学歴フィルターは本当にある? 就活生に聞く学歴フィルターの実態
就活を始めて、「学歴フィルター」という言葉を耳にした人もいるでしょう。「弊社の採用には学歴が関係あります」と公言している企業はほぼないため、その実態は明らかになりにくいもの。「私は学歴フィルターに引っ掛かる?」「学歴フィルターに引っ掛かったらどうなる?」、そう心配になった人も多いのではないでしょうか。
そこでこの記事では、就活経験者たちに気になる学歴フィルターの実態を聞いてみました。学歴フィルターがあるとされている企業や業界には、いくつか特徴があります。
この記事では、学歴フィルターの3つのボーダー、学歴フィルターを感じた学生たちの体験談、就活市場において学歴以外で戦う方法を明らかにしていきます。体験談では大学別の体験談も解説していくので、自分の状況と近い体験談を探してみてくださいね。
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就活生に聞く! 学歴フィルターはあると思う……?
企業は学歴フィルターの有無を公に明かしてはくれません。就活において、基本的に選考基準は明かされないもの。そのため、学生は選考倍率や内定実績から、学歴フィルターを予想することしかできないのです。
しかし、実際のところどうなのか気になりますよね。そこで、就活経験者たちに「就活中に学歴フィルターを感じたことがあるか」を聞いてみました。学歴フィルターに不安を感じている人は、まずこの章で情報収集をしてみてくださいね。
学歴フィルターはあると思います。選考している学問をどこまで深く学べるかは大学によって異なると思いますし、やはりその差を生むのは偏差値などの影響もあるんじゃないでしょうか。
私も就活中に学歴フィルターの存在を感じました。インターンに参加した際に、学歴の高い大学の学生だけが参加しているように思いました。採用活動にかかわっている人からも、実際に学歴フィルターは存在していると聞いたことがあります!
学歴フィルターはあると思います。大学の偏差値によって、エントリーシート(ES)の中身を読まずに結果を出すところもあると聞いたことがあります……。
私も皆さんと同じ意見です。学歴は選考の第一関門であり、偏差値である程度フィルターにかけるケースは大いにあると思います!
就活の実態に迫る! 学歴フィルターを取り入れる企業の意図
就活生が学歴フィルターを感じる理由はさまざまでした。実際に企業側も、公表はしなくとも学歴を選考基準においていることが大半。ただし、すべての企業が学歴フィルターを設定しているわけではありませんよ。
ここからは、学歴フィルターを設定している企業や業界の特徴を解説していきます。自分の応募している企業には、学歴フィルターがあるのかどうか気になる人も多いのではないでしょうか。学歴フィルターを察知するためには、内定倍率・業務の内容・内定実績に目を向けることが必要ですよ。
①人気企業のため学生を絞り込みたいから
学生からの人気が高い企業では、3,000人を超える学生がエントリーをすることも。そのため、企業側の採用コストを抑えるために学歴フィルターが設けられるケースがあるのです。
目を通さなければならないESの数が増えると、隅から隅まで目を通すのには膨大な労力が必要。そのため、学歴フィルターをかけて学生を一定数足切りすることで、企業側の採用活動にかける人件費や時間を削減するのです。
東洋経済オンラインが内定倍率について調査した「内定の競争倍率が高い会社」ランキングTOP100」から、内定倍率が特に高い企業をピックアップしました。どのような企業・業界で絞り込みがおこなわれそうか、自分の志望する企業・業界と照らし合わせてチェックしておきましょう。
②論理的思考力の高さが問われる業界・業種だから
企業経営における課題解決、企業の資金調達や売買の支援など、企業活動の根幹を支えるような責任の重い仕事は、課題を的確に捉え解決する能力の高さや、あらゆるリスクや可能性を想定することのできる思考力がもとめられるのです。
論理的思考力の高さが問われる業界・業種の例
・外資系コンサルティングファーム
・日系コンサルティングファーム
・外資系投資銀行
・総合商社
・日経投資銀行
・都市銀行
上記のような仕事に就くにあたっては、一定の論理的思考力や情報収集力、発想力などが問われます。学歴と必ずしも直結するとは限りませんが、学力が高い学生には、自然とこれらの力を発揮できる地頭の良さが備わっている場合も多いため、学歴フィルターを取り入れる企業があります。
③同じ価値観で仕事ができる学生を探しているから
採用活動では、企業理念に共感し、一つの目標に向かって同じ熱量で働いてくれる学生を探しています。学生からしても、企業の理念や社風にまったく共感できていない場合、主体的に働き続けることは難しいでしょう。
そのうえで、自社と価値観が合う学生かどうかを見ている企業も存在します。そこで、学歴フィルターを取り入れるのです。
偏差値が同程度の大学出身者は、同じような高みを目指して努力した経験があると見なされたり、コミュニケーションのとり方や普段触れる情報が似ている可能性があると考えられることがあります。
そのため特に、学歴が高い社員が集まる企業では、在籍する社員と同じような価値観を持っていると見なされ、学歴が高いと有利に働くことがあるでしょう。
学生側は、企業の採用実績から学歴フィルターの有無を予想することが可能です。同じ大学から複数名の採用があったり、偏差値が一定以上の大学からしか採用がない場合には、学歴フィルターが設定されている可能性があります。企業によっては、ある大学の学生にだけメンターがつくというケースもあるため、そこも判断ポイントですよ。
※メンターとは:
選考をサポートしてくれる社員のこと。メンタル面のサポートから選考突破の後押しまで幅広く支援してくれる
「私の学歴ってどう見られているのだろう」と、面接中に不安になることはありませんか。面接が怖いという気持ちはその原因を明らかにすることで解決できます。以下の記事を参考に怖さを払拭してみてくださいね。
内定者のアドバイス付き|「面接が怖い」を解消する3ステップ
企業が学歴フィルターを取り入れる意図について教えて!
