座談会とは? 現役就活生に聞く選考への役立て方|94の質問例付き

座談会とは?一目置かれる94の質問例付き 現役就活生に聞く!

座談会とは? 先輩たちの事前準備や質問を参考に参加の心構えをしよう

就活においては、選考の前後や選考中に座談会が開催されるケースがあります。初めての参加となると不安に感じる人も多いですよね。座談会の流れや目的、雰囲気がわからないと、自信を持って臨めないこともあるでしょう。

座談会に参加する前に、開催する企業の意図を理解し、流れや意識すべきポイントなどを把握することで印象アップにつながる質問を考えられます。先輩たちが聞いて良かったと感じた質問を参考にすると、さらに有意義な時間にできますよ。

この記事では、企業側が座談会を開く意図やメリット、質問の方法や注意点などを解説します。避けたほうが良い質問、服装や持ち物についても、就活の先輩たちの意見とともに解説するので参考にしてくださいね。

今は座談会への疑問や不安がある状態でも、記事を読み終える頃には、不安を払拭し主体的に参加できるようになるでしょう。

座談会ってどんな場? みんなは参加したことある?

就活における座談会がどんな場かわからず、不安に感じていませんか。座談会とは、企業の社員と学生とが直接話をして、企業の雰囲気を知ることができたり、疑問を解決できたりする場です。企業の公式サイトなどでは把握しきれない実際の業務内容なども知れるため、企業選びの判断材料として参加する人も多いでしょう。

たとえば、座談会で志望職種の社員に質問することで、より具体的にキャリアプランを立てることができます。そうすることで、面接で「入社後のビジョンを教えてください」と聞かれた際にも、活躍をイメージしやすい回答ができるでしょう。

まずは、就活を経験した先輩たちに座談会への参加の有無を聞いてみました。参加した理由や座談会の中で聞いたことなども紹介しているので参考にしてみてくださいね。

キャリアステージ編集部

企業が開催する座談会には参加しましたか?

M・W 学習院大学

参加しました。インターンシップ中にプログラムとして開催されることが多かったため、その際に社員にキャリアパスについて質問していました。

H・I 4年制大学

座談会には参加しました。インターン中のコンテンツとしておこなわれることが多かったため、社員の就活の軸やキャリアプランについて質問していました。

H・T 4年制大学

参加した経験があります。インターンや会社説明会のプログラムの一環で、座談会の時間が設けられていることが多かったです。

R・N 4年生大学

参加しました。座談会で、どのような大学・学部の人が集まるか知れるためです。また、面接時の話し方やリモート時の服装、部屋の背景などを参考にするために出席していました。

実際に座談会に参加した就活生に実態を聞いてみた!

実際の座談会は、どのような雰囲気なのでしょうか。一般的には、学生数名で社員を囲む形で座り、20分ほど質問などをする時間が設けられます。それを2〜3名の社員で繰り返す形です。社員を囲む形で座り、1時間ほど質問や雑談をするケースもあります。

実際に参加した経験がある先輩たちにも、具体的な内容を聞いてみました。参加した際、どのような内容で開催されていたかや何をしたか、参加して良かったかどうかなどを教えてもらったので、参考にしてくださいね

キャリアステージ編集部

座談会はどのような内容でしたか? 詳しく教えてください!

M・W 学習院大学

学生10名くらいが1人の社員に対して質問できる形式が多かったです。社員は3名ほどでたまに入れ替わります。年次などもバラバラで、いろんな社員と話せる機会だと思います。

H・I 4年制大学

オンラインの場合は、学生2〜10名がブレイクアウトセッションで社員に話を聞けることが多かったです。社員の方は大抵3〜4名でしたが、20〜30分ほど質問できました。

H・T 4年制大学

学生4〜5人で入社5年目までの若手の社員に、話を聞くことが多かったです。私は、人事の説明だけではわからなかった、会社の中にいる人たちの雰囲気が知れたので参加して良かったと思っています。

さらに、座談会で実際にしていた質問についても聞いてみました。座談会に参加する準備として、参考にしてくださいね。アドバイスをもとに良い質問ができれば、有意義な時間になりますよ。

キャリアステージ編集部

座談会の質疑応答ではどのような質問をしていましたか?

M・W 学習院大学

よくキャリアパスの観点から質問をしてました。社員の方がそれぞれどうしてそのキャリアにチャレンジをしようと思ったのかなどを聞いていたのですが、それは自分のキャリアプランの参考になると思ったためです。

H・I 4年制大学

私は周りの質問を聞きながらも、事前に用意した質問から選んでいました。周りが業務内容などについて重点的に聞いている場合には、キャリアや就職活動について聞くなど差別化をすることで、幅広い質問が出る座談会になるように意識しました。

R・N 4年生大学

他人の意見を聞きつつも、質疑応答で自分の主体性を表現することに努めました。「ここぞ」というところでは、積極的に意見を述べるように心掛けていました。

企業が座談会をおこなう3つの目的とは?

企業が座談会をおこなう理由

そもそも企業が座談会をおこなう目的には、何があるのでしょうか。意図を知れば、座談会での質問内容が決まらない人も、的を射た質問ができるはずです。

また企業側が何を期待しているかを理解しやすくなり、自信を持って質問しやすくなります。キャリア選択や企業理解を深めるためにも、座談会の目的を知っておきましょう。

座談会に参加した学生にも、座談会での経験からどんなメリットがあったかを聞いてみたので、参考にしてくださいね。

キャリアステージ編集部

座談会を通じて、より企業の魅力を知ることができたエピソードを教えてください。

R・N 4年生大学

参加した学生みんなが意見をしやすい場になるような場を用意してくださった企業は、自分の理想とマッチしており、志望度が上がりました。その企業理念をもっと深く理解したい、もっと知りたいという気持ちになりましたね。

M・W 学習院大学

座談会を通してどのような社員が多いか知れると思います。私は、1人よりもチームを意識して結果を出したいタイプなので、チームプレーを大切にしている企業を志望していました。座談会で、実際にチームプレーを重視している社員がたくさんいるとわかって良い機会だったと思います。

H・Y 4年制大学

座談会は思っていたよりもフランクに社員に質問することができる場だったので、仕事とプライベートの両立に関して質問することができました。私はプライベートも充実させながら仕事をしたいと思っているのですが、面接中に仕事以外の話題に触れたり私生活との両立について聞くのはハードルが高いなと思っていました。座談会ではプライベートに関しても聞くことができ、マッチ度を知ることができました。

①魅力を伝えて選考に応募する学生を増やすため

企業が座談会を開催する目的として、自社の魅力を学生に伝え、選考への応募者数を増やす意図があります。どのような働き方をしているかやビジョン、業務内容から魅力をアピールしています

たとえば業務環境や社内文化を紹介すれば、入社後の将来像をイメージしやすいですよね。

また座談会は、選考が進んだ段階や内定後に開かれるケースもあり、エントリーした学生たちに改めて自社の魅力を伝え、入社してくれる候補者を増やす意図も考えられます。

②学生とのミスマッチを減らすため

座談会は、学生とのミスマッチを減らす意図もあります。

企業の文化や価値観、業務内容を座談会で紹介すれば、求める人物像を具体的にアピールできます。学生側も自分にマッチする企業かどうかを判断しやすいですよね。

ミスマッチは、早期離職や働くモチベーション低下につながり、企業と学生の双方にとって不利益です。そのため座談会を開催し、直接コミュニケーションをとることで、学生の疑問や不安解消を図っていると考えられます

③会話を通して学生の人柄を知るため

企業が座談会をおこなう目的には、学生の人柄を知りたいという思いもあります。

企業は座談会から、企業として求める長所や人柄を見極めようとしています。座談会では直接社員と会話する場面も多いため、スムーズな会話ができるかどうかの判断軸の一つにしている企業もあるでしょう。

面接では、企業側と学生との会話が一問一答形式で進むことが多いですが、座談会はその限りではありません。面接よりもカジュアルに話すことができるため、そのような場で学生の素の人柄を引き出したいと考えて座談会を開催する企業もあるのです

先輩たちのリアルな経験! 座談会の参加有無で選考が有利・不利になる?

座談会は書類選考や面接などと違って、必須の選考フローに組み込まれていないことも多いです。そんな座談会の参加有無は実際選考にどう影響するのでしょうか。中には、座談会の参加者にしか案内されないインターンに行くことができたなど、直接的に有利になるケースもあります。

内定者たちが実際に感じた、座談会と選考の関係性についてエピソードを聞いてみたので、ぜひ参考にしてくださいね。

座談会への参加で選考に有利になった経験談を聞かせて!

H・I
H・I
4年制大学/国際教養学部
座談会参加者限定のインターンに招待された!

