ブラック企業の特徴18選を解説! みんなが肌で感じたブラック企業の特徴を知ろう
「あの企業ブラックらしいよ」「先輩がブラックって言ってたよ」と、就活中に企業の良くない噂を聞くこともあるでしょう。そういった噂を聞くと、ブラック企業には入社したくないなと思ってしまう人も多いでしょう。
そこで、この記事ではブラック企業の特徴18選を一挙解説していきます。ブラック企業を見極めるために、実際に就活生たちが気を付けていたポイントもあったようです。体験談を交えながらブラック企業の特徴を確認し、仕事と生活の調和を保てる企業を探しましょう。
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ブラック企業には入社したくない……みんなが注意したポイントは?
ブラック企業だと気付けないまま入社をしてしまうことは避けたいですよね。就活を進める際にどこに注意すべきなのかと気になる人も多いでしょう。
そこで、現役就活生たちに「ブラック企業を見分けるために気を付けていたポイントはどこか」を聞いてみました。就活は情報戦ともいわれています。だからこそ、現役就活生の声からブラック企業を避けるコツをつかみ、自分に合った企業を見つけていきましょう。
募集要項を見て「固定残業代が含まれているか否か」「基本給が低すぎないか」「年間休日の数が少なすぎないか」を重点的に確認していました。
勤務時間や業務内容に対して、基本給が見合っているかどうかを見ていました。また有給休暇に関しては、取得可能日数ではなく、実際に取得されている日数を確認することが大事だと思います。
現社員の口コミから残業時間の実態を確認していました。また、面接での面接官の反応などもブラック企業かどうかの見極めにおいて参考になると思います。
「残業時間が少ないから」「有休が取りやすそうだから」「昇給額が大きいから」という理由で、ブラックではない企業を選びたいという人も多いでしょう。仕事は生活の一部となるため、働きやすい企業を選びたいと思うのは当然です。そんな皆さんのために、下記では私生活との両立がしやすい企業を見分ける方法をまとめてみました。
女性が働きやすい会社とは? 現場の声から見極め方を解説
「ホワイト企業に入社したい」と思う人も多いのではないでしょうか。次の記事では、ホワイト企業の特徴や実際にホワイト企業で働いことのある先輩たちの体験談を紹介しています! 気になる人は、ぜひチェックしてみてくだい。
ホワイト企業60社を紹介|社会人たちに実態やメリットを聞いた!
そもそもブラック企業とは? 代表的な6つの特徴を知ろう
就活生たちは、募集要項や面接時の態度など、さまざまなタイミングでブラック企業かどうかチェックしていましたね。ブラックだと感じる要素も人それぞれだからこそ、注目していたポイントも異なるのです。
ブラック企業といわれる特徴は大きく分けて6つあるといわれています。まずはブラック企業の特徴を確認しておくことで、どんな企業を避けるべきかも見えてくるはずです。自分に合う企業を選ぶ判断基準を作るためにも、ブラック企業の特徴を確認していきましょう。
①極端な長時間労働を強いる
厚生労働省がブラック企業の特徴をまとめた「労働条件に関する総合情報サイト」では、それらしい理由をつけて長時間の労働を強制するのはブラック企業の特徴だといわれています。
そもそも企業には法定労働時間というものがあり、1日8時間・週40時間の労働が上限とされています。その時間を超える際は、労働基準法第36条に基づく労使協定(36協定)を締結する必要があるのです。ただし、締結済みの場合でも、残業時間は原則「月45時間、年360時間」までと上限規制が適用されています。
そのため、労働基準法に反して月45時間・年360時間の労働を強制的にさせている場合は、ブラック企業だといえるでしょう。この業務を終わらせないといけないからなどの理由があっても、上限規制を超えた労働をしてはなりません。それでも強制的に仕事をさせようとする場合は、ブラック企業の可能性が高いです。
長時間の労働が続くと、ストレスや心身の疲れから仕事を辞めたくなってしまう人も多いです。社会人の先輩たちも、長時間労働から仕事を辞めたいと思ったことがあったようですよ。これから社会人になる皆さんも、辞めたい気持ちをどう消化するべきか、下記の記事から学んでみてくださいね。
仕事を辞めたい時の対処法・判断基準は? 経験者が悩みにアドバイス
②適正な給与が支払われない
通常は、入社をする前に労働条件通知書に合意して入社をします。労働条件通知書には月給や年収額の記載があるにもかかわらず、適正な給与を支払ってくれない企業も存在します。そういった場合に直面すると「ブラックだ」と感じる人も多いはずです。
そもそも、労働基準法では、労働者本人に対して、労働の対償である給与は確実に払われるべきだとされています。「賃金は、通貨で、直接労働者に、その全額を支払わなければならない」そして「賃金は、毎月一回以上、一定の期日を定めて支払わなければならない」のです。
だからこそ、働いた分に対して不当な理由で給与が削減されていたり、給与の未払いがあったりする企業はブラック企業だといえるのです。給与において不明確な記載がある場合は事前に確認しておく必要があると覚えておきましょう。
③ハラスメントが横行している
相手を侮辱するような言動・行動によって不快感を与え、相手の存在自体を傷つけることをハラスメントと言います。ハラスメントはときに人格否定にもつながる行為で、社員の働きやすさを阻害する行為なのです。
日本国憲法においても「すべて国民は、個人として尊重される」 との記載があるように、個人の尊厳は最大限尊重されて当たり前なのです。一方、ハラスメント行為は尊厳の尊重という観点に反しているため、企業としてふさわしいあり方とはいえません。
ハラスメント行為が横行している企業はブラック企業であるといえ、最悪の場合労働審判のケースに発展する場合があります。人権を侵害するような行為をおこなっている企業はブラックだと覚えておきましょう。
④従業員に過度な精神的負担をかける
社会人として働く中で、どれだけ努力をしてもできないこともありますよね。働く環境が原因だったり、体調が原因だったりすると、自分がコントロールできる範囲を越えてしまいます。仕事においても、どうしても締め切りに間に合わない、目標を達成できないといったことがあるのです。
そういったときに必要以上に問い詰めたり、怒鳴ったりする事態がよくある場合、前述したパワハラに当たる可能性もあり、ブラックな職場と見なされることがあります。場合によっては、目標の未達成や失敗を相手の人格を否定するような形で𠮟責する場合も少なくありません。
そもそも未達成や失敗を振り返る場合も、業務の範囲内で反省や指摘をするべきで、その人の性格や能力を否定する必要はありません。このように、業務の範囲を越えて社員を追い詰めるような行為をしている企業はブラック企業だといわれても仕方ないでしょう。
精神的な負担が溜まると、仕事に対しての疲労感を感じ、それが辞めたい気持ちに変わっていくことも少なくありません。まだまだ先が長い20代だからこそ、この仕事を続けるべきかと悩む人もいます。これから先、仕事を辞めたいと思うときにどうするべきか、社会人の先輩たちの体験談を確認してみてくださいね。
仕事辞めたい・疲れた20代へ|乗り越えた体験談と転職の進め方
⑤労働に対して正当な評価がされない
労働者の労働に対しては、対価や報酬が与えられるべきです。しかし成果を出しても、性別や人格、企業側の都合で正当な評価が与えられない場合があります。そういった場合は、企業が社会的な責任をはたしていないといえ、ブラック企業に値するでしょう。
たとえば、女性だからという理由で役職が付かない、女性の管理職を増やしたいから男性社員が蔑ろにされる、などは正当な評価がされていない例です。とある上司がその社員のことを良く思っていないせいで出世ができないといった、個人的な理由で正当な評価が受けられないケースもあります。
経済活動をとおして社会を構成する立場として、ふさわしくない行動をしている企業はブラック企業にあたると覚えておきましょう。
仕事で正当な評価がされないと、働く意味を見出せなくなってしまう人もいます。なぜ働くのかがわからないと、仕事へのモチベーションが落ちてしまうことも少なくありません。そのため、下記の記事で社会人の先輩の働く理由を確認し、皆さんも「何のために働きたいか」を考えてみてくださいね。
「なぜ働くのか」社会人に聞いてみた|体験談で見つける働く理由
⑥従業員の意思が尊重されない
従業員からの提案や発言をまったく聞き入れてくれない企業も、ブラック企業と呼ばれることがあります。現場で働く社員から業務の改善案などを求められる場合もあるでしょう。そういったときに、頭ごなしに否定し嘲笑したりするような態度は、企業としてふさわしくありません。
意見を言い出しにくい空気がある職場では、働きづらいと感じる場合が多いでしょう。経験値のある社員の意見のほうが通りやすいシチュエーションも多々ありますが、「この方法だと業務がやりにくい」、「わからないことがある」などの意見さえ言いづらい環境だと、居心地の悪さを感じても無理はありません。
選考中においても、もし企業から就活生を下に見ている雰囲気を感じた場合には注意しましょう。
就活生に聞いた! そもそもブラック企業とはどんな企業?
