学業のガクチカで選考突破するにはアピールポイントの焦点を合わせよう
「ガクチカって学業のエピソードでも選考突破できる?」
「学業のガクチカを考えたいけど一言目が思いつかない……」
学生時代に力を入れたことを企業へアピールする「ガクチカ」は、就活で重要なPRポイントの一つです。なかでも、学業のエピソードを使ってガクチカを作成するときは、方向性や内容が合っているのか不安な気持ちになってしまいますよね。
自信を持って学業のガクチカを話せるようになるためには、話す目的や企業の求めるものを理解し、どのような内容が効果的かを知ることが大切です。
この記事では、学業のガクチカにまつわる悩みの解決方法を紹介します。加えて、面接で胸を張って話せる内容の作成方法についても、経験談を交えながら解説します。作成に頭を悩ませている人は、ぜひ参考にしてみてください。
そもそもガクチカで書けるものがないと悩んでいる人にはこちらの記事がおすすめです。簡単に作れる方法や就活を経験してきた先輩からのアドバイスを紹介しています。
ガクチカが本当にない人へ| 簡単な作り方と先輩の攻略法を大公開
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「うまく進まない」の霧が晴れる! 学業のガクチカに悩む人の共通理由とは?
「ガクチカの内容を学業にして良いの?」
「内容がうまく考えられない……」
学業のガクチカにまつわる悩みは、どれも共通して「質問の本質」が理解できていないことが原因と考えられます。
質問の本質とは、学生への問いかけを通して企業が知りたいと思っていることです。ガクチカであれば、学生の目標や課題に対しての達成力・解決力やその過程をどう歩んだかが、質問の本質に当たります。
採用担当が知りたい本質がわかれば、ガクチカでは、自分の達成力や解決力がアピールできる内容を伝えれば良いことがわかりますね。
アピールすべき内容を明確にしたら、あとは学業の中で該当しそうなエピソードを探し、テーマを絞り込んでいくと作成がスムーズに進められます。
同じように学業のガクチカの作成に悩んだ経験者が、どのように乗り越えたのかも参考にしながら、まずは今の悩みや不安な気持ちの根本を解決しましょう。
ほかのガクチカのテーマも検討してみたい人は、先輩のガクチカ例文が掲載されているこちらの記事をチェックしてみてください。
先輩のガクチカ例文19選|ガクチカの作り方から書き方まで一挙解説
学業のガクチカの作成に悩んで乗り越えたエピソードを教えてください。
ガクチカを考えるときに意識すべきなのは、その企業に自分のどのような部分をアピールしたいのかということです。
学業は、ほかの就活生も取り組んできたことなので、一見特徴がなく思えるかもしれません。ただし、企業はそのガクチカを通して、企業が求めている人材かどうかをチェックしています。そのため、事前にその企業がどのような人材を探しているのか、受かった人はどのような人なのかを調べて、そこに訴求できれば、学業というテーマでもとても魅力的に映ると思いますよ。
ガクチカに学業は超有用! 使用する2つのメリットを解説
ガクチカの本質が理解できても「本当に学業のエピソードで良いの?」と不安が残る人もいるでしょう。結論として、ガクチカに学業を使うことは選考において効果的です。
自信を持って選考でアピールできるよう、学業でガクチカを作成するメリットを2つに分けて解説します。リアルな意見として、学業のガクチカを作った経験者が良かったと思う点にも耳を傾けてみましょう。
ガクチカのテーマに学業を選んだ理由を教えてください。
ガクチカのテーマに学業を選んだ理由は、ほかの就活生はアルバイトでのガクチカが多く感じたので、ライバルと差別化ができると思ったからです。実際に力を入れていたことなので話しやすく、ガクチカに選んで良かったと思いました。
学業は普段の様子を表すものなので、いつも真面目にコツコツ頑張れる性格だということをアピールできて良かったと思います。学業でも内容次第では、十分魅力的に話せると思います。
私は志望業界と大学で学んでいる内容が同じだったので、基礎的な知識がついていることをアピールしたく、ガクチカのテーマに選びました。
メリット①社会人としての必須スキルが伝えられる
学業のガクチカでアピールすべき内容は、物事に対する達成力や解決力であると紹介しましたね。この2つの能力は、社会人として仕事に臨むときに、どんな職種・業界でも必要とされるスキルです。
特に、書類選考や一次面接では、基礎的な能力を重視して判断されます。選考突破を目指すのであれば、学業のガクチカで社会人スキルをアピールすることは効果的と考えられます。
また、「応募したい仕事に匹敵する専門的なスキルが無い」と悩む人も、ガクチカを学業のエピソードで作り込むと、社会人の基礎能力が高い学生であるアピールが可能です。専門的な部分で自信がなくとも、誰しも経験する学生時代のエピソードを使えば、自分の良さはアピールしやすいですよね。
自分のスキル不足やアピール内容に悩む人こそ、学業をガクチカに使うべきといえるでしょう。
メリット②数字を使用して具体的なアピールができる
相手へ自分の能力を的確にアピールするには、数字や数値をエピソードに入れると良いでしょう。聞き手が成果を具体的にイメージしやすくなり、説得力のある内容を作成できます。
明確な成果の出る成績や資格取得など、学業に関するガクチカは数字や数値を利用してアピールしやすいのが特徴です。自分の頑張った成果を的確に相手にアピールしたい人は、学業のガクチカが適しているといえるでしょう。
事前に知ってリスクヘッジ! ガクチカに学業を使うときの注意点
学業のガクチカは具体性を出しやすく、社会人の必須スキルのアピールができるなどのメリットがあります。一方で、ほかの学生と同じ内容になりやすいなどの注意点もあるので、良い面・悪い面を理解したうえで作成に臨みましょう。
同時に経験者が事前に注意していた点も把握しておくと、抜け目のない効果的な内容を作ることができますよ。選考突破を目指すためにも、ぜひチェックしてくださいね。
学業のありきたりなガクチカにならないように注意していた点は?
授業やゼミの内容であればほかの学生と被る可能性があり、また主体性のアピールには弱いと感じたため、資格取得の経験から自分の意志で挑戦したことをアピールしていました。
ありきたりにならないように工夫した点としては、学業による挫折経験を入れたことです。私は1点差で資格の試験に落ちた経験を入れたのですが、1点差というギリギリなところで落ちた悔しさと、そこから立て直す精神力の強さをアピールしていました。
ありきたりにならないためには、自分ならではのエピソードを入れる必要があります。たとえば、自分の価値観や挫折から立ち直った話などを入れると良いでしょう。
どういった経緯で学業での成果を残したのか、どんな工夫があったのかという過程で、自分のオリジナリティが出せると考えます。そのため、そこに焦点を合わせて過程を振り返るようにすることがおすすめです。
学業はほかの学生と内容がかぶりやすい
学業のガクチカで使用するエピソードは、授業やゼミ活動など、どんな学生も経験したことのある内容です。そのため、ほかの学生と内容がかぶりやすく、構成やアピールポイント次第では採用担当に響かないガクチカとなってしまうことも。
学業を使ってガクチカを作成するときは、あらかじめかぶりやすいことを理解しておき、内容に独自性を出せるように意識しておきましょう。
自分なりのガクチカを作成するポイントは記事後半で解説するので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
アピールポイントの選択肢が狭くなりやすい
学業のガクチカでは、達成力や解決力をアピールすべきであると紹介しましたね。ところが、達成力・解決力に内容をしぼると、使用するエピソードやアピールポイントの選択肢が狭まってしまうことが考えられます。
「達成力・解決力をアピールできるエピソードはこれだけしかない……」と消極的な気持ちを抱くと、自信の無さが表情に現れ、採用担当に魅力が伝わりづらくなります。
学業のガクチカを作るときは、たとえ選択肢が狭くとも、内容が明確であれば自信を持って作成に臨みましょう。
相手に自分の良さを伝えるには、説得力を出すため、自分の気持ちや本心を入れ込むことが効果的です。そのため、アピールするときは、自分自身が本当に良いと思ったことを伝えるのが大切ですよ。
伝え方によってはマイナスな印象を残してしまう可能性もある
学業のガクチカでは、授業や資格取得など、内容が自分主体になりやすい傾向があります。
言い回しや伝え方を誤ると、採用担当に「勉強だけが強みなのかな?」と感じさせてしまう可能性もあるでしょう。そのため、集団にも馴染めることや、地頭の良さが伝わる考え方をアピールして、プラスの印象を残すことが大切です。
単に学業に力を入れた内容だけでなく、目標達成までの過程や周囲との連携についてのエピソードを加えられると、集団行動ができる自分もアピールできます。自分の発言で、相手がどんな考えや気持ちになるかまで配慮してガクチカを伝えましょう。
今のまま進めるべきか悩む人必見! ガクチカ×学業にまつわる悩みを内定者が解決
学業のガクチカが上手く進まない・自信が持てないときは「自分の状況でこのテーマを選んでも大丈夫?」など、方向性で悩んでしまっているケースがあります。
ここからは、学業のガクチカを考えるときに出てくるさまざまな悩みについて、内定者の意見をもとに解説していきます。
GPAが低くてもガクチカに使える?