大手自動車会社のワークショップに参加した際に、座談会があり、それに参加したことで、別に開催されるインターンに呼んでいただいたことがあります。

インターンの選考が免除になったのかは不明ですが、「特別に招待させてください」との内容で担当者の方から個別連絡があり、参加しました。

「ファシリテーターならどうするか?」の視点で質問をしていた
座談会で気を付けていたことは、「視座を高く持つ学生」という意識ではなく、自分がファシリテーターならどうするかということを考えながら質問をしていました。

周りの質問と似た質問の場合は、視点を変え、周りがまったくしていないトピックの質問があればその質問をぶつけるなど、幅広い内容のある座談会にできるよう周りの話に耳を傾けながら座談会に参加し積極的に発言していました。

Y・K
Y・K
4年制大学/文系学部
一次面接が免除になったことがある

大手化学メーカーの座談会に参加し、結果的に一次面接が免除となりました。免除された理由としては、自分の志望度を、登壇していた社員にアピールすることができたためです。

その座談会では、実際の営業職の方が1名に対して、学生が3名といった形でひたすら1時間質問を投げかけていくという形でした。

自分が志望度をアピールすることができた理由としては、自分自身の仮説や情報を述べたうえで、社員に質問をすることができたためだと思っています。実は私は事前にネットに載っている説明会の動画を見て、座談会に参加していたのです。

企業理解を深めた質問が選考免除につながった
私は、自分が注目する点をピックアップし、その考えや仕組みと、自分の想いや考えを重ね合わせた意見を持って質問をしていました。

その結果、人事と営業職の社員から、「現時点でしっかりと企業理解が深まっている」と言っていただき、志望度の高さを評価してもらったうえで一次面接を免除してもらいました。

R・N
R・N
4年生大学/理系学部
志望部署とは別部門だったがいきなり選考に案内された!

大手電機メーカーのエンジニア職種の座談会に参加し、その後、いよいよインターンに応募するとなった際に別部門の選考に呼ばれたことがあります。

理由は、自分が志望した部門が、あまりに人気すぎて人数が偏ってしまっているため、別部門への参加を打診されたということでした。

しかし、私は、自分が志望する部門にどうしても参加したいという意思があったので、その打診をお断りをさせていただきました。知らない分野の新たな挑戦より、自分の専門である技術の向上を図りたかったので、ほかの部門を選択する考えは当時持ち合わせていませんでした。

別企業では専門性を評価され選考が免除になったことも
その後、別企業では、専門的な知識があるということで、別ルートにて選考免除になることがありました。

専門性がある専攻や学科には、選考が近道になるというメリットがある一方で、その企業が期待する技術に到達しているのか、試されないまま採用されることには若干不安がありました。そのため、結果的に説明後の選考には応募しませんでした。

体験談を聞いた! 座談会に参加できなかったときの対処法

座談会に参加できないと、「企業について知るチャンスを逃した」「社員と話せる機会はもうないかもしれない」と不安になるかもしれません。そんな場合は、「座談会以外で企業について知る取り組みをしている」とアピールするのがおすすめです。以下の4つの方法を参考にしてみてください。

座談会に参加できなかったときの4つの対処法
・次の選考で、不参加の理由を答えられるように対策する
・オンライン資料を取り寄せる
・他のイベントに参加する
・インターンや説明会、OB・OG訪問などに参加する

もし座談会に参加できなかった場合は、万が一次の選考で参加できなかった理由を聞かれた際、答えられるように対策しておくことが重要です。企業を知ろうとしておこなった行動も伝えられると、「熱意が薄い」と、マイナスな印象になる可能性も減らせます。

たとえば、以下のような理由を伝えられるとベストでしょう。

参加できなかった理由の例

・当日は部活の試合があったため参加できませんでした。そのため後日、座談会に参加した友人に内容を教えてもらいました
・座談会後に御社を知ったため参加していません。しかし先日の〇〇で開催された説明会には参加しました
・大学の試験を優先したため参加できませんでした。そのため、OB・OG訪問をして社員の方のお話を聞きました

参加できない場合の代替案として、オンライン資料を取り寄せることもおすすめです。座談会でも企業の資料に記載されている話をベースに、展開されることがほとんどです。申し込むとすぐに受け取れるため、対策もしやすいでしょう。

またほかのイベントに参加することも検討してみてください。説明会やインターン、OB・OG訪問などに参加すれば、企業の雰囲気もわかり、質問できる場も確保できますよ。

座談会に参加できなかった先輩たちにも、実際どんな行動をとったか質問してみました。選考にどのような影響があったか、マイナスにならないための対策も聞いているので取り入れてみてください。

座談会に参加したかったけどできなかったことはありますか?

Y・K
Y・K
4年制大学/文系学部
大学のスケジュールの兼ね合いで参加できなかったことが……

座談会の機会があっても、どうしても大学のスケジュールとの兼ね合いで参加できなかったことがありました。

もともとその座談会では、自分にとって有益な情報が手に入るとわかっていたのですが、どうしても参加することができなかったため、人事担当に「座談会とは別にコミュニケーションを取る機会を得られないか」と検討してもらうようにしました。

そういったリカバリー方法で、志望度の高さを見せることもできるうえに、自分もほかの学生との情報格差をなくすことができると考えたためです。

積極的に企業とコミュニケーションをとった結果内定を獲得!
実際に、別の社員と話す機会をいただくことができ、結果的にそこでのコミュニケーションがきっかけで内定につながった経験があります。

もちろん、すべての企業が検討してくれるわけではありませんが、まずはこちらからアクションを起こす、ということが非常に重要なので、もしできるのならチャレンジしてみるのがおすすめです。

T・H
T・H
福井大学大学院/工学部・工学研究科
大学院の行事で参加できなかった

第一志望の座談会に先に予約を入れていたのですが、大学院の行事が重なってしまい、参加できなかったときがあります。教授とも交渉しましたが、大学院の行事への参加は絶対であったため、泣く泣く座談会を不参加としました。

当時は、「採用担当の心象を悪くしてしまったのではないか」と大変不安に感じ、「もうこの会社には受からないのではないか」とさえ思いました。

ただ、どうしても諦めたくなかったため、電話とメールで「参加できなくて残念に思う」という旨を伝える形をとりました。

座談会に不参加でも内定獲得!
結局、座談会は不参加の状態で本選考に臨みましたが、特に問題なく選考を通過し、内定をいただけました。

初めての就活ということで大げさに考えていた点があると反省しています。参加するのがもちろん望ましいですが、やむを得ない事情で不参加となっても諦めないことが大事です。

座談会の代わりに、OB・OG訪問を検討している人はこの記事も読んでみてください。実際に就活生たちが先輩社員に聞いた質問と併せて、企業理解が深まるおすすめの質問を一挙に紹介しています。
OB・OG訪問とは|就活経験者が教えるおすすめ質問一覧付き

座談会に参加する4つのメリット! 参加した就活生にも聞いてみた

座談会に参加する4つのメリット

座談会に参加するメリットがわからないと、モチベーションが上がりにくいですよね。しかし、パネリストからのコメントにもあったように、気になる企業の社員と話せる機会を有益に感じている学生も多いようです。

座談会では企業の意外な一面が見えて、志望度が高まることもあります。また、座談会に参加して企業理解が深まることで、面接でアピールできる要素が増えるかもしれません。

参加したことがある先輩たちにも、座談会のメリットを聞いてみました。

キャリアステージ編集部

座談会に参加するメリットは何だと思いますか?

R・N 4年生大学

座談会に参加したほかの就活生の人柄や個性が知れました。大学の所在地域や所属学部もさまざまだったこともあり、いろいろな意見や見解を聞いて視野が広くなった気がします。新鮮な体験で、参加して良かったと感じました。

M・W 学習院大学

キャリアプランを考えるときの参考になる点です。面接で将来のキャリアを聞かれることが多いので、実際に働いている社員のキャリアを参考にして、自分に実現可能かどうか考えていました。

H・I 4年制大学

その企業を見ている大学生のバックグラウンドなどが知れたことです。どのような人と選考で戦っていくのかを知れたことで、企業内にいる人の特徴などもわかり、志望度の順位などを決めていくのに役立ちました。

H・T 4年制大学

会社のホームページでは知ることができなかった業務やそれをおこなっている理由、どういう考えをもって行動している社員が多いのかなどの細かな点を知ることができたことです。

①人事以外の社員からリアルな情報が聞ける

座談会に参加することで得られるメリットは、人事以外の社員からリアルな情報を聞けることです。

現場で働く社員から直接話を聞けるため、業務内容や職場の雰囲気を具体的にイメージできます。とくに人事担当者とは異なる視点から、企業の魅力や課題を教えてもらえる場合もあるため、鮮度の高い情報を得られるでしょう

たとえば、人事から話を聞くことも有益ですが、志望職種が絞れていれば、その職種の社員からプロジェクトの進め方やチームの雰囲気を聞いたほうがリアルな情報を得られます。業務内容の理解も深まり、志望度が高まったり、志望動機のエピソードに盛り込めたりしますよね。

実際の仕事の厳しさや日々感じるやりがいについて聞き、自分の適性を再確認するきっかけになるかもしれません。

では座談会に参加した先輩たちは、人事以外の社員からリアルな話を聞けたのでしょうか。聞けて良かったと感じたエピソードなどを教えてもらいました。

キャリアステージ編集部

座談会に参加して、人事以外の社員からリアルな話を聞けて良かったと感じたことはありますか?

