自己PRと長所はそれぞれ別のアピールになる! 自分の強みを言葉にして就活に備えよう
自己PRと長所の違いがわからず、「調べてみてもまだいまいちピンとこない…」と悩んでいる人も多いのではないでしょうか。
また、自己PRと長所の違いについて理解した人でも「具体的な自分の志望する企業へのアピール方法がよくわからない」と迷う場合もあるかもしれません。
この記事では、自己PRと長所の違いについて考え方のポイントと企業へのアピール方法を解説します。
また、自己PRと長所がかぶりそうな場合の対処法や、一貫性を出すべきかどうかなど、気になる疑問を内定者の声を交えて解消していきます。自己PRと長所の例文も紹介しているのでぜひ参考にしてみてくださいね。
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自己PRと長所の違いとは? 気になるポイントを内定者の体験談とともに解説
自己PRと長所の違いは、伝わる強みの違いです。
まず、長所は「自分の人柄の良さ」が伝わります。これに対して、自己PRは「自分にできること・自分の能力」が伝わります。
たとえば、長所が「優しい」という人の自己PR(アピールポイント)を考えてみましょう。優しい人のアピールポイントは、協調性があってチームワークを高める力があったり、傾聴力によって相手の考えに寄り添って意見をまとめるといった力が考えられます。
内定者からも「自己PRと長所の違いはこれ!」とアドバイスをもらいました。自己PRと長所の違いについて、理解を深めるのに役立ててくださいね。
自己PRと長所の違いを教えてください!
自己PRと長所の違いに悩む方は、まず共通している部分について考えてみましょう。共通している部分はどちらも自分に関する強みを聞かれているということです。
一方で、2つの違いは「強みの視点が違う」ということだと考えます。具体的に、長所の強みは「性格に関する強み」であり、自己PRの強みは「ビジネスに活きる能力に関する強み」であると考えます。
このように異なる視点での強みを知りたいがために、両方聞かれるケースがあるのでしょう。
長所は自分の強み、自己PRは自分の強み以外も含めて、「自分」という商品を売り込むためのPRだと解釈していました。
長所と自己PRはかぶりそうになりがちだと思いますが、私は内容がかぶっても良いと思います。しかし、面接で2つ同時に聞かれた場合は、自己PRの部分を、長所以外の部分も含めて回答するのがおすすめです。私は、自己PRでは自分の短所も伝え、その短所を乗り越えた経験を伝えていました。
自己PRでは、成功体験だけでなく、挫折してその壁をどう乗り越えたかという話も使えるのではないかなと思います。
選考で企業が自己PRと長所を聞く理由
自己PRと長所の違いがよくわからなくて悩んでいた人は特に、「なぜ企業はよく似ている自己PRと長所をそれぞれ質問するのだろう」と思ったことがあるかもしれません。
選考で企業が自己PRと長所を質問する理由は、それぞれの質問から知ることができる内容が異なるためです。
自己PRと長所、それぞれから企業が知りたい内容を詳しく解説します。ぜひ回答を作るときの参考にしてくださいね。
長所を質問するのは人柄を知りたいため
長所で伝わるのは「人柄の良さ」です。
長所を聞くことで、もしその学生が入社した場合、周囲の社員や職場の雰囲気にどんな良い影響を与えるかがわかります。
長所だけで採用を判断することはありませんが、応募書類や面接を通じて、「一緒に働いてみたい」と思わせることが選考突破への近道とも言えるのです。
自己PRを質問するのは実際に仕事をする上での強みを知りたいため
企業が選考で自己PRを質問する理由は、自社に応募してくれた人がどんな能力を持っているか知りたいためです。
「持っている能力を自社の仕事でどのように発揮して活躍してくれるか」を見ています。
先ほど解説した長所と合わせて「この人を採用するとこんなメリットがあるんだ」と知るために、自己PRを聞いていると押さえておきましょう。
自己PRと長所をアピールする上で気になる疑問を先輩たちに聞いた
自己PRと長所をアピールするとき「自己PRと長所がかぶるときはどうしたらいい?」「自己PRと長所に一貫性はあったほうが良い?」などの疑問を感じた人もいるでしょう。
2つの疑問の答えとして「絶対にこうしなければいけない」という正解はありません。応募する企業に対して、どうアピールするのが一番効果的かを考えながら答えていきましょう。ただ、状況や人によってメリットやデメリットがあるため、実際に面接を経験した先輩たちの意見とともに解説します。
自己PRと長所がかぶっても良い?
自己PRと長所はかぶっていてもかぶっていなくても問題はありません。
自己PRと長所がかぶっていない方が、よりたくさんの強みをアピールできる点でメリットがあるでしょう。たとえば、先ほど長所が優しい人の自己PRとして考えられる能力を「協調性」や「傾聴力」と解説しました。このように、両方の違いを活かして似ているけど別々のアピールポイントを伝えるのも一つの手です。
ただ、かぶっていた方が話しやすいという人はかぶっていても問題はありません。かぶる場合は自己PRと長所を裏付けるエピソードが同じにならないように注意しましょう。たとえば、長所が責任感があると考える人の「責任感」を裏付けるエピソードが以下だったとします。
- 大学の部活で部長をしていて、つらいことがあっても最後までやり遂げた
同じ企業に対して「責任感」の自己PRをする場合は、たとえば以下のように、部長をしていて、アクシデントや失敗をどう乗り越えていったか話すと、より良いアピールになるでしょう。
- 大学の部活で部長をしていた。複数人の意見が割れる時は投げ出したくなるときもあったが、チーム員一人ひとりの意見をじっくり聞いて、意見をまとめた
自己PRと長所はかぶっても良いか、まったく別のものが良いか、もしくは、少しだったらかぶっても良いか、就活を経験した先輩からも意見を聞きました。
自己PRと長所がかぶりそうな人にアドバイスをください!
同じ企業の選考で、自己PRと長所がかぶることについてみなさんなりの意見をください!
自己PRと長所は重なって良いと思います。むしろ重なった方が、その人自身の一貫性をアピールすることができると思います。
かぶっても良いと思います。自己PRの話と長所が全く違うものになってしまうと一貫性がないと感じられてしまうかもしれません。
かぶっていいと思います。実際私もかぶっていました。ただ、長所を裏付けるエピソードは少し変えるようにしていました。
自己PRと長所に一貫性は必要?
自己PRと長所の一貫性は必ずしも必要というわけではありません。
たとえば、長所が「ゼミの研究を通じて身につけた集中力」という人が、自己PRは集中力ではなく飲食店のアルバイト経験で培った気配り力をアピールしたいというケースもあるでしょう。
しかし、自己PRをする際の自分の能力は、長所と一貫していると、説得力が高まり、さらにエピソードも考えやすくおすすめです。
先輩たちにも、自己PRと長所の一貫性について意見を聞いてみました。
自己PRと長所は一貫していないとダメ? 選考を通して感じたことを聞かせて!
自己PRと長所に一貫性は必要だと思いますか?