業界の中では老舗といわれる、人材事業を扱う企業で働いているのですが、学歴フィルターはありました。入社後、上司が話しているのを聞く機会があったのですが、地頭の良さ(入社後のキャッチアップなどを考えて)や、一定のレベルの大学に合格できる努力をしてこられた人間かどうかといった点も見ているようでした。
また、仕事のなかで高学歴の方とかかわることが多いポジションの人は、より顕著に学歴フィルターのある選考がおこなわれているように感じます。 業界柄企業の人事や求職者の方と出身大学の話になることも多いです。そのため言い方が少し直接的になりますが、「対等に話がしやすいように」という側面もあるのではないかと思います。
50年以上の歴史を持つ、ある自動車関連企業で働いています。国内外における知名度も高く、毎年人事部だけでは対応しきれないほどの応募書類が届くそうです。人事部の方からも聞きましたが、前述したように到底すべての書類を確認することはできないので、一定のラインで足切りをしているとのことです。 その足切りに使用する材料の一つとして学歴を使用していると聞きました。
あくまでも個人の感想になってしましますが、学歴が一定のライン以上にあることは、地頭の良さ、知的好奇心の旺盛さ、育ちの良さ(言葉遣いや一般常識など)と比例すると思います。したがって、ある程度の規模の会社になると学歴を選抜のラインとして使用するのではないかと思います。
学歴フィルターのボーダーは? 学歴を区切る3つの基準
企業が円滑に採用活動を進めるため、学生が働きやすい環境に導くため、それぞれの理由で学歴フィルターは設定されているようですね。企業が学歴フィルターを設けている理由がわかったら、自分が学歴フィルターを突破できるのかどうかが気になりませんか。
ここからは、企業が学歴フィルターを設定する際の3つの基準を解説していきます。企業の人気度や業務の難易度によって、学歴で足切りをする際のボーダーラインは異なるのです。まずは、自分の立ち位置をチェックしてみましょう。
実際に学歴フィルターを感じたことがありますか? また、学歴フィルターによって、就活で有利・不利になったことはありましたか?
有名大学に通っていることもあり学歴フィルターでの優遇を感じたことが多く、実際にESはほぼ全通でした。ただし、最終面接では学歴に関係なく不採用を下す企業がほとんどなので、最終面接まで進むと関係ないのではと思います。
学歴は比較的高いほうだと思っているのですが、やはり学歴フィルターはあると思います。ESで落とされることはほぼなかったので、その点で私は有利に感じました。
学歴フィルターはあると思います。実際に30社以上のインターンに参加しましたが、私が参加した企業(コンサルや日系大手)では1人もMARCH以下の学生を見たことありません。
名古屋市立大学に通っていた者です。名古屋市内でおこなわれるインターンシップに参加した際は、地元の国公立か地元の有名私立大学に所属している学生が多くいました。そのため、学歴フィルターはあると思います。
①学歴フィルター42校
学歴フィルター42校とは、学歴だけで選考に落ちてしまうことはほぼないといわれている42校のことです。そのため、就職活動において損をするケースが比較的少ない大学群といえます。
旧帝大 | 大阪大学・九州大学・京都大学・東京大学・東北大学・名古屋大学・北海道大学 |
関東国公立 | お茶の水女子大学・埼玉大学・千葉大学・筑波大学・電気通信大学・東京外国語大学・東京工業大学・東京医科歯科大学・東京都立東京・東京農工大学・一橋大学・横浜国立大学・横浜市立大学 |
関東私立 | ICU(国際基督教大学)・青山学院大学・学習院大学・慶応義塾大学・芝浦工業大学・上智大学・中央大学・東京理科大学・法政大学・明治大学・立教大学・早稲田大学 |
関西および中部国公立 | 大阪外国語大学(現在は大阪大学の一部)・大阪市立大学・大阪府立大学・神戸大学・奈良女子大学・名古屋市立大学 |
関西私立 | 関西大学・関西学院大学・同志社大学・立命館大学 |
②GMARCH・関関同立以上
GMARCH・関関同立以上とは、関東関西の私立大学を区切るときに使われる言葉です。人気企業である場合、GMARCH・関関同立より偏差値が低い学校の場合はESの選考段階で絞り込みをされてしまう可能性もあります。
GMARCH | 学習院大学・明治大学・青山学院大学・立教大学・中央大学・法政大学 |
関関同立 | 関西大学・関西学院大学・同志社大学・立命館大学 |
私立大学のなかでは、GMARCHや関関同立より一段階上の区切りも存在しています。早慶上智という区切り方もあり、早慶上智が企業側のターゲット層の場合、GMARCHや関関同立の学生でも学歴フィルターを感じることも。
早慶上智 | 早稲田大学・慶応義塾大学・上智大学 |
早慶上智は、関東の私立大学を区切るときに使われる言葉で、関東私立大学のなかでも、特に偏差値が高いといわれる大学群のことです。早慶上智を採用活動のメインターゲット層としているケースもあり、倍率の高い企業や人気企業の場合でも、早慶上智の学生であれば書類選考を通過しやすいといわれています。
③日東駒専・産近甲龍
日東駒専・産近甲龍とは、偏差値がGMARCH・関関同立の一段階下にある学歴フィルターです。関東関西の私立大学のことで、企業によっては「日東駒専・産近甲龍」をボーダーラインにしているケースもあります。
日東駒専 | 日本大学・東洋大学・駒澤大学・専修大学 |
産近甲龍 | 京都産業大学・近畿大学・甲南大学・龍谷大学 |
ここまでに挙げた学校に当てはまっても、当てはまらなくても、学歴だけで内定が決まるわけではありません。学歴以外にも、強みやガクチカなどで自分をアピールできないと、選考突破は難しいでしょう。この記事では、学歴以外で戦う方法も解説していくので、参考にしてみてくださいね。
一方、理系学部出身であることがもとめられている職種を目指している場合、企業側は研究内容やスキルで学生を判断することが多いです。そのため、理系専門職に応募する場合は、学歴だけで有利・不利が発生することは少ないと覚えておきましょう。
学歴フィルターに引っ掛かって不採用になると、持ち駒が減ってしまいますよね。就活においては、持ち駒を計画的に担保しておくことが成功の鍵。以下の記事を参考にして、計画的に就活を進めましょう。
就活を成功に導く3つの持ち駒の増やし方|効率化こそ内定への近道
みんなの学校はどうだった? 学歴フィルターの実態に迫る!
