面接の受け答えでは何が重要? 返答例で正しい受け答えをできるようになろう
就活を経験した人なら一度は、「面接の受け答えで最も重要なポイントは何だろう」と悩んだことがあるのではないでしょうか。
そこで本記事では、面接での受け答えで重要なポイントや、具体的な受け答えの例文を紹介します。今は面接が不安で苦手意識がある人もいるかもしれませんが、記事を読み終える頃には、評価アップにつながる受け答えができるようになるでしょう。
就活の先輩たちの体験談やアドバイスも交えて解説するので、参考にしてみてくださいね。
面接=会話=言葉のキャッチボールであることをまずは頭に入れておこう!
面接での受け答え方や例文を紹介する前に、大前提として理解しておいてほしい考え方があります。それは、面接は会話、つまり言葉のキャッチボールであるということです。
面接というとアピールすることに集中してしまいがちですが、言葉のキャッチボールができていないとスムーズに面接は進まないでしょう。面接官はただ話を聞いているだけではありません。質問の意図をどれだけ理解しているか、質問に対してどれだけ適切に返答できるかを評価しています。この前提を頭にいれたうえで、面接の対策を進めていきましょう。
まずは基本を押さえよう! 面接で質問されたときの「話し出し方」と「話の終え方」
面接では、基本的なマナーとして、身に付けておいたほうが良い受け答え方があります。質問されたときの「話し出し方」と「話し終え方」です。
基本的な受け答えができていなければ、どんなに優れた実績やスキルを持っていても、マイナスな印象を与えてしまうかもしれません。そのためにも、マナーを押さえた話し方と話し終え方を理解しておきましょう。
就活の先輩たちが、受け答えする際に意識していたポイントも一緒に紹介するので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
基本は「はい」/質問によっては「ありがとうございます」で話し出そう
面接での受け答えは、基本的に「はい」と受け答えしてから話すのが一般的です。質問内容によっては、「ありがとうございます」とお礼の一言から受け答えをはじめる場合もあります。
会話はキャッチボールであるため、「はい」や「ありがとうございます」と答えることで「きちんと話を聞いていますよ」という意思表示になります。たとえば、下記のような受け答えをするイメージです。
OK例文
面接官:「あなたの強みは何ですか?」
あなた:「はい、私の強みはコミュニケーション能力です。」
面接官:「〇〇というエピソードからあなたの熱心さが伝わりました。ほかに同じような経験はありますか?」
あなた:「ありがとうございます。ゼミの卒業制作でも同じような経験があります。……」
話し終えたら「以上です」と伝えよう
面接での受け答えでは、質問によっては話し終えたあとに「以上です」と伝えた方が良い場合があります。
自己PRや志望動機など、受け答えが長くなりやすい回答で伝えれば、面接官に話の終わりを把握してもらいやすいためです。話の終わりを伝えることで、スムーズに次の会話に進めます。
たとえば、下記のように受け答えすると良いでしょう。
OK例文
面接官:「志望動機を教えてください。」
あなた:「はい。志望動機は、〇〇(1分ほど話したあと)。以上です」
面接での受け答えは、何を意識していましたか?
笑顔でやり取りをすることです。 緊張していましたが、顔には出さないようにしていました。
相槌をしてから受け答えをすることや、笑顔でハキハキとコミュニケーションを取ることを常に意識していました。
長々と話しすぎないことです。 緊張すると自分が何を話しているのかわからなくなってしまうからです。ダラダラと話し続けてしまうタイプなので、結論ファーストで簡潔に話すことを意識していました。
実は超重要! 受け答えするときの表情や声のトーン
面接での受け答えでは、表情や声のトーンも重要になります。しかし、緊張してしまうと話す内容ばかりを重視してしまい、表情や声のトーンまで気を配れないといった人もいるでしょう。
しかし実は、表情や声のトーンは面接官に志望度の高さや自信、コミュニケーション能力などをアピールするうえで重要な要素になります。具体的に、先輩たちが実践していた笑顔や声色、話すスピードなどもあわせて見てみましょう。
表情や声のトーンに関して意識していたことがあれば教えてください!
とにかく表情に関しては笑顔を忘れず、声のトーンも明るくするように意識していました。相手に伝わりやすく、印象を良くするためです。
ほかにも、ただ明るく受け答えするだけではなく、真剣な話のときは、少しトーンを落としたり、ゆっくり話したりするように工夫すると、面接官から良い印象になると思って心掛けていました。
強弱をつけることで、「ここは重要なポイントだな」と伝えやすくなります。ただ覚えて話すより、考えながら自分の言葉にして話していることも伝わりやすいと思うのでおすすめです。
とにかく明るく笑顔で面接するように心掛けていました。
しかし、あまりにも作り笑顔だと、それが面接官にも伝わるため、意識しすぎず会話を楽しんでいる感じを伝えたほうが良いと思います。
また、私は伝えたいことが多くなり、少し早口になる癖があります。少しゆっくり受け答えし、落ち着いて話すように心掛けていました。普段から話すスピードがゆっくりと言われる人は、そのまま声のトーンを一段階明るくすると、元気で愛想が良い感じを出せると思いますよ。
表情:口角を上げて笑顔で対応する
面接での受け答えをするときは、口角を上げ、笑顔で対応することが重要です。初対面の面接官に対して、良い印象を与えられる可能性が高いためです。何より無表情で話す学生よりも、親しみやすさが伝わるため、会話をしていて心地良いでしょう。
まず、面接がはじまった際の挨拶で、口角を上げて笑顔で自己紹介をしましょう。さらに面接終了時にも口角を上げて明るい笑顔で「ありがとうございました」と伝えれば、好印象を残したまま面接を終えることができます。
ただ、笑い過ぎは逆効果なため、少し口角をあげる程度にしましょう。緊張感も和らぎ、面接での受け答えもスムーズにできるはずです。
声のトーン:落ち着いたトーンではっきりと伝える
落ち着いたトーンでハッキリと伝えることが、受け答えでは大事になります。
たとえば、低いトーンや小さな声での受け答えは、暗くて自信がない印象になります。しかし、高めの声のトーンではっきりと受け答えすればコミュニケーションもスムーズになり、伝えたいことがしっかりと相手に伝わります。
落ち着いたトーンで受け答えするためにも、適切なスピードで話すことを心掛けると良いでしょう。面接で緊張している場合、早口での受け答えになってしまいがちです。早口での受け答えは面接官に伝わりにくく、逆に自信がないと思われるリスクもあるため気を付けましょう。
就活の先輩たち直伝! 面接の受け答えで好印象を残す極意10選
面接で好印象を残す受け答えをするためには、10個の極意があります。受け答えの長さや熱意、面接官に合わせた会話などをすべて網羅して面接に挑めば、評価が高まること間違いなしです。
では、どのような受け答え方なら、評価が高まるのでしょうか。ここからは具体的な10の極意を解説します。一次面接や最終面接など、どんな場面でも共通して使える受け答え方なので、1つでも多くマスターしましょう。
就活の先輩たちも実践していた、評価アップにつながったと感じる受け答えやアドバイスもあわせて紹介するので参考にしてみてくださいね。
就活生パネリストが伝える受け答えのコツ
面接官の話を聞くときは癖で「うん」と言いたくなりますが、必ず「はい」と言えるようにしましょう。
自分では気付きにくい癖や態度の問題なので細かいことだとは思います。しかし「うん」という相槌を嫌う面接官も多いとの話を聞きました。
また、受け答えは話の一貫性も問われているため、エントリーシート(ES)と違う自分を見せようとせず、同じ話をすることをおすすめします。話の内容を少し詳しく説明する程度なら良いと思います。
評価につながったと感じる質問&回答はどのようなものだった?