学業をガクチカにしたいと考えていても、自分の成績に自信が持てない人もいますよね。
就活では、採用の基準としてGPA(Grade Point Average:学業における成績を評価する指標)を参考にしている企業もあり「数値が低いとガクチカに使えないのでは」と心配になることもあるでしょう。
実際に学業でガクチカを作成した人は、GPAとの関係性についてどのように考えていたのでしょうか。内定者がガクチカを作成したとき、GPAをどのように意識していたのか聞いてみました。
学業をガクチカにするときに、GPAの良し悪しを意識していましたか?
特にGPAは意識していませんでした。個人的には、GPAが低くても学業に関するガクチカを書いても良いと思います。GPAはあくまで結果でしかないと思うので、学業で自分が意識したことや頑張ったことが言えれば良いと思います。ただ、GPAの低さについて、なぜそうなったか聞かれる可能性はあると思うので、その理由についてはっきりさせておき、「どうするべきだったか」まで考えておくことがマストだと思います。
私はGPAを意識していませんでした。しかし、それは私自身GPAが比較的高かったからで、平均より低いのであれば面接で低さの理由を聞かれる可能性があると思います。そこに対してきちんと返答できるのであれば、GPAが低くても学業をガクチカにしても良いと思います。
GPAの数値は意識していませんでした。実際、GPAの低さについて言及されたら困っていたかもしれませんが、自分が頑張ったことには変わりないので、学業のアピールも堂々としていました。
在学中に取得した資格など授業以外の内容を使っても良い?
ガクチカの学業に使うエピソードは、授業以外で経験した内容でも作成できます。
学業のガクチカは、質問の本質が理解できているかが重要なので「この内容は学業に入る?」と悩む必要はありません。在学中に取得した資格・ゼミ活動・研究内容など、自己の学びを向上させるものであれば、ぜひ使ってみましょう。
授業以外のガクチカには、ほかにどのような内容があるのでしょうか。本番で内定者が使った授業以外のガクチカについて聞いてみました。
授業以外の内容でガクチカを伝えた人に質問です! どんなエピソードを話しましたか?
私は資格取得の内容を記載していました。国家資格なので知名度も高く、面接の際は必ず深掘りされていたため、面接でも話しやすかったです。
知り合いの会社で使う、アプリケーションを作成した内容を記載しました。周りと被ることのない内容だったので、かなり受けが良い印象でした。
ゼミ活動の一環でおこなった、実践的なデータ解析の経験を話していました。企業からデータをお借りして分析し、どのような施策が効果的なのかを企業にプレゼンテーションするというもので、「適切な仮説を立てることの重要性」などをテーマにすることで、ガクチカの差別化を図っていました。
学業の内容は高校時代のエピソードでも良い?
結論として、学業のエピソードは大学時代の内容の方が好ましいでしょう。
企業がガクチカで知りたいのは、「学生と自社の適性」です。そのため、学業のエピソードは直近の方が、今の自分に近い考えや能力をアピールでき、企業への説得力も高くなります。
高校時代に何か大きな成果を得たり、表彰を受けるなどの実績があったりすれば使用するのも良いですが、大学生活の4年間をしっかりと振り返り、自分の中で強く印象に残った思い出がないかさかのぼってみてくださいね。
内定者がガクチカで使用したエピソードがどの時代の内容だったのかも参考に、自分の魅力が最大限に伝わる内容を考えましょう。
学業のガクチカは、大学時代のエピソードを選びましたか?
私がガクチカを作成した内容はすべて大学時代のものです。高校時代のエピソードでも良いとは思いますが、ガクチカにおける学生時代というのは基本的に大学を指している印象なので、可能であれば大学時代のエピソードを書いた方が良いと思います。
大学時代のものにしました。大学の講義で学んできた、専門的な技術がしっかり身に付いていることをアピールできると思っていたからです。
私は大学時代のものでした。高校時代のものを使う場合、大学では何も力を入れなかったのかなと思われる可能性があると考えたため、なるべく大学時代の経験をガクチカにするべきだと思います。
高校生活で頑張ったことは別で質問される可能性もあります。以下の記事では、高校生活で頑張ったことを聞かれた際の効果的な回答方法について内定者の実回答付きで解説しています。
高校生活で頑張ったことの面接での答え方! 内定者のリアル回答付き
経験者から聞く作成のコツを紹介! 学業でガクチカを作る5ステップ
ここまでは学業のガクチカの悩みや不安を解決する方法を紹介しました。学業でガクチカを作る気持ちが前向きになれば、実際に手を動かすステップに入りましょう。
ここでは作成手順を5つに分けて、次の例文の作り方を解説します。
テーマ:授業(法学部)での取り組み
私が学生時代に力を入れたことは、法律についての理解力を上げる取り組みです。
法律というのは幅広い分野があり、就職を目指すにはそれらをすべて網羅する必要があります。法律学の中で、私は民法の条文を覚えることが難しく、何度教科書を読んでも頭に入らず、成績も伸び悩んでいました。
そこで、学習の効率を上げるために、まずは民法の基礎を身に付けることに注目しました。民法の基本原則を理解するため、教科書や論文を繰り返し読み、判例を丁寧に分析しました。時間のかかる作業でしたが「今土台作りをしておかないと後悔する」と、自分に言い聞かせ、勉強に取り組みました。その結果、民法の知識を伸ばすことができ、成績も一段階上の評価を得られました。
この経験から、うまくいかない出来事には、視点を変え取り組むと、成果を掴むきっかけとなると学びました。同時に、考えの切り替えの重要性も学ぶことができました。就職後もうまくいかない出来事は多々あると思いますが、諦めずに視点を変えて取り組むことで達成に向け貢献していきたいです。
経験者の作成エピソードも交えながら紹介するので、自分のつまずいている部分と照らし合わせながらチェックしてくださいね。
学業のガクチカで自分の良さが伝わりやすいように意識していた点とは?
