身振り手振りが正しいかどうか判断できないからです。

本記事では、面接での身振り手振りの重要性や効果的な活用方法について、先輩たちの実際の体験談を交えながら具体的に解説します。ぜひ最後までチェックして、適切な身振り手振りをマスターしてくださいね。

身振り手振りの前に、まず面接に関する基本的な流れを確認したい場合は、こちらの記事をチェックしてみてください。
面接の流れ|基本の流れからレアケースまで体験談付きでマナーを解説

また、身振り手振りが気になって今この記事を読んでいる背景には、面接に対する不安な気持ちがあるかもしれません。面接への恐怖心を和らげるためのコツはこちらの記事で解説しています。ドキッとした人はチェックしてみてくださいね。
内定者のアドバイス付き|「面接が怖い」を解消する3ステップ

本当に身振り手振りは必要? 先輩たちのリアル体験談をチェック

まずは実際に就職活動を経験した先輩たちの生の声を聞いてみましょう。

面接で身振り手振りは必要だと思いましたか?

Y・A
Y・A
4年制大学/文理融合学部
身振り手振りは普段より大きめにした

面接での身振り手振りは重要だと考え、普段より大きくするようにしていました。同じ内容であっても、伝え方によって面接官の印象が大きく変わると考えたからです。同様の理由から、身振り手振りだけでなく、表情にも気を付けていました。

また、オンライン面接では自分の感情が伝わりにくいと思い、面接以上に身振り手振りを大きめにしていました。普段の2倍くらいのつもりでおこない、面接官に自分の言いたいことやこちらの感情を少しでも伝えようと努めました。

R・N
R・N
4年生大学/理系学部
自分の性格に合わせた身振り手振りが大事

私は身振り手振りをするかどうかで、自分自身の話しやすさが変わると思っています。私は、身振り手振りをしながら話している方が脳が活性化され、言葉も自然と出てくるタイプです。実は一度動きを控えて面接に臨んでみたことがあるのですが、自分自身のテンションが上がらないのを感じ、後悔しました。

普段友人と話をするときに身振り手振りが活発な方であれば、面接でもおこなった方が自然体で話せると思います。反対に、普段そこまで身振り手振りをしない人が面接でだけ無理やり取り入れるのも、かえって不自然になってしまうかもしれません。自分自身のタイプを振り返ってみるのが重要なのではないでしょうか。

H・T
H・T
4年制大学/文系学部
適度な身振り手振りが緊張を緩和してくれた

身振り手振りは必要だと思います。適度な身振り手振りをすることで、自分の気持ちが落ち着くからです。私は特に「理由は◯点あります」のように複数の項目を挙げる際には手で数字を表していました。これをすると、自分でも「今何を話しているか」が意識しやすくなり、冷静になれるのを感じました。

身振り手振りの大きさについては、普段通りか、やや控えめくらいを意識しました。私は緊張すると過度に手を動かしてしまう傾向があるため、そのままでは面接官に落ち着きのない人だと思われてしまうのではという不安がありました。緊張しているなと自分で強く感じる場面では、動きを減らすくらいがちょうど良かったと思います。

面接の場における身振り手振りは学生の印象を大きく左右する要素ですが、意識してコントロールした人が多くいるようです。普段どおりに振る舞った結果、うまくいったというケースも多々あるでしょう。

実際のところ、個人の性格や志望先企業の社風、就きたい職種によって適切な身振り手振りは異なってきます。しかし適切におこなうことができれば、自分をよりしっかりとアピールでき、面接官に好印象を残せる可能性が高まるのです。

採用担当経験者に聞いてみた! 面接で身振り手振りをする学生の印象

今回は実際に採用側の経験がある先輩に、身振り手振りをする学生の印象について聞くことができました。面接官側の率直な感想を聞く機会はなかなかないので、しっかりチェックしてみてくださいね。

キャリアステージ編集部

採用担当者として、学生の身振り手振りが気になったことはありますか?

S・K 4年制大学

身振り手振りをする学生に対して、特に悪い印象はありません。ただ、あまりに大げさすぎたり、常に手がパタパタと動いているような方だと、落ち着きがない印象を感じました。

A・S 立教大学

あまりに頻繁に動きすぎる学生を見たときは、強い緊張や落ち着きのなさを感じました。身振り手振りを話の一要素として適度に活用できている学生は、プレゼン慣れが感じられて好印象でした。

適度な身振り手振りは好印象だという声がある一方、過度な動きはかえってマイナスになる可能性もあるようです。身振り手振りについてはバランスが重要だと言えるでしょう。

先輩たちに聞いてみた! 面接で身振り手振りをおこなうメリット5選

面接で身振り手振りをおこなうメリット5選

面接での身振り手振りには、さまざまなメリットがあります。ここからは、先輩たちの体験談とともに、身振り手振りをおこなうメリットを5つ紹介します。実際に自分が身振り手振りをしている姿をイメージしながら読んでみましょう。

①熱意や感情が伝わりやすくなる

適切な身振り手振りを用いると、言葉だけでは伝わりにくい熱意や感情を効果的に伝えられます。特に志望動機や自己PRなど、自分の思いを強く伝えたい場面では、話す内容に合わせたジェスチャーが有効です

R・N
R・N
4年生大学/理系学部
身振り手振りを活用して自分の意欲をアピールできた

キャリアセンターの方や就活エージェントから「身振り手振りを適切に取り入れると話が伝わりやすくなる」と教えてもらい、実践していました。面接全体を通して身振り手振りを意識していましたが、なかでも自己PR、ガクチカ、志望動機といった自分の話をする場面では大きめの身振り手振りを取り入れるようにしました。

