内定者が答えた「学生と社会人の違い」とは|回答の3つの極意

就活生と社会人に聞いた! 学生と社会人の違いは責任を分散できるかどうか!?

社会人に聞いた学生と社会人の違い! 自分なりの考えを持てるようにしよう

「学生と社会人の違いって何だろう?」
「面接でどう答えれば良いの? そもそもなぜ聞かれるの?」

学生と社会人の違いを問われたとき、「正社員として働いているかどうか」などすぐに思いつくものはあっても、いざ面接で答えるとなると一体どんな回答が面接官に刺さるのか判断しにくいですよね。 そもそも、面接で聞かれる理由も理解したうえで、適切な対策をすることがこの質問に答えるカギです。

この記事では、現役社会人と就活生が感じた、学生と社会人の違いを語ってくれます。さらに、面接で使える基礎知識から、面接で聞かれる意図、面接官に響く回答方法まで解説していきますよ。あなたなりの「学生と社会人の違い」の答えを見つけ、面接官にアピールしましょう。

みんなはどう考える? 学生と社会人の違いとは

まずは、企業に所属している社会人や、就活に奮闘している就活生たちが考える「学生と社会人の違い」を聞いてみましょう。実際に社会人として働いているからこそ、また、社会人と交流したからこそわかるものもあるでしょう。

実際にどんな違いがあるのか、生の声を確認して自分なりの回答を作る準備をしてみてくださいね。

就活生に聞いた! 学生と社会人の違い

まずは、社会人になる準備をしている就活生たちに、学生と社会人の違いがどこにあるかをインタビューしてみました。学生目線での違いを感じてみてくださいね

キャリアステージ編集部

就活生から見た、学生と社会人の違いは何だと思いますか?

R・N 4年生大学

「学ぶ意味」に大きな違いがあると認識しています。同じ「学び」でも学生は授業から教養や一般知識の修得を目指し、社会人は仕事のなかからスキルの習得を目指していると思います。そこに大きな差があるのではないでしょうか。

N・T 4年制大学

社会に対する貢献度合いが違うのではないでしょうか。社会に貢献することを目的に動くのが社会人。一方、学生は社会人として生きていくため土台作りの段階にあると考えます。

Y・A 4年制大学

学生として「誰かから守られる立場」から、社会人として「何かを守る立場」へと変化することが違いだと思います。

社会人に聞いた! 学生と社会人の違い

次に学生から社会人への変化を経験した、現役社会人たちに学生と社会人の違いを聞いてみました。社会人経験があるからこそわかる、学生と社会人の違いを確認してみてくださいね

キャリアステージ編集部

社会人のみなさんから見た、学生と社会人の違いは何ですか?

K・U 名古屋学院大学

当たり前のことですが、学業優先なのか仕事優先なのかが一番の違いだと思います。あとは、社会人になると責任という言葉がどこまでも付いてきますので、そういったところも大きな違いでしょうか。

A・A 天理大学

社会人になると、どこにいても「責任」が伴うことが違いだと思います。これまでは、やってもやらなくても自分に返ってくるだけだったのが、自分が行動を起こすことで周りに影響を及ぼすことも少なくありません。

S・K 4年制大学

本分が何になるのかが大きな違いだと思います。また、社会人になることで、人として、企業の一員として、責任を背負うことになる点も大きな変化であると感じます。

代表的な違いを一挙解説! 10の学生と社会人の違い

10の学生と社会人の違いの画像

社会人や就活生の意見から、社会人と学生の違いをイメージすることはできましたか。

ここからは、学生と社会人の代表的な違いについて解説していきます。ここでもっとも納得のいく違いを見つけ、どのようにアピールにつなげられるのかを確認してみましょう。

①立場

学生と社会人の立場の違いの例

学生:顧客の立場
社会人:社会に貢献する立場

学生と社会人の違いの1つに立場が挙げられます。

社会人は社会に貢献することがもとめられる立場です。一方で、学生は学費や教材費を払って物事を学ぶ、いわば顧客のような立場にあるといえるため、立場に違いがあるでしょう

また、社会人はさまざまな形で社会や人に貢献しています。学生と社会人の違いとして立場と答えるなら、この社会貢献の面をアピールするのもおすすめです。

②責任の重さ

学生と社会人の責任の重さの違い

学生:責任範囲が狭く社会人が肩代わりしてくれる場合がある
社会人:責任範囲が広く多くの人に影響を与える可能性がある

学生と社会人の間には、責任の重さにも明確な違いがあります。

たとえば、学生が何らかの間違いをした場合、影響を受けるのはあなたや迷惑をかけてしまった相手の周辺にとどまることが多いですよね。たとえば、アルバイト先などで売上にかかわるミスをしてしまっても、最終的にはアルバイト先の正社員がその責任を取るはずです。

一方、社会人には責任を肩代わりしてくれる人はほとんどいません。仕事でミスをすれば連鎖的に多くの人に迷惑がかかる場合もあります。社会人が負う責任は、学生が負うものよりも重い場合が多いのです

しかし責任が重い分、成し遂げたときの達成感は、学生時代に味わうものより大きいでしょう。負う責任と同じくらい大きな仕事を成し遂げたい、その意欲をアピールすることもできますよ。

③決断する物事

学生と社会人の決断する物事の違い

学生:決断を周囲に委ねられる場合がある、決断する物事がそこまで大きくない場合が多い
社会人:自分自身で決断する必要がある、自分や他人の人生を左右するような大きな決断を迫られる可能性がある