一貫性は必要だと思います。強みや自己PRが同じでもエピソードを別々にすると、より一貫性が増すと思います。
一貫性は必要だと思います。複数の強みや自己PRがあることも大事ですが、その中に何かしらの譲れないものがあった方が印象にも残るし、信じてもらいやすくなると思います。
必要だと思っています。「こういう人間なんだ」と印象が付きやすいと思うので、一貫性を持たせることをおすすめします。
長所と自己PRの両方を聞かれたときなんて答えた? 内定者に聞いた
これまで、自己PRと長所の違いを中心に、企業が選考で自己PRと長所を質問する理由や自己PRと長所がかぶる場合などについて解説しました。
大切なことは自分が応募した企業に対してどうアピールするか考えることですが、実際に面接の場で質問されるとうまく答えられるか心配に思う人もいるかもしれません。
自己PRと長所を両方聞かれた経験のある内定者から、回答した内容について聞きました。ぜひ参考にしてみてください。
同じ面接で自己PRと長所を両方聞かれたときはどのように回答した?
長所を伝えた文章は以下です。
「私の長所は継続的に物事に取り組めることです。私の座右の銘が『継続は力なり』ということもあり、この継続によって、さまざまなイベントを成功に導いてきました。たとえば、文化祭のサークル活動のイベントでは少しでもお客さんが見に来てくださるように、毎日ビラ配りを継続しておこないました。
そして、その継続するなかで改善を繰り返し、ビラ配りの最適な方法を生み出しました。この結果、観客数を前年の2倍にすることができました。このように継続で力を示すということを意識して、取り組んでまいりました。」
自己PRは長所とは違う強みをアピール!
上記の長所とは別に、主体性をアピールする自己PRの回答を別で用意していました。具体的には以下です。
「私の強みは主体性です。大学のコンテストでリーダーを務め、『メンバー全員で成長する』という目標を掲げました。しかし、チーム内は積極的なメンバーと消極的なメンバーとで二分化されていました。そこで発言が少なかったメンバーに焦点を当て、彼らの悩みを個別に聞くための機会を設けました。これにより、メンバーの個性や得意分野を把握でき、適切な役割分担が実現しました。
そして、気が付くと、会議で意見が飛び交うまでになっていました。『メンバー全員が成長できた』そう思える瞬間でした。今後も、共感力を大切にしつつ、何事にも主体性を持って取り組みたいと思います。」
4ステップでこれまでの経験を振り返って長所を見つけよう
選考で伝える長所や自己PRを考えるうえで、そもそも長所の見つけ方がわからないと悩む人も多いのではないでしょうか。
長所はこれまでの経験の中で自然に身に付いていることも多いため、自分ではなかなか気付けない場合もあるかもしれません。
これまでの経験を振り返り、長所を見つける方法を紹介します。ぜひ試してみてくださいね。
①幼少期から今までで記憶に残る思い出を書き出してみる
まず、幼少期から今までで記憶に残っている思い出を書き出してみてください。
幼稚園や小学生のときのことは、詳しく覚えていないことも多いかもしれません。以下の例のように、思いついたことをざっくばらんに書き出してみてください。
幼少期から今までの思い出を書き出した例
・小学校の時はたくさん本を読んで図書委員になった。
・中学の部活はテニス部に入って中学3年の時は部長になった。
・高校でもテニス部に入った。
・1年浪人し、第一志望の大学に合格した。
・大学で一人暮らしを始めた。
・大学は特定のサークルに入らず、アルバイトを複数掛け持ちしてお金を貯めて旅行に使った。
・サークルには入っていなかったが、ゼミの友達とよく遊んでいたので楽しかった。
②そのとき感じたことを振り返ってみる
①で書き出した思い出に対して、そのときに感じていたことを振り返ってみましょう。
書き出した思い出の全てに対して必ずしも感情を書く必要はありませんが、なるべく詳しく思い出すことが、長所を見出すコツです。
なかなか思い出せない場合は、鮮明に覚えている思い出を選んで深掘ったり、「小学生時代」「中学生時代」と、年代ごとにまとめて考えてみましょう。
幼少期から今までの思い出で当時感じていたことを振り返った例
・小学校のときはたくさん本を読んで図書委員になった。
→小学校の時は本当に本が好きだった。
・中学の部活はテニス部に入って中学3年の時は部長になった。
→中学はなんとなく部長をやったが、部員をまとめるのは大変で嫌われ役にもなったりしてあまりいい思い出がない。
・高校でもテニス部に入った。
・1年浪人し、第一志望の大学に合格した。
→高校生活はあっという間に過ぎた感覚がある。中学の時と比べると部活も勉強も意欲的でなかったかもしれない。
大学受験時もあまりちゃんと勉強せず落ちてしまった。1年の浪人を経て、志望校に合格できて良かった。
・大学で一人暮らしを始めた。
・大学は特定のサークルに入らず、アルバイトを複数掛け持ちしてお金を貯めて旅行に使った。
→中学や高校では本を読まなかったが、大学に入ったらたまに読むようになった。読むジャンルも小学校の時は小説や物語だったが最近はビジネス系の本なども読んでいる。
大学に入ってから旅行が好きになって、一人でも複数人でも楽しんでいる。今までのアルバイト代はほとんど旅行のために使っていたと思う。
③自分の振る舞いを褒めてみる
②で書き出した感じていたことについて、褒めてみましょう。
いきなり文章を書こうと思うと書きづらいと感じるときは、例のように、友達へ語りかけるつもりで書いてみてください。
自分の振る舞いを褒める例
・小学校の時は本当に本が好きだった。
=知的好奇心があって良いね!
・中学はなんとなく部長をやったが、部員をまとめるのは大変で嫌われ役にもなったりしてあまりいい思い出がない。
=嫌われ役も頑張ってえらい! 大変だったけど耐え抜いてやり遂げてすごい!
・高校生活はあっという間に過ぎた感覚がある。中学の時と比べると部活も勉強も意欲的でなかったかもしれない。
大学受験もあまりちゃんと勉強せず落ちてしまった。1年の浪人を経て、志望校に合格できて良かった。
=「高校では部活や勉強に意欲的じゃなかった」って、自分のことを客観的に見られて良いと思う。浪人して頑張ったのはさすがだね。
中学のとき部長をやってた経験もそうだけど、困難なことも頑張れる力があって良いね!
・中学や高校では本を読まなかったが、大学に入ったらたまに読むようになった。読むジャンルも小学校の時は小説や物語だったが最近はビジネス系の本なども読んでいる。
大学に入ってから旅行が好きになって一人でも複数人でも楽しんでいる。今までのアルバイト代はほとんど旅行のために使っていたと思う。
=本を読まなくなった時期もあったけど、小学校のとき活字に触れていたのは良かったし、大学に入ってからは読む本のジャンルも増えて勉強するのが好きになれて良かった。
好きなことのためにお金を貯められて実行できるの素敵だね! 一人の時間も楽しめるし二人以上の時間も楽しめるのは柔軟で良いね!
