第二新卒はいつまで? 一般的な定義や特徴を理解して理想のキャリアを叶えよう
「第二新卒っていつまでを指すの?」「私は第二新卒枠で良いのだろうか……」
20代半ばや、新卒3年目くらいにふと転職を考えたとき、このような疑問が思い浮かんだ経験はありませんか。将来のキャリアプランを考えたときに、ベストなタイミングで転職したり、キャリアアップを目指したりするために、第二新卒というのは大切な時期になります。だからこそ第二新卒の期間をしっかり理解しておきたいですよね。
この記事では、第二新卒が具体的にいつまでを指すのか、いつ転職をするのがベストなタイミングなのかなどの判断基準、転職をしようとなったときにすべきことなどを紹介します。第二新卒での転職を考えている人はぜひ参考にしてみてくださいね。
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実は決まった年齢や経験の制限はない! 第二新卒の枠組みについて解説
実は「第二新卒」には明確な定義はなく、どこまでを第二新卒と指すかは企業によって異なります。
しかし、皆さんもよく「第二新卒歓迎」といった求人や「第二新卒就活」といった言葉を耳にするのではないでしょうか。ここからはまず、第二新卒の一般的な定義やほかの採用枠との違いなどを解説していきます。
第二新卒の一般的な定義
一般的に第二新卒は、20代半ばまでを指すと言われています。新卒から換算すると約3年目くらいまでを第二新卒として捉えている企業が多いようです。
しかし、必ずしも上記の年齢層のみが第二新卒として当てはまるわけではなく、企業によってはその年齢の上限を狭く捉えたり、広く捉えたりしているところもあります。
自分の認識では大学を卒業して3年目までだと思っています。 友人が消防士になりたく企業から出ていた内定を断り、勉強・試験をしていましたが、卒業から3年を超えると新卒でなくなるため、消防士を諦めて一般企業に就職していたからです。
「20代前半までは第二新卒に当たるのではないかな」と思います。 おおよそ社会人経験2〜3年くらいまではギリギリ第二新卒で通るのではないでしょうか。
最初は新卒3年目ぐらいまでだと思っていましたが、新卒からの5年間で2回転職し、「5年目ぐらいまでは第二新卒として扱ってもらえそう」と思いました。
ほかの採用枠との違い
ほかの採用枠と、その募集要件には以下のようなものがあります。
採用枠 | 募集要件 |
---|---|
第二新卒採用 | 第二新卒にあたる年齢、経験の人を対象とした採用 |
新卒採用 | 募集年の翌3月までに大学・大学院を卒業見込み、 卒業(修了)済みの人を対象とした採用 |
中途採用 | 社会人経験のある人全般を対象とした採用 |
キャリア採用 | 社会人経験があり、 同業での就業経験がある人を対象とした採用 |
ポテンシャル採用 | 専門的なスキルや経験ではなく、 応募者の潜在能力を加味した採用 |
上記に関しても、定義や募集要件は企業によって異なるケースもあります。この中には年齢や経歴が不問の採用もあり、第二新卒にあたる人の応募も可能なものが多いですが、さまざまな経験を持つ人と同じフィールドで枠を争う必要性が生じることも事実です。
企業によっても異なる! 社会人の先輩に第二新卒の応募条件を聞いてみた
第二新卒の枠は企業によっても異なるということを説明しましたが、実際のところどのように第二新卒の枠が設けられているのでしょうか。
現在社会人として働く人たちが勤める企業に第二新卒の募集があるかをを聞いてみました。
現在勤められている会社で「第二新卒枠」での募集はありますか?
