サイレントお祈りとは? 現役就活生に聞く合否連絡の実態

内定者たちも経験済み......選考から〇日経ったら サイレントお祈り確定!?

サイレントお祈りをする企業ってどう思う? 就活生に聞いた合否連絡の実態

サイレントお祈りとは、企業側が採否の連絡を送らずして、学生が不合格となってしまうことを指します。この記事を読んでいる人のなかにも、サイレントお祈りを経験したことがあるという人もいるのではないでしょうか。

サイレントお祈りをされると良い気持ちはしないものの、連絡がないと諦めどきがわからず困ってしまいますよね。

そんなみなさんのためにこの記事では、現役就活生が「サイレントお祈り」に対して思うこと、内定者がおこなった次の選考への切り替え方などを聞いてみました。あわせて、サイレントお祈りをされたときの問い合わせのタイミングも解説していきます。

採用活動の経験がある社会人が採用の裏側についても話してくれるので、サイレントお祈りに対するモヤモヤを解消していきましょう。

現役就活生に聞く! サイレントお祈りをされたことはある?

サイレントお祈りかどうかの答え合わせをする手段がわからず、モヤモヤすることもありませんか。採否の連絡に時間がかかっているだけかもしれないのに、採用担当に連絡をしたら印象が悪いかも……と思う人も多いでしょう。

そこで実際にサイレントお祈りをされた経験のある就活生たちに、当時の状況を聞いてみました。サイレントお祈りをされた選考フェーズや、業界や企業別の体験談などざっくばらんに話してくれます。まずは、「サイレントお祈り」の実態を確認してみましょう。

サイレントお祈りをされた経験はありますか?

まずは、サイレントお祈りがどの程度の頻度で起こり得るものなのか確認してみましょう。就活生たちに、何社企業を受けて、何社にサイレントお祈りをされたか聞いてみました。実際のところ、サイレントお祈りをする企業はどれくらいあるのかが見えてきますよ

この記事の後半では、データをもとにサイレントお祈りをする企業の割合も解説していきます。

キャリアステージ編集部

サイレントお祈りをされた経験はありますか?

R・N 4年生大学

サイレントお祈りをされたことはありませんが、サイレントお祈りをされそうになった経験はあります。サイレントお祈りを防ぐために、ギリギリのところで別件の質問を作り、企業とのコンタクトを図りました。

Y・A 4年制大学

本選考は全部で39社受けましたが、サイレントお祈りは1社のみでした。サイレントお祈りをする企業は本選考より、インターン選考の方が多かったです。

H・Y 4年制大学

5社の選考を受けましたが、サイレントお祈りをされた経験はありません。インターン選考の際にもサイレントお祈りはなく、周りの友人からもそのような話を聞いたことはありません。

M・N 4年制大学

選考を受けた企業は5社ほどで、1社はサイレントお祈りをされました。当時はただ連絡が遅いだけかと思い、こちらから合否確認のために連絡しました。

サイレントお祈りをされると、企業の持ち駒が減ってしまいますよね。自分のメンタルを保つためにも持ち駒を一定数担保したまま、就活を進めていきたいでしょう。そこで下記の記事では、内定者たちがおこなった効率的に持ち駒を増やしていく方法を解説していきます。
就活を成功に導く3つの持ち駒の増やし方|効率化こそ内定への近道

Webテストの結果が良くないと、サイレントお祈りをされる確率も高くなる可能性があります。一次選考として、書類選考の内容とWebテストの点数を見ている企業も多いです。下記の記事から内定者たちがおこなったWebテスト対策の方法を確認してみてくださいね。
Webテスト対策で重要な4つのアクションとは|内定者の体験談付き

サイレントお祈りされたときの選考フェーズは?

サイレントお祈りをするタイミングも、企業によってさまざまです。場合によっては、最終面接でサイレントお祈りをする企業もあるようです。そこで就活生たちが、どの選考フェーズでサイレントお祈りをされたか聞いてみました。

企業がサイレントお祈りをする選考フェーズとして多いのはいつなのか、記事の後半でデータをもとに解説していきます。

キャリアステージ編集部

どのタイミングでサイレントお祈りをされましたか?

Y・A 4年制大学

面接後にサイレントお祈りをされました。元々合格者のみ連絡という形だったため、不合格のタイミングでサイレントお祈りされました。

R・N 4年生大学

書類選考と一次面接のあとです。サイレントお祈りのタイミングは、企業によって違うのかなと思います。

M・N 4年制大学

書類選考後や一次面接後など、さまざまなタイミングでありました。また、合格した企業でも「不合格の場合、申し訳ありませんが連絡はしません」と言われたこともありました。

I・T 明治大学

最終面接の後、サイレントお祈りをされました。結果通知がなく、問い合わせても返答がありませんでした。

面接でうまくいかないと、「もしかして面接に落ちたかも」と思うこともありますよね。面接の合否発表までには時間がかかるからこそ、面接官の行動や表情が逐一気になるでしょう。そんな皆さんのために下記の記事で、面接に落ちるサインをまとめてみました。実は、落ちるサインを気にしすぎる必要はないかもしれませんよ。
面接で実際に出された「落ちたサイン」と結果を大公開|挽回策も解説

書類選考は就活の最初の関門です。そのため、就活の初期段階で書類選考に落ち、戦意を喪失してしまう人も少なくありません。しかし、書類選考は対策をすれば通過をすることができます。内定者たちがおこなった書類選考のコツを確認して、書類選考を突破しましょう。
書類選考に落ちる……体験談付きで合格につながる書き方を徹底解説

書類選考を通過したあとに待ち受けるのが、一次面接ですね。一次面接では、「基本的な質問事項への回答ができるか」や「社会人としての基礎的なマナーがあるか」などが見られています。一次面接を控えている人は下記の記事から、一次面接のコツを確認してみてくださいね。
一次面接通過のコツを内定者が語る! リアル成功・失敗談付きで解説

どんな業界や企業でサイレントお祈りをされましたか?