法律違反に加担しているという意識が低い企業はブラックだと感じます。場合によっては刑事罰や訴訟に発展するケースがあるにもかかわらず、労働基準法に倣わないのはいかがなものかと思います。
起業をする際には、さまざまな志や使命感を持って行動している経営者が多いと思われます。「顧客が喜ぶ商品や技術を提供したい」「従業員の幸せも叶えていきたい」など、クリーンな会社運営を目指している人が大半でしょう。
しかし一方で、労働基準法への違反を平気でおこなっている経営者は、企業の利益のことしか頭になく、顧客や従業員の安心・安全をまったく顧みていないといえるのではないでしょうか。私は、そのような経営者や企業に、自身の人生を懸けて尽くそうという気にはなれません。
社員をロボットだと思っている会社は、ブラック企業だと定義しています。ここでいうロボットとは、「時間も場所も選ばず、仕事のために行動すること」をイメージしています。
たとえば、「就業時間外の深夜や休日にも働き続けなければ」という切迫感から仕事を強制されているときは「ロボット状態」だと考えています。仕事が終わらず、就業時間外も自分を犠牲にしなければいけない事態が普通になっている会社はブラックだと思います。
ブラック企業とは、労働基準法などが守られていない企業のことだと思います。企業に勤める以上、使用者と労働者にはある一定の力関係が発生するでしょう。しかし、その力関係を使って労働者の権利を無視する企業はブラックだと思います。
また、私個人の価値観としては、基本給が低く、固定残業時間などを含めて給与を上げている企業はブラックだと思います。たとえば、基本給が12万円+手当が10万円₌月給が22万円というような企業もありますが、手当てでかさ増しをしている場合、その後の給与変動も考えられるためやめておいたほうが良いと思います。
従業員の意思が尊重されないと、退職を考える人も多くいます。しかし、社会人になってからの退職は簡単にできるというわけではありません。現職に迷惑をかけずに、転職先を早く見つけるにはどうしたら良いのか、下記の記事から確認してみてくださいね。もしブラック企業に入社してしまった際も、正しい手順を踏んで退職をしないと、自分のキャリアに傷が付くかもしれませんよ。
経験者が語るベストな退職の切り出し方|今だからわかる注意点とは
ブラックのとらえ方は人それぞれ! 2つの方法で自分なりの判断基準を持とう
ブラック企業によくありがちな6つの特徴を確認しました。ここからもわかるように、「ブラック」を構成する要素は一つではなく、何がブラックと考えるかも人それぞれなのです。だからこそ自分のなかで、企業を見極める判断基準を持っておきましょう。
ここからは、自分にとって「ブラックかどうか」を見極める基準を明確にするための2つの考え方を紹介します。
「あそこの企業ブラックらしいよ」という噂からエントリーをやめ、可能性をつぶしてしまうのは非常にもったいないです。自分自身が仕事と生活を両立させていくうえで何を大切にしたいのか考えながら、ブラックかどうかを見極める判断基準を作ってみてくださいね。
あなたにとっての「ホワイト企業」「ブラック企業」とは何ですか?
私が働くうえで大切にしたいのは「ワークライフバランス」です。そのため、私にとってのブラック企業とは平均残業時間が長い会社や、実際の有休取得率が低い企業のことを指します。一方でホワイト企業は、そもそもの勤務時間が短かったり、年間休日も多いような企業だと考えています。
個人的に、法律を守れない企業はすべてブラック企業に当てはまると考えています。日本には労働基準法という法律があります。その法律さえ守れないような企業では、働く気になれません。法律を厳守するのは人として当然だと思うからです。反対に、法令を遵守し、人として恥ずかしい行為をしていない企業はホワイト企業だと思います。
私が働くうえで大事にしたいことは、「休みの多さ」「適正な給与」「転勤がない」の3点です。特に休みが大事なので、休みが取りやすい企業はホワイト、取りづらい企業はブラックだと判断しています。
やりがいが担保され、働くうえでも必要以上の環境が揃っている企業はホワイト企業だと考えています。反対に、やりがい搾取という言葉があるように、やりがいがあっても自分の健康を維持できないような労働環境にある場合はブラック企業だと思います。私は、どれだけやりがいがあり給与が高くても、健康に働くことができなければ、幸せではないと思っています。
働くうえで大事にしたいことを明確にする
社会人になったからといって、仕事だけをしていれば良いというわけではありません。仕事はあくまで生活の一部です。だからこそ、仕事面だけでなく、自分らしく楽しく生活するにはどうするかという視点も持ちながら、働くうえで何を大切にしたいかを明らかにしましょう。
何のために働いているのかを明確にしておくことで、ときに働き方の妥協点を見つけたり、メリハリをつけることができるでしょう。たとえば、海外旅行が趣味で、より多くの給与を得ることが大事な人にとっては、見合う対価が得られるのであれば、多少の残業や負荷のかかる業務が多い企業だとしても「ブラックだ」と一概には言えなくなるはずです。
このように、私生活も鑑みながら働くうえで大切にしたいことを考えることで、自分にとっての「ブラック」の基準を持ちやすくなります。
将来どんな社会人になりたいか考えてみる
何のために働くのかを考えると同時に、将来どんな社会人になりたいかを考えておきましょう。目指す姿が明らかになることで、自分に向いている、反対に向いていない職場環境や働き方がわかってきます。
たとえば、企業における評価や地位を求めるのであれば、一定のノルマや指摘に耐えなければいけない場面もあります。「上司からの指摘が多いから」「きつい売上目標を追わされているから」といった理由で「ブラックだ」と決めつけることは、将来の自分のためにもなりません。目標を達成するうえで、取り組む必要のあることはそれぞれ違うと覚えておきましょう。
なりたい社会人像が思いつかないという人は、周りの社会人や、アルバイトやインターン・大学の先輩などを観察してみてください。「こういう人になりたいな」という人が見つかるかもしれません。なぜそうなりたいと考えたのか、その理由を自分なりに言語化してみましょう。そうすると、自分がどのようなビジネスパーソンになりたいかが見えてきます。
みんなは職場環境に何を求める?