H・Y 4年制大学

福利厚生や待遇面に関する話を聞くことができました。人事の方にそういった話は聞きづらかったため、話を聞けて良かったと感じています。

R・N 4年生大学

まったく未経験な分野でも、挑戦する姿勢があれば、いくらでも成長できるとの力強いお言葉をいただくことができました。

H・I 4年制大学

現場社員の方で、とくに海外営業経験の長い方からお話を聞けて良かったです。「気合!根性!」みたいな営業インターンをしてきた私にとっては、そうではない営業の方法やスタイルもあることを知れたため、営業職への興味を持ち直せました。

②参加しない学生よりも熱意があるとアピールできる

ほかの学生よりも熱意があるとアピールできるメリットもあります。

企業視点からだと、座談会に参加することで「この学生は自社に興味を持ってくれているのだな」という判断材料になるためです。不参加の学生と比べると、参加した学生のほうがより志望度が高いと感じられる可能性があります。

また、座談会でおこなう質問の内容でも熱意をアピールすることができます。たとえば、単に福利厚生について質問するのではなく、「入社後のイメージをより鮮明にしたい」という意図が感じられる質問をすれば、採用担当が「本気で入社を考えているんだな」と感じる可能性も高いです

座談会で熱意をアピールした経験がある学生に、入社意欲を伝えるときのポイントなどを聞いてみました。

キャリアステージ編集部

座談会に参加して熱意をアピールできたと感じることはありましたか?

M・W 学習院大学

「私は〇〇に携わりたいと考えているのですが」と自分の意見を伴った質問をすると、熱意をアピールすることができると思います。

H・I 4年制大学

自分自身の興味関心や洞察力などをアピールできました。質問内容に自分の意見を入れたり、周りの人の発言を拾ったりしながら質問をすることで、アピールできたと思います。

M・N 日本大学

事前に調べてきた内容や今自分が取り組んでいること、さらに将来やりたいことを発言に織り交ぜていました。

③自分以外の違う視点や質問から情報を得られる

座談会は、自分以外の違う視点から、企業の情報を得られるメリットもあります。

異なる意図や質問内容を持った学生が集まるため、気付かなかった視点や考え方に触れられるためです。自分だけでは気付かない情報を得て、就職活動の準備を万全にできるでしょう。

たとえば企業の福利厚生を知りたいと考えて座談会に参加した場合でも、ほかの学生が企業の文化やキャリアパスに関する質問をしたことで、見落としていたポイントに気付けますよね。

④他の学生とも交流や情報交換ができる

ほかの学生と交流や情報交換ができる点もメリットです。

座談会には企業の人事担当者だけでなく、さまざまな学年の学生が参加するため、自然と交流が広がります。バックグラウンドや志望理由も違うため、多様な視点からの意見交換もできるでしょう。

たとえばほかの学生と志望業界の選考状況を共有すれば、リアルな対策ができます。また、企業選びの基準について意見交換したり、エントリーシート(ES)の書き方などについて議論するのも、新たな視点が見つかることで、就活に良い影響をもたらすでしょう

座談会は選考対策や情報交換の場として有益なので、ぜひ積極的に参加して就職活動に役立ててみてください。

実際に体験したのはどっち? 座談会の2つの種類

座談会の2つの種類

座談会の目的やメリットについては理解できても、細かな部分まではイメージしづらいかもしれません。そこで、座談会がどのような形式でおこなわれるのか、2つの種類を解説します。

実際に先輩たちが体験した座談会の様子も交えながら、具体的にイメージできるよう解説します。座談会の種類によっては、当日の動き方も変わるため、あらかじめ把握しておきましょう。

キャリアステージ編集部

参加した座談会は、どのような雰囲気でしたか?

M・W 学習院大学

学生10人くらいが1人の社員さんを囲んでおこなうケースが多かったです。参加してくれた社員さんの年次はさまざまで、3人くらいの社員さんを10分おきくらいでローテーションしてまわりました。

R・N 4年生大学

オンラインでの座談会が多く、リモートの場合は6人ほどで、わりと大人数な座談会が多かったです。対面形式の座談会ではお茶とお菓子が出され、和やかな会になりました。

H・Y 4年制大学

1つのテーブルに5人ほどの学生と1人の社員が集まっていました。全体で社員の方が4名ほどいたので、15分ごとにローテーションしながらさまざまな部門の話を聞くことができました。雰囲気は想像していたよりもフランクでしたよ。

①テーブル形式

座談会でよく見られるのがテーブル形式です。

学生と企業の社員が同じテーブルを囲んで座り、自由に質疑応答をおこないます。学生から企業への質問だけでなく、社員からも学生へ質問されるケースもあるのが特徴です

テーブル形式のメリットは、ほかの学生の質問とそれに対する回答からも企業の情報を得られることです。企業の雰囲気や実際の業務内容など、生の声を聞けます。また、学生同士の交流も生まれやすく、違う視点や新しい情報を得られることもあるでしょう。

一方で、参加人数が多い場合は一人ひとりの発言時間が制限されるデメリットもあります。事前に質問を練っておき、質問する優先順位を決めておくなどの工夫が必要です。

②パーティー形式

もう一つの座談会の形式がパーティー形式です。

会場内を企業の社員が自由に移動しながら、学生と個別に会話する形です。立食パーティーなどがイメージに近いでしょう。学生も自由に質問したい社員の元へ行き、質問や意見交換ができます

パーティー形式のメリットは、マンツーマンで話ができる点です。質問に対して深く掘り下げた回答を得やすく、企業への理解も深められます。複数社員と話せるため、多角的な視点や意見を聞けるでしょう。

一方でテーブル形式とは違い、自主的に社員の元へ行き質問する必要があるため、積極的な行動が苦手な人は参加しにくい空間かもしれません。

先輩たちはどうしてた? 座談会での服装・持ち物

座談会に参加するために、どのような服装や持ち物を準備すれば良いかも気になるところですよね。

服装は、リクルートスーツなど、普段の選考に参加するときの服が一般的です。企業側から「クールビズでも構いません」「当日はラフな格好でおいでください」「私服でのご参加も構いません」などと言われていれば、リクルートスーツでなくても良いでしょう。

当日は、以下の持ち物を持っていくのがおすすめです。

座談会に持っていくのにおすすめの持ち物リスト
・筆記用具
・メモ帳
・身分証明証(学生証)
・ハンカチ
・クリアファイル
・折り畳み傘
・エチケットグッズ(ティッシュなど)
・身だしなみを整える櫛や整髪料
・手鏡

筆記用具やメモ帳は必須です。スマートフォンでメモをすることに対して良い印象を抱かない社員がいることも想定し、座談会中は紙とペンでもメモできるようにしておきましょう。また、学生証も忘れずに持参してください。身分証にもなり、会場で出席確認として提示するケースもあるためです。

ほかにも、ハンカチやクリアファイル、折り畳み傘などもあると便利です。ハンカチや櫛などはエチケットとして持っておいたほうがスマートです。企業のパンフレットや資料を持ち帰る際に、クリアファイルに入れたほうが印象も良いでしょう。

折り畳み傘は急な天候の変化に備えられるため、持っておくことをおすすめします。服装と持ち物を準備し、万全の状態で座談会に参加しましょう。

実際に座談会に参加した先輩たちにも、服装や持ち物を質問してみました。参加した座談会の開催時期も質問したので、当日の参考にしてくださいね。

キャリアステージ編集部

座談会には、いつ、どのような服装・持ち物で参加したかを教えてください!

M・W 学習院大学

私服での参加が多かったと思います。開催時期は大学3年生の冬で、金融系の企業がたくさん座談会を開催していた印象です。

R・N 4年生大学

大半の企業がカジュアルな服装との指定でした。指定がない場合、会場が本社ビルなときは正装で、お茶会などを含む場合はオフィスカジュアルな服装で挑みました。

N・T 4年制大学

金融業界と建設業界の座談会を中心に参加しましたが、服装は常にスーツを着用していました。私服で参加してくださいと指示があった時のみ、オフィスカジュアルで参加しました。座談会の時期としては、インターン参加後の12月や1月が多かった印象です。

座談会はどんな流れで開催されるのか?

座談会の流れ

座談会のイメージを明確化するために、どのような流れで開催されるかを知っておきましょう。どの企業もある程度形式が決まっているため、進行の流れを把握しておけば、当日もスムーズに参加できるでしょう。

基本的には、その都度司会の人からどう動けばよいか指示があるため、心配する必要はありません。

過去に座談会に参加した経験がある先輩たちにも、どのような流れで開催されたかを聞いてみました。開催形式や参加人数なども参考にしてください。

キャリアステージ編集部

参加した座談会は、どのような形式や人数で開催されましたか?

