面接練習みんなは何をした? 経験者から学ぶ効果的な練習法13選

いつから?どれくらい?「やっててよかった」就活生のリアルな面接事情を大公開のアイキャッチ画像

面接練習は面接通過に必須! 苦手の見つけ方から効果的な練習法までマスターしよう

就職活動が本格化していざ面接を控えると、何から練習すれば良いのか、どのくらい練習をすれば良いか迷ったことはありませんか。

どこで終えるかを決めずに見当違いな練習をしてしまったり、無我夢中に面接練習して結局何をしていたかわからなくなってしまったり……。状況によっては解決したい苦手が変わり、なかなか効果的に練習ができないと感じることもありますよね。

この記事では、自分の課題の見つけ方や、面接で苦手に感じていることの解消方法を解説します。先輩が実践した練習方法も紹介するので、課題を解消できないまま面接当日が来てしまった、という事態にならないように自分にとって効果的な方法を見つけましょう。

面接練習みんなはどうした? 気になる疑問を経験者に聞いてみた

面接練習をいざ始めようとしたときに、「面接練習ってどのくらいしたら良いのだろう」「誰かに面接官を頼んで練習するのはやりたくないけど、実際みんな模擬面接をしているのかな」など、疑問に思った経験はないでしょうか。

ここからは面接を経験した先輩たちに、面接の練習期間や内容についての質問をはじめ、面接練習をして本当に効果があったのかなどを、ざっくばらんに聞いてみました。実際に面接練習を始める前に、みんながどのように面接練習をしてきたのかを参考にしてみましょう。

面接練習はいつから始めた?

面接練習はできる限り早く始めるのがおすすめです。人によっては、癖を解消するのに長期的な練習が必要になったり、想定質問への回答準備に時間がかかったりすることがあります。

自分の苦手が見つかったときに、面接まであと数日しかないという状況に焦らないよう、ゆとりのあるスケジュールで取り組むのが理想的です。

まずは面接経験者に、面接練習を始める時期についてアドバイスを聞いてみましょう。

キャリアステージ編集部

面接練習はどのくらい前から始めましたか? 始めたきっかけや、「これくらいから始めた方が良い」といったアドバイスがあれば教えてください!

M・W 学習院大学

面接練習は5月から始めていました。夏に大手通信企業の個人面接があったため、キャリアセンターを利用して面接対策をしました。練習前には自己分析とインターンなどで練習する箇所を明確化すると良いと思いますよ。

N・T 4年制大学

12月に初めての選考があり、それに合わせて11月から面接の練習を始めました。「インターンシップ」と書いていても面接をする企業もあるため、夏ごろから始めるのが効果的かと考えています。早く練習しておけば、それだけ本選考までに面接に慣れることができるためです。

面接の練習とともに、面談についても準備しておいた方がいいかもしれませんね。そもそも面接と面談の違いを知りたい人は次の記事を読んでみてくださいね。
面接と面談の違いを徹底解説! 「隠れ面接」経験者の体験談付き

早期内定を獲得したくて、面接練習をいつから始めるべきなのか疑問に思っている人は、次の記事を読んでみてください。早期選考の流れを解説しています。
内定者が教える! 早期選考に乗り遅れないための注意点と必須対策

面接練習はどのくらいした? 

面接の練習は明確に「この量をやりきれば必ず合格する」というものではありません。面接は、あくまで企業と学生の相性を確かめるものなので、一つとして同じ面接はありませんし、手ごたえがあっても不合格になることもあります。

しかし、面接の形式や何次面接かによって、必要なものや聞かれる質問に傾向があるため、対策をしておくことに損はありません。練習をすればするほど自分に自信がつき、面接で臨機応変に対応できるようになるので、しっかりと練習の機会を確保しておきましょう

ここでは現役の就活生がどのくらい面接の練習をしたか体験談を集めたので、自分にあったゴール設定や練習頻度を見つける参考にしてみてくださいね。

キャリアステージ編集部

面接練習をした回数や頻度、一度の練習にかけた時間を教えてください!

M・W 学習院大学

一度だけ、大学のキャリアセンターを利用して面接練習をしたことがあります。ほかには、実際にベンチャー企業のインターンの選考を受けて面接練習にしていたり、多い時は週に5回ほど、実際の面接に行くことで面接に慣れるように練習していました。

M・M 大阪大学

就活を終えた先輩に付き合ってもらって、月に2回ほど練習をしてました。あとはベンチャー企業の選考で場数を踏みながら、実践を重ねてきました。

N・T 4年制大学

面接の練習は、基本的に面接の1週間前くらいから始めていました。何も見ずに志望動機とガクチカ、そのほかのエントリーシート(ES)に記載した内容を言えるように毎日30分程度練習をしていましたね。面接の4、5日前になったら大学のキャリアセンターにいって、模擬面接をした後にアドバイスをもらっていました。

次の記事では、面接で緊張しない方法について解説しているので、この記事を読むとどのくらい練習したら緊張しなくなるかわかるかもしれません。ぜひ読んでみてくださいね。
面接で緊張しない方法11選|先輩たちのリアルな体験談付きで解説

次の記事では、面接で聞かれた質問をフェーズ別に紹介しているので、ぜひチェックして納得のいくまで練習をしてみてくださいね。
面接で聞かれた質問&回答大公開|実際にあった難易度高めな質問とは

練習方法はどのように見つけた?

面接の練習方法はたくさんあるからこそ、どんな方法が自分に合っているか迷う人もいますよね。練習方法で検索をかけたり、就職アドバイザーや先輩に教わったりした練習法を、自分なりにアレンジしている就活生もいます

ここでは面接経験者が実際にどのように練習方法を発見したか聞いてみましょう。自分の面接練習に取り入れられそうなものがあれば、ぜひ実践してみてくださいね。

キャリアステージ編集部

面接練習をするときに、練習方法はどのように見つけましたか? 人から教わった、自分で調べた、自己流を編み出したなど、自由に教えてください。

M・W 学習院大学

基本的には一人で脳内面接のシミュレーションを繰り返していました。就活の軸、志望動機、キャリアプラン、他社選考状況、ガクチカを一つひとつの企業ごとに言えるように頭の中で考えていました。

H・I 4年制大学

練習を自己流でおこなっていました。就職活動以前から、たくさんの面接を受けた経験があったので、就職活動用にアレンジしてとにかく「短く、わかりやすく」話せるように練習していました。また、面接前には必ず自分が話している様子を録音し聞き返して、くり返し練習するようにしていました。

Web面接の面接対策方法を知りたい人は、次の記事をチェックしてみてください。対面面接とは違うポイントがあるかもしれませんよ。
Web面接を完全制覇|経験者が教える対策・マナー・トラブル対処法

面接練習はひとりでした? 複数人でした?

面接の練習は一人でも、複数人でも可能です。一人で実践するときはセルフチェックができるように工夫が必要ですが、スキマ時間に簡単に実践できるというメリットもあります

相手がいる場合は客観的な視点からアドバイスをもらえるため、効率よく苦手な部分を知ることができます。相手を見つけるのに時間がかかったり、友人に声をかけづらいという人は、就職エージェントサービスを積極的に利用してアドバイスをもらうのも効果的ですよ。

それでは経験者は誰と、どのように練習をしていたのか聞いてみましょう。

キャリアステージ編集部

面接に備えて練習をするときに、ひとりで練習しましたか? 複数人で練習しましたか?

Y・M 成蹊大学

キャリアセンターの模擬面接に申し込んで、キャリアセンターの人と面接練習をしました。そのほかは一人でぶつぶつとつぶやくなどの練習をしました。

M・W 学習院大学

一人で就活をしていたので一人で面接シミュレーションを繰り返していました。企業研究では統合報告書やワンキャリアを使って企業がどのような方針を持っているのかを調べて、志望動機に一貫性を持たせられるように工夫していました。

N・T 4年制大学

基本的には一人で鏡の前で練習していました。面接直前にはキャリアセンターに行き、職員を相手取って模擬面接をしていただきました。

面接練習をしてよかった?