面接では特に、数を手で表現する身振り手振りを活用していました。これをおこなうと「私は内容を整理してわかりやすく伝えようとしています」という姿勢が先方にも伝わると思ったからです。この身振り手振りによってメリハリの付いた話し方ができ、面接官に好印象を残せたのではないかと思います。

熱意や感情を強くアピールするために、身振り手振りを活用してみましょう。もちろん、声のトーンや表情とリンクした、自然な動きを心掛ける必要があります。面接官の反応を見て、きちんと伝わっているかを確認しながら話すのがポイントです。

②説得力のある主張ができる

身振り手振りによって、話の説得力を向上させる効果が期待できます。

たとえば何かを順序立てて説明する際に、指で「1つ目、2つ目、3つ目……」と数字を示しながら話すといった動作がよく使われますね。人間は耳だけでなく目からも多くの情報を取り入れているため、身振り手振りを活用すればより多くの情報を相手に伝えられるのです

Y・A
Y・A
4年制大学/文理融合学部
数を指で示す動きは説得力アップに有効

説得力を上げるという意味では、数を表現する手の動きは有効だったと思います。私は志望動機を伝える際に「御社を志望する理由は3つあります。1つ目は……」と、指で数を示しながら伝えていました。

身振り手振りを活用すると、しないときよりも視覚的に話の構造を示すことができました。私も実際、身振り手振りを意識するようになってから、自分の話したい内容をより的確に面接官に伝えられるようになったと思います。

身振り手振りを活かして話の流れを整理することも可能です。たとえば、「学園祭やインターンなどで、複数の段階をクリアした結果何かを成功させた」といった体験談を話す学生は多いでしょう。そのようなときは、説明しながら手を使って各段階を示せば、徐々にステップアップしている様子が視覚的にも伝わります。

話の説得力を高める身振り手振りを活用すれば、論理的思考力の高い学生だと面接官に強く認識してもらえる可能性が高まるでしょう。

③話の臨場感がアップする

適度な身振り手振りによって、話の臨場感を高めることもできます。学生時代の具体的なエピソードを話す際に、実際の動作を交えながら伝えれば、面接官もその場面を想像しやすくなるでしょう。

たとえば野球ファンが有名選手のスーパープレイについて、バットを振るモーションを交えて話しているといった場面を見たことがある人は多いのではないでしょうか。身振り手振りが加わることで、その場面を知らない相手にも内容がリアルに伝わりやすくなるのです

もちろん面接というフォーマルな場ですから、過度な動作は避けるべきです。しかし、適切な大きさで身振り手振りを活用すれば、エピソードがより具体的かつ印象的に面接官に伝わるでしょう。

④自信があるように見える

ふさわしいタイミングで身振り手振りをおこなうと、相手に「この学生は自信を持って話しているな」と感じさせる効果が期待できます。相手の目を見て話すことを意識しながらできるとより効果的です。

面接の場では、不安や緊張から無意識に自信のなさそうな雰囲気をかもし出してしまう学生が多く見られます。しかし企業側は採用活動を通して一緒に働くメンバーを求めているため、弱々しい態度の学生よりも堂々として見える学生を好むのです。

就職活動をしている学生が、働くことに対して自信がないのは当然です。面接の場では、自分のこれまでの経験や、今後貢献したいという意欲を、自信を持ってアピールしましょう。そのために、適切な身振り手振りを活用しましょう。

⑤自分の緊張がほぐれて話しやすくなる

実は、身振り手振りには自分自身の緊張をほぐす効果もあります。緊張するとどうしても身体が縮こまってしまうものですが、身振り手振りによって筋肉の緊張をほぐし、同時に心の緊張も和らげられるのです。

心理学の世界には「表情フィードバック仮説」という考え方があります。この理論では、表情や身体の動きが実際の感情に影響を与えるとされています。

たとえば「わざと笑顔の表情を作っていると、次第に本当に楽しい気分になってくる」という現象がこれです。身体の動きについても同様で、あえて固くこわばった状態でいれば緊張が高まり、ゆったりと動かせばリラックスできると言われています

適度な身振り手振りを活かして、自然な態度で面接に臨むことを心掛けましょう。

キャリアステージ編集部

身振り手振りのおかげで緊張がほぐれた経験はありますか?

N・U 4年制大学

説明する際に、意識して手を動かすようにしてみたことがあります。多少ではありましたが、動いている方がひたすらじっとしているときよりも緊張がほぐれた気がします。

R・N 4年生大学

身振り手振りを活用することで、自分自身のギアを上げることができ、結果的に緊張がほぐれたことがありました。自然体で話せるようになるのでおすすめです。

H・T 4年制大学

複数の項目を説明する際に、指を使って数字を示すようにしていました。これによって、話が伝わりやすくなるだけでなく、自分でも話したい内容の整理ができ、落ち着きを取り戻せた気がします。

リアルな声から探る! 5種類の効果的な身振り手振りのタイミング

5種類の効果的な身振り手振りのタイミング

身振り手振りの効果がわかったところで、ここからは適切なタイミングについて考えてみましょう。実際に内定を獲得した先輩たちの体験談を交えて、5種類紹介します。「これならできるかも」「自分もやってみよう」と思うものがあれば、ぜひ積極的に取り入れてみてくださいね。

先輩たちに「身振り手振りをやってみて良かった」体験談を聞いてみました

R・N
R・N
4年生大学/理系学部
ここぞという場面でだけ身振り手振りを取り入れるのが効果的

面接では基本的に手を膝の上に置いて、過剰な動きは控えるようにしていました。これは、わざとらしい印象を残さないようにするためです。そして、志望動機や自己PRといった重要な場面がきたときには、意図的に身振り手振りを活用しました。たとえば「私は◯◯だと思ったのです」と結論を言い切る際には胸に手を当てるといった動作を取り入れていました。

