人生を豊かにする20代前半の過ごし方|先輩のリアルなアドバイス

将来の土台を作る20代前半の過ごし方とは

20代前半はチャンスだらけ! 現在地を知って自分の将来へ投資しよう 

「人生は20代の行動で決まる」「20代のうちに将来を考えて」というフレーズに触れたことはありませんか。

20代前半は、仕事にもプライベートにもチャンスが満ち溢れている時期。だからこそ、人生において最も将来の可能性を広げることができる重要なタイミングなのです。

とはいえ、急に「将来設計が大事」「20代の行動が重要」などと言われても、具体的にどんなプランを立てて、どんなアクションをすればいいのかはわかりにくいものです。すでに、「出遅れているのではないか」と不安に感じる人もいるかもしれませんね。

この記事では、なぜ20代のうちに行動しなくてはいけないのかという理由も含め、将来の選択肢を増やす行動について具体的に解説していきます。パネリストが「人生の先輩」という視点から20代前半を経験して感じた悩みや不安、今振り返ってやっておけばよかったことなども交えて紹介するので、今だからこそできる行動で将来への投資を始めてみませんか。

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20代前半ってどんな時期? まずは現在地を知ろう

そもそも、20代前半が人生においてどのような時期なのでしょうか。「20代前半」は年齢にすると20〜24歳、25歳ごろを指し、4年制大学を卒業している人なら、就職してちょうど社会人3年目の節目が25歳となります。

「人生100年時代」と言われている社会では、人生の4分の1くらいが過ぎたころ。20〜22歳ごろになると同時に、働く、収入を得る、自由な時間や趣味ができる、など人によって過ごし方はさまざまです。


まずは、20代前半という現在地を確認するために、他の同年代の人がどのように過ごしているのか見ていきましょう。ここからは「キャリア」「収入」「生活」「ライフイベント」の4つの観点から、具体的な数字とデータで20代前半について解説していきます。

キャリア

令和4年の性別・年齢別の転職入職率

一般的に、20代前半は、就活を経験してから社会人歴が3年になるまでの期間です。就活では初めて大きな意思決定を経験し、新入社員としてビジネスの基礎を積む時期となるため、今までとは異なる環境や新しい人間関係を構築しながら、社会人としての基礎を作る重要な時期といえるでしょう。

厚生労働省が公表した新規学卒就職者の離職状況では、大学を卒業したのち、入社してから3年以内に仕事を離職した割合は32.3%となっています。これに加えて、同じく厚生労働省が発表している令和4年雇用動向調査結果の概況では、20〜24歳の人の中で転職を経験して新しく就職した人の割合は14.7%という結果が出ています。この転職を経験しての入職率は年齢が高くなるにつれて低くなっており、20代前半の間にキャリアを変化させたり柔軟に動いている人が多い傾向があるとわかります。

20代前半は、キャリアについてのさまざまな選択肢が生まれることによって、良い意味で自由に仕事と付き合うことが可能な期間でもあります

お金・収入

20代前半と20代後半の平均年収

社会人として働き始めて、初めて自分で稼いだお金が手に入るのも、20代前半ならではの経験です。また、10代のころから働き始めているという人の中には、社会人経験が長くなっていることから、収入も増えてくる人もいます。

それでは、気になる20代前半の平均年収や、その使い道などはどうなっているのでしょうか。20代前半(20〜24歳)と20代後半(25〜29歳)の平均年収を見てみましょう。

国税庁が公開している令和4年分民間給与実態調査では、20代前半の働き手が得ている平均年収は全体で273万円、男性の平均は291万円、女性は253万円となっています。

これを賞与やボーナスを考えず月収に換算すると、ひと月の収入は22.7万ほどが平均的な月給と言えますね。しかし、現実にはここから所得税や住民税、年金が差し引かれるため、実際の手取りに換算するとその実給与が15〜17万という層が多く見られます。

20代後半になると平均年収はぐっと上昇し、全体の平均が389万円まで到達します。月に換算すると32.4万がひと月の給料となることから、20代前半と20代後半では、年齢に比例して収入が大きく跳ね上がることがわかりますね

現役社会人のリアルなお金事情について聞いてみよう

キャリアステージ編集部

20代前半の収入やその使い方を教えてください!

D・M 成城大学

給与は平均よりもらっていました。一人暮らしをするために貯金をしていましたが、それ以外はストレス発散のためにドライブや飲みに使っていました。

S・K 4年制大学

20代前半で勤めていた会社は給与が低かったので、年齢の平均を下回っている状況でした。しかし、やってみたいことや行きたいところなどが多く、漠然と「今のうちに」という気持ちもあったので、貯金よりも経験を優先してお金を使っていました。

T・T 4年制大学

世のサラリーマンの平均値より多い金額はもらっていました。社会人になってから最初の2年間は実家で暮らしていたこともあり、ほとんど自分のお小遣いとして好きなように使用していました。主な使い道としては、資産運用、貯金、書籍やセミナーへの参加、旅行費用などです。また学生時代に、両親に借金をして海外旅行をしていたので、その返済にも充てていました。

生活

20代前半はお金・時間ともに、自分の判断で使えるようになる時期です。趣味や娯楽にお金をかけたり、自己実現のために時間を使ったりして、自己実現や「やりたいこと」を物理的に叶えられる可能性が高いと言えます

また就職などのライフイベントによってライフスタイルや人間環境が変化することで、今までにない経験や刺激を得ることができ、多種多様な価値観や文化に触れることで豊かな人間性を養うことができます。

積極的に他者と交流することによって自分のアイデンティティを獲得するきっかけを得るなど、自立したうえでの自由を実感することも多いタイミングです。

20代前半の現在をどのように過ごしていますか?

キャリアステージ編集部

20代前半現在、学生のみなさんはどのようにプライベートを過ごしていますか?

H・Y 4年制大学

大学院に進学しているため研究に励んでいます。自分がやりたい研究をやりたいようにできるのは今だけだと思うので、かなり力を入れています。また、学会に積極的に参加することで人脈を広げたり、幅広い知識を身に付けたりすることを心掛けています。

N・T 4年制大学

現在は学生ですが、授業はほとんど残っていないので海外旅行のための費用を貯金するためのアルバイトに明け暮れています。最近は、社会人になるにあたって体力づくりをしたいと思い、ジムに通い始めました。

M・W 学習院大学

授業の単位も取り終え、就活も終わったので海外旅行をよくしています。2カ月間で4カ国めぐりました。

キャリアステージ編集部

そうなんですね! 今、社会人として仕事をしている人はどのような20代前半を過ごしていましたか?

D・M 成城大学

浪人をしていたので社会人としての20代前半は2年だけだったのですが、とにかくストレスを解消するために、山登りや海辺へドライブするなどしていました。 

S・K 4年制大学

20代前半は、友人との時間や自分の趣味、美容などにお金を使っていました。仕事のストレスやそこからくる自信のなさもあったので、プライベートを充実させたいという気持ちが強かったです。

T・T 4年制大学

現在は、時間とお金をひたすら自分に投資しています。貯金や投資は最低限しかおこなわず、休日や平日の仕事後の時間は、資格試験の勉強をしたり、海外旅行をしたりするようにしています。

ライフイベント

ライフイベントとは人生の中で起こる大きな出来事を指しますが、これを20代前半で経験する人も少なくありません。

ライフイベントの例:
・就職
・転職
・結婚
・出産
・育児
・住宅の購入
・車の購入 

特に、20代前半で経験する可能性が高いライフイベントには就職や転職などのキャリアでの経験以外にも、結婚や子育てなどが該当します。

「必ずしもライフイベントを経験しないといけない」ということはなく、あくまで人生のターニングポイントとなる経験として捉えておくことも重要です。しかし、将来設計の中に「住宅を購入する」「家庭を持つ」という目標がある人は、それ相応の準備や知識が必要になるため注意しましょう。

このあとに人生設計やそれに必要なお金について、やっておくべきことを紹介するので、そちらも参考にしながら自分のライフプランについて考えてみてくださいね。

結婚、出産、育児などの大きなライフイベントを経験することもあるかもしれません。そんなとき、「相談できる家族が近くいれば」、「小さいときに暮らしていた場所のほうが子育てしやすい」と感じるときもあります。そんなモヤモヤした気持ちを解消するヒントが、次の記事であるかもしれません。ぜひ、気になる人は、チェックしてみてください。
Uターン・Iターンの良し悪しとは|仕事や生活を体験談から徹底解剖

20代前半でライフイベントを経験している人はどれくらいいる?