面接練習をして良かったと感じている先輩の意見を集めました。面接練習が面倒くさく感じ、実践するまでに腰が重い人もいるかもしれませんが、「あのときの練習が役立った!」という場面は就活ではよくあることです

備えあれば憂いなし、と言うようにいざというときのために練習を積み重ねておきましょう。

キャリアステージ編集部

面接練習をして良かったと感じた瞬間はありましたか?

M・W 学習院大学

企業分析をしたうえで志望動機に説得力を持たせた話をしたとき、「なるほどね」や「うちの会社にぴったりですね」と言われたときは練習として積み重ねておいて良かったと思った瞬間でした。

H・I 4年制大学

企業の方に面接後のフィードバックで「コミュニケーション能力が高く、会話のテンポが素晴らしい」と言っていただいた時です。もちろん普段から会話のテンポが良いわけではなく、早口で話すタイプなため、面接前の練習が効果的だったと客観的な意見をいただけたのが自信にもつながりました。

いざ挑んだ面接が圧迫面接だった経験がある人もいるのではないでしょうか。圧迫面接もあるんだと思いながら面接の事前準備をしておくと、心が少し楽になるかもしれません。次の記事で圧迫面接について解説しているので、併せて読んでみてくださいね。
圧迫面接に遭遇したら? 経験者から学ぶ面接官への対処法

面接練習をする上で、面接の所要時間ごとに抑えるべきポイントを理解しておくことは大切なことです。次の記事で詳しく解説しているので、ぜひチェックしてみてくださいね。
面接の所要時間や理想の到着時刻は? 面接時間に関する実態を調査!

面接練習の事前準備編:効率的に練習をするために必要な準備を整えよう

すぐに面接練習を始めると、あれもこれもとやるべきことが多く見えてしまい、途中で挫折してしまいます。まずは練習のための下準備として必要なものを揃えましょう。

面接練習をするとき、マストで用意するのは、想定質問への回答と、面接マナーを確認することの2種類です。

それぞれ、具体的に何を用意すればいいのかを紹介します。

面接練習の事前準備編の画像

想定質問への回答

まずは実際の面接で頻出する質問に対する答えを用意しましょう。企業によって、質問の数や内容、聞き方などはさまざまですが、以下に面接の中で聞かれやすい質問例を紹介します。

<面接で聞かれやすい質問>
・自己紹介をしてください
・自己PRをしてください
・志望動機を教えてください
・キャリアプランを教えてください
・入社後に携わりたい事業を教えてください
・長所と短所を教えてください
・就活の軸は何ですか
・学生時代に頑張ったことを教えてください
・現在の就活状況を教えてください

中でも特に聞かれやすく準備が必須の質問は、自己紹介、自己PR、志望動機、将来ビジョンです。ここからは、それぞれの回答を考えるときのポイントや例文を紹介します。まだ、想定質問への回答準備が整えられていないという人はぜひチェックしてみてくださいね。

このほかにも、「最後に一言ありますか?」と質問されることがあるかもしれません。最後に一言は、強い印象を持ってもらうために、大切なポイントです。次の記事で、解説しているので、ぜひ読んでみてください。
成功談から学ぶ! 面接の「最後に一言」ウケがいい回答とは

次の記事では、就活生が実際にされた面白い面接の例を紹介しています。こんな質問をされる可能性があることを知っておいて損はないと思うので、併せて対策してみてくださいね。
面接の面白い質問|内定者が実際に聞かれた内容と回答を徹底調査!

面接で志望動機を答える際に、どのくらいの長さが最適か疑問に思っている人は、次の記事をチェックしてみてくださいね。ベストな長さを理解して、印象に残るような志望動機を作成してみてください。
面接で志望動機を伝える際のベストな長さとは|内定者のリアルを調査

自己紹介のポイント

自己紹介では、氏名、出身大学などと一緒に、人柄や特技、研究内容などの個人的な話題で、面接官の心を掴めると良いですね。自己紹介は実際に口に出したとき、30秒〜1分ほどで話しきれる長さにすると、まとまりが良くなります。

自己紹介の例文

○○大学○○学部○○学科に所属している○○と申します。大学では主にフランス語の勉強をしており、今は教授のもとで地方言語について研究したり、実地に赴いてフィールドワークをしたりしています。本日は面接のお時間を頂き、ありがとうございます。よろしくお願いします。

面接の自己紹介は自分の個性を知ってもらうチャンスです。話題によっては面接官の心をぐっとつかめるかもしれませんよ。この記事では面接経験者の実際の回答も紹介しているのでぜひ参考にしてみてくださいね。
面接の自己紹介で何を話した? リアル回答例付きで伝え方を徹底解説

「1分間で自己紹介をしてください。」と言われた際に、きちんと自分の魅力を伝えながら答えられるようにしておきましょう。次の記事で回答方法を紹介していますよ。
内定者に聞く! 1分の自己紹介で人事の心をつかむワザ|例文15選

自己PRのポイント

自分の強みや長所をアピールするとき、意識することは「聞き手が絵に描いたようにイメージできるか」です。語り手は自分が話すエピソードを体験しているため、「ここまで話さなくても伝わるだろう」と思ってしまいがちですが、面接官は数分の内容からどんな学生なのかを判断しなくてはいけません。

まずはアピールしたい内容を5W1H(いつ・どこで・誰が・何を・どのように)を意識して書き出し、「この情報だけで場面のイメージができるか」を意識しながら読み直してみましょう。

たとえば、部活の経験を話すときに「バスケ部のキャプテンをしていました」と書くよりも、「〇人が所属していたバスケ部のキャプテンをしていました」と書いたほうが、どのくらいの規模の部活かがわかります。また結果を伝えるとき「大会で優勝することができました」という表現よりも、「16チームが参加した大会で優勝しました」など数字をいれて説得力を高めたほうがイメージしやすくなります。

自己PRの例文

私の強みは組織改善力です。学生時代に、46人が所属するバスケ部のキャプテンを1年間していました。キャプテンとして指示を出していく中で、試合で勝ち抜けない理由はチーム内の連携が不足していることが原因だと気が付きました。

そこで、2カ月に一度の練習合宿を企画し、チームメンバー全員に役割を割り振り運営するチームビルディングの活動を取り入れました。その取り組みの結果、チーム内の連携や意見発信が促進し、直近で出場した地区大会では16チームのなかで優勝することができました。

自己PRとしてアルバイトの経験を話題にしたい、という人は以下の記事を参考にしてみてくだい。自己PRとして効果的にアピールするにはどうしたらいいのか、エピソードを伝えるコツを経験者のリアルなアドバイスを交えながら解説しています。
アルバイトの自己PRの作り方4ステップを解説|経験者の実回答付き

面接前の準備に書類の用意は必須です。エントリーシートに自己PRを書かなくてはいけないという人はこの記事がおすすめです。内定者から合格するエントリーシートにするためのアドバイスを紹介しているので合わせてチェックしてみてくださいね。
内定者が教える! エントリーシートの自己PRの書き方3ステップ

志望動機のポイント

説得力のある志望動機を作るには、自分の就活の軸や過去の経験への紐づけが重要です。面接官は過去の経験から感じたことと、志望理由の主張が一貫しているかを見ています

ただ志望度が高いことを伝えるだけでなく、興味を持ったきっかけや、その企業の中で何を成し遂げたいのか、どうしてほかの企業ではダメなのか差別化するなどを意識してみましょう。

志望動機の例文

御社を志望する理由は、地方創生事業に興味があるからです。私は幼少期から地方に住んでいましたが、大学入学を機に上京したとき、地方と首都圏の情報格差に驚きました。この経験から地方創生という分野に興味を持ちました。

また、塾講師のアルバイトで生徒の進学を支援していた経験から「人の選択肢を増やす仕事をする」という就活の軸があります。御社がおこなっている地方創生事業では、地方と人をつなぎながら、その地域の活性化と、移住による選択肢の提供を両立しています。御社ならではの環境で、知識や経験を培いながら地域と人の両者へ価値提供ができるよう、成長していきたいと考えています。

将来ビジョンのポイント

入社後にどのように活躍したいか、どのような人物になりたいかを問われる質問です。自分の将来のありたい姿を述べるだけでなく、どうしてそうなりたいかの理由や、それに到達するために何が必要と考えているかまでを含めて回答しましょう

将来ビジョンの例文

私は御社の中で、周囲に頼られるリーダーシップを持った人材になりたいと考えています。周囲に頼られるということは、自分に相応のスキルや知識、経験が備わっている状態だと考えています。

これを実現させるため、1年目は現場で成果を出し、3年目にはチームの指揮や企画業務を任せてもらえるように経験を積んでいきたいと考えています。また、人材育成としてマネジメントにも興味があるため、外部の研修を受けながらマネジメントスキルも培っていきたいと考えています。

パネリストに質問! 面接前はどのくらいの準備をしていた?

