企業研究ノートは内定者のリアルなアドバイスから自分なりのカスタマイズをしよう!
「企業研究ノート」とは、説明会や面接で得られた企業の情報をまとめておくノートのことです。
この企業研究ノートは企業ごとに情報を一覧化したり、別々の企業同士を同じ基準で見比べたりするのに役立つため、就活の開始と同時に作り始めたという人も多いのではないでしょうか。
この記事ではこれから企業研究ノートを作り始める人向けに、おすすめのレイアウトや就活生が実践した情報収集の仕方、効果的なツールの使い方などを紹介します。企業研究ノートには「絶対にこの形式でなくてはいけない」という明確な決まりはありません。この記事を参考に、あなたが活用しやすい企業研究ノートになるよう、カスタマイズしていきましょう。
企業について調べるときはこの記事もぜひ参考にしてください。内定者に、より効率的で就活に役立つ企業分析の方法を教えてもらいました。
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企業研究ノートの作成におすすめの時期・ 目的・ツールを就活生がアドバイス!
企業研究ノートは一般的には短期間で完成するものではなく、説明会や選考ごとに情報をアップデートしていくもの、と捉えるのがおすすめです。中長期的に使用するものなので、あらかじめ目的や使う道具を決めておくと、自分のモチベーションもアップしますよ。
ここでは、実際に就活生が企業研究ノートを作り始めた時期や、作成におすすめの道具について教えてもらいました。
企業研究ノートを作り始めた時期
早期選考やインターンシップに参加する場合は、参加後すぐに企業研究ノートに感想を書き込めるようにするなど、事前の準備が肝心です。実際にどんなタイミングで、いつから企業研究ノートを作成し始めていたのか、就活生に聞いてみました。
情報をノートにまとめ始めたのは、早期選考を終えたタイミングだったので、10月くらいでした。
サマーインターンの募集が増えてきた大学3年生の7月頃から、企業研究のまとめノートを作り始めました。
インターンに参加する時点で、ある程度作成していました。インターン参加後、実際の内容と擦り合わせて中身を変更していました。
夏季インターンの参加時に、これから受ける企業の業界や、従業員数・企業規模をまとめた研究ノートを作ってました。
11月ごろから企業の基本情報や、説明会に参加して感じた印象などをまとめた研究ノートを作り始めました。
企業研究ノートを作り始める時期は、インターンの参加後や早期選考後という人も多く、多くの人が大学3年の夏〜冬ごろをめどに作成をしていますね。
企業研究ノートを作ったきっかけ
次は、就活生が「企業研究ノートを作ろう」と考えたきっかけを見てみましょう。
エントリーシート(ES)をたくさん作らなくてはいけないとき、インターンやイベントで得た情報を無くさないように、などと、情報を整理することを目的に企業研究ノートを作り始めている人が多いようです。
企業研究ノートを作ろうと思ったきっかけは、サマーインターンの募集が増えてきて企業のESを書く際に、頭の中の情報を整理するためです。
エントリーする企業数が多かったため、企業毎の特徴や魅力を毎回調べていると、情報が多くて頭が混乱してしまいます。そこで、自分自身でノートに企業の概要や価値、文化、インタビュー記事で印象深かったことなどをまとめていました。
また、まとめたノートを作るタイミングで、企業ごと・業界ごとに付箋などで印をつけるようにすることで、見たい情報をすぐ確認できるようにしていました。
企業研究ノートを作るきっかけになったのは、先輩からの助言でした。先輩だけでなく、キャリアセンターのスタッフに相談したときも、「ノートは絶対にあった方が良い」とおすすめされ、作ることにしました。
実際、活用してみて良かった点は、面接の直前に「この質問は、どう答えればよかったっけ」とド忘れしてしまったときに、すぐに確認ができ大助かりしたことです。
基本、一目で内容がわかるように、各項目にタイトルをつけました。また、業界・職種・企業によって面接での答え方が変わってくるので、それも表題シールを利用したり、固定付箋を貼り付け企業名を表示したりするなどしてカテゴライズし、すぐノートを開けるように作成しました。
企業ノートを作ろうと思ったきっかけは、いろいろな企業の情報を調べたり、インターンに参加したりしていく中で、すべての企業の情報を頭の中では整理しきれない、と限界を感じたからです。
私は、インターンに参加したらメモを残すようにしていたのですが、月日が経つとそのメモをどういう意図で書いたのか忘れてしまい、非常にもったいなさを感じていました。
それがきっかけで企業ノートを作ろうと思い、自己流でノートを作り始めたのが企業研究ノートの始まりだったと思います。工夫した点としては、自分が話を聞いてどう感じたのか、そのときの気持ちや率直な印象はどうだったかを残すことですね。
体験談からわかるように、企業研究ノートは情報の一覧化や整理のほかにも、活用次第では選考対策に役立てられるキーアイテムであると言えますね。
企業研究ノートに使ったツール
企業研究ノートに使う道具は人によってさまざまです。企業研究「ノート」と言っていても、データで打ち込みデジタル化するなど、紙以外にも個人の使いやすい方法で情報をまとめられます。
就活生たちはどのような道具を使い、カスタマイズしているのか聞いてみました。中には、紙のノートにPCで作成したデータを切り貼りする方法もあり、アレンジ満載のまとめ方が見どころです。
企業研究ノートを作成した際、使ったツールを教えてください!