キャリアステージ編集部

就活生の皆さん、ご自身もしくは周囲にライフイベントを経験している人はいますか?

M・M 大阪大学

自分の周りにはいませんが、小学校の同級生で結婚、出産している人がいます。周りの友達は就職してしばらくしてからでないと結婚などは考えられないという人が多いです。

N・T 4年制大学

私は経験していませんが、周りの友人には専門学校を卒業後に結婚した友人がいます。しかしやはり、結婚している人は、20代前半ではまだ少ない印象です。

M・W 学習院大学

私の周りには結婚してる人はいませんが、車好きの知人は車を購入していました。自分の稼いだお金でコツコツ貯めて買っていたので、すごいなと思いました。

キャリアステージ編集部

社会人の皆さんは、ライフイベントに立ち会った経験はありますか?

D・M 成城大学

もうその会社は辞めたので所有はしていないですが、仕事上車が必要そうだったのでローンを組んで車を購入しました。

S・K 4年制大学

20代前半の頃は、結婚や家の購入などのライフイベントの経験はしていませんでした。周囲にも経験した人はほぼおらず、2~3歳年上の先輩たちが経験されていたイメージです。

T・T 4年制大学

勤めている会社によって異なる印象です。自分が所属していた会社では、大きめのトピックとして「車のローンを組んだ」などを聞くことがときどきありました。一方外資系のコンサルティングファームにいた友人は、マンションを購入して私の月給と同じくらいのローンを毎月支払っていました。

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人生の先輩が語る! 20代前半にやっておけばよかったこと・やって良かったこと

ここまでは、20代がどのような時期にあたるのかを解説してきました。とはいえ、これから20代を迎える人やまだ就職していない人、社会人になりたての人はどのような経験をすれば悔いのない時間になるのかがわかりにくいですよね。

ここからは20代前半を過ごした、もしくは今まさに過ごしているパネリストに、20代前半に経験して良かったと思うこと、経験しておけば良かったと感じていることを聞いてみました。

パネリストたちは、20代前半戦を一体どのように過ごしているのでしょうか、人生の先輩が語るリアルなアドバイスを一緒に見ていきましょう。

就活生と社会人それぞれの「20代前半」の捉え方

キャリアステージ編集部

社会人でない皆さんは、20代前半がどのような時期で、何が重要になってくるタイミングだと思いますか?

M・M 大阪大学

学生から社会人になる人生の大きなターニングポイントだと思います。守られてきた立場から、責任の伴う社会の一員という立場に変わり、その変化に対応していくことが重要になると思います。

M・W 学習院大学

特に、会社に所属する前は自由に自分の時間を使える最後の時期なので、自分のしたいことをするべきだと思います。会社に入ると自分の時間がなくなってしまうので。

N・T 4年制大学

体力があるからこそ、仕事に勉強にプライベートに、とさまざまなことを充実させるべきタイミングだと思っています。若いうちしかできないことに積極的に取り組むことが重要であると日々感じています。

キャリアステージ編集部

ありがとうございます! すでに社会人として活躍している皆さんは、20代前半をどのような時期だと思っていますか?

S・K 4年制大学

自分に向き合える時期だと思います。20代前半では、まだ結婚や家族の介護といった場面に差し掛かっている人も少なく、自分のキャリアや自分の目標などを、「自分」という基準で物事を考えて挑戦することができる時期だと思います。このタイミングでたくさん考え、挑戦し、成功や失敗を経験することがとても大切なのかなと思います。

D・M 成城大学

実績や経験がほとんど求められないので、とにかくいろいろ挑戦していくことが大事だと思います。一番体力がある時期ですし、将来自分がしたいことを見つけるためにも大事な時期です。

A・S 立教大学

20代前半は自分を原資にして、経験を積み上げることのできる時期だったなと思います。資金面に余裕のある今よりも、目標に対してがむしゃらになれて、自分自身の成長のために時間を使うことのできる期間でした。仕事で責任の幅が大きくなると、どうしても仕事の向き合い方が自分よりも他人を気遣いながら動かなければならないです。評価もよりチームや成果物への評価になるし、体力も限られてくるので、休みの日も次の日の仕事を考えないといけないし、正直もっと自分自身に対してお金をかけて旅行とか勉強とかをしておいても良かったかなと思います。

20代前半で経験して良かったと思うこと

ここではパネリストに20代前半で経験して良かったと感じることを教えてもらいました。経験をしてみてよかったと思うことや、どうしてそれをすることになったのか、経緯も含めて語ってもらったので、「自分だったら何をしようか」とイメージしながら読み進めてみてくださいね

20代前半で「経験していて良かった」と感じた体験を教えてください!

T・T
T・T
4年制大学/文系学部
「やりたい仕事」でなくてもとにかく目の前の仕事に取り組んだ

どんな仕事でも嫌がらずにやったことです。あくまでも私が経験した日系の事業会社での話になってしまいますが、正直、新卒3年目くらいまでは、所属する部署の戦力になることは期待されていませんでしたし、与えられる業務も私にとってはあまり面白いものではなかったと思います。

ただ、そこで仕事に一生懸命になれるか、腐ってしまうかどうかが一つの分かれ道だったなと、今振り返って思います。仕事に希望をもって入社した人ほど、理想と現実のギャップに苦しみ、早く自分のやりたい業務をしたいという気持ちは理解できます。

しかし、まずは与えられた目の前の業務、たとえそれが誰でもできるような雑務であったとしても、「今の自分が部署に貢献できるところからやろう」という気持ちでおこなうことをおすすめします。

「下足番を命じられたならば、日本一の下足番になりなさい。そうすれば誰も君を下足番にしておかない」という言葉にもあるように、雑務をきちんとこなし周囲の信頼を少しずつ積み上げていくことで、いつか自分が理想としていた業務がアサインされるようになると思います。

D・M
D・M
成城大学/経済学部
苦手を克服するためにあえて営業職を選んだ

苦手を克服したことです。大学卒業後、ずっと営業職をやってきましたが、実は高校時代までは消極的な性格で、人と話すのもかなり苦手だったんです。

ほぼ会話ができない人間でしたが、浪人生活を経て大学に入り、ちょうど20代に差し掛かるころ、ふと「自分が社会に出たときに活躍できるのか」と疑問に感じ、コミュニケーション能力を少しでも向上させる行動をしないといけないと思いました。

就職するにあたって営業職を選んだのは、バランスよく対人スキルを磨くのに一番最適な職種だと思ったからです。好きなことを仕事にすることを放棄して、自分自身が苦手とする分野が多く含まれる営業職を選んで、できないことを人並みにできるようにすることで、さまざまなスキルの向上を試みました。

その結果として、ある程度どこに行っても一定の成果を得ながら、周りとも円滑なコミュニケーションを取ることが実現しできています。ここまでやってみて思うのは、今の社会で「活躍できない」「周りから嫌煙される」という人は自分を変えようとしない、自分の苦手を放置した人なのではないかと個人的には思います。嫌なことや苦手なことから目を背けず自分を変えようとできる人は、今後活躍できる人材になれるのではないでしょうか。

20代前半でやっておけば良かったと思うこと

当然ですが、人生は一度きり。過ぎた時間は元に戻せないからこそ、今だからこそできる経験に価値が生まれます。20代は体力や気力ともに充実している時期です。エネルギッシュな時期だからこそ、パネリストが「やっておけばよかった」と後悔していることは何なのか、聞いてみましょう。

20代前半で「やっておけばよかった」と感じることを教えてください!