企業に対して、「福利厚生の充実」と「実際の行動」を求めています。有休取得は労働者の権利で、企業の義務であります。法律で定められた義務を守らない企業は、相当劣悪な環境であることがうかがえます。
たとえば、童話の「桃太郎」でたとえると、さる・きじ・いぬは、きびだんごを与えられ、そこで契約が成立し、見事鬼退治を成し遂げました。それと同じで、褒美である待遇が悪い中で、全力で仕事をする気にはなれないと思います。まして従業員は動物ではなく人間です。人間の生きる社会には守るべき法律があります。その法律さえも最低限守れないような環境で、全力を尽くせと言われても無理だと思われます。
年間休日120日以上であり、住居移動を伴う転勤がない企業が、私にとっての理想の企業です。年間休日120日は、土日祝すべてが休みの場合にもらえる休暇日数であるため、最低限の休日数のラインとして定めていました。
また、私は人口3万人程度の過疎地出身なのですが、その経験から過疎化が進んでいる地方での暮らしの大変さを知っています。都会と地方での暮らしは雲泥の差があり、数年ごとに会社都合で生活の質が変わっていては自己実現の欲求が満たせないと思い、転勤がない仕事を探していました。
健康に働くことができるだけの福利厚生や休日数が必要だと考えています。休日日数なども数字だけでなく、「実際にその休みを取ることができるのか」「休んだ際にどのような協力体制があるのか」なども調べていました。このような情報を集めるのは難しいですが、実際に企業とつながりのある人や取引先企業の人に聞いたりすることで、様子を伺うことができました。
口コミサイトの情報は不満があって転職した人が書いている場合も多かったので、鵜呑みにしないよう意識しつつも、そういった事実があるということは頭に入れて情報を集めていました。健康に働くことがやりがいや給与以上に重要な部分だと感じるため、そこの情報収集は怠らないようにしています。
将来どんな社会人になりたいかを考えるには、自己分析で「自分の特性」を明らかにしておく必要があります。しかし、ネットで「自己分析 方法」と検索するとたくさんの方法があって、どの方法を試すべきか迷いますよね。そんな皆さんのために、下記の記事では就活生がやった自己分析と、そのおすすめポイントについてまとめてみました。
王道の自己分析法と就活に活かすコツ|「やってよかった」体験談付き
ブラック企業の特徴は選考から入社後まであらゆる場面に潜んでいる!
ここまでブラック企業にありがちな特徴や、ブラック企業かどうかを自分なりに判断する方法を解説してきました。実は、ブラック企業の片鱗は入社前から感じることができる場合もあります。
就活生は、将来一緒に働く可能性のある未来の社員。そういった未来の社員に対して横柄な態度や粗雑な対応をおこなう企業には注意が必要ですよ。具体的にどんなときにブラック企業の特徴が現れてくるのか、エントリーから入社後の段階まで解説していくので、必ずチェックしてくださいね。
あなたが「この会社ブラックかも」と察したタイミングはいつでしたか?
募集要項に固定残業代の表記があり、説明会中に「あとで説明します」と言われていたのに何の説明もなかったときです。面接で覚悟した方が良いことを聞いたときも「とにかく忙しい」といった内容を返されたときにも、ブラックなのではないかと感じました。
ブラックかもと察するタイミングとしては、マイページ上ではなく、メールでの連絡のやり取りが日夜休日問わずに送られてくるときです。面接官の態度が高圧的もしくは不愛想な場合も、ブラック企業だと思います。
会社説明会と面接で、言っている内容が変わる企業に遭遇したときにブラック企業かもと感じました。面接の際「夜勤有り・シフト制」という話を聞かされ、この点が説明会と異なっていました。学生がNOと言いづらい面接という場で、本当の労働形態を説明するところにブラックさを感じました。
求人からわかる特徴|募集時の文言からブラック企業を見極めよう!
求人広告から、エントリー企業を決めるという人も多いでしょう。実は、その求人広告からもブラック企業かどうかを見分けることができるのです。知らずにエントリーしてしまったということを避けるためにも、あらかじめ対策をしておきましょう。
結論、甘い言葉や不明瞭な記載には注意が必要です。求人広告では、みなさんのエントリーを促進するために企業をより魅力的に見せる言葉が使われます。そのため印象が良く見えがちですが、ときに「良く見せている」企業もあると覚えておきましょう。
求人にこの文言があるとブラック企業かもしれない……と注意していた謳い文句などはありますか?
