BtoCとは|働く人の声からBtoBとの違いや特徴を紐解こう

どんな事業?(21卒/エンジニア)BtoCにまつわる就活の疑問経験者がまるごと回答!就職しやすい?(22卒/営業職)

BtoCが気になる人必見! BtoC企業で働く先輩たちのリアルな声から理解を深めよう

「消費者を対象にビジネスをおこなう事業ってどんな仕組み?」
「ほかの事業と比較してどんな違いがあるんだろう」

就活でBtoCという名前はなんとなく知っているけど、詳しい意味や仕組みは理解できていない、という人は多いのではないでしょうか。

就職活動をする際には、入社後の環境やミスマッチを避けるためにも、企業の事業内容を理解することは非常に重要です。この記事では、BtoC事業の特徴やほかの事業と比較した面白さを解説していきます。

BtoC企業で働いた経験がある人や第二新卒の人たちの体験談も取り入れながら解説するので、就職先選びの参考にしてくださいね。

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業界研究の第一歩! BtoCの基本情報を学ぼう

BtoC事業は、企業が一般消費者を対象にするビジネス活動全般を指します。興味を持つ人の中には、具体的にどのようなビジネスなのか気になっている人もいるのではないでしょうか。

まずは業界研究の走り出しとして、BtoC事業の基本情報を解説していきます。同時に、比較されやすい類語も紹介するので、しっかりと基礎を固めてくださいね。

言葉の意味や定義

BtoCとは、Business to Consumer(ビジネス トゥー コンシューマー)の略称であり、企業が消費者に対しておこなうビジネス活動を指します。具体的には、商品やサービスの販売、マーケティング、顧客サポートなどがBtoCに含まれます。

消費者とは、お金を出して商品やサービスを買う個人のことであり、たとえばコンビニやスーパーでの買い物もBtoCビジネスの一例です。対象が消費者となり、私たちが普段利用したことのある事業内容が多いため、比較的想像しやすい事業内容といえるでしょう。

近年ではインターネットを介したオンラインショッピングやSNSを利用したマーケティングなど、さまざまな展開が見られており、注目の集まる業界です

ビジネスモデル

企業が直接個人にサービスや商品を提供することより、BtoCのビジネスモデル(収益を上げる仕組み)が成り立ちます。

提供の手段は主に実店舗やインターネットを利用しますが、消費者のニーズに応えて購入につなげるための手法は企業によってさまざまです。たとえば、同じ食品をインターネットで販売するBtoC事業でも、セット販売や定期契約などさまざまな手法があります。

BtoC事業について調べるときは、企業がどのように工夫を凝らしているかを深掘りすることで、どんどん興味が広がっていくでしょう。

BtoBとの違いや類語

消費者へ直接商品やサービスを提供するBtoCに対し、企業同士で取引をおこなう事業をBtoB(Business to Business)と言います。

たとえば、製造元が卸売業者に商品を販売したり、商社がメーカーから商品を仕入れたりするのもすべてBtoBです。対象が企業であるため、商品やサービスの提供方法やマーケティング手法も異なります。

このように企業の事業を指す名称は複数あり、就活をする中で耳にする機会も多くなるでしょう。これからの就活をスムーズにするためにも、BtoCの類語として挙げられる言葉の意味や事業内容も覚えておくことをおすすめします。

企業の事業を表す名称一覧
名称 意味
BtoB(Business to Business) 企業と企業の取引をして収益を上げる事業
CtoC(Consumer to Consumer) 消費者と消費者の間で取引をおこなう事業
DtoC(Direct to Consumer) 企業が消費者へ直販売する事業

CtoCやDtoCは聞き慣れない人も多いかもしれませんが、具体例を考えると理解しやすくなります。

CtoCは個人同士の取引でフリマアプリを利用する例などが挙げられます。一方、DtoCは企業が直販売の取引をおこなう事業で、たとえば直売所などで消費者と直接やり取りをするビジネスなどが想像しやすいでしょう。

複数ある事業の違いに混乱してしまう場合は、「Consumer=顧客」や「Direct=直接」など、単語の意味から覚えるとスムーズに理解できるようになります

BtoCの特徴|就活生や社会人にも聞いてみた!

btocの3つの特徴

BtoCの基本情報が理解できれば、具体的にどんな特徴がある事業なのかも知っていきましょう。就活で同じようにBtoC事業の業界研究をした人や、現在在籍している第二新卒の話も交えながら、ほかの事業と比較したBtoC事業の特徴について解説していきます。

キャリアステージ編集部

就活をするなかで感じた、BtoCの強みや特徴は何だと思いますか?