学生時代を思い返してみると、決断を周囲の大人に委ねたり、ある程度答えが限定されていたことがあったのではないでしょうか。 決断する物事の大きさも、比較的小さいものが多かったかもしれません。

社会人になると、基本的には決断は自分でする必要があり、仕事にかかわっていれば大きな決断を迫られることもあります。判断材料も自分の利益になるかどうかだけとは限りません。ときには人の命運を握るシーンがある可能性もあるのです。

④時間の使い方

学生と社会人の時間の使い方の違い

学生:自由に使える時間が多く、自分のペースで進められることが多い
社会人:自由に使える時間が少なく、限られた時間でいかに効率良く物事を進めるかが重視される

学生と社会人では、時間の使い方にも違いがあります。多くの人は、社会人になれば学生の頃に比べて自由に使える時間は少なくなるでしょう。仲間と休日を合わせるのもなかなか難しくなってしまいます。

また、社会人となるとプライベートの時間を確保するのにもスキルが必要になります。与えられた仕事をいかに効率的に進め、時間内に終えられるかも、社会人には重要なスキルの1つなのです

このスキルはあらゆる仕事で必要とされるため、面接でのアピールにもうってつけですよ。

⑤評価基準

学生と社会人の評価基準の違い

学生:与えられたものをこなしていれば一定の評価が得られる可能性がある
社会人:仕事をこなすだけでなく、成果につながらなければ評価が得られない

学生の頃は、テストの成績や授業の出席率、課題提出などをこなしていれば、一定の評価を得られたのではないでしょうか。 たとえ成果が出ないことがあったとしても、その努力が評価されるようなシーンも多いかもしれません。

一方で、社会人は与えられた仕事をこなしているだけでは評価は得られません。どんなにまじめに仕事をしていても、成果が出なければ評価にはならないのです。だからこそ、評価基準というシビアな点を違いとして上げることで、あなたの意欲の高さをアピールすることができると覚えておきましょう。

⑥人間関係

学生と社会人の人間関係の違い

学生:周囲に同年代が多く、かかわる相手をある程度選ぶことができる
社会人:老若男女問わず多くの人と接する機会があり、かかわる相手を選ぶのが難しい

学生の頃は周りに同年代の人が多く、かかわる大人といえば家族や先生であることが多かったのではないでしょうか。 極端な話、「気が合わない人とは距離を置けば良い」という人間関係の築き方もできたでしょう。

しかし、社会人になると老若男女問わず、多くの人と仕事をする機会があります。ときには苦手な相手とも仕事をし、頻繁にコミュニケーションをとらなければいけないこともあるでしょう。誰とでも良好な関係を築くことができる、柔軟な対応力も求められますよ

⑦労働をする意味

学生と社会人の労働をする意味

学生:学校では学べない知識や経験を身につけるため
社会人:仕事をして生活に必要なお金を稼ぐほか、それぞれの目的のため

学生の本業は学校に通うことです。本業の目的は、学校に通い、知識や経験を身につけることですよね。そのため、アルバイトやインターンシップに関しては、学校が主軸としてあるうえで、社会を知る機会、お小遣いを稼ぐ機会と捉えている人も多いでしょう。

一方で、多くの場合、社会人の本業は仕事になります。生活に必要なお金を稼ぐこと、スキルを身につけるためや社会貢献をするためなど、人それぞれの目的があるでしょう。そのため、「なぜ仕事をするのか」は自分で考える必要があり、仕事をする意味を考えることで成長できるのです

社会人が感じた「働くことの大変さ」とは?

K・U
K・U
名古屋学院大学/経済学部
社会の荒波にとことん揉まれるのが社会人……

適当にバイト生活を送っていた学生から、自動車ディーラーの営業職に就いたときのことです。当時は働き方改革という考えもなかったため、毎日20時ごろまで外回りをして21時ごろまでお客様への電話をして、会社を退社できるのは23~24時ごろという生活を送っていました。1日の大半を仕事に費やして、上司からのパワハラも当たり前、なおかつお客様から理不尽にお叱りを受け、正直、アルバイトの立場だったらすぐに退職しているなと思っていました。

社会人として自分の仕事に責任を持たなければならないと感じた
ただし、「退職したら無職になってしまう」という危機感、「お客様からの信頼を裏切れない」という正義感、「生活費を稼がなければいけない」という焦りもあり、メンタル的につらさはあったものの辞められない時期が続きました。そのとき、「これが社会に揉まれるということか」と思いました。

現在は、転職をし、プライベートも仕事もエンジョイしながら生活しています。

⑧必要なマナー

学生と社会人のマナーの違い

学生:求められるのは必要最低限のマナーである可能性が高い
社会人:身につけるマナーが多く、マナーが身につけられているかどうかで取引先との関係が変わる可能性がある

学生の間に必要とされるマナーは、プライベートで目上の人と接するときやアルバイトのときなど、必要最低限のものであることが多いですよね。

一方で、社会人となれば接する相手の立場に合わせて敬語を使い分けなければいけません。また、メールや電話、取引先と接する際の立ち居振る舞いなど、身につけなければいけないマナーがたくさんあります

場合によっては、あなたの対応次第で取引先との関係が変わるかもしれません。マナーを身につけることの重要性も、学生と社会人の違いとして挙げられますよ。

現役社会人に聞く! 社会人にはどんなマナーが必要だと感じる?