「変形労働時間制」「残業時間ゼロ」「有休取得率100%」などという記載がある場合は注意が必要だと思います。ゼロや100といった極端な数字で表現している場合、事実が誇張されているケースも存在しているからです。完全週休二日制で休みが確実に担保されていること、その証拠として年間休日数が適性値であることは確認するようにしていました。
私は「固定残業時間制」や、「歩合制のため給与上限なし」という単語に注意して調べていました。特に、給与上限なしということは、下限は最低限であることが多いので、甘い言葉に騙されてはいけないと思います。
「やる気」「やりがい」「実力主義で若手から高収入!」などの文言には注意していました。もちろんその言葉通りの良い企業もあるとは思いますが、私が調べたところの多くはサービス残業が多かったりと、働きやすい環境ではないと感じました。特に、残業をして成績を残すような企業では、やる気があって長時間働く人にとっては、確かに昇給もしやすく高所得を狙える環境ではあると思います。一方、長時間の労働を前提としているため、転職率が高かったり若手しかいないような企業が多いと感じました。
企業のことを調べる際はこの記事も参考にしてください。現役就活生や内定者が実際に試した企業分析の方法を紹介しているので、応募企業の見極めにきっと役立ちますよ。
企業分析の4つの極意|経験者に聞く効果的なやり方と活用方法
①「フレックスタイム制」
フレックスタイム制とは、ある一定の期間内で働くべき時間が決められていて、その時間を満たしていれば一日の労働時間は個々人が決められるという制度のこと。多くの場合は「コアタイム」という必ず出勤しなければいけない時間が設定されていて、その時間以外は、いつ働いても自由なのです。
この自由度の高さから、フレックスタイム制を導入している企業は学生にも人気です。しかし、この自由さを悪用するようなブラック企業も存在しています。それは、コアタイム以外に強制的な会議や仕事をいれるような企業です。
コアタイムが11:00~16:00である場合に、9:00や21:00に会議が入ったとしましょう。その場合、強制的に働く時間が前後に延びてしまいますよね。たとえ1日の労働時間が長くとも、法定労働時間を超えていなければ残業代は発生せず、拘束時間が延び過度な長時間労働を強制されるケースもあるのです。
②「週休2日制」
求人を見ていると「完全週休2日」と「週休2日」という文言を目にすることがありませんか。完全週休2日制とは、その名のとおり週に2日の休みが絶対的に担保されています。そのため、104日から120日程度の年間休日がある場合が多いのです。
一方、週休2日とは毎週2日間の休みが約束されているわけではありません。「1カ月の間に2回休みのある週が少なくとも一度はある」という制度なのです。そのため、それ以外の週で休みが1日だけということも考えられます。
求人の段階では、いつ2日休みがあって、いつ週1日の休みになるのか見極めることのできないケースが多いです。週休2日と書かれている場合、休みが少なく過度な労働が強制される場合もあるため、ブラック企業の可能性が潜んでいると覚えておきましょう。
③「頑張った分が給与に反映」
先ほど、不明瞭な記載には注意してくださいとお伝えしましたね。「頑張りが給与に反映」といった謳い文句は甘い言葉に見えますが、その中身は明かされていません。そもそも「頑張り」とは何か、どう給与に反映するのかが知りたいところです。
社員の「頑張ろう」という気持ちをうまく利用して、半強制的に過度な労働をさせるケースも考えられます。たとえ高い給与が入ったとしても、長時間の労働や精神的な苦痛を伴う場合、長い間いきいきと働けないと感じる人も多いでしょう。
そのため、「頑張った分が給与に反映」という旨の記載がある場合には、その中身を確認しておきましょう。頑張りが評価される基準は定量的な成績なのか、定量的な行動なのか、過去の実績では給与にどう反映されたのか調べてみてください。自分だけではわからない場合、就職エージェントやOB・OGに聞くことがおすすめですよ。
結果や数字に焦点が置かれることが多い仕事だと、そのノルマに追い詰められてネガティブな気持ちになり、「自分はメンタルが弱いのかも」と悩む人もいるでしょう。しかし、仕事ではその繊細さが活かされる瞬間もあるのです。下記の記事からメンタルが弱い人が活きる仕事を確認してみてくださいね。
メンタルが弱い人が持つ5つの才能|社会人が教える弱点克服法とは?
④「固定残業代」
「この企業、月給が高いな」と思ってよく見てみると、固定残業代が含まれていたというケースもありますよね。そもそも、固定残業代とは会社が定めた一定の残業時間が残業代として月給に組み込まれているケースを指します。
固定残業代が含まれているからといって、絶対にブラック企業というわけではありません。しかし、その固定残業時間があまりにも多い場合には注意が必要です。一般的な時間外労働の上限は固定残業時間が月45時間以内であるため、適正な労働時間の観点からブラック企業に該当する可能性があります。
また、あまりにも固定残業代が高くて気になる場合には、固定残業代を抜いて月の基本給を出し、基本給から1時間あたりの給与を計算してみてください。最低賃金を下回る場合は、支払われている給与が適正でないと考えられます。
⑤「即日内定」
就職活動では不安な思いになる瞬間も多く、できるだけ早く終わらせたいものですよね。そういったときに惹かれる人も多いのが、「即日内定」の謳い文句。学生にメリットがあるように見えますが、なぜ即日で内定を出す必要があるのかと考えたことはありますか。
即日内定など内定までの期間があまりにも短い場合、社内の人手不足が深刻化している恐れがあります。人が足りないからこそ、早めに人材を確保するために採用までのスピードを速めているのです。企業の利益を優先して、採用のスピードが速まっているケースもあると覚えておきましょう。
この場合、入社後も少ない人数で大量の仕事をこなさなければならず、精神的な負担が大きくなるかもしれません。人数が足りないことが原因で残業時間が必然的に増えてしまう場合もありえるため、ブラック企業である可能性があります。
⑥「若手管理職多数」
今就活をしている皆さんのなかには、入社後早く出世をしたいという人も多いですよね。だからこそ、志望する企業の若手社員がどのようなキャリアステップを踏むのか気になるのではないでしょうか。
そんな皆さんからすると、若手管理職を多数輩出しているような企業は魅力的に感じるかもしれません。しかし、若手管理職を登用せざるをえないという状況のブラック企業もあります。離職率が高く、管理職になる予定だった中間層の社員がいない場合、若手社員が管理職になる必要があるからです。
人がいないからといって管理職になった場合、業務の負担が大きくなる可能性もあります。まだ社会人として一人前になっていない状態で半強制的に管理職になるケースもあるため、精神的苦痛を感じることもあるでしょう。
選考を通じてわかる特徴|選考中の対応からブラック企業を見極めよう!
