働きながら転職を経験した先輩に聞く! 仕事と転職活動を両立するコツ

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転職活動は働きながらでも大丈夫? 経験談からメリットとデメリットを理解しよう

転職を考えたとき、誰しも一度は「仕事を続けながら転職活動をするべきか、辞めてからが良いのか」という疑問や不安を持ったことがあるのではないでしょうか。

働きながらの転職活動は、準備や選考対策に時間を取りづらいイメージがありますよね。一方で退職してから転職活動を始めるとなると、経済面の不安を抱く人も多いと思います。

この記事では、転職活動を働きながらした人、辞めてからした人双方の体験談を聞きながら、おすすめできる点や懸念点、働きながら転職活動をする際に押さえるべきことを解説します。似た境遇の先輩たちのエピソードを参考にしながら、転職活動を始めるタイミングはいつが良いのか考えていきましょう。

転職を考えた時に、「どのタイミングがベストなのか」や、「転職うまくいくかな」など不安な気持ちを抱えている人もいるのではないでしょうか。次の記事では、そんな不安な気持ちと向き合える方法などを紹介しています。ぜひ、参考にしてみてください。

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転職希望者の約75%が働きながら転職活動をしている! 実態と体験談をチェック

マイナビの「転職動向調査2023年版」によると、74.8%が在職中に転職をしていることがわかります
半数以上の人が仕事を続けながら転職をしていますが、実際に転職を経験した人はどのタイミングで転職活動を始めたのか、その理由や背景も気になりますよね。まずはざっくばらんに教えてもらいました。

キャリアステージ編集部

あなたは働きながら転職活動をしましたか? それとも退職後に転職活動をしましたか?

S・S 青山学院大学

在職中に転職活動をしていました。 理由としては、次に挑戦したいことが明確だったこと、退職後の転職活動だとキャリアに傷がつくのではと思ったからです。

S・H 非公開

休みが取りやすい環境だったこともあり、働きながら転職活動をしました。転職希望先が一か所のみだったため現職との並行がしやすかったのと、収入がゼロになることは避けたかったからです。

M・M 日本大学

退職後に転職活動をしました。仕事漬けで体力的に限界になってしまい、人生の休息という形で休む期間を設けたかったのと、貯蓄にも余裕があったからです。

【体験談をチェック】働きながら転職活動をして良かったことは?

働きながら転職活動をして良かったと感じた点にはどのようなものがあるのでしょうか。実際の体験談とともに確認してみましょう。

S・H
S・H
非公開/文系
「会社に居続けられる」という選択肢の存在は安心につながった

心理的に不安が多い転職活動中、毎月安定した収入があることや、転職活動が上手くいかなくても今の仕事をもう少し続ければよいと思えることによる安心感があったことはメリットに感じました。 また並行している緊張感から、退職後に転職活動する場合に比べて転職活動期間の期限を意識することができるので、だらだらとした転職活動を避けられたと思います。

また退職後に転職活動をおこなうと忍耐力がなく辞めたというマイナスの印象を残してしまうこともあるのではないかと思っていますが、働きながらだと「どうしても転職希望先の仕事がしたいから辞めようと思っている」というプラスの印象を残したり熱意を伝えることができると感じました。

収入面の心配をしなくて良い

現職を続けたままであれば、経済的に安定した状態で転職活動に取り組むことができます。収入ゼロの期間が続くとどうしても気持ちが不安定になるものです。焦って転職活動を終わらせようとして、転職の軸がぶれたり、早く内定がもらえそうな企業を優先させてしまったりと、落ち着いて転職を進められなくなるかもしれません。

働きながら転職活動をすればその点は心配がいらないので、一定期間収入がないことに不安を感じる人や時間をかけてじっくりと転職先を見極めたい人は、働きながら転職活動をおこなう方が合っているといえます

職歴に空白期間ができない

現職を続けながら転職活動をおこない有休消化を経てすぐに次の職場に移ると、職歴に空白期間が発生しません。反対に空白期間が生じると、採用担当者によっては働く意欲や忍耐力に懸念を持つ場合があります。

ただ、健康上の理由や家庭の事情があったり、スキルアップのための時間をとっていたなど空白期間に何をしていたか明確に説明できる場合は、空白期間について過剰に心配する必要はありません