自分の将来なりたいキャリア像を話したあと、「そのキャリアが実現できない場合、どう行動するか?」という質問をされました。「どんな場所でも頑張れる」と受け答えをしたのですが、面接官も納得する表情で印象が良かったです。
具体的に「関心がないのは物事について知識がないからで、置かれた場所で頑張れば楽しくなるのではないか」と回答しました。
将来のキャリアプランについて、「もともと営業職を志望していたのですが、最終的には人事をやってみたいです」と受け答えをしていました。
どの企業でも「なぜ営業を最初にやる必要があるの?」という質問がありました。そのときに、「営業職こそが企業理解が進むと同時に、社会人として成長できるため」という話を伝えた結果、営業職をイメージできているとして、高評価をいただけました。
極意①受け答えは30秒程度におさめる
面接での受け答えは、原則として30秒程度におさめるのが理想です。30秒以内にまとめて受け答えすることで、面接官の興味を引きつけ、集中力を保った状態で話を聞いてもらえるからです。
誰しも長い話を聞き続けることは苦手でしょう。熱意や志望度を伝えようとするあまり、受け答えが長くなると逆効果となり、もったいないです。また、回答が長すぎると結局何を伝えたかったのかがわからなくなってしまうリスクもあります。
ただ質問の内容によっては、30秒程度におさめられないこともあるでしょう。自己PRや志望動機などは、話し終わるまでに2分程度かかる場合もあります。あくまで目安として押さえておきましょう。また、「一度の受け答えですべて伝える必要はないんだ」と意識しながら受け答えするのがおすすめです。
面接では、1つの質問に対する回答時間はどのくらいが適切だと感じますか?
正直、面接官によるかな、というのが答えです。 長い回答が好きな方もいれば、短い回答が好きな方もいると思いました。ですが、基本的に1分は越えないように意識していました。
実際どれくらいが適切かわからないですが、長すぎないように心掛けていました。時間にすると1分は越えないようにしていました。
極意②内容に一貫性を持たせる
面接で受け答えをする場合は、必ず内容に一貫性を持たせることが大切です。
なぜなら面接官は、複数の質問から「受け答えに一貫性があるかどうか」を確認しているためです。一貫性のある受け答えは信憑性につながり、面接官からの評価も高まりやすくなります。
具体的に、自己PRに関する受け答えで考えてみましょう。「自己PRは何ですか」と質問された場合、自分の強みや性格について受け答えする必要があります。
仮に「行動力があります」と受け答えした場合、「周りの友達からどんな性格と言われますか」や「あなたの強みが活きた経験を教えてください」の質問にも、自己PRと矛盾しない受け答えをすることが大切です。ほかにも一次面接で志望理由を受け答えした場合、二次面接や最終面接でも、できるだけ内容の軸は変えずに伝えた方が説得力が増します。
面接で質問される内容が違っても、「この質問の意図は何か」を正確に汲み取り、一貫性のある受け答えを心掛けましょう。
極意③実績よりも熱意を伝える
受け答えする際は、実績よりも熱意を伝えることが大切です。実績があるに越したことはないですが、熱意がなければ面接官に良い印象は残せないためです。何より新卒や第二新卒などは、熱意や可能性(ポテンシャル)を重視されています。
受け答えで熱意を伝えるためには、志望動機で「同じ業界の競合他社ではなく、御社を志望している理由」を伝えるなど、説得力がある受け答えをする必要があります。また、熱意がある人は自発的に行動するため、面接官への逆質問によっても、興味や熱意を示せるでしょう。
熱意は1つの質問だけで判断されるのではなく、面接での受け答えや態度、表情などから総合的に判断されます。言い方を変えると、華々しい実績がなくても、熱意が伝われば評価される可能性が高いのです。
面接の受け答えがボロボロでも受かったエピソード
法律系の業界で、Web形式の一次面接を受けたときのことです。実際に受け答えした内容は、自分の長所と短所、人とかかわるときにストレスを感じること、そのストレスへの対処法、その会社がおこなっているすべての業務、逆質問でした。
本命の企業だったため、他社より緊張してしまい、うまく業務に絡めて伝えることはできず、ボロボロだったなと感じたことがあります。
しかし、「その会社の業務は必ず聞かれる」と口コミに書かれていたため、内容を必死に覚えていました。また、その業務に携わりたい理由も具体的に伝えたため、合格していました。
ITのSlerを募集している企業の二次面接を受けたときです。企業についての深掘りがメインだったのですが、あまり企業の詳細を調べていかなかったため、かなり苦戦しました。
頑張って受け答えをしても無理だと思ったため、「知識不足な点が多いですが、ここからしっかり企業について学び、一生懸命行動したい」という旨を伝えました。
面接終了時は落ちたと思っていました。しかし終わってみると、「知識不足な点も素直に話してくれて高評価、同時に入社への熱意を感じた」とフィードバックをいただき合格したことがあります。
「面接がボロボロだった」と思っていても受かっていたという体験談は以下の記事でも紹介しています。ボロボロだと感じてしまう理由や面接対策についても解説しているのでチェックしてみてくださいね。
面接ボロボロでも受かった体験談|内定者に聞いた挽回のコツ
極意④一文一義で受け答えをする
面接での受け答えは、一文一義で受け答えをすることが重要です。
一文一義とは
1つの文章に対して、伝える情報は1つに絞るという手法
一文一義を意識することで、相手に伝えたい内容がわかりやすく伝わるため、「質問に適切に受け答えできている」と好印象につながる可能性があります。
たとえば、一文一義で受け答えするとは、下記のようなイメージです。
一文一義のNG例文
面接官:「あなたの強みは何ですか?」
一文一義ではない受け答え:「強みは継続力や忍耐力があり、アルバイト先でも店長から継続力があると言われていましたし、幼少期から取り組んだら最後まで諦めない性格でした」
一文一義のOK例文
面接官:「あなたの強みは何ですか?」
一文一義の受け答え:「はい。強みは継続力です。実際にアルバイト先でも、店長から継続力があると言われていました。」
一文一義で受け答えすることで、伝えたい内容をわかりやすくアピールできますよ。
極意⑤面接官の反応に合わせながら受け答えをする