A4の白紙と、エクセルのどちらも活用しました。後は携帯のメモ帳にはこまごました情報を写し書きしておくようにしていました。
私はWordを使って作成していました。Wordに文字やスクショなどを貼って、企業ごとに分けて作成していました。
ノートやGoogleドキュメントを活用していました。ノートは時間があるときに綺麗にまとめ、Googleドキュメントは移動中などのスキマ時間に、すぐメモをするイメージで活用していました。
私は、Wordのファイルに一社ごとに情報をまとめ、企業に提出したESも一緒に格納するようにしていました。
自分でWordでフォーマットを作成し、そのフォーマットをコピーした用紙をA4ノートに張り付けて使用していました。
企業研究ノートの「完成」の定義と注意点
企業研究ノートは常に情報をアップデートしていくことが重要です。そのため、「企業研究ノートを完成させる」ことではなく、「企業の情報をアップデートしながら見返していく」ことが真の目的になります。
そのため、明確な「完成」の基準はなく、就活が終わるまで情報を書き込んでいく必要があります。ここでは、就活生から企業研究ノートを作る際の注意点や、企業研究ノートの内容をどこまで追求したのかを教えてもらいました。
企業研究ノートには「完成」はないと思っていました。なぜなら、最後の選考が終わるまで新しい情報がどんどん増えていくからです。
実際、私も企業研究ノートを作成してから、会社の基本情報やOB・OG訪問を通して感じたこと、選考に進む中で思ったことなどをずっと記入していました。
そのため、最終選考が終わるまで新しい情報をどんどん書いていました。また、作る際に注意すべき点は「書くこと」を目的にしないことです。「何のために企業研究ノートを作成しているのか」という目的を見失わずに効果的なものを作ることが大事だと思います。
私は企業研究ノートに完成基準は設けていませんでした。
理由は、企業研究ノートは後から学んだ情報を、つぎ足しては見直して、つぎ足してはまた見直すという作業の繰り返しだったので、終わりがなく、常に更新し続けていたためです。そのため、「完成」という概念自体がありませんでした。
企業研究ノートに関してのアドバイスはやはり、「ノートはまとめて終わりではなく、そこからさらに情報を精査するもの」と覚えておくことでしょうか。
私は企業ノートを作る際に、「完成」というものはなかったように感じます。実際に企業研究ノートを作っていくと、「選考に進みたい」と思う企業と、そうでない企業の差がわかりやすかったなと思います。
私の場合、企業ノートにたくさん情報を記載できる企業には興味があり、反対にまったくノートが書けなかった企業は自分には向いていない企業なんだなとノートを使った判断ができていました。
ノートを作っていくと、こういった「企業を選びやすい」というメリットも得られますが、だからと言って企業ノートを作るうちに、作ること自体が目的にならないように意識することはとても大切ですよ。
就活中の先輩が実際に使っている企業分析ノートを大公開!
ここで、既卒就活生が実際に企業分析に使っているノートを見せてもらいました。K・Yさんは、Excelを活用して企業の情報をまとめているようです。意識したポイントなども聞いてみましょう。
K・Yさんの企業分析ノート
地方在住ですが、東京での就職を希望し、東京にオフィスがある企業も含めて選考を受けています。
なので、上京して一度にまとめて対面面接を受けられるとベストだと思い、選考フローを確認しながら応募するために、Excelで比較できるようにしました。
企業分析において、自由に書き込みできるノートを使用することのメリットは、特定の企業を深掘りしやすいことかと思います。一方でExcelやスプレッドシートは、条件を並べて比較しやすいため、どこに応募をするか考える際に非常に有効だと考えています。少し目はちかちかするかもしれませんが、わかりやすく色を付けることができるので、自身の設定した指標の中で簡易的にグループ分けできるところも魅力です。
絶対に必要? 就活生が語る企業研究ノートを作るメリット
ここまでは実際に企業研究ノートを作成した就活生に、何をきっかけに作り始めたのかや、ノート作成に使った道具などについて体験談を聞かせてもらいました。
企業研究ノートを作るにあたって、中長期的に情報を追加しなくてはいけない、という点に飽き性の人や、せっかちな人は「面倒臭い」と感じるのではないでしょうか。しかし、企業研究ノートは、一度作ってしまえば就活のさまざまな場面で活躍します。
ここでは、企業研究ノートを作成することで得られる、4つの大きなメリットについて解説していきます。
①企業の情報を整理・復習できる
企業研究ノートを作成する一番のメリットは、複数の企業の情報を一括でまとめておけることです。
選考する企業が多くなればなるほど、メールや企業マイページでの予約、ESの準備など、並行してたくさんの準備をしなくてはいけません。企業研究ノートに情報をまとめておけば、「あれ、この企業の説明会の詳細はどこにあったっけ」「この企業の適性検査の締め切りはいつだっけ」と迷うことが減ります。
また、説明会・選考で得られた情報や面接を受けての感想、質疑応答で返ってきた回答などをストックしておけば、後で選考前に見返すことも可能です。
②情報をもとに説得力のある回答が作れる
企業研究ノートに集めた情報は、選考対策に活用することも可能です。説得力のある志望動機を作るには、企業のことをどれだけ知っているかという点も重要になってきます。
その企業ならではの強みや弱み、自分の就活の軸とどれくらいマッチしているのかを説明するために、企業研究の内容を企業研究ノートにまとめておけば、面接で論理的な回答ができるほか、「この学生は企業のことをよく理解している」と高評価につながる可能性も高くなりますよ。
③同じ条件で複数の企業をまとめて比較できる
譲れない条件や就職の軸を基準に複数の企業を見比べられるのも、企業研究ノートを作成するメリットの一つです。
たとえば、「若手が活躍できる企業」が企業選びの軸であれば、「企業Aの社風は年功序列で上限関係がしっかりしていそうだった」「企業Bの社風は少し静かな大人しい印象だったが、若手が活躍していて風通しが良さそうだった」など、別々の企業を一つの視点から比較することができます。
ほかにも、初任給や休日の日数、福利厚生や評価制度などの条件面を見比べることもできるので、志望度ランキングを明確にすることにも役立ちますよ。
④企業とのマッチ度を測りギャップを解消できる
情報が集まったら、自分の理想と一番近い企業はどの企業なのか、マッチ度を可視化できるのも企業研究ノートの良い点です。
企業選びの優先順位を明確にして、「一番優先したい教育制度に5点、次に優先したい給料面には4点をつける」など得点をつける感覚で企業を選んでいくと、自分の求める条件とどれだけマッチしているかおのずと可視化することができます。
ほかにも、事業内容や企業方針、自分が一年目に携わることになる具体的な仕事についての理解を深めておくことによって、入社後のギャップを減らすことにもつながるので、ぜひ活用してみてくださいね。
企業研究ノートを作って感じたメリットは?
