特別な経験である必要はない! リーダーシップを発揮した経験は誰にでもある
就職活動の場面で聞かれる「リーダーシップを発揮した経験」という質問。どう答えていいのかわからないという学生の声もよく聞かれます。しかし、実はリーダーシップを発揮した経験を答えるのに特別な経験は必要ありません。
本記事では、リーダーシップとは何か、どうすれば自分の経験を効果的に伝えられるかといったよくある疑問に、先輩たちの体験談を交えながら詳細に答えます。最後まで読むだけで、自分ならではのリーダーシップ経験を見つけ、自信を持って質問に答えられるようになりますよ。
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まずは基本を知ろう! そもそも「リーダーシップ」って何?
「リーダーシップを発揮した経験は?」と言われると、何か特別なエピソードを紹介しなければならないと考えがちです。しかし、実はリーダーシップは日常生活のさまざまな場面で発揮されているもの。周りの人からは「リーダーシップを発揮してもらえて助かった」と思われているのに、自分だけが気付いていない状態なのかもしれません。
ここからは、リーダーシップの本当の意味や、リーダーシップと似た言葉とのニュアンスの違いを解説します。まずは正しい意味を理解してから、自分の経験を振り返っていきましょう。
リーダーシップという言葉の定義
リーダーシップとは、組織やチームの目標達成に向けて、メンバーを導き、方向性を示す能力や行動を指します。将来的なビジョンを描いて共有したり、メンバーの動機付けをおこなったり、長期的な視野を持って実際に行動したりすることも、リーダーシップに含まれます。
経営学者のピーター・ドラッカーは『プロフェッショナルの条件』(ダイヤモンド社、2000年)の中で、リーダーシップとは「組織の使命を考え抜き、それを目に見える形で明確に確立すること」であると述べました。つまり、リーダーシップは単なる指示や命令をすることではなく、組織全体の方向性を示す重要な力であるとしているのです。
この定義にのっとって考えれば、日常生活の中にもリーダーシップが存在することがわかります。リーダーシップは特別な人だけのものではなく、誰もが状況に応じて発揮できる能力であると言えるでしょう。
周囲の人に自分の意見を伝え、納得させられる力があることだと思います。言い回しの工夫や、説得力のある話し方ができることや、その人自身の雰囲気など、さまざまな要素から構成されているのではないでしょうか。
傾聴力が高く、チーム全員が強みを発揮できるような環境を作れる能力だと思います。
協調性があり、他者の意見を織り込みながら、多くの人が納得できる折衷案を出せるような人を指す言葉だと考えています。
リーダーシップとリーダーの違い
リーダーシップとリーダーは、似ているようで少し違います。リーダーシップはチームを成功へ導くための能力や行動を指す概念ですが、リーダーはそれらを実践するための役割や立場、つまり肩書きのことです。ある程度仕事ができるようになれば、肩書き上のリーダーになれる人は多いでしょう。
しかし、リーダーであれば必ずリーダーシップを持っているとは限りません。逆に、リーダーというポジションでなくても、リーダーシップを発揮しているという人もたくさんいます。
ポイントは、リーダーシップが固定的な役割ではなく、状況に応じて発揮される能力そのものであると理解しておくことです。
リーダーシップとマネジメントの違い
リーダーシップとマネジメントは、どちらも組織運営において重要なキーワードですが、こちらも若干意味が異なります。
リーダーシップは「ゴール」に着目し、ゴールに向かってメンバーを率いて行動することを表します。長期的な視野を持って人材一人ひとりにアプローチし、プロジェクトを進めていくようなイメージです。
それに対してマネジメントとは、具体的に「どのように」目標を達成するか、計画を立てて実行することです。組織全体に対してアプローチし、多角的な視点を持って効率的な管理をおこないます。
優れたリーダーは両者をバランスよく使い分けると言われてます。「リーダーシップを発揮した経験」で回答する際にも、説得性を高めるためには「何を」と「どのように」の両方を具体的に盛り込む必要があるでしょう。
きっと当てはまる! リーダーシップに該当する6つの行動
一言でリーダーシップと言っても、実際にはさまざまなニュアンスが含まれています。ここからは、EQ(Emotional Intelligence Quotient=心の知能指数)という概念を提唱した心理学者ダニエル・ゴールマンによる「EQ型リーダーシップ」の理論に基づいて、リーダーシップを6つに分類し、解説します。
多くの人はリーダーシップを発揮する際に、この中の1つまたは複数の行動を無意識に使い分けていると言われています。あてはまるものがないか、チェックしてみてくださいね。
①チームの方向性を自ら提示した
将来を見据えた目標を設定し、そこへ到達するための道筋をはっきりと示すタイプのリーダーシップは「ビジョン型」と呼ばれます。何をしていいかわからない状況からメンバーたちを脱出させ、全体を動かしていく力に長けています。
たとえば学園祭についての話し合いで、さまざまな意見が飛び交って収拾がつかなくなる場合があります。ここで「皆の意見を総合的に考えたら、◯◯という理由からAが良いと思う」と提案し、具体的な計画まで示すといったイメージです。
明確なビジョンと前向きなエネルギーでチーム全体を前進させるという点が、ビジョン型リーダーシップの特徴です。「リーダーシップ」と言われて真っ先に思いつくのがこのタイプかもしれませんね。
②目標設定を一緒に決めつつサポートした
メンバー一人ひとりの成長を重視し、個々の強みを伸ばしながらチーム全体の目標達成を目指すタイプのリーダーシップが「コーチ型」です。メンバーの可能性を引き出し、適切なアドバイスやサポートを提供する能力の高さが特徴だと言えるでしょう。
たとえばサークルの合宿で、全体の目標を決めたうえで、個々のメンバーのスキルや課題に応じた練習メニューを考え、具体的なスケジュール作りを手伝ったりするような活動がこれにあたります。
メンバーの自主性を引き出しながらチーム全体の成長を促すという点が、コーチ型リーダーシップの本質であると言えます。リーダーシップと言われると先頭に立って皆を引っ張るようなイメージを抱きがちですが、このように後ろから支えてあげるような形もあるのです。
③コミュニケーションの円滑さを重視して周囲と接した
「関係重視型」と呼ばれるリーダーシップのタイプもあります。このタイプは、チーム内の調和とコミュニケーションを重視し、メンバー間の信頼関係構築に力を注ぎます。それぞれの意見や感情を尊重するため、チームの雰囲気を良くすることが得意です。
たとえばグループワークで意見が対立してしまった際に、双方の主張をじっくり聞き、それぞれに共感を示したうえで折衷案を提案するような活動がこれにあたります。メンバー同士の関係性にも気を配り、個々のヒアリングもまめにおこなう傾向があります。
全員が安心して意見を述べられる環境を整え、チームの結束力を高められる点が、関係重視型リーダーシップの強みです。和を大切にする日本の組織文化にマッチした形だと言えるかもしれません。