自分の所属する学校が就活で有利もしくは不利になると、先輩などから聞いたことはありますか? 実際に就活をする中で、その情報との違いはありましたか?
公立大学なので県内で就活するには有利だと思い先輩に聞いてみたところ、結局はその人自身の意欲や能力次第だと言われたことがあります。
国公立大学ということもあり、就活で有利になるのかと先輩に聞いたことがあります.先輩からは有利であるという話を聞き、実際にインターンに参加した際も自分の大学含め、地元の国公立大学から多くの学生が参加していたので、聞いた話は正しかったと思います。
先輩に聞いた際には、「企業によるものの、就活で不利になることはあまりない」と言われたことがあります。
就活生に聞いた! みんなは学歴フィルターで得した? 損した?
学歴を区切る3つの基準からわかるように、就活においては学歴で差が出る場面があります。自分の学歴によって、企業のイベントや選考に参加できるかどうかが変わることも。「学歴フィルターに引っ掛かった?」 と思っても、誰かに聞くことはどこか気まずいですよね。
そこで、就活生に対して学歴フィルターで得したこと、損したことを聞いてみました。思わぬ形で学歴フィルターが選考結果に影響した……ということが起こるかもしれません。就活生の体験談を見て、学歴フィルターの実態を確認してみましょう。
学歴フィルターで優遇された!
まずは、学歴フィルターに引っ掛からずに選考に有利になった学生たちの話を聞いてみましょう。学歴フィルターで優遇されると、説明会の枠に優先的に案内されたり、メンターがついたり、早期選考に参加できたりと、就活に有利な点がたくさん。
学歴フィルターのおかげで、就活が有利に進んだ人の体験談を見てみましょう。
学歴がきっかけで就活が有利に進んだことはありますか?
学歴フィルターとは少し違うかもしれませんが、面接に行った企業にOB・OGが多く勤めていて、「〇〇大の人は知識もしっかりしてるし、意欲の高い人が多いよね」と言われたことはあります。
大手企業にOBやOGがたくさんいるので、有益な情報をいろいろな方からいただけました。また、大学限定の選考フローの紹介もいくつかあるので、その点も有利に進んだと思います。
国立大学ということもあり、地元の企業では学歴によって就活が有利になったと思います。実際に地元の大手企業に関しては、サマーインターンの時点からかなりの確率で参加できました。逆に、地元以外の企業に関しては書類の時点で落とされることもかなりありました。
学歴フィルターで冷遇された……
次に学歴フィルターに引っかかってしまい、就活がうまくいかなかった学生たちの体験談を聞いてみましょう。説明会の予約開始直後にサイトを開いたものの、満席表示に……。一方で、学歴フィルターで優遇されている学生はすんなりと申し込める、と聞いたことがある人もいるでしょう。
明らかに学歴フィルターの影響で企業の選考に参加できなかった、不採用になってしまったというときは必要以上に落ち込む必要はありません。「結果を引きずって他の選考に集中できない」という事態を防ぐためにも、学生の体験談を確認してみてくださいね。
学歴が原因で就活がうまくいかなかったという経験はありますか?
