面接と面談の違いを徹底解説! 「隠れ面接」経験者の体験談付き

面接と面談の違いとは 選考に活かすコツは〇〇 内定者が心得を語る!

面接と面談の違いを理解してどちらも有効活用しよう

面接と面談、よく似ている言葉ですよね。就職活動について調べ始める中で、面接と面談という言葉に出会い、「どう違うのかわからない」と困ってしまう人も多いのではないでしょうか。あるいは、実際に面談に呼ばれて「面接とは違う準備が必要なのかな」と困っている学生もいるかもしれませんね。

本記事では、実際に面接や面談を経験した先輩たちのリアルな声を交えながら、面接と面談の違いを解説します。両方の目的や形式といった、学生が知っておくべき基本的な情報から、後半では面談だからこそ聞きたい質問の例や当日の注意点まで詳しく紹介します。

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面接と面談の大きな違いは「選考が絡むかどうか」

まず、面接と面談の違いを知っておきましょう。

面接とは、採用のための選考手段の一つです。つまり、合格か不合格かという結果が明確に出されるものです。面接は企業が学生の性格や能力、またその業界や企業への就職意欲をどれくらい持っているか、そのためにどれくらいの努力をしてきたかを測るためにおこなわれます。

一方、面談は選考の流れとは別でおこなわれる情報交換の手段です。担当者と学生が、採用やキャリアに関するお互いの考えを理解するために設けられます。面談の内容がその後の選考において参照されることはあっても、面談そのものによって合否が決定されることは基本的にありません。

ただし、「面談を実施する」と学生に案内しつつも、実際は面接同様のやりとりがなされ、選考の一部になっていたというケースもあります。面接と同じような質問をされても対応できるよう、事前にしっかり準備をしておきましょう。

両方を経験している人に聞いてみた! 面接と面談を受けた際に感じた違い

面接と面談で何が違うのかは、実際に受けてみないとピンと来ないかもしれません。

そこで、実際に両方を受けた先輩たちから「面接と面談を受けた際に感じた違い」について聞いてみました。より具体的なイメージを持つことで、面接と面談それぞれに合わせた適切な準備ができるようになりますよ。

実際に面接と面談を受けてみて感じた違いは?

N・T
N・T
4年制大学/文系学部
面談の方が面接官に質問できる時間が長かった

面接と面談の大きな違いは、面接官に質問できる時間の長さだと思います。ある企業の面談では、最初の10分ほどで自己PRと志望動機を伝え、それに対する深掘りが簡単におこなわれたあと、その後残りの30分はすべて面接官への逆質問だったという例もありました。

面接と面談で、服装の違いは特にありませんでした。雰囲気は面談の方が少し柔らかい印象でしたね。

実際、面談の際に採用担当者から「今日は面接ではなく面談ですから、リラックスしてお話しましょう」と声をかけられたこともありました。

Y・K
Y・K
4年制大学/文系学部
面接と面談では目的の違いを感じた

両方受けた結果、面接と面談では目的が違うと感じました。 面接の目的は「自分自身を面接官に知ってもらうためにアピールする」ことだと思います。面接官がこちらに対して質問をする場面が多く、考え方や性格を見られているなという印象を受けました。

それに対して面談では、企業の側が「こちらについて知ってほしい」という意図を持っていたように思います。実際、面談のときには1対1で会社説明をおこなってもらえたり、企業に関する疑問についてざっくばらんに尋ねられる場面が多かったです。

M・W
M・W
学習院大学/文系学部
面接は厳かな感じだが面談はラフだった

面接は堅苦しく厳かな雰囲気の企業が多かったですが、面談のときには笑顔が出るくらいラフな場合もありました。

企業からされた質問も、面談の方が、生い立ちや趣味といったパーソナルな内容である傾向が強かったです。

また、面接ではスーツやオフィスカジュアルの着用を指定されることが多かった一方、面談については服装に関してこれといった指定をされませんでした。

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基礎知識①面接と面談の目的の違い

面接と面談の違いについて、もう少し理解を深めていきましょう。

企業が学生に対して「面接」と「面談」をわざわざ別の形式でおこなうということは、それぞれに異なる目的があるのです。

「選考フローに存在するから」と漠然と対策をするのではなく、面接と面談それぞれについて企業側の意図や心理を理解してから対策すれば、それだけでもほかの学生より一歩リードできますよ。

ここでは、面接と面談双方の目的の違いをリストアップして紹介します。

面接:企業に必要な人材かを判断するため

面接ではさまざまな質問がされますが、その目的は大きく以下の5つに分けられます。

【面接をおこなう目的】
①応募者の人柄を確認するため
②企業の雰囲気や文化と合うかを確認するため
③志望度の高さを把握するため
④会社や業務に対する理解度を確かめるため
⑤長く勤務できそうか確かめるため

どんな規模の企業であっても、新卒採用は年間の重要なプロジェクトのひとつです。企業側も学生と同じように、なるべく自社に合った人材と出会いたい、自社を本気で目指している人材を採用したいと考えています。

面接の場では、主に性格面と志望度の高さが問われます。つまり企業は「学生がどんな性格で、どんな考え方をする人か」「業界や企業についてどの程度理解し、どこまで本気で応募してきているのか」を知りたいと考えているのです

面接とは、その学生が自社とマッチし、長く活躍してくれる人材かどうかを企業が見極めるための場であると言えます。

面談:相互理解を深めて企業により興味を持ってもらうため

企業が面談をおこなう目的として、以下の5つがあげられます。

【面談をおこなう目的】
①学生の素に近い姿を見るため
②学生の興味関心や希望を聞き取るため
③エントリー前の学生の質問に答えるため
④自社の魅力や特徴をアピールするため
⑤今後の選考に向けた足がかりを作るため

面談では学生のよりパーソナルな部分を知りたいと考えている企業が多く見られます。

日本の就職活動における面接は、すでにある程度「型」のようなものが定まっています。限られた面接時間の中で本音を引き出したり、逆に企業側の本音を伝えたりするのは難しい部分があるのが事実です。

そこで面談がおこなわれます。面談は、担当者と学生がより近い距離でコミュニケーションを取る機会です。合否の出ない面談だからこそ、お互いストレートに本音を打ち明けることができます。学生は考えていることや疑問をストレートに伝えることができ、担当者も自社についてより具体的に魅力を伝えられるため、双方にメリットがあります。

企業と学生の相互理解を深め、お互いが納得してスムーズな選考を進めるための土台を作る場。それが面談の役割だと言えるでしょう。

面談だからこそ意識したことはありましたか?

M・W
M・W
学習院大学/文系学部
会話が途切れないように質問の量も質も意識した

面接官からこちらへの質問が中心である面接と異なり、面談では1対1の会話ベースでのやりとりが中心です。そのため、会話が途切れないように質問の内容をたくさん用意しておきました。

もちろん質問の質も大切なので、企業のWebサイトを見ればわかるような質問は避け、自分の意見も交えて「私はこのように思うのですが、御社の場合はいかがでしょうか」といった質問をしたり、担当者自身のこれまでのキャリアについて聞いてみたりしました。

M・N
M・N
4年制大学/情報科学部
アピールよりも親睦を深めるつもりで

面談の前には、特に話す内容や質問内容自体を用意することはありませんでした。面談はあくまで会話が中心だと思っていたからです。

基本的に「アピールするぞ!」と意気込むよりも「親睦を深めよう」という気持ちの方が強かった気がします。

ただし、事前にWebサイトなどで企業の基本的な情報は調べておきました。実際に会話の流れで気になったことがあれば、企業や業務内容について質問する場面もありました。

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基礎知識②‐1面接の形式一覧

面接・面談の形式一覧

面接は形式によって「個人面談」「集団面接」そして「オンライン面接」に分類できます。それぞれに特色があり、受けるときのポイントも異なります。

ここでは面接の形式ごとに、何を目的としておこなわれる面接なのかと、実際に受けるときに意識すべきことについて解説します。企業がどういった意図から面接をおこなうのかがわかっていれば、準備や対策もしやすくなりますよ。

個人面接

個人面接は学生1名と企業側の面接官との間でおこなわれる面接です。面接官は1人の場合もあれば、複数人の場合もあります。

学生の志望動機や人物像について詳しく聞き取ったり、その人のコミュニケーションの取り方を確認したりするためにおこなわれます。

個人面接は、書類選考やWebテスト、グループディスカッションといった選考を通過してから受けることが多い選考形式です。そのため企業は学生がある程度自社のことを理解しており、一定の志望度を持って受けに来ていることを期待しています。

個人面接を受ける際には、エントリーシート(ES)や履歴書の内容について深掘りされても話が矛盾しないように、具体的なエピソードの部分まで話す内容を練ってから臨むのがおすすめです

キャリアステージ編集部

個人面接を受けるときに最も力を入れて準備したことは何でしたか? また、どんな気持ちで取り組みましたか?