④メンバーの考えを尊重しながら物事を進めた
さまざまな意見を取り入れ、メンバー全員の参加を促しながら意思決定をおこなうタイプのリーダーシップは「民主型」と呼ばれます。チーム全体の意見をある程度ひとつにまとめながら議論を進めるため、納得感が高くなり、メンバーそれぞれがチームへの帰属意識を持ちやすくなる点が特徴です。
たとえばゼミで共同研究のテーマを決める際に、民主型リーダーシップを持つ人はまず全員の興味・関心についてヒアリングします。それらの要素をうまく組み合わせたテーマを考案し、提示するといった活動を得意としています。
メンバーは「自分の考えが無視された」と感じることがないため、チームの一体感が高まります。意見の調整に時間がかかるリスクはありますが、全員が前向きに取り組むべき大きなプロジェクトでは、このタイプのリーダーシップが必要となるでしょう。
⑤スキルの高さを行動や結果で見せた
「ペースセッター型」と呼ばれるリーダーシップのタイプもあります。これは、自身の高いスキルや能力を実際に示しながら、目標達成に向けて率先的に行動するというリーダーシップの形です。自らが模範となってチーム全体を引っ張っていく、スポーツで言えばエースのようなポジションに近いでしょう。
たとえば新たな技術を職場に取り入れることになったら、真っ先に詳細な使い方を学んできて手本を示したり、覚えた内容をメンバーに共有して全体のスキルアップを図ったりする人は、このタイプに当てはまります。
トップにいる人が率先して行動するため、チーム全体のモチベーションが高まりやすく、結果として優れた成果を上げられる可能性も向上するのです。
⑥メンバーに対し一方的に指示を出した
6つのリーダーシップのタイプには「強制型」と呼ばれるものもあります。これは名前の通り、リーダーポジションにある人物がメンバーに対して一方的に指示を出し、従わせるというスタイルです。一般的な場面では望ましくないとされますが、危機的状況下においては有効な場合も考えられます。
たとえば、野外イベントの準備中に突然の悪天候に見舞われた場合。時間的な制約がある中で続行か撤退かの決断をし、さらにイベント参加者へのアナウンスもしなければならないといったシーンであれば、じっくり話し合っている余裕はありません。誰かが思い切って決断をする必要があるでしょう。
ただし、日常的な業務においては、メンバーの自主性を損なうリスクがあるため、強制型のリーダーシップは避けるべきとされています。「強制型」は、状況を慎重に見極めてから発揮するべきリーダーシップ性であると言えます。
「リーダーシップを発揮する」とはどんな行動を指すと思うかを聞いてみた!
「リーダーシップを発揮する」とはどのような行動を指すと思いますか?
自分がまず動き、周りを巻き込んでいくような行動を指すのではないでしょうか。さらに人を惹きつける魅力も感じられると、リーダーシップがある人だなと感じます。
チームメンバーの強みを引き出すような声掛けや立ち回りをすることだと思います。
自分の意見を主張するだけでなく、なかなか意見を言えない人にも話を振るなど、メンバー全体が動きやすいようにまとめることだと思います。
企業がリーダーシップを発揮した経験をたずねる4つの意図
面接において「リーダーシップを発揮した経験」を聞かれるのには、きちんとした理由があります。回答を考えるにあたって、あらかじめ企業側の意図を把握しておくことも効果的です。ここからは、企業が学生にリーダーシップに関する質問をする4つの意図を説明します。
①主体性や決断力があるかどうか知るため
企業が「リーダーシップを発揮した経験」を尋ねる最大の意図は、学生の主体性や決断力を見極めることです。リーダーシップとは単に指示を出すだけではなく、自ら率先して行動し、状況に応じて適切な判断をする能力のことを指します。
企業で働くうえでも、思わぬ困難に直面した際に、自発的に方向を定めて動く力は必要です。単なる従業員としてのみならず、将来の管理職や経営側としての素質を確かめるという側面も考えられるでしょう。
②コミュニケーション能力や協調性を把握するため
リーダーシップを発揮するには、高いコミュニケーション能力や協調性が欠かせません。周囲からの信頼がなければ、いくら良い提案をしたところで実現できないからです。企業がこの質問を投げかける意図として、応募者が周囲と力を合わせて物事を成し遂げた経験を知りたいという点が考えられます。
企業は、リーダーシップを発揮した経験を聞くことで、その学生がどのようにチーム内の意見を調整し、目標達成に向けて行動したかを知ろうとしているのです。このことからも、質問が「リーダー経験」ではなく「リーダーシップ経験」である理由が見えてくるでしょう。
リーダーシップに欠かせない協調性をアピールしたいと考えている人はこちらの記事でおすすめです。内定者の実回答付きで、協調性の自己PR方法について解説しています。
協調性の自己PRで意識すべき3つのポイント|内定者の実回答付き
③計画性や問題解決能力を確認するため
学生の計画性や問題解決能力を確認する際にも、リーダーシップを発揮した経験に関する質問がきかれます。リーダーシップを発揮し、成果を上げるためには、目標達成に向けた具体的な計画を立て、実践する力も求められるためです。さらに、その過程で発生するさまざまな問題への対応力も求められます。
ビジネスの現場でも、さまざまな複雑な課題と向き合う必要があります。学生がそういったトラブルにどのように立ち向かうのかを、企業は知ろうとしているのです。
リーダーシップには計画性も必要であることがわかりました。こちらの記事では、そんな計画性を自己PRしたい人向けに、効果的にアピールする方法について就活の先輩たちの意見を交えて解説しています。気になる人はチェックしてみてくださいね。
自己PRで計画性をアピールするには? 先輩のリアルな声もチェック
④将来自社で活躍できるかどうか確かめるため
「リーダーシップを発揮した経験」に関する質問によって、企業は学生が将来的に自社で活躍できる人材かどうかを見極めようとしています。現在のスキルや適性だけでなく、先々の成長の可能性、ひいては組織の中核を担える人材になれるかどうかを知りたいということです。
また、この質問への回答を通じて、その学生の価値観や仕事に対する姿勢、チームや組織への貢献意欲についても把握することができます。リーダーシップといってもさまざまなスタイルがある中で、学生のタイプが自社の文化や方針と合致するかどうかも確認しようとしているのです。
面接では「リーダーシップを発揮した経験」以外にもさまざまな質問が聞かれます。ほかの質問や、それらへの回答のコツを知りたい人はぜひこちらの記事も参考にしてみてください。
面接で聞かれた質問&回答大公開|実際にあった難易度高めな質問とは
面接の流れから復習したい人にはこちらの記事もおすすめです。どういう順番で進んでいくのかを把握しておくだけでも、緊張が和らぎ、落ち着いて回答できる確率がアップしますよ。
面接の流れ|基本の流れからレアケースまで体験談付きでマナーを解説
先輩たちに率直に質問! 「リーダーシップを発揮した経験」はすぐに思いついた?