自分の勤めている会社でも第二新卒での募集はあります。 やる気があり、人として当たり前のことを当たり前にできる人であれば面接をさせていただき採用、不採用の判断をさせていただきます。
第二新卒としての専用枠はありませんが、人次第でポテンシャル採用をおこなっているようです。 稀な例でしたが、実際に社会人2年目の未経験の人が採用されたことがあります。
「第二新卒で転職するのはやばいのでは?」と思う人もいるでしょう。そのような人はこちらの記事を参考にして、その真相を確かめてみてください。
「自分は第二新卒に当てはまる?」よくある4つの疑問について解説
ここまでは第二新卒の一般的な定義やさまざまな企業の状況などを確認してきました。あくまで一般的な定義のため、「自分はこの定義には当てはまらないから第二新卒ではない?」と不安になる人もいるのではないでしょうか。
このような不安を払拭するために、ここからはもう少し具体的に第二新卒にまつわる疑問を解消していきましょう。
①20代半ばは第二新卒に当てはまるのか
次のステップに進むために、20代半ばごろから転職を考える人も多いのではないでしょうか。
「20代半ば」と一言でいっても、捉え方は人や企業により異なります。「20代半ばだから第二新卒の応募は無理か……」とすぐに諦めず、採用ページをよく見て、応募年齢の上限を確認してみましょう。
20代半ばで採用された経験がある人の声をチェック
20代半ばで第二新卒の枠で応募した、採用された経験はありますか?
24歳、新卒2年目のときに転職し、未経験者OKの求人で採用いただきました。 選考の中で毎回、「どうしてこんなに早く辞めるのか」と深掘りされたので、第二新卒で転職する人はしっかりその点を話せるよう準備しておくのがいいと思います。
新卒2年目の27歳のときに就職活動をおこない、採用されました。 感触としては第二新卒も新卒と同等の扱いをしてくださり、特に不利な点は感じませんでしたが、第二新卒での転職を選択した理由の説明が重点的に求められていると感じましたね。
②大学・就職浪人した場合は第二新卒扱いになるのか
「社会人経験で言えば3年目だけど、浪人をしているため第二新卒枠の応募は厳しいかな……」といった思いを抱いている人もいるかもしれません。
年齢で第二新卒の枠が決まっている場合は厳しいですが、社会人としての経歴で第二新卒の枠を提示している企業ならば、浪人をしていたとしても第二新卒枠での応募が可能だといえるでしょう。
もし年齢で第二新卒の枠が決まっている企業に第二新卒として応募したい場合は、その企業に実年齢と社会人経験に乖離があっても良いかを直接問い合わせてみても良いかもしれません。
既卒で就職浪人をした場合も実年齢と社会人経験に乖離があることになります。その場合も「〇〇年に卒業はしているのですが、大学卒業後1年は就職浪人をしていました」という前置きを置いたうえで企業に問い合わせてみてくださいね。
③大学・就職浪人は第二新卒の転職において不利なのか
大学に入学する際に1年浪人してから入学した、大学卒業後1年就職浪人をした期間があった、という人もいるでしょう。
一般的に「浪人」と聞くとあまり良いイメージを持たれないこともありますが、浪人をしたからといって第二新卒の転職において必ずしも不利に働くとは限りません。面接の際に「なぜ浪人をしていたのか」という質問をされる場合があるため、そのときに浪人をしていた理由を明確に提示できると良いでしょう。
明確な理由を提示できれば、就活においてマイナスイメージを持たれることは少なくなります。
「なぜ浪人をしていたのか」という質問に対する答え方の例
- 「高校卒業後、どうしても行きたい大学に入学するため1年間浪人をしておりました。その大学でしか学べないことがあったため浪人の道を選び、合格して有意義な大学生活を過ごすことができました」
- 「大学卒業後に1年間浪人をしていました。当時は将来やりたいことがすぐには見つからず、志望しない企業に入ることも違和感を覚えたため、自分を見つめなおしたり、資格を取ったりする期間に充てました」
④正社員の経験しか第二新卒と換算されないのか
派遣社員や契約社員の経験を経たうえで第二新卒枠での応募を考えているが、正社員としての経験がないと第二新卒としてみなされないのではと不安に思う人もいるのではないでしょうか。