私は結論から作成することを意識していました。また、私のガクチカは資格取得だったため、その資格名と努力した結果をわかりやすく記載していました。
ガクチカを作るなかでは、自分の長所をアピールすることも必要だと思います。私の長所は、最後まで諦めない粘り強さであるため、「努力をし続けられ、結果も残せる人だな」と相手に伝わるよう意識していました。
自分の良さは人それぞれ違うと思いますが、ガクチカは自分の良さを最大限アピールできるチャンスだと思うため、自分の良さをどう会社の利益に活かせるかを説明すると良いと思います。
パネリストの先輩は言っているように、長所をアピールすることも必要かもしれませんね。次の記事では、長所のアピール方法を解説していますので、併せて読んでみてくださいね。
ステップ①テーマを知る|複数の選択肢を作ろう
まずはテーマの方向性を考えます。これまでの学生生活を振り返り、自分の中で印象が強いエピソードや、達成感を感じた出来事をテーマとして書き出しましょう。
テーマがなかなか思い付かない人は、学業のガクチカによく使われるものをヒントに記憶を掘り起こす方法もおすすめです。
学業のガクチカで使われやすいテーマ
・授業で力を入れて学んだこと
・ゼミ活動での取り組み
・研究内容と成果
・留学経験
・在学時代に取得した資格
ステップ①は選択肢作りが目的なので、思い浮かぶものをどんどん書いていって問題ありません。テーマ決めに難航するときは、これまでの履修スケジュールを見返したり、ゼミの同期との取り組みを振り返ったりするなど、大学生活を思い返す行動をしてみましょう。
学業のガクチカに使ったテーマを教えてください。
私は、研究室での研究を、国際学会で発表したことを話しました。
研究の取り組み方について、ガクチカで書いていました。研究の目標は何か、そのためにどのように物事を進めていたのかについて記載していました。
実験の授業の話をしました。個人でおこなうタイプの実験だったのですが、学期末の学内コンテストで賞を取ったことをアピールしました。
ゼミでの活動でおこなったデータ解析コンペに取り組んだという話をよくガクチカで話していました。他大学との合同チームを組んで取り組んだので、チームワークや計画性、コミュニケーションなどについて重点を置いた話をしていました。
GPAをガクチカに使いました。理由は、GPAで高い成績を収めたことは、自分が真面目に学業へ取り組んできたことを証明できるためです。
ステップ②テーマを決める|自己分析も利用してみよう
次はステップ①で書き出した複数のテーマを絞り込みます。目標への過程と達成後の成果が強く現れている内容を選ぶことで、選考突破を目指しましょう。
思い浮かべたテーマの中から、「何かの行動や努力をして目標に取り組んだ」「経験を通して得た実績や成果がある」という2つの内容が該当するエピソードを選びましょう。
テーマの選択肢 | ①授業で力を入れて学んだこと | ②ゼミ活動での取り組み |
---|---|---|
何かの行動や努力をして 目標に取り組んだ? |
苦手な教科の成績アップのために 空き時間で基礎学習を 徹底的におこなった |
・教授が出す課題に対し 制作をおこなう ・先輩の指示に従い サポート役に徹した |
経験を通して得た 実績や成果はある? |
・結果的に成績アップに ・苦手な勉強法と視野を変えて 取り組むやり方が身に付いた |
・制作技術が身に付いた ・サポート力が上がった |
「授業で力をいれて学んだこと」「ゼミ活動での取り組み」という2つの選択肢から絞り込みをおこなう例です。
それぞれのテーマで「何かの行動や努力をして目標に取り組んだ」と「経験を通して得た実績や成果がある」が該当するエピソードを思い浮かべ、内容を掘り下げていきます。この例の場合は、エピソードが充実している「授業で力をいれて学んだこと」の方がアピールポイントも多く、ガクチカに最適であることがわかりますね。
このように、複数出たテーマに付随するエピソードを深掘りし、アピールできる内容が伴っているかを確認して、学業のガクチカに使うものを決めていきましょう。絞り込みに悩むときは、自分史のような大学時代の自分を振り返る自己分析を使い、やりがいや達成感を覚えたタイミングとすりあわせるのも一つの手段です。
自分の中で鮮明に思い出せる経験や、強いやりがいを感じたものを選ぶことがポイントですよ。
基本的な自己分析の方法について詳しく知りたい人は、こちらの記事もあわせて参考にしてくださいね。
王道の自己分析法と就活に活かすコツ|「やってよかった」体験談付き
ステップ③エピソードの過程を整理|具体性を持たせよう
テーマが決まれば、次は文章作成するための内容を整理します。
ステップ②の絞り込みで掘り下げたエピソードを、学業のガクチカで重要となる、達成力や解決力がアピールできるように分析していきましょう。
エピソード | 苦手な教科の成績アップのために空き時間で、基礎学習を徹底的に勉強した |
---|---|
苦手な教科とは? | ・民法の条文の理解 |
基礎学習とは? どのように勉強した? |
・民法の基本原則について、 教科書や論文を繰り返し読んで、判例を分析 |
苦労したことや 感じた想い |
・苦手分野なので時間がかかった ・諦めそうになったが「今土台作りをしておかないと後悔する」と、 自分に言い聞かせ継続した |
例文のように、大枠として浮かび上がった「成績アップのために基礎学習をした」エピソードを細かく言語化します。過程としておこなった行動から成果までを表にすることで、後ほど文章作成に入るときの材料がそろいます。
このとき、分析内容が曖昧になると具体性の無い内容になるため、5W1Hの手法(「いつ」「どこで」「だれが」「何を」「なぜ」「どのように」)を意識して言語化するのがおすすめです。
ステップ④成果から得たスキルを考える|入社後の活かし方も考えよう
ステップ④では成果から得た結果やスキルを言語化します。過程を経た結果、どのような経験ができたのかを振り返り、書き出していきましょう。
成果 | 結果的にどうなった? | ・成績が良から優に上がった |
得たスキルや経験はある? | ・苦手な教科の勉強法がわかった ・視野を変えて取り組むやり方が身に付いた |
例文では、結果的に成績アップにつながった成果と、苦手な勉強法や視点を変える取り組み方を学びとして書き出しています。
ステップ④の振り返りで考える内容は、入社後のアピールとしても活用できるものを書き出しておくと、将来性のアピールにもつながります。求められている人物像や業務で必要なスキルとすり合わせて考えてみましょう。
ステップ⑤構成に当てはめる|伝わりやすさを意識しよう
最後はステップ④までで考えた内容をもとに、5つの構成に分けて文章を作成していきます。
学業のガクチカの構成
①結論
②エピソード
③達成までの過程
④成果と得たスキル
⑤まとめ
学業×ガクチカの例文
A結論
私が学生時代に力を入れたことは、法律についての理解力を上げる取り組みです。
Bエピソード
法律というのは幅広い分野があり、就職を目指すにはそれらをすべて網羅する必要があります。法律学の中で、私は民法の条文を覚えることが難しく、何度教科書を読んでも頭に入らず、成績も伸び悩んでいました。
C達成までの過程
そこで、学習の効率を上げるために、まずは民法の基礎を身に付けることに注目しました。民法の基本原則を理解するため、教科書や論文を繰り返し読み、判例を丁寧に分析しました。時間のかかる作業でしたが「今土台作りをしておかないと後悔する」と、自分に言い聞かせ、勉強に取り組みました。その結果、民法の知識を伸ばすことができ、成績も一段階上の評価を得られました。
D成果と得たスキル
この経験から、うまくいかない出来事には、視点を変え取り組むと、成果を掴むきっかけとなると学びました。同時に、考えの切り替えの重要性も学ぶことができました。
Eまとめ
就職後もうまくいかない出来事は多々あると思いますが、諦めずに視点を変えて取り組むことで達成に向け邁進していきたいです。
Aの結論はテーマの内容を端的に一文にまとめています。単に「授業で力をいれたこと」と伝えるのではなく、どのように力を入れたのかを書きましょう。
Bのエピソードは「苦手な教科の成績アップのために空き時間で基礎学習を徹底的に勉強した」内容を振り返り詳細に記載します。例文では当時悩んでいた気持ちも組み込まれており、自分らしさを出した内容になっていますね。
Cの達成までの過程と、Dの成果と得たスキルの内容は、ステップ③と④で言語化した内容をもとに作成します。
Eのまとめは、入社後の自分を採用担当が想像できるように、経験を活かしてどのように業務に取り組んでいきたいかを伝えることがポイントです。ただし、あくまでもメインはA~Dなので、例文のように簡潔にまとめまる意識をもちましょう。
構成は志望動機や自己PRなどの頻出質問においても重要になります。構成からしっかり練ることで、選考突破を確実なものにしましょう。以下の記事で詳細を解説しています。
志望動機
志望動機は構成で心を掴む|内定者が解説する伝わる志望動機の書き方
自己PR
自己PRの構成はこれで完璧! 内定者の自己PR構成も大公開
思い浮かばない人必見! 学業のテーマを見つける手がかりはこれだ
学業のガクチカはありきたりにならないように、独自性のある内容をテーマにするのが適切です。ところが、「これまでの経験で成果を上げたものがない」「アピールするほどの経験でもない」と、テーマがうまく思い浮かばず悩む人もいるでしょう。
自信を持ってアピールできるガクチカを作るために、ここからはテーマ決めに悩む人の対処法を解説していきます。体験談も参考にしながら、悩みを乗り越えて作成に進みましょう。
就活経験者に聞いた! 学業でガクチカを書くときどうやって内容を決めた?