企業研究ノートを作ることで得られるメリットを教えてください!
企業研究ノートを作っておくことで、競合他社の選考を受けるときには企業同士を比較できたり、具体性のある志望動機の作成に活用したりすることができました。
企業研究ノートを作成することで、同じ業界に属する企業同士の比較がしやすくなりました。また、選考が多くて頭の整理ができていないときに、すぐに企業の情報を確認できるなど、情報の整理の点でメリットが多かったと思います。
企業研究ノートを作成することで、同業他社の比較がしやすくなると感じました。また、説明会に参加したら、そのたびに感じたこと、その企業に就職するメリット・デメリットを書くようにしていたため、最終的には就職先を決めることにもとても役立ちました。
私は企業研究ノートを作ることで、企業同士の比較がしやすくなり、自分がどうしてその企業を受けたいのかを一貫性を持って伝えられるようになりました。
企業研究ノートを作ってみよう! 作る前に知っておくこと
前でも説明した通り、企業研究ノートは情報のまとめ方や使用方法によって、書き方をカスタマイズすることが可能です。そのため、書き方やノートのレイアウトに正解はありません。
「企業の基礎的な情報を網羅した図鑑のようなノートを作りたい」という人であれば、事業内容から企業理念などを入れ込む必要があり、「志望度の高い企業の選考対策に特化したノートを作りたい」という人であれば、過去問を念入りに調べたうえで回答を書き込むスペースを作る必要があります。
このように、目的やどのように活用するかによってレイアウトは異なるため、「ほかの人がこうしているから」と真似る必要はありません。ぜひあなたに合った書き方で企業研究ノートを作成してみてください。
とはいえ「どのように書き込めば情報を効率的にまとめられるかわからない」という人もいるでしょう。そういう人はこの後におすすめのノートの使い方を細かく紹介するので、それを参考にしてみてくださいね。
見返しやすい企業研究ノートを作るための4つのルール
ノートのレイアウトは自由に決めて問題ないものの、がむしゃらに書き込んでしまってはせっかくの情報も把握しにくくなってしまいます。
ページをどのように使い、どこにどんな情報を書き込んでいくか簡単なルールはあらかじめ決めておきましょう。使い方のルールや情報の配置を決めることで、企業同士の比較がしやすくなったり、欲しい情報にすぐたどり着けたりするなどのメリットがあります。
ここからは、見返しやすいノートを作るためのおすすめのルールを4つ紹介します。
①企業ごとに見開き1ページを使う
ノートを使用する場合、ページは大胆に、見開きを1ページとして使用することをおすすめします。
必ず1ページでなくてはいけない、ということはありませんが、1つの企業にどれくらいページを使用するのかを決めると、「企業Aはページが埋まるほど情報があるのに、企業Bは情報がそろっていない」と情報の過不足に気づけます。
また、半ページだけでは情報量が多い場合にすぐスペースがなくなってしまうため、余裕を持たせたレイアウトを心掛けましょう。
②企業は正式名称で記載する
ESやメールを送ったり、面接で企業名を出す場合は、略称ではなく正式名称を使うのがマナーです。
そのため、見返すことが前提の企業研究シートには企業名を正式名称で記載し、いざというときに間違えないようにしておきましょう。また、グループ会社に似た名前の企業が存在したり、同名の企業があったり……という落とし穴にも要注意です。
自分の知らないところでマナー違反にならないよう、企業の正式名称はマストで記載し、(株)なども「株式会社」と書く習慣をつけておきましょう。
③応募している業界・業種を書く
企業の正式名称を記載したら、隣にその企業が属する業界や、応募している業種を書きます。
面接では、「この業界を志望する理由を教えてください」と聞かれることもあり、志望する企業が属する業界全体について知っておくことも選考対策につながります。
また企業が複数の職種を募集している場合、職種によって条件が変わることがあります。たとえば「営業職は全国転勤あり・初任給22万円」「エンジニア職は首都圏勤務・初任給25万円」などの違いを設けている企業もあるため、途中で情報を混同しないようにしておきます。
あらゆる企業を調べていると、「メガベンチャー」と呼ばれる企業について耳にする機会もあるでしょう。この記事では、メガベンチャーと呼ばれる企業を21社紹介しています。実際に選考を受けた人の体験談もチェックしてみてくださいね。
④メモ欄と余白を作る
企業の情報は最初からすべて埋まっている必要はありません。ここから適宜情報を足していくため、後から情報を書き足せるようにメモスペースや余白を作っておきます。
メモスペースをどこに設けるかはレイアウト次第ですが、すぐにスペースがなくなってしまいそう、と心配な人は、数ページ余らせてから次の企業を書き始めたり、付箋やルーズリーフを使用して切り貼りができるようにしたりとアレンジすると使いやすくなります。
就活生が実践していたマイルールとは?