D・M
D・M
成城大学/経済学部
報連相や言葉遣いに細心の注意を払うことが必要

正直、社会人になったころ、「ここまで報連相とビジネスマナーに気を遣わないといけないのか」と驚いたことがあります。どこまで報告をすべきなのか、尊敬語・謙譲語・丁寧語の使い分けをしなければならないなど、しっかり知識として落とし込まないといけない点は決定的な違いだと思います。

自主的に学んでいくことで社会人として成長していく
ビジネスマナーは、学生時代にもバイトなどで軽く学んでいた人も多いかと思いますが、正直その程度が違いました。適当な報連相や言葉遣いをしていると、会社全体に迷惑をかけることもあるため、きちんと知識を習得すべきだと思います。ただし、報連相やビジネスマナーにはケースバイケースなところもあり、AだからBとすべての行動を型にはめられるわけではありません。

このように、明文化しにくい感覚的なビジネスマナーについても、業務をこなすなかで覚えていくことが必要だと思います。

⑨お金の使い方

学生と社会人のお金の使い方の違い

学生:収入が少なく、その分出費が少ない場合が多い
社会人:収入が多く、その分出費が多かったりお金の管理をすべて自分でする必要がある

学生と社会人の違いとして、お金の使い方を挙げることもできます。

そもそも学生の本業は学ぶことであるため、お金を稼ぐのは二の次になるでしょう。収入は少ないものの、その分学生割引が適用されるシーンも多くあるため、ある程度は出費を抑えることができるかもしれません。

社会人はまとまった収入を得られるものの、基本的には家賃や生活費をすべて自分で管理することになるでしょう。自由に使えるお金が増える分、月々どれくらい使って良いのかを把握していなければ金銭的に苦労する可能性が高いのです

⑩学び方

学生と社会人の学び方の違い

学生:受動的な姿勢でも知識を身につけられる状況が多い
社会人:能動的に学び、学習の手段や時間も自分で判断する必要がある

物事の学び方にも、学生と社会人の違いを挙げることができます。

学生は学ぶことが本業です。知りたいことを選択すれば、専門家や教授から直接カリキュラムに沿った授業を受けることができます。いわば受け身の姿勢で学べることが多いのです。

社会人となるとそうはいきません。専門家から学べる機会はなかなかなく、知りたい分野についてどの手順でどう学ぶのか、教材は何を使うか、その点から自分で判断する必要があります。また、仕事のほかに学ぶ時間を作る必要があるので、自由時間を学びの時間にあてる必要があるのです。

基礎知識から確認しよう! 学生と社会人の違いを生む要素

学生と社会人の違いについての基礎知識
・言葉の定義の違い
・社会的な立場の違い

学生と社会人の代表的な違いを10個解説してきました。何がどう違うのか、学生と社会人の違いにおける全体像を理解することはできましたか。

ここからは、面接での回答を作るために必要な基礎知識を解説していきます。学生と社会人の違いには、「言葉の定義」と「社会的な立場」の2つの意味の違いがあります。ここにあなたなりの答えを見つけることが、学生と社会人の違いを理解し、刺さる回答を作ることの第一歩ですよ。

言葉の定義の違い 

学生と社会人の言葉の定義の違い

社会人:社会で何らかの役割を持っている人を指す
学生:高等専門学校や大学に通っている人を指す

これはみなさんも理解しているかと思いますが、まず学生と社会人は言葉の意味が違いますよね。では、具体的にそれぞれどんな意味を持っているのでしょうか。

「社会人」に厳密な定義はありません。一般的には、「社会で何らかの役割を持っている人」とされており、本業となる仕事を持って働いているかが重視される場合が多いです

一方で「学生」は高等専門学校や大学に通っている人を指すものです。小学校に通っているなら児童、中学校や高校、専門学校に通っているなら生徒とされます。普段の生活で厳密に区別することはあまりありませんが、学校に通っているすべての人を「学生」と呼ぶわけではないのです。

社会的な立場の違い 

学生と社会人の社会的な立場の違い

面接で学生と社会人の違いを聞かれた場合、企業が必要としているのは社会的な立場の違いを理解した回答でしょう。立場が変わる分、求められるものやあるべき姿が変わるのです。

社会人に求められるのは、「自立」と「社会とのつながり」であると言えます。自分でお金を稼いで生活し、お金を稼ぐために何らかの形で社会に貢献している立場であることが必要です。

一方で学生に求められるのは、自立する方法や社会に貢献する方法を学ぶことです。自分でお金を稼いで生活をする方法を学び、お金を稼ぐうえで社会に貢献する方法を学ぶ立場であることが求められます。

社会人とは、一般的には「社会で何らかの役割を持っている人」とされており、本業となる仕事を持って働いているかが重視される場合が多いです

社会人にこっそり聞いてみた! 学生と社会人の違いって本当にあった?

