営業が辛い…営業経験者のリアルな本音から読み解く「乗り越え方」

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営業が辛いのはあなただけ? 立場が同じ先輩たちの体験談を聞き悩みを解消しよう

「ノルマのことを考えるだけで気分が落ち込む」「顧客からの電話にうんざり……」
上記のように営業の業務が辛くて、このまま働き続けるべきか悩んでいる人はいないでしょうか。

社外とのコミュニケーションが多い営業は、ストレスを感じることもある職種です。常にノルマが付いてまわり、いつもどこか不安な気持ちを抱えながら働いている人も多いでしょう。

営業が辛いときは、理由を明確にすることが大切です。なぜ営業の仕事が辛く感じるのか、自分が納得できる理由を見つけられたら、適切な解決策もおのずと見えてきます。

この記事では、営業が辛いと感じている先輩たちのエピソードも豊富に紹介します。同じように悩んだ経験のある先輩たちが乗り越えた方法などを聞いて、いまよりも少しだけ前向きに働けるように一緒に次のステップを考えていきましょう。

次の記事では、営業に限らず、仕事が辛いと感じている人の声を紹介しています。こちらも読んで、どんな職に向いているか、判断材料のひとつとしてみてくださいね。
仕事が辛いときみんなはどうした? 経験談から知る対処法3ステップ

みんなはこんな悩みを抱えていた! 「営業が辛い」と感じる主な5つの理由

営業が辛いと感じているのであれば、同じような悩みを持つ人の話を聞くことから始めてみましょう。たとえば、飛び込み営業やテレアポをする日々に疲れたなど、同じ気持ちでいる人の話を聞くだけで、自分だけが辛いわけではないことに気付けます。

また、営業が辛いと思っている人の話を参考にすれば、自分が辛い気持ちになっている理由を具体的にできる可能性があります。辛い原因が明確になるほど、より自分に適した解決策を見つけられるようになるため、まずは先輩たちの話からヒントを得てみてくださいね。

就活生パネリストが実際に感じた「営業の辛さ」

R・K
R・K
駒澤大学/グローバルメディアスタディーズ学部
転職して感じた新規営業の辛さ

ルート営業の経験があるのですが、決められた担当の営業先に行くという内容であり、これまで先輩社員が築いてくれた関係性から営業をすれば良かったので、営業先での関係性構築に難しさを感じたり、辛さを感じたりすることはありませんでした。

しかし転職した際に新規営業へと内容が変わり、営業の辛さを感じました。新規営業は、先方がサービスを欲しているのかわからない中で、先方の状況を把握しながら、自分が売りたいサービスを提案しなければなりません。そのため、無下にあしらわれたりすることもありました。営業の難易度が格段にあがり辛いと感じることが多くなりました。

S・K
S・K
4年制大学/文系学部
成績重視であるからこその辛さがあった

営業をしていて辛かった点はいくつかありますが、特に辛かったのは2点です。1つ目はお客様と会社の板挟みになることでした。個人的にお客様の目線やペースで話を進めていきたいと思っているのですが、部署の業績が悪いとどうしても上司から今月中に話をまとめるようにと指示が下りてきます。

お客様の事情も会社の状況も理解しているため、気持ちが板挟みになってしまい、割り切れるようになるまでかなりストレスが大きかったです。

2つ目は自分の成績不調がチームメンバーに負担をかけてしまうことです。目標は個人ごとに設定されている形でしたが、やはり部署での目標やチームでの目標というものがあり、未達の人がいるとほかのメンバーでカバーしないといけなくなります。

自分の不調を、しっかり成果を上げているメンバーがさらに頑張ることでカバーしてくれる状況になってしまったときは、肩身が狭く申し訳ない気持ちでいっぱいでした。この申し訳なさは営業職をしている間ずっとなくなることはなかったです。

D・M
D・M
成城大学/経済学部
契約が取れない=営業として仕事をしていないと考えてしまう辛さ

注文住宅営業と飛び込み営業を前職で経験しました。注文住宅営業は、なかなか成果に結びつかないことがきつかったです。営業職の同期が30名ほどいましたが、私は初契約を取るのが本当に最後の方でした。

もちろん都心部の難易度がより高いエリアを担当していたので、地方より契約を取りにくいのはわかっていたものの、成果が出ないのは営業として仕事をしていないに等しいと言われても仕方がない状況でもあったので、新卒のときはとても辛かったです。