ここまで、リーダーシップにはさまざまなタイプがあることや、リーダーシップを発揮した経験について質問する企業側の意図についても解説してきました。しかし「必要性はわかったけれど、やっぱり具体的なエピソードがなかなか思いつかない」という学生も多いのではないでしょうか。
過去にこの質問に答えた先輩たちにも、当時のことを思い出してもらいました。
「リーダーシップを発揮した経験はありますか?」の答えはすぐに思いつきましたか?
私はどちらかというとサポート側の立場にいることが多かったので、すぐには思いつきませんでした。自分から発信してみてうまくいった経験から見つけるようにしました。
私はチームの中でリーダー役を務めたり、実際にはリーダーポジションに就いていなくてもアドバイスを求められることが多かったので、比較的すぐに思い付きました。
サークルで会長を務めていた経験があったので、すぐに答えられました。何か複数人でひとつの目標に向けて努力した経験を思い返していけば、リーダーシップを発揮したエピソードを見つけやすいと思います。
実際にリーダーとしてサークルをまとめていたため、その経験を元に回答しました。具体的なエピソードを複数集め、自分の行動パターンを振り返って言語化しました。
私は何人かのメンバーで成果を上げた経験から回答を考えました。リーダー職である・ないにかかわらず、自分が主体的に行動したエピソードがあれば大丈夫だと思います。
内定者が実践した「リーダーシップを発揮した経験」の見つけ方
実際にリーダーという役職に就いた経験がない場合、リーダーシップを発揮した経験を答えるためのエピソード探しに苦労する学生は多いです。そこでここからは、今までの活動の中から「リーダーシップ経験」を見つけ出すためのコツを解説します。
先輩たちの体験談と併せて、ぜひ体験談探しのヒントにしてみてくださいね。
自己PRについても「書くことが思いつかない」と悩む学生は多いです。気になる人はこちらの記事も併せて読んでみてください。
自己PRがない人必見! 内定者が語る強みの見つけ方|例文7選
また、学生時代に力を入れたこと(ガクチカ)についても、何を書いていいのかわからず困っている学生は少なくありません。相手に好印象を残せるガクチカエピソードの探し方を知りたい人は、こちらの記事も参考にしてみましょう。
ガクチカない人へ|内定者の体験談×例文17選でガクチカを探そう!
学生生活での経験を振り返る
学生生活の中には、リーダー以外の人でもリーダーシップを発揮するチャンスが数多く存在します。たとえば、授業のグループワークで意見をまとめる役を担当した経験や、ゼミの研究発表の際に資料作りを主導したといった経験も、リーダーシップの表れだと言えます。
部活やサークルの活動でも、練習メニューの作成や新入部員のサポートなど、主体的にチームのために行動したことがあれば、エピソードとして使えるかもしれません。
大切なのは肩書きや役職ではなく、チームの目標達成に向けて貢献した経験そのものです。小さな場面でも構わないので、当てはまる体験がないか、じっくり振り返ってみましょう。
日常生活でリーダーシップを発揮した経験を見つける
日常生活の中にも、リーダーシップを発揮するチャンスはたくさんあります。たとえばアルバイト先で新人教育を任されたり、シフト調整のための取りまとめを依頼された経験は、リーダーシップを期待された結果だと考えられます。
あるいは、友人との旅行の計画で具体的なルートを調べて提案した経験や、家族の中での重要な話し合いにおいて意見を取りまとめた経験なども、立派なリーダーシップであると言えるでしょう。
日々の生活を振り返ってみると、思わぬところでリーダーシップを発揮していた場面が見つかるかもしれませんよ。
周りの人に聞いてみる
友人や家族、アルバイト先の同僚や上司に「私のどんなところにリーダーシップを感じるか」と率直に聞いてみるのも一つの有効な手段です。自分ではまったく気付いていない側面を、周りの人が評価してくれている可能性があります。
たとえば「そういえば、困っている人を放っておけないところがあるよね」「いつも冷静に、適切なアドバイスをくれるから助かっている」といったコメントをもらえるかもしれません。具体的なエピソードと一緒にヒアリングすれば、それだけでも立派な回答内容の材料となるでしょう。
他者からの率直な意見を聞くことで、自分では気付かなかった強みを発見し、より説得力のある回答が作れるかもしれません。
リーダーという役職になかった先輩たちはどのようにエピソードを見つけた?