D・M
D・M
成城大学/経済学部
学生時代に学んだビジネスマナーでやっていけると思っていたが……

私は、正直学生のころは、「社会人と学生の違いはそこまでないだろう」と思っていました。これまでの人生のなかで、ある程度真面目に生きてきたので、社会人になったからといって、自分を特段変える必要はないだろうと考えていました。

ただ、社会人になってからは「ビジネスマナーと報連相」の面でかなりのギャップを感じました。営業職だったため、顧客の情報管理における報連相が多く発生し、さらに上司や先輩、お客様に対するビジネスマナーもしっかりとわきまえなければならず、「学生時代に学んでいたものだけでは足りない」と痛感させられたのです。

ビジネススキルを徹底的に学んだことで転職後の評価につながった
私がこのギャップを感じたのは、新卒で入社した職種と業界特有のものかなとも思います。その影響もあって、転職した際には「礼儀正しいね」「ちゃんとしているね」と言われることが多いので、むしろ大変な環境にいたことで人からの信頼は得られやすくなり、かなりプラスだったと感じていますね。

N・I
N・I
東北大学大学院/工学研究科
学生と社会人とでは接する人のバリエーションが違うと感じた

働き始める前は、「学生と社会人の違いはない」と思っていましたが、働き始めると「その差は大きいな」と思うようになりました。もっとも違う点は接する人の多様さです。

学生のときは同年代の学生や少し年齢が上の先輩などとのみかかわることがほとんどですが、社会人では多様な年代、ステータスを持つ人とかかわる必要がありました。私の場合は、20~60代以上まで、同じ部署の人から他部署、取引先の方、同業他社の方まで、かなり多様でした。そして、バックグラウンドや年代の異なる人と円滑にコミュニケーションを取り、協力して業務していく必要があるのです。

どんな人ともコミュニケーションをとれる力が重要
また、社会人になってから、業務で他者と連絡する機会の多さを思い知りました。想像以上に頻繁に電話やチャットでやり取りをしつつ業務する必要があったうえに、緊急で連絡したりする機会も多かったため、パソコンに向かって作業をするよりも、人とやり取りしている時間の方が長いのではと感じるほどでした。しかし業務上必要なやり取りばかりだったので、やはり社会人として働くうえで最も大切なことは、「どんな人とも臆さずコミュニケーションをとれる力や柔軟性」だと感じました。

そもそも違いを考える必要って? 学生と社会人の違いを知るべき2つの理由

そもそも、どうして学生と社会人の違いについて改めて考える必要があるのでしょうか。「違いを知らなくても、特に困らないはず」と考える人もいるかもしれません。

ここからは、まずどうして学生と社会人の違いについてを知る必要があるのかを解説していきます。この前提は対策を知るうえでも大切なことなので、ここでしっかり理解しておきましょう。

①面接で聞かれる可能性が高いから

学生と社会人の違いを知る必要がある理由の1つは、面接で聞かれる可能性があるからです。

いざ面接で聞かれたときに、「学校に通っているかそうでないかだと思います」と当たり前のことを答えてしまっては、アピールにつなげることはできませんよね。そもそも回答を考えていなくて答えられない、なんて事態を防ぐためにも、学生と社会人の違いについて事前にしっかりと考えておく必要があるのです

第二新卒や既卒の場合はそれぞれの立場を踏まえた回答が必要

企業が第二新卒・既卒に「学生と社会人の違い」を聞く理由
第二新卒:これまでしっかりと社会人としての自覚を持って働いてきたかを知るため
既卒:今後社会人として働いていく覚悟や自覚があるのかを知るため

学生と社会人の違いは、新卒での就活に多い質問に思えますよね。実はそれに限らず、第二新卒や既卒の就活でも聞かれることがあるのです

第二新卒は、前職で働いてきた経験があります。すでに社会人として働いている立場だからこそ、これまで社会人としての自覚を持っていたのかどうかをこの質問で知ることができます。

また、既卒は大学を卒業後社会人として働いた経験がないので、学生の期間が終了していてもなかなか社会人になる自覚が芽生えにくいものです。今後社会人として働いていく覚悟や自覚があるのか、それを知るうえでもこの質問は重要な意味を持っています。

第二新卒や既卒だからこそ、その答えが重視されると言っても過言ではありません。面接対策をするなら、学生と社会人の違いについてしっかりとあなたなりの回答ができるよう準備しておく必要がありますよ。

第二新卒の就活に不安がある人は、下記の記事を確認してみましょう。第二新卒の就活は、戦略的に進めることが攻略のカギです。
「第二新卒はやばい」の真相は? 経験談付きで実態を調査!

既卒就活ってどこか不安になりますよね。そんなときは、既卒経験者が教える必勝法を確認しましょう。どのように就活が進むのかもイメージすることができますよ。
既卒就活は新卒より不利? 経験者が語る選考の実態と必勝法

②違いを知ることで希望のキャリアを見つけやすくなるから

学生と社会人の違いを知ることは、入社後の働き方にも影響します。改めて学生と社会人の違いを考え、あなたなりの答えを見つけることで、「どんな自覚を持って働くべきなのか」という意識が生まれるからです。

どのように向き合い、どんな価値観を持って働いていくのかを理解することで、仕事に対する姿勢も変わりますよ。仕事をするうえでの方向性がわかれば目標を持って働くことができるようになるため、希望のキャリアが見つけやすくなるでしょう。

社会人がどのようにして、希望のキャリアを見つけたのかは下記の記事から確認できます。自分のキャリアを迷っているという人は、社会人のみんなが取り組んだ方法を真似してみましょう。
自分に向いてる仕事の探し方12選|体験談で学ぶ自己理解のプロセス

学生に聞いた! 学生と社会人の違いを知るとキャリアにどんな変化がある?

R・N
R・N
4年生大学/理系学部
理想の職場環境が見つかった!