キャリアステージ編集部

面接の対策をするとき、質問への回答はどのくらい準備していましたか?

M・W 学習院大学

マストで用意していたのは、志望動機、就活の軸、将来のキャリアプラン、ガクチカ、逆質問、他社選考状況です。これらはどの企業を受けるにあたっても、一社ごとに準備をしていました。

N・T 4年制大学

志望動機(他社と比較して何に魅力を感じているのか)に加え、ガクチカ、自己PR、自己紹介、逆質問、自分の失敗談、就活で見ている業界について、回答を用意していました。

H・I 4年制大学

必ず用意していたのは、自己紹介、就活の軸、ガクチカと自己PRそれぞれ2つ、逆質問を5〜10個に加えて、過去3年間でされていた質問へ回答です。

想定外な質問に対しても、念のため準備しておいたほうが良いでしょう。次の記事では、「苦手な人」について聞かれたときの回答方法を紹介していますので、チェックしてみてくださいね。
厳選21例文|面接で苦手な人を聞かれたときの伝え方を内定者が伝授

面接マナーの確認

質問への回答がどんなに完璧でも、身だしなみに清潔感がなかったり、ずっと下を向いて目が合わなかったりすると、好印象にはつながらないでしょう

面接のマナーを重んじるのは、身だしなみや服装などの外見が、その人の印象を左右するからです。特に営業職や接客業など、顧客とのコミュニケーションが多い職業の面接では、身だしなみも適性の一部として重要視していることがあります。

人の第一印象に関連する、「メラビアンの法則」というものも存在します。これは就職活動やビジネスシーンでも例に上がることが多く、人の印象は視覚情報(見た目や表情)、聴覚情報(声量やトーン)、言語情報(話す内容)の3種類で構成されているという法則です。

メラビアンの法則の画像

その中でも視覚情報が与える影響は全体の55%、聴覚情報は38%、言語情報は7%と、人は情報を理解するうえで視覚から得られる情報を特に優先していることになります。

上記「メラビアンの法則」はあくまでそれぞれの影響力の強さを提示する法則なので、見た目や態度を重要視し、話す内容を投げやりにしていい、というわけではないことを覚えておきましょう。

この法則を就活に落とし込むと、スーツの着こなしや表情が視覚情報に、敬語や話すスピードが視覚情報に当てはまります。面接で好印象を持ってもらうためにも、身だしなみを整えること、話すスピードに気を遣うことなど、マナーを守れているか今一度確認してみましょう。

面接のマナーは質問への回答と違って、どの企業でも使えます。一度習得してしまえばどの面接でも通用するものなのでマスターしておくことをおすすめします。

また、具体的な身だしなみや姿勢、所作については後ほど詳しく説明するので、ぜひ参考にしてみてくださいね。

キャリアステージ編集部

面接でのマナーを習得するために実践したことを教えてください!

Y・M 成蹊大学

就活関連のコラムやYouTubeの動画を見て面接マナーを勉強していました。特にYouTubeは面接マナーを実演してくれるので実際にどう動けばいいのかなどが想像しやすくおすすめです。

M・W 学習院大学

マナーを習得する際におこなったこととしては、YouTubeで「就活面接マナー」と検索して動画を参考にしたことです。面接やマナーに特化したチャンネルもあるので、それを視聴していました。

M・M 大阪大学

SNSやYouTubeの就活関連のアカウントから面接マナーを学んでいました。言葉遣いは就活を始めたころから、大人が使う言葉を意識していましたし、言葉の選び方や敬語の使い方などをだんだんと自分のものにしていきました。

面接ではスーツの着こなしといった服装も、評価の一部になります。この記事では面接ごとに適した服装のマナーについて解説しているので面接前に自分の着こなしが正しいのか、今一度チェックをしてみましょう。
面接の服装は実際何を着た? 失敗しない服装と状況別のポイント解説

面接の事前準備についてもっと詳しく知りたい人は、次の記事もチェックしてみてくださいね。面接準備には、大きく2種類に分かれていますよ。
面接の準備はこれでOK! 回答例や持ち物を体験談から徹底ガイド

マナーや見え方で注意することの一つとして、身振り手振りも挙げられるかもしれません。オンライン面接などで注意する点などを次の記事で解説しているので、併せて読んでみてくださいね。
面接で身振り手振りが有効な5つのタイミング! 内定者の体験談付き

面接練習の基礎編:3ステップで自分の課題を見つけよう!

課題を知るための3ステップの画像

想定質問への回答と面接のマナーを確認したら、いよいよ基礎的な面接練習をしてみましょう。この基礎練習では自分の課題を確認する目的があります。

自分の課題がわからないままだと、無意識に同じ失敗を繰り返してしまったり、書類選考は突破できるのに、面接になると不合格になったりという事態になりかねません。より効果的な面接練習にするために、何ができて何が苦手なのか、自分の現在地を正しく把握しておくことが重要です。

課題や苦手なことの発見はたったの3ステップでできるので、やり方を読んでから実践してみましょう。

ステップ①準備した回答を本番通りに答えて記録する

事前に準備した回答を、本番で聞かれたときのように声に出して回答してみましょう。重要なことは、回答している様子を記録して、あとから見返せるようにすることです

一人でおこなう場合は、客観的に自分の姿勢や身だしなみを確認できるよう、体全体が画面に収まるようにパソコンやスマートフォンの画角を調整しましょう。面接官の位置を想定して機材を置けば、話し方や声の大きさもチェックできます。置く位置が決まったら、そのまま録画、録音を開始しましょう。

複数人で練習する場合は、面接官役と学生役に分かれて面接のデモンストレーションをします。面接官役の人は、あとからフィードバックができるよう、「自分が面接官だったら採用したいと思うか」を意識しながら、気がついたことをメモしておきましょう。

たとえば、「質問に答えるときに下を向いてしまうことがある」「声が小さくて聞こえない箇所があった」「無意識に口癖が出ていて気になった」など、本番でもしてしまいそうな行動があれば、書き残していきます。見返すために紙に残しすなど、いつでもチェックできるよう、お互いのスマホのメモに残すのもおすすめです。

また、面接官役は質問の回答に対して深掘りする質問をしても良いですね。アドリブで聞かれた質問に対して、一貫した内容で答えられているかもチェックしてみましょう。

ステップ②話し方・姿勢・内容の3点を確認する

面接練習の振り返りチェックリストの画像

次のステップでは、ステップ①で記録したものを見返していきます。

注意するポイントをまとめたチェックリストを参考に、自分が面接官にどう映っているかを客観視していきましょう。ここでも大事なことは、「自分が面接官だったら採用したいと思うか」という観点です。

話し方では、面接官が聞き取れるスピードか、所どころ聞き取れない部分はないかを注意します。また、適切な声量で話せていてもロボットのような読み上げになっていないかなど、抑揚も意識することが大事です。

ほかにも背筋を伸ばした姿勢をキープできているか確認したうえで、不安や緊張で表情が固まっていないか見返してみましょう。

もし、見ていて「印象が良い」と思えることが見つかれば、そのまま面接で活かせるようにメモを取り、次の練習でもできるように覚えておきましょう。自分では採点が甘くなってしまうと感じる人は、家族や友人にアドバイスをもらうのも良いですね。

ステップ③面接で落ちる原因や課題を洗い出す

ステップ②の振り返りをもとに、いよいよ課題を抽出していきましょう。チェックリストを用いて、できていないこと・いまいちだと思った項目を記録していきます。チェックが多いと落ち込んでしまうこともあるかもしれませんが、最初からすべてを完璧にこなせる人はいないので、伸びしろととらえましょう

振り返りをおこない、話し方・姿勢・内容のなかで、チェックが多かったものがあなたの課題になります。話し方と姿勢は、後ほど課題別の解消法を紹介するので、記事を読み進めて練習法を確認してみてくださいね。