「強い意志が伝わった」と面接官からのコメントも
実際、メリハリをつけた身振り手振りには効果があったと思います。私が身振り手振りをおこなったとたんに面接官が目をパっと見開き、真剣に耳を傾けてくれた経験があります。のちほど、その面接官からは「あなたの強い意志がしっかり伝わってきた」とのフィードバックもいただきました。

そのほかには「しかし」「一方で」のような、逆接の接続詞を用いる場面でも取り入れていました。これも、そのあとに自分の意見がくることが多かったので、強く訴えるために工夫していました。

D・T
D・T
千葉大学/法政経学部
「ここぞ」という場面で視覚的イメージをプラス

面接での身振り手振りは、多用しすぎたり誇張しすぎたりすると相手に不信感を抱かせてしまうと思い、面接の大半は必要以上に動かないように意識していました。私が身振り手振りをよく使っていたのは自己PRの場面です。具体的な成長について話をする際に、手の動きを使ってその差を表現していました。プレゼンテーションのように資料がないなかで、少しでも視覚的なイメージを付け加え、場面を想像してもらいやすくするのが目的でした。

あくまで話の補助であることを忘れずに
ただし、身振り手振りを使いすぎるのもやや危険です。たとえば、成長を誇張して表現してしまうと、面接官に「この学生は、その程度の成長でそんなに満足しているのか」と思われてしまうリスクも考えられます。あくまで話の補助として適度に使用し、大げさな動きにならないように気を付けるのがポイントだと思います。

K・T
K・T
明治大学大学院/教養デザイン研究科
節度をわきまえた身振り手振りは誠実さのアピールにも

私は主な身振り手振りとして、適度なアイコンタクト、手を使ったジェスチャー、そして背筋を伸ばした姿勢を意識しました。これらは特に自己紹介や志望動機を話す場面、また質問に答える際に気を付けておくのが有効です。話の内容の強弱に合わせた身振り手振りを用いて、誠実さ、自信、礼儀正しさをアピールしました。

非言語コミュニケーションの有用性を実感できた
アイコンタクトや身振り手振りのような非言語コミュニケーションは、面接官に良い印象を残し、信頼関係の構築や話のポイントの明確化に役立つと考えています。私自身、実際にポジティブなフィードバックを得られることが多かったです。その場にふさわしい身振り手振りによって、採用の可能性を高めることができたと考えています。

Y・K
Y・K
4年制大学/文系学部
定番のナンバリングの動作はやはり効果的

効果的だった身振り手振りの一つ目は、ナンバリングを指で表現することです。ガクチカや自己PRでナンバリングを使う際、指で数字を示すことで説明をよりわかりやすくし、同時に自身の思考の整理にも役立ちました。これによって、情報をより構造化して伝えられるようになり、面接官の理解をうながすことができたと思います。

先方の話を聞く際の振る舞いにも気を配るのがコツ
二つ目は、面接官が話している際にしっかりとうなずくことです。ただし、やりすぎには注意が必要です。面接官の目を見て適度にうなずくことで、話をしっかり聞いていることを示し、良い印象を残せるように心掛けました。特に面接官が自身の話をしている際に強く意識しておこなえば、積極的な傾聴の姿勢を示すことになり、良好なコミュニケーションの場を作り出せると思います。

①説明内容を補いたいとき

複雑な概念や複数の過程を説明したいときに、身振り手振りが役立ちます。適切な手の動きを活用すれば、言葉だけでは伝わりにくい部分も視覚的に補うことができます。面接官の理解をうながし、論理的な説明ができる学生だというアピールにもつながるでしょう。

たとえばサークルで取り組んでいたスポーツの話をする際に、ポジションの位置関係を手で指し示しながら話せば、面接官により具体的なイメージを持ってもらえます。ゼミの研究活動について説明するときに、手で時間の流れや段階を示すといった動作も有効です。

説明内容を補うための身振り手振りは、大げさにならないように気を付けましょう。シンプルでわかりやすい動きを心掛け、説明力の高さをアピールする要素として活用してください。

説明する際に身振り手振りが役立った体験を教えて!

R・N
R・N
4年生大学/理系学部
適度な身振り手振りを使って話をわかりやすく伝えられた

自己PRで、理由を述べるときに手の動きを加えました。たとえば「3つの理由がある」と言うときに指で数を示し、それぞれの理由を説明する際にも数字の形を作りました。これにより、現在何番目の理由を話しているかが明確になり、面接官にも伝わりやすくなったと思います。

また、チームでの対立エピソードを語る際には、それぞれの派閥を「こちら」「あちら」と手で表現することもありました。こういった身振り手振りは、話の内容をよりわかりやすく、印象的に伝えるのに役立ちました。

D・T
D・T
千葉大学/法政経学部
数値の差を身振り手振りで表すときは大きさに注意した

私は自己PRで部活動の成績向上を例に挙げる際に、視覚的な表現として身振り手振りを活用しました。具体的には、前年度の成績を左手で、翌年の向上した成績を右手でより高い位置に示すことで、成長を直感的に伝えるのが狙いでした。

ただし、あまりに大げさな身振り手振りをするとかえって信憑性を損なう恐れがあります。誇張だと思われないよう、実際の数字に基づいた適切な表現を心掛けました。身振り手振りはあくまで話の補助として使用して、正確さと印象深さのバランスを取ることに注意を払いました。

②話の内容を強調したいとき

重要なポイントを強調したい場合には、適度な身振り手振りが効果的です。手を動かすことで視覚的なインパクトを高め、面接官に「ここを強く伝えたいんだな」とわかってもらえる可能性が高まります

よくある例としては、エピソードを話す中で「大きい」「広い」といった言葉が出てくる場面で両手を広げるといった動作が挙げられます。また、「3つの理由があります」と言いながら指で数を示したり、「成長した」と言いながら手を上に向かって動かしたりするのも効果的です。