私には、サークルや部活でリーダーを担った経験はありません。実際にリーダーでなくても、リーダーシップを発揮するチャンスはあると思っているため、その旨を回答していました。たとえばメンバーの一員として、全員の士気を高めるのも立派なリーダーシップであると考えています。
私がリーダーシップを発揮した経験として話したのは、大学の研究課題での体験についてです。意見を積極的に述べ、周りの意見もしっかりと汲み取りながら、内容を取りまとめていきました。当日のプレゼンでの発表役も任され、しっかりと高評価もいただけたので、積極的に行動して良かったという感想でまとめていました。
私は部活やサークルに所属していませんでした。そこで、リーダーシップ経験についてはゼミでの経験や授業でのグループワークでのエピソードを使いました。ほかの人がやりたがらなかった役割を引き受けたり、話し合いの場で率先して最初に意見を出したりといった、具体的な工夫について話すようにしていて、特にこの内容で問題もなかったと思います。
面接官も、皆が皆そんなにすごいエピソードを持っているとは思っていないのではないでしょうか。チームの規模が小さかったり、成果が大きなものでなかったりしても、自分の主体的な取り組みをしっかりアピールできれば大丈夫です。
リーダーシップを発揮した経験を効果的に伝えるコツ
リーダーシップ経験を効果的に伝えるためには、いくつかのコツがあります。ここからは、実際に内定を獲得してきた先輩たちの実践例も交えて、4つのテクニックを紹介します。
より印象的で説得力のある構成を意識して、面接官の心に残る回答を目指しましょう。
①リーダーシップとは何かという定義を端的に提示する
まずは自分のリーダーシップの定義を簡潔に述べましょう。これは、その後のエピソードとの整合性を担保する意味でも非常に重要なことです。
たとえば「私にとってのリーダーシップとは、チームの目標達成のために、メンバーの強みを引き出し、協力して課題を解決する能力です」のように述べます。これによって、自分の考え方や価値観を端的に伝え、その後の話の流れを作る効果が期待できます。
「リーダーシップ」という単語には幅広いニュアンスが含まれるからこそ、自分なりの意味を最初に明確にする必要があるのです。
②再現性のあるエピソードを選択する
リーダーシップ経験を語る際には、一回限りの出来事というよりは、再び同じような行動を取れそうな、再現性のあるエピソードを選択しましょう。
たとえば「文化祭の企画を考えるときに複数メンバーの意見が対立したが、双方のメリットとデメリットを整理したうえで全員が納得できる提案をした」といった経験であれば、会社で働くうえでも同様の結果を導き出せる可能性があります。
さまざまな状況下においても応用可能なスキルを持っているとアピールできれば、企業に対しても良い印象を残せるでしょう。
③具体的な数字で表現できる場合は積極的に取り入れる
数字を使って説明することで、エピソードがより具体的で説得力のあるものになります。たとえば「5人のチームで、2週間かけてプロジェクトを完了し、当初の予算より10%少ない経費で済ませられた」といった具合です。
ただし、極端に細かい数字まで言及したり、話を大きくしようと曖昧な数字を述べたりするのは、話の中心部がわかりづらくなるため避けましょう。
適切に数字を使えれば、成果そのものをはっきりと示すだけでなく、目標設定に向けた計画性や結果へのこだわりも表現できます。特に成果にかかわる数字については、正確なものを洗い出し、話せるようにしておきましょう。
④STAR法を活用して内容を組み立て
リーダーシップを発揮した経験やガクチカのように、エピソードが主体となる回答を述べる際に役立つのが「STAR法」という技術です。「Situation(状況)」「Task(課題)」「Action(行動)」「Result(結果)」の順に話を構成します。
STAR法の例
- S:サークルの新入生歓迎会の企画を任されました
- T:予算が限られる中で、新入生の興味を引く企画を立てる必要がありました
- A:学科の新入生におこなったアンケートの結果をもとに企画を出し、OB・OGの先輩方の協力を得てコストを削減することに成功しました
- R:参加率が前年比15%アップし、新入部員も昨年度20名に対し、25名という結果になりました
STAR法を使えば、課題に対する行動を中心として、論理的に自身の経験を伝えることができます。問題解決能力をアピールするのにぴったりなので、ぜひ活用してみてくださいね。
パネリストが意識した回答構成とは
リーダーシップを発揮した経験について答える際に、どんな構成を意識しましたか?
最初に「リーダーシップを発揮して何をやり遂げたのか」を端的に述べるようにしていました。
私は「リーダーシップとはこういうものだと思う」という定義から始めました。一言でリーダーシップと言っても、そこから考えられるイメージには何通りかあると思い、認識を合わせておく必要があると考えたからです。
結論ファーストで「いつ、何をした」と伝え、そのあとに具体的なエピソード内容を展開するようにしていました。
内定者は実際にこう回答した! リーダーシップを発揮した経験の実例を紹介
ここからは、実際に内定を獲得した先輩たちが話した「リーダーシップを発揮した経験」への回答例を丸ごと掲載します。自分のシチュエーションに近い内容のものがあれば、ぜひ参考にしてみてください。
私がリーダーシップを発揮した経験は、部活動の大会で広報長を務めたときのことです。その年の大会では、過去最高の集客を達成できました。
中でも特に効果があったのは、コラボ企画です。目標を実現するために、相手にとってもメリットがあることを考え、提案しました。ほかにも電話での告知やSNSの活用など、いろいろな方法で呼びかけをおこない、自分の部活だけでなくほかの部活の部員も巻き込んで企画をおこないました。
この経験から、一人ですべてをやろうとせずに、周りの人の気持ちを理解しながら協力を得ることの大切さを学びました。自分が前面に出るのではなく、みんなで一緒に進めていく「伴走者」のような役割が、リーダーには求められると感じています。入社してからも、このときのように積極的に行動し、チームに貢献していきたいです。
私がリーダーシップを発揮できたと感じているのは、大学の授業でチームを組んで、研究発表をおこなったときの出来事です。
当初は特に役割分担を決めていませんでしたが、チーム内で進捗の差が生じ始めた際に、私が率先して問題解決に取り組むことにしました。具体的には、SNSを活用してチーム全員が簡単に情報共有をおこなえる環境を整えたのです。これによってお互いの進捗確認がしやすくなり、問題点も解決しやすくなりました。
この経験から、リーダーシップを発揮するために重要な要素を3つ学びました。1つ目は問題の早期発見が何より大事だということ、2つ目はコミュニケーション環境の構築の重要性、3つ目はメンバーの一人ひとりの強みを活かす工夫が必要だということです。これらに取り組んだ結果、私は周囲から自然と「リーダー」と呼ばれるようになっていました。この経験は、将来の職場でもチームの一員として貢献するうえで、大いに活かせると考えています。