もし、内容に多くチェックがついた人は、事前準備編の回答を考える段階に戻り、回答がわかりやすくなるように編集していきましょう。同じ個数のチェックがついた場合は、練習に優先順位をつけるのがおすすめです。

面接の練習で工夫したことは? パネリストの面接対策を紹介

Y・M
Y・M
成蹊大学/法学部
自分を客観化するための練習や振り返りが重要

私は、大学のキャリアセンターのオンライン模擬面接に申し込んでアドバイスをもらいました。

自分では気が付かなかった改善点がたくさん見つかったうえに、カメラの目線や敬語の正しい使い方など細かい部分までアドバイスをしてくださった印象があります。気軽に申し込むこともできたので、その点もとてもよかったと感じています。

ほかにも、自分でガクチカや志望動機を話しているところを動画にとって、それを見返したりしていました。表情が暗かったり言葉に詰まっているところは直して、また動画を録る、という流れを繰り返しました。だんだんと練習していくうちに、自信をもって面接に臨めるようになりました。

M・W
M・W
学習院大学/文系学部
自分なりの情報整理をしてから練習すると効果的

私はインターン当初から本選考まで業界・業種を絞らずに選考に臨んでいたので、各業界に関心を持ったきっかけなどを整理するのが大変でした。くわえて、各業界・各企業の志望動機を考えることも苦手でした。

そのため、対策として一社ごとのワードファイルを作り、なぜその業界に興味を持ったのか・なぜその企業が良いのかを整理して話せるようにしていました。

面接はオンライン形式が9割ほどだったので、面接前に用意したワードファイルを見て情報を整理してから臨むようにしていました。

面接練習の実践編:先輩たちも試したおすすめ練習法13個を紹介

面接練習の実践編で課題が見つかったら、次はその課題を解消する段階に移りましょう。

ここでは、面接を経験した先輩が実践していた練習法を、課題別・選考形式別にあわせて13個紹介していきます。課題や面接の形式にあわせて選んでみたり、練習法をアレンジしたりできるので、ぜひ挑戦してみてくださいね!

課題別の練習方法8選:重点的に取り組むことで練習効率アップ!

面接練習の基礎編で、自分の課題が浮き彫りになったかと思います。

ここから先は先輩が実践した方法を交えながら、話し方や口癖、表情や姿勢の練習方法を8個紹介していきます。中にはすぐに実践に移せる練習もあるので、課題にあわせて実践していきましょう。

話し方に自信のない人向け:相手に伝わりやすい話し方の練習法

話し方に課題を感じている人は、スマホを使って練習する方法が効果的です。スマホを使用することによって、簡単に自分の話し方を確認できるうえに、面接官へ声が届いているのか声量のチェックもすることができますよ。

ここでは、スマホを用いて簡単にできる練習方法を2つ紹介します。

①録音して話し方を確認する

スマホの録音機能を使用して、質問された想定で録音を取っていきます。この時、スマホを自分の近くに置いてしまうと、どこまで声が通っているかなどの声量がわからなくなるので、面接官との距離を考慮して置く位置を決めましょう。

面接官は学生の全身がわかるように距離を置いて座っているため、対面面接では相手まで1~3メートルほどの距離があります。家の中で練習する場合は机や家具一つ分を離してスマホを置くようにするのがポイントです

②音声入力で滑舌の確認をする

また、スマホの音声入力機能を使用して、滑舌や伝わりやすさの確認もできます。音声入力アプリや、ブラウザの検索時に出てくるマイクのマークから、自分の声を文字に起こしてもらう練習法です。

自分の回答を一通り読み上げ、音声入力された文字と照らし合わせたときに間違っている箇所があれば、発音や滑舌、文章を区切るタイミングで不明瞭に聞こえている可能性があります

M・W
M・W
学習院大学/文系学部
話し方は意識しながら口に出して練習していた

相手にわかりやすく話せるように取り組んだことは、結論ファーストで端的に話すことを意識したことです。

たくさんの企業の面接を受けながら、そのような簡潔な話し方ができるようにトレーニングしていました。また、上手く話せなかったと思った面接があったときは、すぐに「もう一度チャンスがあるならどのような話し方をするか」を振り返りながら口に出して練習していました。

また、答えられなかった質問は忘れないうちにメモをして次に同じことを聞かれた時には回答できるようにストックをしていました。

H・I
H・I
4年制大学/国際教養学部
録音の聞き直しと台本作りが練習のカギ

話し方の練習をするとき、スマホでの録音と台本の準備をしました。相手にどのように聞こえているのかを認知するために録音をし、それを聞き返す作業を必ずおこなっていました。

工夫した点は、聞き返しているときにどこを直すのかを具体的にすることです。これをすることによって、確実に相手に伝わる話し方を作れたのと、一回の所要時間が30分程度なので、面接の3日前〜当日までに気軽に練習ができます。

また、台本の準備は各社の過去の質問をインターネットで検索し、どんな内容を話すかを想定して準備していました。ここで工夫していたことは企業のビジョンと、人事はどんな人がほしいのか、求められる人物像を深掘りして考えていました。この情報収集と台本作成の所要時間は1〜2時間だったのですべての面接の前に週に1度程度おこなっていました。

無意識に癖が出てしまう人向け:自分を客観視できるようになる練習法

前髪を触ってしまう、体の一部をゆすってしまい落ち着きがなく見られる、つい口癖が出てしまう、などの課題はまずは自分を客観視する練習をしていきましょう

第三者の視点で見ると自分の癖や課題を見つけやすくなるので、怖がらずに振り返りをしてみてくださいね。

③鏡を使ってセルフチェックする

鏡を使って練習します。自分の表情や話す内容を自分自身で確認しながら話しつづけ、体のどこかを触らない、動かさないように意識しながら練習をしていきます。

無意識で髪を触ってしまったり、体の一部を動かしてしまったりするのであれば、それがおこるタイミングを確認して、「次は気を付けるぞ」という意識を持ちながらくり返していきます。

意識することで一度は直っても、日をあけるとまた無意識に癖が出てしまう場合があるため、何日かおきに反復するのが理想的です

ひとりで実践しているとだんだんと慣れてくるので、緊張感がなくなってきたら、家族や友人に目の前で見てもらうなど応用していきましょう。

④癖のカウントを減らしていく

PCやスマホの会議ツールを使用して録画をします。本番さながらに一通りの回答を読み上げ、録画を見て癖のカウントをしていく練習です。

実際に数字でカウントしてみると、練習しているときよりも多く感じたり、自分の知らない間に口癖を発していることにも気が付きます。録画をしてカウント、をくり返しながら、「次は〇回までに収める」と細かく目標を決めると、カウントが減ったときに達成感を得られるのにくわえて、自分への意識付けになります。

口癖は自覚すると、日々の生活の中で意識して直すことも可能です。「昨日よりも1回カウントを少なくする」など毎日少しづつカウントを少なくする意識を持って取り組んでいきましょう。

M・W
M・W
学習院大学/文系学部
口癖を直すために細かい振り返りをした

大学3年夏、就活初期の段階では、面接を録音して癖が出ていないかを確認していました。

具体的な自分の癖として、回答が出てこないときに「そうですね……」と言う、話が盛り上がった時にはつい「めちゃめちゃ」と言ってしまうなどがありました。

ほかにも「えーと……」と間を開けて答えてしまうなどもあったので、これらの癖を改善するためにも、面接を録音して癖が出ていないか一人で反省会をしていました。これをすることによって、改善することができたため効果的だったなと感じています。

S・S
S・S
青山学院大学/文学部
内容の丸暗記よりも要点を理解して覚えよう

面接の想定質問を丸暗記しようとすると、思い出せなくなったときに、「えっと……」を多用してしまうので、内容を一言一句覚えるのではなく、自分がその面接で何を伝えたいのかを理解することを徹底しました。

言いたいことが自身の中で明確になると、おのずと言葉は出てきたので、やはり伝えたい内容を自分が一番理解しておくことが大事なのだと思います。また、丸暗記だと緊張しすぎて内容を思い出せなくなったときに、余計にパニックになってしまい、最悪黙ってしまう可能性もゼロではないと思うので、回答をセリフのように覚えるのは、個人的にはあまりおすすめしません……!