ここからは、 「営業が辛い」と感じる代表的な5つの理由についても紹介します。自分に当てはまるものがないか確認しながら読み進めてみてくださいね。

①ノルマに追われる生活をしたくない

常にノルマのことを考えながら仕事をするのは、営業ならではの辛いところですよね。たとえ一度はノルマを達成できても、また次の目標が立てられると思うだけで、なかなか心が休まりません。

また、契約寸前まで持ち込んだ案件が白紙に戻るといった事態に陥ると、一気にノルマを達成できない不安にかられてしまうこともあるでしょう。成績が伸び悩んでいると、どこか会社の居心地も悪く感じてしまいます。

ノルマに追われていると「もう仕事を辞めたい」と悩むこともあるかもしれません。こちらの記事では、仕事を辞めたいと感じたときの対処法を経験者の体験談とあわせて解説しています。ぜひチェックしてみてくださいね。
仕事を辞めたい時の対処法・判断基準は? 経験者が悩みにアドバイス

②飛び込み営業やテレアポをしたくない

アポイントなしで訪問する飛び込み営業は、相手先から嫌がられることが多く、避けたいと思う人も多いでしょう。

無視されたり、怒られたりすることがあれば、気持ちが落ち込んでしまいますよね。いくらがんばって1日中飛び込みをしても、成果が出ないときもあるでしょう

また、テレアポでは、顔が見えない分、強い語気で話されることも。辛くても電話を続ける必要があり、気持ちを休める時間がなくなってしまいます。

飛び込み営業やテレアポが上手くいかない人の中には「この仕事は自分に合わないのでは」と感じる人もいるでしょう。こちらの記事では、仕事が合わないと感じたときに、転職すべきかの判断基準について解説しています。
仕事が合わない…転職すべき? 経験者に聞く見極め方と悩みの解消法

③コミュニケーションが得意ではない

毎日のように顧客と話をしている中で、「実は私ってコミュニケーションが得意ではないのかな」と悩んでしまうこともあるでしょう。「苦手なのでは」と考え始めると、商談だけでなく、雑談すら苦手意識を持ってしまうことも。

営業では、苦手な人とかかわらなくてはいけないケースがあります。コミュニケーションが得意でないと、苦手な人に会う予定の日は気持ちが落ち込み、会社へ行くこと自体が辛くなってしまうかもしれません。

うまく相手に提案ができなかったり、思いが伝わらなかったりすると、「仕事がめんどくさい」と感じることも。誰しも一度は持ったことのある感情ではないでしょうか。こちらの記事では「仕事がめんどくさい」と感じる背景や気持ちの切り替え方について解説しているので参考にしてみてくださいね。
仕事めんどくさい…みんなの体験談から紐解く「気持ちの切り替え方」

④商材に自信を持てない

販売を任された商材に自信が持てないと、営業活動自体に嫌気がさしてしまいますよね。たとえば、入社当時は商材に魅力を感じていても、内容や仕組みを深く知っていく中で、他社の方が優れていると思ってしまうケースも少なくありません。

商材を好きになれないままでは、プレゼンテーションにも力が入りません。とはいえ、売り続けなければノルマを達成できないため、毎日が苦しく感じてしまいます。

⑤電話対応をしたくない

顧客からの電話が鳴るたびに、新しい問題が発生したのではと不安な気持ちになります。また、ハキハキとした声で電話に出る必要もあり、毎回気持ちを整えるのも大変ですよね。

ほか、退勤間際に電話連絡がくるなど、自分でスケジュールをコントロールできないときもあるでしょう。休日に社用携帯の通知が鳴るようなことがあれば、楽しい気持ちが一気に冷めてしまいます。

あなたはどんな営業職? 営業タイプ別の「辛さ」とは

営業職に共通する「辛さ」とタイプ別の「辛さ」の画像

営業といっても、タイプにより仕事相手や営業方法などが変わります。辛い部分も、タイプによって異なる部分があるため、今回は個人営業、反響営業、ルート営業、法人営業を経験している経験者にそれぞれ話を聞いてみました。