M・W 学習院大学

金融系の座談会に開催しました。学生は全体で60名ほどいたのに対して社員が5名ほどでした。年齢の層は新入社員から中年社員まで幅広くいました。

R・N 4年生大学

形式や人数はさまざまだったと思います。会社内でおこなわれる際は数十名規模で、オンライン形式など少人数で開催される場合は多くても10名ほどでした。

N・T 4年制大学

オンラインや対面の座談会などさまざまに参加しましたが、基本的に学生4~5人のグループに社員が1~2名回ってきて、それを複数回繰り返す形式が多かったです。具体的には、はじめに簡単な企業説明から始まり、決められたグループごとに分かれて座談会が開始される流れが多かったです。

①受付をして各社員の近くに移動する

座談会に参加する際、まずは受付を済ませる必要があります。受付では名前や大学名を伝え、名札などを受け取ります。参加者の把握や、スムーズな進行のために必要なので、早めに会場へ行き余裕を持って受付しておきましょう。

受付を済ませたら、次は会場内に移動します。まずは学生が集まって席に座り、参加企業の社員紹介がおこなわれるケースが一般的です

紹介が終わったら各自で自由に散らばり、社員の近くに移動したり、着席してください。社員に事前に挨拶できるタイミングがあれば、一言挨拶しておくことで、質疑応答の時間でより話しかけやすくなりますよ。

②質疑応答をする

座談会の中心となるのが、質疑応答の時間です。学生から企業の社員への質問や、逆に社員から学生への質問などがおこなわれます。

基本的にテーブル形式の場合は、一人ずつ順番に質問をするケースが多いです。パーティー形式の場合は、自主的に社員の近くへ行き質問する必要があるため、率先して行動しましょう

質問を伝える時間は一人あたり1〜2分程度を目安にするのがおすすめです。長くなりすぎると、ほかの学生に迷惑がかかるため様子を見ながら質問してくださいね。

③質問が終わったら別の社員の場所に移動する

パーティー形式の場合は、質疑が終わったら、次は別の社員の場所へ移動しましょう。

テーブル形式の場合は、20分程度で社員が入れ替わるか、1時間ほどじっくり質問をして終了のケースが多いです。学生ではなく社員が移動してくれるケースもあります。

複数の社員と話せれば、同じ質問でも異なる回答が得られます。所属部署や年齢、担当業務が違う社員が参加しているケースがほとんどなので、多角的な意見を得られるでしょう

もし席や場所を移動する際は、挨拶とお礼を伝えてから別の場所へ向かうのがマナーです。

現役就活生のアドバイス付き! 座談会で質問するときの流れとは

座談会で質問するときの流れ

いざ質問しようとすると、どのようにしたら良いかわからず、戸惑うこともあるでしょう。そこで大切なのが、質問する際の一連の流れを押さえることです。流れを意識しながら質問することで、マイナスな印象を持たれる心配もありません。

当日のイメージがついていれば、初めて座談会に参加する場合でも冷静に質問でき、有意義な時間を過ごせるはずです。座談会を経験した先輩にも、質問でのポイントを聞いたので併せて参考にしてください。

①質問を求められてから挙手をする

座談会での質問は、基本的に企業側から質問をもとめられてからです。まずは社員や司会者からの「質問はありませんか」との問いかけを待ちましょう。

問いかけがあったら挙手をします。挙手した際には目線を司会者あるいは、社員に向けるなど、質問する意思を示すと指名してもらいやすくなりますよ

②指名されたらお礼と自己紹介をする

指名されたら、まずはお礼の言葉と自己紹介から入りましょう。最低限の挨拶や、大学名と名前を事前に伝えることはマナーです。司会者や社員に好印象を与えられるでしょう。

お礼と自己紹介の例

はじめまして。〇〇大学〇〇学部の〇〇と申します。

本日はこのような機会をいただき、ありがとうございます。よろしくお願いいたします

ただ企業によっては、「大学名と氏名を伝えてください」「氏名のみで構いません」「大学名や氏名は伝えなくて構わないため、質問のみを伝えてください」などさまざまな指示をされる可能性があるため、臨機応変に対応しましょう

自己紹介をまとめるときにはぜひこの記事も読んでくださいね。実際に就活生が話した内容から、限られた時間でうまく自分をアピールするコツをつかみましょう。
面接の自己紹介で何を話した? リアル回答例付きで伝え方を徹底解説

③端的に質問を伝える

次は質問を伝えましょう。質問する際は、端的に伝えることが大切です。長々と前置きをせず、要点がわかりやすいように質問しましょう。

座談会は時間が決まっているため、一人の質問に長い時間をかけられません。ほかにも質問者がいて、一人ひとりに割りあてられる時間も限られています。そのため長々と話すような質問は、マイナスな印象につながる可能性があります。

また、端的に質問することで、明確な回答を得られやすくなります。まず聞く質問はシンプルにし、意図や詳細を聞かれた場合に説明すれば十分です

端的に質問を伝える例

・営業職として、毎日どのようなスケジュールで勤務することが多いのかお聞かせいただきたいです
・御社が今後注力していく技術分野について興味があり志望しております。〇〇について調べてもわからなかったため、詳しくお聞かせいただけますでしょうか
・実際に入社してみた印象や、ギャップなどはありましたか

うまく質問できるか不安と感じるかもしれませんが、事前の練習ですぐに上達するので安心してください。座談会当日も、メモなどを持ち込める場合が多いため、あらかじめ記載しておけば問題ありませんよ。

実際に先輩たちが、端的に質問をするために気を付けていたポイントを聞いてみたので、取り入れて練習してみてください。

キャリアステージ編集部

座談会で、言いたいことを簡潔に伝えるために気を付けていたポイントはありますか?

H・I 4年制大学

結論ファーストで質問をしていました。「〇〇に掲載されていた〇〇についてお伺いしたいのですが」といった枕詞を必ず使い、その後に具体的な内容を述べることで、何を質問しているのかを明らかにしていました。

M・W 学習院大学

「〇〇についての質問ですが」とワンクッション置いて、何を質問したいのかをはっきりとさせ、相手にわかりやすくなるように意識してました。

R・N 4年生大学

日ごろから時事問題などを熟読し、話の要約の仕方を参考にしていました。また、端的に伝えるためには、ある程度、間をとった話し方をするということを意識しました。

座談会での質問を用意するとき、この記事もぜひ参考にしてください。就活生の体験談を盛り込みながら、わかりやすく質問するための伝え方なども紹介しています。
インターンのおすすめ質問100選|学生が実際にした質問も一挙公開

④メモを取る

質問をする際やほかの学生の質問を聞いているときは、必ずメモをとりましょう。黙って聞いているより、メモをしているほうがプラスな印象を持ってもらいやすくなります。

メモはすべてを書き留めるのではなく、要点や重要なポイントだけを抑えるのがコツです。たとえば、座談会の中でとくに印象に残ったアドバイスや、志望動機でのアピールで参考になりそうな情報を中心にメモを取ると良いですよ。

あとから見返すときにも理解しやすくなります。もし座談会後に追加で質問をする際などでも、要点を押さえたメモのほうが見やすいです。

質問内容は「?」「Q」でマークしたり、ポイントは「P」と記したり、自分だけのメモルールをつくっておくとメモに時間を取られなくて済むでしょう。

⑤お礼を伝えて質問を締める

質問に回答してもらったあとは、お礼を伝えて締めくくりましょう。

お礼は基本的なマナーです。最低限の礼儀ができているかどうかも、企業によっては評価に影響する場合があるかもしれません。基本的なマナーや感謝の気持ちがある人と、一緒に働きたいと感じるのが自然でしょう。

できるだけ具体的な感謝の気持ちを伝え、うわべだけの言葉にならないように注意してくださいね。

お礼を伝える例文

・ご親切にご回答いただきありがとうございます
・貴重なご意見をありがとうございます。今後の就職活動に活かします
・具体的なアドバイスをいただき、とても参考になりました。ありがとうございます

座談会ではどんな質問をすれば良い? 現役就活生の声を交えて解説

座談会での質問例

座談会ではどんな質問をすれば良いか、迷う人も多いでしょう。今はまだうまく思いつかなくても、必ず自信を持って伝えられる質問ができるので心配いりませんよ。質問すべき内容の大枠を押さえておけば、マイナスな印象につながらずに済みます。

また先輩にも座談会でどんな質問をしていたか、どのように質問内容を決めていたかも聞いてみました。アドバイスも基に、質問内容を考えてみましょう。

キャリアステージ編集部

座談会ではどんな質問をしていましたか?