R・N 4年制大学

面接で聞かれたこともあるのですが、BtoCの強みは「消費者視点での発想ができるため、顧客の立場に立ちやすい」ことだと考えます。

M・W 学習院大学

BtoCの強みは、消費者への知名度にあると思います。名前が知られている企業が多いので、就活に関しても応募数が多くなるのではないかと思います。

キャリアステージ編集部

BtoC事業をおこなう企業に勤めている方、もしくは勤めていた経験がある方に質問です。BtoCの強みや特徴は何だと思いますか?

K・U 名古屋学院大学

「お客様へ直接商品を販売できる」、「お客様からの生の声を聞ける」、「お客様の声を商品の改善や新商品の開発に活かせる」。これら3つが強みだと思います。

S・K 4年制大学

直接お客様の顔を見て仕事ができるため、喜ぶ姿が見れたり、お礼の言葉をいただけたり、モチベーションにつながる経験をたくさんできる点はBtoC企業で働く良い点だと思います。

BtoBに比べると単価が低い

BtoC事業は消費者を対象にしているため、1つの取引単価が低くなる傾向があります。

たとえば、スーパーでお菓子を買う場合、1つの商品へ支払う金額は数百円です。そこからスーパーとの取引代や人件費などを引くと、企業の手元に売上として入る金額はかなり少なくなることが想像できますね。

一方でBtoBでは、大量の製品を取引するため、単価が高くなりやすい傾向にあります。たとえ製品自体の販売価格が数百円であっても、取引の数が多ければ金額も増えていきます。

このように、BtoCとBtoBで比較すると、取引単価や費用の面での違いが顕著にあらわれるのです。

個人に購入の決定権がある

企業が販売した製品やサービスを購入するかどうかの意思決定を「決定権」と言います。BtoCは、決定権が企業の役員や決裁権を持つ人間にあるBtoBと比較すると、個人が購入の意思決定をするのが特徴です。

企業が対象の場合、意思決定を促すためには、より専門知識が重視される傾向があります。一方で、個人が決定権を持っている場合、その人の購買意欲を高めることが目的となるので、SNSやインターネットに注力した知識が求められます

決定権を持つ人が異なるだけで、マーケティング手法や求められる知識も変わってくるという点を覚えておきましょう。

購入までにかかる時間が短い

個人で「買うかどうか」を決められるBtoCでは、意思決定にかかわるのは自分1人です。そのため、購入までにかかる時間が短く、スピード感のある取引ができるのが特徴です。

対して、BtoBでは担当者が「買いたい」と感じても、上司に予算の確認をしたり、稟議書を作成したりなど、決定までに時間がかかります

短期間で多くの取引にかかわりたい人や、回転率の高い事業に興味のある人にとって、BtoCは興味を持てる事業と言えるでしょう。

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BtoC事業をおこなう企業例5選|就職のイメージをつけよう!

消費者である私たちに近い存在であるBtoCですが、実際にどのような企業が活躍しているのか、想像がむずかしい人もいるでしょう。

就職先の候補を具体的にするためには、実際にBtoC事業を展開する企業を見て、自分の働く姿をイメージしてみると良いですよ。

ここからは、業界内で2023年度の売上トップの企業を例に挙げて事業内容や特徴について紹介します。

日本電信電話(NTT):通信業界

日本を代表する通信事業者である日本電信電話(NTT)は、国内外で幅広い通信サービスを展開しています。

BtoC事業の代表例としては、 携帯電話事業やブロードバンドインターネットサービスなどがあります。国内で有名な携帯ブランドである「NTTドコモ」を利用したことのある人も多いのではないでしょうか。

2024年3月時点の売上高は13兆3,764億円で、通信業界でトップの売上を誇ります。

今後はさらなる飛躍を目指し、DX化としてIoT(Internet of Things)やクラウドサービスなどの技術にも積極的な姿勢を見せているのが特徴です。長い歴史を持つだけでなく、先進的な会社として業界を牽引する企業の一つと言えるでしょう。

ソニーグループ:電気機器業界

大手電機メーカー企業の一つであるソニーグループは、BtoC事業として多くの電化製品を開発しており、中でもテレビ・スマートフォン・カメラなどは国内外から高評価を受けています。