営業タイプ別の体験談に耳を傾けて、より自分の状況に近いエピソードを参考にしてみましょう。

また、自分とは違うタイプの営業が辛いと思っているのかをチェックしてみることもおすすめします。ほかのタイプで働けば、いまの辛い気持ちを解決できるかもしれません。

法人営業

法人営業とは、株式会社などの法人を相手に営業をする職種です。顧客の抱えている課題が大きい反面、解決をしたときの喜びが大きいのが特徴です。

法人を相手にしていると、業務のスピードを求められることもあり、他部署に無理な協力依頼をしなければならないこともあるでしょう

ほか、契約を取るために、大規模なプレゼンテーションをおこなうことも。法人営業は個人営業などと比べて取引金額が大きい分、顧客からの期待値も高いというわけです。準備をしたのにも関わらず契約ができないときや、自信を持って商材をアピールすることができないときには、営業が向いていないとすら思ってしまいます。

R・O
R・O
東海学園大学/スポーツ健康科学部
ミスの許されないプレッシャーがある

法人様向けの営業をおこなっていた際の辛かったことは、1件1件の規模が大きく、ミスが許されないプレッシャーがあったことです。広告営業だったので、費用対効果の面など、売ったあとのお付き合いも大切になるため、相手方の社長や代表にいかに気に入ってもらえるかも重要で、とにかく精神的な疲労が大きかったです。

その一方で、普通に生活していれば、かかわらないような職種の方や立場の方と対等にお話ができる経験は広告営業ならではの良さだったと思います。ビジネスではありますが、「経営者になるとこんなことがあるよ」などのお話などもうかがえ、自分一人では学ぶことのできない、たくさんのことを学べました。

S・K
S・K
4年制大学/文系学部
どんな相手とも上手くやらなければならない難しさがあった

法人営業で難しいと感じたのは、担当者の方によって熱量が全然違うことでした。個人のお客様と違って良くも悪くもビジネスなので、会社のためを思って凄まじい熱量で対応してくれる担当者の方もいれば、適当に対応する方もいらっしゃいます。

重要な案件で、担当者の方が後者のタイプだとスケジュールや成約までの流れを作ることが難しく大変苦戦しました。反面良かったところで言うと、先ほどの内容と重なりますが、ビジネスとして対応をしてくれるため、基本的には夜遅くの対応や常識の範囲を超えるような要望に出会うことは少なかったように思います。会社と会社のお付き合いなので、その辺りの線引きや距離の取り方はうまく調整できるように思います。

個人営業

個人営業とは、個人をターゲットとして営業をする職種です。保険などの個人向けサービスや、光回線のような一般家庭で使う商材の販売も、個人営業に含まれます。

個人を相手にする性質上、休みが不規則になり、安定したプライベートの時間を確保しにくい仕事です。顧客のスケジュールに合わせて、定時後に訪問するケースも珍しくありません。さらに、個人プレーとなることが多いため、ノルマへの責任も自分自身に降りかかってしまうことが多く、プレッシャーが続く辛さがあります

ノルマ達成に向けて飛び込み営業をしなければならないことも。とはいえ、個人の問題をダイレクトに解決できるため、直接感謝の言葉をもらいやすく、やりがいを感じられる瞬間も多い仕事です。

D・M
D・M
成城大学/経済学部
個人営業の難しさであり面白いところは「短時間での関係構築」

個人営業は決裁者との距離が近く、大げさに言えば3秒で決着がつく可能性がある世界です。そのため第一印象は非常に重要です。

法人営業は決裁者まで何度か各レイヤーを通じて打ち合わせをするので、初回であまり好印象ではなくても、商材が良ければ通してもらえることもあります。一方で個人営業は決着が早いため、飛び込みであれば商材にもよりますが、30分で契約という流れになることも。30分でラポールを構築する。ここが個人営業の面白いところで難しいところです。

ルート営業

ルート営業とは、すでに会社と取引をしている顧客に対し、既存商品のリニューアルや新サービスの提案などをおこなう職種です。顧客を相手にするため、商談がスムーズなところに働きやすさを感じる人もいるでしょう。

ルート営業で仕事を獲得するには、顧客との信頼性の構築・維持が大切です。顧客からの信頼を失うと、新しい仕事をもらえなくなる可能性があるため注意しなければなりません。

また、ルート営業である以上、たとえ苦手な人であっても良好で深い関係性を長期間にわたって築く必要があるため、気疲れしてしまうこともあるでしょう

D・M
D・M
成城大学/経済学部
やりがいを感じにくいという辛さがある

自身の話ではない友人の話にはなりますが、ルート営業は「楽だけれど、やりがいを感じない」という辛さがあるとよく聞きます。

関係性構築が大変なお客様は実際いますが、失礼ないようにしっかり挨拶をしたり、根気強く話を聞くことができれば意外と大丈夫、と言ってました。

ただ、ほかの営業に比べて営業力は付きづらく、給与にもあまり反映されるわけではないとのことでした。友人の聞いた事実からすると「営業は好きだけれど数字に追われるのは苦手な人」や「かかわる営業先を限定して、その人たちと深い関係を築きたいと考えている人」に向いているのではないかと思います。