自分の企業研究ノートで決めていたフォーマットやレイアウト、ルールを教えてください!
ルールとして、一つの企業につき1ページを使うようにしていました。あらかじめ決めた項目を統一し、同じ視点から分析することで、志望動機の作成に活かしました。
同じ業界でも企業ごとに特徴があると思うので、その企業のアイデンティティに当たる部分を自分の言葉でまとめるようにしていました。
同じ業界・同じ職種の企業同士で、何が異なるのか、差別化する要素は何なのかを重点的に書くように決めていました。
作り始める前に要確認! 企業研究ノートを作成する目的
企業研究ノートを作る際に一番重要なことは「なぜ企業研究ノートを作るのか」という目的を明確にすることです。なんとなくで企業研究ノートを作り始めてしまうと、だんだんと「ノートを作成すること」が目的にすり替わり、見栄えなどにこだわってしまうなど、思わぬ時間のロスになります。
また、企業ごとに比較をするノートにしたい、という人が選考対策についての情報をまとめても目的から逸れるように、必ずしもすべての情報を書き込む必要はありません。
自分がどんな情報を入れ込みたいのかはカスタマイズできるため、目的に合わせて効果的な情報収集をしていきましょう。ここからは企業研究ノートを作成する際の目的を4つ紹介します。後にどんな情報収集をすれば良いのかも解説するので、自分に合った選択肢がどれか選んでみてください。
目的①企業の基礎情報を網羅的に把握したい
企業研究ノートを作成する目的として、「その企業の基礎的な情報を押さえておきたい」と考える人は多いでしょう。
特に、社長の方針や企業理念に関する質問は面接でも聞かれることがあるため、知っておいて損はありません。そのほかにもグループ会社との関係性や従業員数を調べることによって、企業研究ノートを図鑑のように活用することができます。
目的②選考対策として面接で好印象な回答を作りたい
企業の特徴や求める人物像を押さえ、面接対策のために企業研究ノートを活用するのも良い方法です。過去問や選考フローを調べて一覧化しておくことで、企業ごとの面接の特徴や自分の回答を整理することができます。
面接後に自分がどんな回答をしたのかをメモしておけば、次回の選考の際、ずれた回答をする心配もなくなり、整合性のあるアピールも可能です。
目的③実際の業務や働き方・将来の選択肢を整理したい
企業研究ノートは、入社したら自分がどんな仕事をするのか、どんなキャリアプランが実現できるのかを企業ごとに比較するのにも効果的です。
社風やキャリアの選択肢など、入社後を見据えた情報収集をすることで、より自分に合った企業を選ぶことができます。自分のやりたいことが実現できるのか、将来の選択肢がどのようなものなのかをチェックするための情報を集めるのも企業研究ノートを作る目的の一つです。
目的④休日・給与などの条件や福利厚生を見比べたい
初任給や休日日数、福利厚生など、企業で働くうえで条件面を重視している人もいますよね。「企業Aは休日日数は多いけど有休は少ない」「企業Bは休日出勤があるけど平均年収が高い」など、それぞれの要素を吟味して慎重に企業を選ぶことも重要です。
条件面で複数の企業を見比べるうちに、「給料」「休日」「福利厚生」「教育制度」のどれが自分にとって重要なのかの優先順位が明確になる人もいます。「どの企業も条件が良くて選べない」という人は、具体的な数字を見ながら判断していくことも手段の一つですよ。
企業研究ノートには何を書いていたの?
実際に企業研究ノートを作った就活生は、どんな内容のノートにしたのでしょうか。前に説明した目的別に、どんなことをノートに記録したのかを選んで答えてもらいました。
企業研究ノートに書く項目
- 企業の基礎情報(企業の沿革や経営理念、社長の言葉、従業員数など)
- 選考に関する情報(面接の過去問、自分の回答、求める人物像、選考フローなど)
- 働き方や将来性(実際の仕事内容、キャリアの選択肢、社風など)
- 福利厚生や休日・給与などの条件
- その他
企業研究ノートには、どんな内容を書いていましたか?