また、同社は音楽レーベルや映画スタジオなどのエンターテインメント事業や金融事業へも幅広く展開していることから、2023年度の売上高は業界でもトップの13兆208億円となっています。

近年では周囲のものとインターネットをつなげる仕組みであるIoT(Internet of Things)にも積極的に取り組み、スマートホーム製品などの新たな市場にも挑戦するなど、顧客に寄り添った製品提供において、まだまだ期待値の高まる企業です

セブン‐イレブン・ジャパン:小売業界

コンビニエンスストアチェーンとして全国に店舗網を展開する、セブン‐イレブン・ジャパンは、顧客に寄り添ったサービスや製品提供に定評のある企業です。

コンビニ戦争が激しい国内の中でも、独自性の高い商品や安価なプライベートブランド製品の提供などにより、顧客の満足度を高めています。普段の買い物で、セブン‐イレブンを利用したことのある人は多いですよね。

2023年2月時点の売上高は5兆3452億円となっており、日本国内で圧倒的なシェアを誇るコンビニエンスストアチェーンとして、BtoC事業において大きな存在感を示しています。

大和ハウス工業:建設業界

建設業界の中でも老舗である大和ハウス工業は、メインのBtoC事業の住宅建築において、時代に合った製品を提供する企業です。

デザイン性も意識した住宅作りだけでなく、環境に配慮した素材選びなどもおこなっていることから、顧客ニーズへの高い適応性を持っており、継続的な新規顧客につながっていると考えられます

さらに、2023年度の売上高は5兆2,029億となっており、3年連続の増収という好成績や、建築技術の開発にも力を注いでいる点などから、まだまだ将来性の高い企業であると言えるでしょう。

ANAホールディングス:空運業界

国内を代表する航空会社であるANAホールディングスは、国内外の航空事業をはじめとして、ホテル事業や地域航空交通事業など幅広く展開しています。

ただ単に私たちの移動をサポートしているだけでなく、スムーズな予約ができるデジタル分野の開発や、移動後の滞在環境の提供としてのホテル運営など、移動全般におけるニーズに応える事業内容が特徴です

ほか、エンターテインメント分野においても、ANAが運営するミュージアムやイベントなどを通じて、顧客に新たな体験や価値を提供する形で独自の取り組みをおこなっています。

2023年の売上高は2兆559億円となっており、今後もデジタル技術に注力しながら、顧客ニーズの変化に対応していく成長が期待される企業です。

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BtoCのおもしろさ|業界経験者から見る働く魅力とは?

btocのおもしろさ

就職する業界や企業を決めるときは、仕事のモチベーション維持にも直結する、やりがいや楽しさを知っておくことも大切です。

ここからはBtoCのおもしろさについて、体験談を交えながら解説します。個人を相手にビジネスをおこなうBtoCだからこその楽しさを知って、自分が興味を持てるかどうかを判断してみてくださいね。

K・U
K・U
名古屋学院大学/経済学部
顧客の声が直接知れる楽しさがある

自動車ディーラーで新卒から7年間営業職として働いていました。やりがいはなんといってもお客様の喜びを直接感じられることです。

BtoBの企業に勤めていると、お客様と直接かかわることがあまり多くありません。そのため、お客様の笑顔、喜びを直接感じることは難しいと思います。一方で、BtoCの企業はお客様に直接商品やサービスを提供できるので、なによりも直接「ありがとう」の言葉をいただける醍醐味があります。

ダイレクトに商品や製品の反響を知れる

BtoCは消費者が直接商品やサービスを購入するため、その後の反応が直に伝わりやすいという特徴があります。

たとえば、飲食店であれば利用後の評判は口コミサイトで確認でき、お菓子や洗剤などの商品でもSNSなどで評判を知ることができます。

自分がかかわった商品やサービスを通して、消費者への影響を直接見ることができるため、次の仕事のやりがいにつながりますね。

逆を言えば、悪い評判も直に知ってしまうことになりますが、リアルな反応から次の改善点につながる意見を知る機会を得られるとも考えられます

BtoCはリアルなフィードバックを通じて、自己成長の楽しさがあるビジネスモデルと言えるでしょう。

成果がわかりやすい

商品やサービスを直接消費者に提供するBtoC事業は、顧客の反応や購買行動などが直接的な成果として表れるため、成果がわかりやすいという特徴があります。顧客の反応が直接見れないBtoB事業と違い、顧客からダイレクトな評価を得やすい点はBtoC事業の魅力です