R・K
R・K
駒澤大学/グローバルメディアスタディーズ学部
業務が円滑に進めやすい反面で関係構築の難しさもある

ルート営業と新規営業の両方を経験して感じたことですが、ルート営業は自分や前の担当者がある程度の関係性を構築しているため、常に気を張る必要がない点が良かったことと感じます。

すでに関係性があれば、クライアントの内情や情報をある程度把握できますし、社内の内情も理解している方が多いため、業務が円滑に進められやすいと思います。その一方で、信頼関係を自分自身で構築する必要があるため、配慮が必要な場面もあると思います。

反響営業

反響営業は、顧客からの問い合わせを受け、悩みに適した商品やサービスを提案する仕事です。基本的に飛び込み営業やテレアポなどはおこなわず、見込み客とのみ商談を進められます。

契約をもらうためには、常に知識やスキルをアップデートしなければならないでしょう。また、反響数に成績が左右されるにもかかわらず、ノルマをこなさなければならないため、成約率の高さを上司から求められることもあり、ほかの営業タイプと同様に、重圧を感じながら仕事をするときもあります

D・M
D・M
成城大学/経済学部
他社との差別化や期待値を超えた提案をすることが難しかった

私の場合は、注文住宅営業で住宅展示場に来られたお客様を接客します。反響営業なのでラッキーパンチがいくつかあります。自分から取りに行かなくてもお客様が自己完結で選んでくれるパターンは非常にありがたいと感じました。

また気さくな方や好奇心旺盛な方だと前のめりで聞いてくれることもあるので話しやすかったという印象があります。一方で、「差別化」という点で他社営業がやっていないことをしたり、期待値を超えることができないと難しい世界でした。

営業が辛い状況は解決できる! 乗り越えた先輩たちの話を聞いてみよう

営業が辛いと感じているのであれば、乗り越えた先輩たちの体験談を聞いてみましょう。実際に辛さを乗り越えたリアルな方法を知れば、問題解決の糸口になるかもしれません。

営業の辛さを「体力的な辛さ」「精神的な辛さ」にわけ、それぞれを乗り越えた先輩たちのエピソードを紹介します。ぜひ自分の状況と照らし合わせながら、参考にしてみてくださいね。

体力的な辛さ|乗り越えたみんなの体験談

毎日のように外出し、顧客のもとへ飛び回る営業は、体力的な辛さがありますよね。顧客の要望に早く応えるため、残業しなければならないときもあるでしょう。

体力的に辛い状態を乗り越えるためには、なぜ大変なのかについての整理が大切です。内容によっては、少しの工夫や、周りからの手助けで解決できることもあります。

たとえば、毎日外へ出るのが辛い場合、週に一度は事務作業に集中する日を作るだけでも、メリハリがついて仕事がしやすくなります。実際に体力的な辛さを乗り越えた人の話を聞いて、自分にできることを実践してみてください。

就活生パネリストが感じた体力的な営業の辛さ

キャリアステージ編集部

体力的に辛いと感じたときに、それをどのように乗り越えたのかを教えてください!

S・K 4年制大学

コロナ禍以前は基本的に打ち合わせとなると対面が多かったので、お客様先に出向いたり、ご来社いただいて1時間ほどお話しすることが多かったです。外出する場合は移動時間も含めかなりの時間を必要とするため、ほかの業務との調整が難しく、季節によっては単純に移動自体が辛かったです。遠方のお客様のところに行く際は、通り道にあるほかのお客様にも声をかけ1日の中で効率的に回れるように意識したり、対応いただけそうなお客様についてはオンラインを提案するなど工夫をして改善を試みました。

D・M 成城大学

注文住宅は担当顧客の建築現場に出向いて、土地や建築中の建物の状況を確認して顧客に報告することも多くあり、車の移動時間がとにかく多かったです。毎日ではなかったので、別の用事で外に出る用があるときにまとめて現場を見に行ったりしました。また各業者や社内調整などで電話業務もかなりあったため、車内でスピーカーにして対応できるものは対応するという工夫をしていました。