学歴フィルターが原因で自動車業界の企業のインターンシップに参加ができなかったという話を聞きました。実際にその企業で働いていた方が博士として研究室にいたため聞いてみたところ、「インターンシップでは学歴フィルターがある」と言っていました。
学歴フィルターが原因で、通信業界の大手老舗企業の一次選考(ES)でお見送りをされた経験があります。採用大学を見てみるとほとんどが難関大学であったため、学歴フィルターがあるのではと感じました。
夏のインターンの段階では、ESの段階でコンサル企業の選考に落ちることが多かったですね。一方、本選考は夏のインターンより選考を通過できた感覚があります。
「書類選考に落ちたのは学歴のせいかも」。そう思って、自分の応募書類を見直さないのはもったいないこと。もし書類選考に落ち続けているのなら、この記事も読んでみてくださいね。面接にたどり着く秘訣を、体験談を交えて紹介しています。
書類選考に落ちる……体験談付きで合格につながる書き方を徹底解説
学歴だけが基準ではない! 学歴以外で選考を突破できるポイント
学歴フィルターによって就活の命運が分けられてしまうこともあるようですね。しかし、選考においては学歴だけが見られているわけではありません。学歴フィルターが大きな影響を及ぼすのは選考の初期段階で、それ以降は学歴以外の魅力をアピールする必要があるのです。
ここからは、学歴以外で採用担当の心をつかむ3つのポイントを解説していきます。学歴以外で勝負をするには、企業への理解度や入社後に必要な力を高めておくことが重要です。学歴だけで選考を諦めてしまう前に、必ずチェックしてみてくださいね。
業務をするうえでのスキル
学生のうちからでも、入社後の業務に役立つスキルをつけておくことができます。たとえば、外資系の企業であればTOEICなどの受験、IT系の企業であればITパスポートの取得など。これらの点数や資格を履歴書に書けば、「入社後に活かせるスキルがある」とアピールすることができます。
また、入社前に資格の取得が課されていなければ、資格を取るか取らないかは学生側の自由です。だからこそ採用担当からすると、資格を取得している学生には熱意が感じられます。資格を取るために勉強時間を作って、実際に資格を取得したという、行動力と目標達成力の高さが評価されるでしょう。
そもそも、その企業でどういったスキルが必要になるかは、応募要項や企業のホームページ、説明会、OB・OG訪問から確認できます。その企業に所属している人が持っている資格などを参考に、入社後も役に立つスキルを身に付けておいてくださいね。
志望企業への熱意
採用担当は、選考中に学生の志望度の高さを確認しています。学生を採用しても、ほかの企業に入社しては採用活動が振り出しに戻り、時間がかかってしまうからです。だからこそ、企業側は自社に確実に入社してくれそうな学生を採用する傾向にあります。
志望企業への熱意は、企業に対する情報収集の広さと深さでアピールすることができます。同業他社との差異や強み、OB・OG訪問を通じて知った具体的な業務内容など、企業のホームページからは知り得ない情報を面接で話せると、企業への熱量の高さがアピールできるでしょう。
志望企業の社員にOB・OG訪問をする際は、複数の先輩社員に申し込むと良いでしょう。OB・OG訪問をした社員の数で志望度合いの高さを表すことができるからです。この記事でもOB・OG訪問のやり方を解説していくので、チェックしてみてくださいね。
適性検査での学力
選考時に適性検査を実施し、その点数で選考結果を下す企業もあります。たとえ高学歴であっても、適性検査の結果が悪いと不採用になることも。だからこそ、適性検査は平等な場所で、学歴に関係なく学力の高さをアピールできるのです。
学力が高いと、業務をこなしていく力が高いと判断されます。たとえば数学的な力があれば、データを見て今後の動向を予測できるでしょう。言語能力が高ければ、社内外の人と円滑なコミュニケーションが図れるだろうと見なされることもあるのです。これらの能力は適性検査の点数から判断できますよ。
適性検査の点数を上げるには、参考書を反復して学習することがおすすめですよ。適性検査の出題内容は似たものが多いため、問題を解く過程を覚えると有利になります。
ここまで確認して、適性検査の対策方法が気になってきた人もいますよね。この記事の後半では適性検査の種類からおすすめの対策法まで解説するので、ぜひ参考にしてくださいね。
企業が採用で重視するのは学歴だけなのか?
業界や企業にもよりますが、学歴以外もきちんと見てくれていると思います。その場合には、人柄や社風とのマッチ、業界・企業への理解度や熱量(インターンシップへの参加履歴やOB・OG訪問の数など)など、多くの側面を確認したうえで採用の判別をしていると思います。
また人柄の面では、とにかく面接官との会話を楽しんで笑顔でいることや、面接が終わった時に「また話したい」と思わせるコミュニケーション能力も重要視されていると思います。
学歴だけを重視している企業はごくわずかだと思います。確かに、学歴によって面接の第一印象などが変わることもあるでしょう。高学歴であれば努力家であることや自律的な人物であることの証明になるためです。
しかし、学歴以外にも「部活動を長く続けて、結果を残した」などの人柄やスキルの面がより魅力的に映ることもあります。そのことを知っている企業は学歴を一つの要素として見ることがあっても、学歴だけを重視して就活生の価値を決めることはしないといえます。
見られているのはあくまで人柄や企業での活躍可能性であり、学歴はその判断材料の一つでしかないと思います。
学歴のみをみている企業は一部の超大手企業以外ではほとんどないと考えます。学歴以外の人柄、主体性、リーダーシップ性、スキル、経験など人物像で判断していると思っています。
実際、多くの企業ではいろいろな大学から採用をおこなっています。つまり、その人がどれだけ熱意を持って、会社に利益を生みだそうとしているかを面接での企業研究の深さなどから判断しているのではないかと考えます。