面接も、面接官との対話だと思うので、ある程度は準備しつつも、自分を知ってもらう場だと思って臨めたら良いのかなと思います。

緊張してしまう人向け:面接の雰囲気に慣れる練習法

面接になるとどうしても緊張して本領発揮ができない、という人もいますよね。頭が真っ白になって言いたいことが伝えられないなど、もどかしい場面や焦る場面があるかと思います。

実際の面接で場数を踏むことももちろん練習になりますが、ここでは面接に行く手段以外でできる練習法を紹介します

⑤大人と話す機会を作る

人は普段あまりかかわりのない年齢層の人を相手にするときに緊張しやすい傾向にあります。面接で緊張するのには、面接官に対して無礼を働いてしまったら、失敗してしまったら怖いという気持ちも原因の一つです。

家族や親戚、学校の先生以外で、自分より年齢の高い人と話す機会を設けるのも、面接で緊張を和らげるための良い経験になります。

具体的には、大学のキャリアセンター、就活エージェントのアドバイザーに模擬面接の依頼をしたり、OB・OG訪問や選考中の企業の人事に面談を依頼したりすると良いでしょう。

必ずしも面接対策をするのではなく、緊張を和らげるための社会経験として会ってみても良いですね。

模擬面接をしたいけど、どうやったらいいのかわからないと思っている人は、次の記事をチェックしてみてください。実施方法について解説しています。
模擬面接は必須? 内定者に聞いた実施方法と就活に活かすコツ

⑥自分の落ち着くペースを見つける

面接官を前にすると、どうしてもすぐに的確な回答をしなくてはいけないというプレッシャーを感じがちです。しかし、焦りでペースを失ってしまうと、だんだんと面接の話題に追いつくことに必死になり、パニックになってしまいます。

練習とは異なりますが、面接中に回答に困ったときは「少し考えてもよろしいでしょうか」と前置きを入れることもできます。焦りを感じそうであれば、自分のペースを取り戻すために断りを入れることも視野に入れておきましょう。

面接の緊張を無くす方法として、以下がおすすめです。

簡単にできるリラックス方法
・深呼吸をする
・気分を切り替えるためのルーティンを作る
・うまくいった面接を振り返る
・体を動かしてほぐす

面接の空気や雰囲気に呑まれてしまうという人は、自分のペースを掴めるようにルーティンを作ってみましょう。たとえば、話を始める前に深呼吸をする、緊張を感じたときはいつもより少しゆっくり話す、回答をする前に一拍間を置くなどです。普段の練習から取り入れておけば、当日はいつもの通りルーティンをおこなうだけで心が落ち着きますよ。

また、面接前にすぐにできるリラックス法を試すのもおすすめです。好きな香りを嗅いだり、好きなアーティストの音楽を聞いたり、目を閉じて瞑想の時間を取るのもおすすめです。

ほかにも手ごたえのあった面接や、結果が合格だった面接を思い出して、イメ―ジトレーニングをしたり、体を動かしてほぐしたりすると、気分転換になりますよ。面接のあとに、自分へのご褒美や予定を入れておくと、楽しみが増えてポジティブな気持ちで面接に挑むこともできます。ぜひ参考にしてみてくださいね。

M・W
M・W
学習院大学/文系学部
緊張に対抗するには練習あるのみ

私も就活初期の段階では、志望度が高い企業の面接になればなるほど緊張していました。そのため、緊張を感じないくらい志望動機や就活軸、ガクチカなどをスラスラ話せるように練習していました。

緊張に対処する方法は「私はこれだけ練習したんだから大丈夫」と自信をつけて面接に挑むしかないと思います。

ただ、一定の緊張感があった方が良い場合もあると思っているのと、ほかの企業の選考を受けながら回数を重ねることで、柔軟な答えができるようになるので、「焦る緊張」にならないように注意するのがコツだと感じます。

S・S
S・S
青山学院大学/文学部
イメージトレーニングで不安を徹底的になくした

就活時に、「面接の雰囲気に慣れるため友人や先輩に依頼して面接練習をしてください」とキャリアセンターや就活アドバイザーからよく言われていましたが、コロナ禍だったこともあり一人でしか面接練習をしませんでした。

もともと人と話すことが苦手でないという性格も相まって、結論、一人での面接練習でも何とかなりました。そんな私が面接練習をしたときに注意したポイントを紹介したいと思います。

面接練習方法
・鏡の前でおこなうこと
・面接を想定した服装・髪型でおこなうこと
・ストップウォッチで時間を測ること
・回答が止まってしまう箇所
=深掘りが足りていない・自分の理解が不足しているところなので、もう一度紙に書き出すなどして内容をブラッシュアップすること
・面接前日には必ずおこない、イメージを作っておくこと
・1回の練習時間を決める(30分だけ)など

面接練習はただ実践するだけでは流れるように終わってしまいます。細かな点を意識して練習を続けていくことが重要なのでぜひ意識してみてくださいね。

表情管理や姿勢を保つのが苦手な人向け:好印象な態度・姿勢を生む練習法

好印象な表情を作るポイントの画像

面接での表情やマナーを守った綺麗な姿勢は好印象につながります。しかし、長時間笑顔でいることを難しく感じる人や、気を抜くとつい無表情になってしまうという人もいるでしょう。

ここでは、面接中の好印象につながる表情のポイントや、姿勢の作り方を解説します。笑顔や姿勢は練習をすることで改善が見込まれる要素が大きいので、ぜひチャレンジしてみてくださいね。

⑦自分の姿勢や態度を写真にとる

姿勢や態度を確認するのには写真を取ることが有効です。スマホなどの自撮りでは、ひとりで撮影すると全身が映らない可能性が高いため、なるべくほかの人に撮影してもらいましょう。

撮影するときは正面、横、肩から上などさまざまなアングルから客観的に見れるようにしましょう

実際の面接では正面しか映りませんが、無意識に体の部位を動かしていないかなども面接の態度として評価される点です。練習で録画をするときは、違うアングルや正面以外の視点でチェックする機会を作るのも良いですね。

⑧表情や相づちは適切か確認する

面接官から好印象を抱いてもらうには、相づちや笑顔などの表情の練習が非常に重要です。無表情でコミュニケーションを取っていると不愛想に見えたり、本当に話を聞いているのか面接官が疑問に思う可能性があります。

表情を作るのが苦手な人は、ずっとにこやかな笑顔でいることに疲れてしまうかもしれません。しかし、入退室や面接官に挨拶するタイミング、お礼を述べる、質問への回答を発言するなど、面接のマナーを求められるタイミングではなるべく笑顔を見せることを意識しましょう。

終始笑顔でいるのは悪いことではありませんが、真剣な話題について話すときに笑っていると、誠実さや真面目さが伝わりづらいことがあります。笑顔でいるか、真顔でいるかは質問の内容や会話の雰囲気によって使い分けをするのがおすすめです。

また、笑顔と言っても大きく口を開けて笑ったり、げらげら笑ったりするのは、面接では良い印象になりません。「あ・い・う・え・お」の「い」を発音するときの口の形を、上の歯だけ見えるように調整した状態が笑顔として適切でしょう。

ただし、意識しすぎたゆえのぎこちない笑顔や「練習しました」と言わんばかりの笑顔では自然な表情とはかけ離れてしまいます。あくまで、自分が一番自然な笑顔に近いと思う表情をさがしてみてください。面接練習をするときは、気が抜けていつもの表情に戻っていないか、口角をあげて話すことができているかなどを重点的に確認しましょう。

M・W
M・W
学習院大学/文系学部
リアクションは相手に伝わるように加減しよう

集団面接の場合は、好印象を残すために、ほかの生徒が話している間は大きめなリアクションを取りました。

具体的には、大きくうなずいて相づちを打つ、驚きの表情や笑顔はいつもより大きめに取るなどです。オンライン面接では画面越しのコミュニケーションになるので、通常の1.5倍くらいのリアクションを取るのが適切かなと思います。

また、逆質問で社員が話しているときは、相槌を打つときに「うん、うん」と言いすぎないように注意し、逆質問への回答を基に、会話ベースになるようなコミュニケーションを取っていました。

M・M
M・M
大阪大学/外国語学部
表情管理と適度なタイミングの相づちが重要!