M・W 学習院大学

「〇〇さんの歩まれたキャリアについて教えてください」と、キャリアについて聞き、自分のキャリアプランの参考にしていました。

R・N 4年生大学

マイナスの面も聞くようにしていました。たとえば、「何かトラブルが起きた際、チームでは何を大切にして乗り越えてこれましたか」などです。

H・I 4年制大学

社員一人ひとりのこれまでの経験や、キャリアを聞いていました。もちろん企業によっては事前に調べることもできるため、「〇〇さんはこのようにおっしゃっていましたが、どのように思いますか」など、ほかの社員の経験談も交えながら質問していました。

H・T 4年制大学

面接の逆質問より、業務にかかわるときのスタンスなどを聞くようにしていました。また、ほかの人の質問から気になった回答に対する深掘りの質問もしていました。

質問が思いつかない場合は、逆質問対策を参考にするのも一つの手です。逆質問対策はこちらの記事で解説しているので、併せて参考にしてください。
面接の「質問はありますか」どう答える? 内定者に聞く逆質問対策

①ネットにはない・調べてもわからないこと

座談会での質問は、ネットには載っていない・調べてもわからないことを聞くのがおすすめです。

調べればすぐにわかる情報を質問してしまうと、「事前準備を怠っている」「志望度が低いのでは」とマイナスなイメージにつながる可能性が高いためです。

たとえば、企業理念や社員の平均年齢、業界での立ち位置などは、ホームページなどにも掲載されているため避けたほうが無難でしょう

入社の決め手や社内の雰囲気、実際の業務の進め方や1日のスケジュールなど、ネットにはない・現場の社員にしかわからない質問を考えてください。調べたうえでわからない点を質問していると伝われば、熱意のアピールにもなりますよ。

②次回の選考で有利に活かせること

次回の選考で有利に活かせる質問を考えておきましょう。

座談会は次の選考が残っている段階で開催されるケースもあります。企業理解や志望動機の説得材料など、次回の選考で活かせる質問をしたほうが有意義になるでしょう。就活軸や企業がマッチしているかどうかを見極める時間にもなります。

たとえば、「〇〇さんが入社を決めた理由は何ですか」などの質問は、企業とのマッチ度合いや志望理由の参考にもなりますよね。

ほかにも「採用をする際、重視している学生の能力や人柄は何ですか」と質問し、自己PRやガクチカと絡めてアピールすれば、高評価にもつながるはずです

質問が表面的すぎると逆効果になるため、事前に企業研究などをして、具体的かつ深掘りした質問を用意しておくと良いでしょう。

③社員の部署や勤続年数に合ったこと

社員の部署や勤続年数に合った質問もおすすめです。

相手にあわせた質問をすることで、具体的でリアルな情報を得られます。たとえば、特定の部署の仕事内容や、その部署にいる社員がどのようなキャリアを歩んできたかは、人事担当よりその部署で働く社員のほうが詳しいでしょう。

また、その企業におけるキャリアパスについて知りたいときは、新卒2年目の社員に質問するより、勤続年数が長い社員に質問したほうが、期待している答えが返ってくる可能性が高いです

現役就活生・内定者に聞いた! 座談会の質問で好印象につなげる3つのポイント

座談会の質問で好印象につなげる3つのポイント

座談会で質問するからには、好印象を持ってもらえる質問をしたいですよね。では、どのような質問をしたら好印象につながるのでしょうか。3つのポイントを解説します。

先輩たちにも、好印象だったと感じた質問や考え方のポイント、ほかの学生の質問で感じたポイントも聞いたので参考にしてくださいね。効果的に質問できるように準備しておきましょう。

座談会で実際に「好印象になった」と感じた経験を教えてください!

Y・K
Y・K
4年制大学/文系学部
自分の考えを伝えたうえでの質問で一次面接が免除に!

一番好印象だったと感じたのは、逆質問の際に自分の考えを述べたうえで質問をしたことです。

ほかの学生は座談会で情報をゲットするような思いでいましたが、私はまず、自分で調べられる会社の情報は先に調べておき、そのうえで仮説を持って質問することで、志望度を示すことができたと感じています。

同時に、先にわかることは調べて、企業の人しかわからない点に注目して質問することで、より深い情報までゲットすることができました。実際にこれをおこなったことで一次面接が免除になった会社もあったためおすすめです!

R・N
R・N
4年生大学/理系学部
質問がきっかけで座談会の場が和んだ!

IT業界の座談会に参加したときのことです。和やかな雰囲気で、業務以外に質問はあるかと言われたときに、「チームで開発を進める際、メンバーで飲み会などを開催されることもあるかと思いますが、そういった楽しいイベントなどの企画も、新人に任せていただけたりしますか」と聞きました。

すると「そういう催し会などでも、積極的な一面を見せていただけるのは、大変うれしいですね。そういうのもチームでは重要な役割ですよ」と、お褒めのお言葉をいただけました。

その流れで「皆さんの趣味は何ですか」と話が発展し、場が和み、明るい雰囲気になった経験があります。

①入社したい想いが伝わる質問をする

好印象を与えるためには、本当に入社したい気持ちが伝わる質問をすることが重要です。

ただ質問することなら誰でもできます。しかし熱意や志望度と絡めて質問することで「本気で志望してくれている」と印象に残る可能性があります。質問を受けた社員も「本気の学生には本気で回答したい」との思いを持って回答してくれるでしょう。

「具体的な質問を考えるのが難しい」と感じるかもしれませんが、事前に企業研究をしておけば解決できます。企業のホームページやニュース記事、OB・OG訪問で得た情報から、質の高い質問を考えられますよ。

たとえば、「御社で最近発足した〇〇事業に興味があるのですが、求める新入社員の長所や能力があれば教えてください」と質問すれば、企業研究の深さや熱意を伝えられます。

ほかにも「もし内定をいただけた際は、入社までに〇〇の資格取得を目指しています。どのようなスキルを身に付けておくとベストでしょうか」と質問することでも、志望度のアピールになるのでおすすめです。

入社したい思いが伝わる質問の例

・御社で最近発足した〇〇事業に興味があるのですが、求める新入社員の長所や能力があれば教えてください
・もし内定をいただけた際は、入社までに〇〇の資格取得を目指しています。ほかにどのようなスキルを身に付けておくとベストでしょうか
・入社後、御社の国際プロジェクトに携わりたいと考えています。具体的にどのような国際的な取り組みが進行中か教えていただけますか

②業界や職種の知識が問われる質問をする

業界や職種の知識が問われる質問をするのも好印象につながります。

具体的な質問ほど企業への理解や熱意の高さを伝えられるためです。とくに深くリサーチできている具体的な知識に基づいた質問は、ほかの学生よりも頭ひとつ抜きんでた質問になるでしょう。

仮に業界や職種の知識に疎くても、心配いりません。基本的なリサーチをし、自分なりの考えや興味を伝えれば、誠意も伝わり好印象になりますよ。現場の社員しか答えられない質問もあるため、座談会でこそ質問できるよう準備しておきましょう。

業界や職種の知識が問われる質問の例

・御社が最近進出した新市場での競合について、とくに注目している点は何ですか
・業界内での技術革新が話題ですが、御社のビジネスにどのような影響を与えているとお考えですか
・御社が取り組んでいる新プロジェクトについて、今後の展望を教えてください
・業界全体のトレンドを踏まえて、御社が最も重視している戦略は何ですか
・最近の法規制の変更が、事業運営にどのような影響を与えたかお聞かせください

③意図や目的も一緒に伝える

座談会で質問する際は、質問の意図や目的を一緒に伝えることが大切です。

ただの情報収集ではなく、具体的な目的を持った質問だとアピールできれば、好印象につながるためです。具体的な事例や、経験を交えた回答をしてくれる可能性も高まります。

「意図や目的を伝えると、質問している時間が長くなりマイナスな印象になりそう」と不安を感じるかもしれません。しかし適切な伝え方ができれば、質問の質が向上し好印象です。

たとえば、「御社についての理解を深めるために伺いたいのですが」と前置きすれば、熱意もアピールできるでしょう。

意図や目的も一緒に伝える例

・御社についての理解を深めるために伺いたいのですが
・私はマーケティング職を志望しているのですが、内定を得た学生の特徴や採用理由を教えていただきたいです
・OB・OG訪問では時間がなくお聞きできなかったのですが

座談会に参加した就活生たちが良いな!と思った質問をチェック

座談会にはほかの学生も参加し質問しますが、どんな質問が好印象や評価されているのか、気になる人も多いかと思います。そこで座談会に参加した先輩たちに、「良いな!」と思った、周りの学生がしていた質問を聞いてみました

具体的な例文や、良いと感じた理由も聞いたので参考にしながら質問を考えてみてくださいね。

キャリアステージ編集部

ほかの就活生や自分がした質問のなかで「これは好印象だな」と感じた質問や受け答えはありましたか?

M・W 学習院大学

社員の受け答えについて「なるほど」と理解したうえで、自分の言葉で「〇〇ということなんですね」とまとめていた生徒は頭の回転が早いと思いました。

R・N 4年生大学

自分の質問で好印象を残せたという実感を得たときは、「入社までに活躍できるように勉学に励みたいのですが、どんな資格をとっておくべきかなどあれば教えてください」というものでした。意欲を示せることもあり、面接官の方もしっかり話してくださいました。

H・I 4年制大学

社員からの回答を端的にまとめている学生は、頭が整理されている人なんだろうなと思いました。また、事前に書籍を読んできたうえで質問をしていた人は純粋に「レベルが高いな」と感じると思います。

座談会でする質問が思い付かないという人は、この記事も参考にしてください。面接の逆質問タイムに内定者がどんな質問をしたのかを聞いています。きっと質問を考えるときのヒントになるはずです。
面接の「質問はありますか」どう答える? 内定者に聞く逆質問対策

失敗談から学ぶ! 座談会でマイナスイメージにならないための6つの注意点

座談会でマイナスイメージにならないための6つの注意点

座談会に参加するからには、マイナスイメージになりたくないと、誰しも考えるのではないでしょうか。些細な失敗が、マイナスイメージにつながる可能性もあります。

とくに初めての座談会では、何に注意して質問すべきかなどもイメージしづらく、不安を抱える人も多いと思います。後述する6つの注意点に気を付けながら、質問を考えてみましょう。

実際に座談会に参加した学生にも、「この質問はしないほうが良かった」「あの質問はイマイチだった」と感じた失敗談などを聞いてみました。

キャリアステージ編集部

座談会ちゅうの質問で、「これは聞かない方が良い」「この質問はイマイチだ」と感じた質問はありますか?