どんなに学歴があろうとも、熱意がなければ早期退職になることもあると思います。最悪の場合、コミュニケーション能力がなければ企業間での問題に発展することも考えられなくはありません。そのため、学歴だけで判断することはないのではないかと思います。
逆転ホームラン! 学歴フィルターに打ち勝った内定者の体験談
就活では学歴以外に勝負できるところがあるからこそ、これまでの人生を一変させることができます。望んだ大学に進学できなくても、就活の対策次第では学歴フィルターを突破して人気企業に入社することもできるのです。
そこで、学歴フィルターで不利になりそうだったにもかかわらず、見事選考を通過した学生たちに話を聞いてみました。学歴フィルターに打ち勝った学生の特徴を知りたいですよね。デキる内定者の技を盗んで、志望企業の内定に近づきましょう。
IT業界のなかでも人気企業で選考倍率が高いと言われている、企業規模約5,000人の老舗企業に通過した際の体験談です。学歴に自信がなかったのですが、選考時にあることを意識して無事選考を通過することができました。
まずインターンでの体験談についてですが、「システム障害における原因を探る」という目的でSEについて学ぶ形式でした。そのなかではリーダーとして立候補することを心掛け、全員の意見を集約することに努めました。
7人くらいのグループでしたが、誰が話したか話していないかをリアルタイムで記録し、話す内容のフォーマットを共有することで、話すことが苦手な人についても考慮して進めることを意識しました。
どこに配属されても活躍できる人だとアピールしよう
次に最終面接に関してですが、ここで最も意識したことは、日常的におこなわれている業務についての内容把握です。第一志望の部署に入れないことを考慮して、入社後でどんな部署でも活躍できる人材であることをアピールすることがポイントだと考えました。自分のやりたいことを語りすぎないことも必要なのだと感じました。
学歴以外で勝負する! 学歴フィルターを突破する7つの方法
学歴フィルターに打ち勝った学生たちは、インターンで強みを発揮したり、熱意をアピールしたりして選考を通過したようですね。この記事を読んでいる皆さんも「学歴フィルターを突破する方法を知りたい」 と思い始めているのではないでしょうか。
ここからは、学歴フィルターを突破する7つの方法を解説していきます。学歴以外で学生のスキルの高さを証明する方法、企業から声をかけてもらう方法など、その選択肢はさまざま。7つの方法すべてに取り組むことができれば、学歴フィルターに打ち勝てる可能性が高まります。
①TOEICや資格の取得
業界や職種によっては、専門的な知識やスキルがもとめられるケースもあります。入社前からその仕事に役立つ能力が備わっていると、入社後に即戦力として重宝されるでしょう。また、自分のスキルを高めることに対して意欲の高い学生だとわかると「入社後も熱心に仕事をしてくれそう」と感じる採用担当も多いはず。そのため、選考突破に働く可能性があるのです。
必要とされる資格の例
〈業界共通〉
日商簿記検定:企業の収支にかかわる情報を記録・計算・整理し、企業の経営成績と財政状態を明らかにする技能のこと
MOS:Microsoft Office Specialistの略で、Word、Excel、PowerPointなどの習熟度を表す国家資格。
中小企業診断士:中小企業の経営課題を特定・課題解決に導くための国家資格。
秘書検定:一般常識や敬語の使い方など、社会人としての基礎知識やマナーを証明するための資格。
〈外資系企業など国際的な交流がある企業〉
TOEIC(R) Listening & Reading Test:日常生活における活きたコミュニケーションに必要な、英語で話す・書く能力を測定するテスト。
日商ビジネス英語検定:ビジネスシーンで必要とされる英語力を証明するための検定。
〈IT業界〉
ITパスポート:IT関係の業務に携わるための基礎的なスキルを証明するための資格。
基本情報技術者:情報技術全般に関する基本的な知識・技能を証明するための知識。
これらの資格を取得するためには、個人での勉強もしくは資格の取得支援をしてくれるスクールなどに通ってみましょう。本選考までに資格を取得できていると、履歴書に記述できるため、アピールポイントとして使用できます。参考書や周りの人の力を借りながら、本選考までの取得を目指してみてくださいね。
②インターンへの参加
インターンに参加すると、本選考前に自分のスキルをアピールすることができます。インターンで結果を残すことができれば、早期選考に案内されてほかの学生より早く内定を得られることも。インターンでは、実施した業務内容をもとに学生の評価がされるため、学歴だけで判断されることは少ないと覚えておきましょう。
インターンを開催している企業の探し方
①就活サイトで検索する(リクナビ2026、マイナビ2026、ONE CAREER など)
②企業のホームページで調べる
③学校のキャリアセンターで確認する
インターンに参加する際には、選考対策とインターンに参加する際の準備が必要不可欠。参加するために適性検査が課されたり、インターン前に業界や企業についての知識を得ることでより有意義なインターンになることもあります。6月からサマーインターンの申し込みが始まる企業も多いため、早め早めの準備をしたうえで参加するようにしてくださいね。
インターンへの参加を検討している人はこれらの記事を読んでみてください。サマーインターンの参加メリットや、インターンの選考における面接に合格するコツを押さえましょう。
サマーインターンとは|内定者が語る就活への活かし方と事前準備
インターン面接で答えた回答を大公開! 経験者に聞く選考突破法とは
③学内の推薦枠を利用
学内の推薦枠を利用すると、ほかの大学の学生が応募できないフローで選考をしてもらえることも。どこかの企業とつながりがある大学であれば、そのチャンスが眠っています。学内の推薦枠を利用すると、学校での活動態度や成績をアピールすることができ、学生生活の頑張りを評価してもらえることでしょう。