自分の経験を振り返ってみると、「意外と自分はこれが得意だったかも」と自分の特技を思い出した人がいるかもしれません。ぜひ以下の記事を参考に、自分らしい特技として面接官へのアピールを考えてみてください。
④自分の褒めポイントを抽象的な言葉にする
③で書いた褒めポイントをそれぞれ抽象的な表現にしてみましょう。似ている褒めポイントはまとめても大丈夫です。褒めポイントは厳選して問題ありません。書きやすいものを書き出してみましょう。
自分の褒めポイントを抽象的な言葉にする例
・知的好奇心があって良いね!
・本を読まなくなった時期もあったけど、小学校のとき活字に触れていたのは良かったし、大学に入ってからは読む本のジャンルも増えて勉強するのが好きになれて良かった。
→探究心が強い
→高い吸収力を持つ知的好奇心
・嫌われ役も頑張ってえらい! 大変だったけど耐え抜いてやり遂げてすごい!
→困難な状況でも真摯に向き合って取り組む忍耐力
→一度決めたことをやり遂げる責任感
・「高校では部活や勉強に意欲的じゃなかった」って、自分のことを客観的に見られて良いと思う。浪人して頑張ったのはさすがだね。
・好きなことのためにお金を貯められて実行できるの素敵だね!
→物事を客観的に捉えられる
→向上心がある
→目標に向かって努力できる
長所を裏付けるエピソード選びに迷ったら、できるだけ最近の話題を選ぶことをおすすめします。
たとえば、例を参考にすると、中学時代の部長経験で見つけた責任感よりも、大学受験に失敗したことがきっかけで目標に向かって努力できるようになったことを企業にアピールするとより説得力が高まるでしょう。
ただ、小学校のときに本が好きだった感覚は今の長所(探究心、知的好奇心)にも影響しているようです。このように、過去のことでも今の自分の価値観に影響していることを知るのは、長所を見つけるうえで有効ですよ。
就活を経験した先輩たちも、長所が思いつかないと悩んでいた人は多いようです。以下の記事では長所を見つける9個の方法の解説と就活経験者が実践した体験談を紹介しています。ぜひ参考にしてみてくださいね。
長所の例一覧
就活でアピールしやすい長所の例を紹介します。④で自分の褒めポイントをうまく抽象化する言葉が見つからなかった場合などに、参考にしてみてください。
「自分のエピソードはこの長所に当てはまるかも」と言う長所が見つかるかもしれません。
物事を動かす力
- 行動力
- 向上心
- チャレンジ精神
- 主体性
- 継続力
- 忍耐力
- 探究心
人間関係にかかわる力
- 調整力
- コミュニケーション能力
- 発信力
- 誠実さ
- プレゼンテーション能力
- 傾聴力
- 協調性
思考する力
- 状況把握力
- 分析力
- 計画力
- 創造力
- 集中力
- 企画力
- 論理的思考力
先輩たちの長所は?面接で回答した内容も聞いてみよう
これまで、過去の経験を振り返って自分の長所を見つける方法を紹介しました。意外にもたくさんの長所を持っていると知れた人も多いのではないでしょうか。
自分で自分の長所を認識したら、面接で企業にアピールできるよう言葉を組み立てていく必要があります。
先輩たちが思う自分の長所と、それらをどのように面接でアピールしたのか、聞いてみました。
Q:自分の長所を教えて!
まずは、先輩たちに自分の長所だと思う点をざっくばらんに聞いてみました。
先輩たちと同じように「自分の長所はこれだ!」とフランクに考えてみてください。
参考にしたい! 内定者たちの「長所」をのぞき見
自分の長所だと思う点を教えてください!
面接時に、長所では未知に対する好奇心と人を巻き込む力だと言っていました。「いろいろな人と協働して働くことができる」とにおわせることができたと思っています。
他者を巻き込んで成果を出すことができること、他者のために自己を犠牲にしてまで考えて行動することができることです。
素直に継続して物事に取り組めることであると思っています。しかし、就活ではこの長所だけにとらわれず、アピールしやすいような長所を伝える文章を作りました。
共感力があるところです。共感力を活かし、周りの意見を引き出すことで良い話し合いができ、雰囲気作りに貢献していた、と伝えていました。
Q:面接で長所を聞かれたときどう答えた?
次に、長所を面接で聞かれたときに実際に答えた内容を聞きました。ざっくばらんに長所を聞いたときと比べた、伝え方の違いを参考にしてみてください。
面接で自分の長所を聞かれたときの実際の回答を聞かせて!
実際に以下のような回答をしました。
「私の長所は、自分自身を犠牲にしてまで他者のために考えて行動することができることです。高校時代、歴史ある部活で史上初の役職を作り、公式SNSの開設や運用、モチベーションビデオの作成など選手のために新しいことを行動し続けました。
また、現在も体育会の活動を通して、選手がプレーに集中できる環境を作るため、日々尽力しています(実際の面接ではどういった環境づくりをおこなったか、さらに具体的に話すこともありました)。」
このように、大学の話だけでなく、これまでの人生で一貫してこの長所を発揮していることを表していました。
私の長所は、粘り強く最後まで努力でき、かつ切り替えの早いところと答えていました。その根拠として、資格取得での経験を話していました。
「私は学生時代、1点差で資格試験に落ちてしまい悔しい思いをしました。しかし、2度目の試験で無事合格することができ、資格取得という目標を達成することができました。
この成功には、1度目の挫折を糧に挑戦することを諦めなかった粘り強さと、挫折に対してくよくよしすぎない切り替えの速さがあると思います」
このような感じで答えていました。
長所である継続力を以下の文章で伝えていました。座右の銘に触れ、自分のアピールポイントと信念を関連付けたことがポイントです。
「長所は継続的に物事に取り組めることです。座右の銘が「継続は力なり」なので、この継続によって、イベントなどを成功に導いてきました。
文化祭のサークル活動のイベントでは少しでも来場者が増えるように、ビラ配りを毎日おこないました。そして、その継続するなかで改善を繰り返し、もっとも受け取ってもらいやすいビラの配り方を生み出しました。
この結果、来場者数を前年の2倍にすることができました。このように、継続で力を示すことを心掛けていました。」
以下のように答えました。
「私の長所は、積極性です。個別教室のトライでのアルバイトでは、新規生徒獲得のために街頭でのチラシ配りやポスティング活動を自ら企画し、積極的におこないました。
また、私が所属する社会人サッカーチームにおいても、年齢や職業の違う方々と積極的にコミュニケーションを取ることで、チームとしての絆を深めることができたと感じています。
この強みを活かして、御社で働く際には、積極的に顧客とかかわりを持ち、顧客に対して寄り添い続けていきたいと考えています。」
自己PRを作成するときの3ステップ|志望する企業の仕事内容から考えよう
自己PRを作成するときは、志望する企業の仕事内容から考えてみましょう。
誰に対してもアピールしうる長所と違い、自己PRは志望する企業に刺さる内容にする必要があります。そのため、募集要項に記載されている事業内容・業務内容や求める人物像などを確認しながら組み立てることが有効です。