サイレントお祈りをする可能性がある企業や業界の特徴を知っておきたいという人もいますよね。そこで、就活生たちがどういった企業でサイレントお祈りを受けたことがあるか聞いてみました。

記事の後半で、サイレントお祈りをする企業の考えも解説しているので、まずは予想しながら読んでみてくださいね

キャリアステージ編集部

どんな業界や企業でサイレントお祈りをされましたか?

R・N 4年生大学

情報通信業界を受けていて、サイレントお祈りをされたことがあります。ですが、サイレントお祈りをされる予兆はまったくなかったです。就活生に人気な業界ほど、サイレントお祈りになるケースが多いのではないかと個人的には感じました。

Y・A 4年制大学

サイレントお祈りをされたのはデベロッパー業界でした。元々合格者のみ連絡ということを聞いていて、あまり手応えもなかったので「サイレントお祈りをされるかも」と思いました。

M・N 4年制大学

やはり、就活生に人気だったり、どこでも名前を聞くような大手企業ではサイレントお祈りが多かったです。選考をする人数が多いほど連絡が大変なるからかと思います。

N・T 4年制大学

大手の生命保険会社で、サイレントお祈りをされた経験があります。面接後にも、合否連絡の方法については説明されず、サイレントだろうなと思っていました。ただ私は、オープンチャットにて事前に情報収集をしていて、サイレントである旨を知っていたので、ある程度覚悟ができました。

データで見る! サイレントお祈りをする企業の割合

就活生たちの体験談から、サイレントお祈りの実態が見えてきました。企業規模や知名度、選考を受けた業界によって、さまざまなタイミングでサイレントお祈りをされていたようですね。

ここからはデータを用いて、サイレントお祈りをする企業の割合を確認していきましょう。書類選考後にサイレントお祈りをする企業が多いのか、面接後でもサイレントお祈りをする企業はどれくらいあるのか、その実態を探っていきますよ。

書類選考後のサイレントお祈り:3割程度

書類選考後にサイレントお祈りをする企業としない企業の割合

HR総研が新卒採用の実態を調査した「2017年度新卒採用動向調査」によると、書類選考後にサイレントお祈りをおこなう企業は約3割だとわかります。まず、書類選考後に合否連絡をおこなう企業は71%で、残りの29%がサイレントお祈りをする企業なのです。

書類選考時は学生のエントリー数が多いため、規模や知名度が上位に入る大手人気企業などである場合、サイレントお祈りをされるケースも少なくありません。実際、企業規模1,001人以上の企業は36%が書類選考時にサイレントお祈りを実施しています。

実際、書類選考時にサイレントお祈りをされたことがある学生も多いのではないでしょうか。連絡をしなくてはならない学生が増えると、人事側の負担も増えてしまいます。そのため、書類選考時の諸対応を減らすために、サイレントお祈りの割合も高くなると覚えておきましょう。

面接後のサイレントお祈り:1~2割程度

面接後にサイレントお祈りをする企業としない企業の割合の画像

同じく、HR総研が新卒採用の実態を調査した「2017年度新卒採用動向調査」によると、平均して1〜2割の企業で面接後のサイレントお祈りがおこる可能性があるとわかります。調査に協力した企業を俯瞰してみたとき、面接後に連絡をする企業は88%で、残りの12%がサイレントお祈りをする企業なのです。

そのなかでも、比較的サイレントお祈りをする確率が高いのが「大手企業」です。企業規模1,001人以上の大手企業の場合は4社に1社の割合で、サイレントお祈りをされる場合があります。大手企業で就職倍率が高いと、学生が殺到するためサイレントお祈りをされるケースも多いのですね。

総じて、サイレントお祈りをする企業の特徴には「大手企業」という共通点がありそうですね。ただ、ほかにもサイレントお祈りをする企業の特徴があります。このあと、なぜサイレントお祈りをする企業が存在しているのか解説していくので、合否連絡の実態を確認してみてくださいね。

サイレントお祈りはなぜおこる? 企業側の4つの考えを知ろう

書類選考後や面接後にサイレントお祈りをする企業は、全体の3割程度だとわかりましたね。残りの約7割はサイレントお祈りをしないのに、なぜサイレントお祈りをする企業が存在しているのだろうと疑問に思う人もいるでしょう。

ここからはなぜサイレントお祈りがおこなわれるのか、その理由について解説していきます。理由を知ることで、サイレントお祈りをする企業に対する見方が変化するかもしれません。

サイレントお祈りが続くと、「私の就活っていつ終わるの」と不安になってきますよね。就活では、他者からの評価を受けることで辛さを感じることもあり、早く終わらせたいと思う人も少なくありません。そんな皆さんのために、内定者たちが計画的にかつ効率よく就活を終わらせた方法を下記の記事で解説しています。
就活はいつまで続けた? 内定者に終了時期やスケジュールを直撃!