T・S 拓殖大学

お客様とのリレーションを構築するためにも、基本的にお客様優先にしているため過密なスケジュールになることが多かったです。移動→商談の繰り返しだったのでいかにメールを工数少なく完結させるかを意識して、自分で抱えるボールの数を少なくしています。

体力を使う営業活動。一生懸命に頑張っていても、ときには「疲れた……」と思うときもあるでしょう。こちらの記事では、仕事に疲れたり、辞めたいと思った人の体験談を数多く紹介しています。チェックしてみてくださいね。
仕事辞めたい・疲れた20代へ|切り替えられた体験談と転職の進め方

精神的な辛さ|乗り越えたみんなの体験談

ノルマが常に付きまとう日常のなかで、精神的な辛さを感じてしまうときがあります。

理不尽な思いをすることも多く、顧客からの電話がくるだけで、ストレスを感じてしまう人も少なくありません。

とはいえ、精神的な辛さは、経験を重ねていくうちに解消できるときがあります。一つひとつの仕事を着実にこなせるようになれば、自信をもって働いていけるようになるでしょう。

たとえ商談に失敗したとしても、成長のための一歩と捉え「失敗した経験を次に活かせれば全く問題ない!」と割り切ることができれば、少し気持ちが楽になります。実際に辛い状況を乗り越えた人たちのエピソードを聞いて、未来の自分を想像してみてください。

就活生パネリストが感じた精神的な営業の辛さ

キャリアステージ編集部

精神的に辛いと感じたときに、それをどのように乗り越えたのかを教えてください!

S・K 4年制大学

目標をクリアすることが非常に大変で、日々何かに追われているような感覚がありました。初めの頃は、提案が失敗して断られる場面を夢に見て憂鬱な気持ちで出社することもありましたが、時間が経つにつれて、徐々にプレッシャーに慣れていきました。また、いくつか成功体験を得るうち、お客様からのお礼の言葉に嬉しさや達成感を感じるようになり、一時は辛くともすぐに気持ちを持ち直すことができるようになりました。

D・M 成城大学

私の場合は社内の人間関係に辛さを感じていました。特に上司との関係です。ただ、自分にも一因はあると考えていて、周りが上長にどのように報連相しているかを観察したり、報告内容の優先順位を考えたりと工夫をしていました。上司との相性がどうしても悪い場合はどうにもならないかもしれませんが、これによって少しの緩和は可能だと思います。

T・S 拓殖大学

ノルマが達成できていないと精神的に辛くなります。そのような時こそ、先輩や同期だけでなく後輩にも積極的に話を聞きに行くことで新しい発見があったりするので、悪循環から脱出できたりします!

精神的に追い詰められてしまうと「会社に行きたくない」と感じることもあるでしょう。こちらの記事では、そんなときの対処法や、休む場合の心持などを紹介しています。この記事を読んで気持ちを整理してみてくださいね。
会社に行きたくない……体験談から知る乗り越え方と休むときの心持ち

営業が辛いときみんなはどうした? 先輩たちが選んだ道を聞いてみよう

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営業が辛いと感じたときに、そのまま続けるか、別の道へ進むかの選択肢が頭に浮かぶと思います。しかし、実際に選択して行動にうつすのには、勇気がいることも事実。

では、実際に営業で辛い思いをした先輩たちは、どのような選択をしたのでしょうか。選んだ道のなかで、辛い気持ちが解消されたかどうかなどのエピソードも聞きました。

営業を続ける

いまは辛くても、営業を続けていくうちに、前向きな気持ちになれる場合があります。たとえば、努力するなかで商品知識がついていけば、自然とコミュニケーションにも自信を持てるでしょう。

さらに、関係の深い顧客が増え、契約を安定して取れるようになってくると、営業が楽しくなるかもしれません。

営業を諦めたくないけれど、なかなか続けているイメージが湧かない人は、いまの仕事だからこそ感じられる喜びに目を向けることをおすすめします。たとえば、契約のサインをもらったときや、ノルマを達成したときの喜びなどは、営業以外の職種ではなかなか得られない体験です。