就活を始めたときに、最も力を入れて取り組んでいたことが学業で、そのなかでもゼミ活動の一環でおこなっていたデータ解析のコンペの経験をガクチカに選びました。
志望していた企業の求める人材に「チームワーク」や「コミュニケーション」という言葉があったため、その点について自分をアピールできる内容としてふさわしいと思ったからです。
数あるエピソードのなかで、一番熱量が高く語れそうなもの、自分の本来の性格をアピールできそうなものをピックアップしました。これらを判断した結果、私は「学業の経験」が最も良いと判断しました。
学業といっても、必修授業のように全員が能動的に受けるものではなく、任意で受けられる講座や、自分から参加を申し出た学会など、自発的におこなった内容を中心に話していました。また、そのなかでも特に長く続けられたものを選ぶようにすると良いと思います。
第三者からの評価
学業のガクチカのテーマを決めるときは、過去の経験を客観視しながら振り返る作業が必要です。テーマ決めに悩む人は、客観視ができず、過去の自分をうまく評価できていない可能性が考えられます。
客観的な視点で過去を振り返るには、第三者からの評価を取り入れるのがおすすめです。大学の友人・先輩・教授などに、自分の学生生活についての評価を聞いてみましょう。
評価を聞くときは、関係性が異なる複数人に確認し、質問は共通する内容を用意しておくと一定の判断基準が作れます。
質問例
・大学で一番熱心に取り組んでいたことはなんだと思いますか?
・授業を受けている自分の印象を教えてください
・学生としての印象はどのようなものですか?
・課題に具体的な点数をつけるとしたら何点ですか?
・学生としての私の改善点を教えてください
第三者からの評価は、直接的にテーマとして使用することができなくとも、エピソードを思い出すきっかけとなります。評価からエピソードをうまく連想できなければ、質問する相手を変えて何度か試してみるのもおすすめです。
長い時間や期間に取り組んだ経験
学業のガクチカのテーマは、長期間何かを熱心に取り組んだ経験から導き出すことができます。
物事に長い時間を費やすには、継続するための努力やあきらめない工夫が自然と必要になります。達成した成果や得た経験が思い浮かばなくとも、自分自身で気付いていないだけで、何かしらのエピソードが隠れている可能性が高いのです。
これまでの経験を振り返り、多くの時間を使った出来事があれば、選択肢を作るためにも一度書き出してみましょう。
また、長期間(時間)と断定する長さは人それぞれです。たとえば、1カ月何かを続けたことが無い人が、3カ月継続できれば、それは長期間といえる経験だとも考えられます。「3カ月は長期間と言わない」と決めつけず、自分のレベルと比較するのが大切です。
感情が動いたエピソード
学業のテーマが見つからないときは、うまく過去の記憶が思い出せていない状況も考えられます。記憶の掘り起こしは、自分の印象が強い出来事から思い出すとスムーズです。
これまでの経験で、感情が大きく動いたエピソードを深掘りして、テーマに使えないか段階的に考えてみましょう。感情から経験を辿るときは、やりがいや達成感を紐づける必要があるので、なるべく前向きな思い出から振り返ることが適切です。
頭の中だけで考えると困惑してしまうため、紙やメモアプリに書き出して整理していきましょう。
学業のガクチカをブラッシュアップ! 周囲と差別化するための4つの方法
学業のガクチカは、ほかの学生と内容が被りやすいため、独自性を出す必要があることを解説しました。ここからは、これまで考えた内容をワンランクアップさせるために、差別化のコツについて解説します。
4つの種類に分けて紹介しますが、必ずすべての方法を取り入れる必要はありません。自分のガクチカで使えそうなポイントに注目し、より魅力的な内容を作成してくださいね。
①数字や点数などを入れて具体的にする
独自性を出すために取り入れやすいのが、数字や点数などを入れて具体性を高める方法です。
具体的ではない例
成績がアップした
具体的な例
成績が良から優へ上がった
例文では、成績が上がったことを伝えた文章ですが、単に「上がった」というよりも「良から優」と具体的な成果を示している方が、アピール内容が想像しやすいですね。
学業のガクチカは、授業やゼミなどがテーマとなり、成果が数値化しやすい内容ばかりです。エピソードを振り返るときには、具体性を意識して作成し、自分にしかできないアピールを考えましょう。
数字や点数が思い付かない場合は、時間や期間をカットできた割合や、長時間継続できた期間などに注目してみると、見落としていたアピールポイントが見つかるかもしれませんよ。
②周囲と比較した情報を入れる
自分のガクチカを際立たせるには、周囲との比較結果を取り入れるのも良いでしょう。会社員として仕事をするのであれば、どんな職種も集団の中で成果を出す必要性が求められます。
クラスやゼミなど、同じ条件下の中で自分ならではの結果を出せたことをアピールすると、独自性だけでなく将来性も評価され、高評価を掴めるガクチカが作成できるでしょう。
周囲と比較した例文
・学内でトップの成績を収めた
・ゼミのコンペで教授から先輩よりも高評価を得た
・合格率⚫︎%の資格試験に合格した
・授業を受けるチームの中で一番完成が早かった
周囲と比較した情報は、上位に入った成績以外にも、スピードが早いことや、周囲から褒められた経験を入れ込んでも独自性が出せます。「自分ならでは」に注目して、過去の経験を振り返ってみてくださいね。
③モチベーションや心情を表現して独自性を出す
学業のガクチカでは、目標達成までの過程にボリュームを持たせて文章作成をおこないます。採用担当が一番長く目にする、過程を話す文章に自分の心情を入れ込むことで、周囲との差別化を図りましょう。
心情を入れた例文
時間のかかる作業でしたが「今土台作りをしておかないと後悔する」と、自分に言い聞かせ、勉強に取り組みました。
例文は、時間のかかる勉強に心が折れそうになる自分を鼓舞した心情を伝える内容です。その当時に感じた気持ちを、「」内に入れ込むことで、リアルな言葉として伝えられます。
モチベーションや心情を表す言葉は、当時感じた内容とニュアンスが同じであれば、フレーズが異なっても問題ありません。自分がリアルに感じたことを入れ込んで、採用担当の印象に残るガクチカを作成しましょう。
④企業が求める人物像を意識した内容にする
ガクチカでは達成力や解決力以外に、企業が求める人物像にマッチしているか伝えると、適性の高さをアピールでき、ほかの学生よりも「採用したい」と感じてもらえます。
企業が求める人物像とは、業務内で活躍できるスキルや能力を持っている人物かどうかです。
企業が求める人物像を取り入れた例文
研究職として就職すれば、結果を出すまでに何度も思考錯誤したチャレンジが必要となると考えております。学生時代の経験を活かし、諦めずに視点を変えて取り組むことで貴社へ貢献していきたいです。
例文は研究職へ応募する学生のガクチカの「まとめ」の部分にあたる内容です。繰り返し同じ作業をおこない、結果を出すまで粘り強く取り組む研究職に必要なチャレンジ精神がアピールされています。
このように締めくくりとなる部分で、学業での経験を活かしてどのように活躍するのかを示すことで、入社後のイメージが具体的になり、印象に残るガクチカを作れるようになるでしょう。
内定者に聞いてみた! ズバリどのような学業のガクチカを伝えた?