また、顧客の声を直接聞くことができると、市場のニーズやトレンドを把握しやすいという点もあります。顧客のフィードバックを元に商品やサービスを改善すると、よりニーズを満たした商品の展開が可能です。

顧客の反応次第で、さまざまな展開が見込めるBtoC事業は、常に新しい体験ができるおもしろさのあるビジネスといえるでしょう。

継続購入につながると達成感がある

消費者が繰り返し同じ商品を購入することは、そのサービスの価値が認められている証拠です。そのような製品にかかわれた場合、顧客ニーズに応える発案ができた達成感を得られます。

BtoB製品でも継続購入はあるものの、BtoC事業では短期間で複数回の継続購入が得られることから、やりがいを感じやすいでしょう。さらに、一つの製品の継続購入がブランド全体の信頼性や認知度を高め、口コミによって新規顧客獲得につながることに気付くと、BtoC事業全体のおもしろさが見つかります

消費者へ商品や製品を販売するビジネスモデルはシンプルに見えますが、実際には、やればやるほど面白さが増してくる事業であると言えるでしょう。

短期間で効果を感じられる

BtoCは消費者をターゲットにしたビジネスモデルのため、顧客ニーズやトレンドを的確に把握することが重要です。情報を正確に把握しニーズを満たす商品を開発できると、消費者が購入するまでの時間を短縮し、早い段階で成果を上げられるようになるでしょう。

さらに、消費者が個人であるため、SNSや口コミなどから情報収集がしやすく、流動的なニーズが読み取れます。作り上げた製品やサービスに対する評価をリアルタイムで追えるのは、臨場感があってやりがいにもつながりますね

BtoC事業は、消費者のニーズを的確に把握し、スピード感を持って製品やサービスを提供できることから、達成感もやりがいも感じられるビジネスといえるでしょう。

就活ストレスに押しつぶされていませんか?

就活では、自分の弱みと向き合ったり、ほかの学生と比較してしまったり、ストレスを感じる場面が多いです。就活のストレスを、抱え込んだままにしていませんか?

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BtoCの大変さ|経験者に聞くリアルな意見を大公開!

btocの大変さ

BtoCは、成果がわかりやすく短期的な効果を感じやすい反面で、大変な部分があることも事実です。

仕事選びで後悔しないためにも、業界や企業の良い面・悪い面をよく理解しておくことが重要です。実際に働いている経験者の声を聞きながら、BtoCでの仕事の大変さについて理解していきましょう。

K・U
K・U
名古屋学院大学/経済学部
マイナスな評判を直接伝えられることもある

自動車ディーラーで新卒から7年間営業職として働いていました。BtoCの職業なので直接お客様と接することが多く、嬉しいお言葉をいただく機会も多くあります。

その反面、お客様から厳しいお言葉やお叱りを受けることも多くありました。自分たちが何も悪くないのに理不尽にお叱りを受けるときは、本当にモチベーションが下がります。製品の性能や不具合など、メーカーにしかわからないトラブルのクレームは特に困ってしまいます。

常に新しい情報に目を向ける必要がある

消費者を対象としている業界は、ニーズの変化が激しいため、常に最新のトレンドを把握する必要があります。時代の流れに沿った製品やサービスを提供し続けるためにも、情報誌やSNSなどを積極的にチェックし、新しい知識を得ることが重要となるでしょう。

製品案を考えるだけでなく、新しい企画のための情報収集も欠かせませんが、人によっては楽しみと捉えることもできます。トレンドを追うことや流行に乗ることが好きな人にとっては、BtoC事業はマッチしているかもしれませんね

常に新しいアイデアや商品開発に取り組むことが求められるため、挑戦的でやりがいのある業界と言えるでしょう。

リリース前は多忙になる

消費者へ商品やサービスを知ってもらうには、目に留まるためのアピールをする必要があります。そのため、新しい製品やサービスをリリースする際には、広告制作やSNSでの情報拡散、キャンペーン企画などさまざまな取り組みが必要となるのです

具体的には、広告制作・SNSでの情報拡散・キャンペーン企画など多岐に渡り、リリース前の商品開発部はかなり多忙となるでしょう。

商品の規模や予算によってプロモーションの規模は異なりますが、いずれにせよリリースの度にさまざまな業務を同時進行する忙しさは、ときに大変さを感じさせる要因となります。