自己PRを作成するポイントは、志望企業の仕事内容についてできるだけ具体的に手を動かすイメージができることです。難しいかもしれませんが、以下の3ステップで試してみてください。
自己PRを考える際は、エントリーシート(ES)に記載するイメージを持ちながら考えていくと効率的でおすすめです。以下の記事ではES作成における採用担当者の視点や経験者が意識したコツを紹介しています。ぜひ参考にしてみてください。
①志望企業の事業内容をまとめる
まず、志望企業の事業内容を新入社員の募集要項などからまとめていきます。
ここでは、半導体や家電製品を手がける電気機器メーカーA社への自己PRを作成します。以下のように、A社の募集要項からわかる内容をまとめました。
A社の募集要項からまとめた事業内容の例
⚫︎事業内容
半導体、電子部品、家電に関する製品・サービス設計、開発、生産、販売業務全般
⚫︎募集職種
・事務系(文理共通):法人営業、本社機能(総務、人事)など
・技術系・技能系(理系):サービス設計開発・生産など
事務職へ応募したいと考えている人は、以下の記事で解説している事務職の実態を踏まえた具体的なアピールを実践してみましょう。事務職経験者のアドバイスも紹介していますので、参考にしてくださいね。
②企業の具体的な業務内容を調べる
①でまとめた内容について、具体的な業務内容を企業ホームページや社員インタビューで調べていきます。
A社だと、家電を販売しているので、実際に製品を見に行くのも良いですね。また、A社の半導体や電子部品は、何に使われているのかを調べてみるのも良いでしょう。自分でできる範囲で大丈夫なので、A社のことを調べましょう。
A社の業務内容について具体的に調べた例
・A社の言う法人営業とはどんな仕事なのか調べると、社員インタビューでA社の製品を家電量販店で売ってもらえるように家電量販店へ営業をおこなっている人の話が掲載されていた。
・仕事内容は、A社の営業担当の人がA社の製品について良さをまとめた資料を作って商談するようだ。
・また、実際に家電量販店で自社製品が売られることになり、売り場の設計や在庫管理の仕事をしていると書いてある。
③自分の長所がどのように活かせるか考えてみる
②でまとめた業務内容を自分がするとしたら、自分の長所がどのように活かせるか考えてみましょう。
例ではA社の業務内容について以下の2つがわかりました。
- 家電量販店へA社製品を売ってもらうようA社製品の良さを伝えるための資料を作って商談する。
- 家電量販店で販売が決まると、売り場の設計や在庫管理をする。
この2つの仕事へ活かせる長所を考えてみましょう。
A社の業務内容で自分の長所が活かせるか考えた例
⚫︎家電量販店へA社製品を売ってもらうようA社製品の良さを伝えるための資料を作って商談する。
→商談の目的は「A社の製品を家電量販店で販売することに同意してもらう」なので、以下のような対人能力が活かせそう。
・行動力
・向上心
・調整力
・コミュニケーション能力
・発信力
・プレゼンテーション能力
・傾聴力
⚫︎家電量販店で販売が決まると、売り場の設計や在庫管理をする。
→売り場の設計や在庫管理は、考える力などが役立ちそう。
・探究心
・状況把握力
・分析力
・計画力
・創造力
・集中力
・企画力
・論理的思考力
このように、一つの仕事に対してさまざまな長所が活かせることがわかります。自分の長所を活用して志望する企業への自己PRを考えてみましょう。
もっと自己PRを作りたいと思った人には、以下の記事がおすすめです。自己PRに使えるアピールポイントの見つけ方を内定者の体験談とともに解説しています。
内定者から実際に面接で話した自己PRを聞いてみよう
面接で「自己PRをしてください」と言われたとき、内定者はどのように回答したのか聞いてみました。
先ほど紹介した「長所」の回答文とどのような違いがあるか注目してみてください。
面接で自己PRを聞かれたときに実際にどう答えた?
私は他者を巻き込むことで成果を上げることができます。
大学時代、体育会の活動の中である大会を成功させるため、広報長としてカテゴリーの異なる総勢272名の部員を巻き込み、さまざまな施策をおこないました(面接では施策の概要も話していました)。
その結果、普段の試合の20倍に相当する集客を達成することができました。
このように、多くの人を巻き込み、最大限のアウトプットをすることができる私の強みを、仕事でも発揮していきたいと考えています。
先ほど、1回の面接で自己PRと長所の両方を聞かれた場合の回答内容をお伝えしましたが、自己PRでは主体性を以下の文章でアピールしました。
「私は主体性に自信があります。大学の論文コンテストでリーダーを務め、『メンバー全員で成長する』という目標を掲げました。しかし、チーム内は積極的に取り組むメンバーとそうでないメンバーとで二分化されていました。
そこで発言が少なかったメンバーに対して、悩みを個別に聞くための打ち合わせをしました。これにより、メンバーの考えていることや得意分野を把握でき、役割分担を適切な形に整理することができました。そして気が付くと、以前は消極的だったメンバーも含めて、チーム内で意見が飛び交っていました。「メンバー全員が成長できた」そう思える瞬間でした。今後も、主体性と他者への敬意の両方を大切にしながら成長していきたいです。」
長所だけでなく、短所も交えてこのように伝えました。
「私の長所は、粘り強さと切り替えの速さがあると思います。その背景には、学生時代の資格取得の経験があります。私は初めての受験の際、1点足りずに落ちてしまい、苦い思いをしました。
しかし、その経験を糧に、気持ちを切り替えて2度目の資格試験で無事合格することができました。
また、私の短所は物事を深く考えてしまう心配症なところがあると思います。しかし、最近では、深く考えすぎないよう自分で時間を決めて切り替え、その時間内で結論を出せるよう心掛けています。」
ずっと続けていたサッカーの経験をもとに以下のように回答しました。
「私の強みは、どんなに高い壁や困難に直面しても絶対に前を向き、最後までやり遂げる力です。
この力を身に付けたのは、私が小学3年生から現在に至るまで12年間サッカーを続けてきた中での一番の挫折経験からです。高校時代は地区内で一番強く、部員数が60名ほどのチームに所属していましたが、私たちの世代になるときに腰椎分離症を患い半年間サッカーができない期間がありました。医者からは、『復帰しても再発する可能性が高い』と言われ、サッカーを辞めようかとも考えました。ただ、このままでは諦めきれないと思い、怪我明けにレギュラーに復帰してやろうという気持ちで2つのことに注目しました。
1点目がスキルにおける自己成長です。
怪我を補うために、週6回・1日2時間、部位ごとに分けて筋トレや体幹トレーニングをおこない、半年間かけて体づくりをおこないました。また、試合中のパスのずれが弱点であったため、1日1000回壁打ちをおこなうことで成長を遂げることができました。
2点目がチーム強化による自己成長です。
今までチームの中でプレーしていたのですが、チームを客観的に捉える良い機会だと考え、チームに課題や改善点を述べることでチームとして成長することができました。さらに、チームを客観視することができる存在であるとして、チームの中で必要不可欠な存在になることで自己成長できたと感じています。