M・W 学習院大学

逆質問をたくさん用意するようにしていました。面接では使わなかった内容でも、面談のときに質問できたケースもあったので、用意しておいて良かったです。

M・N 4年制大学

面談のときには「もっと企業のことを知ろう、たくさん質問するぞ」という思いが強かったですが、面接のときには「私のことを知ってもらうぞ、アピールするぞ」と意気込んでいました。

集団面接

集団面接は、学生2~3名などの複数人でおこなわれる面接の形式です。多くの学生の選考を同時におこなうことができるため、比較的選考の序盤で実施されるケースが多く見られます。

集団面接では、限られた時間で自分の存在を面接官にアピールする必要があります。自分の意見を短い文章ではっきり伝えられるように、何度も練習しておきましょう。

準備不足でだらだらと長話をしてしまうと、印象が悪くなるだけでなく、面接自体の時間を圧迫してしまうおそれがあるからです。また、ほかの学生の発言をしっかりと聞くことと、聞いていることを態度でも示すことがポイントです。

キャリアステージ編集部

集団面接ならではのコツや注意点があれば教えてください!

M・W 学習院大学

集団面接のコツは、表情豊かに振る舞うことです。相手の話す内容に関心を示すような相槌や、ちょっとオーバーなくらいのリアクションを心掛けました。

Y・K 4年制大学

集団面接の大きな特徴は、他の志望者の受け答えも聞いておく必要があるという点です。初めはただうなずいていればいいだろうと思っていたのですが、過去に「最後に他の人の話をまとめて発表する」という課題を出された経験があり、それ以降は内容もしっかり聞くように気を付けています。

オンライン面接

2020年頃から、Zoomなどを利用したオンライン面接を採用する企業も増えています。移動コストを削減でき、遠方の企業にも気軽にエントリーしやすくなるため、学生にとっても大きなメリットのある面接形式であるといえます。

オンライン面接において話す内容自体は、個人面接と大きく変わりません。しかし、通信・機材トラブルのリスクや、お互い画面の範囲内の姿しか見えずボディランゲージが伝わりにくい点には注意が必要です。また、自宅から参加する場合には周囲の映り込みや雑音にも気をつけましょう。

慣れた環境から気軽に参加できる分、対面での面接と同じか、それ以上に緊張感を持ち、入念に準備しておくことがポイントです

キャリアステージ編集部

オンライン面接を受けるにあたって、注意したことや意識したことを教えてください!

M・W 学習院大学

意識したのは目線の位置です。オンラインだとWordなどで作ったカンニングペーパーを見ながら面談を受けることも可能ですが、それを見ているのが先方には伝わらないよう注意していました。

Y・K 4年制大学

明るさと目線を特に意識しました。明るさについては部屋の照明だけでなく、専用のライトもカメラの後ろに置いて、顔が明るく映るように工夫しました。目線は画面正面を見るとうつむいて見えてしまうので、努めてカメラを見るようにしていました。

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基礎知識②‐2面談の形式一覧

面談についても、形式による分類が可能です。

今回は「カジュアル面談」「リクルート面談」「オファー面談」の3種類に分類し、それぞれの特徴や受けるときのポイントを解説します。

ひとことで「面談」といっても、実は面接以上にそれぞれ役割や目的が違います。しっかり違いを覚え、有意義な面談にすることを心掛けましょう。

カジュアル面談

カジュアル面談は、本選考解禁前をはじめとしたさまざまな時期におこなわれる、文字通り気軽な面談です。リラックスした雰囲気で、企業と学生がお互いの情報交換をするのが目的です。

「興味があるけれど、応募するか迷っている」「業界に興味はあるけれど、実際に働いている人の話も聞いてみたい」といった段階でも、カジュアル面談は受けられます。業界や企業についてリアルな意見を聞くことができ、企業選びにおけるミスマッチを防げるのがメリットです。

カジュアル面談に参加するには、自ら応募をする方法と、就職関連のWebサービスに登録して企業からのスカウトを受ける方法があります。SNS経由で応募をする、またはスカウトを受けることも可能ですが、企業に見られても問題のない投稿内容であることを確認しておきましょう。

キャリアステージ編集部

カジュアル面談を受けたときの体験談を教えてください!

M・W 学習院大学

通信関連企業のカジュアル面談を受けました。担当者は人事の方で、先方による企業説明が中心でした。企業の魅力を伝えるのが目的といった感じで、こちらへの質問はそんなにありませんでした。

H・I 4年制大学

IT業界のカジュアル面談を複数回受けました。どの企業も人事の方で、場合によってはマネージャークラスの方もいらっしゃいました。私の場合は、どのような就職活動をしているのかや、就職活動の軸、将来の展望などを聞かれることが多く、興味を持っていただいているのだなとうれしく思いました。

リクルーター面談

リクルーター面談とは、リクルーターと呼ばれる社員とおこなう面談の形式です。カジュアル面談と異なり選考に結びつく場合が多いため、面接と同じくらいしっかり準備してから臨む必要があります

リクルーター面談は、2年生から3年生の冬ごろにかけての、本選考開始前におこなわれることが多いです。リクルーター役を担当するのは学生のOB・OGや現場の若手社員が多く、実際の業務やキャリアについてリアルな意見を聞くことができます。

中には複数回実施する企業もあります。しかし学生が準備不足だと判断された場合や、社風とマッチしないと判断された場合には、途中で終了してしまうことも珍しくありません。

リクルーター面談は基本的に企業からの連絡で設定されます。入社する可能性のある企業からのオファーであれば、必ず参加するようにしましょう。

キャリアステージ編集部

リクルーター面談を受けたときのエピソードを教えてください!

N・T 4年制大学

建設業界を志望していて、同じ大学出身の中堅社員と面談をおこないました。事前に選考には関係ないと言われていたものの、初めての面談では緊張しました。

M・W 学習院大学

証券関連企業のオータムインターン経由で、人事の方との面談をおこないました。実際にはとてもフランクな面談でしたが、最初はやはり緊張しました。

オファー面談

オファー面談は「内定者面談」「内定後面談」とも呼ばれ、企業が内定を出した学生に対しておこなう面談です。実際の入社意思の有無を確認したり、具体的な雇用条件を伝えることが主な目的です。

企業から内定をもらっても、実際に入社するかどうかは学生が判断することになります。一方企業側としては「ぜひ入社してほしい」と感じた学生だけに内定を出しているわけです。オファー面談には、改めて会社の魅力を伝えたり、疑問点を解消したりして内定辞退を防ぎたいという企業側の目的があります。

オファー面談は学生にとっても、入社に向けてより具体的な質問をしたり、内定を得たからこそ抱いている不安を解消したりするチャンスです。選考の場では聞けなかったことも質問できるかもしれませんので、ぜひ参加しましょう。

キャリアステージ編集部

オファー面談を受けたときの体験談を聞かせてください!

M・W 学習院大学

私はメガバンクの面談を受けました。人事の方からお声掛けいただき、現場社員3名と話す機会を設定していただいた形です。若手の方も中堅の方もいたので、それぞれ異なる立場の人からの意見を聞くことができました。

H・I 4年制大学

IT関連メガベンチャー企業のオファー面談を受けました。実は、一次面接の際に面接官だった方が、三次面接以降リクルーターとして担当してくれたのです。面談もその方とおこないました。それまでの選考のフィードバックも受けられ、頑張った甲斐があったなと感じられる有意義な面談でした。

面談と案内されたのに実際は面接!? 面談の落とし穴にはまらないための対策3選

就活を終えた人たちの中には「面談と聞いていたのに、あれは実質面接だった」という経験をしたという人も。

現在、政府によって正式な就活解禁日は3年生の3月1日と定められています。しかし、それよりも前に面談をおこなう企業の中には、競合他社よりも早く優秀な学生と接点を持ちたいと考える企業もあるようです。また、企業側に面談のノウハウがなく、つい面接のような雰囲気にしてしまうというケースも見られます。

いずれにせよ、学生からすると実際にいってみるまでその面談が本当に面談なのか、それとも実際には面接なのかを把握することはできませんよね。そのため、面談を受ける場合には、事前にある程度業界や企業について理解しておく必要があります。志望度の高い企業であればなおさらです。

面談の落とし穴にはまらないために、このあと紹介する準備をおこなってから面談に臨みましょう。

キャリアステージ編集部

面談と案内されていたのに、実際は面接だったという経験はありますか?