私のリーダーシップ経験は、個別指導塾でのアルバイトリーダー時代のものです。アルバイトも含めて従業員50名の教室運営に携わり、年商を3,800万円から8,500万円に増加させました。
私がリーダーになったとき、課題は生徒数の少なさと高い退会率でした。そこで提案したのが、新規生徒獲得と入塾後のサポート強化という2つの戦略です。具体的には、ポスティングやホームページの改善で新規獲得を、講師と生徒のマッチングシステムの見直しによって退会防止を図りました。
結果として、年商を2倍以上に伸ばし、退会率を5%から3%まで下げ、生徒数を80名から150名にまで増やすことができました。この経験を通じて、具体的な目標設定と、それに向けた戦略立案、そして実行力の重要性を学びました。また、チーム全体の協力があってこその成果だと実感しています。
シチュエーション別「リーダーシップを発揮した経験」の回答例15選
ここからは、さまざまなシチュエーション別に「リーダーシップを発揮した経験」への回答例を紹介します。実際にリーダーポジションとして活動した内容もあれば、一人のメンバーとして行動したエピソードも含まれます。
基本的には「6つのリーダーシップのタイプ」のいずれかに当てはまる内容ですが、強制型に関しては通常の場面では好印象につなげることが難しいため、別のタイプのエピソードを採用した方が良いでしょう。
①文化祭での企画・運営
例文
リーダーシップとは、多様な意見を調整し、チームの力を最大限に引き出す能力だと考えます。
大学3年時、文化祭実行委員として50人のクラスメイトと出し物を企画したことがあります。意見が分かれる中、全員にアンケートを取り、各案のメリット・デメリットを整理しました。その結果を基に折衷案を提案したところ、無事に全員の合意を得ることができました。
当日は多くの来場者で賑わい、クラスメイトからは「やりがいがあった」との声が上がりました。来場者アンケートでも好評を得て、売上も前年を上回る結果となったのです。
この経験を通じて、メンバーの意見を尊重しつつ全体の方向性を示すことの重要性を学びました。同時に、チームの一体感が成功につながることを身をもって感じました。
文化祭での経験は、人数や売上金額のように定量的な成果と、周囲からの評判のような定性的な成果の両方をアピールしやすく、説得力のあるエピソードにしやすいためおすすめです。
会社に入ってからも部署・チーム単位で仕事をするのが一般的な働き方です。そのため周囲の人と協力して取り組む姿勢も同時にアピールすれば、さらに効果的なものになりますよ。
②サークルでの活動内容改善
例文
私は、リーダーシップを組織の課題を見極め、メンバーの潜在能力を引き出す力だと捉えています。
写真サークルの副代表になった際、活動のマンネリ化と参加率の低下が課題となっていました。この状況を改善するために、メンバーの興味や要望をヒアリングすることから始め、毎月のテーマ別撮影会や季節に応じた撮影旅行など、新たな企画を導入していきました。
この取り組みは、メンバーの積極的な参加を促すきっかけとなりました。その後さらに、プロカメラマンによる技術講座もおこない、メンバーの技術力が飛躍的に向上し、大学の写真コンテストでの入賞者を輩出する結果にもつながりました。
この経験を通じて、メンバーの声に真摯に耳を傾けることの大切さと、外部の力を活用する重要性を学ぶことができたと感じています。
サークル活動での経験は、組織の課題を解決するためのプロセスを具体的に示せるため、説得力のあるエピソードになりやすいです。問題の把握から解決策の実行、そして成果までの流れを明確にしながら、わかりやすくまとめてみましょう。
③サークルの新入生歓迎会企画
例文
リーダーシップとは、新しいアイデアを生み出し、それを実行に移す勇気を持つことだと考えます。
私は英会話サークルの一員として、新入生歓迎会の企画に携わりました。例年のパターンを踏襲するだけでは新入生の興味を引けないと考え、アンケートを実施。その結果を基に、英語でのゲーム大会や留学経験者のトークセッションなど、参加型のプログラムを提案しました。
幹部から承認を得て実施した結果、参加率が例年を上回り、新入生からも好評を得られました。この経験から、たとえ正式なリーダーでなくても、新しいアイデアを提案し実行に移そうとすることの重要性を学びました。同時に、参加者のニーズを把握することの大切さも実感しています。
サークルで企画を立てた経験は、新しいアイデアを形にする過程を具体的に示すチャンスとして有効です。既存の方法に疑問を持ち、改善策を考え出す姿勢は、多くの企業が求めるスキルであると言えます。自分の行動が組織にどんな影響を与えたのか、数字を交えて説明できれば、より面接官の印象に残るでしょう。
④アルバイトでの後輩指導
例文
私は、真のリーダーシップとは、他者の成長を支援し、チーム全体のパフォーマンスを向上させる能力だと考えています。
私にはコンビニエンスストアでのアルバイト中、新人教育係を任された経験があります。当時、店舗の業務効率が低下しており、新人の早期戦力化が急務でした。そこで、既存のマニュアルを見直し、さらに簡潔にポイントをまとめたメモを作成したうえで、一人ひとりの習熟度に合わせた指導計画も考えました。
これらの取り組みにより、新人の習熟期間が短縮され、店舗全体の業務効率が向上しました。店長からは「店の雰囲気が明るくなった」との評価をいただき、私自身も後輩から信頼されるようになりました。
この経験を通して、個人個人の成長に合わせた指導の重要性を実感し、現在も明確なコミュニケーションを意識して心掛けています。
アルバイトでの経験をエピソードとして選ぶと、実際の職場環境における課題解決能力のアピールになります。問題の把握から解決策の実行、そして成果までの流れをわかりやすくまとめましょう。周囲からの評価も併せて伝えれば、さらに効果的な体験談に仕上がりますよ。
⑤アルバイトの同期との連携
例文
私はリーダーシップとは、対等な立場でも問題解決の枠組みを提示し、チームを導くことにあると思います。
コンビニエンスストアでのアルバイト中、店長から同期5人で在庫管理のやり方についての改善策を考えるよう指示されました。初めは各自が思いつきで意見を出し合い、まとまりがありませんでした。そこで私は、まず現状の問題点を洗い出し、それぞれの解決策を考えるというアプローチを提案しました。
この方法で議論を進めた結果、発注ミスの削減と売れ残りの有効活用という2つの具体策をまとめることができました。店長に提案したところ、即座に採用され、実際に在庫ロスが減少したのです。
この経験から、対等な立場でも問題解決の枠組みを提示することで、チームの成果を上げられることを学びました。また、現場の声を生かした改善の重要性も実感しています。
アルバイト先での経験は、実際の職場環境での問題解決能力を示せるため、実践的なリーダーシップのエピソードとして効果的です。アルバイト先で正式に権限を与えられている学生は多くありませんが、その場にいるメンバーを咄嗟にまとめ、対応するスキルが求められる場面も少なくありません。