じっとしたまま話すのと、身振り手振りを加えて話すのでは、面接官への伝わりやすさが大きく変わってくるのは想像できるのではないでしょうか。ただし、ずっと動き続けていると落ち着きのない印象を相手に残してしまいます。大きめの身振り手振りは「ここぞ」という一番盛り上がる部分で活用しましょう。

③特に熱意を示したいとき

志望動機や将来のビジョンなど、特に熱意を込めて話したい場面では、身振り手振りが効果を発揮します。身体全体で情熱を表現すれば、言葉以上の思いを伝えることができるでしょう。

たとえば友人に、昨晩見たサッカーの試合について熱弁する場面を想像してみてください。身振り手振りを駆使して興奮や感動を伝えようとするはずです。自然と姿勢が前のめりになったり、強調したい場面では手が動いたりするでしょう。人は本気で何かを伝えたいとき、じっとしていることができないのです

面接の場でも適切な身振り手振りを使えば、面接官に自分の熱意を示すことができます。もちろん個々のキャラクターや志望先企業の雰囲気によって、ふさわしい身振り手振りの大きさは異なります。面接中の雰囲気を汲み取りながら、適度に身振り手振りを取り入れましょう。

④熱心に相手の話を聞く姿勢を示したいとき

面接官の話を熱心に聞く姿勢を示すことも、面接では重要です。話を聞く際にも身振り手振りを適切に用いれば、積極性やコミュニケーション能力のアピールができます。

もちろん、話を聞きながら大げさな身振り手振りをするわけではありません。話している相手の目をしっかり見る、適切なあいづちをうちながらうなずく、背筋を伸ばし少し前傾ぎみな姿勢をとるといった、ちょっとした工夫で十分です

話を聞く際の身振り手振りについては、自分が話すとき以上に注意が必要です。ときどき、張り切り過ぎているのか、極端に前のめりになり、やたら大げさに身振り手振りをしながら話を聞く学生がいます。これは不自然で、かえって「本当に聞いている?」と思われてしまうため、自然さを意識しましょう。

みんなはどんな姿勢で面接に挑んだ?

キャリアステージ編集部

面接のときに意識して姿勢を変えてみたことはありますか?

Y・A 4年制大学

私は普段猫背になりがちなのですが、自信をアピールするためにまっすぐな姿勢を意識したり、熱意を表現するために前のめりになるといった工夫をしたりしていました。

R・N 4年生大学

逆質問のリアクションをとる際に姿勢を意識していました。たとえば面接官から意外な回答をうかがった際に、ほんの少し後ろにのけぞるような感じで「なるほど、そんなことが考えられるのですね」と驚く反応を示していました。

H・T 4年制大学

普段、椅子に腰掛ける際には背もたれを使うのですが、面接の場ではやらないように意識していました。背筋を伸ばし、顎を引くことで、堂々と自信を持っている様子をアピールしました。

⑤相手に共感する姿勢をアピールしたいとき

身振り手振りをより効果的にするミラーリングの効果

面接官との関係性を構築するために、身振り手振りを使って共感する姿勢をアピールすることもできます。特に相手が何かを説明している場面や、逆質問の回答を聞いているときに、身振り手振りを意識してみましょう。

心理学や社会学の世界に「ミラーリング」と呼ばれる技術があります。ミラーリングとは相手の姿勢、ジェスチャー、話し方のペースなどを自然に真似することで、無意識のうちに相手との親和性を高めるというコミュニケーション技術です

たとえば相手が前のめりになったら自分も軽く前のめりになる、相手が手を動かして説明しているときにそれをたどるように自分も手を動かす、といった形が考えられます。もちろんやり過ぎは不自然な印象を残すため厳禁です。適切な場面で適度に取り入れてみると良いでしょう。

キャリアステージ編集部

面接でミラーリングを取り入れたことはありますか?

D・T 千葉大学

面接官が身振り手振りをよく使う方だったときに、取り入れてみたことがあります。相手の一割くらいの動きを真似していました。実際、その面接では話が盛り上がったような印象があります。ただし、やりすぎには注意が必要だと思いました。

Y・K 4年制大学

一つの質問に対し、毎回一度はミラーリングをおこなうようにしていました。効果がどれほどあったかは不明ですが、少なくともマイナスに働くことはなかったと思います。

身振り手振りの効果倍増! 面接で意識すべきポイント4選

面接中、目線が揺らいでいる人や、不安な表情をした人が身振り手振りをしても、好印象を残せる可能性は低くなってしまいますよね。ここからは、身振り手振りの効果を最大限引き出すための、身振り手振り以外のポイントを4つ紹介します。

普段自然な身振り手振りができている学生も、面接の場では緊張からぎこちなくなってしまうケースは少なくありません。しかし、あらかじめコツを覚えておけば、面接本番の前に改めて思い出せるようになります。ぜひ4つとも覚えておいて、本番で活用してくださいね。

①目線の位置に気をつける

面接における理想の目線の位置

面接では、適切な目線の位置をキープする必要があります。面接官の目を見て堂々と話すだけでも、自信や誠実さをアピールできます。ただし、じっと見つめているのは不自然です。相手の口元やネクタイのあたりなど、自然な範囲で視線を動かしながらのやりとりを心掛けましょう。

複数の面接官がいる場合には話している相手を中心に見ますが、ときどき他の面接官にも視線を向けるのがおすすめです。全員が自分の話を聞いてくれているという意識を持っておけば、自然に全体へ注意を向けやすくなるでしょう。

「目は口ほどにものを言う」ということわざもあるくらいです。面接の場では、目線の位置を意識しながら話すように心掛けましょう。

キャリアステージ編集部

面接の際に、自分の目線の位置を意識しましたか?