面接官の反応に合わせながらの受け応えができれば、面接でさらに良い印象を与えられます。面接官の反応に合わせることで、質問や受け答えがスムーズになるためです。さらに、飽きずに聞き続けてもらえる可能性も高まります。
たとえば受け答えをしている際に、面接官が疑問を持っていそうな表情を見せたとします。その場合、暗記した受け答えの内容を伝えるのではなく、疑問を解消できる説明を付け加えて受け答えできると良いでしょう。
しかし、面接の本番では緊張して臨機応変な対応は難しいケースもあります。少しでも対応力をつけるためには、模擬面接などでの面接対策が重要です。具体的な対策方法は後述するので、このまま読み進めてくださいね。
極意⑥面接官と会話のテンポを合わせる
面接では、面接官と会話のテンポを合わせましょう。会話のテンポを合わせることで、面接官の話に適切なタイミングで反応し、スムーズに意思疎通を取れるためです。
たとえばテンポを合わせるためには、面接官が質問をしているときには、聞き手にまわると良いでしょう。無理に会話を弾ませようとする必要はありません。相槌を打ちながら、質問の回答を考えておけば、テンポ良くスムーズに受け答えできます。
さらに面接官の話すスピードにテンポを合わせる方法もあります。人は自分と同じスピードで話す相手に対して、安心感を感じる性質があります。ゆっくりとした口調の面接官なら、ゆっくり受け答えすると心地良い会話につながるでしょう。
極意⑦身振りや手振りを使う
身振り手振りを使った受け答えも効果的です。身振り手振りとは、体を使って表現することです。身振り手振りをすることで言葉だけでは伝えきれない情報や感情を伝えられます。
話の内容を視覚的に補えるため、面接官にとっても理解しやすくなります。さらにジェスチャーを交えることで、伝えたいポイントが明確に伝わるのです。
身振り手振りの例
規模の大きさを伝えたいとき:両手を広げる
数を示したいとき:指で数字を表現する
情景を再現したいとき:実際の動作を取り入れる
さらに身振り手振りを加えれば、話す内容に熱意が加わり、説得力が増します。実際に身振り手振りを取り入れている学生は多くないため、差別化にもなるでしょう。
身振り手振りの効果的な使い方についてさらに詳しく知りたい人はこちらの記事を参考にしてみてくださいね。内定者からのアドバイス付きで紹介しています。
面接で身振り手振りが有効な5つのタイミング! 内定者の体験談付き
極意⑧面接官のタイプや特徴に応じた受け答えをする
面接官も人間なので、一人ひとり性格やタイプは異なります。そのため、相手のタイプや特徴を理解し、それに合わせて受け答えする方法も極意の1つです。
一例ではありますが面接官のタイプには、社交型面接官・受け身型面接官・論理型面接官などが挙げられます。
社交型面接官の場合
面接官の特徴
就活生の話にあいづちを打ち、褒めたりと良い反応を示す
就活生は「採用されるかも」と期待する傾向がある
受け答えの対策
短く簡潔に話すことを意識し、安心感に流されずに緊張感を持って臨む
受け身型面接官の場合
面接官の特徴
質問や深掘り質問が少ないなどの特徴がある
受け答えの対策
自らアピールする姿勢で受け答えをする
「なぜ?」と感じるであろう疑問を、積極的に解消する伝え方をする
論理型面接官の場合
面接官の特徴
受け答えに対して深掘りをし、「なぜ?」と質問してくる傾向にある
素の価値観や経験を確認しようとする
受け答えの対策
深掘りの回答案を事前に用意し、冷静に受け答えできるようにする
面接官のタイプや特徴に合わせて受け答えをした経験談を教えて!
雰囲気は少し堅めで、自分の今までの話をたくさんしてくださるタイプの方と面接し、受け答えの際は、相手の話に対して、いつも以上に大きく頷くことを意識しました。
逆質問や序盤の面接の際も、面接官の経歴やおこなったことを褒めながら、「なぜそんなことができたんですか?」と持ち上げる質問や話し方をしました。
そうすることで、面接官もニコニコと楽しそうに会話してくださったため、良かったです。自分の話をたくさんしたい方だと感じたため、「自分もそんな人になりたい」などのフレーズも使うようにしていました。
極意⑨適切な相槌を打つ
面接官の話を聞くときは、適切な相槌を打つことが重要です。相槌は、話を聞いている証明にもなり、面接官の話に興味があるアピールにもなります。
ただし、適切なタイミングでの相槌に効果があるため、打ちすぎはよくありません。過度な相槌は、話を適当に聞いていると受け取られてしまうため避けましょう。
面接官が話すペースに合わせて、受け答えや相槌を打つことをおすすめします。声を出して相槌ができない場合でも、目を見てうなずくだけでも効果はあります。
相槌での受け答えのOK例
はい
ええ
そうですね
仰るとおりです
相槌での受け答えのNG例
はいはい
うんうん
なるほど
面接での相槌は、面接官とのコミュニケーションにおいて重要な役割があります。適切な相槌を使い、面接官にプラスのイメージを持ってもらえるような、受け答えを心掛けましょう。
極意⑩Web面接での受け答えはカメラを見る
Web面接で受け答えをする場合、カメラを見ながらの受け答えが大切です。画面を見ている場合は目線が合いません。しかし、学生側がカメラを見れば、画面を見ている面接官側では目線が合った状態で会話できるのです。
カメラを見ると、面接官と視線が合い、対面面接と同様の形式でコミュニケーションを取れます。また目線が合うと、相手に対して真摯な姿勢を示せます。
ただWeb面接の場合、双方がカメラを見ていると目線が合わないことも多いです。その解決策としてパソコンが自分の顔と同じ高さになるよう、調整すると目線を合わせた状態になれますよ。専用のパソコンスタンドの利用や、本を積み重ねて顔の高さにパソコンがくるよう、調節してみてくださいね。
Web面接が慣れず、なかなか選考を突破できない人におすすめなのが以下の記事です。マナーや対策、トラブル対処法まで、幅広く解説しています。
Web面接を完全制覇|経験者が教える対策・マナー・トラブル対処法
経験者の失敗談から学ぶ! 面接で受け答えのNG例を紹介
では具体的に、面接ではどのような受け答えをすると、マイナスな印象につながりやすいのでしょうか。ここからは受け答えでの3つのNG例をお伝えします。
就活を経験した先輩や、現在就活中の学生に聞いた失敗談も参考にしながら、NGな受け答えにならないよう対策しましょう。
面接で「印象が悪くなったかも」と感じた受け答えはありますか?