なかなか連絡が来ないと、「サイレントお祈りなのかな?」とモヤモヤした気持ちになりますよね。しかし、サイレントお祈りではない可能性もあります。面接後に連絡が来ない理由について下記の記事で紹介しているので、不安な人は併せて参考にしましょう。
面接で連絡すると言われたのに来ない! 内定者が取った行動とは

①不採用連絡の数が多いから

学生からの人気が高い企業の場合、数千人の学生からエントリーがくることもあります。大量の学生のなかから内定者を数人〜数十名と選ばなければならないため、必然的に不採用の数が多くなりますよね。

多くの学生に対して不採用通知を送るのは、企業側からするとかなりの労力が必要なのです。不採用メールの内容を作り、不採用の人数を割り出し、数百人〜数千人の学生へそれぞれの送り先を設定していくのには膨大な時間がかかると想像できるでしょう。

いくらシステム上で対応できたとしても、誤って不採用通知を送らないよう人的なチェックは必要です。そのため社員の負担が大きくなってしまう側面もあります。不採用通知にかかる手間を削減して、次の選考に対する準備などに注力するため、サイレントお祈りをする企業もあると覚えておきましょう

②人材を確保しておきたいから

企業側が学生に対して不採用通知を送ってしまうと、その学生は次の選考に進む資格を失ってしまいますね。実は不採用を通達することが、企業側にとってもデメリットとなるときもあるのですよ。

内定辞退をする学生がいて、内定者数が減ってしまうと企業側はもう一度採用活動をしなくてはなりません。しかし、求人を出して応募者を募り、そのなかから選考に進む学生を決め、また一から面接をするとなると手間がかかってしまいます。

だからこそ、結果を保留にしておくことで、人材を確保しておきたいという考えを持っている企業もあるのです。内定辞退者が出た際に、保留中の就活生に連絡をすることで募集の手間や時間が省けます。そのため選考結果がなかなかこなくても、面接を通過できる可能性もあると覚えておきましょう。

③不採用理由の問い合わせを減らしたいから

不採用理由が気になるという人も多いですよね。「志望度が高かった」「うまくいったはずなのに不採用だった」と、期待とは異なる結果だと不採用の理由を知りたくなるでしょう。やはり、実際に企業側に不採用理由を問い合せる学生も一定数いるのです。

しかし企業側は、応募してきた学生に対して平等に接しなければなりません。誰か一人に対して不採用理由を教えてしまうと、問い合わせが増えたときも全員に理由を告げなければならなくなるかもしれません。

そのため、そもそも不採用理由に関する問い合わせを減らせるように、不採用通知自体をしないという企業もあるのです。不採用を通達すると一定数採否に関する連絡がくるため、それを対処する社員側の手間を削減したいという考えもあると覚えておきましょう

④合格者がいなかったから

「選考通過者のみ、後日選考結果を連絡します」というメールの文面を見たことがありませんか。このメールの文面を見ると、不採用だった場合はサイレントかも……と思う人も多いでしょう。

ただし、実際に合格者がいないケースなどもありえます。企業の採用ハードルが高い、採用人数が少ない、さらに選考の内容が特殊だったりする場合に、合格に値する学生がいないということもあるのです

そのため、学生の提出物や選考内容をどれだけ吟味しても、該当者がいなかったため、サイレントお祈りをしているケースもあります。あなた一人だけがサイレントお祈りを受けているわけではない可能性もあると覚えておきましょう。

人事経験者にも聞いてみた! なぜサイレントお祈りが起きるの?

キャリアステージ編集部

なぜサイレントお祈りが発生するのか、採用活動の裏側を教えてください。

S・K 4年制大学

応募者数が多く、人事側でお見送りの連絡をする手が足りていないとサイレントお祈りになる可能性があります。また、多くの人に会って比較検討したい場合、一旦保留といったような状況にもなるのではないかと思います。

正直納得がいかない……サイレントお祈りをされた学生たちの嘆き

なぜサイレントお祈りが起こってしまうのか、企業側の考えを理解することはできましたか。不採用を通達することで起きるさまざな対応を減らすために、サイレントお祈りは起こるのです。ただ、企業側の大変さも理解できるものの、正直納得がいかないと思う人もいますよね。

その企業のためにエントリーシート(ES)や面接の準備をしたのに、企業側が連絡をしてこないのは失礼だと感じる人も多いでしょう。ここからは就活生に対して、サイレントお祈りをする企業をどう思うか聞いてみました。同じ考えを持つ人の意見を読むことで、少し気持ちが落ち着くかもしれませんよ。

キャリアステージ編集部

サイレントお祈りをする企業についてどう考えますか?

R・N 4年生大学

「不合格を伝えない」のは不誠実だと考えていて、どんな場合でも返事をするのが筋だと思います。返事をしない企業に対しては、なぜ返事をしていただけなかったのか、その意図を教えてほしいです。

Y・A 4年制大学

学生は企業に対して本気で選考を受けているのに、結果を伝えないというのはとても失礼で迷惑な行為だと思います。

H・Y 4年制大学

とても失礼な行為だと感じてしまいます。学生側も時間を使ってESなどを作成しているのにも関わらず、結果の連絡すらないのは失礼だと思います。

M・N 4年制大学

学生も企業も、お互い選考にかける時間はとても貴重なものだと思います。それをわかっていながら、こちらの時間を奪う行為をされると「その企業にいかなくて良かったな」と考えるほかないと思います。

サイレントお祈りをされると、「就活がうまくいかない……どうしよう」と悩んでしまうことも多いでしょう。まれに「自分のメンタルが弱いからいけないんだ」と、自分を否定してしまう人もいます。実は、ただし、メンタルが弱いことは悪いことではありません。下記の記事を読むと、メンタルが弱い人が持つ特徴を仕事で活かす方法がわかってきますよ。
メンタルが弱い人が持つ5つの才能|社会人が教える弱点克服法とは?