私は、学生と社会人の勉強に対する違いを考えることで、「どんな環境で働きたいか」が明確になりました。社会人になってからは、勉強をするのになかなか時間が取れなくなり、勉強をする方法も自分で見つけなくてはなりません。一方で、学生時代は勉強する時間がたっぷりとあり、大学に通えば教授から自然と知識を学べるのです。

事実、大学での学んだことに強い関心を持ち、志望する業界を決めたという友人も多くいました。私も、社会人になってからも学び続けることで、キャリアの可能性をどんどんと広げていきたいと思っています。そのため、資格取得制度やeラーニングなどがあるなど、学ぶ場所や材料を提供してくれる会社が良いなと思うようになりました。

D・T
D・T
千葉大学/法政経学部
違いを上手く結びつけることで身を置くべき場所がわかった!

学生と社会人の違いを考える際に、下記の3つの視点で考えることで、キャリアプランの形成に役立てていました。その3つとは、「社会人になっても意識したいこと」、「学生である自分の強み」、「社会人としてその強みが活かせるのかどうか」です。

私の場合、「学生時代の強みを、社会人という立場に変わってからも活かすことができるのか」、「その強みを活かせる場所はどこなのか」と考えることで、自分が選ぶべきキャリアが見えてきました。

どのような経験を積むと、企業に貢献して自分の理想も叶えられるのかを考えてみると良いと思います。

学生と社会人の違いを聞くのはなぜ? 企業が知りたい3つのこと

学生と社会人の違いを聞くのはなぜ?

面接で学生と社会人の違いを聞かれるのには、仕事への向き合い方を知るため、社会人になる自覚があるのかどうかを知るためなど、理由があります。

ここからは、企業が面接で学生と社会人の違いを聞く理由について解説していきます。ただ一般論を伝えるだけになってしまったり、面接官の意図とずれた的外れな回答をしてしまわないよう、ここからの内容もしっかりチェックしておきましょうね。

採用担当に聞く! 学生と社会人の違いを質問する意図とは

キャリアステージ編集部

人事採用経験のある方に質問です! 面接で「学生と社会人の違いを教えてください」と聞くのはなぜだと考えますか?

K・U 名古屋学院大学

学生から社会人になるという覚悟がどれくらいあるのか、確認の意味も込めて質問しているのだと思います。

仕事への向き合い方

企業が学生と社会人の違いに関する質問をとおして知りたいのは、あなたが仕事にどう向き合っていくのかです。

あなたの仕事に対する価値観を知り、入社後にはどんな活躍が期待できるのかを見極める意図がありますよ。単に生活をするために働くのか、自分を成長させるために働くのか、あなたの仕事に対する価値観を面接官にアピールすることが大切です

社会人になる自覚

学生と社会人の違いをどうとらえているのかを聞くことで、あなたに社会人になる自覚があるかどうかを確かめる意図もあるでしょう。

「社会人になる自覚がないのではないか」「学生気分から切り替わっていないのではないか」、そんな不安を解消するために、この質問をするのです

ただ学生と社会人の違いについての一般論を答えるのではなく、きちんと社会人になる自覚があることをアピールするための回答を準備する必要があると覚えておきましょう。

正直、社会人になりたくない……と考えている人もいるかもしれません。もし自分の進路に悩んでいる場合は、同じ悩みを抱えた先輩たちの体験談から進むべき進路を判断しましょう。
就職したくない|同じ悩みを抱えた先輩たちと考える「進路」の選び方

仕事への意欲

学生と社会人の違いについての回答から、仕事に対してどれくらい意欲があるのかを知ることができます。

たとえば「稼げるお金の額が違います」と回答した場合、「待遇をモチベーションにやる気を持って働いてくれそうだな」と評価する企業も一定数存在しますが、「自分の利益のことしか考えていないのかな」などと、ネガティブに受け取る企業もあるでしょう。面接で答える以上はあなたの魅力をアピールできるような返答をする必要があるため、何を答えるかは慎重に見極めるようにしてください

仕事への意欲がなくなっていくと、仕事に対する責任感も薄れていくことがあります。そんなときに社会人たちがどうやって気持ちを持ち直したか、下記の記事から確認してくださいね。やる気のない状態では、思わぬミスを起こしてしまうかもしれません。
仕事がどうでもいいと感じたら|社会人に気持ちの持ち直し方を聞いた

記事を読んでいる人のなかには、社会人として働く魅力がわからないという人もいるかもしれません。そんなときは、下記の記事から社会人が仕事でやりがいを感じた瞬間を確認してみましょう。「働くって悪くない」と思えるかもしれませんよ。
やりがいとは|みんなの体験談をヒントに導く「やりがいの見つけ方」

選考で聞かれる「学生と社会人の違い」は価値観を伝えてマッチ度をアピール! 

面接で学生と社会人の違いを聞かれた時、ただ一般論を答えるのではアピールにはなりません。大切なのは、まずあなたの価値観を掘り下げて考えることです。そのうえで、価値観が企業にマッチするかどうかを見極めてください。

どんなに意欲がありしっかりとした価値観を持っていたとしても、それが企業のもとめる人物像とかみ合っていなければ採用へ駒を進めることは難しいでしょう。だからこそ、実際に選考を通過した学生たちの回答例を見て、志望業界に合った回答をできるようにしてみてくださいね。

就活生は「学生と社会人の違い」を問われてどう回答した?

キャリアステージ編集部

面接において、学生と社会人の違いは何だと答えましたか?