②の選考に関する情報と、③働き方や将来性についてまとめるようにしていました。情報源は、現役社員との座談会でした。
①企業の基礎情報、②選考に関する情報、③働き方や将来性を記載していました。私は福利厚生よりも、自分に合いそうな雰囲気の企業や、一緒に働く仲間の性格を重視していたので、この内容を選びました。
①、②、③、④のすべてを記載していました。特に志望度の高い企業は、これ以外にもインタビュー記事などを読んで、共感できたところ、魅力に感じたところなども記入していました。
①企業の基礎情報です。主に、企業の理念や社員のキャリアパスと、あとは④の年収についてまとめていました。
①企業の基礎情報、②選考情報、④福利厚生や条件面を記載していました。また⑤のその他として、その企業で働くときのメリット・デメリットに加え、説明会などを通して自分なりに感じたことを記載しました。ほかにも、離職率を念入りに調べたこともあります。
企業を選ぶ際、休暇を取得しやすかったり、残業時間が少なかったりして生活と仕事とのバランスがとりやすい、いわゆる「ホワイト企業」に注目している人もいるのではないでしょうか。ホワイト企業についての理解を深めたいときは、この記事を参考にしながら調べてみてくださいね。
目的別で解説! 企業研究ノートに書くべき内容
企業研究ノートを作る目的に当てはまるものはありましたか。ここからは前に紹介した4つの目的から、それぞれ調べておきたい項目を紹介していきます。
ノートを作る目的は、複数あっても問題ありません。たとえば「企業の基礎情報を入れたうえで福利厚生などの条件面を比べたい」というノートを目指すなら、この後に続く目的①と目的④に書かれている内容について調べながらノートを整理してみてください。
目的①基礎情報をまとめる企業研究ノートに書く内容
まずは、企業の基礎情報を記載したいという人向けに押さえておきたい4つの項目について解説していきます。就活生が実際におこなった情報収集方法や、ノートへのまとめ方のアドバイスも紹介するので、ぜひ参考にしてくださいね。
企業の基礎情報
- 企業の創業日・沿革・所在地
- 企業理念や社長の方針
- 従業員数
- メインとなる事業
企業の基本的な情報である創業日や従業員数などは、説明会や面接に参加しなくても、企業の公式ホームページから情報収集できることが多いです。
メインとなる事業は、企業のホームページでは専門用語などを交えて説明していることも多いため、求人サイトや就職情報サービスから閲覧すると、就活生向けにわかりやすく説明されたものを発見しやすいですよ。
企業の基礎的な情報を集める・まとめるコツは?
企業の基礎情報や概要は、公式ホームページを最初に確認することで、大体の情報を網羅することができていました。企業のホームページには、ほとんどの場合「会社概要」という欄があるため、そこを確認するとスムーズに調べることができます。
企業のホームページから収集することができなかった情報は、マイナビやワンキャリアなど、いわゆる就活サイトを調べることで収集して、ノートにまとめるときには、表として一覧ですぐに確認できることを意識して書いていました。
企業の基礎情報は、まずはその会社のホームページを確認し、その後でマイナビやリクナビなどの求人サイトで、追加で書かれていることはないかを調べていました。
基本的なことは会社のホームページに記載されていますが、求人サイトの方が細かく・多く書かれていることもあるので、両方確認することをおすすめします。
また、採用に力を入れている企業であれば、会社のホームページと採用サイトで違う内容をアピールしていることも多いので、志望度が高い企業ほどいろいろな情報サイトを駆使して企業の情報を集めるのがおすすめです。
基本、企業情報は公式ホームページなどで公にされている場合が多いです。そのため、情報収集は比較的簡単にできると思うので、ノートに書くコツをアドバイスします。
仕入れた情報は、なるべく「いつでも見やすい」というのをポイントに記入するよう意識してみてください。たとえば、福利厚生などの情報は青色でタイトルを記入し、職種のスキル・ノウハウや必要な資格など、技術面での情報の記載は赤色でタイトルを記入するなど色分けすると、パッと直感的に理解しやすいですよ。
目的②選考のスケジュールや選考対策のための企業研究ノートに書く内容
選考対策に活用する企業研究ノートには、企業の情報以外に他社との差別化ポイントや、自分が考えるその企業の強み・弱みを記載するなど、情報を整理しながら意見をまとめることも重要です。
調べておきたい選考に活かせる情報
- 事業の強み・弱み
- ほかの企業との差別化ポイント
- 求める人物像
- 企業・事業の将来性
- 選考スケジュール
- 面接の過去問
事業の強みを企業説明会やホームページで顧客や就活生に対してアピールしている企業は多いですが、あえて弱みをさらけだしている企業は少ないです。競合他社との比較や業界全体の動向を踏まえて、自分なりの解釈が必要になることもあります。
また、面接の過去問は口コミサイトなどに投稿されていることが多いですが、実際に企業の面接を通過しているOB・OGに対策方法を聞いておくなどの手段も効果的です。
選考情報や過去問を集める・まとめるコツは?
私は、OpenWorksや就活会議など、就活生が投稿できる口コミサイトから情報を収集していました。また、学内の先輩からのコメントを見て、実際に面接で聞かれたことや面接の雰囲気を確認することができました。
ネットの情報に頼るのも手軽で良いとは思いますが、個人的には学校の先輩の情報のほうが詳しく書かれていることが多かったので、そちらを参考にすることが多かったです。ノートに記載する際は、過去の選考の傾向をもとに自分が「面接で聞かれそうだな」と思うことをまとめ、それに対して話せるようにしておくことをおすすめします。
企業に関する過去問などは、先輩からもらった過去問や、面接の過去問が記載されている就活サイトを利用して確認するようにしました。
先輩からもらった情報は印刷した後に紙に直接書き込み、スマホやタブレットが使えない場所でも復習できるようにしていました。
やはり、企業がどのような選考基準を設けているかは非公開の場合が多いので、先輩や説明会などで仲良くなった社員の方々に、どんな部分を強化しておけば面接を攻略できるかなどをダイレクトに聞いて情報収集しました。
目的③働き方やキャリアビジョンを整理する企業研究ノートに書く内容
実際に自分が携わる仕事内容やキャリアアップの選択肢などについて知りたい場合は、主に3つの観点から情報収集を進めましょう。
入社して3年経てばやりたい仕事ができる、5年経たないとキャリアアップができない、評価制度によってキャリアの選択肢が大きく変わる、など企業によって進める方向性が異なるため、「入社直後の仕事内容」「3年後・5年後に与えられるキャリア」「実現しそうな社風かどうか」を把握しておくことをおすすめします。
調べておきたい働き方に関する情報
- キャリアについての情報
- 実際の仕事内容
- 社風
- キャリアの選択肢
また、これから長く身を置く企業の社風が重要という人は企業見学に赴いたり面談で人事や面接担当以外の人と話す機会を得ることも大切になります。
働き方やキャリアビジョンについて情報を集める・まとめるコツは?