S・K
S・K
4年制大学/文系学部
飲み会などの交流の場にもっと参加しても良かったかも

私はあまり飲み会などの集まりが得意ではなく、当時も今も参加することが少ないのですが、社内外問わずそういった集まりの場には積極的に参加してみても良かったかもしれないと思います。

もちろん苦手ゆえに疲れると思うのですが、多くの人と関係を作ることができる場はとても貴重だったのではと感じます。

今ももちろん参加できないというわけではないですが、結婚をしているので家事や出費が気になってしまいますし、頻繁に家を空けるのはなんとなく心情的に難しかったりします。自由がある20代前半で、そういった集まりに頑張って参加してみても良かったかもしれないです。

T・T
T・T
4年制大学/文系学部
仕事・旅行・資格取得以外のことにも踏み込むべきだった

抽象的な表現になってしまいますが、多くの人生経験を積んでバランスの取れた社会人生活を過ごしておけばよかったなと思います。

私は旅行と資格試験の勉強以外には興味が湧かず、平日の仕事後や休日はもっぱらカフェにこもって勉強するか、どこかに一人で旅行する、という生活をしていました。

一方周りの同期は、合コンに行く、恋人と時間を過ごす、趣味の仲間と活動に興じる、といった風に過ごす人が多かったです。もちろんどちらが良い・悪いということはありません。

しかしどちらかに偏りすぎてしまうと人間としての幅が狭まってしまうので、仕事に関することと、それ以外のことのバランスを取るべきだったなと後悔しています。

D・M
D・M
成城大学/経済学部
交流の幅や知識を広げておけばできることが増えていたのでは……

平日休みで車通勤でもあったので、休日に会う人がいなかったり、仕事帰りに飲みに行くなどもできなかったので、全然人脈がなかったのが悩みでした。

人脈は転職時やビジネスにつながることもあるので、本当は持っておきたかったのですが、なかなか自分に合うコミュニティも見つかりませんでした。気軽に相談できる人が、友達以外にいた方がいいと思ったのも事実です。

あとは本を読む癖をつけて学習をする習慣をつけておけばもう少しスキルや知識が増えて、できることの幅が増えていたのかなとも思っています。

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どうして20代前半の過ごし方が重要なのか確認しよう

パネリストの体験談はどうでしたか。興味を引かれることや「やってみたい」と思ったことがあれば、その気持ちを原動力に積極的に経験してみましょう。自分が主体的に行動して得た体験は、価値観や視野を広める良い機会となります。

ここからは、パネリストが語る経験しておいてよかったこと・やっておけばよかったことを知ったうえで、改めて20代前半で行動を起こすべき理由を整理しておきましょう。

20代前半の過ごし方がどうして重要になってくるのか、その背景には大きく分けて3つのポイントがあります。

①体力・気力ともに充実している時期だから

加齢に伴う体力テストの合計点の変化

1つ目の理由として、20代前半は、10代には劣るものの30代よりも体力と気力が備わっており、身体的にも精神的にも、比較的行動を起こしやすいことが挙げられます。

平成27年の文部科学省の体力・運動能力の加齢にともなう変化の傾向では、年齢による体力の変化や体力測定のデータが公表されています。実は人間の体力は20代から次第に衰えていき、年齢を重ねるにつれて「行動したいけど体力に限界がある」「気力がなくなってやる気が起きない」という状況が起こりやすくなる傾向にあるのです。

もちろん個人差はありますが、「人生で一番若いのは今日」という言葉の通り、20代前半のエネルギーを今後ずっと使っていける保証はありません。

そのため、今のうちに挑戦したいと思うことや何かをしたいという気持ちを原動力に動いておくことは、将来的に後悔が残りにくい選択と言えます

社会人としての基盤が作られる時期だから

20代前半は社会人としての基礎を作る期間です。初めて社会に出て仕事を経験することになりますが、そこで仕事のスタンスや業務への向き合い方、結果へこだわる力など、ビジネスパーソンに求められる基礎的な能力を身に付けることになります。

失敗と成功を繰り返しながら、人生で一番自分の成長を実感しやすいタイミングです。この時期の経験は後の仕事観に影響を与えることになり、同時に20代前半でどれほど仕事を頑張れるか、どれだけ実績を積んだのかは、直接的に転職先の選択肢や年収、キャリアアップの差に影響します

今後の人生の選択肢を変える時期だから

20代前半という刺激を多く受ける時期に得た教養や価値観は、その後の自分の人生観に直接的に影響します。そのため、早い段階で多種多様な経験をすることは自分の視野を広め、それが選択肢を広げることにつながります。

特にライフスタイルや将来設計、どのような人生の目標を掲げるかなど、一人ひとりの人生のゴールを決めるための材料集めを豊富にできる時期でもあり、本格的に人生のスタートダッシュを切るには打ってつけのタイミングとなるのです

キャリアステージ編集部

みなさんは、どうして20代前半の時期の行動が重要視されていると思いますか?

M・M 大阪大学

自分を見つめ直すのに最適な時期だからだと思います。就活というイベントで、これまでの人生はどうで、これからの人生をどうしていきたいかを考えなければいけません。時間を取ってじっくりと自分と向き合えるのはこの時期が最初で最後になるかもしれないからだと思います。

M・W 学習院大学

基礎固めができる時間だと思うからです。20代前半でいろいろなことに触れて覚えておけば、応用的なスキルの習得も早くなると思いました。

キャリアステージ編集部

ありがとうございます! 社会人経験がある人はどのように考えますか?

S・K 4年制大学

20代前半は、さまざまなライフイベント前であることが多いことから、自分に時間やお金を使いやすいように思います。そこで多くの経験を積むことで、その後の仕事や人生に厚みを持たせることもできるのではないかと思います。

K・U 名古屋学院大学

20代前半は何事にもチャレンジができ、失敗しても若さでリカバリーができるからだと思います。20代前半でどれだけ挑戦したか、はかなり重要だと思います。

就活ストレスに押しつぶされていませんか?

就活では、自分の弱みと向き合ったり、ほかの学生と比較してしまったり、ストレスを感じる場面が多いです。就活のストレスを、抱え込んだままにしていませんか?