いつまで待つべき? サイレントお祈りかを判断する目安

選考結果が出るまでの流れの例の画像

就活生たちも、サイレントお祈りをする企業に対して複雑な思いを抱えていたようですね。しかし、いつまでもその企業の採否を待ち続けているだけでは、みなさんの時間が無駄になってしまうこともあるのです。

そこで、サイレントお祈りか判断する目安を確認し、次の選考に向けて切り替えるべきタイミングを把握しておきましょう。選考を受けることのできる企業は一社ではありません。選択肢を狭めないように、ほかの企業にも目を向けられるようにしてみてくださいね。

最終面接以外:面接日や書類提出から10日前後

一般的に、面接の採否が出るまでには1週間程度かかるといわれています。書類や適性検査の選考の場合は、ES・Webテストの内容をもとに人事担当者が採否を決めます。最終面接以外に関しては、面接を担当した社員が採否を決めることも多いです。

ESの選考時は、目を通さなけばならない学生の数が多くその場で回答を出せないため、7日前後は待つべきでしょう。ただし、上長や人事担当者の確認が必要な場合もあるため、10日前後は待っていても問題はありません。一方、面接内容によって当日に採否が決まるケースもあるため、覚えておいてくださいね。

総じて、最終面接以外は上層部や経営層の判断を待つケースは少ないため、10日前後をサイレントお祈りの目安と考えてみてください。10日を過ぎても結果が来なかった場合、次の選考に向けての準備に切り替えた方が良いでしょう。

キャリアステージ編集部

最終面接以外は、大体何日ぐらいで選考結果が来ましたか?

R・N 4年生大学

合格の場合、わりと早くに返事がありました。逆に、不合格であった場合は、返事が返るまでに1週間はかかっていました。2週間も経っていれば、サイレントお祈りの可能性を考えるべきかと思います。

M・N 4年制大学

〇日以内にはご連絡しますといわれた企業は、大体その間に連絡が来ました。言われた日にちよりも、1週間程度過ぎていればサイレントお祈りだと思います。

最終面接:面接日から2週間程度

最終面接の場合は結果を出すまでのフローが複雑化するため、2週間程度をサイレントお祈りの目安と考えると良いでしょう。また、最終面接に進んでいる学生同士で比較検討をするケースもあるため、採否の連絡までの期間が人によって異なる場合もあります。

一般的に、最終面接での採否を人事部のみで決定する可能性は低いです。今後一緒に働いていく社員としてふさわしいか、部長や社長などの経営層にも確認をしてもらう必要があります。直接面接で会わなくとも、書類や面接の所感をもとに上層部が内定か否かを決めているのです。

職位が上にいくほど、採用活動にかかわる時間を取ることが難しくなってきます。そのため、上層部の確認待ちで面接結果の連絡までの時間がかかることがあるのです。しかし2週間以上連絡がない場合はサイレントお祈りの可能性が高いため、新たにエントリーする企業を探すことをおすすめします。

キャリアステージ編集部

最終面接は、大体何日ぐらいで選考結果がきましたか?

R・N 4年生大学

最終面接に進んだ企業においては、どの企業も共通して早めに連絡がきていました。3~4日後には返事が返ってきていたイメージです。遅くとも、1週間以内に返事がありました。そのため、面接日から2週間以上連絡がこない場合は、サイレントお祈りだと思われます。

M・N 4年制大学

最終面接から1週間以内に連絡をくれる企業が多かったです。個人的には、面接から1週間を過ぎたあたりからサイレントお祈りを疑いだし、2週間が経ったころには確定だなと思っていました。

サイレントお祈りをされたときみんなはどうした? 3つの選択肢

サイレントお祈りかどうかを判断する目安がわかると、次の選考に向けて気持ちを切り替えることができるはずです。ただし、どうしても行きたい企業だった場合、ずっと気にしてしまうという人も多いですよね。

そこで就活生たちがどのようにして、サイレントお祈りの期間に耐えたのか聞いてきました。この記事では、サイレントお祈りかどうかを判断する方法も解説しています。まずは、現役就活生たちがどのような方法を取ったのか、体験談を読んでみてくださいね。

キャリアステージ編集部

サイレントお祈りをされたあと、どんな行動を取りましたか?

R・N 4年生大学

サイレントお祈りをされる前から、常にほかの選考に挑戦するようにしていました。サイレントお祈りがあることを念頭において就職活動をおこなっていたため、切り替えができたのだと思います。

Y・A 4年制大学

オープンチャットやSNSで同じ企業を受けている人を探して、合格者に結果が来ているかどうか確かめました。サイレントお祈りだとわかったら、いったん切り替えてほかの選考を頑張っていました。

N・T 4年制大学

サイレントお祈りをされたあとは見切りをつけて、ほかの選考に集中するようにしていました。すべての企業から内定をもらえると思って就職活動はしていなかったため、特に大きなダメージは受けませんでした。

M・N 4年制大学

やはり落ち込みはしますが、次の選考に向けて頭を切りかえるよう意識していました。何が悪かったのかを考え、反省を次に活かすようにしていました。

①待機する

この記事でも、内定辞退があった際に後から連絡をするケースがあると確認しましたね。そのため、とにかく待機するという選択肢を取る学生もいます。

しかし、結果を待ち続けることも簡単ではありません。就活の先輩たちはどのような気持ちで結果を待ったのか確認してみてくださいね。

この記事の最後には、サイレントお祈りが辛い人に向けた就活生たちからのエールも紹介していきますよ。

②企業に問い合わせる

就活を円滑に進めていくためにも、企業からの連絡は早くほしいですよね。なかには、サイレントお祈りかどうかを実際に企業に問い合わせた学生もいます。

ただしマナー違反な聞き方をしてしまわないように要注意です。本当は採用だったのに、マナー一つで印象が悪くなってしまうことは避けたいですよね。先輩たちがどのようにして問い合わせをしたか学び、正しい手順で問い合わせをするようにしましょう。