M・W 学習院大学

ほかの学生が年収について、ど直球に聞いていたのを聞いて「それはさすがに……」と思ってしまいました。いくら、和やかな場でも最低限の聞き方やマナーをするべきだと思いました。

R・N 4年生大学

福利厚生や、来てくれている社員の事業領域とは違う質問はしないほうが良いと感じました。社員もどこまで答えて良いか悩んでいるようだったためです。

H・I 4年制大学

検索してわかる質問をするのは良くないと思いました。ほかの参加者の時間を奪っているだけでなく、自分で情報収集をしないままだと、面接に進んでも良いことはないためです。

①もとめられる前に自己PRを話さない

まず、もとめられる前に自己PRを話さないようにしましょう。「自己PRを話せば、自分をアピールできる」と考える人もいるかもしれません。

しかし自分本位なタイミングで話すと、流れを乱し司会の進行を妨げる可能性があります。「司会者の指示を聞いていない」「普段から勝手な行動をし、協調性に欠ける人物なのかも」とマイナスな印象にもなりかねません

座談会は参加している学生全員のための場でもあります。自己中心的な行動は控えましょう。

②必ず一つは質問する

座談会では必ず一つは質問するようにしましょう。質問をしないと、受け身な姿勢や志望度が低い印象を持たれてしまいます。

選考中の座談会では、企業側が参加者の積極性やコミュニケーション能力を見ている可能性も考えられます。積極的に質問できれば「熱意を持って参加してくれている」とポジティブな印象を与えられますよね。

また、ほかの学生と質問内容が被るケースもあるため、1つだけでなく3~5つは考えておくのがベストです。

もしかすると「聞きたい質問が思いつかない」と感じる人もいるかもしれません。そのような場合でもここから解説する例文を参考にすれば、記事を読み終える頃には質問したい内容が見つかるはずなので、諦めずに考えてみましょう。

③社員やほかの学生に反論をしない

社員やほかの学生に反論する質問は避けましょう。

相手に対して攻撃的な印象を与えたり、座談会の雰囲気も悪くなります。座談会は情報共有の場であり、反論や討論する場ではありません。自ら評価を下げる原因にもなるため、注意してくださいね。

反論や意見を持つことすべてが悪いわけではありません。しかし企業が座談会を開催した意図に反します。もし相手の意見に同意できない場合でも、その場では受け入れましょう。あるいは、反論にならないように再度質問する方法もあります

反論にならない質問の例

そういう考え方もあると初めて知れました。私は別の視点から〇〇と考えていたのですが、⚪️⚪️さんはどのようにお考えですか

④自分ばかりが質問をしない

座談会では、自分ばかりが質問をしないことも重要です。

自分ばかりが質問をすると、ほかの学生の質問時間や機会が減ってしまいます。「もし弊社に入社した場合も、自分勝手な行動が多い人なのかも」と良い印象にはつながりません。多くの学生の質問や、社員の回答を聞けたほうが自分のためにもなりますよね。

「積極的に質問して印象を良くしたい」と考える気持ちもわかります。確かに積極性は評価されますが、他者の発言を奪うような行動は逆効果です。

ほかの学生の質問にも耳を傾けながら、有意義な座談会にしてください

⑤プライベートな質問はしない

プライベートな質問も避けましょう。

座談会にはたくさんの学生や企業の関係者も参加しているため、質問された側は不快に感じる可能性があるためです。たとえば、家族構成や結婚の有無など、個人情報に関する質問はプライバシー侵害と捉えられかねません

一方で、プライベートな質問が自然な流れで出ることもあります。その場合でも、深く掘り下げるのではなく、軽い話題として留めるべきでしょう。あるいは、趣味や休日の過ごし方など、社員が話しやすい範囲での質問がポイントです。

避けるべきプライベートに関する質問例

・家族構成
・結婚や恋人の有無
・休日の過ごし方
・苦手だった上司や同僚

⑥金銭面・福利厚生などの質問ばかりしない

金銭面や福利厚生についての質問ばかりは、避けたほうがベストです。

やはり採用する側は、自社のビジョン製品の魅力、業務内容などに興味を持ち、一緒に働ける人材を求めています。

これらの質問に集中しすぎると、「​​この学生は、短期的な利益しか考えていないのでは」「お金や休みがほしいなら、競合他社のほうが合うだろう」などとマイナスな印象になりかねません。

ただ、金銭面や福利厚生についての質問が、絶対にNGだというわけではありません。適切なタイミングや質問量を考えて聞けば、マイナスなイメージにつながることはないでしょう。座談会の最後に簡単に質問するか、内定後の座談会で質問しても良いですね。

誰に聞くかが肝心! 気になることを座談会ですっきり解決するコツ

座談会での質問は社員の勤続年数や役職、職種に応じて聞いたほうが、具体的でリアルな回答をもらえると解説しました。では具体的に、どのような質問をすれば良いのでしょうか。入社年数や職種別などで、質問の考え方を解説します。

先輩たちにも、社員の勤務年数などで質問内容を考えていたかどうか、聞いてみました。またどのような質問をしたか、例文も教えてもらったので参考になるでしょう。

社員によって質問内容を変えていたエピソードを教えて!

R・N
R・N
4年生大学/理系学部
若手社員には入社直後の苦労話を聞いていた

若手社員の方には苦労したことを中心に聞くようにしていました。たとえば、「入社してから立ちはだかった最初の壁はどういったものですか?」という質問です。反対に、ベテラン社員には求める社員の人物像を聞いて、その後の面接に活かそうと思って臨んでいました。

また、ベテランの方でも特にチームリーダーなどを経験されている方には、「どういった社員がいれば、心強い・頼りになると思えるかを教えてください」と聞くようにしていました。

入社後を見据えた計画を立てられる人間だと示すように心掛けた質問をするのが好印象につながると思うのでおすすめです。

H・I
H・I
4年制大学/国際教養学部
若手社員にはキャリアパスやマネジメントの質問はしないようにした

若手社員の方には、長期的なキャリアパスやマネジメントに関する質問はしないようにしていました。一方で、就職活動の軸や見ていた業界といった話に関しては若手社員の方にすることで自分とのマッチ度を確かめるようにしていました。

若手の社員以外には、「これまでは〇〇というポジションに従事されてきたと伺っていますが、今後についてはほかのポジションを検討されたりしていますか?」などと質問をしました。

企業のMVVはすべての社員に質問するのがおすすめ!
ただ、企業のMVV(ミッション・ビジョン・バリュー)に関する質問はどの社員にも聞いたほうが良いと思います。どれだけ会社の理念や社風が全体の共通認識になっているかを判断できるため、そこからも会社の雰囲気を伺えるからです。勤務年数などを考えずに聞くようにしていました。

Y・K
Y・K
4年制大学/文系学部
若手社員にはぶっちゃけ話や入社理由を質問!

社歴で「若手社員」と「ベテラン社員」の2つに分けたときに、若手の社員にはぶっちゃけた話や入社理由、志望動機を伺っていました。最近入社された方々の志望動機や企業に感じる魅力を伺うことで、実際に自分の志望動機にも活かすことができ、より身近にその企業を知ることができるためです。

ベテラン社員にはキャリアパスや企業の強みを質問
一方で、ベテランの社員にはキャリアパスや会社の強み、どのようなことを意識しながら仕事をされているのかということを伺っていました。

やはり社歴が長いということで、会社理解についての知識や経験は豊富だと思うので、長い間働いているからこその考えや、仕事に対する想いを伺うようにしていました。

就活時や入社後数年に関すること:若手社員に質問する

若手社員に質問する場合は、就活時や入社後数年に関する質問がおすすめです。

入社20年目の社員より、入社2年目の若手社員のほうが、最近の就活事情や新入社員の立場に立ったアドバイスができるためです

数年前まで就活をしており、選考対策なども覚えている可能性が高いため、就活軸や入社の決め手などを聞いてみても良いかもしれませんね。フレッシュな答えがもらえるでしょう。

若手社員への質問例

・研修の雰囲気
・先輩社員の人柄
・入社までに取得して良かった資格
・就活の軸
・入社の決め手

職種や業務内容:志望する部署の社員に質問する

職種や業務内容についての質問は、志望する部署の社員に尋ねるのが最適です。同じ仕事に従事している社員でなければ、具体的な実情を把握しづらいためです。

同じ部署でも、担当業務で具体的な内容は変わります。しかし、基本的な内容や働き方の雰囲気は共通しているはずです。一般的に座談会では、すべての職種に関わる社員が参加しているケースが多いですよ。

志望動機や入社後のキャリアステップなどの質問対策にもなるため、すでに志望している部署があれば、その部署の社員には積極的に質問してみてくださいね

志望する部署の社員への質問例

・部署の雰囲気
・普段の業務内容・スケジュール
・入社から10年目までのキャリアステップ
・業務で大変だったこと
・〇〇職に多い特徴や資格

入社して10~20年後のこと:年次の高い社員に質問する

年次の高い社員には、入社10年以上経過したことに関する質問がおすすめです。

新入社員に中長期的なキャリアビジョンを質問するより、入社10〜20年の人に質問したほうが具体的な回答が得られます。20年といわず長年勤務している社員ならば、会社の実情を熟知しているでしょう。