求人広告に書かれている謳い文句をそのまま信用してしまうことは危険だとわかりましたね。しかし、そういった求人広告の内容を確かめるためにも、一度面接を受けてみようと考える人も多いはず。
確かに、求人広告の内容だけでブラックと決めつけてしまうのは危険です。そんなときは、選考中にブラック企業かどうかを見極めましょう。企業にとって、就活生は将来の同僚です。だからこそ、同じ職場で働く先輩としてふさわしいかどうかという目線を持って、選考に臨んでみてください。
ブラック企業かもしれない……と感じた企業の面接の特徴を教えてください。
社長面談を受けた際「採用基準は私を楽しませられるかによる」と言われたときに、ブラック企業かもしれないと感じました。技術面や主体性を求められるのはわかります。ただ、おもしろさを求められても、芸人を志望しているわけではないので「正直これは無理だな」と思いました。社長と共に楽しめるような労働環境づくりには尽力できます。ですが、社長を楽しませるための努力は自分にはできないと感じました。
面接の際に、説明会で言っていたことと異なる情報を出してくる企業です。また、面接が終わった瞬間に合格を出してくる企業も、人手が足りないのかなと感じてブラックかもと思ってしまいました。
当たり障りのない質問が多く、深掘りがされない面接の企業は「ブラック企業かもしれない」と思っていました。面接は形式的におこなっていて、とにかく人手が欲しいというような状況かもしれないと思ったからです。そのため、内定をもらったあとも、転職率の高さや業務内容のハードさなどの情報を集めることを注意しました。
①極端な圧迫面接
ストレス耐性を試すような、極端な圧迫面接をおこなう企業には注意が必要です。緊張感を持たせるために、一定の距離感を保って面接をおこなう企業もあります。しかし、若手管理職を登用せざるをえないという状況のブラック企業もあります。
そのような極端な圧迫面接をする企業は、入社してからもストレス耐性が試される機会が多い場合があるので注意が必要です。たとえば、残業時間が多い、問い詰められることが多い、顧客を脅すような営業をする機会がある、などが考えられます。それらに耐えられる力があるかという観点から極端な圧迫面接をおこなうのです。
だからといって、一緒に働くかもしれない学生に対して横柄な態度を取ってくる企業に入りたいと思う人は少ないでしょう。度を越した発言をされると、人格まで否定されたような気になることもあります。極端な圧迫面接をする企業は、その人らしく働く権利を奪う可能性があるといえますよ。
「実際、圧迫面接ってどんな感じ?」と思う人もいるでしょう。そんな人はこの記事を読んでみてください。内定者が実際に圧迫面接を受けたときの臨場感あるエピソードを参考に、対策を練りましょう。
圧迫面接に遭遇したら? 経験者から学ぶ面接官への対処法
②履歴書が求められない
履歴書が求められないと、書類を作成する手間が省けて良いと思う学生も多いでしょう。しかし、なぜ履歴書が不要になるのでしょうか。その理由は、履歴書不要でエントリーができると、応募に際してのハードルが下がるからです。
そもそも、企業側が応募に際してのハードルを下げたいと思うのは、人手不足の危機に瀕しているケースがあります。早急に人が欲しいため、まずはエントリーの母数を増やしたいという背景も考えられるのです。
人材不足により履歴書を求めず応募のハードルを下げようとしている企業は、人が少ないことで各個人にかかる業務の負荷が多い傾向にあり、精神的な苦痛を感じることもあります。ただ、事業拡大を目指し、人材を積極採用するために応募しやすくしているケースも多々あるので、あくまで参考として覚えておいてくださいね。
③内定承諾期間が極端に短い
一般的に、内定承諾期間は、2週間~1カ月程度であるケースが多いです。学生がほかの企業と比較をしたうえで、本当に働きたい1社で働けるために、一定の猶予を持たせてくれる企業がほとんどでしょう。
一方、内定承諾期間が極端に短い企業は、企業の人員確保を優先している可能性があります。人手が足りない状況にあるからこそ、一刻でも早く学生の労働力を担保しておきたいという考えがあるのです。
ときに、「すぐ内定を承諾したら〇〇をあげますよ」「すぐ承諾しないなら内定を出せません」などと、承諾を追い込むような企業もあります。このような場合、入社後もトップダウン型の運営方針が顕著に表れることがあり、人によっては「合わない」「ブラックだ」と感じることがあるでしょう。
④面接官の精神論に基づく発言が多い
みなさんもどうしても苦手なことがあったりしませんか。どれだけ努力をしても成績が伸びなかったり、集中して取り組んでいても時間内に業務が終わらなかったりすることもあります。
しかし、そういったときに「頑張ればできる」「量をこなせばできるようになる」というアドバイスを強調してくるような企業には注意が必要です。面接においても、気合や根性、努力といった根性論のような考え方を強調してくる採用担当に出会うかもしれません。
そのように精神論を語ってくる企業の場合、「とにかく量をこなすという考え方が根付いているかもしれない」と危機感を持つのも無理はありません。実際に入社後、現実的にやり切るのが難しい仕事を任せられるケースもゼロではないでしょう。
一方、そのような「やり切る」というモットーによって事業が成功していたり、社員の成長に大きく貢献している場合もあります。「ブラックだから入社しない」と決めつけず、そのような企業に入社し早い段階での成長を目指す選択肢を視野に入れても良いかもしれません。
ブラックな未来を感じた……面接官の発言や行動に戸惑った学生の声
とある業界の企業を受けたとき、2つの理由でブラックだと思いました。1つ目は、面接の時間が夜の7時から始まり、終わりが8時過ぎになったときに「この会社は平気で残業をさせるんだな」と感じました。このように、選考時の対応からもブラックかどうかがわかると思います。
2つ目は、面接の際に「若いうちはたくさん働いてほしい、きついこともあるけど大丈夫か?」と聞かれたときです。このように、入社前から圧力をたくさんかけてくる企業は、かなりブラック寄りだと思います。
内定承諾後にわかる特徴|入社前のイベントからブラック企業を見極めよう!
面接官からその企業の社風がわかることもあります。だからこそ、面接中の面接官の様子から、企業との相性を判断してみてくださいね。ただし、企業にも採用目標というものがあり、より多くの学生が入社してくれるように良い対応をしている可能性もあるのです。
そのため、内定承諾し入社してくれることがほぼ確定するまで、ブラック企業の特徴を出さないようにしているケースもあります。入社前の面談やインターン、内定者と社員との交流会など、学生が企業に対する知識を深めたり、企業と学生との関係性を構築する段階で、「ブラックかも」と感じうるポイントをチェックしておきましょう。
内定承諾後に「この会社ブラックかも?」と感じたことはありますか?
私服出勤OKな企業が多い中で、スーツ着用を求められたときに根拠を知りたいなと感じました。多くの企業が出入りするビジネスビルだからなのか、いつでも外出ができるようになのかと勘ぐってしまいましたね。想像通りにいつでも外に出られるようにという理由なのであれば、急に外出を命令されたりするブラック企業なのかもしれないと思っていました。
内定承諾後に業務内容や条件などを詳しく聞いた際に、「お伝えできるのはもう少し先になります」といわれたときは心配になりました。ほかに内定をいただけた企業では内定後面談で聞けた内容だったので、内定承諾しても言えない情報には何か不都合な内容でもあるのだろうかと不安でした。
内定承諾後の説明と、説明会での内容に齟齬があったときです。たまに内容を濁したりされたときがあったため、少し危ないかもと感じました。
①インターンシップへの参加を強制される
入社前に、業務を体験できる機会が用意されている場合があります。インターンシップのような形で数週間から数カ月単位で開催されるケースが多く、参加するかどうかは学生に委ねられます。ただし、就活が終わっても、大学での卒論提出・研究や友人とのイベントもあるため、参加可否は自分で決めたいですよね。
しかし、なかにはインターンの参加が強制されていることがあり、その場合はブラック企業である可能性が高いです。そもそも、インターン生とはいえ、企業の労働力の一つとしてカウントされます。インターン生の時給が社員よりも低い場合や、中には無給の場合もあり、「社員より低い賃金で社員と同じような労働をしてもらおう」というねらいでインターンをさせる企業も存在します。
ただし、研修の一環として入社前のインターンを設定しているケースもあります。そのため入社前にインターンがあるからといって、必ずしもブラック企業であるわけではありません。インターンの内容や、勤務日数がインターンの範疇を越えていると感じた場合には注意が必要だと覚えておきましょう。
②入社にあたって参加必須の交流会が開かれる
インターンとは異なり、入社前に学生との交流を深めるようなイベントが開かれる場合もあります。イベントに関しても、基本的に参加は自由です。食事会や飲み会であれば業務に直結するものではないため、業務外のイベントに関して強制されるのは適切ではありません。
しかし、こういった交流会に関しても参加を強制される場合があります。学生とのつながりを深めて学生の内定辞退を防ごうという考えのもと、参加が強制される傾向があるのです。
イベントの参加を強制することから、「従業員の意見に耳を傾けない傾向があるのでは?」と感じる人も少なくないでしょう。入社後も、発言や提言が正当な理由なく却下される可能性もゼロではありません。
ただ、単に社員同士の関係を深めることに重きを置いているだけという場合もあります。この点に加えてほかにも違和感を覚えた場合に、「ブラックかもしれない」と考えるようにするのがおすすめです。
入社後にわかる特徴|働きながら覚える違和感からブラック企業を見極めよう!