現場の視点を活かした改善提案の姿勢は、多くの企業が求める能力です。適切なエピソードがあれば、ぜひ活用してみましょう。
⑥アルバイトでの業務改善
例文
私にとってリーダーシップとは、日常の中に潜む改善の機会を見出し、行動に移す勇気です。
書店でのアルバイト中、在庫管理と品出し作業の非効率さに気付いたことがあります。そこで、自主的に作業時間をチェックすると同時にお客様の動線分析をおこない、問題点を洗い出しました。その後、調べた結果を基に、書棚のレイアウト変更と在庫確認手順の見直しを店長に提案しました。
店長の承認を得て実施した結果、品出し作業時間が短縮され、欠品も減少しました。お客様からも「探しやすくなった」との声をいただきとても嬉しかったのを覚えています。
この経験から、日常業務の中で改善点を見出し、具体的な提案につなげることの重要性を学びました。
アルバイト先での経験は、日常の中でリーダーシップを発揮できる良い例になります。問題に気付いてから改善策を実行するまでの流れをはっきり伝え、主体的な行動力を示しましょう。
作業時間が実際に短くなった、お客様から良い反応をいただけたといった効果までしっかり伝えることで、面接官の印象に残るエピソードになりますよ。
アルバイト経験をさらにアピールしたい人はこちらの記事がおすすめです。アルバイト経験を自己PRの質問で効果的に伝える方法について解説しています。選考に通過した先輩たちの回答も紹介しているので、参考にしてみてくださいね。
アルバイトの自己PRの作り方4ステップ|選考突破したリアル回答付き
⑦部活動での指導
例文
リーダーシップとは、データと直感を組み合わせてチームを正しい方向へ導く力だと考えます。
バスケットボール部の副キャプテンとして、チームの課題であった防御力の向上に取り組んだ経験があります。まず、過去の試合映像を分析し、チームの弱点を洗い出しました。その結果を基に、新しい練習メニューを考案し、段階的に導入していきました。
その結果チーム全体の防御意識が高まり、次の大会では失点を大幅に減らすことができました。前回大会より好成績を収め、チームの士気も大きく向上したのです。
この経験から、データに基づく分析の重要性と、チーム全体で目標を共有することの大切さを学びました。同時に、個々の選手の成長がチーム全体の力になることも実感しています。
部活動での経験は、継続的な取り組みと成果を示せるため、リーダーシップに適したエピソードを挙げやすいテーマです。チーム全体の成果や個々のメンバーの成長にも触れやすく、リーダーとして皆をけん引してきたことをアピールしやすいのも大きな特徴でしょう。
⑧グループワークでの関係性構築
例文
リーダーシップの本質は、個々の強みを活かしながら共通の目標に向かって導くことにあると思います。
マーケティングの授業で、5人グループでの新商品企画プレゼンテーションが課題となったことがあります。そこでリーダー役を買って出ました。まず各メンバーの得意分野を把握し、適材適所の役割分担を提案しました。また、週2回のオンラインミーティングを設定し、進捗確認と問題解決の場としました。
こうした取り組みによりチームワークが円滑になり、独創的なアイデアが生まれた結果、プレゼンテーション当日には、クラス内でも最高評価を獲得できました。
この経験から、メンバーの個性を活かしたチーム運営と、定期的なコミュニケーションの重要性を学ぶことができました。
授業での取り組みは、一定期間で成果を出す必要があるため、短期間でグループをまとめた経験として効果的です。メンバーの特性を把握する、役割分担をおこなう、定期的なコミュニケーションをとるなど、具体的な行動とその効果をはっきり述べ、自分の強みをアピールしましょう。
⑨インターンでのリーダー経験
例文
私にとってリーダーシップとは、多様性を尊重しながら、チームの総合力を最大化する能力です。
IT企業のインターンシップで、5人チームのリーダーを務めることになりました。新規アプリ開発という課題に対し、私はまずメンバー全員と個別面談をおこない、適材適所の役割分担を提案しました。さらに毎朝15分のミーティングを導入し、進捗確認と問題解決を迅速におこなう仕組みを用意しました。
その結果、チームの連携が円滑になり、期限内にプロトタイプを完成させることに成功しました。社員の方々から高評価を得られたことで、多様性を活かしたチームビルディングの重要性を実感しています。
インターンシップでの経験は、実際の職場に近い環境でのリーダーシップを示せるため、面接官に好印象を残しやすいエピソードになります。
社員からの評価にも触れれば、自己評価だけでなく客観的な成果も示せるでしょう。自分の取り組みだけでなく、外部からのフィードバックを含めることで、エピソードの信頼性が高まります。
⑩ボランティア活動での臨機応変な対応
例文
私は、リーダーシップとは状況に応じて柔軟に対応し、最善の解決策を見出す力だと理解しています。
地域の環境保護団体で河川清掃に参加していた際に、突然の雨でイベントが中止になりかけたことがあります。そのとき私は正式なリーダーではありませんでしたが、状況を改善したいと考え、近くの公民館を臨時の活動場所として提案し、管理者に交渉して使用許可を得るところまで自分でおこないました。
急遽、環境教育のワークショップを企画し、公民館の図書館を活用して実施しました。予定外の展開でしたが、多くの方から「有意義な時間だった」と好評でした。この経験から学んだのは、たとえリーダーの立場でなくても、状況に応じて主体的に行動することの重要性です。
例文では、リーダーポジションではなくとも、予期せぬ事態に直面したとき、自ら率先して行動を起こせることが明確にアピールできています。
自分の行動が周囲にどんな影響を与えたのかまで意識して話せると、さらに面接官の印象に残りやすいエピソードにできるでしょう。
⑪ゼミのグループ研究での提案
例文
私は、リーダーシップを多様な視点を統合し、新たな価値を創造する能力だと定義しています。
私は以前経済学のゼミで、4人グループの研究発表を担当することになりました。テーマ選定に悩む中、各メンバーの関心事をヒアリングし、それらを組み合わせた独自のテーマを提案しました。全員の賛同を得た後は、週1回の進捗報告会を設け、互いの研究状況を共有しました。
発表では質疑応答にも的確に対応でき、教授から高評価を獲得しました。この経験を通じて学んだのは、多様な視点を統合することの価値と、定期的な情報共有の重要性です。現在でもゼミの仲間たちとは、日々さまざまなことを話し合いながら切磋琢磨しています。
ゼミでのグループ研究経験は、学術的な場面でのリーダーシップを示すのに適しています。さまざまな意見をまとめ、新しいアイデアを生み出す力は、企業でも重宝されるでしょう。
この経験を今後どう活かしていくかという展望について触れるのも、前向きな姿勢をアピールする効果が期待できるためおすすめです。