N・T 4年制大学

あります。早期選考で受けた企業のうち4社が、面談と案内しながら実際には合否の出る面接をおこなっていました。「合格」した学生にのみ次の案内が届き、落とされた学生には面談後まったく連絡が来なくなってしまったという話も聞きました。

M・W 学習院大学

あります。私が受けたベンチャー企業の面談は、結果的にほぼ面接でした。面談だからと気を抜かず、しっかり準備しておいてよかったと心から思いました。

業界・企業研究はしっかりおこなう

先ほど伝えた通り、選考に直結しないカジュアル面談だと案内されていても、業界研究や企業研究はしておきましょう。その企業の基本情報や主な商品・サービスくらいは覚えておくのが無難です。

そもそも、本当にカジュアル面談だったとしても、担当者に企業に関する質問をする場面は必ずあります。そこで、あまりに抽象的な質問や初歩的な質問をしてしまうと「自社への関心が薄いのかな」と選考前から消極的な印象を持たれてしまう可能性があります。

面談に呼ばれた場合には、業界やその企業に関する研究をしっかりおこない、質問も複数用意しておきましょう

面接になってもいいくらいに綿密な準備をする

選考の場ではないとは言っても、面談で志望動機を聞かれること自体は珍しくありません。企業は学生に志望動機を聞くことで、学生の人物像や熱意、企業理解度を把握したいと考えています。そのため、面談であっても志望動機を尋ねられる可能性は高いのです。

企業のどこに魅力を感じているかや自身のスキル・適性がどのように合致しているかを論理的に説明できるように、志望動機の準備をしておきましょう

志望動機に限らず、面接で聞かれそうな内容については一通り準備しておくのがおすすめです。

【準備しておくと良い質問の例】
・自己紹介および自己PR
・自分の長所や短所は何か
・入社後にどのようにキャリアを積み重ねていきたいか

このような内容は話せるようにしておきましょう。

「面接になることに備えて自己PRを用意しよう」と言われても、なかなか思い付かないかもしれません。そんなときは、この記事を読んでみてください。自己PRにまつわる悩みに、内定者が体験談を踏まえてアドバイスをしています。
自己PRがない人必見! 内定者が語る強みの見つけ方|例文7選

「見られている」という意識を常に持つ

学生の中には、面談と言われると合否が出ないからと油断してしまう人もいるようです。しかし、面談と面接のどちらであっても「一人の学生として志望先企業の社員と会う場である」ということを忘れないようにしましょう。

面談はカジュアルだという印象を抱きがちですが、担当者は個人ではなく企業の社員として学生と向き合っているのです。仕事で忙しい中で貴重な時間を割いたのにもかかわらず、当の学生が自社のことを何も知らないまま漫然と参加していたら、担当者はがっかりしてしまいますよね。

「相手から見られている」という適度な緊張感を持ち、相手と企業に対する敬意を忘れないように心掛けて、お互い気持ちよく面談を終えられるように努めましょう

面談の準備をする際に心掛けた方が良いことを教えて!

M・W
M・W
学習院大学/文系学部
面談の内容を面接で聞かれたことも

私は面談の際にも、面接と同様の準備をしていました。具体的には、1社ずつ情報をまとめたファイルを作り、それぞれの志望動機・逆質問・キャリアプランなどをすぐに確認できるようにしておきました。

面接のときに、面談で話した内容の確認をされた経験もあります。面談と面接の担当者が異なっていても、社内で情報は共有されているのでしょう。1社1社しっかり真剣に向き合うことが重要だと思いました。

事前に目的を明確にしておこう! 面談を受ける魅力を経験者の声とともに解説

面談の魅力5選

面談は企業の担当者と直接対話できる絶好の機会です。貴重なチャンスだからこそ、面談に臨む前に参加の目的をはっきりさせておくことが重要です。明確な目的を持って主体的に参加することで、面談を通じて企業との相性を確かめ、志望度を高めることができるでしょう。

ここでは実際に先輩たちが「面談を受けてよかった」と感じたポイントを大きく5つに分けて紹介します。リアルな体験談を読んで、自分が面談を受けるとき特に何を聞きたいと強く感じるのか把握しておきましょう。

①企業の雰囲気や業務内容を実際に聞くことができる

面談は、企業の持つ雰囲気や具体的な業務内容をリアルに知ることができる絶好の機会です。

企業のWebサイトや説明会の資料からは、企業が積極的に提示したい内容しか知ることができません。しかし、面談の場であれば、その企業で働いている社員から生の声を直接聞くことができます

話の流れ次第では、面接では聞けないほど深い情報を得られる可能性もあります。業界の現状や実際の働き方、働いている人たちの人間関係など、詳しく聞くことができるでしょう。

リアルな声を直接聞くことで、働く環境のイメージが湧きやすくなる効果が期待できます。面談で聞いた話の内容は、組織の雰囲気や文化が自分に合うかどうかを判断する貴重な材料となるでしょう。

面談によって企業への理解が深まった経験はある?

M・W
M・W
学習院大学/文系学部
自分の疑問を面談で直接ぶつけられて理解が深まった

証券会社の面談で、直接質問できたおかげで理解を深められた経験があります。

証券業界には、ひとことで営業といっても「インベストバンキング」「グローバルマーケット」といった分野別の職種があります。しかし私は当初、両者の違いを理解できませんでした。

サマーインターン経由でリクルート面談の機会があり、実際に働いている人から違いを詳しく教えてもらうことができました。リアルな話を聞いて理解が深まり、自分がどのような営業の仕事に就きたいのか、より具体的にイメージできるようになりました。

H・I
H・I
4年制大学/国際教養学部
学生を受け入れようとする雰囲気が伝わり志望度アップ

私の受けた企業では、リクルーターの方が仲介となっておこなう現場社員との面談がありました。勤務地ごとのカラーや、新卒で配属された後のプランについて知ることができ、その企業の解像度が高まって志望度もアップしました。

しかもこの面談は、二次面接と三次面接の間におこなわれたんです。他の企業では、選考に入ってからはこのような場を設けていただけるケースはなかったので、とてもありがたく感じました。人事部だけでなく、現場社員の方々も学生に興味を持ち、受け入れようとしてくださっている姿勢が感じられ、よりこの企業に入りたいと思ういいきっかけになりました。

②求められる人物像や選考基準を把握できる

面談を通して、企業が求めている人物像や採用選考の基準を知ることが可能です。これは選考を進めるうえで大きな強みとなります。

面接では基本的に企業側が主導権を持って学生に質問する形になりますが、面談であれば双方向のコミュニケーションが可能です。質疑応答の時間が必ず設けられていますので、気になることは遠慮せずどんどん質問しましょう。

直接の質問内容だけでなく、担当者の言動から、その企業が持つ価値観や文化を垣間見ることもできます。どのようなことを大切にしている企業なのか、何が評価されるのかに着目して話を聞くのがおすすめです。面談で聞いた内容を元に、選考でプラスになりそうな点を伸ばし、マイナス点を改善することで、実際の選考を有利に進められる可能性が高まりますよ

③自分の興味関心や適性が確かめられる

面談で話をする中で、自分自身の興味関心や適性が、志望先の企業や職種と本当にマッチしているかを確かめられるのも大きな魅力のひとつです。

面談の場では、企業についての詳しい説明を直接聞くことができます。具体的な業務内容や、仕事のやりがい、実際の働き方や将来性についてなど、さまざまな情報が得られます。

リアルな話を聞く中で、その業界や職種で本当に働いてみたいと感じるかどうかを判断することができるでしょう。

実際の仕事は楽しいことばかりではないとよく言われます。しかし、なるべく自分の中の関心や適性に合う仕事に就きたいものですよね。面談で話を聞いた後、内容を思い出しながら自分を振り返り、自己分析を深めることで、より合った企業を見つけましょう

面談を通して「この企業は自分に合っているかも」と感じた体験は?