記事の後半では、メール・電話での問い合わせ方と実際の例文を解説していきます。

③割り切ってほかの企業に応募する

サイレントお祈りをしてきた企業のことを忘れて、次の企業のために気持ちを切り替えるというのも一つの手です。就活では、採用枠が刻一刻と埋まっていきます。そのため、落ちたかもしれない企業のために、ただ待っているだけではもったいないでしょう。

ここからは就活生たちがどのようにして、次の企業に向けて気持ちを切り替えたのか確認してみてください。エントリーできる企業は一つではないからこそ、幅広い視野を持っておくことが必要ですよ。

諦めきれない……「サイレントお祈り」の4つの確認方法

サイレントお祈りとの向き合い方もさまざまで、人それぞれ工夫しながら結果を待っていたようですね。今記事を読んでいる人のなかには、今まさに「この前の面接、サイレントお祈りかも」と悩んでいる人がいるかもしれません。

そんなみなさんのために、サイレントお祈りかどうかを実際に確認する4つの方法を解説していきます。ただし、確認をすることが逆効果を生んでしまうこともあるのです。そのため、どのように問い合わせや確認をすれば良いのか、正しい手順を確認してみてくださいね。

①電話で問い合わせる

サイレントお祈りかどうかが気になるときは、面接や書類締め切り日から2週間以上経ってから、もしくは合否の連絡日の目安を言われていた場合はその日を過ぎてから、人事担当者に電話をしてみましょう。電話で問い合わせをすると、メールを見てもらえているかわからないという不安が軽減されるかもしれません。

返信が10日以上ない場合に、メールを送った旨を伝えてみるのも良いですね。

電話で問い合わせるときの例文

学生:お世話になっています。先日面接を受けさせていただいた、〇〇大学の〇〇です。新卒採用に関して確認をしそびれていたことがあり、人事部の〇〇様いらっしゃいますでしょうか。

社員:〇〇ですね、かしこまりました。少々お待ちくださいませ。

人事:お電話代わりました。人事部の〇〇です。

学生:お世話になっています。〇〇大学の〇〇です。先日は最終面接の機会をいただきありがとうございました。本日は、採用結果の通知日に関して確認したくご連絡いたしました。〇週間後を目途にご連絡をいただけるとのことでしたが、現状ご連絡がない状態です。こちらの確認不足だったら大変申し訳ないのですが、結果に関してはいつごろまでに通達されるのかお伺いしたく思っています。

「結果を教えてください」と直接的に言わないことが問い合わせのポイントです。もしサイレントお祈りをする企業の場合、公平性を保つため学生一人にだけ不採用と伝えることはできません。そのため、まずは採否が通達される日にちを聞き、その日付を超えた場合はサイレントお祈りだと切り替えましょう

ただし「順次ご連絡します」といわれるパターンもあるため、そういった場合はオープンチャットや口コミサイトで確認することを検討してみてくださいね。

②メールを送る

メールは形として残るツールであるため、内容を見返したいという人はメールで問い合わせてみてください。電話では気が引けてしまうという人にも、おすすめですよ。

メールで問い合わせるときの例文

【件名】
〇月〇日の選考結果について(苗字 名前)

【本文】
△△ ~~部
ご採用担当 〇〇様

お世話になっています。
先日〇月〇日〇時より面接をしていただきました〇〇大学の(苗字名前)と申します。
先日はお忙しい中、お時間をいただき、誠にありがとうございました。

本日は、選考結果の通知日について確認したくご連絡いたしました。
〇週間後を目途にご連絡をいただけるとのことでしたが、現状ご連絡がない状態です。
そのため、結果に関しては、いつごろまでに通達されるのかお伺いしたく思っております。
ご多忙の中大変恐縮ですが、面接の合否につきまして、ご連絡をいただけるおおよその目安をご教示いただけますと幸いです。

こちらの確認漏れや行き違いがあった場合は、何卒ご容赦くださいませ。
何卒宜しくお願いいたします。

(以下署名)
〇〇大学
苗字 名前

〒000-0000
◇◇県(都)◇◇市◇◇区(町)0丁目0番地0-0
電話:000-0000-0000
メールアドレス:××××@××××.××.jp

電話と同様、直接的に採用結果を聞きだそうとするのは厳禁です。面接へのお礼、確認漏れがあった場合の謝罪を付け加えることで、高圧的な態度を醸し出さないようにしましょう。面接や書類選考の機会を用意してくれたことに感謝をして、企業への感謝や労わりを述べるという意識が必要です

③LINEのオープンチャットで聞く

企業への問い合わせでは、直接的な回答が得られないこともあります。サイレントお祈りをする企業の場合、1人に答えてしまうと、問い合わせてきたほかの学生にもすべて対応しなくてはならなくなります。そのため、回答をにごされてしまうことも少なくありません。

サイレントお祈りかどうか気になるという人は、LINEが作った匿名性のグループチャットである「LINEオープンチャット」を使用してみてください。就活生のグループもあるため「〇〇企業の選考結果はきましたか?」とたずねると、同じ企業を受けている人から回答があるかもしれませんよ。

しかし、オープンチャットは匿名性のグループになるため、得られる情報が絶対に正しいとは言えません。実際に企業の選考を受けていなくとも回答ができてしまうため、注意が必要です。また、質問をするときも個人情報が明らかにならないよう、気をつけながら会話をしてくださいね。

オープンチャットの使い方
①検索から就活生のグループを探す
例:「〇〇卒 就活生」「〇〇卒 〇〇業界志望」「〇〇卒 〇〇社志望」「〇〇卒 〇〇対策」
②グループに加入する
③自分から質問したり、トークの検索窓を使ったりして情報を探す

④口コミサイトを見る

LINEのオープンチャットのほかにも、就活口コミサイトから就活生たちの選考体験談を確認できます。過去に面接を受けた先輩たちの情報も確認できるため、過去の選考内容からサイレントお祈りをする企業かどうか確かめるのも一つの手ですね。