私は緊張すると顔が引きつって固まってしまうタイプなので、とにかく表情や笑顔で面接に臨むことを気をつけていました。

また、邪魔にならない程度の相槌もしっかり意識していました。相槌をしすぎても過剰に思われて印象が悪いと思ったので、「適切なタイミングで相づちを打つ」というのを心掛けていました。相づちは普段人と話すときにも意識できます。

また、面接官は目上の人なので、動作一つ一つが失礼にあたらないかを終始考えながら行動していました。

面接形式別の練習方法5選:どんな面接でも対応できるようにポイントを押さえよう!

ここまでは課題別の練習方法を紹介してきました。自分の課題を克服できたら、どんな面接でも焦らずにアピールができるよう、もう一歩踏み込んだ練習をしてみましょう。

面接の形式が、対面面接かオンライン面接かによって、事前に練習することが変化します。どちらの形式でもに対応できるように、余裕をもって練習をしていきましょう。

そもそも面接の流れがわからない、という人はこの記事を参考に予習をしておきましょう。面接の流れやマナーを知っておくだけで、練習のときによりイメージがしやすくなりますよ。
面接の流れ|基本の流れからレアケースまで体験談付きでマナーを解説

対面面接の場合

お辞儀の角度と使用場面の画像

実際に企業に赴いて面接をする場合、面接の質問だけでなく、基本的な所作ができているかも評価の対象になります。所作は一日の練習だけで身につくものではないため、体を何度も動かして身に付けていきましょう。

入退室や椅子の座り方など、普段の学生生活ではあまり親しみの無い所作にも気を配れるようになると、面接でも自然と綺麗な所作で対応することができますよ。

①入退室の所作の練習

面接の入退出マナーの画像

入退室時のマナーには以下が挙げられます。入退室の流れをおさらいし、家のドアを使用して練習してみましょう。練習にはコートやバッグなど、実際に面接のときの持ち物を用意するとよりリアルな練習ができます

入室するとき:
①ドアを3回ノックし、「どうぞ」という返事を聞いてからドアを開けます
②「失礼します」と言い、後ろ手にならないよう、なるべく面接官に背中を向けないように気を付けながらドアを閉めます
③面接官が座っている方向へむき、その場で会釈をします
④氏名と大学名を延べ、「本日はよろしくお願いします」と挨拶をして、再度お辞儀敬礼をします
⑤「おかけください」などの椅子に座る指示を聞いてから、「失礼します」と伝え、会釈をしてから着席します

退室するとき:
①椅子に座った状態で「本日は面接のお時間を頂きましてありがとうございます」と面接へのお礼を述べます
②立ちあがり、敬礼をしてから、荷物をもってドアに向かいます
コートなど上着がある場合はその場で着用せず、手にかけて退出しましょう。また、このときもできるだけ面接官に背中を向けないように気をつけましょう
③「失礼しました」と述べ、静かにドアを閉めます。なるべく音を立てないようにゆっくりと閉めましょう

②声量の確認

対面での面接の場合は、面接官が座っている場所と自分の席に距離があります。そのため、小さい声で話してしまうと、相手に声が届かず、コミュニケーションが円滑に進みません

自分の声量で相手に声が届いているか、話しているうちに語尾が尻すぼみになっていないか、だんだんと声が小さくなっていかないかなどは練習段階で確かめておきましょう。練習方法の①や②で紹介したスマートフォンの録音機能を使ったり、誰かに協力してもらって声を通す練習をしても良いですね。

相手に届けるための声量を出すには、姿勢・口全体の動かし方の2つが重要です。姿勢に関しては背筋を伸ばし、腹筋に力を入れながら、喉に空気を通すイメージで発声してみましょう。

加えて、口全体の筋肉が凝り固まっていると舌の動きが鈍くなり、十分な声が出ていても内容が聞き取りづらくなります。発声練習をする前は、口を大きく開けてゆっくり「う・え・お・あ」の順で発声してみましょう。口角全体を動かし、筋肉をほぐすことを意識して実践してくださいね。

ここでは、経験者が対面面接だからこそ練習したことや、練習にあたって用意したものを聞いてみましょう。

M・W
M・W
学習院大学/文系学部
最低限のマナーの確認は忘れずに

対面面接だからこそ注意したことは、やはり身なりと所作だと思います。身なりに関しては、アホ毛がでていないか、スーツにしわが無いか、全体を見たときに不潔に感じないかを気にしていました。

また、所作に関しては、面接のノックの回数を確認する、「お掛けください」といわれるまで椅子に座らないなどの細かいマナーを意識していました。女性の場合は足をそろえて座る、男性の場合は少し足を開いて座る姿勢が一般的なので、そういった細かな点も意識すると良いと思います。

Y・K
Y・K
4年制大学/文系学部
身だしなみはしっかりとチェックしよう

対面の面接で一番大事なのは身だしなみだと思います。スーツ、ネクタイ、髪型などがきちんとしているか、実際に家で着用して確認するようにしました。

また、ほかには入退室の仕方や目線の配り方、声の大きさをどれくらいにするかも考えながら練習していました。面接官が複数人いた場合は、しっかりと全員に均等に目を向けられるような練習もして、入退室に関してはインターネットで調べ、それを覚えるように心がけました。

声の大きさに関しても、「できる限り大きく、しっかりとした声で話す」という意識を持ちながら練習していましたね。

オンライン面接の場合

近年はオンラインで面接をする企業も増え、足を運ばなくても面接ができるようになりました。しかし、専用のツールを使用したり、画面越しに相手がいたりするからこそ、注意しなくてはいけないことがあります

ここでは、オンライン面接だからこそ必要な準備や練習方法をまとめました。

③入退室時のあいさつとカメラに目線をあわせる練習

まずは入退室時の挨拶です。オンライン面接では機材のトラブルや接続不良を確認するために、時間に余裕をもって入室をしておくように促す企業が多くあります。

「開始時間まで余裕がある」と思っていると、予期せぬタイミングで面接官が入室したり、接続したら既に面接官が控えていたり、というケースも存在するため、入室前や面接官を待っている間は、正しい姿勢のまま控えていましょう。

面接官が入室してきたタイミングで、「初めまして、○○と申します。本日はよろしくお願いします」という簡単な挨拶とともに、会釈ができると好印象につながります。また、遅れてしまった場合は「遅れてしまい、申し訳ありません。本日面接のお約束がある○○と申します。」と入室後すぐに謝罪をし、画面越しに頭を下げるようにしましょう。

面接終了後も、ただ接続を切るのではなく「本日はお時間を頂きありがとうございました。失礼します。」と発言してから面接室を退出し、最後まで見られている意識を忘れずに行動するのがおすすめです。

また、オンライン面接では画面越しに相手がいるからこそ、視線に注意しなくてはいけません。

面接中はつい画面の中央を見つめがちですが、それでは面接官の画面で視線が合っていないため、機材やPCに詳しくない人には視線が外れていると思われてしまいます。質問への回答や会話をするときはなるべくカメラに視線を合わせながら発言してみましょう。

第一印象を決める入室時のあいさつはとても肝心になります。どういった印象を与えられたら良いのか次の記事を読んでしっかり理解してみてくださいね。
面接は最初の挨拶が肝心|内定者の挨拶をヒントに面接官の心をつかもう

オンライン面接の経験者に聞く! 事前にどんな練習をした?

キャリアステージ編集部

オンライン面接だからこそした練習や用意したものがあれば教えてください!