スピード感を求められる仕事が多い

消費者のニーズは変化しやすく、BtoC事業では次々と新しい商品やサービスを生み出していく必要があります。加えて、リリースには納期が求められる業務がほとんどであるため、時期によっては残業や休日出勤しなくてはいけない場合もあるでしょう。

その反面で、リリース後の反響が明確にあらわれ達成感を覚えやすいこともありますが、一定のスピード感で仕事をしたい人にとっては、急かされると感じることもあるかもしれません。

BtoC事業への興味関心が強まっている人は、自分自身が仕事をどのような環境でおこないたいのか、綿密な自己分析をしておくことがおすすめです。自分のニーズや価値観をしっかりと把握し、それに合った働き方を見つけることが重要です。

BtoCに向いている人|自分の性質と照らし合わせてみよう

btocに向いてる人

BtoCのおもしろさや大変さを聞くと「私は向いているかな?」と適性が気になりますよね。

BtoCへの適性は、消費者をターゲットとしている点から特徴を捉えて判断すると、自分の向き不向きがわかりやすくなります。よりリアルな意見として、体験談も参考に、自分の適性に照らし合わせてみてくださいね。

ここからは、BtoCの特徴から読み取れる、向いている人の特徴について解説します。

キャリアステージ編集部

就活生に質問です! BtoCに向いている人はどのような人だと思いますか?

R・N 4年制大学

BtoCに向いている方は、市場動向を察知する力がある人、斬新な発想が得意な人であると思います。

M・W 学習院大学

トレンド、社会の変化や需要に対してアンテナを張れる人は、BtoCに向いている人だと思います。

キャリアステージ編集部

社会人にも聞いてみましょう! BtoC事業をおこなう企業に勤めていた方に質問です。BtoCに向いている人はどのような人だと思いますか?

S・K 4年制大学

人との関わりが好き、誰かに喜んでもらいたい、安心してもらいたい、役に立ちたいといったような、ホスピタリティ精神のある人が向いているのではないかと思います。

自分に向いている仕事の選び方について気になる人は、次の記事で詳細の探し方を解説しています。仕事選びに悩む人はぜひ参考にしてみてください。
自分に向いてる仕事の探し方12選|体験談で学ぶ自己理解のプロセス

トレンドに敏感でSNSやインターネットが好き

常に消費者のニーズを捉えておく必要があるBtoCでは、SNSやインターネットで最新の情報を集めることが求められます。そのため、情報収集が好きで、 新しい流行りを知ることが得意な人物が向いていると言えるでしょう。

SNSを使うのが苦手だったり、流行りに鈍感であまり楽しさを感じられなかったりする場合は、今一度、自己分析をして自分との適性を考えてみる必要があるかもしれません。

移り変わりの早い業界で、楽しさややりがいを見つけるためには、自分自身の性質とマッチしているかを考えることが重要です。自己分析を通じて、自分の適性や興味に基づいて就職先を選ぶことが、後悔しない道となるでしょう。

常に新しい発想を持って物事に取り組める

BtoC事業は、消費者のニーズの移り変わりが激しく、新しい商品の企画や開発にスピード感が必要です。そのため、常に新しい発想を持って新商品の開発に取り組める人物であれば、BtoC業界に身を置くことも問題ないでしょう。

自己分析で「問題解決力」「発想力」「企画力」などの強みを持つ人は適性が高いと言えます。ただし、同じ能力でも製品改善に向いている人もいるので、多角的な視点で判断するようにしましょう。ゼロから何かを作り出すことに楽しさを見出せる人であれば、BtoCに向いていると判断できるので、綿密な自己分析から自分の向き不向きを見極めてくださいね。

消費者の目線を軸にして仕事を展開できる

BtoCは消費者をターゲットとしているため、製品を買う・サービスを受ける人たち側の視点を持って業務に取り組まなくては、ニーズを満たすことはできません。

たとえば、製品開発の際には、開発費用や期間だけでなく、消費者がどのように感じるかを考えることが重要です。

ところが、どんな人物でも仕事をしていくと、主体的な考えになることはしばしばあります。製品開発の場合、開発費用や期間など、企業側の事情ばかり気にかけてしまうこともあるでしょう。

1つの事業であるので、企業側の視点を持つことは大切ですが、最終的には消費者が製品を購入することが利益につながります

「消費者だったらこの商品を手に取るとどう感じるか?」
「消費者の求める潜在的なニーズはなにか?」

主観を持ちすぎず、客観的な視点を持って仕事を展開できることこそが、BtoCで成功するためのカギとなるでしょう。

顧客から直接届くマイナスな意見を素直に受け止められる

消費者の意見をダイレクトに知れるBtoCでは、良い悪いどちらの面の評価も受け止めなくてはいけません。特に悪い評価の中には、消費者は開発者が自分のコメントを見ているとは考えずに発言しているケースもあるので、厳しい意見が混じっていることもあるでしょう。