学内の推薦枠を利用するには、まずキャリアセンターなどで推薦枠の有無を確認しましょう。基本的に推薦枠の数が限られているため、推薦枠に入るための選考があるケースが多数です。学校側も学校の代表として恥ずかしくない生徒を推薦するため、その選考対策も必要になります。
学内の推薦枠を利用したいと考えている学生は、学校生活においていかに品行方正な態度が取れるかが重要です。たとえば、テストで平均以上の点数を取る、成績で上位層に入る、学校が主催している学内イベントに参加するなどが考えられます。学内の推薦枠を使う際には、学校での生活態度に注意しましょう。
④オファーサイトの利用
オファーサイトを利用すると、企業から選考の案内を受けることがあります。オファーサイトでは、自分のこれまでの実績やアピールポイントを学生側が記入し、それをもとに企業側がスカウトをするため、学歴だけではなく個人の実績やスキルに目をつけてもらうことができるのです。
オファーサイトの例
・Offer box
・Wantedly
・キミスカ
・Meets Company
オファーサイトに登録する際は、記入できる項目をすべて埋めるようにしましょう。学生時代に頑張ったこと、自分の強み・弱み、自己PRなど記入できる欄がたくさんあります。オファーサイトのなかには、自己分析ツールなどが備わっているサイトもあるため、それらを利用しながら最大限に魅力をアピールしてみてくださいね。
⑤適性検査での高得点獲得
適性検査で高得点を取れると、社会人としての思考力や伝達力、理解力の高さをアピールすることができます。適性検査で出される問題は、実際の業務でも使用できるものが多いです。たとえば、数年後の売上高の予想や、文章から書き手の意図を読み取るといった問題です。
適性検査の種類
SPI:言語問題(語彙力や読解力を図る問題)、非言語問題(論理的思考力や数値解析力を図る問題)、性格適性検査で構成されるテスト
玉手箱:英語読解、言語問題、非言語問題、性格適性検査で構成されるテスト
TG-Web:言語問題、非言語問題(論理的思考力を試す問題が多い)、性格適性検査で構成されるテスト
企業のオリジナル問題:企業が独自で出題するテスト
ここまでに挙げた適性検査で高得点を取るには、参考書などを購入して反復練習をすることが効果的ですよ。適性検査の出題内容には型があるため、問題を解く過程を覚えることが重要です。型を覚えられたら、模擬試験などを受けて、テストに慣れることもしてみてくださいね。
Webテスト対策におすすめの参考書
・これが本当のSPI3だ! 2026年度版
・Webテスト1【玉手箱シリーズ】完全対策 2026年度版
・Webテスト2【TG-Web・Web-CAB・Webテスティングサービス】完全対策 2026年度版
Webテスト対策におすすめのアプリ・ホームページ
・SPI言語・非言語対策問題集 就活/転職対策アプリ
・大人向け数学教室大人塾各種試験のSPIテストセンター対策 練習問題(模擬試験)
Webテスト対策を徹底したい人はこの記事を参考にしましょう。苦手な人でも合格を目指せるコツを、現役就活生から教えてもらいました。
Webテスト対策で重要な4つのアクションとは|経験者の体験談付き
⑥OB・OG訪問の実施
OB・OG訪問を実施すると、企業への熱意をアピールすることにつながります。OB・OG訪問を実施するには時間や労力がかかるため、取り組まない学生も多数。だからこそ、OB・OG訪問をする学生からは志望度の高さを感じることができるのです。
この記事でも、OB・OG訪問を実施するときは複数の人に依頼することがおすすめと紹介してきました。ただし、闇雲に複数人にお願いするのではなく、自分の依頼意図に合った社員と面談をするようにしましょう。たとえば、若手社員のキャリアプランを聞きたいのであれば、入社5年目以内の社員に、経営の展望を聞きたいのであれば管理職層に、といったイメージです。
OB・OG訪問は、学生に情報を与えるために、社員が貴重な時間を割いてくれる機会です。だからこそ、OB・OG訪問においてはマナーを守って依頼をする必要があります。OB・OG訪問で失礼な振る舞いをすると、選考突破に逆効果になる可能性があります。OB・OG訪問の手順も踏まえて、当日を迎えられるようにしましょう。
OB・OG訪問の手順
①アプリ(Matcher、ビズリーチキャンパス)や大学のキャリアセンターなどから、面談をおこなっている社会人を探す
②メールや電話で面談の依頼をする
③【2週間~1週間前】日程の調整
④【1週間~数日前】質問内容や話したい内容の送信
⑤【面談前日】日程リマインドメールの送信
⑥【当日】面談実施
⑦【当日中】お礼メールの送信
OB・OG訪問の進め方やおすすめの質問については、この記事がヒントになるでしょう。実際にOB・OG訪問をしたことがある内定者たちのエピソードも必見です。
OB・OG訪問とは|就活経験者が教えるおすすめ質問一覧付き
⑦スカウトイベントへの参加
スカウトイベントでは1day選考会やマッチングイベント、グループディスカッション選考などを通して、優秀な学生を優先的に選考へ案内しています。スカウトイベントを利用すると、学歴からは計り知れない素質に目を向けてもらうことができるのです。
スカウトイベントの種類
・マッチングイベント:少人数で採用担当者と相談ができるイベント
・グループディスカッション選考:グループディスカッションの選考を通して学生を採用するイベント
・1day選考会:即日で最終面接までを終えられるイベント
・選考直結型説明会:説明会を受けた学生だけが参加できる選考があるイベント
スカウトイベントを調べられるサイトの例
・あさがくナビ
・イベカツ
・チアキャリ
スカウトイベントに参加する際は、あらかじめガクチカや自己PRを用意しておきましょう。その日のうちに選考が始まったり、面談のなかでガクチカや自己PRが聞かれることもあるからです。自分自身のスキルを見てもらえる貴重な機会を無駄にしないようにしましょう。
「学歴以外で勝負したい!」みんなはどう対策した?