M・W
M・W
学習院大学/文系学部
面談を通して自分とキャリア観の近い企業と出会えた

私は面談で、その企業の方がどんなキャリアを進む傾向にあるか質問しました。決まった出世ルートを歩むような企業より、個人の目標から逆算したキャリアプランに向けて働くような企業に興味があったからです。

面談を通じて、私と近い考えを持つ方が多く働いている企業と巡り会えたときには、「自分もぜひそこで働いてみたい」と感じて志望度が上がりました。

④質問を通して企業理解を深められる

面談では、質問を通して企業理解を深めることができます。これは一人でおこなう企業研究や、企業主導の面接の場ではなかなかできないことなので、面談の大きなメリットであると言えます。

もちろん、面談の場であっても「御社はブラック企業だと思いますか」「実際に先月の残業は何時間でしたか」といった、採用担当者が答えにくい質問をするわけにはいきません。

しかし「仕事でやりがいを感じた瞬間はどんなときでしたか」といった質問や「社員研修はどのようにおこなわれますか」といった質問であれば、問題なく答えてもらえ、企業理解を深める材料にできるでしょう。

現場で働く社員だからこそ話せそうな質問をあらかじめ用意しておけば、それだけ有意義な面談にできます。面談の場面で聞くことをおすすめする質問の一覧はこのあと詳しく紹介します。

⑤企業との関係性を構築することができる

面談によって、企業との関係性を深めることも可能です。特に複数回の接点を持てるカジュアル面談に1回1回真剣に取り組んでいけば、担当者に好印象を持ってもらうチャンスにつながるでしょう。

真剣に面談に取り組み、自分の存在を担当者にアピールしておくと、新たに質問したいことが見つかったときや、選考状況で確認したいことが生じた際にも連絡しやすくなります。直接選考に関係しないカジュアル面談だとしても、担当者に好印象を与えることができれば、その後の選考で有利になる可能性は大いにあるのです

1回1回の面談に真摯に取り組み、適切なコミュニケーションをおこなうことで、企業との良好な関係性を築いていきましょう。

面談で社員との関係性を築いておいて良かったと思うエピソード!

M・W
M・W
学習院大学/文系学部
面談の経験を盛り込むことでより深い志望動機を述べられた

私は面接のときに、面談で聞いた話を志望動機に盛り込みました。面談で聞いた内容をなるべく詳細に取り入れた方が「本気でこの企業を目指しています」というアピールになると思います。

面接で「面談の際にお話をうかがった◯◯様が、××というキャリアを歩まれてきたとのことでした。これは私が将来的に希望しているキャリアと非常に近いと感じ、より御社の志望度が高まりました」と付け加えたところ、その後の面接官の受け答えや反応が良くなったのを感じました。

経験者のリアルな声付き! 面談の基本的な流れを把握しよう

面談の一般的な流れ

「面談」と言われても、具体的にどのような流れで進んでいくのかイメージしづらい学生も多いでしょう。ここからは実際に面談を受けた先輩たちの声も参考にしながら、一般的な面談の流れを紹介します。

あらかじめ流れを理解しておくことで、不安が減り、リラックスして面談を受けられるようになりますよ。

実際に受けた面談はどのような流れで進んだ?

H・I
H・I
4年制大学/国際教養学部
面談で次のインターンへのお誘いをいただけた

IT系メーカーの面談を受けた際の流れは、①自己紹介②複数Daysインターンの案内③企業からの質問④企業への逆質問というものでした。自己紹介では、先方のこれまでの経歴と私の自己紹介をざっくりおこないました。 その後まず聞かれたのは、夏に参加した複数Daysインターンの感想や企業への興味関心などです。前向きな感想を伝えたところ、冬インターンにも選考なしで参加しないかというお誘いをいただきました。

就活状況をかなり詳細に尋ねられた
質問では、就職活動の軸、おもに見ている業界、現在の内定数や他社の選考状況、営業職を志望する理由、勤務地に関する希望を聞かれました。特に就職活動の状況についてはかなり詳しく聞かれた記憶があります。可能であれば他に受けている企業の名前も教えてほしいと言われたので、いくつか名前を挙げながら選考状況を伝えました。 逆質問ではグループ会社と子会社の違いや、社内における人事評価について聞きました。

①挨拶・自己紹介・アイスブレイク

面談の冒頭では、まずお互いに挨拶と自己紹介をします。自己紹介では以下の内容を伝えましょう。

・氏名
・学校名・学部・学科・学年
・場をセッティングしてくれたことへの感謝
・意気込み

自己紹介では、必要な情報を端的に述べるのがコツです。気合いが入り過ぎてつい面接の自己PRのように長々と語ってしまう人もいますが、対話がメインの面談では不自然になってしまいますよ。

自己紹介の例文

はじめまして。○○大学△△学部□□学科からまいりました、××と申します。このような貴重なお時間をくださり、ありがとうございます。御社のAIを用いた革新的なビジネスモデルに深い関心があり、営業部を志望しております。本日はよろしくお願いいたします。

アイスブレイクは、お互いの緊張を和らげて話しやすい雰囲気を作るためにおこなわれるものです。当日ここまでどうやって来たか聞かれたり、履歴書に書かれた趣味について聞かれたりする場合もあるでしょう。こちらも長くなり過ぎないよう、シンプルに結論から答えるようにしましょう。

就活の場での自己紹介に慣れていない人はこちらの記事も読んでみましょう。内定者たちが、わかりやすく自分の魅力を伝えるコツを伝授します。
面接の自己紹介で何を話した? リアル回答例付きで伝え方を徹底解説

②面談の流れを説明

挨拶が終わると、企業側から当日の面談の進め方や流れを簡単に説明されることが多いです。

たとえば「この後弊社の説明を30分ほどおこないます。その後は質疑応答の時間を設けますので、気になった点を何でもご質問ください。最後に私から〇〇さんへ質問をさせていただきます。所要時間は最大1時間半くらいです」といった形で伝えられることが多いでしょう。

全体の流れを事前に把握しておくことで、スムーズに面談を進められますよ

③企業についての説明

自己紹介や流れの説明が終わると、いよいよ面談のメインパートに入っていきます。ここから先はメモを取りたい場面も増えてくるので「メモを取ってもよろしいでしょうか」と一言ことわりを入れるのがおすすめです。

多くの場合、初めは担当者から企業についての説明がおこなわれます。企業の沿革や創業の理念、現在の事業内容など、さまざまな観点から企業の紹介をされることが多いです。求める人物像や選考基準といった、選考に関する説明が含まれる場合もあります。

説明を聞くときには、真剣に耳を傾けるだけでなく、適度な相づちを打ちながらメモを取るようにしましょう。分かったことをメモするだけでなく、この後の質疑応答に備えて、疑問点なども漏らさず書き留めておくのがポイントです。プレゼン資料などがあれば、しっかり目で追いながら説明を聞きましょう。

④企業への質疑応答

企業に関する説明が終わると「ここまでの内容を踏まえてご質問はありますか」と質疑応答の時間に入ります。企業理解を深める絶好のチャンスですから、気になったことを遠慮なく質問しましょう。

気を付けたいのは、事前のリサーチや説明内容で明らかにわかるはずのことを質問しないという点です。面談前に質問を考えてきた学生の中には、直前におこなわれた説明と重複した内容を尋ねてしまう人もいます。そのような質問をしてしまうと、担当者には「さっき説明したばかりなのに……」と思われてしまいます。

事前に質問内容を考えてくることはとても重要ですが、担当者からの説明の中で解消されていないか常に頭の中でチェックしましょうね

先輩たちが実際にした質問の内容は、この後紹介します。

⑤学生への質疑応答

学生からの質問だけでなく、企業側の担当者が学生に質問をする場面もあります。

業界への関心や志望動機といった就職に関する内容もあれば、学校での研究内容や趣味・特技のように学生自身に関する質問もあるでしょう。

事前に想定していない質問が飛んでくるケースもありますが、落ち着いて考え、自分なりの見解を簡潔に述べることを意識しましょう。即答できないとき、そのまま無言で考え込んでしまうのはNGです。「少々考える時間をいただいてもよろしいでしょうか」と素直に伝えるようにしましょう。

わからないことはわからないと答えても大丈夫です。中には慌てるあまり嘘をついてしまったり、でたらめなことを話してしまう人もいます。しかし、ごまかしていることは相手にもすぐに伝わってしまいます。正直に答える方が評価は高くなりますよ。