⑫ゼミの課題での提案
例文
リーダーシップの真の価値は、抽象的な課題を具体的な行動に落とし込む能力にあると考えます。
経済学ゼミで、地域経済活性化のフィールドワーク課題に4人で取り組んだ経験があります。メンバーの関心が分散していたため、地元商店街を題材に各自の興味を統合したプロジェクトを提案しました。
現地調査では私がインタビューのファシリテーターを務め、データ分析と提案書作成ではオンラインツールを活用して協働しました。その結果、教授と地元商工会から高評価を得られました。
この経験から、多様な視点を実践的な課題解決方法に結びつけることの重要性を学びました。
ゼミでリーダーシップを発揮した経験も、アピールに役立つことがあります。抽象的なテーマを具体的な行動に落とし込むのは本来かなり高度なスキルです。しかし、ゼミという学問の場において、自然にそういった取り組みをしている場合も多いのです。
実際の評価や成果まで述べることで、自分が取り組んできた研究内容についても同時にアピールできますよ。
⑬クラス委員でのイベント企画
例文
リーダーシップとは、異なる意見や要望を調和させ、全体の満足度を高める技術だと考えます。
私はクラス委員として、学年全体の親睦会を企画した経験があります。まず、クラスメイトの希望を聞くためのオンラインアンケートを実施しました。その結果、屋内外での活動を望む声が拮抗していたため、室内スポーツと野外バーベキューを組み合わせたイベントを提案しました。
準備段階では、委員会メンバーと協力して役割分担をおこない、進捗を定期的に確認しました。当日は予想を上回る参加者が集まり、クラスの雰囲気が大きく改善されました。この経験から、多様な意見をうまくまとめることの重要性を学ぶことができました。
クラス委員としての経験は、大規模なイベント運営におけるリーダーシップを示すのに向いています。多くのクラスメイトの意見をまとめる過程を説明し、その後の具体的な取り組みまで紹介すれば、面接官にもイメージが伝わりやすくなり、より効果的なエピソードにできますよ。
⑭友人との旅行計画立案
例文
私は、真のリーダーシップとは、多様な希望や制約の中で最適な解決策を見出し、実行する力だと考えています。
6人の友人グループで海外旅行を計画することになり、私が中心となって準備を進めました。まず、全員の希望する旅行先や予算をヒアリングし、それらを考慮したうえで最適な目的地を提案しました。意見が分かれた際は、各案のメリット・デメリットを視覚化し、全員で議論しました。
その後、各自の得意分野を活かした役割分担をおこない、定期的に情報共有の機会も設けました。旅行中も臨機応変に計画を調整した結果、全員が満足できる旅行となり、今でもこのときのことはよく友人間で話題になるほどです。
この経験を通じて、多様な希望をまとめることの難しさと、合意形成のプロセスの重要性を学びました。
友人との旅行で計画を立てることは、リーダーシップを発揮するチャンスとなり得ます。参加者それぞれの思いがある中でバランスを取り、全員が納得できる形に仕上げる調整力は、社会人としても重宝されるものです。計画だけでなく、実際の旅行中の対応についても同時にアピールすれば、さらに説得力を高められるでしょう。
⑮資格取得を通じたスキルアップ
例文
私はリーダーシップの本質は、個人の目標と組織の目標を結びつけ、相乗効果を生み出すことだと考えています。
ITスキルを向上させるため、情報処理技術者試験の受験を決意しました。しかし、一人での勉強に限界を感じ、同じ目標を持つ仲間を募ってオンライン勉強会を立ち上げました。週2回のWeb会議で、各自の得意分野を教え合う仕組みを作り、私は全体の進行と教材の準備を担当しました。
結果、参加者全員が無事に合格を果たし、中にはかなり難易度の高い資格を取得した仲間もいます。この経験から、個人の目標達成のために仲間と協力することの大切さを学びました。また、リーダーシップは必ずしも公式な立場でなくても、状況に応じて発揮できることを実感しました。
資格の取得というと個人的な取り組みをイメージする人もいるかもしれませんが、ときには効果的なエピソードにつなげることも可能です。勉強会の運営経験や、参加者同士の教え合いの仕組みづくりなど、工夫した経験があれば活用してみましょう。適切にアピールすることで、企画力や調整力を伝える効果も期待できます。
先輩たちはどう乗り越えた? 経験が思いつかないときに使える3つの面接での答え方
リーダーシップに関する経験と言われても、ふさわしいエピソードがどうしても思いつかないという人もいるかもしれません。しかし、実際にリーダーポジションについた経験がなくても、この質問を乗り越えてきた先輩たちもいます。
ここからは、エピソードがどうしても思いつかない場合に使える答え方を3種類紹介します。実際に働くうえでも全員がリーダー役を買って出る必要はないため、あくまで質問の意図にふさわしい主体性や行動力をアピールできれば問題ありません。ぜひ参考にしてみてくださいね。
縁の下の力持ちとしてチームを支えた経験を挙げる
リーダーシップとは、必ずしも前面に立つことだけを意味する言葉ではありません。チームの成功のために裏方として尽力した経験も、立派なリーダーシップに含まれます。
たとえば、発表の際の資料作成を担当し、複数のメンバーの意見を丁寧にまとめた経験や、部活動で練習メニューの改善に取り組んだ経験などがあれば、エピソードとして活用できます。なぜその役割を選んだのか、どのような工夫をしたのか具体的に述べ、全体への貢献をアピールしてみましょう。
主体的に行動した経験について述べる
リーダーシップの本質とは、状況を改善するために主体的に行動することです。公式な立場でなくても、自ら課題を見つけて解決に向けて動いた経験があれば十分です。いつ、どんな場面で、何をしたのか具体的に話してみましょう。
たとえばグループワークで進行が滞ってしまったときに、議論の方向性を自ら提案して流れを戻した経験や、アルバイト先で業務改善のアイデアを提案して実行した経験があれば、それもリーダーシップを発揮した経験だと言えます。
このエピソードを述べる場合にも、その役割を担おうと思った背景や、具体的にどのような成果があったかを併せて伝えるのがおすすめです。
今後リーダーシップを発揮していきたいと抱負を述べる
過去の経験が浮かばない場合には、未来志向の回答をしてみるのも有効です。自分が考えているリーダー像と、それを実現するためにどのような行動を取りたいかを述べましょう。
たとえば「私はメンバーの強みを引き出し、チーム全体の成果を最大化することがリーダーシップだと考えています。そのために、周囲の人々のやりたいことや得手不得手をよく観察し、適切なサポートができるよう努めていきたいです」といった具合にまとめます。
「リーダーシップを発揮した経験はない」ということを過剰に述べてしまうと、相手に悪い印象を残してしまう危険性があるため、あくまで前向きな「抱負」として話すことを意識してみましょう。
先輩たちにも聞いてみた! 「リーダーシップを発揮した経験」を思い出すためのコツは?