Y・M 成蹊大学

オンライン面接のために練習が必要だったことは、自分の画面の映り方を確認することです。画面の映り方ひとつで印象はすごく変わると思うので、面接で使うツールを一人で開いて画角や明るさなどを調節しました。

オンライン面接の準備についてパネリストからのアドバイス

M・W
M・W
学習院大学/文系学部
事前の準備と私用ツールの設定を確認しておこう

オンライン面接だからこそ練習が必要だったことがいくつかありました。まずは、部屋の照明です。自撮りのためのライトを買い、なるべく自分の画面映りが良くなるように工夫していました。

また、指定されたURLから入室するため、そのURLが正しく起動するかを10分前に確認し、一度実際に入室してみて、使用できるか試していました。

企業との面談は、ZOOMとTeamsのミーティングが使われることが多かったので、壁紙を設定する方法を練習してみたり、明るさを変えたりなど試行錯誤して、事前の設定にもこだわっていました。

グループディスカッション・集団面接の場合

グループディスカッションや集団面接は複数人でおこなうので、事前にシミュレーションをしていても想定と違っていた、ということは多くあります。

当日一緒に面接する受験者によっても雰囲気や流れが変わることがあるので、臨機応変に対応できるような対策をしましょう

ひとりでできる練習として、以下が挙げられます。

④グループディスカッションの場合:選考の目的と大まかな流れを掴む練習

グループディスカッションで評価される「他社への配慮」とは

グループディスカッションは、一緒に取り組む人や議題によってさまざまな展開が考えられるため、本番を完璧に想定した対策をすることは難しいでしょう。しかし、グループディスカッションの目的や大まかな流れを正しく把握しておくことで、場を円滑に進めることができます。

まずはグループディスカッションを実施する目的を確認します。企業側は受験者に課題解決能力や関係構築力があるかを判断しています。グループディスカッションの議題には、明確に答えが出ない問題も多くあり、限られた時間の中で何を問題として設定し、どのように結論付けていくかの過程を見ているのです。また、同じチームの人間とうまく関係構築をしながら接することができているかを確認しています。

また、グループディスカッションの大まかな流れは以下の通りです。

グループディスカッションの流れ:
①お題が出される
②チーム内で役割分担をする
③お題に対して課題設定をする
④議論をし、チームで結論を導く
⑤結論とそこに行きついた経緯を発表する

議論を発展させたり場を仕切る進行役や、時間配分を管理するタイムキーパーなどの役割を買って出たり、発言をしていない人がいないように声かけをするなど、自分がグループの中でできることをあらかじめ想定しておくことが大切です。

もしグループの中で役割がなくても、自分一人で話し続ける、極端に議論に参加しないなどの行動は控えましょう。

グループディスカッション自体が初めての人が多い場合は、何から手をつけて良いかわからず、場が膠着することがあるため、積極的に進行役を買って出るのも一つの手段です。もし経験者がいる場合は、未経験者を置いていかないように広い視点をもって取り組むなど考えられるパターンを想定して、どんな立ち回りをするか考えておきましょう。

グループディスカッションでは出される議題やチームのメンバーによって臨機応変に対応しなくてはいけないことも。この記事ではグループディスカッションの効果的な進め方やコツを紹介しているのでぜひ参考にしてみてくださいね。
グループディスカッションの進め方|内定者に聞いた頻出トラブルとは

初めてグループディスカッションを受けるときでも、コツをしっかり理解しておけば安心です。次の記事で、詳しく解説しているので、チェックしてみてください。
初めてのグループディスカッション|体験談から知る当日までの歩き方

⑤集団面接の場合:逆質問の準備や相づちを打つなどの所作の練習

集団面接は、面接官に対して2〜3名の学生が同じタイミングで面接を受けます。そのため、一人あたりのアピール時間が短いことが特徴です。自分の話す時間が長すぎると、それだけでほかの受験者のアピールタイムを奪ってしまうため、「自分本位な学生」という評価につながりかねません。あらかじめ回答を短くして、1~2分程度で話しきれるように編集しておきましょう。

また、集団面接は一緒に受験する学生と比較して評価をされることが多いため、逆質問の機会があれば、差をつけるために積極的に質問をしましょう。このとき、調べればすぐに回答がわかってしまう質問は避け、実際に働いている面接官だからこそ、という話題を用意するのがおすすめです。逆質問の例としては以下が挙げられます。

  • 社員に多い性格や志向性
  • 活躍している社員の人物像
  • 面接官の入社の決め手
  • キャリアアップの例
  • 会社の雰囲気
  • 企業の将来ビジョンや展望
  • 入社前に必要になる知識や資格


また、面接中、自分以外の受験者が回答しているときは所作に気をつけましょう。面接官も発言している学生の方向を向いているので、自分の態度をすべて見ているわけではありませんが、下を向いたり、部屋の中を見渡したりせずに「しっかりと聞いている」という姿勢を見せられるようにするのがマナーです。
このとき、対面面接の場合は話している人の方向に頭を向けて、相づちをしながら話を聞き、オンライン面接の場合は画面越しに相づちがわかるようにして、うなづくなどすると所作として自然になります。

椅子に座っているときは、下半身ごと体を向けるのではなく、発言者の方向を向くのがコツです。椅子に着席した後、頭を向けることで姿勢が崩れないか、その状態で段々と目線が下に下がらないかを事前にチェックしておきましょう。

ここでは、集団面接での逆質問について紹介していますが、結果が内定に直結する最終面接での逆質問についてもぜひ事前にチェックしてみてください。次の記事で紹介しています。
最終面接の逆質問40選|内定者に聞く「自分を売り込む逆質問」とは

グループディスカッションへの事前準備は何をすれば良いの?

個別の面接とは違い、グループディスカッションや集団面接では当日注意しなくてはいけないことや、事前に準備することが異なります

面接の経験者はどのような準備をしたのか、聞いてみましょう。

M・W
M・W
学習院大学/文系学部
グループディスカッションのお題を確認して対処できるようにした

事前に用意したこととして、グループディスカッションの流れを確認していました。また、その企業が過去に課していたグループディスカッションのお題が、売上を向上させるような題なのか、新規事業立案の題なのか、リーダに必要な要素を考える題なのかをなるべく調べるようにしました。

24卒の先輩が書いたメディアなどを参考にしてたのですが、それぞれの題によってグループディスカッションの進め方が異なるので、それぞれの展開やある程度の流れを確認しておきました。また、他人に情報を共有するときのために、内容をドキュメントにまとめるなどの工夫をしていました。

集団面接への事前準備は何をすれば良いの?

集団面接の場合、自分以外にも面接を受ける学生と一緒に評価されることになります。そのため、周囲との相対的な評価になりやすく、発言の時間や発言者に対する姿勢なども面接官が確認しているポイントになります

グループディスカッションや個別面接と異なり、どんなことを意識して臨むのが適切なのか、パネリストに聞いてみましょう。

M・W
M・W
学習院大学/文系学部
ガクチカと志望動機に一貫性を持たせて最大限のアピールを

集団面接の場合、受けている生徒の人数にもよりますが、大体2~3名の学生と一緒に面接することが多く、面接時間は30~50分程度が多かったです。

所要時間と人数の関係で、一人当たりに割ける時間が少なく、質問も事前に決められているケースが多いと思います。

限られた時間でアピールにつなげるためにまず重要なのが、ガクチカと企業への志望動機です。志望動機とガクチカには一貫性を持たせると、短い時間の中で納得感を出せると思うのでおすすめです。加えて、逆質問の時間があればなるべく積極的に質問した方が好印象につながるため、逆質問はしっかり用意していきましょう。

集団面接についてもっと詳しく知りたい人は、次の記事もチェックしてみてください。入退室で気を付けるべきポイントや、よくされる質問などを紹介していますよ。
集団面接の流れ・マナーを失敗談から学ぼう|オンラインの場合も解説

経験したからこそ伝えられる失敗談! 面接練習をするときのNGパターン

面接練習をするときのNGパターン

どんなに時間をかけても、間違った方法や環境で練習をしていると効果は半減してしまいます

ここからは、面接練習をするときの注意事項を解説するので、自分の練習方法が当てはまっていないか確認してみましょう。

まずは、緊張感のない環境で練習をしないように心掛けてください。リラックスできるリビングでの練習や、自分の知っている場所での練習は、本番の緊張感が無くつい気が緩んでしまいがちです。

また、流れや回答を丸暗記するような練習は、想定外の質問をされたときに焦って対応ができなくなってしまいます。丸暗記では一つ内容が出てこないと、すべての文章を忘れてしまうという事態になりかねないので、なるべく避けましょう。

面接回答の記憶のコツの画像

準備した回答を声に出さず、黙読のみで確認をしている人はなるべく口に出して練習することをおすすめします。回答を声に出してみると、意外と長く話している、思ったよりも滑舌が悪い、などの思わぬ落とし穴に気づくこともできるので、「回答を考えたら声に出す」とワンセットで練習することを意識してみてくださいね。

同じように、録画や録音を録って、そのまま見返していない人も要注意です。自分が映っている映像や、自分の声を確認することには恥ずかしい気持ちもありますが、他人からどう見られているかを客観視できる良い機会です。面接であなたの魅力を存分にアピールするために、練習のときだけでも集中して見てみましょう。

ここまでは、面接練習における注意点について触れてきましたが、面接練習には正解がないからこそ、経験者が「効果がなかった」と感じた練習法や「失敗したな」と反省した練習法を事前に知っておきましょう。

面接練習のときの失敗談を教えて!