面談だからこそ聞きたい質問40選! 経験者が聞いたこともチェックしよう

面談は、学生が実際に働いている社員に直接質問できる貴重な場です。面接でも現場で働く若手社員が面接官を担当することもありますが、一般的には人事部の社員や役職者が担当することが多いでしょう。リアルな現場で働いている一般社員にも質問できるのが面談の大きなメリットとなります。

ここでは、面談の際におすすめの質問を紹介します。面談を経験した先輩たちが実際にした質問も紹介するので、企業理解を深めるためにも、以下の質問例を有効活用してくださいね。

社風や雰囲気に関する質問

企業に関する基本的な情報は、企業の公式サイトや就活サイトにも記載されています。しかし、学生が気になるのは実際の社風や職場の雰囲気ではないでしょうか。社風や雰囲気に関する質問としては、以下のようなものが挙げられます。

【社風や雰囲気に関する質問の例】
①職場の雰囲気を教えてください
②上司との関係性を教えてください
③先輩・後輩間の距離感はかっちりしていますか
④質問しやすい雰囲気があるでしょうか
⑤意見や提案はどれくらい尊重されますか
⑥社内のコミュニケーションツールは何ですか
⑦社員同士の交流の機会やイベントはありますか
⑧別部署との接点がどれくらいありますか
⑨部署移動の頻度はどれくらいでありますか
⑩部署移動に関してどれくらい希望が反映されますか
⑪会社の一番の魅力は何だと思いますか

社風や雰囲気に関する質問をするときには、まずは大まかな内容を尋ね、そこから掘り下げていきましょう。たとえばコミュニケーションツールについて質問したら、そのツールをどれくらいの頻度で使うのか、使うメリットは何かといったことを聞いていきましょう。

実際の業務内容に関する質問

現場で働いている人に具体的な業務内容について質問するのも、面談だからこそできることです。ぜひ積極的に質問し、働くイメージを膨らませるヒントにしていきましょう。実際の業務内容に関する質問としては、以下のようなものが考えられます。

【実際の業務内容に関する質問の例】
①1日の業務スケジュール・流れを教えてください
②繁忙期は年に何回、いつごろありますか
③業務中どのようなツールを使用することが多いですか
④チームの規模感はどれくらいですか
⑤業務に役立つ資格などはありますか
⑥出張や転勤はありますか、また希望は通りますか
⑦仕事でやりがいを感じるのはどんなときですか
⑧仕事で大変なのはどんなときで、それをどのように乗り越えましたか
⑨入社後どのくらい経って昇進・昇格を視野に入れる人が多いですか
⑩リモートワークは導入されていますか、導入済みの場合の実施割合はどれくらいですか

業務内容について質問するときには、実際に働いている姿をイメージできるような質問を心掛けましょう。たとえば繁忙期と閑散期が明確に分かれる職場であれば、1日のスケジュールについては両方とも聞いてみるのがおすすめです。

就活・選考に関する質問

本選考が始まる前の面談であれば、就職活動そのものや、その企業の選考について質問するのも有効です。積極的に質問することで、先方に志望度の高さをアピールするチャンスにもつなげられますよ。就活・選考についての質問としては以下のようなものがあります。

【就活・選考に関する質問の例】
①選考では具体的にどのような点を重視されますか
②直近の選考で合格した人の共通点はどのような点ですか
③不合格になる人に共通する課題点はどのような点でしたか
④エントリーシートを書く際に重要なポイントは何でしょうか
⑤グループディスカッションでは特に何を評価されているのですか
⑥面接で特に意識した方がいいポイントには何がありますか
⑦面接で失敗しがちな点や注意しておいた方がいいことは何ですか
⑧担当者自身が就活で意識したことは何でしたか
⑨担当者自身が就活でやっておいて良かったと思うことは何でしたか
⑩担当者自身が就活で失敗したと思っていることは何でしたか

就活や選考についての質問は、大きく分けると「志望先企業についての質問」と「担当者個人に対する質問」の2種類があります。面談相手がどのような立場の社員なのかによって使い分けるのがおすすめです

担当者が現場の一般社員である場合には、その人の就活そのものについて質問すると具体的なアドバイスがもらいやすいですよ。

入社後の流れに関する質問

面談の場で入社後の流れに関して質問することで、志望度の高さをアピールすることも可能です。入社後おこなわれる研修や、その後のキャリアパスに関する内容を積極的に聞いてみましょう。入社後の流れに関する質問としては以下のようなものが考えられます。

【入社後の流れに関する質問の例】
①新入社員研修の期間はどれくらいで内容はどのようなものですか
②部署に配属された後の研修体制はどのようなものですか
③いつごろまでに一通りの業務を覚えることを期待されているのでしょうか
④評価制度はどのようになっていますか
⑤目標管理の方法はどのようなものですか
⑥配属後に社内外での研修がありますか
⑦資格取得などの自己研鑽に関する支援はありますか
⑧昇進のプロセスはどのようになっていますか
⑨配属や昇進にあたって本人の希望はどれくらい通りますか

研修や評価に関する取り組みは企業によって大きく異なるため、できればあらかじめ知っておきたいところです。業務内容が自分に合っていても、評価基準に納得できない場合、結果的に企業とのミスマッチに陥ってしまいます。面談の場でリアルな意見を聞いて、企業理解を深めるヒントにしましょう。

経験者が実際にした質問

ここからは実際に先輩たちが質問したときの体験談を紹介します。質問の内容だけでなく、その聞き方や、背景にあった考え方までしっかりチェックしてみましょう。「自分も聞いてみたい」と思った内容はぜひメモしておいて、実際の面談で活用してくださいね。

キャリアステージ編集部

面談のときに「聞いてみてよかった」と思う質問は何ですか?

M・N 4年制大学

現場社員の方に、新入社員研修を実際に受けた感想を聞きました。とても良い研修だったと笑顔で言われたので安心できました。

M・W 学習院大学

現場社員と直接話せる貴重な機会だと思い、その方がなぜこの企業に入ったのか、これからのキャリアをどう考えているかといったリアルな考えを聞きました。

H・I 4年制大学

担当者のこれまでの業務内容と、これからのキャリアの展望について質問しました。また、かなり踏み込んで「ここは新卒で入るべき企業だと思うか」「もしもう一度新卒として就職活動をした場合もこの会社を選ぶと思うか」という質問もしました。あまり他の学生はしない鋭い質問だと褒めていただき嬉しかったです。

企業に対する質問を考えるときは、この記事も参考にしてください。就活生たちがどんなことを質問したのか、リアルなエピソードを聞いています。
面接の「質問はありますか」どう答える? 内定者に聞く逆質問対策

面談といえど気を抜くのはNG! 避けるべき質問内容もチェックしよう

面談の雰囲気は面接ほど堅苦しくないのが一般的です。そのため、つい気を抜いて失礼な質問をしてしまったり、本来問題ないはずの内容でも失礼な聞き方をしてしまう学生もいます。

ここでは、せっかくの面談で担当者の印象を下げてしまう「NG質問」を紹介します。

残業時間や有給の取得状況など待遇面に関する質問

企業選びをするにあたって、実際の残業時間や有給休暇の取得状況を知りたいと思う学生は多いでしょう。その気持ちはもちろん企業側の担当者もよくわかっています。

しかし、ストレート過ぎる質問にはリスクがあります。「会社への貢献意欲が低いのではないか」「給与や待遇優先で企業を選んでいるのか」と思われてしまうおそれがあるのです。以下のような質問の仕方は避けた方がよいでしょう。

【待遇面に関するNG質問の例】
①毎月の残業時間はどれくらいですか?
②残業代は正確に支給されますか?
③サービス残業はありますか?
④有給休暇はいつから取れますか?
⑤有給休暇は何連休までとれますか?
⑥社員は実際に有給休暇を取得していますか?
⑦前年のボーナスの支給実績はどうでしたか?