内定承諾をした学生は、自社の社員の一人として扱われます。そのため内定承諾後のイベントなどから、入社後の社内の様子を想像してみてくださいね。最後に、入社後に判明するブラック企業の特徴を解説していきます。
内定辞退を防ぐために入社までは良い対応をされていたものの、入社してブラックだったとわかることも考えられます。入社後にブラック企業かどうかを疑うべき代表的なケースは、入社前の説明や募集要綱と異なる場合です。どんなタイミングで注意が必要なのか確認していきましょう。
①想定以上に残業時間が多い
企業のホームページや求人広告などに、「月の残業時間は〇〇時間です」と書かれていることも多いですよね。仕事と私生活を両立させるうえでも過度な残業を避けたいという人も多いため、残業時間の実績を確認してから入社するケースもあるでしょう。
その残業時間の実績と、実際の残業時間があまりにも異なる場合はブラック企業の可能性があります。就業時間後の残業だけが残業としてみなされるわけではありません。就業時間前の時間に強制的に出社をさせられるケースも時間外労働に値するため、残業扱いになります。
そういった残業時間の多さを隠すような企業もあるのです。絶対にやってはいけないことですが、実際の勤務時間とは異なる残業記録をさせる企業もあります。たとえば、退勤時間よりも早くタイムカードを切らせて、記録上の残業時間を少なくするといったケースです。
企業には労働時間を適正に把握する義務があるため、残業時間の調整は労働基準法の違反に値すると覚えておきましょう。
②休日出勤を強いられる
休日出勤は、業務上必要な場合に企業から命じられることがあります。
ただ、業務上の正当な理由や休日出勤に対する特別な対応などがないまま休日出勤を強制されたときは、「ブラックかも」と思う一つの材料になりえます。
最悪の場合、休日出勤をしたにもかかわらず手当が発生しないような企業もあります。正当な理由なく無理やり休日出勤を強いられ、それに対する代休や手当が発生しない場合には、弁護士や労働基準監督署に相談するのも一つの手です。
③退職者が多い
厚生労働省が令和5年度前半の雇用状況をまとめた「令和5年上半期雇用動向調査結果」によると、産業全体の常用雇用労働者の離職率は8.7%でした。単純計算で、半年で社員100人あたり約9人が平均して離職をしているということになります。
そのため、1カ月に1~2人程度の離職者がいることは珍しくないということです。ただし、それを大幅に越えている場合はブラック企業と疑う必要があるでしょう。何かしら社内で問題が発生している可能性をぬぐい切れないからです。
たとえば、残業時間の長さや、評価基準の不透明さなど、あらゆる社員からの不満を放置しているケースもあります。離職率の高さを隠すために、給与を高く見せたり、福利厚生の数を増やしたりする企業もあるため、エントリー時には注意が必要です。
離職率の計算方法
離職率=離職者数÷1月1日現在の常用労働者数×100%
④有休が取れない
先ほど紹介した離職率の高さにもつながるのが、有給休暇の取りやすさです。基本的に、6カ月以上、適正に継続勤務をしている社員に対しては10日間の有休が付与されます。心身の疲労を取ったり、私生活の予定を入れたりするのに必要な休みで、有休取得は労働者の権利です。
そのため、有休を取得する際に関しては、詳細な理由を述べる必要がなく、「私用のため」と伝えるだけで問題がありません。プライベートな理由まで上司が必要以上にたずねることはしてはいけないのです。
たとえば、特段業務上に事情がないにもかかわらず、何らかの理由をつけて休暇を取らせないようにしたり、「みんな忙しいのに休まないで働いているんだよ」などといって、有休取得を拒否された場合はブラックでしょう。合理的な理由がないのに企業が有休を却下することは一般的でないと覚えておいてくださいね。
⑤ハラスメントがある
セクシャルハラスメントやパワーハラスメントなど、ハラスメントがある会社は働きやすい会社であるとは言えません。自分が受けている場合はもちろん、他人がハラスメント行為を受けている場合も良い気持ちはしませんよね。ハラスメント行為が横行している場合は、社員の人権を尊重しているといえないため、ブラック企業だといえます。
ハラスメント行為の種類の例
セクシャルハラスメント:相手の性別の特徴などを取り上げて、相手を不快にさせること
パワーハラスメント:業務上の上下関係性を利用して、相手を精神・身体的に追い詰めること
マタニティハラスメント:妊活中・妊娠中・育児中などの社員に際して、相手が働きにくくなるような言動をすること
ケアハラスメント:親族や身近な人の介護で労働に制限がかかる社員に対して、介護の必要性を否定するような言動をすること
ハラスメントハラスメント:相手のあらゆる言動に対して、ハラスメントに相当する恐れがあると脅しをすること
ハラスメントを目撃した際には、社内の内部通報制度を利用するなどしてみてください。自分の働きやすさを守るためにも、ハラスメントを見逃してはなりません。
⑥仕事ぶりに見合った給与が支払われない
この記事でも、労働者の労働に対して、それに見合った対価や報酬を与えるべきだと確認しましたね。労働上の主従関係においては絶対的に必要なことで、社員の頑張りややりがいを搾取するような企業は、ブラックだといえます。
賞与・昇給面談などにおいて、自分の実績を客観的なデータをもとに伝えているにもかかわらず、一切昇給を検討してくれない場合、社員の頑張りを還元しようとしない方針にブラックさを感じる人もいるでしょう。
ただ、いくら自分が「頑張った」と感じていても、企業が求める期待値に達していないと判断されている場合もあり、一概には言えないのが事実です。
あらゆる角度から考えても自分の給与が適正ではないと感じた場合は、一度人事に相談するか、エージェントなどに相談して同業他社の給与相場を聞くなどしてみましょう。
ブラック企業で勤めていると、「もしかしてこの仕事に向いていないかも」と錯覚してしまう人もいます。仕事の内容自体があわない場合もありますが、働く環境が合っていないだけのケースもあります。自分に向いている仕事って何だろうと悩んでいる人は、下記の記事から適職の探し方を学んでみてくださいね。
この仕事向いてない……辞めたい|向き不向きをみんなはどう見極めた?