自分が良いと思って企画したものが、消費者の中で悪い評判だったと感じると、自信を無くす人もいるかもしれません。

そのため、BtoC企業でうまく勤めていける人は、そんなマイナスな意見も「改善点」「次のチャンス」と捉えられるような適性が求められています。日頃よりポジティブシンキングであったり、切り替え上手な人は、BtoCが向いていると言えるでしょう。

就職に迷う人必見! BtoBの魅力や大変さも経験者に聞いてみた

ここまではBtoCの楽しさや大変さに加え、向き不向きも判断できる内容を紹介しました。一般的な情報を踏まえたとしても、BtoCへ就職した自分が本当にやっていけるのか、確信が持てない人もいますよね。

BtoC企業にはBtoBとは違った魅力や特徴があるからこそ、BtoBについての理解を深めることで、より多角的にBtoC企業をイメージできます。

ここからは実際にBtoB企業での経験者だからこそわかる魅力や大変さについて聞いてみました。自分の就職の方向性を決める貴重な体験談として、ぜひ参考にしてみてくださいね。

S・S
S・S
青山学院大学/文学部
成果が感じやすく世の中へ影響を与えられる楽しさがある

私は、現在はデザイン会社で働いています。クライアントの規模感によっては、誰でも知っている企業の広告やWEBサイト、雑誌タイアップの企画・制作にかかわれるため「自分が携わったものが目に見えて世の中に発信される喜び」に魅力を感じています。

特に、自分が携わった案件のシーズンビジュアルが商業施設や駅ナカのサイネージに大きく掲載されていると、ものすごく達成感を得られます。もちろん、BtoBの場合、クライアント企業の承認フローや予算の兼ね合いで企画がゼロに戻ることや、想定外のハプニングなどが発生して大変なこともあります。それでも、世の中に少なからず影響を与えられていることへの喜びは非常に魅力的です。

みんなはどうやって決めたの? 自分に合ったBtoC企業の見つけ方

BtoCへ就職を進める方向性が固まってくると、次は業界や企業の絞り込み方法について気になってきますよね。「消費者へ向けたサービスや製品を提供したい」という気落ちを、就職の進路へ落とし込むには、大きい情報から深掘りしていき、選択肢を作る方法がおすすめです。

ここからは、自分にあったBtoC企業の見つけ方について解説していきます。実践しやすい方法として、経験者の絞り込み方にも耳を傾けてみてくださいね。

R・N
R・N
4年制大学/理系学部
自分の価値観とマッチするものを絞り込んだ

私は、消費者の誰もが知っている・聞いたことのある企業に着目し、そのなかで自分の価値観にマッチした理念の企業を絞り込みました。「社会にどのような貢献をしている企業か?」も、企業を絞るうえで大事なポイントだと感じています。

BtoC企業は消費者とダイレクトにかかわるので、情報収集はしやすかったように思います。

D・T
D・T
千葉大学/法政経学部
知名度の高い企業から職種への適性も検討しながら絞り込んだ

BtoCの企業に関しては、知名度が高く知っている企業も多かったため、そのなかから「自分の学んだ知識を活かせるような職種があるのか」を軸として絞り込みました。

BtoCを志望する人でも、製品・サービスをどちら売るのか、直接お客様とかかわりたいのか、裏で製品の開発や企画、マーケティングをしたいのか、などさまざまな希望があると思います。そのほか、調べてみると希望するキャリアに就くことが難しい場合などもあります。そのため、BtoCのなかでも携わりたい職種があるのか、そしてその職種に自分が就くことは可能なのかを調べることで絞り込んでいました。

BtoC事業をおこなう企業を調べる

BtoC事業をおこなう企業を幅広く調べて情報量を増やし、そこから興味関心を掘り下げる方法です。間違った知識を取り入れてしまわないように、企業の公式HPや専門誌など、信憑性の高いところから情報を集めましょう

就活生向けの情報誌である「就職四季報」では、企業情報を幅広く調べられるので、情報収集の入門編としておすすめです。また、業界地図版と企業研究版に分かれて出版されていますが、はじめは業界地図からチェックして、業界の全体像から掴んでいくと良いでしょう。