企業研究ノートでキャリアプランや社風をまとめるときは、社員との座談会や、退職した社員の口コミ情報が掲載されているウェブサイトを参考にして作成するようにしていました。
具体的には社員座談会で、今どういった役職なのか、次に目指している役職は何か、これまのキャリアアップの中で、最も苦労したタイミングなどを質問し、その回答をまとめるようにしていました。またウェブサイトにある情報の中では特に、入社後の評価方式と昇進制度について調べまとめるようにしていました。
情報収集するために活用したものは、企業の説明会や実際にインターン、座談会に参加して得た情報、企業のホームページやSNSに投稿されている動画などです。これらは念のため、すべて見ることを意識して情報収集をおこなっていました。
特に、企業のホームページはいつでも見ることができるため、志望度が高い企業ほど定期的に見返し、見落としている部分はないかを確認しておきました。説明会で話を聞いて、そのときは「良いな」と思った部分も、ホームページを見てよくよく調べているうちに「合わないな」と変化することもあったので、油断せずいろいろな情報源を参考にして、自分に合いそうな企業を探すのがおすすめです。
社風について調べようとしているけど、そもそも「社風」の正体や、自分に合う社風はどんなものかわからないという人もいるのではないでしょうか。そんなときは、この記事を読んで社風についての理解を深めましょう。
キャリアビジョンについて一人ではまとめきれないという人は、この記事をぜひ参考にしてください。内定者が、キャリアビジョンについて考えたときの体験談を語ってくれています。
目的④休日・給与や福利厚生を見比べる企業研究ノートの内容
年間休日や就業時間、利用できる福利厚生も、基本的な情報は企業の公式ホームページで閲覧が可能です。しかし、「実は休日出勤あり」「家賃補助は入社後〇年まで適応だった」など、ホームページからはわからない実態があることも。
実際の社員が投稿している情報収集サイトや、就職エージェントを介して提示されている条件との差がないかは入念にチェックしましょう。複数の社員に質問をし、回答に整合性が取れているかを確認するのも有効な手段です。
調べておきたい条件面に関する情報
- 年間休日や就業時間
- 福利厚生
- 給与制度
- 勤務地・転勤可能性の有無
働く環境や条件について情報を集める・まとめるコツは?
年間休日や給与制度など、基本的な情報については企業のホームページから収集していました。ただ、細かい福利厚生や年間休日・給与については建前を書いている企業があるかもしれない、と考えていました。
そのため、社員の本音を見ることができるサイトで情報を収集したり、実際にOB・OG訪問をしたりして、現場の社員に実情を聞くことで、より的確な情報を収集していました。
ノートにまとめる際に工夫していたことは、自分自身が「良い」と思った福利厚生の情報については星マークをつけ、後でふりかえった際に企業の魅力がすぐ把握できるようにしていたことです。
福利厚生の詳細や使用条件は公式HPでは記載されていないので、就活支援企業などが提供する社員の口コミ投稿などを参考にしました。
それによると「実際は残業時間が長かった」とか「有休がとりにくい環境である」などの不満を漏らす投稿もあり、このような投稿は慎重に企業選びをするときに重要な材料となりました。
ノートにまとめる際は、「確かな情報」と「不確かだが重要な情報」とに分けて記載しました。「不確かだが重要な情報」については、面接での逆質問の機会で、忘れず質問する項目としてノートにまとめていました。
就活生にも聞いた! 企業研究ノートの情報収集源
自分の企業研究ノートに記載する内容が決まったら、実際に情報収集に動きましょう。説明会や選考が控えている人はあらかじめ情報を整理しておき、参加後にすぐに情報を書き込めるように準備しておきます。
説明会や選考に参加後の人は、参加して情報不足だと感じたことや次回の選考で話題になりそうなことをピックアップして下調べをしておきましょう。面接での質疑応答や逆質問で調べればわかることを聞いてしまうと、面接官からの評価にも影響してしまいます。
①企業説明会
代表的な情報収集源として企業説明会が挙げられます。説明会では、企業も学生に選考に参加してほしいという思惑から、企業の強みや他社との違いを説明し、魅力付けをおこなうことが多くあります。
また、事前に求人情報や事業内容を軽く知っておけば、持っている情報が正しいのか、どのようにギャップがありそうかなど説明会で答え合わせをすることもできます。質疑応答の際に積極的に質問することができれば、次回の選考で使える情報も取得できます。
②企業の公式ホームページ
創業年数や企業方針、所在地や社長の言葉などの基本的な情報は企業の公式ホームページで調べることが可能です。
トップページや製品情報のページでは、その企業の顧客向けの説明がされているケースが多いですが、多くの場合は「企業概要」というページで、企業全体の情報を手に入れることができます。
③企業の採用ページ
採用に関する基本的な情報は、企業の採用ページを閲覧することで調べることが可能です。応募している職種、簡単な仕事内容や待遇などが公開されており、該当する職種の社員のインタビューを載せている企業も多くあります。
どんな人材・どんな志向性の人が社内で活躍しているのかをチェックできるため、企業が求める人物像を特定するためにも一度チェックしてみましょう。
④就活情報サイト・口コミサイト