S・S
S・S
青山学院大学/文学部
マイナスになり得る要素を増やしたくなかった

空白期間を作りたくなかったのは、空白期間があると採用してもらえないのではという思い込みがあったためです。社会人経験もスキルもなく、休職期間もあったため、マイナスな印象となる要素をこれ以上増やしたくないという気持ちもありました。

絶対に転職先を見つけるという覚悟がありつつも、働く場所があるという心理的安全性があり、収入が途絶えないという安心感も持てたので、働きながら転職活動をして良かったと思えました。

T・N
T・N
慶応義塾大学/環境情報学部
リスクにつながることは極力避けたかった

真偽は定かではありませんが、職に就いていない状態にあることが書類面接の段階で落とされる要因の一つと聞いた事がありました。実際にやってみなければわかりませんが、少なくともそういったリスクは極力避けたかったので、無理にでも在職中に転職活動をしていました。

実際に空白期間を作らないことによって収入が途切れなかったことは、自分にとって非常に良かったなと思います。

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就活を始める際に、就活マナーや受け答えのコツなどを覚えたという人も多いでしょう。気づかないうちに間違ったマナーを覚えていたら、意図せず面接官を不快にさせることも...

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転職しない選択肢も取れる

あらゆる企業を比較検討したりキャリアについて考えていると、「今の職場にもう少しいようかな」という考えが出てくることもあるでしょう。転職活動を始めると、必然的に現職と比べることになるので、新たな現職の良さがわかることもありますよね。

退職してから転職活動を始めると次の職場に行くことが前提になります。しかし、働きながら転職活動をすることで、結果的に転職活動自体を中断する選択肢もとれるのです。精神的に安定した状態で転職活動をおこなえたり、「やっぱり辞めない」という選択肢を一つ多く持てることはメリットと捉えられます。

実際に、転職活動をしながらも現職にとどまる選択肢を考えたことがある人の声を聞いてみました。

S・H
S・H
非公開/文系
現職の条件や環境が良いだけに迷いは常にあった

どうしてもやりたい仕事を見つけたため転職する決意をしましたが、仕事の調整がしやすく、定時退社が可能で休みも取りやすい環境だったため、多忙である周囲の人から「もったいない」と言われることもあり、転職するかどうかを迷うこともありました。

また前職での同期に恵まれていたので、転職することで疎遠になってしまうのはつらいと感じました。このような状況から、「転職はいつかはしたいと思うけれど、今すぐでなくてもいいかな」という迷いは常にありました。

【体験談をチェック】働きながらの転職活動で苦戦したことは?

働きながらの転職活動をして良かったと思う人がいる反面、働きながらだったからこそ、転職に苦戦したという人も少なくありません。体験談から、現職と転職活動を並行することの難点も見ていきましょう。

S・H
S・H
非公開/文系
仕事に穴を開けることの申し訳なさがあった

フルタイムで働きながら転職活動もするという二足のわらじを履くことになるので、単純に日々が忙しく、自分の時間が少なくなります。私の場合はリフレッシュする時間も十分に取れず、ストレスも溜まりました。

さらに、転職活動のため早上がりをしたり休みを取ったりすることで仕事に穴を開けてしまうので、その根回しやフォローなどの余分な仕事が発生しました。また、頻繁に休みを取ることで、周囲の人への気まずさや申し訳なさもありました。

書類作成や面接練習に時間を割きづらい

仕事を続けながら転職活動をするとなると、応募書類の作成や面接練習などの準備は業務以外の空き時間や休日に取り組むことになります

出勤前や退勤後におこなおうとしても、業務が忙しいと思い通りにいかないことも考えられますよね。その結果、十分に練らないまま書類を提出してしまったり、ぶっつけ本番で面接に挑んでしまい、なかなか選考を突破できないこともあるかもしれません。

キャリアステージ編集部

在職中の転職活動は忙しかったですか?