初めて学業のガクチカを作成しようとすると、方向性や内容のイメージはあるものの「このガクチカで本当に大丈夫?」と不安になってしまうこともありますよね。
自分が考えたガクチカの作成にいまいち踏み切れないときは、内定者が実際に本番で使用したものと比較すると、良い点や改善点も見えて自信へとつながるのではないでしょうか。
作成を後押しする最後の一手として、経験者のリアルな回答に目を向けて見てくださいね。
私が特に力を入れたことは、学会発表での英語のスピーチです。大学で、自身の研究成果について国際学会で発表させていただく機会がありました。しかし、それまで私は英語でコミュニケーションを取った経験があまりなかったことから、英語での発表に自信がありませんでした。そのため、本番で納得のいく発表をするべく、さまざまな準備をしていきました。
実際、海外に留学していた友人に、英語が喋れる方を紹介してもらうこともありました。その方と私も友達になって会話をしたり、自身の英語についてアドバイスをしてもらったり、英語学習においては実践的な練習を心掛けていました。
並行して、学校では任意の英語学習プログラムが開催されていたので、その講義にも参加していました。その結果、学会当日は多様な国籍の方に自身の研究発表について最後までしっかり聞いていただくことができました。発表後の会話のなかでは、研究に対するアドバイスもいただけて、実りのある研究発表にできたと思っています。
今後も語学だけでなく、どのようなことにも努力を惜しまない行動をしていきたいです。
私が学生時代に力を入れたことは、宅地建物取引士の資格勉強です。2年生と3年生でそれぞれ1回ずつ挑戦し、無事合格することができました。
私はこの経験から、諦めず努力する粘り強さを身に付けました。その理由は、私は一度、1点差で不合格になってしまい、挫折を経験したからです。
1点差というギリギリのラインで落ちてしまい、とても悔しい思いをしました。しかし、2度目の試験の際、不合格になった経験を活かして勉強内容を見直し正しい努力し続けることで、無事合格することができました。
私はこの経験から、一度失敗しても諦めず努力し続ける粘り強さと、失敗を引きづらない切り替えの速さを身に付けることができたと自負しております。貴社に入社した際には、この経験を活かし、お客様のために努力し続け、結果を残していきたいです。
私が力を入れていたことは、ゼミ活動の一環で他大学と共同でおこなった、3カ月間のデータ解析コンペです。 購買データから消費者の嗜好や行動を分析し、商品提案をおこなうという課題に大学混合のチームで取り組みました。
もっとも大変だったことはチームメイトとの認識を揃えることです。最初は、「会議が進まない」「課題と感じている点がメンバーごとに異なる」「自分だけわからないことがある」と、それぞれが引け目や不安を感じていて、質問や意見が出ないことも多かったです。
そこで思い切って、1日お互いを知る時間を作ることを提案し、 メンバーの得意不得意、趣味なども知り、コミュニケーションに対するハードルを下げることを心掛けました。
未知に対する不安が解消されたことで、各々が能力を最大限発揮できるようになったと思います。 この経験から、認識を揃えることの重要性と、不安を取り除くことで人は力を発揮できることを学び、これからも情報を用いて人の不安を解消していけるような人材になりたいと思いました。
私は学業に力を入れて過ごしました。取り組んだ理由としては、高校時代から所属したいと考えていた研究室に入るためです。
そのために、計画的に勉強をすることを常に意識していました。テストの日から逆算して、いつまでに何が必要なのかを考えたり、シラバスなどから情報を集めたりと、効率的に勉強を進めるための情報を集めることがコツです。また、その日に受けた講義の理解度を確認をするため、日々の課題にもしっかりと取り組みました。
もし、勉強を進めていくうえでわからない問題が出てきたときには、具体的に2つの順番で解決していました。まず1つ目に自分で納得のいくまで調べてみること、そして2つ目に友人などに質問してみることです。
ほかの人に質問することで、今までにはなかった考えを得ることができました。そのため、1つ目に自分で調べ、2つ目に他人に質問する、この順番は特に意識していました。こうしてGPAを平均で3.4に保つことができ、3年次のゼミ選考では自分が望んでいた研究室に所属することができました。
学部別|学業のガクチカOK例文9選
ここからは学部別で学業のガクチカの例文を紹介します。おなじ学業と一括りにしても、在籍している学部によって学ぶ内容は大きく異なります。
ここでは、それぞれの作成ポイントを解説していくので、自分の状況に近い内容をチェックしてくださいね。
①文学部
①文学部のガクチカ例文
私は学生時代、文学部での哲学研究の授業に力を入れてきました。
履修時は哲学への興味関心のみで専攻したものの、実際に授業を受けると、言葉の難しさや歴史人物の特徴をつかむことに難航してしまい、このまま授業を受けられるのか不安を感じました。
そこで、ゼミの先輩に不安を相談したところ、おすすめの参考書や過去に作成したレポートを資料として貸してもらうことができました。借りた資料をもとに基本的な語句の意味を理解し、わからなければ先輩や教授にアドバイスを求めたり、インターネットで情報を集めながら徐々に勉強を進めたりしていきました。
最終的には、哲学のおもしろさに気付くことができ、また好きな学者もできたので、先輩と学業トークを楽しめるようにもなりました。迷ったときに周囲を頼る大切さや、基礎を固める重要さを学ぶことができました。
社会に出ても、この経験を活かし、業務に迷ったときはアドバイスを参考にしながら基本を大切にして一歩ずつ力をつけていきたいです。
大学の研究で力を入れた内容を書いたガクチカです。興味本位で履修した哲学の授業について、先輩に頼りながら情報収集をした結果、難しさを感じていた状況から楽しさに切り替えることができたエピソードが書かれています。
自分自身でがんばったことがメインになりやすい学業のガクチカですが、このように周囲をどう頼ったのかを入れ込むことで、困ったときに周りの協力を得られる人物であるとアピールできます。
自分のガクチカの内容に協調性やチームプレイできる強みを入れ込みたい場合は、例文のように目標達成までの過程で、周囲とどのように関わったかに注目してみましょう。
文系学生として就活に臨む人には以下の記事もおすすめです。文系学生が目指せる職種について幅広く解説しています。
文系の職業目録! 体験談から知り尽くす就職先リストと仕事の選び方
②法学部
②法学部のガクチカ例文
私が学生時代に力を入れたことは、法律についての理解力を上げる取り組みです。
法律というのは幅広い分野があり、就職を目指すにはそれらをすべて網羅する必要があります。法律学の中で、私は民法の条文を覚えることが難しく、何度教科書を読んでも頭に入らず、成績も伸び悩んでいました。
そこで、学習の効率を上げるために、まずは民法の基礎を身に付けることに注目しました。
民法の基本原則を理解するため、教科書や論文を繰り返し読み、判例を丁寧に分析しました。時間のかかる作業でしたが「今土台作りをしておかないと後悔する」と、自分に言い聞かせ、勉強に取り組みました。その結果、民法の成績も伸ばすことができ、成績も一段階上の評価を得られました。
この経験から、うまくいかない出来事には、視点を変え取り組むと、成果を掴むきっかけとなると学びました。同時に、考えの切り替えの重要性も学ぶことができました。就職後もうまくいかない出来事は多々あると思いますが、諦めずに視点を変えて取り組むことで達成に向け貢献していきたいです。