就活生口コミサイトの例
楽天みん就
就活会議
open work
enライトハウス

また、これらの口コミサイトを経由して、新たな求人に応募することもできます。そのため、サイレントお祈りをする企業だと判明した場合は、気持ちを切り替えるために違う企業にエントリーしてみることもおすすめですよ

真実を突き止める! サイレントお祈りかどうかを確かめた方法

R・N
R・N
4年生大学/理系学部
用件を作ってメールで企業とのコンタクトを図った

サイレントお祈りかどうかを直接聞く勇気がなかったため、ほかに聞くべき質問はないかを隅々まで探し、コンタクトを取るきっかけを作りました。

私の場合、たまたま先方の間違いに気付いたため「恐縮ながら確認をさせていただきたく」という旨の文章で、まずメールをしました。しばらくすると電話があり、指摘があり助かったとのお返事をいただきました。

その際に「結果についてのご連絡は、まだしばらくかかりそうでしょうか」といった感じで、それとなく聞いてみました。すると、「まだ検討中であり、〇日までに必ず返答をする」とのお返事をいただけました。

M・N
M・N
4年制大学/情報科学部
謝罪とお礼を伝えながら電話で問い合わせた

私の場合は期限から1週間経っても結果が来なかったため、電話をしました。「催促するようで申し訳ないこと」、「志望度の高い企業だったため、不安になってしまったこと」などを失礼のないように伝えたうえで聞きました。

答えとしては志望者が多く、結果を出すまでにかなりの時間がかかっているとのことで、「もうしばらくお待ちいただきたいです」と言われました。そのため、忙しい時間に電話をかけてしまった謝罪と、安心して待てますといったお礼を伝えて、電話を切りました。

企業分析の一つの手段として、就活生の口コミサイトを使う人も多いですよね。口コミサイトではざっくばらんな意見も確認できるため、企業の実態を知るのに役立ちます。しかし、企業分析ではどこまで調べれば良いのかと悩む人もいるでしょう。そんな皆さんのために下記の記事で、内定者直伝の企業分析の極意を解説します。
企業分析の4つの極意|内定者に聞く効果的なやり方と活用方法

サイレントお祈りを阻止する4つの方法を解説

サイレントお祈りかもしれないと疑問を持った際、確認をする手段はいくつかあるとわかりましたね。ただし、求めている回答がこないことや、確実性の低い回答がくることもあるため、モヤモヤすることもあるでしょう。

そのため、サイレントお祈りを未然に防げるように就活をすることもおすすめです。ここからはサイレントお祈りを阻止する4つの方法を解説していくので、まだ選考が残っている人・就活を控えている人は次回の選考から活用してみてください。

サイレントお祈りを未然に防止するためにしたことはありますか?

R・N
R・N
4年生大学/理系学部
相手の言葉を復唱することでサイレントを防いでいた

結果を待つのが苦手なタイプなので、聞ける雰囲気のときは必ず選考通知日を聞いていました。お互いのためにも、この確認はわりと重要だと思っていたのもあります。大体の場合「選考結果について、〇〇を使ってお知らせいたします」と周知があるので、それを復唱するかたちで詳細を確認していました。

日にちが曖昧な場合でも、ストレートに聞くのは避けた方が良いと思います。「恐れ入りますが、選考結果は〇〇をとおして〇日にお伝えいただけるのですよね」と聞くよりも「では1週間後の〇〇日ごろ、お待ちしております。何卒よろしくお願い申し上げます」とさりげなく伝えることがおすすめです。

M・N
M・N
4年制大学/情報科学部
不合格の場合も連絡があるかその場で確認した

いつ頃までに結果通知をいただけるか、必ず確認するようにしていました。ほとんどの企業の方が「もちろん不合格の場合もご連絡させていただきます」と言ってくださいました。しかし、そのあたりを曖昧な言い方で濁される場合は、「不合格の場合もご連絡いただけますでしょうか」とその場で確認していました。

それでも、決められた期限をすぎても結果が来なかったときは、期限からさらに1週間経ったあたりでこちらから連絡していました。白黒つけてから次のステップに進みたかったためです。

①合否がいつ来るか事前に確認しておく

面接のなかで「順次結果をご連絡いたします」といわれることもあります。順次といわれてもいつまでに結果がくるのか読めず、困ってしまうケースも多いでしょう。そのため、結果がくる目安を確認しておくと、サイレントお祈りを防ぐことができます。

ただし、「いつごろまでに連絡がこなかったら不採用ですか」「連絡は通過者のみにするのですか」などと直接的に聞くことは避けましょう。「お答えいただける範囲でかまわないのですが、何日ごろを通知の目安として考えておけば良いでしょうか」と聞いてみてください。

目安がわかれば、その期間から1週間程度経っても連絡がなかった場合「お祈り」だと気持ちを落ち着かせられるでしょう。たとえサイレントお祈りをされたとしても、信憑性のある情報をもとに、自分のなかで折り合いを付けられる目安を作っておくことが大事ですよ

②就職エージェントをとおして就活をする

就職エージェントを利用すると、エージェント経由で必ず合否の確認をすることができます。エージェントが間に入ってくれるため、どこが評価点だったのか、反対にどこを改善すべきなのか、エージェントしか知らない採否の裏側も知ることができますよ

就職エージェントの例
マイナビ新卒紹介
リクナビ就職エージェント
ジョブコミット新卒
就職エージェントneo
キャリタスエージェント
アゲルキャリア

ただし、就職エージェントで経由では採用をしていない企業もあります。そのため、どうしても受けたい企業がある場合は、企業のホームページや求人広告経由での応募も検討してみてくださいね。