D・T
D・T
千葉大学/法政経学部
友人との練習が緊張感のないものになってしまった

面接練習を友人とした事があったのですが、友人同士だったためあまり緊張感がなく、深掘りも少ない一問一答形式の面接練習になってしまいました。今考えると、その練習では自分一人で練習するのとあまり差がなかったと思います。

これを踏まえて、面接練習では、「面接官は何を知ろうとしているのか」を考えられるかどうかが非常に大事だと考えています。何が知りたいのかを考えておけば、答えを得られるまで深掘りをすることができ、面接官役も就活生側も非常に勉強になると思います。

特に面接官役を面接練習で一度はやってみると、想定質問などを考える際にとても役立つと思います。

Y・K
Y・K
4年制大学/文系学部
一緒に練習する人によっては効果がないことも……

面接練習に関して、2つの失敗経験があります。

1つ目は、相手が自分の身近な人だったときのことです。最初から知らない人と面接練習をおこなうのはハードルが高いと考えていたため、まずは先輩や友達にお願いしました。ですが、やはり顔馴染みということで、うまくスイッチを入れることができず、ダラダラと集中せずに面接練習が終わってしまいました。

2つ目は、相手にあまり面接経験がなかったときのことです。ガクチカや自己PRなど基本的なことについて質問してもらいましたが、経験が浅いがゆえに深掘りが難しく、実際に面接で聞かれるような質問はほとんどありませんでした。

これで完璧! 面接前の最終確認チェックリスト

面接前の最終確認チェックリストの画像

最後に、実際の面接前に準備ができているかチェックをしておきましょう。課題を解消した後や、バランスよく準備ができた段階で、面接までの時間でできることをまとめています。

もし不安なことがあれば、できることがないか探してみてくださいね。

企業理解ができているか

面接の前に面接を受ける企業の企業研究をやりきっているか確認しておきましょう。

最終面接では事業内容を把握したうえで入社後に挑戦したいことを聞かれたり、自社の製品やサービスを使用したことがあるかどうか、事業計画や展望についてどう思うかを聞かれたりすることもあります

企業のホームページ(HP)や採用サイトをあらかじめ確認し、競合との比較や差別化、企業理念などの理解を深めておきましょう。

より深い企業理解のために、以下はマストで確認するのがおすすめです。

  • 主力のサービス・製品
  • 利益の出し方、ビジネスモデル
  • 企業HPの先輩インタビュー記事
  • 企業の沿革
  • 過去3年以内にニュースや記事で取り上げられたトピック
  • どんな志向性の人材が多いか
  • 企業理念
  • 今後の展望や掲げているミッション、社会貢献の仕方

最終面接についてもっと詳しく知りたい人は、次の記事をチェックしてみましょう。実際に聞かれた質問とともに、合格の秘訣を紹介しています。
最終面接で合格する秘訣を解説|経験者が答えた質問14個も大公開!

自己分析の振り返りはできているか

自己分析の種類の画像

面接の前には今までの自己分析の結果や傾向を振り返っておきましょう。面接では一つの質問を発展させて、自分の経験や工夫について聞かれます。

どうしてそのような結果になったのか、失敗をどうやって乗り越えたか、何を学んだのかと想定される質問は企業や面接によって多種多様です。しかし、面接を通して「主張に一貫性があるか」は共通して確認しています

面接官はその場の対応力だけでなく、今までの回答と矛盾がないか、その場しのぎの回答ではなく、過去の経験に紐づいた主張なのかも見極めているのです。

自己分析をしておけば、突発的な質問でも要点をまとめた回答ができたり、自分の主張に説得力を持たせることも可能です。ここに大まかな自己分析の手段も紹介するので、いろいろな角度から自分を見つめてみてはいかがでしょうか。

深掘りの質問にも答えられるか

深掘りする質問の例の画像

一般的に面接では、学生が答えた回答に対して面接官が質問を派生させていく、という流れが一般的です。

たとえば、自己紹介で文学部文学科の出身だと答えた場合、何がきっかけで文学部に興味を持ったのか、その学部に入った目的は何なのかという具合に、質問を返されるということです。

上記のような深掘りをする質問に焦らず回答するには、自分の用意した回答に対して、「なぜ?」と自問自答し続けることで、対策が可能です。回答に自分で「なぜ○○だったのか?」「なぜ○○に興味を持ったのか?」「なぜ○○を研究しようと思ったのか?」などを一つずつ掘り下げてみましょう。

Y・S
Y・S
明治大学/理工学部
不安になったときはマインドセットで冷静になるのがおすすめ

私の面接練習のゴールは、「想定質問や過去に先輩が聞かれた質問に対応できるようになるまで」と決めていました。

しかし、ある程度対応できるようになっても、「予想していない質問をされたときにどうしよう……」という不安は残っていました。そんな気持ちになったときには、「やれることはやった。あとは自信をもって面接に臨もう」というマインドセットをしていました。面接の直前には、「もし不合格になっても次があるから大丈夫だ。後悔のないようにありのままの自分でいこう」とも考えていましたね。

積み上げた練習を振り返って自分の自信につなげよう
面接はとても緊張すると思います。実際、私もとても緊張しました。しかし、そこで自信を無くしてしまうのではなく、自分が今までやってきたことを全力でぶつけるくらいの勢いで臨んだほうが良い結果になると思います。

自分に自信を持つために、当日までの期間は自分が納得いくまで面接練習をすることをおすすめします。そうすれば自然と「できる、大丈夫だ」という気持ちが湧いてきます。ぜひ面接当日は笑顔を忘れず、最後まで諦めずに頑張ってください。

面接練習は課題とゴールを明確にして実践すると効果倍増! 自信をもって面接に臨もう

本番の選考は一度きりしかチャンスがありませんが、練習は何度でも失敗できます。

面接の練習で大事なのは課題を正確に把握することと、反復して継続的に実践することです。本命の企業の面接で本領発揮ができるよう、ぜひこの記事のチェックリストや練習法を参考に、自分なりの練習法や苦手の解消をしてみてくださいね。

安藤 健
安藤 健
人事コンサルタント/人事心理上級マスター
ツールや周囲の協力を得て面接に慣れていこう

面接練習は、自分一人でする方法と、友人と協力して複数人でおこなう方法があります。

自分一人で練習する場合は、必ずスマホなどで録音しましょう。あとで聞き直すことで、客観的に自分の話し方の癖や特徴に気付くことができ、それを修正することが可能です。

また同じ就活生の友人や、すでに就活を終えた先輩などと協力して、面接官役・候補者役に分かれて模擬面接をおこない、フィードバックをしあうのもとても効果的です。この方法では、本番の面接で深掘りの質問が来ても、焦らず対応できるアドリブ力も身に付けることができます。

すべては一度きりの本番で最高のパフォーマンスを発揮するため!
面接は本番一発勝負です。志望度が高い企業であればあるほど「失敗したくない」という強い思いから、自然と緊張してしまうものです。だからこそ、準備を万全にして挑めるように、面接練習はたくさんしておくことをおすすめします。

面接は「慣れ」の影響が本当に大きいです。たくさん練習して慣れておき、大事な本番に最大限自分をアピールできるように頑張りましょう。

編集責任者 伊東 美奈

キャリアステージを運営するHR team(旧リアステージ)に新卒入社。キャリアアドバイザーとして1,500名以上の就活生を支援する傍ら、長期インターンサービスの立ち上げや人材開発業務を担当。マーケティング事業に異動後、理系学生の就活支援メディア「Digmedia」の編集長・エントリーシート共有プラットフォーム「イールック」の運営責任者を務める プロフィールをみる