法学部の授業につまずきながらも、自己学習で成績アップにつなげたガクチカです。
授業の理解度を高める方法は「参考書を解く」などの対処法が多くなる一方で、例文では「基礎に戻る」というエピソードが書かれています。その経験を「視点を変えた対処術」として得たスキルにうまく言い換えています。
このように得たスキルや経験も言い換えることで独自性を出せるので、ありきたりな内容に悩んでいる人は別の言葉遣いに変えてみるのもいいかもしれません。
③経済学部
③経済学部のガクチカ例文
私が大学時代に力を入れたことは、中小企業の企業研究です。
大学1年生の頃に履修していた授業で、グループで今の中小企業の課題や将来性について話し合う内容がありました。そこで自分が思っていたように発言することができず、同級生の知見の深さに焦りを感じました。
将来的に中小企業への就職を検討していたこともあり「このままではいけない」と感じ、その日から情報収集と企業分析に取り組みました。
業界誌で今の中小企業の課題を知って、自分なりの解決策を考えてみたり、中小企業の中でも興味を持った人材紹介業界に深掘りして企業分析をおこないました。
大学1年生の後半から始めた取り組みは、1年後にノート10冊分までの情報となっており、気付けば多くの企業知識や自分なりの分析方法が身に付きました。
貴社に入社後は、マーケティング部の一員としてこれまでの経験で培った分析力を活かし、活躍していきたい所存です。
授業での気づきをきっかけに、中小企業の研究に力を入れたガクチカです。ここでは「10冊分の情報収集をした」と、成果に数字を入れ込んだ具体的なアピールができていますね。
例文では入学当初から中小企業を志望していたことが書かれているので、面接では「なぜ中小企業に注目していたのですか?」などの深掘り質問が来る可能性もあるでしょう。本番を想定しながら内容を作っておくと、実践でも慌てずに対応できます。
④社会学部
④社会学部のガクチカ例文
私が学生時代に力を入れたのは、授業でおこなった「地産地消発案プロジェクト」に関する取り組みです。
具体的には、東京都内のいずれかのエリアを決め、地産地消に貢献できるプロジェクトを計画するという内容の授業です。自分の地元の活性化に興味があった私は、ターゲットを武蔵野市に絞り、率先して発案に取り組みました。
何から手をつけたら良いかわからず、初めは戸惑いましたが、教授にアドバイスを受けながらデータ分析や地域調査をおこない、「エネルギー地産地消プロジェクト」を発案しました。さらには、ただ提案するだけでは実効性が伝わりづらいと感じたので、実行した場合に想定される結果や改善点を資料としてまとめ、授業のプレゼンで発表しました。
周囲の発表がプロジェクトの提案だけで終わっていたなか、実行後まで目を向けた私のプレゼンテーションは、30名いたクラス内で優秀賞を獲得することができました。
そしてこの経験からゼロから物事を分析するスキルや、一歩先を見据えた提案をする大切さを学びました。
貴社の企画職として入社ができれば、この経験で学んだ分析方法をもとに、クライアントのニーズを120%満たす企画提案をおこない貢献したいと考えております。
社会学部の授業でおこなったプロジェクトをテーマにしたガクチカです。この例文では、達成するまでの過程で、周囲への力を借りて目標を叶えたことが書かれています。
主体的な内容になりやすい学業のガクチカでは、このように周囲との連携ができるエピソードを入れ込むと、集団行動ができる人間性も評価されるでしょう。
⑤国際関係学部
⑤国際関係学部のガクチカ例文
私は国際関係学部の学びの中で、語学力に加え世界の多種多様な人種や文化への知見を深めることに注力しました。
小さい頃から翻訳の仕事をしていた母の影響で、英語を使って仕事をしたいと考えるようになり、大学では現在の学部へ進学し、在学中にはカナダへ1年間の交換留学に参加しました。
留学先ではできる限り多くの生徒とコミュニケーションを取ったり、ボランティア活動に参加するなど、積極的に行動しました。その結果、世界には多様な価値観や文化があることを身を持って体験できました。
この学生時代の経験は、旅行代理店の窓口担当としてさまざまな国の情報をお客様へ提案する際に役に立つと強く感じています。将来的には身に付けた語学力や知識を活かし、貴社の海外拠点で働きたいとも考えております。
国際関係学部での学業のガクチカは、語学力など「話す力」に注目した内容が多くなる傾向にあります。一方で、例文では人種や文化への知見にテーマを絞り、旅行代理店の担当者として求められるスキルとうまくすり合わせてアピールできていますね。
自分の魅力をアピールしようとすると、明確なスキルに目を向けてしまいますが、就職を目指す職業に必要な能力をしっかり分析したガクチカこそが、選考通過を叶える内容となるでしょう。
⑥教育学部
⑥教育学部のガクチカ例文
私が学生時代に力を入れたことは、母校に配属された3カ月の教育実習です。担当したのは、高校時代に苦戦した英語の科目でした。
教育実習中は、自分のように英語が苦手な生徒と接し、楽しさやおもしろさを感じてもらえるようになることを目標としました。親しみやすい授業にするため、事前準備では高校生に人気の曲やアニメを取り入れるなどの工夫をして授業計画を考えました。
教育実習を実際に経験すると、用意した授業が思いの外反応が良かったことや、生徒によっては真面目な授業の方が良かったという声もあり、それぞれ興味をもつ分野は異なることが課題として浮き上がってきました。教師として活躍するには、このような試行錯誤との戦いであると学びを得た経験でした。
また、実習先の先生から「フィードバックは必ずしておいた方が良い」と教えていただいたので、ビデオ撮影してもらった授業を見るなど、客観的に改善点を出す方法も学びました。
3カ月と短い期間でしたが、この経験で、あらためて指導者としての業務の大変さややりがい、振り返りをおこなう大切さを学びました。実際に働くときには、教育実習よりも大変な仕事がたくさんあると思いますが、自分なりに生徒と向き合っていきたいと感じております。
教育学部の授業の一環として参加した教育実習をテーマにしたガクチカです。
教育実習は「生徒とのコミュニケーションの方法を学ぶ」「教師への適性を図る」などが多い中、例文では具体的な業務に寄り添った「英語を好きな生徒を増やす」という内容となっています。
ありきたりな目標ではなく、リアルな過去の経験から考えた独自性を意識することで、ガクチカを耳にした採用担当に「もっと話を聞いてみたい」と感じさせる内容ですね。
⑦理系学部
⑦理系学部のガクチカ例文
私は大学時代に一般の飛行ロボットのコンテストに参加しました。
将来的にロボット工学の学びが活かせる仕事に就きたいと考えていたため、実績作りやプロの方の技術を学びたいと感じたことがきっかけです。
ほとんどの参加者がチームで設計やプログラミングなどをおこなっていましたが、友達が集まらず1人で参加しました。そのため、当日から逆算して、綿密なスケジュールを組み、学業を疎かにしないように制作に没頭しました。
途中で設計に時間がかかりすぎて、計画が押してしまうときもありましたが、予備日を作っておいたのでなんとか当日までに仕上げることができました。
結果として入賞はかないませんでしたが、1つのものを作り上げ世に出した達成感と、自分の計画力や技術力での改善点が明確になり、今後何をすれば良いかがはっきりとしました。