学歴以外のアピールポイントを作るために取り組んだことについて聞かせてください。
これまでの経験における実績や資格をアピールしていました。「今いる環境で、自分ができることを精一杯取り組んでいる」というアピールになったと思います。
研究の実績を作るために、学会に積極的に参加するようにしました。また、サマーインターンに参加するようにもしていました。サマーインターンに参加することで企業について深く知ることができると思います。実際に業務を体験できることもあるので、その経験をもとに「自分が内定後にどうなりたいか」が言えれば、説得力のある志望動機につながると思います。
早期インターンに参加して、ほかの学生より多くその企業の情報を集めました。また、早期のインターンでグループワークなどがあれば、そこで自分の強みを発揮できるようにしていました。インターンでは取った方が良い資格などを聞くこともありましたが、そこまで資格を重視している企業が少なかったので、大学でのイベントなどに力を入れてガクチカや自己PRのエピソードを増やしました。
ガクチカがなくて困っている人は、次の記事をチェックしてみてください。ガクチカの見つけ方について解説していますよ。
ガクチカない人へ|内定者の体験談×例文17選でガクチカを探そう!
学歴だけで諦めなかった就活生に聞く! 選考で意識したポイント
学歴以外に、学生そのものの能力や素質を見てもらえる機会は溢れています。学歴フィルターがあるから就活がうまくいかないかも……という不安を払拭することはできましたか。
それでも選考を目の前にすると、不安が出てきてしまうのは当然。ここからは学歴フィルターに対する不安を乗り越えてきた就活生たちに、選考突破のコツを聞いてきましょう。
せっかくESを通過したのに、面接で失敗した……ということがないように、選考でのポイントもしっかりと確認しておいてくださいね。
通常選考ではライバルが増え、ESや履歴書の段階で学歴フィルターに引っ掛かってしまう可能性が高くなると考えていました。そのためできるだけ早期のインターンなどに参加することで、早期選考のルートに乗れるようにしていました。
インターンに参加することで早期選考に参加できるだけでなく、多くの一次情報を得ることができます。その企業が欲している人材像をより明確にして、「自分はその人物像に沿った人間である」とアピールすることで、学歴以上の魅力を面接官に感じてもらえるように心掛けていました。
学歴フィルターに対抗するためには、自分がこれまで大学で学んできたことを上手く伝えることが必要だと感じます。大学でのカリキュラムや学べる内容は大学ごとに異なっているから、実践的な演習を自らの趣味として取り組んだ場合、自分にしかない強みになり得ると考えたためです。
自らどのように考え、どう行動したかというプロセスを質問の回答に織り交ぜて話すように心掛けました。
学歴フィルターに油断して不合格になった失敗談
学歴フィルターだけで就活を乗り越えられるケースは少なく、入社後の活躍イメージ・企業への熱意・適性検査での学力など総合的に学生を判断していることがわかりましたね。だからこそ、学歴があるからといって就活で油断してしまうのは危険なのです。
ここからは、高学歴の学生たちが学歴フィルターに油断して、思わぬ失敗をしてしまった体験談を紹介していきます。自分は学歴フィルターと関係ないからといって、手を抜いてしまうともったいないことに……。少し油断していたという学生も、体験談を確認して気を引き締めましょう。
IT業界で知名度があり、就活生に人気な大手企業を受けたときの話です。本社が2つある大手老舗企業を受けて、不採用になった経験があります。
私が考える不採用理由はおもに2つです。1つ目は、自己分析の甘さです。深掘り質問に対する返答が浅かったのではないかと考えました。自分のみで深掘り対策をおこなうのではなく、友人やキャリアセンターを積極的に使い、新たな視点での深堀り対策をするべきだったと考えました。
企業で広く活躍できる想像を与えられなかった
2つ目は、企業研究の甘さです。自分のスキルを前面に押し出し、志望企業の一部分の業務でのみ活躍できるような言い方をしてしまったことが良くなかったと考えます。業務内容をすべて把握し、自分が興味のない業務に関しても適応できるという姿勢を伝えるべきだったと思いました。
面接対策を怠ってしまった先輩たちから、「企業研究が甘かった」という声をよく聞きます。この記事を参考に、企業研究を徹底して、油断せず面接に臨みましょう。
企業分析の4つの極意|経験者に聞く効果的なやり方と活用方法
重要なのは学歴だけではない! あなただけの強みで勝負できる5つの選考
学歴フィルターは絶対ではないということが、改めてわかったのではないでしょうか。この記事でも学歴だけが選考基準ではないことを確認してきましたね。資格や企業への熱意、適性検査以外にも、実は選考基準があるようです。
ここからは、あなたが極めてきたもので勝負ができる一風変わった選考を解説していきます。趣味を極めて大きな功績を残してきたことがあるという人は大チャンス。もしかすると、あなたの意外な能力が活かせるかもしれませんよ。
一芸選考
一芸採用とは、特定の分野で秀でた成績を残した学生を評価するといった選考内容です。特定の分野とは、スポーツ・学業・芸術活動・社会活動・起業などさまざま。就活の型にはまらないクリエイティブな人材を採用するために、一芸採用が取り入れられるようになったのです。
一芸採用を取り入れた実績のある企業
富士通:「チャレンジ&イノベーション採用」(2011年)
パナソニック:「一芸入社」(2015年)
ソフトバンク:「No.1採用」(2025年)
たとえばパナソニックでは、新卒採用人数を2倍にした年に一芸入社を取り入れています。一芸選考を、通常の選考では最大限にアピールしづらい学生の魅力を引き出せるものと前向きに捉えているといえるでしょう。もしスポーツで全国大会に進んだことがあったり、学業で大きな研究結果を残したことがあるような場合は、ぜひチャレンジしてみてくださいね。