結果として復帰後にレギュラーを獲得することができました。
長所と自己PRどちらにも使える! 魅力的に伝わる組み立て方と作成時のポイント
面接で長所と自己PRを聞かれたとき、面接官に自分の話がしっかり伝わるように話すことが大切です。以下で解説する長所と自己PRを伝えるための3つのポイントを参考にしてみてくださいね。
①結論から伝える
1つ目のポイントは、結論から伝えることです。たとえば「長所はなんですか?」と聞かれたら、「私の長所は◯◯です。」と結論を最初に話します。
自己PRを聞かれたときも同様です。面接官から「自己PRをしてください。」と言われたら、「私の強みは◯◯です。」
「◯◯なことが、私の強みです。」といったように、結論である「◯◯」の部分を最初に伝えましょう。
結論→エピソード→まとめの流れを意識する
長所と自己PRを説明するときは、「結論→エピソード→まとめ」という流れを意識しましょう。
たとえば、長所を聞かれたときは以下の順番を意識します。
- 結論:「私の長所は◯◯だ」と回答する
- エピソード:「長所は◯◯」だと思っている理由を説明する
- まとめ:「以上から、私の長所は◯◯だ」ともう一度長所を伝えて締めくくる
自己PRを説明するとき「私の強みは◯◯です」以外のフレーズで表現できないか疑問に思った人には、以下の記事をおすすめします。採用担当者に好印象を残す言葉について、内定者の体験談を参考にしてみてください。
②エピソード内で自分の感情を説明する
長所と自己PRを魅力的に伝えるための2つ目のポイントは、自分の感情を説明することです。
企業は就活生の感情を聞くことで、どのように仕事へ向き合うのかを想像することができます。
たとえば、飲食店でのアルバイトリーダーを務めていて責任感があることをアピールした場合、まず、実際に面接官へ伝えるエピソードとして、アルバイトリーダーとしてどんなことをしたのかを伝えましょう。
アルバイトリーダーとしてしたことの例
・バイト仲間は学生が多かったため、テスト期間などシフトに入りたくない時期がかぶることも多く、シフト管理を円滑におこなえるよう積極的にコミュニケーションをとった。
・少しずつ信頼関係を作ったところで、テスト期間のシフト調整で感じている課題をバイトのみんなに相談した。
・結果として、テスト期間は事前にわかっていることだから、全員がそれぞれスケジュール管理して備えようという意識を作れた。
次に、そのときどのように感じていたかを深掘りしていきます。
アルバイトリーダーとして感じていたことの例
・テスト期間にシフトへ入りたくない人全員の希望を優先すると、シフトが回らなくなる課題を感じていた。
・お互いの予定を尊重してフォローしあう関係を作りたいと考えて、まず自分が一人ひとりとコミュニケーションを取って話を聞いた。
③仕事でどのように活躍できるかアピールする
長所と自己PRを魅力的に伝えるポイントの3つ目は、仕事でどのように活躍できるかをアピールすることです。
②の例では、テスト期間のシフトが手薄になることに課題感を感じ、コミュニケーションをとることで解決につなげました。
「この経験をどう仕事で活かせるか」について考えると、「チームの意見が合わなかったときに一人ひとりの状況を聞いて仕事を円滑に進める解決策を考えられる」などの回答がイメージできます。
長所や自己PRを伝えるときに意識した点を教えてください!
長所や自己PRを伝えたときに自分の強みが伝わるように、実際の経験を詳しく話したり、同じ強みが現れたエピソードをいくつか用意して一貫性を持った強みや長所が表れたことを強調することを意識していました。
また、あらかじめOB・OG訪問を重ねる中で感じた企業ごとの強みや特徴を参考に、長所や自己PRのエピソードは変えていました。
たとえば、チームで働くことを大切にしている企業ではチームでの取り組みを、個人の成果が尊重される企業では自分が努力して達成したことを話すなどです。
長所や自己PRを伝えるときに意識したことは、ストーリー性を持たせて「結果なぜ実現できたか→自分の強みのおかげ」というルートで説明することです。
これにより、説得力を強めることができます。そのため、エピソードの結果とその強みの関連性が重要です。
一方で、応募企業に合わせて長所や自己PRを変える場合は、できるだけ、企業の求める社員像に近づけるということを意識していました。
私は長所や自己PRで意識した点は、必ず自分の経験からそう感じた理由を答えることです。
具体的な経験があったため、自分の強みがどういう場面で発揮してきたかを面接官の方にアピールできていたのではないかなと思います。
また、応募企業に合わせて長所を変える際は、ガクチカの内容と長所の内容を入れ替えるなどして考えていました。
また、企業によって求める人物像が違うので、その企業の求める人物像と重なる点が自分にある場合は、その部分をアピールできるよう工夫していました。
長所と自己PRをそれぞれ聞かれた場合の回答例を9つの強み別に解説
具体的にアピールしたい強みについて、長所でアピールしたい場合と自己PRでアピールしたい場合の2つについて例文を紹介します。
ポイントは、長所をアピールする場合は自分の性格を中心に、自己PRする場合は能力を中心にアピールすることです。
同じエピソードの中でも、長所は自分の中でのエピソードを中心に、自己PRは他者とのかかわりを中心とした内容を話すと良いでしょう。ぜひ参考にしてみてくださいね。
責任感
責任感は「自分に与えられた役割・仕事を最後までやり遂げる気持ち」です。
責任感を就活でアピールする場合、大変だと感じた状況でも投げ出さずに最後までやり遂げた経験などを話すといいでしょう。
長所
責任感を長所としてアピールする例
私の長所は責任感があることです。自分に与えられた役割はどんなに大変な状況でもしっかり全うします。
大学の時所属していた学園祭実行委員会では委員長を務めていました。忙しい時期に言い合いになることも多く、悩んでいたときがありました。
私は他の委員のフォローができるように全委員が抱えている仕事を聞いて、自分が助けられるところはフォローするようにして、忙しさによる雰囲気の悪化の改善に貢献しました。自分も忙しかったのでつらいときもありましたが、委員長として委員をまとめて学園祭を成功させたい目標があったのでしっかり務めました。
仕事をする上でも与えられた役割をしっかり務めていきます。
自らの仕事も忙しいなかで、自ら率先してフォローしたことが伝わります。入社後も責任感を持って業務に取り組んでくれるイメージができますね。
自己PR
責任感を自己PRとして伝える例
私の強みは困難な状況でも真摯に向き合って与えられた役割を全うできることです。
大学のとき所属していた学園祭実行委員会では委員長を務めていました。忙しい時期に委員同士で言い合いになることも多くありましたが、言い合いするだけでは良くないと感じて、まず一人ひとりと話し合う時間をとるようにしました。
話を聞くと、それぞれが担当する作業の負荷が人によって違うということがわかりました。ただ、単純に作業量が多いのもあって委員が他の人の仕事を助けるといったことが難しい状況でした。そこで、まず私が率先してフォローに入るようにしました。その際、他の人も忙しいので自分以外のフォローは増やせないことも説明して理解を得ました。