見抜けなかった……入社後にブラック企業だと感じた体験談
入社後に「ブラック企業かも」と感じたのは、労働時間に対する考え方があまりにもルーズだったからです。長時間労働が常態化しており、残業代が支払われないこともありました。そのうえ、休暇もほとんど取れず、有休を取ろうとすると上司からの圧力がかかります。
また、パワハラやセクハラが横行し、改善策が取られない環境でもありました。離職率が非常に高く、常に求人を出していることや、募集要項に載っている給料が低く、昇給や昇進の機会が限られていることもブラックさを感じた要素でした。
ブラック企業の特徴に当てはまっているかも……4つの方法で確認しよう
求人・面接・入社前・入社後からわかるブラック企業の特徴を確認してきました。ブラック企業の疑いがあるときは、それぞれのタイミングで注意が必要ですよ。ただし、これらの特徴に当てはまっているからといって、すぐにブラックと決めつけるのは危険です。
4つの方法で客観的な意見を取り入れて、ブラック企業かどうかをきちんと判断しましょう。就活は皆さんの可能性を広げる機会であるため、むやみに選択肢を狭めないように心掛けてみてくださいね。
①四季報で情報収集をする
四季報には企業の離職率や、有給取得率、その業界の将来性などがざっくばらんに語られています。だからこそ、ブラック企業かもという懸念がある場合は、四季報で過去の実績や情報を調べてみることがおすすめです。
四季報と一言で言っても、複数の種類があります。企業の内部環境などが知りたい場合は就職四季報を活用し、業界全体の流れを知りたいときは会社四季報を使ってみてください。
四季報の種類
①会社四季報
会社四季報は、日本の3,800社を超える上場企業の現状の動きと今後の展望を明らかにしている書籍です。4,000社近い企業の社長や上層部の社員などにもインタビューをしているため、その情報の信頼性も高いでしょう。インタビューでは企業に属している人の生の声を聞けるため、ブラック企業かどうかを判断するのに活用できます。
②就職四季報
就職四季報は、就活生や転職活動者が気になるであろう、企業の採用倍率や有給取得実績、残業時間や昇給についてなど、企業の実態を知ることができる一冊です。企業の説明会などでは聞きづらい福利厚生面のデータも豊富に扱われています。入社前に必ず目を通して、書かれている条件面に相違はないか確認しましょう。
②OB・OG訪問で話を聞く
OB・OG訪問を実施すると、実際に働く現場社員の声を知ることができます。ただ、聞き方には注意が必要です。OB・OG訪問で出会う社員と将来働く可能性がありますよね。そのため、「噂で聞いたのですが」のような聞き方ではなく、合理的な理由をもとに質問をしてみてください。
企業に対するネガティブな話題について言及するときは、「その情報を明らかにすることが自分にとって大切だから」ということを示すのが良いでしょう。自分が働く企業について良くない話を聞いたり、答えづらい質問をダイレクトに聞かれると、所属社員としてはあまり気持ちの良いことではありません。
たとえば、待遇や休暇について質問したい場合、「親の介護があって」「一人暮らしで資金が必要で」「チームワークを大事に働きたくて」などといったような理由を述べながら聞いてみてくださいね。
あわせて、OB・OG訪問は社員が貴重な時間を割いてくれているということを忘れないようにしましょう。OB・OG訪問においてはマナーを守って依頼をする必要があります。OB・OG訪問で失礼な振る舞いをすると、選考突破に逆効果になる可能性があります。OB・OG訪問の手順も踏まえて、当日を迎えられるようにしましょう。
OB・OG訪問の手順
①アプリ(Matcher、ビズリーチキャンパス)や大学のキャリアセンターなどから、面談をおこなっている社会人を探す
②メールや電話で面談の依頼をする
③【2週間~1週間前】日程の調整
④【1週間~数日前】質問内容や話したい内容の送信
⑤【面談前日】日程リマインドメールの送信
⑥【当日】面談実施
⑦【当日中】お礼メールの送信
OB・OG訪問について理解を深めたい人にはこの記事がおすすめです。実際のところ、先輩社員との接し方やすべき質問の見当がつかないという人も多いはず。体験談から、企業理解を深めやすい質問をチェックしましょう。
OB・OG訪問とは|就活経験者が教えるおすすめ質問一覧付き
③エージェントに相談する
就職エージェントは、各企業と応募者のマッチングをおこなう企業であるため、企業の内部環境に関する情報を持っています。選考段階で、エージェントに聞いたからといって、企業に筒抜けになることは、基本的にはありません。
だからこそ、給与や福利厚生面の実態に関する質問を就職エージェントに聞くというのは一つの手です。働きやすい職場を見つけるために、ぜひ就職エージェントも活用しましょう。
就職エージェントの例
マイナビ新卒紹介
リクナビ就職エージェント
ジョブコミット
アゲルキャリア
④「労働基準関係法令違反に係る公表事案」を見る
厚生労働省の労働基準関係法令違反に係る公表事案とは、各都道府県が発表した「労働基準法、労働安全衛生法、最低賃金法などの法令違反疑いの事案」をまとめた資料のことです。
この記事でも過度な残業やハラスメント行為の横行、不適正な給与の支払いはブラック企業に値すると確認しましたね。そういった疑いが告発され、実際に送検までに至った企業実名で発表されているのです。
なかには、あまりに危険な業務を強制した例や、タイムカードの工作をおこなった例、休日をはく奪した例などが記載されています。応募しようとしている企業にブラック企業の疑いがある場合は、この資料を確認してみることがおすすめです。
就活生のおすすめ! ブラック企業かどうかの確かめ方
私の場合ブラック企業かもと感じたきっかけは、「出勤服がスーツと決まっていたこと」でした。私服出勤可能の企業が多い中で、今時スーツ着用を求められるということは、まだまだ日本特有の年功序列など古い文化があるのかもしれないと感じました。
そのため、なぜ私服での出勤はだめなのか、その根拠を知りたいなと感じました。多くの企業が出入りするオフィスビルだからなのか、いつでも外出できるようになのか、それらの答えを知りたくて、口コミサイトやXなどを閲覧しました。たとえば私のように出勤の服装に疑問を抱いた場合、実際にビルに出向けるのであれば、現地で情報を集めることも必要だと思います。
ブラックかもと思ったきっかけは、「一次面接を受けた瞬間に合格通知と次回選考の日程調整をされたこと」でした。人手が足りていないから採用を急いでいるのかと思い、その企業の情報を再度調べることにしました。
調べてみてわかったのは、「派遣先常駐のためスキルが身につきづらい」「簡単なことしかできないため、給与が上がりづらい」といったマイナスな面ばかりでした。ちなみにネットで、企業名+評判と検索して、実際に働いている人や辞めた人の口コミが確認できるサイトを見てみると、企業の実態が見えてきます。
エージェントに勧められた企業でしたが、新卒就活は一度きりなので、自分でもっと企業について情報を集めるべきだったと反省したできごとした。
内定後面談であればさまざまな条件を聞き出して、ほかの企業と比べることができると思っていました。ほかの企業と比べて何が普通なのかがわからないので、複数の企業で聞いて比較することを心掛けていました。
また、その際には表を作って同じ要素ごとに比べられるようにして、はぐらかされたところや答えてもらえなかったところは、印をつけていました。その印が多かったり、ほかの企業と比べてあまりにも待遇が劣っている企業はブラック企業かもしれないと注意していました。
ブラック企業を見抜けなかった……ブラック企業に入社した先輩は一体どうした?