このようなリアルな情報を聞きたい場合には、前向きに捉えられるような質問の仕方を工夫する必要があります。たとえば上記の質問であれば、以下のように言い換えることで、マイナスの印象を与えるリスクを減らせます。

【NG質問の言い換えの例】
・体調管理のためにもメリハリをつけて効率的に働きたいと思っています。
〇〇部でのだいたいの残業時間をお聞きしたいです
・特に繁忙期は普段より働く時間が長くなることもあると思うのですが、
あらかじめ想定された残業時間を超過した場合、給与に反映される制度はありますか
・若手社員のみなさんは、有給休暇や長期休暇をどのように活用している方が多いか教えてください
・特に成果を上げた社員に対して評価される仕組みはありますか。それはどのようなものでしょうか

自身が全力で働くことを前提とした表現に変えることで、待遇面だけを聞きたがっていると思われるリスクを減らすことができます。

調べればすぐにわかることに関する質問

企業の基本的な情報を質問するのは、相手にとって大変失礼な行為となります。「説明会や面談での内容が理解できていないのだな」「あまり熱意が感じられないな」と思われてしまうため、絶対に避けましょう。たとえば以下のような質問がNGです。

【基本的な情報に関するNG質問の例】
①どのような商品やサービスを取り扱っているか
②従業員数はどれくらいか
③企業理念はどのようなものか
④海外進出をしているか
⑤特に力を入れている事業は何か
⑥主要な取引先はどのような企業か

多くの面談は選考に直結しないとはいえ、面談は社員に時間を割いてもらっておこなうものです。準備不足で面談の場に行ってしまっては、相手からの印象を大きく下げることになります。基本的な事柄についてはしっかり調べ、頭に入れた状態で臨むようにしましょうね。

過去の不祥事や悪い口コミに関する質問

企業について調べていく中で、その企業の過去の不祥事や悪い口コミを目にすることはよくあります。しかし、それを相手に直接質問することは避けましょう。担当者自身にどうこうできる問題ではないことが多く、相手の機嫌を損ねるだけでプラスに働くことは期待できません。以下のような質問がNG例です。

【企業の不祥事や悪い口コミに関するNG質問の例】
①パワハラがあるかどうか
②ノルマが未達だった場合のペナルティはあるか
③以前発生した不祥事についてその後どうなったか
④内部告発に対してどう対処したか
⑤新入社員の退職率やその理由について
⑥女性が活躍しづらいという評判は本当か
⑦その他「〇〇という悪い口コミを見たが本当か」という質問全般

過去の不祥事や悪い口コミについての質問は、企業に対する敬意を欠いていると判断されかねません。このような内容について聞きたい場合には、以下のように言い換えるのがおすすめです。

【NG質問の言い換えの例】
①上司とのコミュニケーションはスムーズに取れていますか
②目標設定の仕方や目標達成へのサポート体制はどのようになっていますか
③多様な人材が活躍するための取り組みなどはありますか
④社員のエンゲージメント向上への仕組みなどがあれば教えてください

このように企業の仕組みや取り組みについて質問することで、実際の様子をうかがうことができます。

担当者のプライベートに関する質問

面談の前半でいい雰囲気が作れたり、盛り上がったりすると、つい相手のプライベートに関する質問をしてしまう学生がいます。しかし、面談はあくまで企業の採用活動の一環であり、担当者個人の事情に踏み込むのはタブーです。社会人としてのマナーを守るためにも、以下のような質問は避けましょう。

【担当者のプライベートに関するNG質問の例】
①(OB/OG以外の担当者に)出身大学はどこか
②どこの地域に住んでいるか
③実家暮らしか一人暮らしか
④恋人や配偶者がいるかどうか
⑤家族と仲が良いかどうか
⑥休日はどのように過ごしているか
⑦趣味や特技は何か

もちろん、話の流れや担当者の性格によっては問題にならないケースもあります。担当者側から話題にするのであれば大丈夫でしょう。しかし基本的に、個人に関する質問を学生の側からするのは避けておいた方が無難です。担当者の経験を尋ねる場合は、仕事や選考に関する内容だけにしておきましょう。

面談でよく聞かれる質問20選:経験者が聞かれたこともチェックしよう

面談でよく聞かれる質問20選

ここでは、企業側が学生に対しておこなう質問の例を紹介します。実際に先輩たちが聞かれた質問内容も取り上げていますので、しっかりチェックしてくださいね。

面談ではさまざまな質問がおこなわれますが、ある程度基本的な内容は決まっています。あらかじめ回答内容を考えておくことで、余裕を持って面談を受けられるはずです。面接でも同じようなことを聞かれる可能性もあるので、ぜひ対策しておきましょう。

面談の中で「失敗経験」について聞かれることもあるかもしれません。この記事を読んで対策しておきましょう。実際に内定を獲得した人の回答がヒントになるはずです。
面接での失敗談の答え方|みんなのリアル回答付きで伝え方を完全攻略

人柄についての質問

学生自身の人柄や性格についての質問は多いです。これは、担当者から見た学生の印象と、本人の自己分析がどれくらい合致しているかを見るものです。たとえば以下のような質問が想定されます。

【人柄についての質問の例】
①あなたの長所と短所は何ですか
②リーダーシップを発揮した経験はありますか
③向上心や探究心はある方ですか
④失敗した経験とそこから学んだことは何ですか
⑤ストレス耐性がある方だと思いますか
⑥友人からどのような性格だとよく言われますか

このような質問をされた場合には、端的に結論を述べ、そこから具体的なエピソードを伝えるような話の構成にするのがおすすめです。ポイントは、回答とエピソードを論理的に結びつけることです。適切な回答ができれば、人柄を担当者に印象付けることができますよ。

大学生活についての質問

新卒就活では、大学生活を通して取り組んできたことや努力してきたこともよく聞かれます。企業側がこの質問をするのは、活動した具体的な内容や成果だけでなく、その人の興味関心の傾向や能力を知ることも目的です。以下のような質問が考えられるため、回答を準備しておきましょう。

【大学生活についての質問の例】
①大学時代に最も力を入れていたことは何ですか
②部活動やサークル活動の経験の有無とそこから学んだことを教えてください
③アルバイトの経験の有無とそこから学んだことを教えてください
④ボランティア活動の経験の有無とそこから学んだことを教えてください
⑤大学生活で一番印象に残っていることは何ですか
⑥大学生活で一番後悔していることは何ですか
⑦ゼミでの研究内容とそれを選んだ理由を教えてください

大学生活に関する質問に答えるときには、単純な事実だけでなく、そのとき心掛けていたことや努力したことも述べるようにしましょう。リーダー経験がないと評価につながらない、大きな成果を上げていないと印象に残らないということは決してありません。率直に、自分の頑張ってきたことをアピールすれば大丈夫です。

大学生活に関する質問に備えたいとき、この記事も参考になるかもしれません。「学生時代に力を入れたこと」の作り方・伝え方を、内定を得た先輩たちのアドバイスと一緒に解説しています。
先輩のガクチカ例文19選|ガクチカの作り方から書き方まで一挙解説

就活状況に関する質問

面談では、就活の進み具合についての質問もよくおこなわれます。これらは、学生の業界への理解度や、自社への志望度や熱意を確認したいという意図から問われる質問です。たとえば以下のような質問がよくおこなわれるようです。

【就活状況に関する質問の例】
①当社を志望した理由は何ですか
②志望している業界はどこですかか
③就職活動の軸は何ですか
④ほかにどのような企業を何社くらい受けていますか
⑤ほかの企業の選考状況はどの段階にあるのですか
⑥就職活動において特に重視していることは何ですか
⑦すでに内定の出ている企業はありますか

就活状況については、相手先企業への敬意は忘れず、しかしなるべく正直な回答を心掛けましょう。特に就活の軸であったり、自身が特に重視しているポイントについては一貫した内容を話せるようにしておくのがおすすめです

面談経験者が聞かれた質問

ここからは、実際に先輩たちが面談で聞かれた質問と、それに対して回答した内容を紹介します。自分が同じ質問をされたらどのように答えるか、ぜひ具体的にイメージしながら読んでみてくださいね。

面談で実際にされた質問は?