Y・A 4年制大学

相手の目を見ることと、複数の面接官がいる場合には全員としっかり目を合わせることを意識して姿勢を変えていました。オンライン面接ではカメラを見るよう意識しました。

N・U 4年制大学

基本的には相手の目を見て話すようにしていましたが、ずっと見続けるのも良くないと聞いたため、首元やネクタイ付近へと適度に視線をずらすよう心掛けました。

②自信のある表情を意識する

人間のコミュニケーションにおいて、非言語コミュニケーションが重要な役割を果たすことはよく知られています。非言語コミュニケーションには、実際に発している言葉以外の表情、声のトーン、姿勢などが含まれます。表情は、非言語コミュニケーションの中でも特に重要な要素です。

面接の場面では、自信のある表情を意識しましょう。適度な笑顔を保ちつつ、ときには真剣な表情をすることも大切です。自然な明るい表情でのコミュニケーションを心掛ければ、面接官に自信や意欲が伝わりやすくなりますよ。

自信のある表情を作るためには、事前の練習がおすすめです。鏡の前で試すのも良いですが、模擬面接の録画が最も効果的でしょう。「録画してみたら、思っていたより無表情だった」と言う学生は多いです。自分の面接動画を撮るのは気恥ずかしいかもしれませんが、一度試してみてくださいね。

経験者が実践した面接の練習方法については、こちらの記事で公開しています。いまよりもさらに自信をもって面接へ臨みたい場合は併せて参考にしてくださいね。
面接練習みんなは何をした? 経験者から学ぶ効果的な練習法13選

面接前の模擬面接は、身振り手振りの確認以外にも役立ちそうですよね。次の記事では、模擬面接をして面接で役に立った例を紹介していますので、併せて読んでみて、意識しながら練習すると効果的かもしれませんね。
模擬面接は必須? 内定者に聞いた実施方法と就活に活かすコツ

面接で表情について意識したことはありましたか?

Y・A
Y・A
4年制大学/文理融合学部
出発前に鏡の前で表情をほぐしてから面接へ

面接のときは、ずっと口角を上げ、笑顔をキープするように意識していました。同じことを話していても、笑顔で楽しそうに、明るく話している学生の方が、面接官に良い印象を残せると思ったからです。そのため、どれだけ緊張していても笑顔を意識し、崩さないように努めていました。

特に朝一番の面接だと表情がこわばりがちだと気付いたので、鏡の前で大きく口を開けて「あいうえお」と表情筋を動かしてから面接に向かうようにしていました。実際、やらないときよりも表情が豊かになったと思うので、効果はあったと思います。

③適度にうなずく・適切なタイミングであいづちをうつ

面接官の話を聞く際には、適度にうなずき、あいづちをうつようにしましょう。この2つの動作には、積極的に話を聞いている姿勢を示し、面接官との信頼関係を築く効果があります

適切なうなずきのタイミングは、面接官が話を区切ったときや重要なポイントを強調したときです。緊張すると早いタイミングでうなずいてしまう学生も多いため「少し間を置いてからうなずく」と意識しておくのが良いでしょう。

あいづちに関しては「はい」「ええ」「おっしゃる通りですね」と丁寧な言葉を使います。たまに面接官との会話が盛り上がり、つい「うん、うん」と馴れ馴れしいあいづちをうってしまうケースがあります。社会人としてはマナー違反になってしまうため、面接の場では気を付けましょう。

キャリアステージ編集部

うなずきやあいづちをするときのコツはありますか?

Y・A 4年制大学

個人面接のときには、無言でうなずくだけではなく「なるほど」「おっしゃるとおりです」といったあいづちの言葉を積極的に発するようにしていました。ある程度リアクションした方が相手も話しやすくなると思ったからです。

④身振り手振り時以外では手足を動かさない

適切な身振り手振りはコミュニケーションを円滑にしてくれますが、一方でそれ以外の不必要な動きを控えることも重要です。特に手足を無意識に動かしていると、緊張や落ち着きのなさが面接官にも伝わってしまい、悪い印象を残しかねません

特に足元が落ち着かない学生は、ソワソワしたイメージを抱かせてしまうため地面をしっかり踏みしめるイメージを持って面接に臨みましょう。手の動きも、自分が話している間以外は最低限に抑え、基本的には膝の上や机の上に自然に置くのがおすすめです。

無意識の不要な動きには自分では気付きにくいので、模擬面接でアドバイスをもらったり、録画して自分で確認したりする必要があります。本番で堂々と落ち着いた印象を残せるよう、事前にチェックしてみてくださいね。

やり過ぎはかえって逆効果! 面接でNGな身振り手振り4パターン

ここからは、面接の場で避けるべき身振り手振りについて紹介します。面接に限らず、普段から意識しておきたい内容ばかりなので、しっかり覚えておきましょう。

①動きがオーバー過ぎる

面接では適度な身振り手振りが効果的ですが、大げさ過ぎるとかえって「わざとらしい」「演技っぽい」とマイナスの印象を残してしまう危険性があります。身振り手振りはあくまでコミュニケーションを円滑にするためのツールのひとつだと認識しておきましょう。

オーバーに感じられてしまう動きなのか、元気な学生だと思ってもらえる動きなのか、自分で判断するのは困難です。キャリアセンターの職員や友人、家族に見てもらい、客観的な意見をもらうのがおすすめです。

適切な身振り手振りの大きさは、おおむね胸から腰の間に収まる程度が目安だと言われます。事前に繰り返し練習を重ねておけば、本番でも自然な動きができるようになるでしょう。

②動きが早過ぎる

面接の際に緊張し過ぎて、早口になったり身振り手振りが慌ただしくなったりする学生がよく見られます。しかし動きが早過ぎると「落ち着きのない学生だ」と思われ、評価を下げられてしまう可能性があるため注意が必要です。