就活力診断テスト」では、あなたがストレスを感じやすい瞬間がわかります。ストレスを察知しておくと、上手に就活と向き合うことができるでしょう。

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20代前半の行動は何に影響するの? 20代後半で変化するポイント

そもそも、どうして「20代前半の行動が大事」と言われるのでしょうか。20代前半の行動や頑張りは、そのまま自分の20代後半やそれ以降の人生に影響してきます。

そうは言っても、20代前半に何をしたかによって将来がどう変化するか、イメージしにくいですよね。ここからは20代前半と20代後半を比較して、この2つの時期がどのように関連するのかを解説していくので、20代前半の過ごし方が、どのように人生に影響していくのかを一緒に見ていきましょう。

人生や自己実現の目標地点

前述したとおり、20代で得た価値観や知見はダイレクトに自分の人生観に響いてきます。20代前半でした行動によって得られた結果や価値観をもとに、これからの人生の歩み方やどんなライフイベントを体験したいと思うかなど、人生の目標地点が変化してくるのです

たとえば、20代前半でパートナーを見つけた人は、その人との家庭を持つ、という次のステージを目標にすることや、仕事で結果を出し、自信を持てた経験がある人はさらなるキャリアアップを目指す、などが考えられます。このように20代後半では、それぞれの目標やなりたい自分像が確立しやすくなるのです。

人生の目標地点を明確にしたいときは、ぜひこの記事を参考にして自己分析をしましょう。何を目指して働いたり生活すれば良いかを自己分析で見出した20代の生の声をたくさん集めています。転職活動にもきっと役立ちますよ。
転職成功者はどう自己分析した? おすすめの方法と活用のコツを解説

仕事の責任やキャリアの選択肢

一般的に、20代前半と20代後半では働く上で求められる要素も違ってきます。20代前半では先輩から学んだことを守りながらいかに求められている行動をこなせるか、目標に対しての着実な達成を求められます。

対して、20代後半ではキャリアアップを経て地位や肩書が変わり、それ相応の責任が伴うことになるため、20代前半では大目に見てもらえたミスが許されないことも増えるでしょう。今までは先輩にフォローしてもらっていたことも、今度は自分が後輩をフォローする立場になってきます。

また、20代後半にどれだけキャリアの選択肢があるかは、20代前半でこなすの仕事量や実績によっても変動するため、20代前半に与えられているチャンスをつかめるかによって、キャリアの幅が変わることもあると覚えておいてください。

キャリア=出世は、仕事量が増えるなどマイナスのイメージがありますよね。先輩たちは「出世」に対してどう思っているのでしょうか? 次の記事で紹介していますので、参考にしてみてくだい。
「出世したくない」はダメ? 社会人が語る出世のメリットデメリット

転職するときの難易度

20代前半と20代後半の転職時に求められる人材の変化

20代前半と20代後半では、転職をする際の難易度が変化します。一般的に、転職市場では若手人材を求められる傾向にあるため、20代前半の転職者はポテンシャルや熱意を評価されることが多く、具体的な実績がない・未経験の状態でも比較的新しい仕事にチャレンジしやすくなります。

20代後半では即戦力を求められることから、スキルや具体的な実績を的確にアピールすることが必要になります。そのため、20代前半と比較すると挑戦したくてもできない、ハードルが高い職業が出てくる可能性もあるため、転職を視野に入れる場合には注意が必要です

現役社会人に聞く! 20代前半と20代後半で変化することは?

S・K
S・K
4年制大学/文系学部
転職時の条件やライフイベントが起きる可能性が変化する

仕事においては、20代前半は意欲ややる気、20代後半では実績を求められているように感じます。

未経験の領域へ挑戦するような転職は20代前半、経験を活かしてキャリアアップを目指すような転職は20代後半でするのがおすすめです。

また、女性は特に20代後半で結婚・妊娠・出産といったライフイベントを経験する可能性があります。妊娠・出産後も以前のように仕事を続けていきたい、と考えている場合は、結婚のタイミングで今いる会社でそれが実現できるかどうか、一度見つめ直した方が良いかもしれません。

A・A
A・A
天理大学/国際学部
20代前半は仕事にもプライベートにも自由がある

20代前半は「まだまだこれから」といったイメージで、未経験のことでも挑戦しやすかったり、転職などもやりやすいかなと感じます。

20代後半になってくると、結婚や出産を経験をする人が増えてくるため、新しいことに挑戦するというよりは、今までやってきたことでスキルアップやキャリアアップに重きを置いた行動が多くなるのかなと思っています。

総括すると、20代前半の方が自分で決めたことに対していろいろと動けることが多く、反対に20代後半になるとプライベートでの生活の変化が起こりやくなります。年を重ねるにつれて考えることが多くなるので、20代前半に比べると自由に行動することがしにくくなるのかなと思います。

D・M
D・M
成城大学/経済学部
20代前半と20代後半で仕事への取り組み方が変わった

私はの場合、20代前半は仕事に全力で向き合えていなくて葛藤することが多かったです。まだ「仕事ができる」という一人前のレベルに達していなかったので、モチベーション維持やストレス解消がうまくできず仕事に向き合えていなかったのではと考えています。

20代後半になってからは実績やスキルが身に付き、実際に成果が出るようになるなどの変化から仕事に向き合えるようになりました。今は、モチベーションや気持ちの一喜一憂の波がない状態で安定して仕事ができるようになったと思います。

営業職なので日々プレッシャーは感じていますが、そのプレッシャーをうまくエネルギーに変えて仕事ができています。20代前半のうちに、仕事の捉え方や仕事と向き合うための視点を養うことはやって良かったことだと感じています。それらを養えて、仕事への考え方が変化したのが20代前半と20代後半の大きな違いになるかと思います。

T・T
T・T
4年制大学/文系学部
業務で求められることや内容に差が出てくるのが20代後半

20代前半と20代後半では、自分の業務だけをこなせば良いのか、そうでないかの差があると思います。

20代前半は、まず与えられた自分の業務をこなすことが求められ、業務改善や後輩指導といったところまでは求められることは少ないと思います。しかし20代後半になると、与えられている業務を単にこなすだけではなく、業務を効率的に遂行することや、新入社員への指導なども求められるようになると感じました。

役職も20代前半の頑張りから、20代後半になって昇進する人が多い印象です。20代前半の時から、「この業務はなぜ存在するのか」「もっと効率的に遂行できる余地はないか」と常に考え、他者に説明できるようにしておくことをおすすめします。

キャリア編:20代前半で就職・仕事における知識と経験を積もう

就職をして社会人になると、仕事が人生の多くを占めることになります。社会人を何年も経験している上司や先輩からすると、20代前半の社員にはさまざまな経験をしながら、仕事の基礎やスタンスを学んでほしいと思っています。

また、ある程度仕事を経験した人は、これから新しいキャリアに挑戦したいと感じ、環境を変えたり転職したりすることを視野に入れる人もいますよね。

まさに社会人として仕事の基盤を作っている20代前半に、経験しておいて損はないことを5つ紹介していきます。

①就職する

20代前半の主なライフイベントとして、一般的には「就職」が多く挙げられます。年齢によってはまだ就職をしていない、就職するか迷っている人もいることでしょう。就職を先送りにしようと思っている人は、なるべく早く就活を始めることをおすすめします。

今は「働きたくない」と思っていても、生活するにはお金を稼ぐための職やスキルが必要になります。今の時点では周囲の協力を得ながらフリーターやアルバイトなどで生計を立てられていても年齢を重ねるにつれて就職自体が不利になっていきます。

正社員で雇用されたまま働き続けた人と、フリーターをしながら収入を得ている人とでは、生涯で得られる収入に大きな差が生まれます。

国税庁が公開している令和4年分民間給与実態統計調査結果によると、フリーター全体の平均年収は約200万円です。前述した20代前半の全体の平均年収が273万円だとすると、その差は歴然です。

また、正社員雇用の場合は、ボーナスや賞与も見込める以外にも、社会的信頼を得やすいというメリットもあります。若い人材であれば、今後の活躍やポテンシャルを見込んで採用活動をおこなう企業が多いため、挑戦したいことややりたい仕事がある場合は、早い段階で行動に移し、チャンスを逃さないようにしましょう