就活情報サイトや口コミサイトでは、求人情報や採用に関する情報が網羅的にまとまっているため、比較的簡単に企業に関する情報を集めやすいです。
説明会に参加する前に選考フローの確認ができたり、職種・勤務地の情報や企業が企画しているインターン・イベント等の予定もまとめているため、広く・浅くの情報収集が可能です。
口コミサイトの場合は面接経験者が過去問を投稿したり、ESの内容に触れたりして情報交換をしているため、気になる企業があれば覗いてみるのも良い手段でしょう。しかし、投稿者と選考年度が異なる場合や、極端な意見は鵜呑みにしない、などの注意が必要です。
⑤OB・OG訪問
企業の社風や福利厚生の実態を知るのに効果的なのがOB・OG訪問です。実際に働いているからこその視点から、企業ホームページや説明会では知ることのできない貴重な情報を得られる可能性が高いです。
また、OB・OG訪問をしたうえで面接での逆質問に活かすなどすると、意欲的な姿勢が評価につながることもあるためおすすめです。
OB・OG訪問の流れや質問の内容がわからない、という人は以下の記事を参考に動き出してみてくださいね。
⑥インターン
インターンには数日の短期間でおこなうものや、数週間・数カ月にわたっておこなわれる長期的なものの2種類があります。
どちらの場合も、学生にその企業の仕事を体験してもらうことを目的としている場合が多いため、入社後の仕事につながるようなカリキュラムを企画しているケースがほとんどです。
実際の業務を任せてもらうこともあれば、体験的にワークをするようなお手軽なものまでさまざまですが、企業の一員となって働いてみる、という体験から仕事の合う・合わない、ギャップのあるなしなどがわかることもあります。
また、インターンに参加している学生には別ルートで選考フローが用意されていることもあり、選考を有利に進めることができるケースもあります。
インターンに参加したいけど、どんなタイミングで動き出すのが適切かわからないという人は、経験者のスケジュールをチェックしてみましょう。
自分が参加するべきインターンがわからない、どんな方法で探したら目的のインターンに参加できるか見当がついていない人は、この記事を参考にインターン探しに動き出してみましょう。
⑦企業の公式SNS
近年では企業がSNSのアカウントを作成し、定期的に企業の紹介や宣伝などで情報提供をしていることがあります。
主要なSNSだとInstagram、X(旧Twitter)、YouTubeなど、手軽に見られる投稿や動画を通して、求める人材やオフィス環境の紹介などで魅力付けをしている企業も多くなりました。
スマホやPCがあれば、短時間で簡単に一次情報が手に入れられる手段なので、スキマ時間を利用して探している情報に関する投稿がないか探してみましょう。
⑧ニュース
大手企業や名前が広く知られている有名企業は、それだけ注目を浴びやすくニュースに取り上げられることもあります。また、新サービスの宣伝や今後の動向などに加え、企業が参入している市場の変化などをすぐにキャッチアップし、新鮮な情報を仕入れる姿勢が重要です。
面接では、時事に関する質問として「最近気になっているニュースはありますか」と聞かれることもあり、回答をアピールにつなげるためにはその企業と関連が深い話題を選びたいところです。
最近のニュースを聞かれたときの回答に困っている、どのように話題を選べばいいかわからないという人は、ニュースの選び方・伝え方を解説しているこちらの記事を参考にしてみてくださいね。
⑨IR情報・中期経営計画書
IR情報とは、企業が主に株主や顧客向けに公開している、企業の売り上げや利益を確認することができる資料のことです。これらは、企業のホームページ内や企業名と一緒に検索をすることですぐに見つけることができます。
また、中期経営計画書では今後の経営方針や実行に向けて動いている施策に関しての計画を数年単位で公表しているため、将来的なビジョンや展望を確認できる資料となります。企業が目指している展望を理解していることは、面接でもマッチ度をアピールする大きな武器になります。
⑩就職エージェント
就職エージェントは求人の情報だけではなく、企業の採用担当や人事を通して得た情報を持っていることが多くあります。就職エージェントも日々業界全体の動向をリサーチしながら企業についての理解を深めているため、就職情報サイトや口コミサイトでは聞くことができない情報を得られることも多くあります。
そのため、就職エージェントを通して紹介された企業の社風や魅力について、詳細や実態を教えてもらうのも手段の一つです。企業研究や企業とのマッチ度に悩むことがあれば、客観的なアドバイスをもらうのもおすすめです。
⑪企業の面接・面談
企業の採用担当や社員との面談、面接の質疑応答を通して直接気になる情報を得ることもできます。面接では仕事内容や事業に関係する質問を逆質問という形で投げかけることもできますが、一般的に給料や福利厚生などの条件面を質問すると「条件だけで企業を選んでいる」という評価につながってしまうことも。
反対に面談の場合は、学生の不安や疑問を解消するため、社員とフラットに話ができる場を用意するなど、選考要素のない接点を用意してくれる企業もあります。面接時には聞きにくい福利厚生や条件面の質問も比較的聞きやすいため、事前に質問を用意して挑むのが良いでしょう。
面談と言われていたのに実際は面接だった……。そんなときでも落ち着いて対処できるよう、面接と面談の違いについてしっかり理解をしておきましょう。
どのようにしてに知りたい企業情報を集めていたの?