S・H 非公開

忙しかったです。とにかく前倒しで仕事や作業を進めるようにしていました。また、少ない時間でリフレッシュできる方法を探しました。

次の記事では、みんながしていた転職の準備を紹介しています。空き時間に効率良く準備するために、何をすればいいか知りたい人はこちらの記事もチェックしてみてくださいね。

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企業と面接日程を合わせることが難しい

週休2日制の企業だと、平日にしか面接を受けられないことがほとんど。働きながら転職する場合、面接を受けるのは必然的に休憩時間や出勤前、退勤後になります。

候補者に合わせ土日や夜遅い時間に面接の対応をしてくれる企業もありますが、現職と志望企業の営業時間が被っていると面接のスケジュール調整が難しく、場合によっては転職活動が長期化することも視野に入れなくてはなりません。

オンライン面接で完結する企業も増えていますが、選考フェーズが進むにつれ対面での面接を求められるケースもあります。転職に本腰を入れる前に、いざというときに休めるよう残りの有休日数をしっかり確認しておくようにしましょう

次の職場にすぐ移れない可能性がある

転職先が決まってから引き継ぎや退職手続きを済ませるとなると、スケジュールをコントロールしづらく、次の職場が希望する時期に入社できない可能性があります。また、退職を申し出ても会社に引き止められ、思い通りのタイミングで辞められない……ということにもなりかねません。

入社のタイミングは内定後1〜3カ月以内で調整できることが多いですが、すぐに人手が欲しい企業の場合、より早く入社できる人材を優先されてしまうこともあるということは頭に入れておきましょう

就活力39点以下は、選考通過に黄色信号...

面接官は、就活マナーを覚えていない学生を簡単に見抜いてしまいます。面接での立ち振る舞いや言葉遣いに自信はありますか。

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【体験談をチェック】退職後に転職活動をして良かったことは?

先ほど触れたとおり、退職後に転職活動をした人は全体の15%と少数派です。そんな皆さんが「退職後の転職活動で良かった」と思ったポイントは何だったのでしょうか。

S・H
S・H
非公開/文系
時間に余裕があることで落ち着いて転職活動できる

退職後の転職活動におけるメリットは、やはり時間的余裕があり、時間を自由に使えることだと思います。

私は働きながらの転職活動でしたが、必要な書類を揃えたり、電話のやり取りをしたりするのに、8時~17時の勤務では不便なことが多々あり、役場や郵便局に行くために早上がりしなければならないこともありました。

集中して転職活動に取り組める

仕事を辞めてからであれば、自由に使える時間が増えるので企業研究や応募書類作成などにたっぷり時間を使えます。きちんと準備や対策をしてから選考に臨むことができるので納得のいく転職活動になり、「やり切った」と思うまで転職活動に集中することが可能です

また、予定の調整もしやすいため面接日程も組みやすく、在職中よりも早く選考フローを進めることができるというメリットもあります。

スキルアップしながらの転職活動もできる

時間に余裕ができることで、語学の勉強や資格取得などスキルを磨きながらの転職活動もしやすくなります。空白期間が生まれても、スキルアップに励んでいることを伝えれば向上心や熱意のアピールにつなげられますよ。

また、ハローワークでは「ハロートレーニング」と呼ばれる職業訓練を無料で受けることもできます。仕事を辞めたあとにスキルアップしながら転職をしたいけどまず何をしたら良いかわからないという人は、一度詳しく調べてみてくださいね。

キャリアステージ編集部

退職後に転職活動をするにあたって、「時間を有効に使えたな」と感じたのはどんな場面ですか?

N・O 亜細亜大学

とにかく日中自由に時間が使えるので、たくさん本を読んでいました。改めて、志望業界について深く調べることができたと思います。

転職先と入社日をすり合わせしやすい

転職において多くの人が気がかりに思うことの一つに入社日のすり合わせがあります。入社できそうな時期と理由を転職先に伝えておけば調整してもらえることがほとんどです。しかし、入社希望日を引き延ばしすぎると「本当に入社してくれるのだろうか」と不信感を与えてしまうケースもあります。また、予定していた入社日にずれが生じると転職先に迷惑をかけてしまうことも。

すでに退職している場合、転職先が提示する時期に不都合がなければそのまま企業の希望通りに入社できます。また、引き継ぎなどが終わっている状態のため、在職中の転職よりも比較的早く次の仕事をスタートできるのです。

【体験談をチェック】退職後の転職活動で苦戦したことは?