面接本番では、ときどき意識的に深呼吸をして、動きのペースもワンテンポゆったりさせましょう。身振り手振りは話すスピードと連動するため、早口にならないように気を付けていれば、自然と動きも落ち着いてきます。

事前の面接練習では、普段よりもあえてゆっくり話すくらいの意識で臨むのがおすすめです。適切なスピードで話し、ゆったりした身振り手振りをおこなえば、自信のある堂々とした学生だと判断してもらえる可能性が高まりますよ。

緊張してどうしても早口になってしまう、動きが早くなってしまう……という学生には、こちらの記事もおすすめです。緊張をやわらげるためのコツを多数紹介していますよ。
面接で緊張しない方法11選|先輩たちのリアルな体験談付きで解説

③常に身振り手振りをしている

身振り手振りは、効果的に使えば学生の意欲や熱意を伝えてくれる便利なものですが、使いすぎには注意が必要です。集中力に欠ける印象が強く残ってしまい、ソワソワした学生だと思われてしまいます。

基本的には落ち着いた振る舞いを心掛け、ここぞという場面で身振り手振りを使いましょう。話の中で強調したいポイントがあるときや、説明を捕捉したい場面で使ってこそ、身振り手振りは効果を発揮します。

常に手を動かしてしまう癖がある場合は、意識して手を膝の上や机の上に置くようにしてみましょう。自分では気付きにくい癖なので、模擬面接や録画でチェックしておくのがおすすめです。

④マナーに反する動作をしてしまう

基本的なマナーに反する動作をしてしまうと、場合によっては一発で不合格になる可能性があります。社会人としてのマナーを守れない学生を採用した場合、取引相手や顧客に対しても同様の振る舞いをするのではと危惧されてしまうからです

以下のような身振り手振りは絶対に避けましょう。

【絶対にNG! マナーに反する動作】
・相手を指さす
・腕を組む
・頻繁に髪をいじる
・頬杖をつく
・足を組む
・時計をしょっちゅう見る
・椅子に深くもたれかかる

無意識にやってしまうものもあるかもしれませんが、いずれも社会人として不適切です。もともと癖になっている人は、今のうちに直していきましょう。

面接で「良くない身振り手振り」を目撃したことはありますか?

R・N
R・N
4年生大学/理系学部
身振り手振りが「やり過ぎ・早過ぎ」な人は落ち着きがなく見えた

せっかくの身振り手振りが何も効果を生み出していない場面を見たことがあります。深い意味のなさそうなときまで、ずっとせわしなく手を動かしている人を見たときには「落ち着きがない人だな」という印象を抱いてしまいました。

また、身振り手振りの動きが早すぎるのも、客観的に見たときにあまり良くないと思います。実はこのことはキャリアセンターの方からも指摘されていたのですが、実際に他の人の姿を目にしたことで納得しました。それに気付いてからは、動きをつけた後、少し余韻を残すイメージでゆっくり動くことを心掛けるようにしました。

D・T
D・T
千葉大学/法政経学部
オーバーな身振り手振りは話を嘘っぽく見せてしまうケースも

やみくもに身振り手振りを使っている学生を見たことがありますが、客観的に見て違和感がありました。不必要に大きな動きを繰り返していると「落ち着きがない」と判断されてしまうと思います。

実際に、採用された企業で後から人事部の方に身振り手振りについて質問したところ「大げさ過ぎるのは印象が良くない」とおっしゃっていました。動きに目がいってしまい話の内容が頭に入ってこなくなったり、話の内容自体が嘘っぽく見えてしまったり、大げさすぎる身振り手振りにはデメリットが多そうです。

限られた画面でどう表す? オンライン面接における身振り手振りのコツ

コロナ禍以降、オンライン面接も一般的になりました。画面越しのコミュニケーションでは、対面の面接とは少し異なる準備も必要です。ここからは、オンライン面接特有の身振り手振りのコツを紹介します。

オンライン面接は、コツさえ把握しておけば、対面での面接と比べてそれほど難易度が高いわけではありません。落ち着いて準備をおこない、本番に備えましょう。

目線は面接官ではなくカメラに向ける

オンライン面接では、カメラを見ることが重要です。つい画面上の面接官の顔を見てしまいがちですが、その場合カメラより下を見つめる形になってしまい、暗い印象を持たれてしまうおそれがあります。

カメラを見ながら話すのは、慣れないうちは難しいかもしれません。そこでいくつかポイントを紹介します。

【オンライン面接でカメラを見るには】
・カメラの近くに付箋やシールを貼り、そこを見るように意識する
・カメラの位置を少し近付けてみる
・話し始めや話の区切りでカメラを見るように努める

カメラ目線で話すだけでも、面接官に堂々とした印象を残せる可能性が高まります。実際に面接に使用するデバイスを使って練習しておきましょう。

対面より大きめの身振り手振りをおこなう

オンライン面接のときには、対面よりも少し大きめに身振り手振りをおこなうようにしましょう。オンライン面接では学生の上半身しか画面に映らず、面接官が学生の雰囲気をつかむのが難しくなるためです

画面に映り込む範囲で、普段よりやや大きめの動きを意識するのがコツです。胸から肩の高さくらいまでなら、相手に伝わりやすいでしょう。また表情も普段より少し豊かにし、うなずくといった動作も大きめにするのがおすすめです。

もちろんやりすぎはNGですが、カメラ越しの限られた範囲の中で精一杯自分自身をアピールしてみてください。

オンライン面接だからこそ意識した身振り手振りはある?