働くことにいまいちモチベーションが湧かないときは、この記事を読んでみてください。現役社会人たちの「働く理由」を参考に、自分にとっての働く意義を見つけましょう。
「なぜ働くのか」社会人に聞いてみた|体験談で見つける働く理由

働くことを検討するにあたって、自分に向いている仕事がどんなものか知りたいと思う人も多いでしょう。この記事では、社会人たちが自分がいきいき働ける仕事を見つけたときの体験談をたくさん紹介しているので、参考にしてください。
自分に向いてる仕事の探し方12選|体験談で学ぶ自己理解のプロセス

②先輩から仕事の基礎を学ぶ

これは社会に出たての20代前半にしかできない経験です。入社後の研修だけで結果を出そうと思っても、なかなかうまくいかないこともあります。そんなとき、素直に先輩にやり方を教わることができるのは新人だからこその特権でもあります

ある程度の社歴や経験を積むと、わからないことや課題があったとしても、自分で解決するために主体的に行動することが求められます。そのため、仕事の「わからない」を素直に発信し、先輩から仕事の基礎やコツをもらえる期間は実はとても貴重な期間なのです。

最初は緊張したり「仕事ができないやつだと思われたくない」というプライドを持って仕事をしている人もいるかもしれませんが、先人の知恵を借りることは後の自分の助けになりますよ。

③成功体験を積む

仕事上で一度「やりきった」「達成した」という成功体験をすることはその後のキャリアにとっても重要なことになります。ここでいう「成功体験」は大きなものではなく日々の仕事で得られるやりがいや自信につながる経験のことです。

たとえば、営業職やノルマが課されている職業であれば、定量的に目標を達成できたかどうかを基準にしてみてください。接客業やサービス業で顧客対応の質を求められる仕事であれば、普段の業務をするうえで感謝の言葉などをもらった経験などを成功体験として積み重ねていくのがおすすめです。

仕事に慣れると、日常に刺激や学びが少なくなると感じるタイミング、いわゆるマンネリが発生することがあります。そんなときに仕事の達成感を得られた成功体験があると、仕事へのモチベーションも上がるうえに、「あのときはあれだけ頑張って成功したんだ」というあなた自身を元気づける要素になります

また、目標に向かって誰にも負けないような努力をすることはあなた自身の評価にもつながります。20代から正しい頑張り方を身につけることは、間接的に将来の自分に貢献することになりますよ。

自分にとってのやりがいとは何かわからないという人もいるかもしれません。この記事では、社会人たちに自らのやりがいややりがいを見つけた体験談を聞いているので、ぜひ読んでみてくださいね。
やりがいとは|みんなの体験談をヒントに導く「やりがいの見つけ方」

④失敗をする

社会人経験が浅い状態では、仕事をしっかりこなさなければならないという使命感やプレッシャーから、失敗を極端に恐れる人もいます。しかし、大きな失敗をしても大目に見てもらえるのが20代前半ならではの特権です。

100%完璧に仕事ができる人はいません。失敗は誰しもいずれ経験するものです。その失敗から何がいけなかったのか、何を改善すればいいのか、何を学べたか、をそれぞれ振り返り今後の糧にしていくことは、なるべく早い段階で経験をする方が今後のキャリアのためにも効果的です。

大きな失敗をすると、それを乗り越えた先には仕事に対する忍耐力やストレス耐性、精神力も身に付きます。いわゆる「仕事ができる人」は、そういった失敗から学んだことをしっかりと昇華しながら仕事をしてきた人なのです。

⑤転職市場を知る

転職市場を知るための手段6選

すでに社会人として就職を経験している人は、20代前半のうちに転職についての知識を持っておきましょう。社会人経験が数年しかない状況で転職について調べる理由は、20代前半と20代後半の転職活動の違いにあります。

20代前半のステージにいる人材はビジネスの基本が身についているうえでまだまだポテンシャルを評価してもらえる立場にあります。反対に、20代後半に転職活動をおこなった場合は、これまでの仕事で培ったスキルや能力、実績を評価される傾向にあり、文字通りの「即戦力」としての採用に変化するのです。

新卒の就活の時は仕事をする経験がなかったからこそ、今している仕事が「思っていたのと違う」という状況に陥っていたり、「今の企業では目指すキャリアにたどり着けない」という人は、転職のために踏み出す必要があります。転職をする気がない人でも、一度自分の市場価値を確認するために、社会勉強的に企業を見てみることも効果的です

これから社会人になる就活生が感じる不安とは?

キャリアステージ編集部

これから社会に出る就活生の皆さん、仕事の面で不安なことはありますか?

M・M 大阪大学

私はこれまで厳しく𠮟られた経験が無いので、失敗して怒られたときに立ち直れるのか不安です。

N・T 4年制大学

入社後すぐに経理などを担当する予定ですが、大学時代は文系で数字に触れることは全くなかったため、大きなミスを犯したりしないか不安に感じます。

M・W 学習院大学

自分の想定しているキャリアが実現できるか不安です。私は営業職に配属される予定なのですが、マーケティングにも関心があります。将来的に、そういった関心のある業務に携われるか不安はありますが、何とか頑張りたいと思っています。

現役社会人から仕事の悩みに対するアドバイス

S・K
S・K
4年制大学/文系学部
社会は異なる意見や価値観と触れる場所だと捉えよう

私は仕事をすることでたくさんの人とかかわり、さまざまな意見や考え方に触れることができる場を経験できたことはとても重要だったと感じています。

職種にもよるかもしれませんが、社会に出るとかかわる人の範囲が学生時代よりもぐんと広がると思います。叱られたり、意見の異なる人と反発したりしても、自分の中でまだ考えや思いが固まり切っていないうちに、柔軟に情報を吸収できる時期に多くの人と出会い、たくさんの考えや意見に触れることは、考えの幅や視野を広げる良い機会になりますよ。

違う価値観を持った人から刺激を受けよう
学生時代は年齢層が近い人や似た思考の人と接する機会が多かったかもしれませんが、社会に出ると本当にいろいろな人がいます。自分とはまったく違う価値観の人や、全然違う考え方に出会い、カルチャーショックを受けることもあると思います。

そんな時は自分や相手を否定したりはせず、そんな人もいるんだな、そんな考えもあるんだなと柔軟に受け止め、今後の糧にしていってください。

A・A
A・A
天理大学/国際学部
普段から周囲とコミュニケーションを取り信頼関係を築こう

私は新卒でストレッチトレーナーとして働きました。職業柄もあると思いますが、特に重要だと感じたのは断然コミュニケーション能力です。

顧客ももちろんそうですが、同期や上司とのコミュニケーションは仕事をするうえでとても重要です。一緒に仕事をする人には、自分から歩み寄ると自然と周囲も助けてくれるようになりますし、たとえ私がミスしてもこれまでに築いた信頼関係があればみんながフォローしてくれます。

どんなことも一人では完結しない」ということを忘れずにいよう
私はプライベート面でネガティブな出来事があり、それが仕事にも影響してしまうくらい深刻になってしまった経験があるのですが、それをいろんな人に相談したことによって、周りがたくさん支えてくれました。立ち直り、元気に仕事をすることができるようになってからも、積極的に上司や同期には可愛がってもらえるよう、自分から積極的に話しに行ったり、わからないことを聞いたりしていました。

この経験は人生と仕事どちらにおいても「やっぱり人は一人ではできないことがあるんだな」と感じるきっかけになりました。いろんな人とかかわり、さまざまな考えがあることを学ぶことは自分を豊かにするのでとても良い経験になりますよ。