オンライン面接を留学先から受けていたため、途中で電波が悪くなり落ちてしまったことです。また、静かな環境が用意できず、周りが少し騒がしい環境で受けてしまったときは、印象が悪いだろうなと思いました。
難しい質問をされ、考えるときに「時間をいただけますか」と言わず、「んー」と一人で考え込んだときです。「良い回答を考えようとしている」と思われてしまったかもと感じました。
①暗記した内容をそのまま伝える
暗記した内容をそのまま伝えることはおすすめしません。暗記した内容を思い出しながら話すため、自然な会話の流れが減り、熱意や感情が伝わりにくくなるためです。
さらに暗記した内容を忘れると、パニックで適切な受け答えができなくなる場合もあります。焦って的外れな回答をしてしまう危険性も高まるでしょう。
何より暗記できる量には限界があるため、想定外の質問に対応できない可能性があります。面接では、企業独自の質問も出題されるため、暗記ではなく柔軟な受け答えが大切なのです。
丸暗記にならないよう、頻出質問の受け答えの要点だけを暗記しておくことをおすすめします。要点さえ覚えていれば、的を得た回答をしつつ、面接の雰囲気に合わせて臨機応変に対応できますよ。
②同じエピソードで受け答えする
自己PRやガクチカでの話題は重要ですが、同じエピソードでの、繰り返しの受け答えは避けるべきです。テーマが同じなら問題ありませんが、エピソードが同じだと「さっきも同じ話をしていたような……」とマイナス評価につながる可能性があるためです。
・テーマとは:「アルバイト」や「サークル活動」などのエピソードの大枠
・エピソードとは:「アルバイトで売上を20%アップさせた経験」などの具体的な内容
たとえば、自己PRとガクチカで「アルバイト」をテーマに話すことは問題ありません。しかし、どちらも「アルバイト先の売上を20%アップさせた経験」を話すのはおすすめできません。より多くのアピールをするためにも、違う切り口のエピソードを伝えられるようにしましょう。
③ありきたりな内容で受け答えをする
面接での受け答えは、行動した理由やあなたの性格などが伝わらない、事実ベースの話を述べるだけでは不十分です。面接官は、学生の志望度や熱意、柔軟性や思考力を評価しているためです。
事実ベースの話とは:結果や実績などだけを伝えること
例:TOEICで800点を取りました
→「なぜTOEICにチャレンジしたか」「取り組みの中で苦労したことは何か」など、理由や性格が伝わらない
ありきたりな受け答えでは、業界や企業に対する理解や研究が足りないと捉えられてしまう可能性があります。たとえば、以下のような回答だと志望度の高さを伝えることは難しいでしょう。
志望動機の場合
「会社の理念に共感して志望しました」
自己PRの場合
「適性があると思います」
ありきたりな受け答えにならないために、「なぜ」と「なに」で深掘りして考えるのがおすすめです。
ありきたりな受け答えにならない方法
ありきたりな志望理由:人の健康をサポートできる健康食品の業界を志望しています。
↓「なぜ」健康や食品なのかを深掘りする
中学生時代からバスケットボールをしていて、食と健康の大切さを知っているから。
↓具体的なその経験は「なに」かを深掘りする
高校2年生のときに、不摂生や夜更かしが原因でプレー中に怪我をした。食事や健康に気を付けるようになった。
↓まとめる
ありきたりではない志望理由:中学生のときからバスケットボールをしており、高校2年生ではじめて怪我を経験しました。それまで考えることもなかった食事や健康の大切さを、痛感した出来事でした。
④質問の的を外した受け答えをする
質問の意図を正しく理解せず、的確に受け答えできないと評価につながりません。なぜなら質問に的確に回答できなければ、あなたがどれだけ魅力的な経験や性格を持っていても、伝わらない可能性があるためです。
もし質問の意図を理解できない場合は、「すみませんが、〇〇とは△△という認識であっていますでしょうか」などと、質問の意図を理解できていないことを素直に伝えましょう。
面接での受け答えはPREP法がベスト! 最適な長さになる構成を知ろう
面接では、質問に対して簡潔かつ的確に受け答えする必要があります。その際、PREP法の活用がおすすめです。なぜなら結論のあとに理由を伝え、具体的な内容で補足する構成になっていて、相手が理解しやすいためです。
PREP法とは、P(主張)、R(理由)、E(具体例)、P(再主張)の頭文字を組み合わせた方法です。面接での受け答えの基本である「結論から伝える」ができる方法なので、PREP法を意識すれば、わかりやすく論理的に伝えられるでしょう。
構成が決まっているため、不要な説明を話してしまうこともなく、適切な長さでの受け答えもしやすくなります。
面接の回答の構成を考えるときに意識していたことなどをざっくばらんに教えてください!