Y・A
Y・A
4年制大学/文理融合学部
オンライン面接では先方から見える範囲が限定される

オンライン面接では、対面での面接より身振り手振りを大きくするよう意識しました。対面であればさまざまな角度から、全身の雰囲気も含めて見てもらえます。しかし、オンライン面接では見える範囲が限定されるので、話が伝わりにくくなると感じました。

そこで、オンライン面接では普段の倍くらいの大きさで、さらに頻繁に身振り手振りをおこなうように意識していました。大きな動きを心掛けるようにしてからは、対面と変わらない密度で内容が伝わっているなと手応えが感じられました。

R・N
R・N
4年生大学/理系学部
オンラインだからこそ伝え方に工夫が必要だと感じた

私は大きく3つのことを心掛けました。それは①しっかりカメラ目線で話す②どこを話しているかわかるように指で数字を示す③エピソードでも人物の立ち位置を手で表現する、ということです。

オンライン面接はカメラ越しなので、対面と比べると表情や雰囲気が伝わりづらいだろうと考えました。言葉だけでは伝わりにくい内容を補うために、身振り手振りが重要な役割を果たしてくれると思います。

身振り手振り以外も要チェック! 動画選考で熱意を伝えるコツ

近年では、エントリーシート(ES)の代わりに自己PRを動画で提出する「動画選考」をおこなう企業が増えています。対面面接ともオンライン面接とも異なる、一方通行のコミュニケーションとなるのが特徴です。

ここからは動画選考で熱意を伝えるためのコツを紹介します。身振り手振りはもちろん、それ以外の要素も重要ですので、しっかりチェックして準備してくださいね。

画面の向こうの人を意識して話す

画面の向こうには人がいるという意識を持って録画しましょう。動画選考の場合、目の前に面接官はいないため、つい独り言のように話してしまう学生が見られます。しかし実際には、画面の向こうに合否を決める人間がいるのです。

選考用の動画を撮る際には、カメラの向こうに面接官の姿をイメージし、直接語り掛けるつもりで話すようにしましょう。協力者がいるのであれば、誰かにスマートフォンやカメラを持ってもらい、その人に話しかけるようにするのも有効です。

また、オンライン面接と同様にカメラ目線を意識するのもポイントです。動画を視聴する人にどう見えるかを気に掛けながら話すだけでも、表情や身振り手振りに変化が生じてくるでしょう

一回り高いテンションと声のトーンを保つ

動画を撮る際には、普段よりも一回り高いテンションで話すのがおすすめです。動画では、対面でのコミュニケーションと比べ表情や声の抑揚が伝わりにくくなります。普段通りの話し方では、暗く見えてしまう可能性があるのです。

発声についても、普段より少し高めに、はっきりした口調を心掛けるのがおすすめです。ただし、意識しすぎて演技している感が出ない程度にコントロールする必要はあります。

初めは難しいかもしれませんが、自分で実際に動画を撮り、客観的なチェックを繰り返していくうちに、表情や声のコントロールは少しずつうまくなります。自然な明るさや熱意が伝わるよう、事前に練習を重ねておきましょう。

台本は暗記しておき目線を固定する

動画選考は、リアルタイムの面接と異なり事前に台本を準備できるのが大きな特徴です。実際、動画選考を受ける学生のほとんどは、事前に動画全体の流れや話す内容を台本として準備しているでしょう。ここで重要なのは、収録の前に台本の内容をしっかり暗記することです。

ときどき、画面外の台本を読みながら撮影する学生が見られますが、目線の動きで相手にも「何かを見ながら話しているな」と伝わってしまいます。また、文章を音読すると平坦なトーンになりがちで、動画としての仕上がりも悪くなってしまうため注意が必要です。

動画選考用の台本を作成したら、見なくても話せるくらいしっかり内容を覚えましょう。実際に声に出して練習するのがおすすめです。撮影するときには、目線をしっかりとカメラに固定し、堂々と話すことを心掛けてくださいね。

自分自身を魅力的にアピールするために、入念な準備を心掛けましょう。

正直台本ってどこまで作ったら良い? 就活生に聞いた台本の作り方

キャリアステージ編集部

動画選考のときに台本はどれくらい作り込みましたか?

Y・A 4年制大学

台本をあまりりしっかり作り込みすぎると棒読みになってしまうのではと考え、必須のキーワードや話の流れだけメモを作っておきました。

R・N 4年生大学

初めは箇条書きを作って覚えるようにしていたのですが、いざ撮影しようとしたらしゃべり出しの言葉が全然思いつかなくて困ってしまったことがあります。それ以来しっかりセリフ込みの台本を作っています。

対面より大きめの身振り手振りをおこなう

オンライン面接と同様に、動画選考においても対面での面接より大きな身振り手振りが効果的です。画面に映る範囲が狭いうえに、動画になってしまうと細かい動きが伝わりにくくなります。あえて大きめに動くように心掛けましょう。

ただし、やりすぎると演技っぽく見えてしまうため注意が必要です。撮影した動画は自分でもチェックするとは思いますが、できれば家族や友人にも見てもらい、率直な意見をもらうのがおすすめです

YouTubeなどで、動画選考の良い見本や悪い見本の動画を調べてみるのも有効です。どれくらいの大きさで身振り手振りをすると効果的なのか、先に調べてから練習するとコツをつかみやすくなりますよ。

先輩たちにも動画選考のコツを聞いてみました!