ゲーム選考
ゲーム選考では、グループになって一つのゲームをクリアすることで選考の合否を決めます。その過程において、コミュニケーション能力、チームで協力する姿勢や、個々人の思考力の高さを図っているケースが多数です。
ゲーム選考の内容
レクストホールディングス:夢をかなえるまでの過程をゲームにしたRPG選考(~2023年)
ユニリーバジャパン:Pymetrics社が開発した瞬発力がもとめられるゲームを複数個こなす選考(~2023年)
ゲーム選考の内容に関しては、その場でお題が発表されるケースが大半で、事前の対策が難しいです。普段からゲームをやり慣れている人など、瞬発力に自信がありクリエイティブな思考ができる人は活躍できるでしょう。
エゴサーチ選考
面白法人カヤックという企業がおこなった、エゴサーチ選考。この選考では履歴書が不要です。なぜかというと、エゴサの結果が履歴書の代わりになるから。採用担当によるエゴサの結果、自分の名前が検索ページの上位に上がれば選考通過、上がらなければ不採用となる選考です。
エゴサーチ選考のやり方として、まず応募者側で検索のキーワードを設定します。キーワードは、自分の名前や活動名、過去のブログや作品名など。自分のことをアピールでき、実際にGoogle検索で一番上にくるキーワードをもって応募をするのです。
Webにおいて、作品を作った経験がある学生や、検索で上位に上がる方法を熟知している学生はエゴサーチ選考で結果を出せる可能性があります。Web上での自分の実績をアピールできるチャンスとなるため、ITスキルの高い学生はぜひ挑戦してみましょう。
エゴサーチとは
検索エンジンやSNSで自分の名前やニックネームを検索し、自分自身に対するコメントや評価を確認する行為のこと
これまでに変わった選考を受けたことがあれば、具体的に聞かせてください。
とある芸能プロダクションの選考では、毎回の選考で1分間のスピーチがありました。決められた時間のなかで、どれだけ自分を魅力的に伝えられるかが見られていたと思います。
出版業界の選考で、「いま流行っているもの」について6人1組で雑談をするという選考がありました。結論などを出す必要もなく、ただただ会話をするという選考で、昨年までの選考体験談と異なっていたため驚きました。その選考では、「会話の流れを作る人」や「話のきっかけを作る人」など、学生の特性を洗い出してバランス良く採用することを目的としていたようです。
エンタメ業界の大手企業での一次選考が「1分自己PR」というもので、変わった選考だなと思いました。しかも、対面で開催されていたので一発勝負感があり、大変緊張しました。
学歴フィルターで諦めない! 学歴以外の強みと熱意で内定をゲットしよう
就活が近づくにつれて、学歴フィルターって本当にあるのかなと不安になる人もいますよね。実際、応募状況や業務の性質上、学歴フィルターを設定している企業も存在しています。しかし、学歴フィルターがあるから絶対に選考を通過できないということはありません。
選考では学歴だけでなく、業務上のスキルや企業への熱意、学生の素質なども見られています。つまり、学歴以外の強みで勝負できるところはたくさんあるということです。学歴フィルターは工夫次第で突破できる可能性が十分あるため、学歴で諦めずに挑戦し内定をゲットしましょう。
人事の視点から伝えると、学歴フィルターによって選考の機会が失われることは少なくなってきています。学歴の高さとその後の活躍は比例しないことを、企業側も理解してきているからです。
そのため最近では、学歴フィルターよりもWebテストを実施することによって、学生のレベルを担保しています。ただそれでも、優秀な大学の学生が人気企業の内定を獲得しているのはなぜか、それはフィルターではなく、高学歴の学生特有の環境に関係していると考えます。
①最新の就活情報の豊富さ
就活は情報戦でもあります。学歴の高い大学はキャリア支援にも力を入れている傾向があり、大学や友人から鮮度の高い情報が入ってくるという利点があります。
②周囲の就活意識の高さ
早期から就活に取り組む仲間がいることで、日常生活の中で、就活に対する危機感や焦燥感が煽られることがあります。結果として、自身も早い段階で就活に取り組むようになるのです。就活では経験がものを言うこともあり、早くから取り組むことで自然と就活への慣れが生まれます。
③OB・OGのネットワークの強固さ
学歴が高いと、人気企業に入社したOB・OGとつながりやすい傾向にあります。先輩社員はリアルな会社の情報を収集できる貴重な存在であるため、ネットワークを作っておくと有利に働くこともあるでしょう。
また、同じ大学に先輩社員がいることで「私も通過できるかもしれない」という期待が生まれるのも、就活のモチベーションアップにつながります。
自分から一歩踏み出せば同じ環境が手に入る!
ただし、高学歴の学生でなくとも、これら3つの環境を自分で作り出すことができます。たとえば、就活意識の高い学生とは、就活イベントやコミュニティでつながったり、OB・OGのネットワークは、近年普及しているOB・OGとのマッチングアプリやSNSを活用するのがおすすめです。
「私の大学は低学歴だから難しい」と、考えることや行動を放棄するのでなく、大学や環境に依存せず自分自身で就活をしやすい環境を作っていく意識を持ちましょう。
就活力診断テストはもう使いましたか?
「就活力診断テスト」では、十分な就活準備ができているかがわかります。就活マナーや、就活への心持ちなど、不安がある人は自分のことを客観視してみましょう。
面接力39点以下だと...就活のやり方を再検討することが必要ですよ。
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就活における学歴フィルターの有無についてどう考えていますか? 実体験や聞いたことがある話についても聞かせてください。