幅広い情報に目を通していくと、次第に「この企業についてもっと知りたい」「意外とこんな事業もやっていておもしろそう」というように興味が生まれます。

そこから興味が出た企業のインターンへ応募したり、求めている人物像を予想したりして情報を深掘り、自分との適性を図りましょう。

調べたうえで興味が出ない分野であれば次の情報収集へ取り掛かり、その繰り返しをおこなうことで、自分の中で選択肢を作ることができるでしょう。

少し時間のかかる方法ですが、業界知識を深めることができ、志望動機の作り込みなどにも役立つ部分があるので、就活全体の準備としてぜひやってみてくださいね。

企業を調べる方法はこちらの記事で詳しく解説しています。内定者が実践していたやり方も紹介しているので、併せて参考にしてください。
企業分析の4つの極意|経験者に聞く効果的なやり方と活用方法

BtoC企業の理解を深めるにはインターンへの参加がおすすめです。こちらの記事を参考に、まずは気になる企業のインターンを探してみましょう。
体験談で学ぶインターンの探し方|迷わず進められる5ステップを紹介

「何」を通して消費者へ貢献したいか考える

BtoC事業に興味を持つ人は「消費者に何かを貢献したい」という気持ちを持っている人が多いのではないでしょうか。そのような場合は、「何」を提供して貢献したいのかに注目すれば、自分に合った企業選びに進むことができます。

たとえば、「サービス」を通して消費者へ貢献していきたいのであれば、どのようなサービスを提供したいのか考えてみましょう。

「初めて受けたマッサージに感動した」など、自分の経験をもとにすると想像がしやすくなりますよ。ほか、「祖父が好きな健康食品のような製品を作りたい」など、人への貢献心から考えてみるのも良いですね。

「何」を提供したいのかが明確になれば、その製品・サービスを取り扱っている企業を複数調べて事業内容を比較し、より興味関心が強まったものを深掘りして調べていくことで、希望の企業が見つかるでしょう

業界から絞り込む

すでに就活である程度の知識を持つ人や、もともと気になるものがある人は、BtoC企業を業界から絞り込むのも一つの手段です。

絞り込みには具体的な製品やサービスが想像できた方がスムーズなので、自分に合ったものを探すときは、「業界分類」から考えるのが良いでしょう。

業界分類はインターネットを見るとさまざまな情報が飛び交っており混乱してしまうので、厚生労働省の「産業分類コード」を見るのがおすすめです

下記でも一覧として業界情報をまとめているので、ぜひ参考にしてくださいね。

業界分類と詳細一覧
メーカー 食品・農林・水産・建設・住宅・インテリア・繊維・化学
薬品・化粧品・鉄鋼・金属・鉱業・機械・プラント
電子・電気機器・自動車・輸送用機器
精密機器・医療機器・印刷・事務機器関連・スポーツ・玩具
商 社 総合商社
専門商社
小 売 百貨店・スーパー
コンビニ
専門店
金 融 銀行・証券・クレジット・信販・リース・その他金融
生保・損保
広告・出版・マスコミ 放送・新聞・出版・広告
官公庁・公社・団体 公社・団体
官公庁

メーカーの中でも食品を扱いたいとイメージできれば、食品会社の中からBtoC事業をおこなう企業を調べていくという手順になります。業界研究の一環にもなるので、就活の準備を進めるうえでもおすすめですよ。

BtoCへ就職を目指す前に知っておくべき注意点

明確な成果がわかりやすい楽しさや、短期でさまざまな製品提供にかかわれるおもしろさのあるBtoCですが、就職先として目指すには注意点がいくつかあります。

注意点について知っておけば、安易に選考に進んでしまったり、入社後にギャップを感じてしまったりする事態を防ぐことにもつながるため、いまのうちにチェックしておいてくださいね。

キャリアステージ編集部

BtoC企業への就活で注意していた点は何ですか?