仕事を辞めてからの転職活動は、自由に使える時間が増えて集中して取り組める一方で、もちろん大変に感じる部分もあります。経験談と一緒に確認しておきましょう。

S・S
S・S
青山学院大学/文学部
退職理由を想像以上に深掘りされた

退職後の転職活動では、退職理由をかなり詳しく深掘りされました。正直かなり痛いところまで突かれます。在職中にも転職活動はしていましたが、退職後の面接時に比べるとそこまで深掘りされなかったように思います。

また、収入が途絶えるので金銭面でも大変です。私は当時一人暮らしでしたが、転職活動に専念するために実家に出戻りしました。引越しにもいろいろと手間がかかるので、転職活動との両立に苦戦しました。

職歴に空白期間ができる

厚生労働省が発表した令和2年転職者実態調査の概況(個3.転職について)によると、転職者が具体的に転職活動を始めてから直前の勤め先を離職するまでの期間は、「1カ月未満」が18.3%、「1カ月以上3カ月未満」が28.8%、「3カ月以上6カ月未満」が15.7%となっています。

一般的に転職活動にかかる時間が3カ月前後とすると、それ以上に職歴に空白ができたときに、仕事への意欲を疑われたり「転職先が決まらないのには何か理由があるかもしれない」と懸念を抱かれる可能性もあります。

職歴に空白期間が生じる際は、「資格取得や勉強などをしていた」など、スキルアップやキャリアの可能性を広げるために必要な時間だったと説明できるように準備しておきましょう

K・M
K・M
倉敷工業高等学校/電子機械科
空白期間をアピールにつなげられるかがカギ

ほぼすべての面接で空白期間について聞かれましたが、私自身はあまり気にしていませんでした。というのも、派遣で別の仕事をやっていたことや、オンラインスクールなどを通して自己学習を進めていたという納得のできる答えがあったからです。前職では会社の拘束時間が長く、働きながら転職活動ができなかった点も合わせてお伝えしたため、どの採用担当者にも納得してもらえました。

私が志望していたIT業界では、自分から行動ができるか・進んで学習するような積極性があるかを重視しているように感じたので、もし空白期間があってもアピールにつなげられるようにしっかり自己学習をするのが良いと思います。

就活ストレスに押しつぶされていませんか?

就活では、自分の弱みと向き合ったり、ほかの学生と比較してしまったり、ストレスを感じる場面が多いです。就活のストレスを、抱え込んだままにしていませんか?

就活力診断テスト」では、あなたがストレスを感じやすい瞬間がわかります。ストレスを察知しておくと、上手に就活と向き合うことができるでしょう。

ストレスチェックで、あなたにあった就活の進め方を見つけよう!

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金銭面の不安から焦って転職先を決めてしまう

収入がない状態が続くと、早く働き始めなければという思いが先行し、焦って転職活動を進めてしまう人も多いです。本当にやりたいことや転職先に求める条件を二の次にして、「より早く選考に進めるかどうか」「最短で入社できそうか」などの基準を最優先に企業を選んでしまうのは危険ですよ。

失業保険の受給を考えている人も、自己都合退職の場合はお金が手に入るまでに数カ月かかることがあるので注意しましょう。退職後に転職活動をおこなう際は、次の職場に移るまでの支出と収入のシミュレーションをしておくと安心です

退職時の失業保険について
自己都合退職の場合 会社都合退職の場合
給付開始日 2カ月と7日後 7日後
給付日数 90~150日 90~330日
給付制限 あり なし
K・M
K・M
倉敷工業高等学校/電子機械科
派遣の仕事で収入を担保した

私は転職を期に地方から都心への引っ越しを考えていたため、収入が途絶えたことはとても心配でした。オンラインスケールの入学金や、引っ越し費用、当面の生活費のことを考えると不安で眠れない日も多くありました。解決策はシンプルで、短期の派遣に応募をし収入を得ることでした。

ただ、派遣社員として働きながらスクールの課題や引越し先調べなども並行しておこなうことになったので、とても忙しかったです。これを読んでいて転職を考えている人がいるなら、私を反面教師に、しっかりお金を貯めてから転職活動をしてください。

収入を担保したい人のなかには、20代の人も多くいるのではないでしょうか。次の記事では、20代の転職について、実際に転職を経験した先輩たちの声とともに解説しています。ぜひチェックしてみてくださいね。

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モチベーションを保ちづらい

仕事を辞めると、今までの仕事内容や労働環境を比較しながらの転職活動ができず、転職したかった理由を見失いモチベーションが下がってしまう人も多いです。また、空白期間が長引けば長引くほど、転職活動はおろか再び働くこと自体に抵抗を感じたり、億劫に感じてしまうこともあるでしょう。

退職後の時間をどう使うかは自分次第。「〇月までには転職先を決める」などと自分で目標を立てたり、毎日必ずスキルを磨く時間を設けたりとメリハリをつけて転職活動に取り組むようにしましょう

キャリアステージ編集部

退職後の転職活動でモチベーションをうまく保ったコツはありますか?