③リファラル採用を受けてみる

リファラル採用といって、友人や知人経由の選考を設けている企業も存在しています。応募者の人柄や行動特性などを事前に社員から聞くことができるので、企業側にとっても採用活動を進めやすいというのが特徴です。

リファラル採用の場合、既存社員を経由して友人・知人の選考を進めるため、サイレントお祈りが起こる可能性は極めて少ないです。もし結果が来なかった場合、紹介をしてくれた社員と企業への印象が悪くなってしまうため、企業側としてもサイレントを避ける傾向にあります

ただし、どの企業にもリファラル採用があるというわけではないので、まずはリファラル採用の有無を確認してみてください。企業のホームページなどから募集要項を見ることができるので、忘れずにチェックをしましょう。

④当日に選考結果がわかる選考を受ける

面接日や締切日から時間が空くと、サイレントお祈りかも……と不安になりますよね。そういったときは、選考結果が即日でわかるような選考を受けることがおすすめです。1day選考などの当日完結型、即日内定などの文言がある求人を探してみてくださいね。

インターネット広告事業を展開していて、学生からも人気のあるcyber agentも1day選考会を実施しています。cyber agentの場合は、1day選考会の有無をホームページから確認することができましたよ。

ほかにも、就職サイトで「〇〇業界 1day選考」などと検索すると1day選考を開催している企業がヒットします。自分の志望している業界や企業で1day選考がある場合は活用して、サイレントお祈りを防いでいきましょう

サイレントお祈りに振り回された……意外な選考結果を受けた就活生の話

サイレントお祈りを未然に防ぐ4つの対策ができると、サイレントお祈りに悩まされる可能性が低くなりますよ。しかし、何が起こるかわからないのが就活です。そのため「サイレントお祈り」に振り回されてしまう就活生もいるようですよ。

ここからは、「サイレントお祈りだと思ったら通過だった」、反対に「通過だと思ったらサイレントお祈りだった」という学生たちの体験談を確認していきます。体験談を確認すると、サイレントお祈りに対する考え方が変わるかもしれません。

時間が経って選考を通過できた人

この記事でも、人材確保のために採用結果を通知しないケースがあると確認しましたね。そのため、かなりの時間が経ってから選考を通過できたという人もいるのです。

どうしても次の選考に進みたい企業がある人は、可能性を見いだせるかもしれませんよ。どういった企業や業界でありがちなのか、確認してみてくださいね。

サイレントお祈りかと思っていたら? 予想外に選考を通過できた体験談

R・N
R・N
4年生大学/理系学部
スキル不足での不採用から一転して別ルートを進められた

選考を受けた企業の中で、2週間結果を待ち続けた会社がありました。結果は不合格だったのですが、もともと志望していた職種が院卒を求めていたため、スキルが達していないことが理由だと告げられました。

しかし、試験の得点やエントリーシートの文章構成などから、大変こう評価をいただき、「良ければ、大卒採用枠のある別職種で、再度面接を受けてみないか」との提案を受けました。それで返答に時間がかかっていたのだな、ということがわかりました。ただ、やはり「時間がかかると不合格」といわれるジンクスのようなものは当たっていたなとは思いました……。

方向性の違いから最終面接には進めなかった
新たに選考に進んだのはエンジニアとしての技術力が問われる職種だったため、自分の目指す方向性とはまた少し違うような状況でした。こちらの結果は、残念ながら最終に進むまでに不合格となってしまいました。ただしさすがに2回目なので、わりと早くにお返事がいただけました。

D・T
D・T
千葉大学/法政経学部
1カ月の沈黙を経て内々定を勝ち取った

最終面接から1カ月経っても連絡がなく、面接自体の手ごたえも悪かったためサイレントお祈りだと思いました。しかし、その後結果を確認するためのメールを送ったところ、内々定が出たというお電話をいただきました。

コンサルティング業界の企業で、インターンからの早期選考でした。その面接が初めての最終面接だったため、これが普通なのかと考えていましたが、その後何社も受けた後で振り返ると、連絡はかなり遅かったと思います。

選考の裏側を想像すると時間を要した理由が見えてくる
私の場合は、選考部署の特徴と早期選考という選考形態が連絡の遅さにつながっていた気がします。応募していた職種は新設された部門で、採用体制がしっかりと整備されていなかった可能性が考えられます。また、早期選考だったため、変則的な流れでの選考となり、全員が早期選考を終えるまでの期間が長かったことも要因の一つかもしれません。

通過かと思ったらサイレントお祈りだった人

選考のなかで「一緒に働きたいです」「〇〇さんはうちに向いていると思います」など、前向きな言葉を言われたりすることもありますよね。前向きな言葉をもらったあとに「次の選考については追って連絡しますね」と言われると、通過だろうと思ってしまうでしょう。

しかし、それでも不採用になるケースがあるのが就活です。ここからはまさかの結果を受け取ってしまった就活生たちの体験談を確認していきます。どれくらいの期間でサイレントお祈りだと確信したのか、ざっくばらんに語ってくれますよ。

選考通過を確信していたのに……予想外のサイレントお祈りを受けた体験談

R・N
R・N
4年生大学/理系学部
人事の反応と面接の手応えから採用を確信していたが……

当初、私が選考を通過できたと思った理由は二つあります。一つ目は、面接の際にもしっかりと回答することができ、人事の方からもお褒めいただいたからです。二つ目は、入社後を想定した会話をおこなっていたためです。業務内容の確認として、「こういった仕事を任せられる場合がありますが、大丈夫ですか?」と聞かれ、「はい大丈夫です。そういった業務に対しても積極的に取り組んでいきたいです」と答えました。