M・W
M・W
学習院大学/文系学部
大学での取り組みについて詳しく聞かれた

大学選びの基準や現在の研究内容について詳しく質問されました。特に脚色などはせず、ありのままの内容を回答しました。

また、業界に興味を持った理由も聞かれたため、面接時に話している内容をそのまま伝えました。私の場合は通信業界を志望していて、興味を持ったきっかけは大学での研究内容だったので、それをそのまま伝えた形です。

H・I
H・I
4年制大学/国際教養学部
大学の志望理由や留学した理由を掘り下げられた

私は大学を選んだ理由や留学した理由について詳しく聞かれました。私は英語で幅広い学問を学べる環境を希望していて、その中でもミッションステートメントに共感できる大学を選んだので、その内容を話しました。

また、就職活動に関する質問がメインだった面談もありました。選考を受けている企業の数や、夏にインターンに参加した企業の数、その時点での内定数などを質問されましたね。それらの数字は特に包み隠さず正直に答えました。

M・N
M・N
4年制大学/情報科学部
好きなことは「それを好きな理由」まで深掘りされることを想定しておこう

IT企業のプログラマーを志望しており、志望動機として「プログラミングが好きだ」という内容を話したところ「プログラミングのどのようなところが好きなのですか」と掘り下げる質問を受けました。

「試行錯誤すること自体楽しく、完成させたときの達成感も大きいところです。また、人によって書くコードが異なる点もプログラミングの楽しさの一つだと思います」といった内容を回答したと思います。好きなこと、やりたいことについては「なぜそう思ったか」まで自己分析しておくことが重要だと感じました。

「面談で何を聞かれるのか不安」。そんなときはこの記事も参考にしてくださいね。内定者が実際に企業から質問されたこととその答え方を紹介しています。
面接で聞かれた質問&回答大公開|実際にあった難易度高めな質問とは

直前に焦らないために! 面談当日についての疑問を経験者に直撃!

ここからは、面談当日に関する具体的な疑問にQ&A形式で答えます。

服装や持ち物など、実際に先輩たちが面談のときどうしたかも含めて紹介するので、どのような準備をしていけばいいのかわからないという学生はぜひ参考にしてくださいね。

Q:面談当日の服装はどのようなものを選びましたか?

面談に適した服装

面談の服装で迷う学生はよく見られますが、服装についての指定があればそれに従うことが大前提です。しかし「面談は面接と異なりリクルートスーツではなくてもいい場合がある」と言われるとかえって迷ってしまいますよね。

企業のオフィスでおこなわれるリクルート面談やオファー面談の場合は、原則リクルートスーツで問題ありません。面談の場がオフィスであれば、相手もスーツを着用している確率が高いからです。

服装に関する記載が何もない場合や「服装自由」と書かれている場合は、リクルートスーツもしくはオフィスカジュアルを選びましょう。自由といってもTシャツやジーンズでも大丈夫というわけではありません。企業の人と会うというTPOにふさわしい服装を考えることが重要です

「私服可」であったり「私服でお越しください」とあえて書いてある場合は、スーツを避けてオフィスカジュアルを選んだ方が無難です。このような指示を出す企業は、服装から学生の個性を読み取ろうとしている場合があります。このような場合、スーツで行くと「事前の説明を読んでいないのでは」と思われてしまうリスクもゼロではありません。

キャリアステージ編集部

面談はどのような場所でおこなわれましたか? また、面談を受けたときの服装を教えてください!

N・T 4年制大学

面談はオンラインか、会社の会議ブースでおこなわれることが多かったです。スーツを指定されるケースが大半でした。特に指定がない場合もスーツを着用して臨みました。

M・N 4年制大学

オンラインもしくは本社での実施がほとんどでした。スーツを指定されればもちろんスーツを着て行きましたが、特に指定がない場合は私服で参加したこともあります。

M・W 学習院大学

私が受けた面談はほぼオンラインで開催されたものです。私はすべてスーツで受けました。多くの場合服装に関しては指定がなかったのですが、安全策をとりたかったのでスーツ一択でした。

面談に臨むにあたって、「私服可」「服装自由」などと案内されたときは何を着て行けば良いのか迷いますよね。そんなときは、この記事を参考にして身だしなみを整え、好印象をつかみましょう。
面接の服装は実際何を着た? 失敗しない服装と状況別のポイント解説

Q:面談当日に何を持っていきましたか?

面談当日の持ち物に関しては、面接と大きく変わりません。一般的に以下の用意をしておけば大丈夫である場合が多いです。

【面談当日の持ち物リスト】
①A4サイズの書類が問題なく入るカバン
②筆記用具・メモ帳
③現金・交通系ICカード
④書類を入れるためのクリアファイル
⑤ハンカチ・ティッシュ
⑥スマートフォン・携帯電話
⑦腕時計
⑧必要と言われた場合は履歴書やエントリーシート

腕時計は普段使っていないという学生が多いかもしれませんが、就活準備の一環として1本は用意しておいた方が無難です。時間を確認するためにたびたびスマートフォンを確認していると、担当者によっては「連絡が気になるのかな」などとマイナスなイメージを持つ可能性もあります。

また、面談中に通知音が鳴ったりするのを避けるためにも、デジタル時計やスマートウォッチではなく、革バンドか金属バンドのアナログ時計を選んでおくのがおすすめです。

カバンについては、リクルートスーツで行くのであればスーツに合わせたものを、ビジネスカジュアルの場合にはネイビーやダークブラウンの服装に合ったものを使用しましょう。リュックはビジネス用のものであれば大丈夫な場合も多いですが、不安であれば避けておきましょう。

キャリアステージ編集部

面談には何を持っていきましたか?

M・N 4年制大学

持ち物の指定は特にありませんでしたが、メモ帳と筆記用具は持っていきました。相手の質問内容をメモして整理できましたし、企業や業務に関する情報をメモするのにも役立ちました。

M・W 学習院大学

メモを取るためのノートとペン、もしくはメモを取るためのノートパソコンを持って行きました。紙に書く場合は鉛筆やシャープペンシルよりペンがおすすめです。消しゴムを使ったときに、消しカスの扱いに困った経験があるからです。

Q:履歴書やエントリーシートなどをもとめられましたか?

応募に必要な履歴書やエントリーシートは、本選考前のカジュアル面談であれば基本的に必要ありません。しかし、先方から「履歴書持参で」「エントリーシートを記入の上持参」などと指示があった場合には、忘れずに用意しましょう。

また、履歴書が必要ない場合であっても、自分の経歴やスキル、長所や短所といった履歴書に記載するような内容について、面談の場で話すことをもとめられる可能性はあります。ひととおり頭の中に入れておいた方が良いでしょう。

キャリアステージ編集部

面談の場で履歴書やエントリーシートをもとめられたことはありますか?

M・N 4年制大学

履歴書などの提出はありませんでした。会話の中で雑談交じりに聞かれた項目はいくつかありましたが、選考に影響することはなかったと思います。

M・W 学習院大学

ほとんどの面談はES通過後、あるいはすでに面接をおこなった後に受けたため、改めて提出を求められることはありませんでした。

Q:面談後にはお礼の連絡をしましたか?

面談後には、お礼のメールを送るのが基本です。お礼のメールは当日中に、できれば先方の勤務時間内に送るのがベストです。気持ちを直接伝えたいからといって、電話をかけるのはおすすめできません。突然電話をかけると、先方の仕事を遮ることになってしまうからです。お礼のメッセージは必ずメールで送りましょう。

どのように連絡をするのが良いのかわからない人は以下の例文をテンプレートとして保存をしておくことをおすすめします。

面談のお礼メールの例文

件名:本日の面談のお礼( 〇〇大学 〇〇〇〇 )

本文
株式会社〇〇
広報部 〇〇様(名前が分からない場合は「面談ご担当者様」と書く)

お世話になっております。
〇〇大学〇〇学部〇〇学科3年の〇〇〇〇です。

本日はお忙しい中、面談のお時間をいただきありがとうございました。
貴社の実際の業務内容や流れについて、具体的にご説明いただき大変勉強になりました。

特に〇〇様が携わられた映画の広告キャンペーンのお話は印象的でした。限られた予算や期間の中で少しでも良いものを提供したいという、関係者の皆さまの情熱に心を打たれました。私も貴社で全力を発揮したいという思いが強まりました。

お忙しいところ貴重なお時間をいただいたことに、改めてお礼申し上げます。
貴社の益々のご発展をお祈り申し上げます。
===========================
〇〇 〇〇(氏名をフルネームで)
〇〇大学 〇〇学部 〇〇学科 3年
携帯電話:080-〇〇〇〇-〇〇〇〇
メールアドレス:〇〇〇@〇〇〇〇.jp
===========================

キャリアステージ編集部

面談後、お礼のメールを送りましたか? 送る際に意識していたことも教えてください。

M・W 学習院大学

お礼のメールは、遅くとも翌日までには送るようにしていました。簡単な挨拶とお礼、そして自分の言葉で感想を書くようにしていました。

M・N 4年制大学

私は基本的に就活サイトの面談システムを活用していたので、面談終了後にシステム経由でお礼のメッセージを送っていました。

N・T 4年制大学

面談当日にお礼のメールを送りました。内容は感謝の気持ちと面談の感想です。先方の手をわずらわせないよう、文章は簡潔にすることを心掛けていました。

最後のチェック! 面談でのNG行動を把握しておこう

面談でのNG行動を把握しておこう

面談は学生にとって大切な場です。企業の実際の雰囲気や求められる人物像をチェックでき、自分の志望意欲をアピールすることもできます。しかし、ここで相手に悪印象を与えるNG行動をとってしまい、その先の選考にマイナスの影響を及ぼしてしまう場合もあります。