K・M 倉敷工業高等学校

今までの成功経験を根拠にし、自分なら良い条件で転職できる! と思い込むことです。自分に自信を持つことが大事なのではないかと思います。

【ワークスタイル別】在職中の転職活動を成功させる秘訣を経験者がコッソリ解説

働きながらの転職活動を順調に進めるうえで気になるのは「選考対策に割く時間の確保」「面接の日程調整」ですよね。正直なところ、「転職が正式に決まるまで周囲に知られず進められるか」という点も気になるのではないでしょうか。

昨今はリモートワークやフレックス制度など自由度の高い働き方が浸透したり、オンライン面接が導入され以前より現職と転職活動を両立しやすくなっている一方で、職種や企業によっては休みの日しか転職活動に割けないという人も少なくないはず。

そこで、転職経験者のワークスタイル別に転職活動の体験談やうまく進めるうえで意識すべきことを実際のエピソードと一緒に紹介します。

リモートワーク・フレックスタイムの場合

オフィスに出社しなくても仕事ができたり、労働時間に融通が利く場合、仕事の合間にオンライン面接や書類作成をおこなったりと時間を有効活用できます

これらの制度を使える人は、現職に支障がない範囲でぜひ活用してみましょう。

リモートワークとは

オフィスに出社せずオフィス以外の場所から遠隔で業務をおこなう働き方のこと

フレックスタイム制度とは

一定の期間について定められた総労働時間の範囲内で、働く時間や始業・終業時間を労働者が自由に決められる制度

隙間時間や退勤後にオンライン面接を受ける

在宅で仕事ができたり、業務時間の調整がしやすい人は、仕事以外の時間を積極的に活用しましょう。オンラインで面接をおこなう企業も多いため、隙間時間を有効活用すれば選考をスムーズに進められます。

オンライン面接の際は騒音のない静かな環境で受け、服装もスーツやオフィスカジュアルなど面接に適したものを心掛けてください。経験者にも、オンライン面接で実践していたことや意識していたことを聞いてみましょう。

キャリアステージ編集部

オンライン面接で実践していたことを教えてください。

K・M 倉敷工業高等学校

画面ではなくカメラを見ること、笑顔を忘れないことを意識しました。

就職エージェントに相談する

働きながらの転職活動は書類作成や自己分析に時間が割きづらく、自分ひとりで取り組もうとすると対策が不十分になりがちです。就職エージェントの面談もオンライン上で受けられることがほとんどなので、在職中であることを伝えつつぜひ活用しましょう。

履歴書のフィードバックを受けたり選考のたびにきちんと状況共有をすることで、限られた時間を有効活用しながら転職活動を進めることができます。利用しやすそうな就職エージェントが見つかったら、ぜひ登録してみてください。

毎日出社の場合

毎日出社する必要がある仕事の場合、会社を休んで面接に赴くことが多くなります。毎日オフィスに行きながら転職活動を進める場合に、内定獲得にたどり着くための秘訣を解説します。

休暇を調整できるよう転職のスケジュールを明確にする

平日に面接を受ける際は有休を取得すれば問題ないですが、数社の選考を受けていると面接の回数は1回や2回にとどまりません。転職活動に際しては、残りの有休日数や取得予定を整理しておきましょう

また現職の繁忙期とかぶってしまうと「面接を受けたいのに休めない」という事態も起こりえます。現職のスケジュールと調整できるよう、「この時期に一通り応募し、この時期に面接を受けよう」などと大枠の転職スケジュールを考えておくことが大切です。

複数企業の面接を1日にまとめる

深く考えないまま面接のたびに休みをとってしまうと、有休を使い切ってしまったり、業務との両立が難しくなることもあります。

また、休みが続くと一緒に働く同僚に気を遣うという人も多いのではないでしょうか。面接の希望日程を提示する際、なるべく複数企業の面接を固められるようにスケジュール調整してみてください