A・S
A・S
立教大学/文系学部
どんな仕事も無駄にはならない! 前のめりに挑戦しよう

私が新卒で入った会社はベンチャーだったので、本当にさまざまな業務をこなしました。営業、採用、制作、マーケティング……。3年という短い期間ではあったものの、濃密な環境で、しかもOJTも研修もない環境だったので、一つに業務に対して本を片手に、WEBの記事も読み漁って自分で知識をつけて実施してみて……と仕事をしてきました。

「わからない」を自分で正解にしていくという経験は本当に大変だったけれど、無駄ではないことだったなと思います。「自分はマルチタスクは向いていないな」と実感したり、無理のしすぎで体を壊したりなどの紆余曲折はありましたが、おかげで一通りの業務に対しての解像度が高くなりました。今の仕事では、広くさまざまな業務に理解があることや、自分で新しい情報を常に取りにいく姿勢が評価してもらえます。

自分の将来のキャリアは現在の行動から生まれる!
新卒3年目までは「やりたくない」と思う仕事をしなくてはいけなかったり、与えられたことをこなすのに必死だったりと大変な期間だと思います。しかし、与えられた業務をただ飲み込むのではなく、とにかく自分で知識を取りに行く習慣が身につくと、その後の自分のキャリアを自分で導けるなと思います。

記事を読んで、転職を視野に入れる人もいますよね。実際のところ、どう進めれば成功するの? と思っている人はぜひこれらの記事を読んでみてください。実際に転職を成功させた人たちの体験記を参考にしましょう。
20代の転職って実際どうなの? 経験者が成功のコツと進め方を紹介
転職準備みんなは何をした? 実体験から紐解く転職準備のススメ方

お金・収入編:20代前半のうちにお金の管理・運用方法を知っておこう

お金の4つの使い道

お金が仕事のモチベーションという人や、趣味にお金を使うために仕事をしているという人もいますよね。働いて得られる収入は、人生の選択肢を広げる手段の一つです。

お金には大きく分けて「消費」「投資」「浪費」「空費」の4つの使い道があるとされています。「消費」は生活をする上で必要なお金、「投資」は将来のために出資するお金、「浪費」は本来必要のない出費、「空費」は自分の心を豊かにするための費用のことを指します。

自分で得たお金をどんな用途で使うかはその人次第ですが、目の前の楽しみやほしいもののために、深く考えずにお金を使い過ぎるのはおすすめしません。ここからは、そんなお金に関して20代前半のうちに知っておきたいことを3つ紹介していきます。

①少額でも貯蓄をする

お金を手にすると手に入れられる物の選択肢が広がり、貯金よりも物欲が勝ってしまうこともありますが、貯金はお金の基本的な使い道の一つです。

一般的には、ひと月に手取り額の20〜30%が貯金に回せると理想的と言われています。これを参考に手取り額の目安と、具体的な貯金額を計算すると以下のようになります。

手取り 貯金額 手取り 貯金額
15万 3~4.5万 19万 3.8~5.7万
16万 3.2~4.8万 20万 4~6万
17万 3.4~5.1万 21万 4.2~6.3万
18万 3.6~5.4万 22万 4.4~6.6万
表:手取り額に伴う貯金の金額

「将来より目の前の今にお金を使いたい」と思う人もいるかもしれませんが、突然の怪我や病気によって、急にお金が必要になることも少なくありません。また、若い頃に培った金銭感覚や浪費癖を後から直すのには時間がかかります。万が一のことを考えて、自由に使えるお金の何割かを貯める習慣をつけておきましょう。

②投資をしてみる

貯金をするのも堅実にお金を増やす手段ですが、貯金した財産はそれ以上増えることはありません。対して、投資では将来的なリターンを見込んでの出費を指し、今手元にある以上のお金が手に入る可能性があります。

もちろんリスクも伴いますが、20代前半から「貯める」以外のお金の運用方法を知っておくことは、お金の知識を深めながら自分なりの資産形成ができることにつながります

最初からハイリターンを狙った投資をするのは上級者向けですが、コツコツと利益を積み立てられる制度が有名なNISA(少額投資非課税制度)や、年金制度を利用した資産形成ができるiDeCo(個人型確定拠出年金)なども存在します。中には、得られた利益に税金がかからないものまでさまざまあるので、最初は少額を投資しながら利益を増やしてみることをおすすめします。

③お金についての勉強をする

全般的なお金に関する知識を身に付けておきましょう。どうしてお金についての知識が必要かというと、仕事や働き方と密接な関係があるからです。加えて、お金に関する知識を得ることで将来の見通しが立ち、不安の解消につながる可能性も高いです。

特に結婚や住宅の購入などのライフイベントには費用がかかります。自分の理想の人生にはいつ・いくらのお金が必要になるのか、見通しを立てておくことをおすすめします

お金に関する知識をインプットする方法:
・お金についての書籍を読む
・動画やネットで情報収集する
・セミナーや講座に参加してみる
・資格の勉強に取り組んでみる

お金をどう使っていくかによって勉強の内容は変化します。20代のうちはお金の管理方法や運用方法を知りながら、貯蓄を増やしていくのが望ましい時期です。いざという時にお金が人生のハードルとならないよう、自分に合った運用方法を見つけていきましょう。

 お金の使い道・目的 勉強内容
貯金を増やしたい 家計管理の方法、資産を増やすための投資方法
収入を増やしたい 資格の取得、副業に伴う税金についての知識
住宅を購入したい 住宅ローンの金利について、自己資産の形成方法
お金についての基礎を知りたい FP(フィナンシャルプランナー)、簿記などの資格勉強

これから社会人になる就活生が感じるお金の不安は?

キャリアステージ編集部

これから社会に出るうえで、経済的な面や収入について不安なことはありますか?

M・M 大阪大学

貯金が十分にできるのかが不安です。今後待ち受けるライフイベントや老後に向けてどれだけ貯めればいいのかよくわかっていないので、貯金と生活の両立が不安です。

M・W 学習院大学

一般的な暮らしはできると思うので、そこまで深刻なものではないのですが……。自分が会社からいただくことになる給与が自分のしたい生活水準に必要な額になるのかは不安です。

現役社会人からお金の悩みに関するアドバイス

N・I
N・I
東北大学大学院/工学研究科
なるべく早く自分に合ったお金の運用方法を知っておこう

学生時代から、お金の勉強と資金運用をしていて良かったと思います。大学時代から投資を始めとした資金運用を開始し、金融額や経済学と一緒に資金運用の勉強もしていたことで、大学生のうちからまとまった資金を貯めるだけでなく、複利を得て社会人になってからの諸費用に充てることができました。

実際に、学生時代から積み立てていたNISAと国内株式で得た利益を、新婚旅行や引っ越し費用などの資金にするなど活用しています。

社会人になると、結婚や引っ越しなどで想像以上に資金がかかるため、お金の勉強を可能な限り早く始め、自分に合った節約術や資金運用方法を把握しておくと、お金に極端に困ることがない状態で社会人生活をスタートさせられると思います。

T・T
T・T
4年制大学/文系学部
普段できない経験にお金を使うのも勉強の一つ

最低限の貯金や資産運用を除き、経験にお金を使ったことは良かったと思っています。ここでいう「最低限」とは、毎月5,000円から1万円といった社会人なら無理のない範囲の金額を指します。