Y・A
Y・A
4年制大学/文理融合学部
印刷したプレゼン資料を見せながら話すのが効果的

私は動画選考の際には、必ずプレゼン資料を作成・印刷して、それを持った状態で話していました。印刷した資料をカメラに向け、見てほしい部分を指し示しながら話をすれば、何もない状態より多くの情報を伝えられると考えたからです。

動画選考は限られた時間の中で自分をアピールしなければならず、言葉で伝えられる内容は多くありません。そのため、重要な部分は口頭で話しながら、補足情報を資料で示し、一目見てわかるような状態にしたのです。この手法は実際に効果的だったと思います。

R・N
R・N
4年生大学/理系学部
部屋の環境を整えることも動画選考では大切

動画選考では、環境の構築も重要だと思います。私は部屋全体を明るくするように気を付けていました。ちょっとしたことですが、実際に撮影してみるとかなり表情が明るく見えて、第一印象が変わるのでおすすめです。

撮影時にはカメラをしっかり見ること、そして身振り手振りをしっかりおこなうことがポイントです。特に話の起承転結をはっきり区切るために、手の動きを活用していました。私は油断するとカメラ目線を忘れてしまうケースが多かったので、これから撮影する方は気を付けていただきたいです。

客観的にチェック! 自分の身振り手振りを確認する4つの方法

自分の身振り手振りが適切かどうか、客観的に判断するのは難しいものです。ここからは、効果的なチェック方法を4種類紹介します。これらの方法を組み合わせて、より自然で印象的な身振り手振りができる状態を目指しましょう。

キャリアステージ編集部

身振り手振りの練習や確認におすすめの方法はありますか?

R・N 4年生大学

身振り手振りを確かめるために、自分の動きを録画してチェックしました。少し高い位置から撮影すると、より客観的に自分の姿を見られます。確認後はよりメリハリをつけた身振り手振りをおこなえるようになりました。

D・T 千葉大学

実際に想定質問に答えながら、その様子を録画しました。さまざまな距離から撮影してみたところ、全身が見える対面と一部のみ見えるオンラインとでは、印象が異なるのがよくわかりました。一度確認しておくと良いと思います。

Y・A 4年制大学

面接中の自分自身の姿を録画しました。自分で思ってもみなかった身振り手振りの癖を発見し、改善できたのでおすすめです。

N・T 4年制大学

オンライン面接対策としては、パソコンの録画機能を使って練習するのがおすすめです。実際に「画面に向かって話す」という本番と同じ環境で撮影してみると、思ってもみなかった自分の癖に気付けたりしますよ。

①鏡の前でやってみる

身振り手振りを確認するために最も手軽な方法は、鏡の前でやってみることです。自分の全身の動きを確認しながら、面接での受け答えの場面を再現してみましょう

鏡を使った練習は、リアルタイムで自分の動きを確認し、即座に修正できる点がメリットです。大きすぎる動きや不自然な癖に気付いたときに、直した動きをすぐに試すことができるでしょう。

一方、自分一人だけでおこなう場合、客観性という観点では不安が残ります。また、鏡を見ている間は我慢できる癖が、面接の場になると無意識に出てしまうというケースも考えられます。まだ面接の場に慣れていないのであれば、これから紹介する他の方法との組み合わせも検討してみてくださいね。

②録画しておいて確認する

スマホやパソコンのカメラで自分の姿を録画して確認する方法もあります。撮影中の自分の姿をリアルタイムで見ることができないため、鏡の前での練習よりも客観的に自分の姿をチェックできるでしょう。

録画を見返すときのコツは「音声をオフにして、動きだけを確認する」ことです。普通に再生すると「見た目+声のトーン+話している内容」とさまざまな情報が頭に入ってきますが、音声をオフにすれば見た目だけに集中できるのです。

気になる身振り手振りの癖を直したら再度録画して確認します。納得のいくレベルまで練習を繰り返しましょう。

③身近な人に見てもらう

友人や家族といった身近な人に協力してもらい、模擬面接をおこなうのも身振り手振りのチェックには有効です。第三者から冷静なフィードバックを受けられれば、自分では気付かなかった意外な改善点が見つかる可能性もあります。

協力を仰ぐ際には、良い点も悪い点も率直に指摘してほしいとあらかじめ伝えましょう。特に友人相手の場合、マイナスの指摘はしづらいと感じるのが普通です。事前にはっきり言っておけば、素直に感想を教えてくれる可能性が高まります。

④模擬面接でフィードバックを受ける

大学のキャリアセンターや就職支援サービスでおこなわれている模擬面接は、身振り手振りも含めた総合的なフィードバックを受けられるためおすすめです。多くの学生の面接を見てきたプロの目で判断してもらえますよ。

模擬面接を受ける場合は、他の手段と比べてしっかり準備をおこなう必要があります。自己分析や企業分析が甘い状態で挑んでしまうと、指摘の内容がそちらに偏り、時間が無駄になってしまいます。一般的な面接で問われる項目はひと通り話せる状態にしておきましょう。

模擬面接を受けられる回数は限られています。1回1回を大切にし、フィードバック内容はしっかりとメモしましょう。模擬面接→録画でチェック→次の模擬面接、と繰り返せば、本番で自信をもって身振り手振りができるようになりますよ。

小さな違いが印象を大きく左右する! 適切な身振り手振りで面接官の心をつかもう

面接における適切な身振り手振りについて、さまざまな角度から見てきました。些細にも思える身振り手振りですが、実際には面接官の印象に大きな影響を及ぼす要素のひとつなのです。

重要なのは、自然さを失わない範囲で効果的な身振り手振りを用いることです。どれくらいの大きさがちょうどいいのかを自分で判断するのは難しいので、録画や周囲の人の協力を活用し、客観的な判断を心掛けましょう。

自分の意欲や情熱が正しく伝わるような身振り手振りの使い方を、ぜひマスターしてくださいね。

編集責任者 伊東 美奈

キャリアステージを運営するHR team(旧リアステージ)に新卒入社。キャリアアドバイザーとして1,500名以上の就活生を支援する傍ら、長期インターンサービスの立ち上げや人材開発業務を担当。マーケティング事業に異動後、理系学生の就活支援メディア「Digmedia」の編集長・エントリーシート共有プラットフォーム「イールック」の運営責任者を務める プロフィールをみる