貴社の技術部として入社できた際は、この経験を活かし、俯瞰した目で物事を進められる技術者として、日々スキル向上に臨み貢献していきたいと考えています。
学業で学んだ技術を向上させる一環として、ロボットコンテストに参加した経験をガクチカにした内容です。技術部としての能力向上だけでなく、実績を作りたいと将来を見据えた目標も入れ込まれており、技術職への志望度の高さが伝わります。
達成の過程には、止むを得ず1人で参加したため工数が増えてしまったときにどのように対応したのかも細かく書かれており、達成力以外にも計画力や対応力がアピールできている内容と言えるでしょう。
⑧医療系学部
⑧医療系学部のガクチカ例文
私が大学生活で最も力をいれた事は勉学です。ただ単に勉強をこなしたのではなく、長期的な計画をしたうえで、目標を持って臨みました。
私が所属していた理学部は必修科目が多いことに加え、単位習得の難易度が非常に高いと言われていました。実際に1年生のオリエンテーションで学部主任の教授からも「この大学は在籍するだけで卒業はできない」との話がありました。
そして、授業が開始するとその難しさを体感しました。講義内容についていくことはもちろん、終了後のレポート提出の量や定期試験の多さには驚きました。
単位をすべて習得するために、普段の授業参加に加え、定期試験前には適切な計画を立て、明確に目標を立て実行をしました。ときには科目のスケジュールを変更して柔軟に対応し、継続的におこなうことを重要視しました。
その結果、大学では次席として卒業見込みで、計画的に目標達成する力を大きく高めることができました。
薬剤師として就職することができれば、常に勉強の日々が待っていると考えております。学生時代に学んだ計画力と成功体験をもとに、病気や怪我に苦しむ人を軽減できる薬剤師になるため、日々躍進していきたいです。
授業がハイレベルとされる医療系学部で、成績向上に努め次席を獲得したガクチカです。結論でガクチカの内容を「勉強」とだけ伝えてしまうと、採用担当にありきたりに感じさせてしまうので補足として「計画力を持って臨んだ」と入れ込んでいますね。
薬剤師に必要とされる自己研鑽のスキルや意気込みもしっかりと書かれており、就職への熱意が伝わりガクチカです。
⑨農学部
⑨農学部のガクチカ例文
私が大学で力を入れたのは、授業の一環であるグループワークです。「生ゴミが出ない夜ご飯のメニュー」というお題が教授から出され、使用する食材は自由に、一汁三菜を考える課題でした。
5人のメンバーでメニュー決めをおこないましたが、多様な意見が出たため、どの内容にすべきか悩んでしまいました。そのとき、私は栄養士である母の「相手の顔を想像して」という言葉を思い出し、食べる人の気持ちを考えてみました。
そして、今回の審査員である教授の好き嫌いを重視する案をメンバーに提案し、教授の好きな和食と魚に注目した「秋刀魚の使い切りコース」を作り上げました。
結果としては、クラスで1位を受賞し、教授からも「食べ物と自分両方に愛情が感じられるメニューでした」と好評をいただきました。
貴社の食品開発部の仕事でも、この経験を活かし、常に開発した製品を口にする消費者のことを考えながら業務に取り組みたいと思います。加えて、大学で学んだ食品生産の知識も活かし、貴社へ貢献できる商品開発者として活躍していきたいです。
授業のグループワークに取り組んだことをテーマとしたガクチカです。集団行動で協調性を持って行動できる内容も入れ込みながら、「母の言葉」という独自性もあり、採用担当の印象に残りやすいガクチカとなっていますね。
農学部は専門的な授業をしていることも多く、ほかの学生と被らないようガクチカを作成しやすい学部です。自分が特に力を入れた内容を選び、達成力や解決力がアピールできる内容を厳選しましょう。
シーン別|学業のガクチカOK例文4選
学業のガクチカの内容は、授業以外の経験も使用できると紹介しましたね。
ここからは資格取得や留学など、授業以外の経験をガクチカに使う場合の例文を作成ポイントと共に解説します。近い内容を自分の状況に置き換えながら、作成のイメージをつけましょう。
①資格取得
①資格取得のガクチカ例文
私が学生時代に力を入れたことは日商簿記2級の資格習得です。
私は公認会計士の父の影響で、小さな頃から会計士になりたいという夢がありました。しかし、公認会計士になるには幅広い会計知識が必要となるため。私自身が少しずつ成長していかなければならないことを日々感じていました。
そのため目標達成に向け、まずは大学でできることを計画した結果、簿記の受験に辿り着きました。
簿記3級を1年生、2級を2年生までに合格と目標設定し、合格までに必要な勉強スケジュールを年単位で計画し、毎日少しずつ勉強に取り組みました。その結果、無事に目標期間内に合格し、資格を習得できました。
この経験から、目標に向けた計画力や継続する大切さを学びました。
貴社での経理業務では、膨大な決算書を紐解く力を身に付けるため、勉強や努力が必要であると感じています。学生時代に培った継続力や計画力を活かし、少しでも早く現場の力になれるように努力したいと考えております。
資格を取った経験をガクチカにするときは、成果がすべて「資格取得」になるため、ほかの学生と内容がかぶりやすくなります。そのため、目標達成までの過程で独自性を出し、差別化を図ることが選考突破のポイントです。
例文は長期的な計画を遂行できた経験に加え、継続力を持っていることをアピールしています。簿記資格の取得も公認会計士を目指すうちの目標の一つとして記載されており、その人ならではの内容が感じられますね。
②語学学習
②語学学習のガクチカ例文
私は大学時代に英語力の向上を目指し、TOEICのスコアアップに挑戦しました。
もともと英語が好きだからというきっかけで受験していたTOEICですが、商社での就職を目指すにあたって、いまの学力では不相応だと気づき、さらなる向上を目指したことがきっかけです。
周囲がアルバイトやサークルで楽しい経験をしている話を聞くと、うらやましく感じることもありましたが「将来のため」と自分を鼓舞し、毎日就寝前に3時間の勉強時間を確保し参考書を何度も読み解きました。
その結果、入学当初の550点だった点数が、大学3年生までで850点までアップすることができました。
この経験を通じて継続力の偉大さを痛感し、社会人になっても活かせる学びを得たと感じました。貴社に入社した際には、スキルアップした英語力を活かしながら、継続する大切さも忘れず業務に取り組みたいです。
語学学習のエピソードで挙げられるのはTOEICや留学経験です。達成力や解決力をアピールするためにも、学習の中で工夫した点や気付きを入れ込んでみてください。特にTOEICは点数が明確であるので、どれくらいの成果があったのかを書き記しやすいといえるでしょう。
語学学習のように一つのスキルアップを試みた経験は、入社後の活かし方をどう書くか迷ってしまいますね。そんなときは、例文の「継続力」のように、学んだ過程で得た気付きについて触れることをおすすめします。
入社後もスキルアップができる人材のアピールができるようになるため、ぜひ実践してみてくださいね。
③留学
③留学のガクチカ例文
学生時代、私はオーストラリアへの留学でコミュニケーション能力を鍛えました。
留学を決めたきっかけは、今後の就活に向け、人見知りで初対面の人への声かけをどうすべきか迷ってしまう短所を改善したいと考えたからです。
留学中は、毎日の授業以外にアクティビティへ積極的に参加し、周囲とのコミュニケーションを取る時間を増やすように行動しました。