1カ月以上連絡がなくサイレントお祈りを確信した
しかし、実際は1カ月以上連絡がなく、サイレントお祈りとなりました。正直なところ、3日間連絡がこなかったあたりで、「これはもしかしたら」と思っていました。そしてその不安が確信的なものへと変わったのは、2週間が経過したころからでした。自分の経験からも2週間連絡がこないという場合は、サイレントお祈りに該当するのではないかと考えます。

D・T
D・T
千葉大学/法政経学部
一緒に働きたいと言われて合格フラグを感じた

面接の途中で「是非〇〇さんと一緒に働きたいと思いました」と面接官の一人から言われ、同様のことを言われたほかの企業では選考を通過できていたため、今回も通過したと感じました。しかし、1週間たっても合否の通知は届かなかったため、もしかしたら不合格かもしれないと思いました。

その後ほかの面接もあり、気づけばその企業から意識が遠のいていました。ふと面接から2週間ほど経ったころにメールの整理をしていた際、合格通知が届いていないことに気付きサイレントを確信しました。

連絡目途の案内がない場合にはサイレントお祈りの可能性が高い
ただ、ほかの企業で、2週間後に合格通知がきたこともあったため、2週間経ったからといってサイレント確定とはいえないと思います。とはいえ、そのような場合は基本的に「2週間後までには合否連絡をおこないます」などと事前に言われていました。なので、面接の際に何も伝えられていないにも関わらず、2週間経っても合否通知がこないときはサイレントお祈りの可能性が高いと思います。

内定者が伝えたいこと|サイレントお祈りが辛い人へのエール

サイレントお祈りかと思っていても合格することもあれば、その逆もありえるとわかりましたね。つまり、就活は何が起こるかわからない世界だということです。だからこそ、サイレントお祈りに関して過度に気にする必要はないのです。

しかし志望度の高い企業からサイレントお祈りを受けてしまい、落ち込む気持ちもよくわかります。そんな皆さんのために、内定者たちからのエールが届いています。サイレントお祈りを経験したことのある内定者たちからの言葉を確認して、少しずつ前を向いていきましょうね。

サイレントお祈り続きで辛いあなたへ|乗り越えた先輩たちからのエール

R・N
R・N
4年生大学/理系学部
サイレントを乗り越えた先に良い巡り合わせがある

悩んだところで、残念ながら結果は変わりません。ならば、悩んでいる時間がもったいないです。私は就活を恋愛と同じように考えていました。別れがなければ、次のめぐり逢いはなかったわけで、次の出会いがあった人たちは、別れを乗り越えた人たちであると確信しています。

なので、いつまでもクヨクヨしていないで「自分を落とすとはもったいない」と切り替えて、悔しさをバネにして成長につなげてほしいです。サイレントお祈りを乗り越えた先に、「入社日を楽しみにしていますよ」という言葉が聞ける日があると信じてみてください。

N・T
N・T
4年制大学/文系学部
面接を受けれる会社は一社だけではない

就活では、エントリーしたすべての会社から内定を頂けるという人はほとんどいないと思います。なので、落ち込む必要はありません。「この企業は私の魅力に気づいてくれなかっただけなんだ」と考え、早めに気持ちを切り替えることが他社の合格への鍵となると思います。

面接であれば、落ちてしまった面接の反省も次回の面接対策につながっていくはずです。面接の反省を少ししたら不合格だった企業のことは忘れて、他社の選考対策に力を入れることを意識し、頑張ってください!

M・N
M・N
4年制大学/情報科学部
人それぞれの好みは違うからこそ気にしすぎなくて良い

就活でたくさんの人とかかわったり、自己分析で自分を顧みたりする中で、自分のことを客観視できる力がついたと私は思います。自分の弱みもたくさん見えてきて、就活終盤では選考を受ける前に、「この企業は私の性格には合わないかもな」というのがわかるようになりました。もちろんそれとは別に、多くの強みも知ることもできました。

みんなそれぞれ強みや弱みがあって、就活生が「この企業はいいな、ここは嫌だな」と感じるように企業も同じことを考えています。一社落ちたからといって、それはあなたの強みや価値を否定されたのではなく、ただ合わなかっただけです。私はこっちだって選ぶ立場だぞ、という気持ちで面接に臨んでいました。

サイレントお祈りが続くと、「そもそもなぜ働く必要があるの」「私はちゃんと働けるの」と心配になる人もいます。なぜ働くのかがわからないと、仕事へのモチベーションが落ちてしまうことも少なくありません。そんなときは下記の記事で社会人の先輩の働く理由を確認してみてください。働くということが少し前向きに考えられるかもしれませんよ。
「なぜ働くのか」社会人に聞いてみた|体験談で見つける働く理由

サイレントお祈りに振り回されない! 何が起こるかわからない就活では自分を信じよう

ここまで、サイレントお祈りが起こる理由、サイレントお祈りをされたときの確認方法と、サイレントお祈りを未然に防ぐ方法を解説してきました。ただしどれだけ対策をしても、サイレントお祈りに振り回されてしまうことはあるのです……。

就活ではまさかの事態が起こることもあります。だからこそ、サイレントお祈りを過度に気にせず次の選考に向けて対策を進め、自分を信じて就活を乗り越えていきましょう。通過連絡を一つでも多く増やすために、事前の情報収集や面接対策に目を向けてみてくださいね。

編集責任者 伊東 美奈

キャリアステージを運営するHR team(旧リアステージ)に新卒入社。キャリアアドバイザーとして1,500名以上の就活生を支援する傍ら、長期インターンサービスの立ち上げや人材開発業務を担当。マーケティング事業に異動後、理系学生の就活支援メディア「Digmedia」の編集長・エントリーシート共有プラットフォーム「イールック」の運営責任者を務める プロフィールをみる