結果として学園祭は大成功で、他の委員から「フォローしてくれて本当にありがとう」とお礼を言ってもらえました。仕事をするうえでもこの経験を活かして困難な状況と向き合い、改善策を考えながら任務を果たしていきます。
長所の回答と違う点として、フォローをしようとした経緯とフォローしたことでどうなったかをアピールしています。業務中にトラブルが起こった際にうまく対処する姿が想像できますね。
協調性
協調性は「自分の意見を持ちつつ、自分と異なる意見を持つ人にもうまく合わせながら仕事を進められる性質」です。
協調性を就活でアピールする場合、自分とは違う考え方の人と一緒に努力した経験などを話すと良いでしょう。
長所
協調性を長所としてアピールする例
私の長所は協調性があることです。
大学の時所属していた吹奏楽部は部員が多く、定期演奏会の曲決めといった話し合いは結論がまとまるのに時間がかかります。
私は異なる人の意見から気付きを得られる瞬間が好きなので、話し合いの時間は勉強になりました。自分の意見に他者の意見を取り入れて新しい意見を提案することを心掛けており、結果として私が出した意見に決まることも多かったです。
仕事をするうえでも、異なる意見の人を尊重しながら自分の意見と掛け合わせて取り組んでいきます。
他人の意見を柔軟に取り入れるスタンスがよく伝わります。他者の主張をもとに新しく提案できる力は、企画職などで大いに役立ちそうです。
自己PR
協調性を自己PRとして伝える例
私の強みは、それぞれの異なる意見を尊重しながら円滑に物事を進められることです。
大学で所属していた吹奏楽部は、人数も多く部員同士の対立も多くありました。たとえば、私の大学では定期演奏会を1年に1回開催しているのですが、定期演奏会の曲決めが非常に難航したことがありました。
演奏したい曲とその理由を発表し合って決めていたのですが、新しい曲を演奏したい人と少し前の曲を演奏したい人がそれぞれいて、なかなかまとまりませんでした。
そこで、演奏を聞きに来てくれる人は同じ学生とその家族が多いことを踏まえて、あらゆる世代の人が知っている曲がいいのではという意見と、新しい曲と古い曲を混ぜてメドレーにしてもいいのではないかと言う意見を出しました。結果として私が提案した内容に決まり、みんなが納得して定期演奏会に向けて準備を始められました。
仕事をする上でも複数人の意見を尊重しながら最善のやり方で進めていきたいです。
柔軟に意見を聞き入れられる協調性を活かして、部員同士の話し合いが円滑に進んだことをアピールできています。また、発想力の高さも伝わる例文です。
コミュニケーション能力
コミュニケーション能力は「他者と双方向で会話をしながら意思疎通を上手に図る能力」です。
コミュニケーション能力を就活でアピールする場合、人に対してわかりやすく伝えることや相手の意見を汲み取ることについて話すと良いでしょう。
toCの職種や営業職など、かかわる人が多い職種の選考を受けるときは、「誰とでも仲良くなれること」などをエピソードとして話しても良いですね。
長所
コミュニケーション能力を長所としてアピールする例
私の長所は相手の意図を汲み取って打ち解けられるコミュニケーション能力です。
私が引越しのアルバイトをしていたとき、積極的にお客様と会話をするよう心掛けていました。さまざまな年代の人の引越しに携わらせていただきましたが、引越し先の話や引越し先での新生活の話など、いろいろな話をしてくれました。
荷物を運び出す時間だけの出会いでしたが、お客様が不安そうだったら積極的に会話するようにし、会話をあまりしたくなさそうなお客様にはより迅速に作業ができるようにしました。
運び出しが終わってお礼を言ってもらえる時間がとても嬉しかったです。仕事をするうえでも、社員同士の価値観を尊重しながら円滑に仕事をしていきたいです。
引越しをするさまざまなお客様と積極的に会話しているシチュエーションが鮮明にイメージできます。人と会話することが心から好きだという人柄も伝わりますね。
自己PR
コミュニケーション能力を自己PRとして伝える例
私の強みは自分の意見をわかりやすく伝える力です。
学生時代、引越しでアルバイトをしていました。引越しは繁忙期と閑散期の差が激しく、繁忙期はトラックの運行など情報共有を徹底しないといけない場面が多くありました。
1度、自分が共有した情報がうまく社員に伝わっていなくてトラックが足りない事態を発生させてしまったことがあります。「伝える」と「伝わる」は意味が全然違うのだと反省しました。
これ以降は自分が伝えたい情報が相手に伝わるよう、相手の理解度を汲み取って足りない情報を補足する話し方をするようにしました。結果として、アルバイト先の先輩や引越しを頼んでくださった方から説明がわかりやすいと褒めてもらうことが増えました。
仕事をする上でも相手に伝わることを大切に、自分の話し方を考えながら務めていきます。
単に会話が好きなだけではなく、実際にコミュニケーションを仕事の場で活かしていることが伝わる自己PRです。コミュニケーションの取り方を具体的にアピールできていて、職場でも実践している姿が目に浮かびます。
計画性
計画性とは「最終目標や期日までのスケジュールを把握し、決めた行動をその通りに成し遂げて達成する力」です。
計画性を就活でアピールする場合、最終ゴールから逆算して必要な作業とスケジュールを立て、確実に実行した経験などを話すと良いでしょう。
長所
計画性を長所としてアピールする例
私の長所は計画性があることです。
大学で所属していた軽音楽サークルでは、スタジオを借りてライブをすることが多くありました。ライブ会場を借りるためには、ライブをしたい日から逆算して借りる申請をしたり機材の手配をしたりする必要があります。ライブをしたい日は少し先の話になるので、特に機材の手配が間際になってしまうことが多くありました。
私は夏休みの宿題などもいつも最終日に綺麗に終わらせていたくらい、昔から計画を立てて物事を実行するのが得意でした。ライブも慌てず備えられるよう、ライブ本番日から逆算してスケジュールを立てました。私の計画性は、サークルのみんなにもお礼を言ってもらえることが多いです。
仕事をする上でもこの長所を活かして業務を計画的に進めていきます。
夏休みの宿題の話から、昔から計画性を活かして物事に取り組んでいたことがアピールできています。「サークル内でも頼られる存在なのだろう」と、人物像も伝わる例文です。
自己PR
計画性を自己PRとして伝える例
私の強みは物事を計画的に実行する力です。
所属する軽音楽サークルでは外部スタジオを借りてライブを開催しているのですが、ライブ本番が少し先になるので、毎回間際になって機材やプログラムの手配などをおこない、余裕がない中での作業になってしまっていました。
そこで、私はライブ日が決まってからどの作業にどのくらい時間がかかるかスケジュールを逆算し、担当を明確に決めることにしました。自分はすべての作業の期日を把握して、積極的にサークルメンバーに声をかけながら作業の進捗を確認するようにしました。
その結果、いつもより余裕を持ってライブ本番を迎えられるスケジュールで進めることができ、サークルメンバーからは練習時間が増えたとお礼を言ってもらえました。