特に対面で面接を受ける際、たびたび面接用の服装や持ち物を用意するのは大変です。「今日は面接の日」と決めて仕事を休み、現職と切り替えて転職活動に集中しましょう。休みを取ることが難しかったり、残りの有休が少ない場合は、応募先の企業にその旨を相談してみるのも一つの手です。

K・M
K・M
倉敷工業高等学校/電子機械科
時間が自由に使えるからこそ自分で目標を決めよう

私は仕事を完全に辞めた状態で転職活動をしていたのでスケジュールには余裕がありました。ただ時間があるからといってダラダラと転職活動をするわけにもいかないので、エージェントと連携しながらいつまでに転職先を決めたいと具体的に示し、メリハリをつけることを意識しました。

基本的に、面接日程は企業が提示した時間で決定し、その面接に向けた受け答えの準備や、エージェントとおこなう面接練習の予定を早めに決めるようにしました。

自由時間をスキルアップに充てるのもおすすめ
面接やエージェントとの面談がない日は無料サイトや書籍を使った自己学習や、業界のことを調べる時間に当て、少しでも良い条件の転職ができるように自身のスキルを高めることを心がけました。

転職先選びに時間がかかり、想定した転職時期よりも2カ月ほどずれ込んでしまいましたが、時間が自由に使えるからこそ都度自分で小さな目標を決めながら、惰性で転職活動をしないことが大切だと思いました。

S・H
S・H
非公開/文系
在職中の転職活動は常に小さな目標を設定しながら進めよう

在職中の転職活動をうまく進めるには、計画性とスキマ時間の活用が重要だと思います。仕事に関しても転職活動に関しても、締め切りのあるものや時間のかかる作業を中心に1年単位でのスケジュール調整をおこない、とにかく早め早めに進めることを意識していました。

使える時間が限られているので、「今日中にここまでは終わらせる」「今週中に必ずこれをやる」など常に小さな目標を立てて生活にメリハリをつけ、だらだらと時間を使わないように気を付けていました。

また、人によって生活リズムや集中できる環境・時間帯が違うので、自分に合う習慣を見つけることも大切だと思います。私の場合、夜ご飯を食べた後は一気に効率が下がってしまうので、夜ご飯の時間を遅くしてそれまでに作業を進めるようにしていました。家だと集中できない人は、図書館やカフェなど人の目がある場所がおすすめです。

一人で悩みを抱え込まないようにしよう
新卒の就活と違って転職活動は孤独なので、家族や友人に進捗状況を聞いてもらったり悩みを相談したりと、周囲に応援してもらったり見守ってもらえる状況があると、モチベーションが保てると思います。

働きながら転職活動をしたい人が押さえるべき注意点

働きながらの転職活動を選ぶ人は約75%と多くいますが、仕事を続けながら取り組むからこそ注意すべき点もいくつかあります。

在職中の転職活動を進めるうえで知っておくべき点を経験者の声とともに解説するので、しっかり押さえておきましょう。

キャリアステージ編集部

働きながら転職活動したい人に必要な対策は何だと思いますか?

S・H 非公開

職場への配慮(仕事の根回し・フォロー・謙虚さ)、スケジュール管理、効率性、時間の有効活用、限られた時間でのリフレッシュ、生活リズムの工夫など、たくさんあると思います。

退職にかかわる就業規則を必ず確認する

無期雇用の場合、法律では退職の申し出から2週間を経過した後に退職することが可能です。しかし、就業規則で別の期間が定められていることがあり、このタイミングは企業によって違います。

この規則を確認していないと「職場に入社日を伝えてしまったのに、申し出が遅くて予定通り退職できない」というケースが発生してしまいます。民法では2週間前と定められているとはいえ、就業規則を守らないとトラブルが生じるケースもあります。転職活動を始める前に必ず確認しておきましょう。

就業規則を確認して退職届を出したにも関わらず、辞めさせてくれないことがあるかもしれません。次の記事で、そんなときの対処法について解説していますので、ぜひチェックしてみてくださいね。

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現職の業務に影響を及ぼさないようにする

転職活動に集中するあまり今の仕事が二の次にならないよう注意しましょう。面接のために休みをとると、誰かに業務を巻き取ってもらうこともあるかもしれません。退職時のトラブルを防ぐためにも、周囲の人になるべく負担がかからないような配慮が必要です