PREP法を意識して質問へ答えていました。特に、やりたい業務を答える際は、自分の経験が業務に活かせることや、かかわるお客様の層を理解していることをアピールしました。
頭が真っ白になっても、結論ベースで伝えること、話を盛ることは構わないが、答えられない嘘はつかないことを意識していました。
話が長くなるようであれば詳細を伝えなくても伝わる部分は削り、伝えられなかったことは別でアピールするか深掘りをされた際に答えるように意識するのがおすすめです。
こちらの記事では面接で伝える志望動機の適切な長さについて解説しています。回答の時間配分などを知りたい人はぜひチェックしてみてくださいね。
面接で志望動機を伝える際のベストな長さとは|内定者のリアルを調査
①PREP法のP! まずは結論を伝える
PREP法の「P」として、まず結論を伝えましょう。面接では、結論を端的に伝える方法が基本です。質問の受け答えに、まずは結論から伝えるだけで、わかりやすく論理的な受け答えができるようになります。
特にゼミや研究テーマについての内容を伝えたい時は専門的なため、あれこれと伝えてしまいたくなりますが、まずは結論を端的に伝えることで、専門用語も理解してもらいやすくなります。意識して結論から伝えられるようにしましょう。
②PREP法のR! 理由を伝えて説得力を高める
次に、伝えた結論の理由や根拠を説明しましょう。まず結論を明確に伝えてから理由を説明することで、説得力のある受け答えができるのです。
たとえば希望職種を質問された場合なら、「私は〇〇職に興味があります」と伝えたあとに、理由を伝えます。以下を参考にしてみてくださいね。
希望職種を質問された場合の受け答え例
結論:御社の営業職を志望しています。
理由:飲食店でのアルバイト経験を通して営業の方に出会う機会があり、売上をつくれる営業の格好良さに魅了されたためです。
③PREP法のE! 具体例で深みを出す
結論と理由を伝えたら、具体例を伝えましょう。具体例を伝えることで、聞き手がイメージしやすくなり深みのある受け答えができるためです。より自分の経験や能力について、理解してもらえるメリットもあります。
たとえば志望動機であれば、具体例を伝えることで「どんな強みでどのように会社に貢献し、成果をだせるか」などをアピールできます。結論と理由を伝えて終わるより、説得力のある志望動機になるでしょう。
希望職種を質問された場合の受け答え例
大学3年生のとき、飲食店のアルバイトで新商品の開発を経験いたしました。試行錯誤を重ね、最高の商品ができたのですが、売上はイマイチだったのです。
しかし、そんな状況でも、一人だけ誰よりも売上をつくった営業さんがおり、私はその方に直接話を伺ったのです。そのときに私は「良い商品を開発できても、売上は営業の腕次第だ」と気付いたのです。そこで営業の職種に興味を持ち、「どんな商品でも売上をつくれる信頼される営業になりたい!」との思いが芽生えました。
④PREP法のP! 再度結論を伝えてまとめる
PREP法のPとして最初に結論を伝えましたが、最後にもう一度伝えましょう。再度結論を伝えることで、まとめや重要なポイントを強調して伝えられ、面接官の印象にも残りやすくなります。また、結論を繰り返すことで、話の流れが整理され、理解してもらいやすくなるのです。
結論を再度伝える際は、冒頭で伝えた結論を少し言い換えるか、簡潔にまとめて伝えると良いでしょう。
希望職種を質問された場合の例
再度結論:このような理由から、私は御社の営業職を希望しています。
面接経験者からのアドバイス! 自前にできる受け答えの3つの練習法
面接での受け答えの仕方は、知識やテクニックも大切ですが事前に練習しなければ上達しません。具体的な練習方法としては、自分で受け答えを録画・録音する、模擬面接をする、学内外の面接対策セミナーに参加するなどがあります。
実際に就活の先輩たちが実践していた、受け答えの練習方法も参考に見てみましょう。
実際におこなっていた面接の受け答えの練習方法を教えてください!
ひたすら言葉に出して練習していました。 もちろん模擬面接もしていましたが、日々口に出すことで、言い方や抑揚などを修正していました。
時間があるときは、頭の中で質問と回答をずっと考えていました。 特殊な質問も考え、できるだけ早く回答を考えるようにした結果、頭の回転を早くする練習にもなりました。
①自分が受け答えしている内容を録画・録音する
1つ目は、自分の受け答え風景を録画・録音する練習方法です。録画・録音することで、自分の受け答え方や表情、姿勢などを客観的に確認できます。一人で受け答えの練習をするだけでは客観的な評価は難しいですが、録画・録音をすれば改善点を見つけやすくなるでしょう。
用意するもの
スマートフォンやタブレット、または録画・録音できるパソコン
録音・録画での受け答えの練習方法
頻出質問に対する回答を準備する
静かな場所で、面接官の机と対面で、1m〜1.5mほど離した位置に椅子を置く
背筋を伸ばし、リラックスした姿勢で座る
録画または録音を開始し、質問に対して自分なりに受け答えする
上記で受け答えの録音・録画ができたら、振り返りをして改善する必要があります。振り返りの際のチェックリストは以下を活用してみてくださいね。
録音・録画での面接の振り返り方法
録画・録音した自分の姿勢や話し方を判断する
自分の声や表情、姿勢などを客観的に判断する
同じ質問で何度も録画・録音し、改善を繰り返す
面接練習のチェックリスト
・声のトーン、話し方の速さ、聞き取りやすいか
・自分の姿勢は良いか
・身振り手振りを使って説明できているか
・目線の方向はカメラや面接官を見ているか
・話し方は適切に強弱をつけ、感情が伝わるか
・表情が堅すぎたり、しまりがなさすぎたりしないか
・受け答えの内容が質問の意図に合っているか
・受け答えの内容は、具体的な事例やデータを伝えているか
・すべての受け答えには一貫性があり、論理的につながっているか
・第三者にも見てもらい、客観的な評価をもらったか
はじめは苦手でも、3回ほど練習すれば慣れてくるでしょう。一人でもすぐにはじめられる練習方法なので、ぜひ試してみてくださいね。
②模擬面接をおこなう
できるだけ本番の面接と同じような形式で練習したい場合は、模擬面接がおすすめです。一人での面接練習とは違い、模擬面接官から質問してもらえるため、リアルな練習ができます。
まずは友人を誘って模擬面接をおこないましょう。友人たちとの模擬面接は手軽な反面、緊張感がでないリスクもあります。そのため友達同士での模擬面接で練習したあとは、キャリアセンターなどの模擬面接にも参加し、より本番に近い形で面接対策すると効果的です。
フィードバックをする視点として、「結論から伝えられていたか」「専門用語はわかりやすく伝え、はじめて話を聞く人でも理解できる内容か」などを確認できると良いでしょう。
面接練習は一度で終わりではなく、繰り返し練習することが大切です。なぜなら場数を踏むことで、本番にも対応できる力が身に付くためです。定期的に模擬面接を実施し、練習を継続してくださいね。
模擬面接については以下の記事で詳しく解説しています。内定者からのアドバイスも一緒に紹介しているので、ぜひあわせて確認してみましょう。
模擬面接は必須? 内定者に聞いた実施方法と就活に活かすコツ
③学内外の面接対策セミナーに参加する
受け答えの練習は、学内外の面接対策セミナーに参加するのもおすすめです。
セミナーでは、面接の流れや質問への受け答え方も学べます。セミナーによっては参加者の中から希望者だけが模擬面接をして、全員で振り返りながらフィードバックを受けられるものもあります。
ほかにも学内外のセミナーでは、ESの書き方や自己PR、志望動機などの構成を学べたりもします。比較的熱量の高い学生が集まっているため、模擬面接でもスキルを磨けること間違いなしです。参加者同士のフィードバックや講師からの指導を受けて、自己分析や改善点の発見につなげましょう。