企業研究ノートを作るのに活用した情報収集方法を教えてください!
企業の社員座談会に足を運んで参加しました。新入社員として、どのような能力を持った人が入社するとありがたいと感じるのかを知りたかったので、積極的に参加しました。
入社後のギャップを防ぐために、インターンやOB・OG訪問を活用しました。自分から見た会社のイメージと、社員からの会社のイメージが一致するかを確認するためです。
自分に合っているかどうかを判断したかったため、企業のインターンに参加しました。その中でできた縁から、入社歴の浅い若手社員の方との座談会にも参加していました。
仕事の中で自分の強みや経験が活かせるかどうかを知りたかったため、OB・OG訪問を通して自分と同じ境遇の人と面談して情報を収集していました。
「座談会に興味があるけど、どんなものかわからない」。そんな人はこの記事を読んでみてください。内定者たちが選考への役立て方を語ります。
就活生も実践した! 企業研究ノートの上手な活用方法
企業研究ノートの骨組みができあがったら、後は情報をどんどん更新していきましょう。
ここからは「企業研究ノートを作ったは良いけど、どんなタイミングで何を書き込めば良いかわからない」という人向けに、ノートを見返す頻度や情報のアップデートのタイミングなど、ノートの効果的な活用方法を紹介していきます。
①説明会~選考で聞いたことをメモしておく
企業研究ノートの情報を更新をする際、マストで押さえておきたいのが説明会や選考の前後のタイミングです。
企業説明会や選考の前に基本的な情報を揃えておき、当日の参加後に、新しく得た情報や他社に負けないその企業ならではの差別化ポイントなどを書き込みましょう。企業研究ノートにある程度の情報がストックされていくうちに、「この疑問点が解消していない」「この条件についてまだ聞いていない」など情報が不足している点に気が付くことがあるため、次回選考の際に質疑応答の話題にすることもできます。
ほかにもOB・OG訪問や人事面談などでその企業の情報を得られる機会があれば、忘れないようにメモを残しておきましょう。
②定期的に見返して情報を定着させる
説明会や選考の前後に情報を整理する、更新する活用法の応用として、定期的にノートを見返す習慣をつけることをおすすめします。
説明会や選考がない期間があるとついノートを見返すタイミングを逃してしまいますが、情報を定着させるために復習は必須です。また、別の企業について調べたり、企業の競合他社をリサ―チしたりする際に企業研究ノートを手元に置きながら比較することもできます。
なるべくノートを見返すタイミングを決め、「この企業、どんな企業だったっけ」と思い出す時間でタイムロスをしないようにしておきましょう。
企業研究ノートを定期的に見返していた人の声をチェック
企業研究ノートはどれくらいの頻度で見返していましたか?
私は選考前に毎回見返しており、選考後は追加するべき情報がないかを調べていました。選考が進むにつれて、より深く会社のことについても聞かれるため、その対策をしていました。
企業研究ノートは一週間に一回のペースで必ず見返すようにしており、新たに調べてわかった強みや差別化のポイントはすぐに付け足すようにしていました。
選考のステップが進むタイミングと、OB・OG訪問があるタイミングで見返していました。ほかにも、企業説明会に出向いた企業は、逆質問で確認することがないか見返しました。
③情報や所感が変わったタイミングで更新する
応募していた職種と異なる職種を打診され、別の仕事をする可能性が出てきた、社員との面談で今までのイメージと異なる話が出てきた、など企業と自分に関する情報や印象が変わったら、すぐに情報をアップデートしましょう。
説明会や面接、面談を通して感じた違和感やギャップ、気になる疑問点は、解消しないままにしてしまうと、双方の認識が違った、というトラブルが起きかねません。
今まで集めた情報と差異がないかも含め、企業のイベントや選考で印象が変わった場合はノートを見返し、企業について記載していく癖をつけましょう。
企業研究ノートを更新するときのコツとは?
企業研究ノートを更新するときのコツや意識していたことを教えてください!
ノートを更新していたタイミングは、主に選考前・選考後、説明会やインターンの参加後でした。
ノートの情報は、その企業の説明会や選考が終わったあとに更新したり、OB・OG訪問の後に更新していました。また、紙でまとめている際にはあらかじめ3ページ分余白を作っておき、そこにどんどん追記していく形をとっていました。
OB・OG訪問をした際に更新したり、選考の逆質問の段階で新たに知り得た情報ができたりしたときに、情報を加えてました。
自分の目的にマッチした企業研究ノートを活用して情報戦を有利に進めよう!
この記事では、企業研究ノートの作り方や目的別に調べる事項について、就活生のアドバイスやアレンジ方法を交えながら解説してきました。
自分の目的に合うノートの内容やレイアウトは見つかりましたか。1カ所に企業の情報をまとめておけば、後で簡単に見返すことができ、かつ選考対策や志望度を決定するのに役立ちます。
就活は情報の新鮮さが肝心。企業から得た情報や自分が疑問に思ったこと・知りたいと感じたことはすぐに書き足し、情報をアップデートすることで自分が活用しやすい企業研究ノートを作成しましょう。
就活力診断テストはもう使いましたか?
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企業研究ノートはいつごろから作り始めましたか?