営業を続けるべきか悩む人は、実際に同じ仕事を続けた先輩たちの話を聞いて、ヒントを得てみてくださいね。

T・S
T・S
拓殖大学/商学部
成績が評価として還元されるからこそ続けられる

営業が辛い場面としては、目標の数字に達成してない。トラブル対応をしたくないなど、さまざまなシチュエーションがあるかと思います。ただ、活動していくとインセンティブや昇給など、評価として還元されることが続けられている要因かと思います。営業としていろいろな企業の方々と商談をすると、人脈も広がりますし、コミュニケーション力も自然とついてくるのではないでしょうか。

社内だけではなく顧客にも評価されるのが嬉しいポイント
私自身もともと人見知りで、初対面だと何を話したら良いのか、新卒の時はかなりしどろもどろしておりました。場数を踏むことによって、アイスブレイクや交渉時における会話の幅等も増えていきますし、ときには企業からうちの会社で働かないかと直接声がかかるのも嬉しいポイントでもあります。

こうして会社の中ではなく、実際に自分の活動が顧客にも評価いただいているなと直で実感できるので今現在も続けられています。

D・M
D・M
成城大学/経済学部
継続することで新しく見えてくることもある

私が働くうえで大事にしていたことは「継続」でした。営業は最初は成果が出るまで時間がかかる人も多いです。しかし、成果が出ないから逃げてしまうと何も学びは得られないでしょう。「初契約を取れた」「難しい案件をやり切った」「クレーム対応に耐え、最後までやり切った」という達成感を得られると続ける理由が見えてくると思います。

成果が出ないからといって人生が終わるわけではない
営業はとても深い世界なので、やり続ければいろいろなことを学べたり、さまざまな出会いがあったりします。それが面白いところなのかなと私は思います。成果が出ないからといって、人生が終わるわけではないと考え、続けてみるのも良いのではないでしょうか。

誰しも最初からできるわけではなく、自分を赤ちゃんと思って素直に今目の前にあることに精一杯向き合ってみることをおすすめします。継続のコツは「素直さ」と「今に集中」です。今何ができるかを考えて、ぜひ営業の楽しさを知ってもらえたらなと思います!

部署異動する

部署異動は、会社を変えずに辛い状況から抜け出せる有効的な手段です。営業が辛くても、いまの会社で働き続けたい場合は、部署異動を検討するタイミングといえるでしょう。

部署異動をするときは、営業の辛いところと、良かったところを把握しておくことが大切です

たとえば、ノルマに追われるのが辛くても、顧客とのコミュニケーションが楽しかったのであれば、現場の技術職などが向いているかもしれません。

また、部署異動を考えるときには、自社の異動にかかわる制度の把握をしておくことが大切です。部署異動に関連した制度には、主に以下のようなものがあります。

・ジョブローテーション:幅広い業務スキルを身に付けさせるなどの目的で、定期的な部署異動を実施する制度

・ジョブポスティング制度:部署単位で人材を募集し、興味のある社員が自由に応募できる制度

たとえば、ジョブローテーションの制度を活用している企業であれば、希望をせずとも別部署への異動ができます。営業が辛い状態のときこそ、自社にどのような制度があるのかを調べてみると、将来の見通しが立つかもしれません。

D・M
D・M
成城大学/経済学部
部署異動をしたことで数字に追われることはなくなった

2社目を辞める直前に部署異動をして、別業態の営業と管理系(お客様サポートのような部門)の仕事をしていたことがあります。営業を土日、管理系の仕事は平日に対応していました。

そのため、平日は数字に追われることがなくなったため、気持ちは軽くなりました。ただ、ベンチャー企業だったということもあり、異動できる部署は限られていて、大きい企業であればさまざまな部署があり、挑戦してみたい分野で仕事ができるチャンスがあったのでは、と感じていました。

選択肢のひとつとして異動も考えてみよう
環境を変えることは悪いことではないので、ぜひ選択肢の一つとして持っておくと良いかと思います。ただ入社歴や経験が浅い場合、異動の希望が通らないケースも出てきます。1社目でそのケースを体験して、営業職からマーケティング職を希望しましたが、希望が通らず断念しました。

転職する

転職は、仕事内容だけでなく、業界も変えられるのが特徴です。いまの業界で扱っている商材ではなく違う商材を扱いたい場合、転職により解決ができるでしょう。

もちろん、転職を機に新しい職種へのチャレンジも可能です。営業で培ったコミュニケーション能力などの社会人スキルは、転職時にも役立ちます。

とはいえ、むやみに転職をしてしまうと、いまよりも辛い思いをする可能性があるため注意が必要です。「営業職からとにかく離れたい」と、情報収集もあまりせずに転職活動を進めてしまうと、入社後にギャップを感じたり、成績次第であった営業時代の給与に比べて、給与が低く感じてしまうことも。