私の場合、それ以外のお金は、多少無理をしてでも国内線のファーストクラスに乗ったり、外資系ホテルのスイートルームに泊まったりするなど「ここぞ」という時に使用しました。こういった経験をすると、そこで働いている人の接遇や気遣いに触れることができます。

「お金を稼げるようになれば、こういった世界が見られるんだ」という働くうえでのモチベーションを得るためにも経験にお金を払うこともおすすめです。

S・K
S・K
4年制大学/文系学部
「自分のために」お金を使えるのが20代前半

貯蓄や運用以外の話ではありますが、美容や旅行といった自分のために大きくお金を使う経験は20代前半でやっておいて良かったと感じています。

今、まさに20代後半を過ごしていますが、年を経るごとにライフイベントなどで状況の変化があり、自分のためだけに大きなお金を使うということへの抵抗感が増しています。

そのため、ある種の経験や思い出づくり、自分への投資といった意味で、20代前半で気兼ねなくお金を使ってさまざまなことができたのは今振り返ってもやって良かった経験だと感じています。

生活編:20代前半のエネルギーを活かして人間関係や視野を広げる行動をしよう

ここでは、仕事やお金以外のプライベートにかかわる行動をピックアップしました。20代前半でどれだけ多くの経験をしどんな刺激を受けたかは、今後の視野の広さや考え方に影響してきます。

20代前半の最大の武器であるエネルギーを活かして、自分と異なる価値観や世界に触れてみましょう。

①旅行をする

日本・海外問わずいろいろな場所へ赴いてみましょう。20代前半はいい意味で自分をとりまく環境や情報に敏感になれる時期です。

自分とは異なる価値観や普段の生活では知りえない文化に触れることで、心のリフレッシュもできるうえに、思考の幅も広がります。特に海外旅行などに挑戦してみると、文化圏の違いからより強い刺激を受けることもできます。

また、旅行には費用と体力、時間が必要です。これから年を重ねるにつれて、ライフイベントが増えたり、家庭を持って自分の時間が思うように取れなくなることも考えられます。「あのときもっと色んな場所に行ってみたかった……」という状況にならないよう、いま行きたい場所があれば、一歩踏み出してみてはいかがですか

②読書をする

最近ではSNSや動画で手軽に情報をキャッチできることから、読書の習慣がなくなっている人もいるのではないでしょうか。

便利なメディアがあるにもかかわらず読書をおすすめする大きな理由は、能動的に情報を得ることになり、自分の思考体力や理解力、柔軟性や想像力を身に付けることができる点にあります。

社会に出ると、誰かがすべての答えを教えてくれるわけではありません。自分が欲しい情報は自分で獲得しなくてはいけなくなります。そのため、受動的に情報を得るだけでなく、能動的に情報を得る習慣や思考の幅が増えることは、自分のキャリアにもメリットをもたらしてくれます

③仕事関係以外の友人を作る

他人との交流が苦手だという人も、20代前半のうちに仕事以外の人間関係を構築することをおすすめします。

どうして仕事以外の友人かというと、社会人歴が長くなるにつれて、ビジネスがかかわらない友人との出会いや交流が少なくなる傾向にあるからです。学生時代の付き合いから友人が多くいる、という人もいるかもしれませんが、お互いの人生を歩んでライフイベントを経験していくことで、今まで通りというわけにもいかなくなってきます。

また、仕事をしていると、一緒に働いている同僚や上司とのコミュニケーションを重要視しがちなうえに、1週間のうちの5日、1日8時間という一般的な勤労をしている人にとっては、仕事以外で交流を楽しむ時間自体が減少します。

「気付いたら知り合いが仕事仲間ばかり」というのも、もちろん素敵なことです。一方で、社外のコミュニティで作った縁が思いもよらぬ出会いをもたらしたり、普段の仕事でかかわらない人からもらうアドバイスから自分の価値観を深めることにもつながりますよ

④恋愛をする

恋愛を謳歌するのも、20代のうちに経験してみると良いことの一つです。

厚生労働省が結婚における平均年齢を調べたところ、令和4年(2022)人口動態調査では、2022年の平均初婚年齢は男性が31.1歳、女性が29.7歳でした。もし20代後半〜30代前半にかけて結婚するとなると、20代前半は将来のパートナーを探す人も増える時期です。

もちろん、必ずしも恋愛や結婚をしなくてはいけないというわけではありません。しかし、自分以外の誰かと1対1で関係を深めることで、自分の価値観を他人と共有するいい機会になるのも事実です

どんな価値観の人と出会うか、付き合っていくかはあなた次第ですが、恋愛を楽しむにはまずは出会いからです。参加するコミュニティを増やすなど、自分からアクションを起こしてみましょう。

⑤自己実現のための勉強に取り組む

資格や専門的な知識を得るには、それ相応の時間と労力がかかりますが、資格の取得や知識の習得に没頭できるのも20代前半の特権です。

大学時代の勉強習慣や勉強法がわかっているアドバンテージを活かせば、勉強をより効率的に進めることができるうえに、一度取得した資格やスキルは今後の自分にとってリターンが大きく、転職やキャリアアップ、年収を上げることへの手助けになります

資格取得は自分の知識の裏付けや自信につながると同時に、達成感を味わえる成功体験となりやすいため、何か新しいことに挑戦したいという人には一石二鳥です。

⑥将来設計を立てる

20代前半のうちにある程度の将来設計を立てることは、今後の人生の目的や目標を見出すのに効果的です。

20代前半から人生のことを考えても、何も思いつかないよ、という人もいるかもしれませんが、そのような人は漠然とどんなことを実現させたいか、どんな物が欲しいか、どんな生活がしたいか、から将来の理想像をイメージするところから始めましょう。

特にライフイベントを経験したいと思っている人の場合、タイミングによっては後から取り返しが付かなくなったり、そもそも実現が難しい、という事態にならないように大まかな将来の目標や達成したいことを考えておく必要があります。

将来設計の落とし穴はまさに「今が楽しければいい」という考えです。何も考えないまま時間を過ごすよりも、目標にむかって頑張ると自分への自信や人生の充実感を得られますよ。

就職活動をするときに嫌というほどおこなった人もいるかもしれませんが、改めて自己分析をすることによって、自分のなりたい姿や目標が明確になります。この機会に一度、社会人バージョンの自己分析を実践してみてください。もしかしたら、就活時代の自分とはガラッと価値観が変化しているかもしれませんよ。

自己分析の種類

20代前半にしたいこと・楽しみなことを教えてください!

キャリアステージ編集部

これから20代前半を過ごしていく中で、プライベートで楽しみなことや挑戦してみたいことはありますか?

H・Y 4年制大学

海外旅行が楽しみです。これまでよりも収入が高くなるはずなので、学生の給料では行けなかったいろいろな場所に赴いてみたいと思います。

N・T 4年制大学

自分で稼いだお金で、少しリッチなものを食べたり、ブランド物を買ったり、旅行に出かけたりすることがとても楽しみです!

M・W 学習院大学

金銭的な余裕ができると思うので、海外旅行にLCCではなく、一般的な飛行機で行ったり、トランジットでの乗り継ぎを無くしたりできると思うので、快適に旅行できるのが楽しみです!

20代前半を過ごす就活生へ先輩たちからアドバイスやメッセージをお願いします!

A・S
A・S
立教大学/文系学部
お金・体力・時間があるうちにやりたいことにどんどん挑戦!