大学にもよりますが、学内であれば、就活が本格化する2〜3カ月前から、面接対策セミナーなどがはじまります。募集は、キャリアセンターや就職支援課でおこなわれている場合が多いため、随時チェックすると良いでしょう。
経験者のエピソード付きで解説! 頭が真っ白になってしまったときの対処法
どれだけ面接での受け答えを練習していても、本番は緊張するものです。そんな中で想定外の質問をされたり、答えに詰まってしまうと、頭が真っ白になってしまうこともあるでしょう。
そんなとき、面接を経験した先輩たちはどのような方法で乗り切ったのでしょうか。先輩たちのリアルな体験談をヒントに、頭が真っ白になってしまったときの対処法について学んでいきましょう。
①「少し考えるお時間をいただけますでしょうか」と伝える
もし質問を受けて、受け答えが思いつかない場合は、「少し考えるお時間をいただけますでしょうか」と正直に伝えるのがおすすめです。言葉がでなくなった際も、同様の受け答えで対応できます。
「マイナス評価にならないの?」と不安を感じるかもしれません。しかし、回答が難しい質問であれば、面接官もその旨を理解しているため問題ないでしょう。
「少し考えるお時間をいただけますでしょうか」と伝えれば、集団面接の場合、最後にもう一度受け答えするタイミングが回ってきます。個人面接では、1〜2分程度の時間をもらえる場合が多いでしょう。
少し時間をもらうだけでも、面接中に焦らず冷静になれます。緊張して言葉が出なくなった際も対処できるので、勇気をだして伝えられると良いでしょう。
②わからないことを正直に伝える
たとえ、時間をもらったとしても、質問に対する適切な受け答えが思い浮かばない場合もあります。その場合は、正直に「わかりません」と伝えましょう。
たしかに回答できるに越したことはありません。しかし、素直に「わかりません」と伝えた姿勢は、わからないまま当てずっぽうに答えるよりも誠実な対応といえるでしょう。
場合によっては「わかりません」と伝えることで、面接官が再度わかりやすく説明してくれるケースもあります。再度質問され、受け答えできるときもあるため、嘘をつかずに伝えてみてくださいね。
頻出質問を押さえておこう! 面接でよく聞かれる質問と回答例文を紹介
では実際に、面接で質問される頻出質問への受け答えの例を紹介します。基本的な質問への受け答えを理解できれば、別の質問をされても応用して受け答えできるようになりますよ。
面接を経験した先輩たちにも、聞かれた質問や、受け答えに困った質問を答えてもらいました。面接の受け答えの対策になるため、参考にしてみてくださいね。
面接で特に聞かれた質問は何ですか?
ガクチカです。 深掘りされ、考え方や性格、価値感などを見られていました。そのため、まずはガクチカを固め、それをしっかりと自分の言葉で伝えることが重要だと思います。
一次面接では人柄に関する質問が多かったです。 最終面接に進むにつれ、キャリアプランや仕事への姿勢を見られる質問が多くなる傾向にありました。
ガクチカや志望動機、就活の軸はマストで聞かれることが多かったです。回答はそれぞれの企業ごとに準備をしていました。
面接で受け答えに困った質問はありますか?
「誰のために仕事をしますか?」という質問は少し困りました。 「お客様のため」が正解だと思いましたが、それだけでは綺麗事すぎると感じたため、少し考える時間をいただき考えました。
「入社後、希望しないプロジェクトやチームに配属された場合どうしますか?」という質問は想像していなかったため困りました。
「○○さんが人生勝ち組だなと思える状態はどんなときですか?」という質問は困りました。一瞬固まって考え込んでしまいましたね。
自己紹介
自己紹介の受け答え例
質問内容:30秒で自己紹介をしてください。
はい。〇〇大学〇〇学部〇〇学科から参りました、〇〇と申します。
私は大学時代に飲食店でのアルバイトと、ゼミでの研究に注力してきました。本日はその内容も踏まえてお話しできればと思っています。
何卒よろしくお願いいたします。
150文字程度で受け答え内容を考えておけば、ちょうど30秒で話し終えられるためおすすめです。
ポイントは、一番アピールしたい内容や、面接官に質問してほしい内容に絞って伝えることです。事前に受け答えを用意しているアルバイトやゼミの話なら、問題なく回答できるでしょう。受け答えしたい内容へ伏線をつくっておくようなイメージになります。
面接での自己紹介の伝え方はこちらの記事でも解説しています。たくさんの回答例を紹介しているので、まだ自己紹介で何を伝えたら良いかわからない人は回答作りの参考にしてみましょう。
面接の自己紹介で何を話した? リアル回答例付きで伝え方を徹底解説
志望動機
志望動機の受け答え例
質問内容:志望動機は何ですか?
はい。御社を志望する理由は、まず食品業界に関心があるためです。特に御社の商品は長年購入しています。幼い頃から馴染みがあるため、どこよりも顧客第一の商品を提供しているかが身に染みてわかります。
食品業界に興味を持つ理由は、食が人々に与える影響が大きいからです。私は大学1年生のときに、飲食店のアルバイトを通じて食の影響力の素晴らしさを実感しました。
その中でも特に御社を志望した理由は、顧客第一思考で、消費者に良い商品のみを提供する精神に共感したためです。実際に説明会へ参加させていただいた際にも、人事や社員の方全員が、同じ気持ちで働いており、微力ながら私も貢献したいと感じました。
御社に入社後は、顧客にとって良い商品を、さらに世の中に広められる営業として、活躍したいと考えています。以上です。
例文のように抽象>具体の順で受け答えすれば、理解しやすい志望動機になりますよ。
志望動機の伝え方や採用担当に刺さる志望動機の構成については以下の記事で詳しく解説しています。面接での頻出質問である志望動機の対策は念入りにおこないましょう。
志望動機は構成で心を掴む|内定者が解説する伝わる志望動機の書き方
自己PR
自己PRの受け答え例
質問内容:自己PRをしてください
はい。私は継続力なら誰にも負けません。強みを活かして、営業としての場数を踏み、いち早く即戦力の営業として貢献します。
この強みは大学2年生の時に那覇マラソンにチャレンジしたときにも発揮しました。「大学生の間に何か成し遂げたい」と考え挑戦したのですが、運動経験のない状態からのスタートだったため、はじめは1kmを走り切ることすらできませんでした。
そこから週5日は、毎日1kmのランニングを継続することからはじめました。「必ず週5日は走る」目標を継続し続けたのです。3カ月後には毎日5kmを週5日走り切れるほどになりました。その結果那覇マラソンの本番では6時間台で完走することができました。
私は一度チャレンジしたら達成するまで継続し続けるタイプです。これはすべて「諦めなければ必ず結果を出せる」と自分の可能性を信じている背景があります。
入社後も、どんな困難があっても諦めず、利益に貢献し続けると約束します。以上です。
この自己PRもPREP法で回答できています。自己PRを通して面接官が一番知りたいことは、「入社後にどのような強みを発揮してくれるか」です。「強みだけを知りたい」のではありません。
そのため強みから受け答えするのではなく、「強み+入社後の強みの活かし方」を結論で伝えることがポイントになります。
自己PRで伝える内容がなかなか思い浮かばないという人にはこちらの記事がおすすめです。強みの見つけ方から伝え方まで内定者のアドバイスとともに解説しています。
自己PRがない人必見! 内定者が語る強みの見つけ方|例文7選
自分を一言で表すと
自分を一言で表すとの受け答え例
面接官:自分を漢字で一文字で表すと何ですか?