こういった不安を抱いている場合は、その企業の募集要項を細かく確認してみてください。企業によっては「社会人経験〇年以上」「就業経験〇年まで」というように「社会に出て何らかの形で働いた人」に対しての求人を出しています。「正社員の経験」と記載がない限りは応募資格があると考えて良いでしょう。
自分に応募資格があるのか不安な場合は、「大学卒業後は契約社員として働いていたのですが正社員の経験がないと応募は厳しいでしょうか」というように、自分の経験値でも応募資格があるのかを企業に直接問い合わせても良いかもしれませんね。
ぶっちゃけ第二新卒の転職ってどうなの? 経験者の転職体験記
第二新卒の応募を歓迎している企業も多く存在しますが、実際のところ第二新卒での転職がうまくいくものなのか、疑問に思う人もいるでしょう。
ここでは、第二新卒で同じ業界へ転職した人、違う業界へ転職した人それぞれの体験を聞いてみました。
同業界への転職体験記
まずは、第二新卒で同じ業界へ転職した人の体験を見てみましょう。
同じ業界間の転職とは言っても、第二新卒は社会人経験が少ないため、採用企業にメリットが多いわけではありません。そういったなかで転職はうまくいくものなのでしょうか。
社会人4年目のタイミングで、学校事務職員から中学校教員に転職しました。同業界だったので、面接では志望動機について深く聞かれることが多かったです。事務職員の目線から学校を見たうえで教員を志望したので、面接官の反応は良かったように思います。
同業界への転職は、「ある程度の知識があるので働きやすいこと」「雇用者側が即戦力として採用できること」がメリットだと思います。逆にデメリットを挙げるなら、「新しい職場のやり方になじめない」などが考えられると思います。「よそはよそ、うちはうち」に適応できない人は同業界への転職は向かないかもしれません。
未経験での転職体験記
次に、もともといた業界から第二新卒で違う業界の企業へ転職した人の経験を確認してみましょう。
企業によっては「第二新卒で社会人経験があまり長くないから」とポテンシャルを見てもらえることもありますが、未経験者を迎え入れることに対してはリスクや時間がともなうものです。そのような中で転職がうまくいったのかいかなかったのか、実際のところはどうだったのでしょうか。
社会人2年目のタイミングで、事務職から営業職へ転職しました。
うまくいった点としては、第二新卒枠で採用いただいたため、転職組にしては非常に丁寧にOJTなどがおこなわれ、未経験の職種にもなじんでいきやすかった点が挙げられるかなと思います。
うまくいかなった点としては、やはり未経験であったぶん、営業の数字意識が薄く、頭ではわかっているもののなかなか気持ちの面で折り合いがつけられず、結構な期間悩んでしまったことです。
もともと誰かのためになる仕事や貢献度の高い仕事に就きたい思いが強かったので、ノルマや利益という点が真反対の存在に感じられ、自分の中で抵抗があったのだと思います。
社会人3年目のタイミングで営業職からPR職に転職しました。
もともと商材の良さをコミュニケーションを通じて広めていくという営業の側面に関しては「良いな」と感じていたものの、もっと違う側面から商材にコミットしたいと考えていたのでPR職を希望していたのですが、企業内のPR業務はどこも職歴3年以上とそもそも書類の条件にも満たないことが多く、エントリーすることに対してすごくハードルが高かったです。
エージェントを介して多少応用できるスキルはあるという念押しもしていだいていましたが、広報やPRは人材不足で教育環境が整っていないことも多いので、特にインハウスは即戦力を求める傾向が強かったように思います。
第二新卒ならではのメリット・デメリットを押さえて転職すべきか見極めよう
第二新卒のリアルは理解できましたが、実際は「転職して良かった」というプラスな気持ちが生じることもあれば、「転職しないほうが良かったかも……」と後悔してしまうこともあるでしょう。
後悔しないためにも、メリット・デメリットをしっかりと押さえたうえで、第二新卒で転職すべきなのか、現状維持をしつつ中途採用枠で応募できるようスキルを蓄えるのかということをしっかり見極めておきましょう。
メリット
第二新卒は経験が浅いですが、自分が思い描く理想のキャリアに対し柔軟に働きかけることができます。
第二新卒で転職することはどのようなメリットがあるのでしょうか。経験者の体験も聞いてみました。
キャリアの方向転換がしやすい
第二新卒は社会人としての経験値があまりないため、経験値を積んでいる人よりもキャリアに対する方向転換がしやすい傾向にあります。