また、思いもよらず転職活動が職場の人に知られ、気まずくなってしまったという話はよくあること。特に転職するかどうかはっきりしていない状態のときは、職場で堂々と転職サイトを見たり書類を作成するのは避けましょう。

転職活動に社用PCや携帯を利用しない

転職活動では書類作成やオンライン面接などでPCやスマートフォンを使用することも多いですが、会社から貸与されているデバイスを使うのはNGです。

セキュリティ面にとどまらず、何かの拍子に利用履歴を見られたら、転職活動をしていることが意図せず会社の人に知られてしまうこともあります

また、会社のPCを使って選考を進めている事実を応募先に知られると、「リスク管理能力が低いのではないか」「当社に入社しても、転職するときは同じことをするのではないか」と懸念を抱かれる可能性もあるため、絶対に使用しないようにしましょう。

働きながらの転職活動を成功させるには事前準備と時間の有効活用を徹底しよう!

働きながらの転職活動は経済的な安定など利点も多いですが、行き当たりばったりで進めてしまうと現職との両立が難しくなったり、集中して臨めなくなってしまいます。

働きながらの転職活動で納得できるキャリアを歩めるよう、自身の状況を踏まえた事前準備をしつつ、ワークスタイルに合う転職活動の進め方を見つけましょう。

安藤 奏
安藤 奏

NPO法人ブランディングポート代表理事

今はキャリアを段階的に踏める時代! 自分のペースで納得するキャリアを歩もう

これからの時代は、より一層「キャリアの移行期」を丁寧に取り扱っていくことが大切だと思います。だからこそ、私は働きながらの転職活動に「賛成」です。

というのも、近年は「現職を辞めるのか残るのか」という0か100かのキャリア形成ではなく、徐々に段階を踏んでキャリアを移していくことが可能な時代になりました。

たとえば、仕事をしながら転職活動を進めて、納得した状態で退職してから次の会社に移ることは決して悪いことではありませんし、最近では副業やプロボノ活動と呼ばれる、職務で得たスキルを活かして社会貢献をする活動をしながら、徐々に仕事の割合を変化させていく社会人も増えてきています。

私自身も転職ではありませんが、企業に勤めながら副業としてITベンチャーの組織開発の手伝いや、キャリア支援のボランティアを始めながらも、大企業から独立するというキャリア移行を進めていました。正直なところ、現職との両立は時間的な観点で本当に大変でしたが、結果的に当時の仕事にも良い影響があったと感じています。

働きながら新しい視点や活力を得られる可能性もある
ここで、私が働きながら転職活動をするメリットをいくつか紹介したいと思います。すでに会社を辞めていると後戻りができませんが、働きながら転職活動を進めればリスクを軽減できると同時に、「実績をさらに積んでいこう!」と現職でのモチベーションにつながることもあります。

・収入面が安定しているので、生活資金に困らず、キャリア選択を焦らずに進められる。
・心に余裕があるので、面接でもパフォーマンスを発揮しやすくなる。
・転職活動を通じて、最終的に「今の会社に残る」という選択ができる。

特に、若手社会人の転職活動でよく聞くのが、「転職活動を通じて、自分の経歴や実績の不足に気づいた」という声です。このように、転職活動は自分の現在地を知ることができる「キャリアの定期診断」の役割もあります。

働きながら転職活動をすることでリスクを最小限に抑えつつ、自分の現在地を知り納得したキャリア選択を実現していきましょう。

就活力診断テストはもう使いましたか?

就活力診断テスト」では、十分な就活準備ができているかがわかります。就活マナーや、就活への心持ちなど、不安がある人は自分のことを客観視してみましょう。

面接力39点以下だと...就活のやり方を再検討することが必要ですよ。

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編集責任者 伊東 美奈

キャリアステージを運営するHR team(旧リアステージ)に新卒入社。キャリアアドバイザーとして1,500名以上の就活生を支援する傍ら、長期インターンサービスの立ち上げや人材開発業務を担当。マーケティング事業に異動後、理系学生の就活支援メディア「Digmedia」の編集長・エントリーシート共有プラットフォーム「イールック」の運営責任者を務める プロフィールをみる