ブラック企業を見抜くことのできるタイミングはいくつかあります。しかし、すべての手段を尽くしたとしても、入社後にブラック企業だったと気づく場合もあるのです。入社前と入社後で企業の方針が変わったりすることもあります。
そこで、ブラック企業に入社してしまった社会人の先輩たちに、ブラック企業での社会人生活がどんなものだったのか聞いてみました。すぐに退社を決める人もいれば、仕事を続ける人もいます。社会人の先輩の体験談から、困難を乗り越えるコツを学びましょう。
「ブラックだ」と感じる状況で、自分の感情を抑えながら週に40時間以上働くというのは辛いものです。下記の記事では、自分らしく働くための考え方やコツを解説しています。いきいきと働く社会人の先輩たちのコツを確認してみてくださいね。
自分らしく生きるには|悩んだ20代が語る他人を気にせず生きる術
ブラック企業での就業を続けた人の話
まずは、ブラック企業で働き続けた先輩たちに、なぜ過酷な状況でも働き続けられたのか学んでみましょう。この記事の冒頭でも、社会人としての理想に近づくには耐えなければならない瞬間もあるとお伝えしましたね。
たとえブラック企業に入社しなくとも、仕事のつらさを乗り越えられる方法は知っておきたいところ。だからこそ、ブラック企業でどんな心持ちで働き続けたのか聞いてみましょう。
四年制大学を卒業して、新卒で自動車ディーラーの営業スタッフとして入社をしました。企業説明会の際に販売に対するノルマの有無や休日数、残業時間についてを質問しました。休みは週休2日でシフト制、残業時間もみなし残業なしの1時間以内でほとんど終わり、販売ノルマはあくまで目標数字で数字を切っても少し給料が下がるだけと言われました。
ですが実際に入社してみるとノルマはしっかりとあり、車以外にも携帯電話や自動車、火災、生命保険、クレジットカードなどのノルマもありました。達成できないと罵声を浴びせられたりして、月々の給料とボーナスもかなり変わってきました。
ブラックさに耐えられるレベルの収入が手に入り現職を続けた
ですが、販売ノルマを達成できると給料やボーナスが跳ね上がり、周りの友人と比べて年収が約2倍近くになることもありました。非常にストレスが多かったのですが、若いうちから高級なブランド品を買えたりしたのがうれしかったため、かなりのブラック企業でしたが給料の良さで転職をせずに残りました。
ブラック企業から転職をした人の話
次に、自分にとって働きやすい環境を求めて転職をした先輩たちの話を聞いてみましょう。先述したとおり、ブラック企業では人手不足が深刻化しているケースが多いです。そのため、退職をするにも強い引き止めが発生する場合もあります。
そのようなときにどう退職をしたのか、また転職先では働きやすさを手に入れられたのか、少し聞きづらいところにも社会人の先輩が回答してくれていますよ。
直接お客様とかかわる「現場の仕事」に魅力を感じ選考を受けていましたが、入社してみると希望するポジションへの配属は何年勤めようが難しいということが判明しました。説明会ではもちろんそのような話はなく、面接の場でも現場での仕事がしたい旨を伝えて採用をいただいていたので、なぜ? という思いが強かったです。社風も自分にはあまり合わず、入社数日で辞めたい気持ちを抱える状況でした。
しかし「さすがにいま退職するのは早すぎる。頑張れば何か変えられるかも」という思いもあり、1年半は勤め、その後退職する流れになりました。
転職先では会社に対して信頼がおけるようになった
転職先では、きちんと説明通りの業務を担当でき、会社を信頼して働くことができるようになりました。ずっと「会社に騙された、裏切られた」という思いが心にあったので、そのような気持ちを感じず仕事に集中できるようになり非常に嬉しかったのを覚えています。
私は、入社して3カ月後に既卒で入社した企業を退職しました。ゴールデンウィーク明けから心身の体調不良が続き、休みも増えたことが退職を考えるきっかけとなりました。その後、新たに目指したいキャリアが見つかったため、退職を決意しました。課長に退職の意思を伝えた際、2時間以上にわたって残留を説得されましたが、決意が固かったためしっかりとお断りしました。
長期的な可能性を感じる仕事に満足している
前職も転職先も定時が遅く、ハードなスケジュールである点は変わりませんでしたが、キャリアチェンジをして「自分はこの職業で成長したい」と思える仕事に就くことができました。新しい職種では、自分のスキルや知識をさらに深めることができ、長期的にキャリアを築くことができると感じているため、仕事に対するモチベーションも高まりました。その結果、日々の業務にも前向きに取り組むことができるようになったと感じています。
ブラック企業でありがちなのが、退職時の強い引き止めです。退職率が高い企業ほど、人員の確保をしたいがために、辞めさせてくれないというケースもあります。以下の記事では、退職の意思を貫いた先輩たちの「退職のコツ」が学べます。将来、退職を考えるときに、どう退職をすべきなのか確認してみてくださいね。
会社が辞めさせてくれない……経験者が「退職したい」を貫いた方法
理想の環境で働くために! ブラック企業の特徴を知って納得感ある企業選びに活かそう
この記事ではブラック企業の特徴を18個解説してきました。ブラック企業かどうかを見抜くタイミングは、求人検索・面接中・入社前のイベント・入社後と全部で4つあります。それぞれのタイミングにおいて、応募企業が「企業として正しい姿」にあるかどうかを確認してみてください。
ただし、ブラック企業のとらえ方については人によって差があります。自分が働きやすい環境を見つけるためにも、「ブラック」の判断基準は明確に持っておきましょう。社会人になると、仕事が生活の一部になるため、無理をしなければいけない労働環境に身を置くことはおすすめできません。自分が納得して理想の環境で働けるように、自分軸の企業探しをしてみてくださいね。
就活力診断テストはもう使いましたか?
「就活力診断テスト」では、十分な就活準備ができているかがわかります。就活マナーや、就活への心持ちなど、不安がある人は自分のことを客観視してみましょう。
面接力39点以下だと...就活のやり方を再検討することが必要ですよ。
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ブラック企業かどうかを見極めるために、特に注意していたポイントは何ですか?