辛い状態を抜け出したい気持ちだけで転職活動をすると、冷静な判断ができなくなってしまうかもしれません。自分が新しい転職先にどのようなことを求めるのかを考え、条件に合った企業をじっくりと探すことが大切です。

S・K
S・K
4年制大学/文系学部
転職したことで気持ちが楽になった

仕事内容自体は好きだったものの、結婚を機に働き方の面で無理を感じてしまい、転職を選びました。自分のしていた仕事や属していた業界は好きだったので、当時の自分と同じポジションの方をサポートする職種を選び、現在働いています。

営業ではなくサポートになったことで、悩みであった残業時間や休日対応といった要素はなくなりバランスよく働くことができています。前職では常に気を張っているような感覚がありましたが、ワークライフバランスが整い、業務の負荷が減ったことで、精神的にも落ち着ける時間が増えました。プライベートの時間はしっかり休むというオンオフのメリハリがある生活が実現できています。

経験者サポーターとして営業を支えたい
たまに前職を思い出し、大変だったけど楽しかったなと懐かしむことはありますが、総合的に見て転職して良かったと感じています。これからも大変な業務をこなしている営業さんを支える経験者サポーターとして頑張っていきたいと思います。

D・M
D・M
成城大学/経済学部
同じ営業職での転職を選択

業務内容が難しい分、やりがいを感じる仕事だったのですが、上司との人間関係が原因で退職することになったので、転職の際は、チームで仲間意識が強く、上司との距離感も近いような企業を選びました。

転職した結果、人間関係の部分は大きく改善されました。転職して良かったと心から感じています。転職先は飛び込み営業の会社で若い人が多い点や部活のようにみんな仲が良く、落ち込んだメンタルを回復させるためにも非常に良い環境でした。

社風が合っている職場に転職できて良かったと思っている
また、仕事内容は休む暇もなく動き回っていた1社目と違い、短期集中型で実質稼働時間5~6時間の仕事になりました。休むときは休んで、やるときはしっかり集中してやるというメリハリを持った働き方ができ、環境がガラッと変わったことで新鮮な気持ちで仕事に向き合えたと思います。

転職のタイミングがわからない人にはこちらの記事がおすすめです。おすすめの時期や必須で準備した方がいいものについても解説しているのでぜひチェックしてみてくださいね。
転職タイミングはいつが良い? おすすめの時期と必須準備

状況を変えるヒントになるかも! 「営業が楽しい」と感じる人の体験談もチェック

営業職を楽しいと感じている人は、どのようなことに魅力を感じているのでしょうか。実際に、楽しい気持ちで働いている先輩たちの声を聞いてみましょう。

どのような仕事の仕方をしているのかなどを参考にするだけで、営業として働くことに前向きな気持ちになれる可能性があります

就活生パネリストが感じた営業の楽しさ

D・M
D・M
成城大学/経済学部
自分の提案でチームが大きく成長した瞬間が楽しい

私の場合は、自分がした提案がチーム全体の成果につながったときに、とても嬉しく思います。

たとえば、アポ獲得要因を分析して言語化してナレッジとしてチームに共有したところ、アポ数がチーム全体で増加し、個人だけでなくチームでの目標達成できたことがありました。やってきて良かった、楽しいと感じた瞬間でした。

もちろんこれだけでなく、自己最高記録を更新したり、自分が考えたアイデアが当たったときなどにガッツポーズで出ます。

楽しさを感じるために実践していることは、成果が出た時になぜできたのかをしっかり言語化して振り返ることです。言語化していくことは、意外と難しいですが、慣れてくる必ずできるようになります。

そしてそのフィードバックを共有するまでをぜひやってみてほしいと思います。もちろん社風によってそれが合わない場合もあるので、密かにマル秘テクニックとして持っておく良いでしょう。

T・S
T・S
拓殖大学/商学部
目標が明確だからこそ直に成長を感じやすい

数字を持つことは辛いかもしれないですが、自分の場合は逆にそれがやりがいにつながっています。私は、目標などがないと、だらけてしまう性格なので最悪何もしないとかにもなりかねないです。

それだと自分自身が嫌なので、自分で自分のお尻をたたきながら、「こうしたい」や「こうしたら良かった」など、日々学んでいくことで得られるものも多いので、楽しく営業活動ができています。そして努力が実り、ノルマ達成や固定客を獲得できることで成長を直に感じやすいという点も営業の醍醐味かなと思います!