たとえ始めに入社した企業に対し「何か違うな……」「やりたいことがこの会社じゃできないかも」と感じたとしても、また新たなキャリアを形成する時間が十分に取れるのです。
もちろん、ある程度の経験を積んでからキャリアの方向転換をすることもできますが、その場合はこれまで積んできたスキルが応用しきれないことも考えられるでしょう。第二新卒のうちからキャリアの方向転換を視野に入れることで、理想の自分像を手に入れやすくなりますよ。
中途採用と比べると未経験でも応募可能な求人が多い傾向にある
中途採用枠の応募だと、即戦力になることが求められる傾向にあります。仮に未経験の職種に転職したいとしても、そもそもの応募条件から外れてしまっており、キャリアの再構築が難しくなってしまう可能性も否めません。
第二新卒では、即戦力となることよりも長期的な視点で活躍してくれるかどうかが重要視される傾向にあります。そのため、未経験の職種にチャレンジしたい場合でも、個人のポテンシャルを買って採用してもらえる可能性があり、中途採用に比べて未経験からの挑戦がしやすい点が大きなメリットだといえるでしょう。
第二新卒で転職して良かった点やメリットだと思うことは何?
社会人歴があるとはいえ、まだ経験が浅いという点で新卒に近い目線や教育をおこなっていただけた点が非常にありがたかったです。
私の場合は、未経験職種への転職だったため、丁寧に研修していただけたことが本当に助かりました。1社目を短くして辞めたという歴は残ってしまいますが、早い段階で次の会社のキャリアをスタートできたという意味で、無理に数年頑張ってからキャリアチェンジするより結果的に良かったんじゃないかなと思います。
採用においてみられるポイントが結果というよりプロセスを見てくれている印象がありました。
20代前半は社会人経験があまりない状態ということもあり、面接を受けていて「結果を当たり前のように出せる時期ではない」というポテンシャル要素を見てもらっていると感じたり、キャリアアドバイザーからのアドバイスもいただけたりしました。
採用側も長期的に会社に勤めてほしいと考えているため、「成果を出し続けるためのプロセスを踏んできたか」を見てもらった点はまだ結果を出せていなかった自分としてはありがたい要素だったと思います。
デメリット
もちろん、第二新卒の転職はメリットばかりではありません。デメリットから目を背けず、併せて確認しておくことで次にどのような行動を取るべきかの判断基準になります。
第二新卒の転職のデメリットはどのような点なのでしょうか。経験者が第二新卒の転職を後悔した点も一緒に確認していきましょう。
給与や待遇面でのアップは期待しづらい
転職するからには、給与や待遇アップを狙っているという人もいるでしょう。しかし、転職したからといってすぐに給与や待遇が良くなるわけではありません。未経験の職種に転職した場合などは第二新卒と新卒を同等の扱いで見られてしまうこともあり、むしろ給与や待遇が下がってしまうケースも考えられます。
厚生労働省が公表している「令和4年雇用動向調査結果の概況」によると、20~24歳までの人で前職より給与が増えた人は40.5%、減少した人は29.4%となっており、25~29歳までの人で前職より給与が増えた人は45.6%、減少した人は26.7%という結果が出ています。
このデータによると、給与が増加した割合のほうが高いですが、30%程の人は減少しているため、「必ず給与が上がる」とは言いきれません。給与や待遇を上げたいのか、それらが下がっても良いからキャリアを積みたいのかをしっかりと考えたうえで転職するようにしましょう。
給与面のリアルを詳しく知りたい人は、こちらの記事も参考にしてください。体験談も紹介しているため、現状がよりはっきりと見えてくるでしょう。
成果やスキルがアピールしづらい
中途採用に比べると、第二新卒はスキルや経験が不足しています。ポテンシャルを重視される傾向があるといっても、スキルや経験不足が就活において不利になることも否めません。
「転職希望先において自分が培ってきたスキルがどのように活きるのか」また、未経験であれば、「未経験の仕事でもどのくらいのやる気があるのか」「どのようにキャリアアップするうえでこの企業を選んだのか」という点をしっかり説明できるよう準備をしておきましょう。
第二新卒での転職を後悔した点やデメリットだと思うことは何?