R・N 4年制大学

就活で注意していた点は、なぜBtoCのなかでもこの分野を選択したのか、明確な理由を整理しておくことです。

M・W 学習院大学

注意していた点は、志望している企業の差別化を消費者目線と経営者目線で図っておくことです。

M・N 4年制大学

どのような製品を消費者へ届けたいか、その心意気と具体的な製品についてまとめるようにしていました。

BtoB事業も一緒におこなっている企業がある

BtoC企業には、例外としてBtoB事業をおこなうような企業もあります。

たとえば、不動産の場合は、個人向けの住宅を設計する事業に加え、商業施設などのまちづくりもおこなっている企業もありますね。建材販売や建設手続きなど、企業とやり取りすることから、BtoCとBtoBどちらの面もあわせ持った事業であると言えるでしょう。

「BtoCをやりたくて志望したのにBtoBの部署に配属された」というケースも十分あり得るため、就職先として決定する場合には、念入りに情報収集をおこないましょう

知名度のある企業は就職の難易度が高くなる傾向がある

BtoCをおこなう企業は、消費者に向けた商品やサービスを提供しているため、学生でも名を知るような有名企業が多数あります。そのため、就職で人気の集まる企業もあり、応募者数の増加から難易度が上がることもあるでしょう。

「利用したことのある商品を生み出す企業に携わりたい」と、就職を希望したのは良いものの、ハードルが高く苦労するケースも考えられます

難易度が高いからといって、興味のあるBtoC企業への道を諦める必要はありません。ただし、多くの学生から選ばれるための準備も必要と認識しておきましょう。

消費者に合わせて休日に出勤するケースがある

BtoCでは商品の認知を高めるために、発売前にイベントが実施されることがあります。イベントは、消費者が集まりやすい土日に開催されるケースが多くなることから、休日出勤しなくてはいけない場合もあるでしょう。

加えて、リリース前は多忙となり、残業が発生するときもあります。迷いなくBtoC企業で働いていくためにも、変則的な動きがある可能性について事前に把握しておきましょう

BtoC企業では、臨機応変な対応が必要である点や、忙しくなる時期があることを十分に理解したうえで就職を目指す必要があるといえますね。

これからBtoC企業を目指す学生へ! 就活を乗り越えた先輩からのメッセージ

ここまでの内容でBtoCがあらためて気になった人は、これから就職を目指すに当たっての動きをイメージしはじめている人もいるでしょう。同時に「うまく就活を進められるかな」と不安を持つこともあるのではないでしょうか。

就活は、どんな業界や企業を目指す場合でも、焦らず念入りな情報収集と自己分析が結果を左右します。周囲につられず、自分なりのペースで段階的に進めていくと、納得する就職先を選べるようになりますよ。

最後に、これからBtoC企業への就職を目指す人へ、同じ経験を乗り越えた先輩からのアドバイスをお届けします。いまの不安を解消するメッセージとして耳を傾けてみてくださいね。

R・N
R・N
4年制大学/理系学部
BtoBとの大きな違いを認識しておこう

BtoC企業に興味がある方に、前提として覚えておいていただきたいのは、BtoBと比べて強い指摘を受けるケースがあることです。私の知人はBtoBの企業で働いており、その経験から以下のようなアドバイスをもらったことがあります。

デメリットも踏まえたうえで就職先を決めることが大切
BtoB企業では、クライアント相手に商材の説明やプロジェクトの進行をおこなうため、社会人としての一定の節度が保たれており、ひどいクレームなどは少ないと聞きました。

しかし、BtoCではビジネスマナーのない人が顧客として現れることもあります。そのため、かなり厳しい口調で指摘される場合もBtoBと比べて多くなるかもしれません。

そういったデメリットを考えても、斬新な発想力を起点に新しいサービスを作りたいといった強い志があるかどうか、BtoC企業の魅力を自分の目で確認して、キャリア選択をするようにしましょう。

BtoCはやりがいのある事業! 体験談を参考に適性を見極めて就活を進めよう

BtoCの基本情報と、仕事をするおもしろさや大変さ・向いている人の特徴など、就職先の候補として悩む人への判断基準となる情報を紹介しました。

消費者をターゲットとするBtoCは、わかりやすい成果が見られやりがいを感じやすい魅力がある一方、短期的な動きが求められる大変さもある事業です。

BtoC事業が気になる人は、全体図から徐々に情報を狭めて調べていき、自分との適性を調べていきましょう。就職の方向性を決めるときは、注意点も知ってから動き出すことが大切です。

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編集責任者 伊東 美奈

キャリアステージを運営するHR team(旧リアステージ)に新卒入社。キャリアアドバイザーとして1,500名以上の就活生を支援する傍ら、長期インターンサービスの立ち上げや人材開発業務を担当。マーケティング事業に異動後、理系学生の就活支援メディア「Digmedia」の編集長・エントリーシート共有プラットフォーム「イールック」の運営責任者を務める プロフィールをみる