R・O
R・O
東海学園大学/スポーツ健康科学部
どの職種よりも達成感を感じやすい

営業は目標設定が明確で、目標への達成感がほかのどの職種よりも感じやすいと思います。個人・チームどちらの目標達成をしても嬉しいと感じられ、とても爽快感のある瞬間です。

また、お客様から直接的にお礼をいただけることも営業を楽しめる理由のひとつだと感じます。

「あなたが担当でよかった」と言っていただけたときには、不安でいっぱいの自分の気持ちがとても晴れ晴れした気持ちへと変化します。もちろん、上司や同僚から褒められても嬉しい思いはありますが、お客様からいただく感謝の気持ちはそれ以上に価値のあるものだと感じます。

営業が辛い気持ちは解消できる! 乗り越えた先輩たちからのメッセージ

いま営業が辛いと思っていても、続けていれば乗り越えられるかもしれません。前へ進むためには、なぜ自分は営業が辛いのかをよく分析して、解決策を見つけていくことが大切です。

解決策を見つけるためにも、実際に辛い思いをした先輩たちの体験談をぜひ参考にしてみてください。同じ立場の人のリアルな声を聞くことで、営業を続けていくためのヒントが見つかります。

体験者の話を聞いても、やはり営業を続けるのが厳しいと思う場合は、部署異動や転職を検討してみましょう。コミュニケーション能力などの営業スキルは、ほかの仕事でも必ず役に立ちます。

最後に、営業が辛い状況を乗り越えた先輩たちからのアドバイスやメッセージを紹介します。自分の気持ちを整理してみてはいかがでしょうか。営業として働くいまの時間は絶対に無駄にならないので、ぜひ前向きな気持ちで日々を過ごしてみてくださいね。

営業が辛い状況を乗り越えた就活生パネリストからのメッセージ

S・K
S・K
4年制大学/文系学部
小さな自分の頑張りに目を向けてたまにはご褒美をあげよう

会社の名前を背負って代表としてお客様と話をする営業のお仕事は、どんな業界においても大変なお仕事だと思います。

私自身、ノルマに対するプレッシャーや好意的でないお客様に対応する際にしんどいな……と感じることがたくさんありました。しかし、お客様が喜んでくれたり、先輩に成長を褒めてもらったり、初めてもらったインセンティブでちょっと贅沢してみたり、営業をしているうえで嬉しいこともたくさんあります。

もし、いま営業の仕事をしていて辛いと感じる人がいたら、大きな目標だけ見ていると疲れてしまうので、日々の自分の小さな頑張りにも、ぜひ目を向けてほしいなと思います。

自分のキャリアを考えて後悔のない選択を
ただ、どうしても仕事や環境が合わなかったら転職することも視野に入れましょう。私も同じ業界で営業のサポート職に転職をしています。

営業の仕事を経験すると、コミュニケーション力はもちろん、提案力や目標に向けた行動管理の力などたくさんのスキルが身に付きます。それを活かして次の環境へ挑戦する道もあるので、無理はせずに、自分のキャリアを考えてみてくださいね。

D・M
D・M
成城大学/経済学部
苦しかったらその環境から離れても良い

人間は嬉しい、楽しいといった感情よりも、つらい、苦しいといった感情のほうが心に残ると思います。営業の仕事をしていてマイナスな感情が湧き出ているのは「成果」「人間関係」などいろいろあると思いますが、「人間関係」なのであれば営業が辛いのではなく、上司や先輩と合わない可能性もあるので、部署移動や転職をしてその環境から離れても良いと思っています。

「成果」なのであれば、どうやったらできるようになるのか一度じっくり考えてみましょう。短期的に改善できることを優先的にやって、少しずつ成果が見えてくるのであればそれだけで成長です。

広い世界でチャレンジをし続けることで自分を磨こう
また、転職をして広く社会を見るのもいい刺激になると思います。営業職は業界によって求められるスキルも働き方も大きく異なります。接待のない営業、お客様と顔を合わせない営業などさまざまです。

世界は広いので、なんでも挑戦だと私は思っています。そして、今足りていないものを少しずつ補っていく。それを繰り返していった結果の5年後10年後の自分を楽しみに待ちましょう。今、成果や実績がなくても、人生は終わらないので大丈夫です。