とにかくたくさんの人と会ったり、旅行をしたり、体力があるうちにできることに挑戦してほしいなと思います。

私は社会人2年目から新型コロナウイルス感染症が流行し始めたので、お金に余裕ができて一番体力のある時期に何もできなかった苦い思い出があります。

感染症の影響が小さくなって、かつ転職してからは休日に旅行をするなどしていますが、やはり次の日の仕事のことを考えて活動をセーブしますし、平日に飲みに行くということも少なくなりました。20代前半だからこそできる無茶みたいなものをもっと楽しんでおけば良かったなと思っています。

A・A
A・A
天理大学/国際学部
「楽しめるだけ楽しむ」マインドで後悔しない日々を送ろう

アドバイスは「遊べるときに遊べ」です。20代後半になると結婚や出産などのライフイベントを経験する人も増えますし、たとえ自分が経験しなくても、周りがそうなったら以前の友達とは会いづらくなります。

そうなる前に会いたい人には会うべきです。夜遅くまで飲み会に行けるのも体力があるうちの特権で、結婚したらそういった集まりにはなかなか参加できなくなる人が多いかと思います。

もちろん仕事も大事ですが、普段頑張っている分、休みなどは楽しめるだけ楽しんでほしいです。私は20代前半に結婚しましたが、それまでにたくさんはっちゃけ、友達とも遊んで、さらに行きたい場所にも行けたので、とてもいい青春の日々を送れた気がします。そのおかげで、今は今でとても楽しく過ごすことができています。

S・K
S・K
4年制大学/文系学部
実現できることは20代前半でやっておくのがおすすめ!

学生時代と比較し、社会人になると友人に会える機会が減ってしまいます。自分や周囲に結婚や出産といったライフイベントが増える20代後半では、ただでさえ少ない機会が更に減ってしまうので、20代前半で友人との時間をたくさん作っておいて良かったと思います。

また旅行や外出に関しては、プライベートの事情ももちろんありますが、仕事の責任が増し連休を取りづらくなってしまったりと、なかなか実現することが難しかったりします。ぜひ今だからこそ会える人とたくさん会って、いろんな場所へ旅行して、素敵な20代前半を過ごしてほしいです。

まだ間に合う! 20代前半の遅れをリカバリーするためのアドバイス

ここまでは、将来の選択肢を増やす20代前半の過ごし方について具体的に解説してきました。自分の惹かれるものややってみたいと感じるものはありましたか。

ここまで読んで、「自分はなんとなくで過ごしてしまったな」「20代前半と言えど、もう終わりかけの年齢になってしまった……」という人も少なからずいますよね。

そのような意識を持っているだけでも、あなたの人生にとってとてもポジティブです。何かを始めるのに遅すぎるということは決してありません。「もしかしたら出遅れているのかも……」という人は、今日から少しの読書を始めてみたり、ぜひこれから紹介するパネリストからのアドバイスを参考にしたりしてくださいね。

「ほかの20代前半の人より出遅れているかも……」という人へのアドバイス

S・K
S・K
4年制大学/文系学部
20代前半はただ過ごしているだけでも気づきが多い時期と捉えよう

20代前半という時間は、学生としての就活や社会人としてのスタートが重なる時期なので、気づけばあっという間に過ぎようとしていますよね。

具体的に「これを頑張った!」と言えるものがないと、漠然と不安になることもあると思いますが、そのがむしゃらに過ごした日々も十分に貴重な経験になっていると思います。20代前半は、ただ毎日を過ごしているだけでも新しいものに出会う機会が多いと思うので、その出会いや経験を大切に、今後の仕事や考え方に活きるような学びや刺激を感じることができれば十分に充実した日々であると思います。

それでも何かを頑張りたいと思う人は、多くの人が集まる場に積極的に顔を出すことをおすすめします。会社の飲み会や友人間の集まり、業界の交流会などさまざまにあると思いますが、社会人になってからの集まりは、学生時代と比較して多様な背景を持つ人たちが集まることが多いので、普通の日常会話を交わすだけでも刺激や学びを得られることがあります。

20代後半や30代に差し掛かると、仕事の責任が増したり、ライフイベントで生活に変化があったりで、そのような場に顔を出すこと自体が難しくなってくることもあるため、ぜひ20代前半のうちに経験しておくといいのではないかと思います。

T・T
T・T
4年制大学/文系学部
経験の良い・悪いは行動を起こさないと判断できない

思うがままに行動し、ある程度の失敗や修羅場を経験することをおすすめします。年齢を重ねるたびに気力や体力は衰えていくものです。資格試験勉強に打ち込んでみる、旅行に行く、毎日合コンに参加するなど、なんでも良いので、できるうちにとにかく行動しましょう。

実際に行動し、経験してみることで、「この経験はもったいなかった」「この経験は役に立っているので今後も継続しよう」ということがわかってきます。私はスキルや海外経験がない状態で社会人になったので、平日夜や土日は資格試験の勉強、長期休暇は海外旅行という生活をしていました。

今になって振り返ると少し注力する領域が偏っていたかなと思うときもありますが、その時に取得した資格が転職活動時に役立ったり、海外旅行にいった経験がモチベーションになったりして仕事を頑張れているので、まだまだ気力や体力が充実している20代前半から半ばのうちに、行動に移してみましょう。今からでも遅くはないです。

N・I
N・I
東北大学大学院/工学研究科
何かを始めるのに遅すぎるということはない!

おすすめのアクションは情けなくても、自信が無くても、いろんな意味で今を必死に生きて、自分が「何を好きで、どういう人たちと一緒に居たいのか」を忘れずにどんどん行動することだと思います。

一生に一度の20代といっても、20代前半にしかできないことは、意外と少なかったりします。ネガティブになる必要は無いと思います。「若さが……」という理由で踏み出せない人は体力向上に努めれば良いですし、勉強もそれなりの意欲があれば自習もできると思います。

最もダメなのは、時間の経過を理由にして思い悩み、次の一歩を踏み出せない事です。最近、Z世代は慎重派、ことなかれ主義、と言われ失敗を避ける人が多いとニュースなどでささやかれていますが、失敗しても人生が失われる可能性はほとんどないと思います。

なのでどんどん挑戦し失敗し、学びを得ていけば良いと思います。ただ、失敗には痛みが伴うのも事実です。その痛みを乗り越えられるよう、仲間や家族と信頼関係を作っておくことも大切です。

まとめると、20代前半を何となく過ごしてきて、これ以上浪費感を味わいたくない! という人は、「行動する」、「信頼を得る」、「熱意をもって何かに取り組み、失敗から成長を学ぶ」をキーワードに、惹かれたことにどんどん取り組めばいいと思います!

20代前半の生き方が後の自分の選択肢を変える! 後悔のないように行動し始めよう

この記事では20代前半で行動しなくてはいけない理由や、20代前半に経験するのにおすすめのアクションなどを、パネリストのリアルな声を交えて解説してきました。

20代前半は人生の価値観を決定づける要素が大きく、人間関係や働く環境に良い刺激を受けやすいタイミングです。人生の中の約5年、一度きりしかない20代前半の間に、将来についての計画を立てることをおすすめします。

お金・仕事・生活など、人生には大切なものがたくさんありますが、どんな将来を歩むかはあなた次第です。絶対これをしなくてはいけない、という決まりはないため、自分の「やってみたい」「実現させたい」という気持ちを原動力に、将来の可能性を広げていきましょう。

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編集責任者 伊東 美奈

キャリアステージを運営するHR team(旧リアステージ)に新卒入社。キャリアアドバイザーとして1,500名以上の就活生を支援する傍ら、長期インターンサービスの立ち上げや人材開発業務を担当。マーケティング事業に異動後、理系学生の就活支援メディア「Digmedia」の編集長・エントリーシート共有プラットフォーム「イールック」の運営責任者を務める プロフィールをみる