ここからは面談で避けるべき「NG行動」について、先輩たちのアドバイスとともに解説します。事前に把握しておき、面談本番で失敗しないように備えておきましょう。

①業界や企業のことを何も調べずに臨む

面談に臨むにあたって、事前の企業研究は必須です。業界の流れやその企業の事業内容、取り扱っている製品やサービスについて十分に調べておかないと、適切な質疑応答を成立させることができません。

面談は説明会と異なり、双方向コミュニケーションの場です。学生の準備が足りていない場合、それは質問のレベルで確実に担当者にも伝わってしまいます。「この人はうちの会社に興味がないのかな」「弊社への志望度は高くないのだろう」と思われてしまいますよ。

少なくとも公開されている情報に関しては、一通り把握してから面談を受けるのが基本です。せっかくの面談ですから、志望度や熱意をしっかりとアピールする場にしましょう。

企業について事前に調べるときはこの記事もぜひこの記事も参考にしてくださいね。就活経験者たちに、企業理解が深まる企業分析の方法をたくさん教えてもらっています。
企業分析の4つの極意|経験者に聞く効果的なやり方と活用方法

②積極性がなく受け身の姿勢である

面談に受け身の姿勢で臨むと、熱意がないと担当者から判断されるおそれがあります。「今日はどんなことを話してもらえるのかな」「この人は自分に何を教えてくれるんだろう」という姿勢は禁物です

面談で積極性をアピールするには、入念な下調べと、そこから発生した良質な質問が効果的です。「その企業で働くにはどうしたらいいか」「その企業でこのような活躍をしたい」といった情熱をアピールしていきましょう。

たとえば「〇〇はAですか、それともBですか」と相手に答えを丸投げすると、受け身な印象を与えます。同じ内容であっても「AとBでは私はAだと思うのですが、御社ではいかがでしょうか」と自分の考えも織り込んで発言するのがおすすめです。

③相手の話を遮ってしまう

「相手の話を遮らずに最後まで聞く」というのは、面談に限らず社会人としての基本的なマナーです。企業側の説明や質問の最中に相手の発言を遮ってしまうと、失礼で無作法な印象を与えてしまうおそれがあります。相手の発言は必ず最後まで聞きましょう。

もちろん、相手が話している最中に「あ、そこは実は…」と情報を補足したくなる場面もあるでしょう。しかし、そういう場合であっても一度相手の発言を最後まで聞くことが重要です。自分の意見は、相手が話し終えてから「先ほどおっしゃっていた〇〇の件なのですが」と伝えましょう。

話している最中に遮られると相手は単純に不愉快ですし、学生に対して落ち着きのなさや子どもっぽさを感じてしまいます。慎重に相手の発言を受け止め、落ち着いて回答することを心掛けましょう。

④馴れ馴れしい態度で接する

特に、カフェでおこなわれるカジュアル面談であったり、担当者が若手社員であったりする場合に、過剰に馴れ馴れしく接してしまう学生がいます。もちろんこれはNG行動です。

面談も採用活動の一環であり、ビジネスの場です。担当者はあくまで業務の一環として、面談を実施していることを忘れてはいけません。丁寧な言葉遣いや、控えめな立ち居振る舞いを常に意識しましょう。

特にオフィス以外の場だと、座り方や姿勢を無意識に崩してしまうケースが見られます。相手にだらしない印象を与えてしまい「この人を採用したら取引先でもこのような態度で振る舞うのではないか」と思われてしまいますよ。緊張感を持って面談に臨むようにしましょう。

これから面談を受ける就活生に向けて先輩からのアドバイス!

M・W
M・W
学習院大学/文系学部
面談でも面接だと思って気を抜かずに挑むのが大事

面接だから、面談だから、と違いを意識するのではなく、常に面接だというつもりで挑むことが重要だと思います。実際に、面談と言いながらも選考を含む企業もあります。また、面接と面談とで志望動機や就活の軸の内容が変わってしまうと、先方に疑問を抱かれてしまうおそれもあります。

面接と面談で担当者が違っていても、両担当で情報共有をしている可能性は高いです。そのため、面談だからと気を抜かず、常に面接を受けるつもりで真剣に臨むことをおすすめします。

H・I
H・I
4年制大学/国際教養学部
臨機応変な行動と正直さを心掛けて対応すればOK

面談の雰囲気やラフさは、業界や企業によって異なります。また、早期選考前に受ける面談と選考途中で受けるものでも事情は変わってくるでしょう。大切なのは臨機応変に行動することだと思います。

もちろん面談も志望先企業の人と会う機会ですから、ある程度の緊張感を持って臨むことが大切です。一方、企業によっては面談開始時に「今日は面接ではないのでざっくばらんにお話させてください。」と言われることもあり、そういうときにはある程度素の自分を出して話すことも求められます。先方の雰囲気に合わせて、正直に、かつ誠実さを持ってお話するのが誠実な対応だと思います。

「面談は面接よりカジュアルらしいよ」。そう聞いていても、慣れていない場合は緊張しますよね。そんなときはこの記事を読んでみてください。面接の緊張を和らげるリアルな対処法を紹介しています。面談を控えている人にも、きっと役立つはずですよ。
面接で緊張しない方法11選|先輩たちのリアルな体験談付きで解説

面談はリアルな話を聞ける貴重な場! 面接との違いを理解して就活を有利に進めよう

ここまで、面接と面談の違いを説明してきました。面談ならではのポイントや注意点をしっかりと踏まえ、具体的な質問を用意してから、本番に臨みましょう。

面談は現場で働いている社員のリアルな声を聞くことができる貴重な機会です。あらかじめ企業情報や業務内容について丁寧に下調べをし、その中で生じてきた疑問点を質問できるようメモしておくのがおすすめです。

学生が真剣に取り組んでいることがわかれば、担当者も真剣に応えてくれるはずです。カジュアル面談であってもビジネスの場であることを忘れずに、相手への敬意をもった態度で面談の場に向かってくださいね。

辻 太一朗
辻 太一朗

履修データセンター代表取締役

面談では主体的な姿勢で熱意を伝えよう!

面談も面接も、企業から見られていることに変わりはありません。ですが、面談は基本的には学生が情報を収集する場であり、主体的な姿勢が求められます。

主体的な姿勢が重要な理由は、面談が単なる情報収集の場にとどまらず、あなた自身の積極性や関心の高さを企業に示す機会でもあるからです。企業側は、面談を通じて学生がどのように考え、行動するかを観察しています。主体的に質問をし、企業の話に対して自分の意見や考えを述べることで、面談の場が有意義な対話となり、あなたの熱意や適応力が伝わるでしょう。

そのため、自分自身の目的を明確にしておくことが大切です。「面談を通じて何を知りたいのか」「どのような情報が自分にとって重要なのか」を事前に整理しておきましょう。たとえば、企業文化や働く環境、キャリアパスについて知りたいことがあれば、それに関連する質問を準備することで、面談が有意義な時間となり、企業との相互理解が深まります。

面談の場を活用して自分に合った企業を見極めよう
面談の場では、受け身にならずに主体的な姿勢を持つことが求められます。自分から積極的に質問をすることで、企業に対する関心を示すとともに、自分の考えや価値観を伝える機会になるでしょう。

面接でも同様に主体的な姿勢を持つことが重要です。企業側は、あなたがどのような人物で、どのような考えを持っているのかを知りたがっています。

面談や面接は企業からの一方的な評価の場ではなく、あなた自身も企業を評価する場です。企業のことを「見てやる」というくらいの姿勢で、しっかりと情報を収集し、自分に合った企業を見極めましょう。

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編集責任者 伊東 美奈

キャリアステージを運営するHR team(旧リアステージ)に新卒入社。キャリアアドバイザーとして1,500名以上の就活生を支援する傍ら、長期インターンサービスの立ち上げや人材開発業務を担当。マーケティング事業に異動後、理系学生の就活支援メディア「Digmedia」の編集長・エントリーシート共有プラットフォーム「イールック」の運営責任者を務める プロフィールをみる