R・N 4年生大学

私は「学びを得る方法に違いがある」と答えました。学生時代は、幅広い知見を得るための場が多く提供され、また、それらを学ぶための時間もたっぷりあります。一方で、社会人となれば、自主的に学ぶ場所に出向かないといけないため、そこが違いだと考えていました。

Y・A 4年制大学

「守られている立場から、守る立場になることが違いだと思います」と答えました。学生までは大学や組織の中で大人に守られていますが、社会人になると自分の家庭を守ったり、ミスをしても許されないことが増えると思います。

M・N 4年制大学

私は「時間」に違いがあると答えました。社会人になると学生の頃と比べて時間の自由度が下がるため、いかに効率的に物事を進められるかが必要になってくると思います。

この伝え方は合ってる……? 学生と社会人の違いを答えるときに就活生が困ったこと

実際の回答例を確認することで、面接で伝えるべき学生と社会人の違いがわかるでしょう。しかし、回答例を作成するまでにはいくつかの困難もあったようです。回答の作り方やわかりやすい伝え方など、どんな場面で就活生がつまずいたかを確認して、事前に対策をしておきましょう。

キャリアステージ編集部

学生と社会人の違いを伝えるうえで、やっておくべきだったと後悔したことはありますか?

R・N 4年生大学

「弊社で社会人として働くうえで、学生時代のスタンスを崩したくないと思いますか?」と聞かれたことがあります。学びに対する貪欲な姿勢を保っていきたいと話したのですが、「具体的には?」と深掘りをされて焦ってしまいました。実際には、英語力のスキルアップをしたいと、何とか答えることができました。ただし、深掘りされても答えられるように、エピソードまで用意しておくべきだったなと反省です。

D・T 千葉大学

「学生と社会人で異なることはなんですか?」と聞かれて困り、咄嗟に責任の有無と答えてしまったことがあります。しかし、学生でもアルバイトなどを始め責任を持って取り組んでいることもあるため失敗したと思いました。その後は、自分の中で「社会人になったら何を変えたいのか」という質問に置き換えて、ポジティブに回答するようにしました。

H・T 4年制大学

学生と社会人の違いとして、「社会人は学ぶだけでなく、そこから会社のために利益をもたらす必要がある」という点が抜けていたため、そこを初めから考えられていたら良かったなと思いました。

4ステップで作る! 「学生と社会人の違い」の回答作成術

学生と社会人の違いについての回答を魅力的にするには、あなただけの回答を作ることが大切です。自分の価値観を形成したのは何か、どんな経験によるものかを考えながら回答を作りましょう。

ここからは、あなただけが答えることのできる「学生と社会人の違い」の回答の作り方について解説していきます。

①10の共通項目から学生と社会人の一般的な違いを洗い出す

もしパッと思い浮かぶ学生と社会人の違いがない場合は、「代表的な違いを一挙解説! 10の学生と社会人の違い」で解説している10個の違いから考えてみましょう。違いについて心から納得でき、アピールにつなげられると思うものをピックアップしてみてくださいね。

すでに学生と社会人の違いについての答えがあるなら、それがみなさんだけにしかできない、独自の回答になります。みなさんの中にある学生と社会人の違いをベースにここからのステップの手順で回答を作ってみましょう。

②挙げた要素から自分なりの「学生像」と「社会人像」を固める

学生と社会人の違いについてピックアップしたら、次はそれをもとにあなたなりの「学生像」と「社会人像」のイメージを固めてみましょう。「自分の学生時代はどのように過ごしていたか」「今後はどのような社会人になりたいか」、この2つを学生と社会人の違いをもとに考えてみてください。

あわせて、エピソードを踏まえて伝えることであなただけのオリジナリティのある回答をすることができます。そのきっかけとなる体験や、今のあなたの考え方を形作る原因になった経験がないかを考えてみてください。

第二新卒就活の場合、前職で大きな失敗体験や成功体験、もしくは仕事をするうえで日頃から心掛けていたことはなかったかを考えてみると良いですよ。

③固めたイメージから「学生と社会人の違い」を一言にまとめる

みなさんが考える「学生像と社会人像」を形成したエピソードを明らかにできたら、学生と社会人像の違いを一言でまとめてみましょう。面接で回答をする際、結論ファーストで答える必要があるため、簡潔さが重要だからです。

一言でまとめるには、言及したい違いとエピソードの要約をしましょう。「飲食店のアルバイトでクレーム対応をした経験から、社会人と学生の違いは責任の重さにあると感じました」といったような要領です

どんな経験から、何の違いを感じたのかがわかりやすいように、一文でまとめられるようにしましょう。

④企業が大切にしている考えと大きなズレがないかリサーチする

答える内容の大枠が決まったら、最後にその回答が志望する企業にマッチするものなのかどうかを考えてみましょう。自分が理想としている社会人像のイメージ通りに働くことができる企業か、回答の中に企業にマッチしない点はないかを考えることが必要です。

たとえば人間関係について言及するとき、「多くの人とのかかわりを大切にし、積極的なコミュニケーションをとりながらみんなで協力して仕事ができる社会人になりたい」と答えたものの、企業風土が個人主義の場合、それを叶えることはできませんよね。

もしあなたが大切にしたい価値観と企業の間にズレがあった場合、面接官もすんなりとあなたを採用するわけにはいかなくなります。そればかりか、入社後にあなたの希望通りの働き方ができないかもしれません。質問への回答を準備しつつ、自分の価値観が企業としっかりマッチしているかどうかを検討してみましょう

企業の方向性とズレがないか調べるときには、この記事も併せて参考にしてみてください。就活の先輩たちに、効率的に企業理解を深められる企業分析の方法を聞いてみました。
企業分析の4つの極意|経験者に聞く効果的なやり方と活用方法