この強みを活かして、仕事をするうえでもスケジュール管理の徹底をしながら業務にあたります。
長所を活かして立てた計画の具体的な内容と、結果としてライブが成功したことをアピールしています。スケジュール管理は仕事において最も重要なタスクの一つなので、具体的なエピソードが含まれていると、社会人としてとても頼もしく感じますね。
計画性をアピールしたい人はこの記事も読んでみてください。実際に計画性を強みとして伝えた内定者たちの体験談を参考にしましょう。
論理的思考力
論理的思考力とは「物事の論点を整理して考える力」と言い換えることができます。
論理的思考力を就活でアピールする場合、長所と自己PRでエピソードを変えることがおすすめです。
論理的思考力である「物事の論点を整理して判断するという力」は、同じエピソードだと役割が似てしまいます。論理的思考力をアピールしたい場合は、長所と自己PRで以下のようなエピソードを選択すると良いでしょう。
- 長所:自分の中で論理的思考力を発揮したエピソード
- 自己PR:他者とのかかわりの中で論理的思考力を発揮したエピソード
長所
論理的思考力を長所としてアピールする例
私の長所は物事を論理的に考えて判断する力です。
私は大学入学後、海外へ旅行したいという思いで、アルバイトをしてお金を貯めていました。目標金額が貯まったので行き先を考えようと思ったのですが、どうしても値段や観光名所などで迷ってしまい決められませんでした。
そこで、何に迷うのか自分の感情を書き出し、その上で各国の気温、旅行に適した時期、観光名所、食事、値段を整理しました。自分の感情と各国の情報をそれぞれ見比べて、自分の希望を満たせる最適な行き先を決定しました。
仕事でも、感情だけで動くのではなく論理的思考力を活かして冷静に対処法を考えていきたいです。
「旅行」という、プライベートの面でも論理的に行動できる人であることが伝わります。採用担当目線だと、「どんな点で迷ったのかな」「最終的にどこに行ったのかな」などと深掘りするポイントも見つけやすい例文です。
自己PR
論理的思考力を自己PRとして伝える例
私の長所は情報を分析し合理的に判断する力です。
私は工学部で土木の専攻をしていて、卒業論文のために実験室でコンクリートの強さを研究しています。
しかし、実験室の機械は多くないうえに、使用ルールが決まっていなかったので、早い者勝ちのようなところがありました。そのため、早朝や夜遅くに実験をしないといけないことが多くありました。
私は実験室を使いたい研究室がどのくらいあって、それぞれどのくらいの時間実験に要するのか情報を集めましたところ、環境工学研究室がおこなう水質の微生物を扱うような実験では、時間の制限があることがわかりました。
そこで、各研究室同士で話し合って実験室のスケジュールを決めたいと働きかけました。結果として、全員が納得の上でそれぞれの実験を進めることができるようになりました。
仕事をするうえでも情報を論理的に分析し、最適な対処をしていきたいです。
情報を合理的にまとめ、実際に周囲に良い影響を与えたことがアピールできています。仕事をするうえでも、小さな課題を見つけ、論理的思考力で解決してくれそうなイメージが湧いてきますね。
課題解決力
課題解決力とは「物事の課題を特定して解決する能力」といえます。
課題解決力を就活でアピールする場合、論理的思考力と同じように長所と自己PRでエピソードを変えることがおすすめです。課題解決力である「物事の課題を特定して解決する能力」は、同じエピソードだと役割が似てしまいます。
課題解決力をアピールしたい場合も先ほど説明した論理的思考力をアピールする場合と同様、長所と自己PRで伝えるエピソードを変えることをおすすめします。
- 長所:自分の中で課題解決力を発揮したエピソード
- 自己PR:他者とのかかわりで課題解決力を発揮したエピソード
長所
課題解決力を長所としてアピールする例
私の長所は課題解決力です。
私は大学に入って高校時代から続けていたサッカー部での運動を止めてから、8kg太ってしまいました。食事制限をして無酸素運動として夕食前に筋トレを、有酸素運動としてランニングを続けても3kgしか痩せられずどうしてだろうと考えました。
ダイエット法について勉強すると、私は夕食前の筋トレを空腹状態でしていたため、筋肉が分解されているのではと考えました。
そこで、筋トレ前におにぎりを一つ食べてからするようにしました。すると、すぐに痩せ始めて今では無事高校時代の体重に戻すことができました。
うまくいかないときは必ず課題があるので、私は仕事をするうえでもこの課題解決力を活かして取り組みたいと思います。
普通なら「まあ、こんなものか」と流すようなことについても、「どうしてだろう」と課題を見出せる人物像が伝わります。また、やるべきことがわかってからすぐに実践している様子も印象的です。
自己PR
課題解決力を自己PRとして伝える例
私の強みは課題を発見し、解決に導く力です。私は家庭教師のアルバイトで中学2年生の数学を担当しています。
成績も上がって生徒さんとそのご家族に感謝の言葉をいただけていたのですが、テストはいつも70~80点のラインだったのが気になっていました。自分の教え方に見直す点があるのではと思い、生徒さんの様子を注意深く見るようにしました。
すると、私の教材の使い方に課題がありました。私は生徒さんの学校の教科書を使って勉強を教えていたのですが、教科書の問題は基礎問題なので、テストにも対応できる応用問題をもっとしっかり教えるべきでした。
反省して、使いやすそうな教材を自分で書店に行って選び、教科書での勉強と並行して使うようにしたところ、その生徒さんはテストで90~100点を取れるようになりました。
仕事をする上でも強みである課題解決力を活かして取り組んでいきたいです。
現状で満足せず、改善できる点を見つける力があるとわかります。この回答を聞いて、目標以上のことをやり遂げてくれそうな人材だとポジティブな印象を抱く採用担当も多いでしょう。
行動力
行動力とは「考えたことを実行できる力」です。
行動力を就活でアピールする場合、自分で考えたことを実現させるために実際に行動した経験などを話すといいでしょう。
長所
行動力を長所としてアピールする例
私の長所は行動力があることです。私は幼い頃から小説が好きでした。1冊の中にいろいろな人の人生を写した物語があり、読み終わった後の高揚感が忘れられません。
大学では同じように本好きの仲間を見つけて読書会がしたいと思っていました。しかし、私の通っていた大学には本に関するサークルがありませんでした。
私は本好きの仲間を見つけたくて、読書サークルを自分で作ることにしました。友人に声をかけ、友人が所属するサークルの人にも声をかけてもらい、反応があった人にはすぐに自分から連絡をとっていたら7人集まってくれました。
描いていた読書好きの仲間との読書会はとても楽しく、行動して本当に良かったと思っています。仕事でもこの行動力を活かして積極的にさまざまな業務に取り組んでいきたいです。
サークルを作るという新たな取り組みに、物怖じせず挑戦するエピソードが印象的です。人を巻き込む力もアピールできています。
自己PR
行動力を自己PRとして伝える例
私の強みは自分で考えたことを実現させる行動力です。