通常転職すると、少なからず前職での経験や知識が活かされることがあると思いますが、周囲のキャリア採用者と比較すると、第二新卒はそういう場面が少ないように思います。
転職先で営業をしていたので、商談の中で前職のキャリアを活かしきれていないと感じることが多々ありました。もちろん活かせるものはゼロではありませんが、武器になる経験ができないまま転職したという点で、ちょっともったいないことをしたなと感じることもありましたね。
人気企業や大手企業で当時の年収をアップさせるという条件で試したときはかなり苦戦しました。
社会人経験も浅く、成果が出ていない時期だったので、プロセスでしか語れない自分には採用してもらうだけの要素やストーリーが足りなかったことが苦戦の原因です。転職前は営業職でもあり、結果が求められる業種なので「結果」という重要な一要素において語れることがないぶん、成果主義で人気がある企業を受ける際は難しかったように思います。
キャリアアドバイザーから人気企業などの募集を勧められていましたが、その界隈の企業はすべて断り、選考が通りそうな企業に絞って転職活動をしていました。
第二新卒の需要と懸念点を確認して転職の判断材料にしよう
第二新卒の立場から見たメリットデメリットを確認していきましたが、企業から見ても第二新卒に対して抱く需要や懸念点があるのです。
企業からの目線も押さえたうえで、転職をするかしないかの判断材料にしてみてください。
企業が第二新卒に求めていること
第二新卒は経験がまだ浅いですが、企業側はそのことも加味したうえで採用枠を設けています。その裏には、「この会社で能力を伸ばして活躍してほしい」という想いが含まれています。
企業が第二新卒に求めていることを理解して、自分の現状と重ね合わせてみてください。
①基本的なビジネススキルが備わっていることを期待している
企業側は第二新卒に対し、新卒で入社した会社でビジネスマナーやコミュニケーションの取り方などの基本的なビジネススキルを学んでいると考えています。
そのため、働くことに対して1から10までを教える手間が省け、第二新卒が企業内で活躍するうえでのスキルを中心に教えることに注力できますし、新卒採用時にかかる人件費や時間の削減につながるのです。
②長期的な活躍を期待している
約40年ある社会人としてのキャリアのうち、第二新卒はまだその序盤にいます。そのため、企業側はそこで「長期的な活躍をして、組織をより良いものにしてくれる人材」を期待しているのです。
転職先の企業の方向性と、転職者のニーズがマッチすれば、長期的な活躍もよりいっそう期待されやすくなるでしょう。
③業務に対する早期貢献を期待している
第二新卒は就業経験があるぶん、業務の流れが頭の中で具体化されており、呑み込みが早いといえるでしょう。
そのため、新卒社員よりも業務に対して早期的な貢献をしてくれると企業側は期待しているのです。もちろん、入社後すぐの貢献を期待しているわけではありませんが、なるべく早く貢献してほしいという想いは持ち合わせているでしょう。
④成長に対する意欲の高さを期待している
第二新卒はもともといた企業から臨んで高みを目指して転職をしている状況にあります。そのため、企業側は第二新卒の仕事に対するモチベーションが高いと認識しています。
さらに、第二新卒が即戦力としての採用でなく、ポテンシャル採用の場合、「早く即戦力になろう」と意欲を高めてくれる可能性があります。企業側はこのことを期待しているのです。
社会人に聞く! 第二新卒に感じた良い印象とは
今年、現職で社会人2年目の人が入社されました。
1社目で希望する職種に配属されず、その仕事への思いが断ち切れないことで転職に踏み切った人だったので、仕事に対する熱意が非常に高く、「なんでもまずやってみる」という姿勢が素敵だなと感じておりました。
その人が志望していたのは営業職だったのですが、やりたくないという人が多い新規開拓のテレアポなども積極的に取り組んで成果を上げており、行動力が素晴らしいなと感じます。