学生:「志」です。なぜなら、私には継続力の強みがあるためです。
面接官:たしかに先ほども、フルマラソンに挑戦した経験をお話しくださいましたよね?
学生:そうですね。ほかにも動画編集で未経験からはじめ、月10万の売上を達成した経験があります。
面接官:そんな経験があるのはすごいですね! 具体的に教えてもらえますか?
学生:ありがとうございます。実際に、大学3年生のときに、動画編集を未経験の状態からスタートしました。独学で勉強し1日20件の案件へ応募を継続。2カ月後にはやっと1件の案件をいただけたのです。そこからは実績が積み、月10万円の利益を出せるほどになりました。諦めず継続できた理由は「一度挑戦したならやり切る」との思いがあったためです。このような経験からも、私を漢字ひとことで表すと「志」だと考えています。
ポイントとしては、PREP法で受け答えをすることです。具体例で伝えるエピソードについては、すでに回答している内容と被らない方がベストでしょう。複数のエピソードから具体例を伝えられた方が、説得力が増しますよ。
学生時代に頑張ったこと
ガクチカの受け答え例
質問内容:学生時代に最も力を入れたこと(ガクチカ)を教えてください
私が学生時代に最も打ち込んだことは、英語学習です。高校生の頃に異文化交流をした経験から、いつかは英語を話せるようになってみたいとの思いがありました。そこで大学2年生のときにオーストラリアへ語学留学にいきました。日常会話も話せない状態でしたが、リアルな英語を聴きながら独学で勉強をはじめたのです。
具体的には、「毎日10時間の勉強」、「英語圏の友達とかかわる」の2つを留学していた6カ月間、毎日欠かさずおこないました。
その結果、日常会話レベルの英語を習得することができました。継続できた理由は、私が普段から「今はまだできないだけで、明日はできるようになるはず」との考えを大切にしていたからです。
御社に入社後も、この経験を活かし目標を実現できる人材として貢献します。
面接によっては「大学時代に何を学びましたか」「学業以外で学んだことや頑張ったことはありますか」などと質問される場合もあります。想定外の質問でも対応できるよう、事前に受け答えできるようにしましょう。
また、ガクチカの内容によっては、伝わりにくい可能性もあるため、反応を見ながら受け答えするのがベストです。具体的な対策を説明する際に、身振り手振りもつけて「1つ目に〇〇、2つ目に〇〇の対策をしました」と受け答えできれば、伝わりやすさも増しますよ。
実際に面接を経験した先輩たちのガクチカをこちらの記事で紹介しています。作成方法や魅力が伝わる伝え方についても解説しているので、気になる人はチェックしてみてくださいね。
先輩のガクチカ例文19選|ガクチカの作り方から書き方まで一挙解説
最近気になったニュース
最近気になったニュースの受け答え例
面接官:最近気になったニュースは何ですか?
学生:はい。ChatGPTでGPTsストアがオープンしたニュースが、気になっています。
面接官:話題のサービスですよね。なぜ気になったのですか?
学生:はい。なぜなら今後、私たちの仕事をChatGPTなどのAI(人工知能)に取って代わられるという話題に興味があったためです。
面接官:ほう。それは具体的にどういうことですか?
学生:世間的には「AIに仕事を奪われる!」と騒がれることが多いです。ですが私は、AIに仕事を奪われるとは思いません。共存していく未来が待っていると思っています。たとえば、仕事で「Excelや電卓に仕事を奪われる!」と思っている人はほとんどいないと思います。それと同じように、AIが普及しても共存しながら豊かになる方向へ進んでいくと思うのです。このような視点に興味があったため、気になっていました。
最近気になったニュースは、内容によっては面接官が知らない場合もあります。そのため、受け答えをしながら面接官の反応によって、伝える内容を変更することも大切です。また、ほかの質問内容と一貫性が出せるように、応募業界や職種に絡んだニュースを選べるとなお良いでしょう。
この質問は急に聞かれてもなかなか答えられないもの。こちらの記事では、面接経験者が実際に回答した「気になるニュース」を紹介しています。以下の記事を読んで対策をしておきましょう。
皆が面接で答えた「気になる最近のニュース」とは|業界別例文付き
キャリアプラン
キャリアプランの受け答え例
面接官:入社後のキャリアプランを教えてください。
学生:キャリアプランとして、誰よりも売上に貢献できる営業になることです。そのために入社〜1年目までは、営業や社会人としての知識を学び、OJTの元で現場のイロハを誰よりも吸収します。2〜4年目には、営業の場数を踏み、顧客のどんな提案でも対応できる力を身に付けたいと思っています。
そして5年目からは、A会社の営業でトップの売上をだせる人材になっていたいです。
面接官:具体的にお答えいただき、ありがとうございます。さらにその先のキャリアプランは考えていますか?
学生:ありがとうございます。はい。それ以降も営業としての経験を積みたいと考えています。ですが40代以降は現場プレーヤーとしてにも出ながらも、マネージャーとして組織を束ねたり、後輩への指導を最優先したりできるよう、シフトしていけたらと考えています。また、
キャリアプランは、入社後の考えを質問する意図もありますが、志望度を確認する目的もあります。入社後のキャリアプランを具体的に考えられている学生ほど、志望度が高いといえるためです。例文のように、具体的な数字を用いて受け答えすれば、熱意も伝わります。
就活の軸
就活の軸の受け答え例
質問内容:どのような就活の軸がありますか?