リーダーシップを発揮した経験は、最初なかなか思いつきませんでした。部活やサークルで正式にリーダー職に就いた経験はなかったからです。しかし、よく考えたところ、リーダーという役職でなくても主体的にチームを引っ張れる場面はあるのではないかと思い至りました。
私がそこから思い出したのは、中学時代の部活動での経験です。私は部長ではありませんでしたが、エースとして活動していました。「この勝負に勝てれば我が校が優勝できる」という大事な局面で、皆の士気を高め、練習通りの成果を出せば大丈夫だと励ましの声掛けをおこなった結果、見事優勝できたのです。リーダーはあくまで役職に過ぎず、リーダーシップで問われるのは主体的に行動を起こしたかどうかだと思います。
リーダーシップを発揮した経験を考える際、最初は思い当たらないかもしれません。部活の部長やアルバイトのリーダーなど、正式な役職に就いたことがない人も多いからです。しかし、よく振り返ってみると、公式な肩書きがなくても、チームを引っ張る立場に立った経験はあるものです。
たとえば私の場合、授業のグループワークで率先して意見を出したり、まとめ役を買って出たりした経験があります。また、アルバイト先で、その日のシフトで最も経験のある立場になった際に、後輩の指導や業務の采配を任されたこともありました。重要なのは、肩書きではなく、状況に応じて主体的に行動を起こし、周囲にポジティブな影響を与えられるかどうかだと考えています。
私も最初は、リーダーシップを発揮した経験を思い出すのに苦労しました。大きな組織のトップに立った経験がなかったからです。しかし、リーダーシップの本質は、必ずしも大規模なチームをまとめることだけではないと気付きました。
重要なのは、自分が主体的に行動し、周りの人々に良い影響を与えたという経験です。日常生活の中でも、小さなグループやプロジェクトで率先して行動を起こし、人をまとめる機会はたくさんあります。そういった経験を振り返ることで、自分なりのリーダーシップの形を見出せるのではないでしょうか。
要注意! リーダーシップを発揮した経験としてNGな回答とは
実は、リーダーシップ経験を語る際に陥りがちな落とし穴がいくつかあります。ここからは、面接官に悪い印象を残しかねない3つのパターンを紹介します。
NGな回答例をあらかじめ知ることで、自分の回答が当てはまらないようにするだけでなく、さらにブラッシュアップするための材料にもできますよ。
部長やリーダーといった役職のみを強調する
部活動の部長やサークルリーダー、ゼミ長などの経験があるのは素晴らしいことです。しかし、役職に就いていたという事実だけを強く主張しても、リーダーシップを発揮した経験としては不十分です。
具体的に何をしたのか、チームのためにどのように貢献したのかを伝えられないと、表面的な自慢話のようになってしまいます。なぜその役職を目指そうと考えたのか、どのようにチームをリードしようと考え、具体的に何をしたのか、実際の行動を話の中心に据えるように意識しましょう。
自己PRとの一貫性がない内容になっている
リーダーシップを発揮した経験について話す内容は、自己PRとの整合性がとれている必要があります。たとえば自己PRで「私は細やかな気配りが強みです」と述べていた人が、リーダーシップ経験としては「どんどん指示を出してメンバーを引っ張っていた」と回答すると、やや矛盾した印象を残すことになります。
どんな人にも多面性はありますが、面接という限られた時間の中では「私はこういう人間です」という一つのイメージを明確に伝えることが重要です。一貫性を保つためには、自己PRも含めた自分の回答全体と見比べ、内容のズレがないか確認する必要があるでしょう。
メンバーの貢献を無視して自分だけの手柄のように述べる
リーダーシップ経験を述べる際に、功績の部分ばかりを強調し、メンバーに関する内容が一切ないという回答も、あまり適切ではありません。特に「自分がこのように努力したのだ」という面を強く押し出してしまうと、チームの力を引き出すというリーダーシップの定義からも逸れてしまいます。
こういった回答がNGになるのは、会社で業務にあたる際にも、自分一人ではなくチーム全体で目標達成を目指すことが求められるからです。チーム全体の成果と、それに対する自分の努力や貢献についてのバランスを取ることが重要です。
これからリーダーシップを磨くために! 3つの実践的アプローチ
リーダーシップは、実践を通じて常に磨かれていくものです。就職活動が始まってから、内定後、さらには社会人になってからも、継続的に伸びていく力であると言えるでしょう。
ここからは、これからリーダーシップを強化するための3つの実践的アプローチ方法について紹介します。特に具体的なエピソードが浮かばないという人は、ぜひ取り入れてみてくださいね。
①さまざまなイベントやコミュニティに積極的に顔を出してみる
多様な人々との交流は、リーダーシップを磨くうえで非常に効果的です。学内外のイベントやコミュニティに参加し、意識的に異なる価値観や考え方に触れてみましょう。
たとえば学校内の就活イベント、地域のボランティア活動、志望業界に関するセミナーなど、これまでの人間関係とは異なる場に足を運ぶのがポイントです。少しずつ意見を述べたり、企画運営に関するアイデアを提案したりしていくうちに、スキルが高まっていくでしょう。
②小規模なプロジェクトを実際に立ち上げてみる
リーダーシップについて実践的な学びを得るには、実際に小さなプロジェクトを立ち上げ、実行してみるのも効果的です。目標設定からスケジュール調整、チーム編成、実行やその後の評価まで、一連のプロセスを一気に経験できます。
プロジェクトは、大がかりなものである必要はありません。友人間で呼びかけ合って勉強会をする、学園祭や地域のイベントで何か出し物をするといった活動でも大丈夫です。時間がある人はぜひチャレンジしてみてください。
③日常生活の中でリーダーシップ発揮の機会を見つける
日常生活の中にも、リーダーシップを発揮するチャンスはあふれています。たとえばサークルの交流会の幹事の経験や、引っ越しの際に友人に手伝いを頼み、作業の段取りを組む経験なども、自身の動き方次第では立派なリーダーシップ経験となるのです。
一見小さな行動でも、目標意識や計画性を持って取り組めば、それは立派なリーダーシップを発揮する機会となるでしょう。
今から取り組める「リーダーシップを発揮した経験」とは
今からでも取り組める「リーダーシップを発揮した経験」として、どういったものが考えられると思いますか?
そのコミュニティで不足しているなと感じる部分を見つけ、それを改善するために自分から行動してみるのがおすすめです。アルバイトでもサークルでも部活動でも、何でも構わないと思います。
アルバイトやサークル、部活動の際に、周りを引っ張って動かした経験があれば、肩書きに関係なくそれはリーダーシップを発揮した経験と言えると思います。
個人で成果を上げるものではなく、サークルやアルバイトのようにチームで活動する場に身を置くことが第一歩です。その中で、信頼関係を築き、新しい提案をして実行したり、解決案を出して行動したりできれば、リーダーシップを発揮した経験として語れるものになるのではないでしょうか。
自分のスタイルを理解してリーダーシップを発揮した経験を効果的に伝えよう
リーダーシップという言葉にはさまざまな意味が込められています。チームの方向性を示すこともあれば、メンバーをサポートしたり、皆の意見を尊重したり、ときには率先して行動したりすることもあるでしょう。
自分の経験を振り返り、どのような形でリーダーシップを発揮したか考えてみてください。自分らしいスタイルを見つけたら、具体的なエピソードとともに、STAR法を用いて文章を構成し、回答を作成します。チームへの貢献や主体的な行動について自信を持って述べれば、面接官にもあなたなりのリーダーシップがしっかり伝わるでしょう。
就活力診断テストはもう使いましたか?
「就活力診断テスト」では、十分な就活準備ができているかがわかります。就活マナーや、就活への心持ちなど、不安がある人は自分のことを客観視してみましょう。
面接力39点以下だと...就活のやり方を再検討することが必要ですよ。
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