自分の価値観を最大限にアピール! 学生と社会人の違いを伝える3つの極意

学生と社会人の違いを伝える3つの極意

学生と社会人の違いは、ただ一般論を答えるための設問ではありません。自分の価値観を伝え、仕事に対しての向き合い方を知ってもらうことができる重要なアピールのための質問ととらえましょう。

そう考えると、この質問は価値観を伝えるうえでは重要なものです。ここからは、より効果的にあなたの価値観をアピールできる答え方の極意について解説していきます。

①伝える違いは1つに絞る 

まず第一に、学生と社会人の違いとして答えるものは1つに絞りましょう。何個も伝えてしまうと、回答の主旨がぶれてしまい、あなたが本当に押し出したい魅力が伝わりにくくなってしまいます。

もし伝えたいものが複数ある場合は、志望企業にもっともマッチした回答ができそうなものや、添えるエピソードが魅力的なものを選びましょう

②仕事に関係する違いを選ぶ 

面接での受け答えである以上、あなたが志望企業で働いている姿をよりイメージしてもらえるような回答をする必要があります。そのため、仕事に関する違いを伝えるようにしましょう。

たとえば、「学生と比べて休日の日数が減る」などの返答をしてしまうと、それがあなたの価値観であったとしてもマイナスなイメージになりかねません。意欲がないと判断されてしまう可能性もありますよ。

仕事に関係する違いにするためには、仕事への意欲が伝わるような言い換えをする必要があります。「自由に使える時間が減るな……」と思った場合は、「限られた時間のなかでスピード感を意識した仕事をする必要がある」などに言い換えるのがおすすめです。

③違いについて考えるきっかけになったエピソードを添える

最後に、社会人と学生の違いを自覚した瞬間のエピソードも話しましょう。表面上の回答にならないように、自分だけの経験を話すことが必要です。実際にエピソードを添えるには、社会人とかかわった経験を振り返ってみることが良いでしょう

たとえば、アルバイトやインターン、説明会などが挙げられます。そのなかで、「社会人って凄いな」と感じた瞬間を書き出してください。なぜそう感じたのかも合わせて明確にし、社会人になることへの覚悟を表しましょう。

「アルバイトで、私のミスを代わりに謝罪してくれたことで、社会人と学生の違いを感じた」のであれば、なぜ代わりに謝罪をしてくれたのかを考えることが必要です。「最終的な責任を背負うのが社会人で、学生は指示を受ける立場であるから」など、エピソードから学生と社会人の違いを伝えることができれば根拠のある回答にできますよ。

例文付きで解説! 面接で学生と社会人の違いを伝えるコツ

学生と社会人の違いについて答える時、大切なのはみなさんの立場に合わせた、自分にしかできない回答をすることです。新卒、既卒、第二新卒とそれぞれの立場にあわせた答え方のコツがありますよ。

ここからは、学生と社会人の違いについての回答のコツについて、例文をもとに解説していきます。

新卒|責任の重さをふまえる

新卒の回答では、学生から社会人に変化することへの覚悟を伝えるようにしましょう。社会人は社会に対して役割を果たす存在であるため、背負うべき責任も重くなっていきます。だからこそ、社会人になるうえでの自覚を伝えられると好印象ですよ。

新卒の答え方例

アルバイト経験をとおして、社会人と学生との違いは「行動に対する責任の重さ」にあると感じました。

私は、大学2年生から現在に至るまで飲食店のアルバイトをしています。そのなかで、接客時の連係不足でオーダーミスを起こしてしまい、お客様からお叱りを受けたことがありました。その際、私はお客様に謝罪をするように指示を受け、店長からは「次から気を付けてね」と言われたのです。

しかし、バイトリーダーに関しては、「指導をするなかで足りないところがなかったか、業務中にミスを防げるような指示をしたか、きちんと考えてほしい」と指摘を受けていました。それを見て、社会人になると責任を負う範囲が広くなるため、一つひとつの行動に対して意図を持たなければならないのだなと感じました。

社会人になってからは、自分の行動がどれくらいの人に影響を与えるのかを考え、慎重に行動していきたいと思いました。

学生時代のアルバイト経験から感じた社会人の違いを上手に表現できていますね。自分の行動にも少なからず原因があって失敗をしてしまったからこそ、社会人になってからは同じミスを起こさないようにしたいという覚悟が伝わってきます

就活生に聞いた! 学生と社会人の違いを面接で伝えるときのコツ

R・N
R・N
4年生大学/理系学部
面接の場で答える内容として正しいかを考える

学生と社会人の違いを聞かれて正直に答えすぎるのは禁物で、少しでも良い印象になるような言い回しを工夫することが必要だと思います。回答を作り終えたら、その回答で印象が悪くならないかを考えてみることがおすすめです。

学生と社会人の違いとして面接で述べる回答も、自己PRの一つになります。だからこそ、企業への入社意欲に欠けるような印象になるものは避けた方が良いでしょう。たとえば、学生と社会人の違いとしてよく挙がるのは「時間」だと思います。そこで、「趣味に使う時間が減ってしまうのが大きな違いです」などと述べると、仕事に対して後ろ向きなのかな? と感じられてしまうかもしれません。

Y・A
Y・A
4年制大学/文理融合学部
「責任の重さ」が違うことを前提に回答するのがベスト

「学生と社会人の違い」を聞かれた際に気をつけるべきことは、表面上の回答にならないようにすることです。たとえば、「社会人になるとお金が稼げるようになる」のような回答は良くないと思います。