はい。就活の軸は2つあります。1つ目はIT業界の中小企業であること。2つ目は、自社サービスを保有していることです。
なぜなら中小企業だからこそ、顧客との距離が近く、細かな部分に寄り添ったサービスを提供できると考えているためです。また大手企業よりも社員数が少ないため、社員一人ひとりの意見を汲み取ってもらえ、やりがいのある業務につながっていると考えています。
また、一番お客様に近い環境で働く社員の意見も取り入れて開発することで、ニーズを満たした求められ続けるサービスになると思っています。以上の軸で就活をしています。
就活の軸とは、業界や企業を選ぶ際の基準のことです。内容としては、面接を受けている企業や業界に沿った軸であること、その企業でなければならないと、判断できる軸であることが大切です。
選考状況
選考状況の受け答え例
面接官:今選考が進んでいる企業はありますか?
学生:はい。御社を含めて2社あります。
面接官:差し支えなければ、企業名を教えていただけますか?
学生:はい問題ありません。1社目はA社です。2社目はB社です。
面接官:なぜA社とB社を志望したのですか。
学生:はい。なぜなら、志望業界と企業選びの軸があるためです。私はIT業界を志望しており、特に自社サービスを持っている、裁量権のある環境、業界トップの企業である点を重視しています。その内容にマッチしたのが御社とA社、B社でした。その中でも特に御社は最も自分の就活軸と合致しており、第一志望です。
選考状況を質問された場合は、志望度や一貫性を伝えた受け答えが重要です。なぜなら選考状況を質問する意図は、「弊社への志望度は高いかどうか」を判断している可能性があるためです。そのため第一志望であることが伝わるような回答ができると良いでしょう。
業界理解度
業界理解度についての受け答え例
面接官:この業界の今後についてどう思いますか
学生:はい。IT業界は今後も大きく成長すると予想しています。なぜなら技術革新の加速やデジタル化が進んでいる背景から、ITの重要性がますます高まると考えているためです。
たとえば、AIやIoTなどの技術が普及しはじめたことで、今後も継続的に新たなビジネスモデルやサービスが生まれる可能性があります。以上の理由から、IT業界は今後も発展し続けると考えています。
業界理解度に関する質問は、難易度が高い場合もあるでしょう。そのような場合でこそ、PREP法を利用し、わかりやすく受け答えをしましょう。
面接の受け答えが不安なあなたに! 経験者たちからメッセージ
どれだけ面接の受け答えの極意や例文を理解できても、「なんだか不安」な気持ちが残っている人もいるのではないでしょうか。そこで面接の受け答えが不安なあなたに、就活を経験した先輩たちからのメッセージをお伝えします。
実際に先輩たちも、面接での受け答えに不安を感じたこともあったはずです。具体的な面接でのエピソードも聞いているので、参考にしてみてくださいね。
面接は試験や受験とは違い、正攻法や答えがありません。私自身、タブーとされる不登校のエピソードをESで書いて通っています。一方でうまく業務に絡めて受け答えできた、と思った会社には落ちています。
インターネットでは「一次面接は受け答えや身なりが問題なければ受かる」や、「数を重ねたら受かる」と書かれていますが、私はそんなことないと思います。
面接経験が浅いときに受けた会社に通ったことや、逆に回数を重ねても落ちるときは落ちた経験があるからです。どれだけ完璧に受け答えをしても、「相性が合わない」と思われると、落ちると思います。
面接の回数が増えると、受け答えの不安は減らせる!
受け答えの不安は、回数を重ねたら慣れると思います。会社は星の数ほどあるため、「うまくいかなかった」とウジウジせず、「うまくいかなかったなぁ、そしたら受ける企業を増やそう!」くらいの気持ちで切り替えると、心が軽くなり面接も気楽に受けられると思います。
面接は正解や不正解がないだけでなく、同じエピソードでも企業や面接官によって評価が異なります。
私も、自信を持って何度も話していた自己PRが、まったくウケなかった企業もあります。一方でほかの企業では評価されなかった、部活動での立ち振る舞いのエピソードが評価されて内定をもらった経験もあります。
今振り返ると、そもそもエピソードが刺さる企業は、自分と似た面接官が多かった印象です。共感され、評価も高くなったのだと思います。だからこそ、面接で一つ二つ失敗したからといって、必ず不合格になるわけではありません。逆に準備万端だと信じていても、面接官によってはそれは不合格になることもあります。
話し方より何を伝えるかを意識しよう!
受け答えの仕方より、何を話すかが大事だと思います。付け焼き刃の受け答えをするくらいなら、内容を濃くすることに注力すべきだと思います。丁寧な受け答えだったとしても中身が伴わなければ意味がないからです。
難しいと思う人もいるかと思いますが、面接は場数です。緊張すると思っている間は、志望度にかかわらずたくさん面接を受けることをおすすめします。本命企業を受ける頃には、面接も楽しめるようになるのではないでしょうか。
面接の受け答えは極意を押さえることでレベルアップ! ほかの学生に差をつけよう
面接では、会話のキャッチボールを意識して、受け答えすることが大切です。そのうえで、内容に一貫性を持たせ、熱意を伝えることがさらに質を高めるための極意です。本記事の内容を実践すれば、面接官に好印象を残せるでしょう。
始めは難しく感じるかもしれませんが、面接練習をして場数を踏めば、コツを掴めるようになりますよ。先輩たちの経験談を参考にしながら、面接を突破できる受け答えの仕方を習得し、自信を持って本番に挑みましょう。
面接とは面接官と応募者のコミュニケーションを通じて、ジャッジが決まる選考方法です。そのため、「わかりやすい受け答えができること」が重要なのは言うまでもありません。
ここで注意が必要なのは、「わかりやすい」というのは必ずしも端的にまとめることだけでないということです。ガクチカや自己PRなどで皆さんの学生時代のエピソードを話す際に、面接官にもその情景がイメージできるように具体的に伝えることが重要になります。
たとえばガクチカを聞かれた時、「私は学生時代に飲食店のアルバイトに力を入れていました」と端的に答えるのはあまり良くありません。以下のような点がガクチカの中に組み込めているか今一度確認してみましょう。
・アルバイト期間はいつからいつまでか
・飲食店とは具体的にどこか(業態、立地、店舗規模、社員数など)
・どのような役割を担っていたか(キッチン、ホール、バイトリーダーなど)
受け答えの仕方を意識して選考突破を目指そう
いくら端的に回答しても、このあたりの情報が抜け落ちていると、「情報が足らない」という理由で不合格になってしまうことがあります。はじめのうちはゆっくりでも大丈夫なので、友人との模擬面接などでこの点を意識して受け答えできるよう練習しましょう。
面接での受け答えは、何を意識していましたか?