仕事を自分でどのように最速でこなすかきちんと組み立てができる人だったので、インプットも早く、教育の手間も省けている印象でした。そのため、現場で成果を出すのも早く、当時の会社では最も早く役職をもらえていました。
また「効率的に仕事をこなすにはどうすべきか」という問題に対し、新たなツールなどを持ち込んでくれたこともあり、在籍の長い先輩社員にも、新卒にも良い影響を与えてくれたように思います。
第二新卒という若さもありつつ新しいノウハウを持ち込んでくれたので、「良い採用枠だな」と経営陣もポジティブに捉えていました。
企業が第二新卒に抱きやすい懸念点
第二新卒の採用は期待ばかりでなく懸念点もあります。その懸念点を第二新卒側でも理解したうえで、面接時には懸念を払拭できるようにアピールすることが求められます。
「企業に対してこれらの懸念点を払拭させられないかも……」と感じた人は転職を急ぐのではなく、じっくりと今後について考えてみても良いでしょう。
①またすぐに転職をするのではと思われる可能性がある
第二新卒は20代半ばや、社会人3年目の人を指すことが多いため、新卒で入社した会社に長くても3年程度しか勤めていないことになります。なかには、「たった3年しか勤めていないのに退職してしまうなら、またすぐに転職するだろうな」とマイナスイメージを抱く企業もあるかもしれません。
第二新卒の立場としても、すぐの転職につながらないよう、実際に働く人の声を聞いたり、さまざまな媒体から企業情報を集めたりすることで、転職先企業と自分のしたいことの齟齬を減らすことができます。それによりすぐの転職を防ぐことができるでしょう。
②即戦力としての期待はできない
第二新卒は就業経験があるものの、経験年数は長くないため、5年程度社会人を経験している中途採用の人と比べると即戦力としての期待はできないとされることが多いです。企業はなるべく即戦力になってくれる人を求めているため、第二新卒を採用することにある程度のリスクを抱えているといっても良いでしょう。
これらの懸念点を払拭させられるよう、「前職でのスキルをどのように転職先で活用しようと考えているのか」「どのような姿勢で業務に臨もうとしているのか」など、業務に対する具体性ややる気を提示することが大切です。
もし、「待遇を上げたいため即戦力として期待されたい」などの考えの場合は、即戦力になれるだけのスキルを蓄えたうえで転職をしたほうが良いかもしれません。
③仕事の考え方に対し不一致が生じる可能性がある
第二新卒は、社会人としての経験年数や、経験している企業数が多くないため、もともといた企業が「当たり前」となり、新たな職場でのギャップを感じやすいでしょう。そのため、転職先の仕事に対する考え方を「当たり前」として柔軟に受け入れるのが難しく、考え方の不一致につながってしまう可能性もあるのです。
転職してから、「転職先の考えがどうしても受け入れられない!」とならないように、事前に疑問点を面接の際に聞いて疑問をなくしたり、OB・OG訪問や社内見学をして企業の雰囲気を把握するなどの情報収集をしておくことが求められます。もしくは、転職先の仕事に対する考えを「こういう捉え方もあるのだな」というように受け入れることが大切です。
社会人に聞く!第二新卒ならではの懸念とは
ビジネスマナーが思っていたよりも備わっていなかった点です。
その人は前職で製造をしていたようで、ビジネスマナーの研修等もなかったのか、入社後に敬語やメールの基本からお伝えするような形になりました。中途社員に関しては、特に電話対応などの基本的な研修はおこなわれません。本人に悪気がないのはわかっていますが、あまりの言葉遣いに、OJT担当が慌てて追加で研修を組むことになりました。
本人も含め、今では職場の笑い話です。
とても仕事ができる人もいらっしゃいましたが、そういった人はある程度自分の中の目標を達成するとすぐに次の会社へと渡り歩いていた印象です。
今でこそそれが悪いことではないとは思いますが、エージェント経由で招き入れた人材だとしたら、採用費用をペイできないまま放出となってしまうようなケースもあったので経営陣としては痛手に感じていそうでした。スキルがある人ほど定着しないような印象があります。