学生は誰もが社会人を経験したことがないからこそ、あまり差はつきにくいとは思いますが、「社会人になることで責任が増えるからこそ、どう行動したら良いか」といった事実と、それに対する自分の考えを伝えるところまで意識することで、上手くアピールできると思います。

既卒|既卒になった理由をふまえる

既卒の回答では、既卒となった理由をふまえた回答をするのが効果的です。「既卒になったのには何か問題があるのでは」という企業の不安を解消しつつ、社会人としての自覚が持てていることをアピールすることができますよ。

どうして既卒になったのかはどの企業であっても気になるところです。既卒になった経緯をふまえ、それを活かした回答ができれば、企業にマイナスな印象を残すことを防げます。

既卒の答え方例

学生と社会人の違いについて、私は時間の使い方が挙げられると考えています。

私は大学4年生の頃、アルバイトに没頭してしまい就活に集中できず、既卒になりました。今では「バイトと就活を両立できるだろう」という気持ちがあり、しっかりと時間の管理をしていなかったことに原因があると反省しています。

社会人になれば、時間管理がうまくできずに仕事が終わりませんでした、とは言えません。既卒となった経験を経て、それを痛感いたしました。今後は物事の優先順位をしっかりと決め、限られた時間の中で着実に仕事をこなせる社会人になりたいと考えています。

既卒になった理由への反省点を入社後に活かすことを絡めながら、時間の使い方の違いを効果的に説明することができています。学生と社会人の違いから既卒に対する不安の解消、意欲のアピールにつなげている良い例文ですね。

既卒就活経験者に聞く! 学生と社会人の違いを面接で伝えるときのコツ

N・I
N・I
東北大学大学院/工学研究科
社会人としての責任をどれだけ自分事として捉えられているか

責任の重さが異なる点を、強調して回答するべきだと思います。学生の本分は勉強であるため、アルバイトなどは勉学に支障がない程度で、指示内容を守りながら業務をして給料を得られる場合が多いです。

しかし社会人では所属企業の一員として、自らの仕事をこなすだけでなく、向上心を持ち業務内容や職場環境を自主的に改善していく義務が生じます。「義務を自分から広げようとする意志」や「与えられた仕事を全うしようとする責任」があるかどうかが、社会人として求められるものだと感じます。

第二新卒|これまでの仕事経験をふまえる

第二新卒が面接を受けるうえで大切なのは、前職の経験をふまえた回答をすることです。「前職ではどんな働き方をしていたのか」「それをふまえて今後はどのような働き方をしたいのか」、それをしっかりと伝えることが、あなただけの回答をするカギになります。

これまでの経験を振り返り、今の価値観を形作る経験や、退職の決断にいたった理由をふまえて伝えることができれば、あなたなりの説得力ある回答ができますよ。

第二新卒の答え方例

私は、学生と社会人の違いを責任の重さととらえています。学生と社会人では、与えられる仕事の大きさや、かかわれる物事の重大さが変わります。私は自分の力で社会をもっと良くしたい思いから、若手であっても大きな裁量を与えていただけるような企業で働きたいと考えています。

私は「自分の力で社会を良くしたい」という思いを叶えるため大手企業に入社いたしましたが、実際には与えてもらえる仕事には限りがあり、希望の実現に向けてはかなりの時間がかかることを学びました。また、与えられる日々の業務の一つひとつが社会を良くすることにつながることもわかりました。

今後は、日々の業務を着実におこない、自分のできる限りで社会にプラスの影響を与えたいです。また、できる業務の範囲を少しずつ広げられるよう努力していきます。

第二新卒で転職することになった理由をふまえ、入社後に希望を叶えながら働いていきたい意思をしっかりと伝えることができています。実際に自分が感じた学生と社会人の違いから、仕事に対する熱意もアピールできており、面接官にも好印象を残しやすいでしょう

第二新卒転職の経験者が伝授! 学生と社会人の違いを面接で伝えるときのコツ

D・M
D・M
成城大学/経済学部
社会人として働くことの覚悟がいかにあるかを伝えよう

学生と社会人の違いの回答から、主体性や継続性を伝えることが大事なのではないでしょうか。入社後は、「自ら仕事をつかみにいけるか」、「成果を出し続けるために努力ができるか」という点が見られているからです。

学生時代のアルバイトは、正直なところ指示通り動いていれば良く、辞めようと思えば社会人よりは簡単に辞めることができました。しかし、その感覚でいると痛い目を見るので、上記の2点はかなり気をつけるべきだと思います。

学生と社会人の違いを知ると視座を高められる! ほかの就活生と差を付けて選考突破

ここまで、学生と社会人の違いや面接で聞かれた際の答え方、回答を作るコツなどについて解説してきました。学生と社会人の違いは、あなたの仕事への向き合い方や意欲をアピールするための重要な項目です。いかに熱意をアピールできるかが回答のカギになると覚えておきましょう。

このようにして学生と社会人の違いを考えることで、社会人目線で物事を考えられるようになります。企業に所属して働く準備や覚悟ができているとアピールすることでほかの就活生と差を付け、内定をつかみにいきましょう。

編集責任者 伊東 美奈

キャリアステージを運営するHR team(旧リアステージ)に新卒入社。キャリアアドバイザーとして1,500名以上の就活生を支援する傍ら、長期インターンサービスの立ち上げや人材開発業務を担当。マーケティング事業に異動後、理系学生の就活支援メディア「Digmedia」の編集長・エントリーシート共有プラットフォーム「イールック」の運営責任者を務める プロフィールをみる