具体的には、以下の質問を考えておくと有意義な座談会になりますよ。

年次の高い社員への質問例

・入社から現在までのキャリアステップ
・普段の業務内容
・今の新入社員に対して思う習得すべきスキルや能力

質問が思いつかない場合:選考時に志望した部署の社員に質問する

質問内容が思いつかない場合は、選考時に志望した部署の社員に質問するのがおすすめです。少なからずその部署に強い関心があり、志望したはずなので、2〜3つは質問が思いつくでしょう。

たとえば部署の業務内容や求められるスキル、業務内容の詳細などを聞けば、入社後のミスマッチ防止にもなります。選考時に営業職を志望していた場合で、例文を考えてみましょう。

選考時に志望した営業部の社員に質問する例

・1日のスケジュールの具体的な流れを教えてください。外回りの割合は何割ぐらいですか
・お客様対応で大切にしていることは何ですか
・営業ではコミュニケーション能力が必須だと思います。コミュニケーション能力を高める秘訣を教えてください
・営業職での最大の難しさや心掛けていることは何ですか
・同僚やチームワークの重要性をどう感じていますか。助け合う風土はありますか
・将来的にマネジャーやリーダーを目指すとしたら、どのようなスキルや経験が必要となりますか

実際の質問例付き! エントリーを検討するなら聞きたい座談会の定番質問33選

座談会での質問の文章を考えるとなると、思いつかないと感じる人も多いでしょう。ここからはパターン別に複数の例文を解説しますので、参考になる質問が見つかるはずです。

例文をそのまま真似るのではなく、参考にしつつ、自分なりの疑問を言語化することが大切です。先輩たちにも質問の例文や、質問した意図を聞いたので参考にしてくださいね。

キャリアステージ編集部

座談会でどんな質問をしましたか? 伝え方などで意識したことがあれば教えてください。

R・N 4年生大学

繁忙期と閑散期の残業時間については聞くようにしていました。またフレックス制度がある企業では、どの程度利用しているのかも併せて質問していました。

H・T 4年制大学

私は信用金庫の企業を受験する際、地元以外の信用金庫で働く人がいるのかを知りたかったため、実際に職員の中で出身が違う人はいるのかを聞いたことがあります。

Y・K 4年制大学

年収、転勤、残業に関しては必ず聞くようにしていました。「正直なところをぜひお伺いしたいのですが……」と前置きをし、流れを作ってから聞きました。

M・W 学習院大学

「年収については、差し支えなければ、〇〇さんの年収についてお聞きしたくて、ぶっちゃけ今いただいている給与の納得感はありますか?」と聞いていました。

事業・業務内容に関する質問

質問例

・主力事業や商品・サービスについて詳しく教えてください
・普段どのような業務をおこなっているのか、具体的な1日の流れを教えてください
・私は御社の強みは〇〇だと思っているのですが、〇〇さんが感じる特色はどのようなところですか
・業務で難しいと感じる点や大変な点はどのようなところですか
・今後、新規事業や新商品の展開など、事業の方向性について教えてください
・OJT(職場内研修)の内容や期間、必要なスキルを教えてください
・私は〇〇だと感じるのですが、〇〇さんは、AI(人工知能)やIT化の影響で、業務の内容や働き方にどのような変化があると予想しますか
・毎日の業務で、心掛けていることは何ですか
・グローバル展開や海外進出の計画はありますか。国際業務に興味があるため、教えてください

意見を述べたうえで社員の考えを質問すれば、その場しのぎで考えた質問ではなく、本当に質問したい思いや熱意が伝わる内容になります

社風に関する質問

質問例

・私は〇〇だと感じるのですが、実際のところ御社を一言で表すと、どのような社風だと思いますか
・プロジェクトの進め方や、社内コミュニケーションではどのような点を重視していますか
・社員同士のつながりの強さや、部署間の垣根はどのようなものでしょうか。風通しの良い社風だと感じますか
・社員の自主性や自由裁量が認められる風土があると聞きましたが、具体的にはどのようなことでしょうか
・ワークライフバランスを大切にする文化があると思いますが、調べても情報がなかったため、実際の取り組みを教えてください
・社員の多様性を尊重する姿勢はあると思いますか。女性の活躍状況や、外国人社員の比率などを教えてください
・これまでの質問から○○という社風を感じましたが、この認識で間違いないでしょうか

会社や部署の風通しの良さについて質問することで、上司との関係性や自由度の高さがわかり、自分に合った社風かを判断できます。

また、制度などについて触れる際は、一度自分で調べたことが伝わる伝え方ができると、悪い印象を残す可能性は低いでしょう

求める人物像に関する質問

質問例

・入社選考で重視される人物像や能力は何ですか
・理念や行動指針で大切にされている価値観を教えてください
・チャレンジ精神や向上心など、もとめられる資質や姿勢はありますか
・グローバル人材育成の観点から、語学力や国際的な課題への関心を重視されていたりしますか
・専門知識よりも人間性を重視する傾向があると感じました。どのような長所や人柄を持つ人の採用が多いでしょうか

たとえば、「専門知識よりも人間性を重視する傾向があると感じました。仕事に対してどのような価値観を持つ方の採用が多いでしょうか」と質問すれば、どちらを重視するかによって、マッチした企業かどうかがわかります。

選考を受ける際にも、何を重視してアピールすれば良いかの判断材料にもなりますよね。先輩たちにも求める人物像に関する質問例を聞いてみました。次の選考への活かし方も聞いているので、取り入れてくださいね。

キャリアステージ編集部

「企業が求める人物像」を確認するための質問をしましたか?

M・W 学習院大学

「新卒社員に求める要素やスキルを教えてください」と質問したところ、「新卒社員はとにかくがむしゃらにわからないことはわからないと言ってほしい」と言われました。

R・N 4年生大学

新入社員で活躍されている方の共通点を聞くようにしました。回答としては、「主体性を持って動ける人」とのことだったため、主体性を中心とするエピソードも作成し直しました。

Y・K 4年制大学

各社員に、「ご自身のどのような要素が内定につながりましたか?」と聞いていました。その要素と求める人物像がどのようにつながっているかという点を考えながら質問していました。

社員の就活時のエピソードに関する質問

質問例

・御社の選考を受けた際、一番力を入れた対策は何ですか
・複数の企業から内定を獲得されていたとお聞きしました。御社を選んだ理由は何でしたか
・〇〇さんが、志望動機を考えた際、どのような点を重視していましたか
・現在の部署や職種を志望された理由や、就活時の想いを教えてください
・就活時代、どのようなキャリアビジョンを抱いていましたか。まだビジョンが定まっていないため、参考にさせていただきたいです
・就活で大変だった点や、乗り越えるのに苦労した経験はありますか
・ESや面接で工夫した点や、アピールしたポイントは何でしたか
・現在企業選びの軸が定まっていないのですが、〇〇さんの企業選びの軸は何でしたか

社員が学生時代に力を入れた対策などの質問をすれば、最優先で力を入れたほうが良い選考対策を把握できます。

また「〇〇さんが、志望動機を考えた際、どのような点を重視していましたか」と質問をすれば、志望動機の参考になります。実際に内定を得た人の志望動機からポイントを取り入れれば、評価につながる可能性もあるでしょう

社員の入社後のギャップに関する質問

質問例

・入社前の期待と実際のギャップ、驚いたことや戸惑ったことはありましたか
・当初想定していた業務内容と、実際に携わった仕事には違いがありましたか
・企業理念や社風について、ギャップを感じた点はありますか
・想像していた業界や職種とイメージはあっていましたか

「入社前の期待と実際のギャップ、驚いたことや戸惑ったことはありましたか」の質問から、社風を判断できます。また「当初想定していた業務内容と、実際に携わった仕事は違いがありましたか」と質問すれば、志望職種の仕事内容がイメージできるでしょう

また「想像していた業界や職種とイメージは合っていましたか」との質問から、リアルな職種の内容を聞けますよ。

仕事を具体的にイメージできる勤続年数・部署に関する質問61選

中堅社員には現在の業務内容や課題、ベテラン社員には長期的なキャリアビジョンなど、立場に応じてテーマを変えると効果的な質問ができます。しかし具体的にどのような内容を質問すれば良いか、疑問に感じる人も多いです。

そこで勤続年数や部署などに応じた質問例文を解説します。この考え方で質問を作成したことがある先輩たちに例文も聞いたので、参考にしてくださいね。

キャリアステージ編集部

社員の勤続年数別に質問をする際、どのように質問をしましたか?