第二新卒と中途採用どちらで転職すべき? 迷ったときに確認すること
第二新卒で転職することに対して、第二新卒側と企業側の両方の立場から考えていきましたが、結局のところ第二新卒で転職するのと中途採用で転職するのではどちらが良いのでしょうか。
このように迷ったときに確認すべきことを3点紹介します。「早くこの環境を変えたほうが良い気もするけど、スキルを十分に積んでから転職したほうが良いのかな……」と考える人はこれらのことを確認してみてくださいね。
転職したい理由は何なのか
第二新卒がいつまでかが気になっている、ということは少しでも転職を視野に入れているのではないでしょうか。まずは第二新卒や中途採用どちらでの転職が良いのかを考える以前に、「なぜ転職したいのか」を明確にしてみましょう。
具体的には、以下のような方法がおすすめです。
転職したい理由を明らかにする例
- 自分の考えに対し「なぜ?」を問いかけていく「なぜなぜ分析」をする
- 現状に対し満足している点と不満に思う点を書き出してみる
- 現状に対し不満に思う点が今のままでは解決できないか考えてみる
軽率に転職をして後悔しないよう、転職したい理由を理解したうえで転職の時期を定めていきましょう。
行きたい道へ進むにはどのような経験が必要となるのか
転職したい理由が明らかになったら、理想のキャリアを実現するにはどのような経験が必要になるのかを考えてみましょう。「理想のキャリアを叶えるためには即戦力となれるような経験が必要なのか」「地道に経験を積むことが必要とされるのか」というように「経験」の観点から行きたい道に対して考えてみてください。
経験に焦点を絞ることで、今やるべき行動が見えやすくなるでしょう。
必要な経験を理解した結果「転職に必要なスキルがないな」と感じたときにはこちらも見てみてください。今の経験を面接で十分にアピールしたうえで、転職先でさらなるスキルアップを目指せるよう対策しましょう。
今の会社で行きたい道へ進むためのキャリアは積めないのか
「行きたい道に進むために転職する」という選択肢もありますが、簡単に次の会社が決まるわけではありません。「転職」という選択肢で頭がいっぱいになっている場合は、「今の会社で行きたい道へ進むためのキャリアを積む方法」を考えてみましょう。
「理想に向かうためには早めの転職が必要だ」とわかるでしょうし、反対に「今のままじっくり経験を積んだほうが理想に近づきやすくなる」ということがはっきりしてくるかもしれませんよ。
「いろいろ考えたうえで、転職自体を迷ってきた……」という人は、こちらの記事も確認してみてください。より細かな判断基準で、自分の将来とじっくり向き合いましょう。
第二新卒で転職を決めたら取り組みたい4つのステップ
「理想のキャリアに進むために、第二新卒で転職しよう!」と決めたとき、何から実行したらいいか悩む人もいるでしょう。転職を決めたときにすべきことは大きく分けて4つです。
この4つをもとに準備を進めておきましょう。
①現職に関して業務整理をおこなう
まずは自分が現職で受け持っている業務に対して整理をおこないましょう。これまでの業務内容や、業務を通して得たスキルなどを書き出してみたり、業務をしたことによってどのような成果が生じたのかを数値として確認しておくなど、現職に在籍している状態でないと確認できないことを中心に見てみると良いでしょう。
業務整理内容の例
- これまでどのような業務をおこなったか
- どのように業務を進めてきたか
- 業務を通して定量的にどのような結果が出たか
- 業務を通してどのようなスキルを得たか
- 業務に対する姿勢として上司からどのような評価をもらったか
- 業務を通して学んだことは何か
- 業務における得意不得意は何か
業務内容の整理がおこなえたら、転職の軸を決められると転職活動がより本格的に進むでしょう。こちらの記事を参考に、転職の軸を固めてみましょう。
②これまでの社会人経験から自己PRを考える