その結果、6カ月の留学で人と話す緊張感が無くなり、初対面の人へも気軽に話しかけられるようになりました。加えて日常会話レベルの英語が話せるスキルも身に付きました。
貴社においても、留学を通して学んだコミュニケーションスキルを活かし、営業職として先輩に負けない売り上げ獲得を目指したいと考えています。
留学経験から得たコミュニケーション能力をガクチカのテーマにしている内容です。コミュニケーション能力は、話す・聞く・伝える・関係構築などさまざまですが、例文では人見知りの学生が話す力を向上させたエピソードをまとめています。
コミュニケーション能力は、得た成果に具体性を持たせづらい内容ですが、上記のように「人見知りから気軽に話せるようになった」と、自身を客観的に見た評価としてうまくまとめられていますね。
数字や点数が出しづらい学業のガクチカを書こうとしている人は、言い回しや言葉遣いをぜひ参考にしてみましょう。
④GPA
④GPAのガクチカ例文
私は4年間の大学生活でGPAの向上に注力しました。
入学時のGPAは3.2だったのですが、平均的に低いわけではなく、周りからも「そんなに頑張らなくても」と言われたこともあります。しかし、現状維持よりも向上する方法を今の段階で覚えておくと、将来的な強みとなると感じ、自由な時間が多い学生時代だからこそ、目標に向かってチャレンジしてみたいと考えました。
そこから、授業の予習復習はもちろん、授業中は前に座って発言をするなど積極性をアピールして教授に顔を覚えてもらったりなど、成績に関連する努力を授業ごとに変えながら取り組んでいました。
その結果、GPAを3.5へとアップできました。この成功体験をもとに、入社後も配属された業務での成果を上げることを惜しまず、努力を続けていきたいと考えております。
GPAをテーマにしたガクチカは、成果に「数値が向上した」というエピソードが入りやすい傾向があります。学力向上に意気込んだきっかけや、過程での内容に独自性を出すように意識しましょう。
例文では、向上するためにした行動として「積極的な授業参加」を挙げていて、参考書を解いて勉強するなどありきたりな内容にならないように工夫しています。
このように、達成するために工夫したことは勉強法以外に、時間管理や継続するコツなどさまざまあるので、経験の振り返りをするときは視野を広げてアピールポイントを探してみましょう。
伝え方に注意! 学業のガクチカNG例文2選
ガクチカの学業には注意点がいくつかあると紹介しました。注意すべき内容に気付かず作成を進めないよう、NG例文で具体例を見ておきましょう。
ガクチカを作成したからこそわかる注意点についても、経験者に聞いてみました。ここでしか知れない貴重な体験談として、ぜひ参考にしてみてくださいね。
ガクチカを伝えるうえで注意すべきことや、NG行動があれば教えてください。
ガクチカを伝えるうえで注意すべきことは、自分の真の言葉で語れているかどうかです。ガクチカの行動や目的、結果など、すべてにおいて自身の思いをのせて話すことができないと、魅力的なガクチカにはならないと思います。
ガクチカに限らず、話が曖昧でだらだらと話し続けることは避けるべきです。自分が何を伝えたいのかをしっかり整理して話すことが大切です。
NG行動はガクチカの内容に一貫性がないことです。ガクチカを書く際には、課題とそれに対する自分の行動を書いたりすると思うのですが、全体を通して一貫性がないと伝わりづらくなります。話の伝わりやすさを意識することはかなり重要な点になると思うので、話の一貫性に関しては自分のなかでも意識していました。
例文①|成果や実績が具体的でない
成果や実績が具体的でない例文
私が学生時代に力を入れたことは大学の栄養学の授業です。
授業を受ける学生は100人以上いましたが、私は日々努力し、授業の模試で良い成績を収めました。
今後もこの経験を活かし、困難な仕事にも努力して取り組みたいと考えています。
学業のガクチカは、経験を通して得た成果や実績が達成力をアピールすることが重要です。例文のように「良い成績」と抽象的な言い回しをしてしまうと、説得力が低い内容となり、自分の魅力が伝わりません。
エピソードの説得力を高めるためには、なるべく数字や数値を入れ込み、成果や実績を具体的にすることが大切です。
補足として、この例文では好成績を納めるための過程も「日々努力」と曖昧になっています。どのように努力したのか、工夫や思考を言語化し、自分の良さが最大限伝わるガクチカを作ることが選考突破へとつながります。
例文②|活かし方が書かれていない
活かし方が書かれていない例文
私が学生時代に力を入れたことはゼミでの活動です。
所属ゼミでは、近代建築家の過去作品の研究をチームでおこなっていたのですが、はじめはなかなかうまく役割分担できず、活動を進められませんでした。
そこで、私が先導して一人ひとりに得意分野と不得意分野を確認して役割分担をおこなうことで、チームがうまく稼働し、研究もスムーズに進めることができました。
今後もこの経験を活かして社会で活躍していきたいと考えています。
例文では達成までの過程や成果については詳しく書かれているものの、得た経験をどのように活かしていくかがありきたりな表現になっています。
学業のガクチカでは、経験を通して学んだ経験をどう活かすか具体的に伝えることで、企業に自分自身の将来性をアピールできます。採用担当に「この学生と働いてみたい」と、感じてもらうためにも、まとめとなる部分は企業の求める人物像に沿った内容を記載しましょう。
訂正例
訂正前:「今後もこの経験を活かして社会で活躍していきたい」
訂正後:「今後もこの経験を活かし、地域活性化チームでおこなう業務が円滑に進むよう、自身のサポート力で貢献していきたい」
例文のように、どんな業務にどのようなスキルを活かすのか言語化することがポイントです。
学業のガクチカは達成過程のプレゼンが重要! 企業との適性も伝えよう
学業のガクチカは、選考での大きな判断ポイントとなるため、作成にも慎重になってしまいます。自分の未来がかかっている就活だからこそ、内容や方向性に不安を持つのはめずらしくありません。
自分の学業のガクチカに自信を持つには、「なぜガクチカを聞かれるのか」本質を理解することが大切です。本質を捉えたうえであれば、アピールすべきポイントが明確になり、何を伝えるべきかも明確になるためです。
「本当にこの内容でいいの?」という不安をそのままに作成せず、本心で良いと思えるテーマを見つけ、自分の魅力を最大限にプレゼンしてくださいね。
就活力診断テストはもう使いましたか?
「就活力診断テスト」では、十分な就活準備ができているかがわかります。就活マナーや、就活への心持ちなど、不安がある人は自分のことを客観視してみましょう。
面接力39点以下だと...就活のやり方を再検討することが必要ですよ。
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私も、初めは学業をガクチカで話すことに抵抗がありました。しかしそれを先輩に相談したところ、過去に自身の研究室に在籍していた先輩が、ガクチカを学業にしてかなり難易度の高い会社に就職したという話を聞いたのです。そこから「学業でも大丈夫なんだ」という安心につながりました。
先輩のガクチカを見ると、自分ならではの取り組みや考えが書かれていたので、私もそれを真似して、独自性のある内容が書けるように工夫しました。実際に、その内容を何度も面接で話してきましたが、どこも好印象だったように思うので、自信を持って学業をガクチカに書いてほしいと思います。