大学生のとき、読書サークルに所属していました。もともとは本好きの数人で集まっておすすめの本を紹介し合う読書会をしていましたが、もっといろいろな人と本の話がしたいと考えるようになりました。
そう思っていたときに、市立図書館が主催する「ビブリオバトル」の存在を知りました。ビブリオバトルは本のプレゼンを討論会のようにおこなう読書会です。
私はすぐ参加申し込みをし、終わった後すぐ図書館の方に、自分でもビブリオバトルを開催したいことを説明しました。そして、自分が所属する読書サークル主催で大学生向けのビブリオバトルを開催できました。
サークル仲間への説明、図書館の方との調整、チラシの作成、配布、ホームページの作成などやることはたくさんありましたが当日はとても盛り上がり、大成功に終わりました。
「やりたい」と思ったらまっすぐ行動できる自分の強みを、仕事でも活かしていきたいです。
「『やりたい』と思ったらまっすぐ行動できる」というフレーズがわかりやすいです。図書館のスタッフに声をかける行動力だけでなく、実際に当日の準備なども主体的におこなえる行動力もアピールできています。
視野の広さ
視野の広さとは「さまざまな視点で物事を考えられる力」です。
視野の広さを就活でアピールする場合、一つの考え方にとらわれず、さまざまな考え方を想像し、周囲に気を配った経験などを話すといいでしょう。
長所
視野の広さを長所としてアピールする例
私の長所は視野の広さです。
私がアルバイトをしていたスーパーのレジでは働いている人の年代がさまざまだったため、相手の立場に立って物事を考えていました。
自分にとってレジの操作は難しくありませんでしたが、よく一緒に働いていた方で、レジ作業チェックシートが苦手な方がいました。どうして苦手なのか考えると、その方はシフトに入っていたのが週に1回だけだったため、なかなか覚えられないのではと思いました。
シフトに入れる日数は人によって差もあるので、私から話しかけて休憩時間にレジの作業について教えました。その人からは「週に1回しか入っていないからあまり同僚のことを知らなかったので、話しかけてくれてありがとう」とお礼を言ってもらえました。
仕事をする上でも、視野の広さを活かして周囲に気を配りながら円滑に仕事を進めていきたいです。
相手の立場や心情を想像することに長けている人物像が伝わります。入社後もあらゆる立場の人と良い関係性を築けそうなエピソードです。
自己PR
視野の広さを自己PRとして伝える例
私の強みは視野を広げて周囲に気配りができることです。
アルバイトをしていたスーパーでは、学生アルバイトの他、パートタイマーの主婦の方などさまざまな年代の方が働いていました。
異なる立場の人同士で働いていたので、シフトの希望で揉めてしまうことが多くありました。学生である自分と主婦の方だとそれぞれの置かれている状況は違うと考えて、私は積極的にほかの従業員と会話するようにしました。会話をすると、どうしてこの日に休みたいのか、どうしてこのやり方で仕事をするのか相手の気持ちがわかるようになりました。
そこで、私が従業員同士の潤滑油となってシフト管理などを率先しておこなうようにした結果、とても円滑にコミュニケーションが取れるようになりました。
仕事をするうえでも相手の立場に立ってさまざまな視点で物事を考えながら進めていきます。
実際に、アルバイト先で視野の広さを活かして活躍していることをアピールする例文です。具体的なエピソードが「潤滑油」の裏付けになっています。
柔軟性
柔軟性とは「状況変化にも臨機応変に対応できる力」です。
柔軟性を就活でアピールする場合、急な状況変化にも慌てず対応した経験を話すと良いでしょう。仕事においても、急に状況が変わり仕事が思い通りに進まないことはよくあります。その際にもうろたえず対応できそうな人物像をアピールできると、活躍する姿が想像しやすくなりますよ。
長所
柔軟性を長所としてアピールする例
私の長所は柔軟性があることです。
旅行していたとき、停電で電車が止まってしまったことがありました。そのときの自分の最終目的は当日中に帰宅することだったので、ホテルを予約して翌朝の早朝に帰るか、バスを使って帰るかの選択がありました。
バスを使うと電車より2時間多くかかりますが、ちょうど読みたい本もあったのでバスで帰りました。
仕事をするうえでも急な事態への対応を求められることが多いと思っています。そんなときも慌てずに、「最終的にどうなっていたら良いか」を考えて柔軟に対処していきます。
柔軟性を活かして普段の生活も楽しんでいる人柄が伝わります。「最終的にどうなっていたら良いか」という、本質を考える力もアピールできていますね。
自己PR
柔軟性を自己PRとして伝える例
私の強みは急なトラブルにも臨機応変に対応できることです。
旅行していたとき、停電で電車が止まってしまったことがありました。事態を受けて、まず電車の復旧時間はどのくらいか運行状況を駅で確認したところ、当日中の復旧は難しそうとのことでした。
その次に、その日の自分の最終目的を考えました。最終目的は当日中に帰宅していることだったのでホテルを予約して翌朝の早朝に帰る選択肢は取らず、時間はかかるけれどバスを使って帰ることにしました。
バスを使うと電車より2時間多くかかりますが、読みたかった本を読むなど時間を有効に使えました。仕事でも急なトラブルの発生時は冷静に状況を見極めて、柔軟に対処していきます。
長所の例文と同じエピソードですが、そのときの状況を時系列で説明していることから、仕事でも柔軟性を活かして対処している姿がより鮮明にイメージできる例文です。旅先で起こったことにも冷静に対応できているのは好印象ですね。
この記事は、柔軟性をアピールしたい人におすすめです。4ステップで簡単に作成できる方法を押さえましょう。
自己PRと長所の違いを理解して万全の態勢で自分をアピールしよう
企業は自社に応募してくれた人がどのような人柄で、どのような能力を持っているか知るために長所と自己PRをそれぞれ質問します。そのため、「自社に入社したら活躍してくれそうだ」というイメージを膨らませるためのアピールをすることが大切です。
一人ひとりがそれぞれの経験の中で長所を身に付けていることでしょう。その長所は、仕事上のさまざまな場面で発揮できるはずです。自己PRとの違いを意識し、的確に伝えましょう。
自分の秀でている部分を志望企業へ自信を持ってアピールし、内定をつかみ取ってくださいね。
就活力診断テストはもう使いましたか?
「就活力診断テスト」では、十分な就活準備ができているかがわかります。就活マナーや、就活への心持ちなど、不安がある人は自分のことを客観視してみましょう。
面接力39点以下だと...就活のやり方を再検討することが必要ですよ。
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どちらも自分自身の良さや強みを伝えるという点で共通していますが、自己PRはより「企業の中で活かすことのできる強み」が中心になると思います。
長所はどちらかというと自分自身が考える自分の強みですが、自己PRは自分自身をPRするという点で、企業に入社したらその長所がどのように活かせるかを鮮明にイメージさせることを意識していました。
そのため、個人的には、長所を発展・応用したものとして自己PRがあるようなイメージを持っています。