転職でも新卒のときと同じように自己PRを聞かれる機会があります。新卒のときは学生時代の経験から自分の強みを見つけた人も多いと思いますが、転職の場合は「仕事の経験を通して身に付けた自分の強み」をアピールすることが大切です。
下記で紹介する自己分析方法をもとに、自己PRを考えてみましょう。
自己分析方法の例
- 社会人経験での自分史を作成する
- 仕事に対するマインドマップを作成する
- 仕事のモチベーショングラフを作成する
- 仕事に対して起こした行動に「なぜ」を問いかける
- 「ジョハリの窓」を作成し上司や同僚からの評価も思い返す
詳しい自己分析の方法を知りたい人は、こちらの記事も参考にしてください。これまでの社会人経験をしっかりと振り返り、説得力のある自己PRができるよう準備しましょう。
転職に特化した自己分析方法が知りたい人は、こちらの記事もおすすめです。今後のキャリアプランを固めるためにも今のうちから自己分析をおこないましょう。
③いつまでに転職をしたいかのゴールを定めておく
転職をすると決まれば、「いつまでに転職活動を終えるか」というゴールを定めておくことも重要です。ゴールを定めないままダラダラと転職活動をしていると、「転職を決意したのに、いつまでたっても転職できない」という状況に陥りかねません。
「今年中には転職を終える」「来年の年度初めは新しい会社で迎える」というように、大まかな時期でも良いのでゴールを決めておくようにしましょう。
「ゴールを決めたものの、転職先が決まる気配がない……」という人は、こちらの記事も見てみてください。経験者の転職成功の秘訣をヒントに、自身の転職にも役立ててみてくださいね。
④逐一求人をチェックして面接の予定を組む
第二新卒の向けの求人や、第二新卒歓迎の求人は通年出ているわけでなく、タイミングによって求人があるときとないときがあります。そのため、気になる企業の採用ページを逐一チェックしに行く、求人サイトを都度チェックするなどして、いつ頃に面接ができそうか予定を組めると良いでしょう。
求人サイトによっては新たな採用募集が出たタイミングで通知が来るように設定ができることもあるため、そういった設定も活用してみると希望求人の見逃しが少なくなりますよ。
ある程度面接の予定が決まれば、面接予定から逆算しておのずと今後の転職活動の進め方が見えてくるでしょう。
「いつまでも面接の予定が組めない……」「そもそもどうやって転職を進めれば良い?」と悩む人は、こちらの記事も参考にしてください。コツを押さえて転職成功へと導きましょう。
転職に対する見通しが明らかになってきたら、嫌でも退職を切り出さねばなりません。そのときのコツや注意点をこちらで紹介しているため、ぜひ参考にしてください。
第二新卒で転職しようと決めたときにしたことはありますか?
まず就活に関する書籍を数冊読み、改めて就活の仕方や企業選びの軸、コツなどの知識を学び直し、その後スケジュール設計をしました。
第二新卒であるうえに未経験の仕事への転職を希望していたため、早い段階からエージェントに相談し、どのように動くべきかアドバイスをもらっていました。
転職に関する知識がなく、何をやったらいいかがあまりわからなかったので、転職サイトに登録をしてエージェントに相談するところから始めました。
第二新卒がいつまでかを真に理解して転機を逃さないようにしよう!
20代半ばや新卒3年目程度などというように、第二新卒としての一般的な定義は設けられていますが、決まった定義があるわけではありません。企業によりその枠は異なってくるものです。その枠がいつまでかを理解することで、第二新卒として転職をするか、現状のままスキルを積むかどうかの判断も可能になります。
「新卒で入社して、まだ経験が浅いけれど転職をしてみようかな」と考えている人は、自分の進みたい道を明らかにしたうえで、理想のキャリアをつかむために第二新卒枠を利用しての転職も視野に入れてみてくださいね。
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