M・W 学習院大学

「〇〇さんがどのようにして今のキャリアまで辿り着いたか教えてください。その際、1番つらかった経験も教えてください。」と会社に入るうえで覚悟するべきことを聞いてました。

R・N 4年生大学

若手の方には苦労したことを中心に質問し、ベテランの方には、教育者視点での伸びしろのある社員の共通点を聞くようにしていました。回答者が答えやすい質問であることを意識して質問していました。

Y・K 4年制大学

ベテランの社員には、「どの業務が一番大変だったか」などを聞いていました。そして職種を変えて業務をおこなっている人がいたら、「自分から異動したのか、それとも異動せざるをえなかったのか」などを伺っていました。

若手社員への質問

質問例

・入社当初、一番戸惑ったことや大変だったことは何ですか
・社会人1年目として、仕事と私生活の両立は難しかったですか
・入社後のOJT制度や、フォローの体制を教えてください
・配属先の部署に不安はありましたか。実際の業務内容は想定通りでしたか
・入社後に気づいた業務内容のギャップや、やっておけば良かった行動などはありますか
・若手社員同士のコミュニケーションは活発ですか。先輩社員との交流はどうですか
・将来的に目指したい仕事や部署、役職はありますか。〇〇さんのキャリアプランを教えてください

若手社員はまだ入社して数年の人が多いため、学生時代のリアルな経験や、入社後すぐの質問をするのがおすすめです。就活を終えてから日も浅いため、やっておくと良い対策などを聞くのも良いでしょう

管理職の社員への質問

質問例

・マネジメント経験から、リーダーに求められる資質や能力とは何でしょうか
・どのようなキャリアを歩まれたか教えてください
・組織運営でとくに苦労した経験や、大変だった点はどのようなことでしたか
・グローバル人材育成の観点で、語学力や異文化理解力は重視されていますか
・結果をだしている社員の共通点などはありますか
・今後のキャリアはどのように描いていますか
・求める新入社員はどのような能力や人柄ですか

管理職の社員の場合、40〜50代の人が多いです。就活時代や若手時代のエピソードよりも、管理職だから答えられる質問を考えましょう。複数の部署を経験した人もいるため、業務内容を質問しても的確に回答してくれるかもしれませんね。

営業系の職種への質問

質問例

・1日の業務の流れと、外回りの割合を教えてください。デスクワークと外勤のバランスはどうですか
・お客様対応で苦労した経験や、コツとなるポイントはありますか
・新規開拓時の成功事例や、効果的なアプローチ方法を教えてください
・同業他社との競合が厳しい場合、どのように対応され、勝ち残っていますか
・売上実績や営業成績など、目標設定の基準を教えてください。評価基準はどうなっていますか
・営業職の魅力と大変さはそれぞれどのようなところにありますか
・今後のキャリアプランとして、マネジャーや別部署への転籍などは検討されていますか

営業の場合、デスクワークや外回りの仕事がメインです。デスクワークと外回りの業務割合を質問すれば、働くイメージも掴みやすいでしょう。

また新規開拓のコツの質問から、答えに沿った長所や経験を面接でアピールすれば、評価につながる可能性も高まりますよ

先輩たちが希望職種に関して、どのような質問をしたかも参考にしてくださいね。

キャリアステージ編集部

職種に関する情報を得るために、どのような質問をしましたか?

M・W 学習院大学

この職種で自分が成し遂げたいことや携わりたいことについて、「私は将来〇〇をしたいのですが、本部署では携われますか」と質問してました。

R・N 4年生大学

IT業界を目指していたため、「最新技術に関するプロジェクトの推進にかかわることはできますか」という質問をしていました。

N・T 4年制大学

志望動機を書くときの参考などにもしたかったため、今までの経歴と今後のキャリア像などを質問していました。また、全国転勤型の総合職を希望していたため、女性の先輩がどうキャリアと家庭を両立させているのかなどの質問もしました。

企画・クリエイティブ系の職種についての質問

質問例

・これまでのプロジェクトで印象に残っているものは何ですか。その理由も教えてください
・企画を立てる際に一番苦労した点は何でしたか
・チームで仕事をする上で大切にしていることは何ですか
・新しいアイデアを生み出すために、日常でどのような工夫をしていますか
・会社で働く上で、特に成長を感じた瞬間はいつですか
・他部署との連携で心掛けていることは何ですか
・最近の業界トレンドに対して、どのように対応していますか
・入社してから、最も大きなチャレンジは何でしたか
・この会社の企画部で働く上で、重要なスキルは何ですか
・今後のキャリアプランについて、どのように考えていますか

「これまでのプロジェクトで印象に残っているものは何ですか」などと、実際の経験を聞くことで、業務内容や社内の雰囲気を知ることができます。入社後のイメージが明確になるでしょう

ほかにも、「新しいアイデアを生み出すために、日常でどのような工夫をしていますか」との質問から、企画やクリエイティブ系の職種に必要な能力も推測できます。

研究系の職種についての質問

質問例

・この部署でのプロジェクトについて、印象に残った経験を教えていただけますか
・大学時代の専門分野をどのように業務に反映させていますか
・入社してから一番難しかった課題は何ですか
・現在の職種を選んだ理由と、今後の展望を教えてください
・これまでのキャリアで一番成長を感じた瞬間はどんなときでしたか
・研究職としてのキャリアパスについて教えていただけますか
・日常業務で工夫している点や、効率化のために取り組んでいることがあれば教えてください

研究職は総合職などの一般的な職種に比べて、狭き門である可能性が高いです。そのため選考対策に活かせる質問や、入社したい想いが伝わる質問を考えることが大切でしょう。業界や職種の知識が問われる質問もできれば、熱意のアピールにもなりますね。

事務・管理系の職種についての質問

質問例

・現在の業務内容について詳しく教えてください
・入社してからのキャリアパスについてお聞かせください
・普段の業務でどのようなスキルが最も重要だと感じますか
・チーム内でのコミュニケーション方法や頻度について教えてください
・事務・管理業務の中で一番やりがいを感じる瞬間はいつですか
・社内での研修やスキルアップの機会はどのようなものがありますか
・なぜ今の職種を選んだのですか
・志望動機でほかの候補者と差別化するために、どんな内容をアピールしていましたか

事務職や管理系の職種は、イメージしにくい業務ですよね。そのため業務を具体的にイメージできる質問を心掛けましょう。

とくに事務職は志望する学生が多いため、似たような志望動機になりがちです。座談会の質問の場を利用して、具体的な業務内容を理解しておけば、差別化したアプローチもできるでしょう。

販売・接客・サービス系の職種についての質問

質問例

・入社してから最初の半年間で、どのようなスキルや知識を身に付ける必要がありましたか
・一日の仕事の流れを教えていただけますか
・顧客対応で最も大変だった経験を教えていただけますか
・新入社員として直面した最初の大きなチャレンジは何でしたか
・現在のポジションに就くまでのキャリアを教えてください
・店舗運営の中で、重要だと感じる業務は何ですか
・業務を効率化するために工夫していることはありますか
・新入社員として、どのような姿勢で仕事に取り組むと良い結果が得られるでしょうか

「入社してから最初の半年間で、どのようなスキルや知識を身に付ける必要がありましたか」などの質問をすれば、入社初期にもとめられる具体的なスキルや知識を知ることができます。自己PRでの長所やキャリアプランの対策、入社前に必要な勉強や準備にも役立つでしょう

また業務で大変だった経験なども質問しておけば、入社後のイメージが深まりミスマッチも防げます。とくに入社後の質問は、志望度の高さの表れでもあるため、好印象を持ってもらえる可能性もありますよ。

IT系の職種についての質問

質問例

・入社当初と現在で、最も技術的に成長を感じた経験は何ですか
・日々の業務で最も多く使用するプログラミング言語は何ですか
・新しい技術を学ぶために、どのようなリソースや方法を活用していますか
・他部署との連携で重要なスキルやポイントを教えてください
・社内でのキャリアについて、どのようなサポートが受けられますか
・新しい社員が入った際に特に注力する教育内容は何ですか
・普段の業務で使用している開発環境やツールを教えてください

IT系の職種を志望する場合、あらかじめ必要なスキルやプログラミング言語を把握しておくとメリットが大きいでしょう。選考の際のアピールポイントとして伝えることもでき、入社までに習得すべき言語の把握にもなります

IT系の職種やIT業界を志望している人はこの記事を読むのがおすすめです。IT業界に特化した志望動機の作り方を、内定者の生の声を交えて解説しています。
IT業界に刺さる志望動機の作り方|内定者の体験談と12例文付き

座談会とはミスマッチを減らすチャンス! ここでしかできない質問で企業理解を深めよう

座談会とは、企業の採用活動の一環で、学生と現役社員が質問や雑談をする場です。参加は必須ではありませんが、選考対策にもなるため参加しておいて損はないでしょう。

座談会は、ミスマッチを減らすためのチャンスでもあります。とくに入社後の業務内容や実際の社風、新入社員に求める能力など、座談会でしか聞けないことを質問してください。

今は聞きたいと思える質問が思いつかなくても、まずは企業について調べることで、気になることが思い浮かぶはずです。例文や内定者たちがした質問を参考にしながら座談会に挑み、企業選びに役立てましょう。

編集責任者 伊東 美奈

キャリアステージを運営するHR team(旧リアステージ)に新卒入社。キャリアアドバイザーとして1,500名以上の就活生を支援する傍ら、長期インターンサービスの立ち上げや人材開発業務を担当。マーケティング事業に異動後、理系学生の就活支援メディア「Digmedia」の編集長・エントリーシート共有プラットフォーム「イールック」の運営責任者を務める プロフィールをみる