他社の選考状況のベストな答え方|経験者のリアル回答を徹底調査!

面接で聞かれても怖くない!他社の選考状況の答え方 回答例文と5つのポイントを大公開

他社の選考状況の答え方に迷ったら経験談からベストアンサーを探そう!

面接で「他社の選考状況を教えてください」と聞かれると、どのように答えるのが正解か迷ってしまいますよね。答え方が結果に影響するかもしれないと考えるだけで、他社の選考状況の質問へ苦手意識を持ってしまう人もいるのではないでしょうか。

他社の選考状況の回答準備は、質問の意図の理解から始めることが大切です。さらに、面接官の印象を左右する「深掘り質問」も考えた対応ができると、選考突破へさらに近づけるようになるでしょう。

この記事では、他社の選考状況の答え方について、経験者と採用担当の視点を交え解説します。状況ごとの例文も併せて紹介するので、回答に悩んでいる人はぜひ参考にしてください。

そもそもどんなタイミングで他社の選考状況を聞かれるのか不安に思っている人もいるでしょう。以下の記事では面接フェーズごとに聞かれる質問の内容について解説しています。準備をさらに進めたい人はぜひチェックしてみてくださいね。

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採用担当者に直撃! 企業から他社の選考状況を聞かれる意味は?

「なんで他社の選考状況なんて聞いてくるんだろう?」
「違う選考を受けていると話すと不利になるかも」

他社の選考状況を聞かれると、このようにさまざまな不安が浮かんでしまいますよね。質問にうまく答えるには、相手がなぜその答えを知りたいのかを理解することが大切です。

たとえ作り込んだ回答を丸覚えしても、不安が消えないまま本番に臨むと自信の無さが態度に現れ、面接官に違和感を抱かせてしまうこともあります。

これから他社の選考状況の答え方をマスターする下準備として、まずは採用担当者の話も交えながら、他社の選考状況を聞く意味について解説します。

面接で他社の選考状況を聞く意図を企業目線で教えて!

K・U
K・U
名古屋学院大学/経済学部
自社への志望度の確認や結果の返答時間の調整のため

他社の選考状況を聞くことによって、学生がほかにどのような業界を検討してるのか、どのくらいの規模感の企業を考えているのかなど、その人の興味や価値観をよく知ることができるため選考状況を聞いています。

また、他社の選考状況を確認して自社の優先度を測り、学生の中の順位次第でこちらの採用・不採用の返答時間を調整する狙いを持っている企業もあるのではないでしょうか。

S・K
S・K
4年制大学/文系学部
学生の就活の方向性を知るため質問している

他社の選考を確認することで、学生がどのような業界・職種を受けているのか把握できます。学生の就活の方向性がわかれば、自社や仕事内容への志望度を知ることができるでしょう。

また、昨今は売り手市場で、選考もスピードが重要になっています。他社の選考フェーズが確認できると「他社で来週最終選考の予定があるなら、うちも早めに合否を出さないと」など、自社の動きを調整できるため、必ず確認するようにしています。

就活のスケジュールを把握したい

企業が学生の就活スケジュールを把握したい理由

面接官が他社の選考状況を聞くのは、学生の就活スケジュールを把握したうえで自社の選考も進めたいという意図があります。

選考スピードを他社と合わせることで、優秀な学生からの内定辞退を少しでも防ぎたいという考えです

面接官に就活スケジュールを正しく伝えるため、他社の選考状況を聞かれたときは、企業名よりもどの選考フローまで進んでいるのかを明確に伝えられるようにしましょう。就活スケジュールは常に変わるので、毎回面接前に確認をしておくことが大切です。

学生の志望度を知りたい

面接では、優秀な学生に入社してもらえるように、さまざまな角度から自社の志望度を確認しています。他社の選考状況について確認する質問もその一つで、学生の中で自社の志望順位がどれくらいなのかを知ろうとしているのです。

そのため、他社の選考状況を聞かれたときは、「御社に強い魅力を感じている」など、応募企業への熱意が伝わるように答えることがポイントです

ただ単に選考の進み具合を確認されているのではなく、入社を期待されているからこその質問であると理解しておきましょう。

就活の方向性を確認したい

新卒採用において、社会人経験が無い学生へ企業が重視するのは、本人のポテンシャルや将来性です。そのなかで「入社する企業を決定する」という目標に対して、学生がどのような行動をしているかをチェックしています。

他社の選考状況の質問も、回答を通して就活の方向性を確認し、計画を立てて行動できる人物か判断しようとしているのです

聞かれた通りに選考状況を回答するのではなく、「地域の過疎化を解決できる企業を受けている」など、面接官に就活の軸があることをアピールする場面であると考えておくことが大切です。

なにが正解? 他社の選考状況の質問にまつわる疑問を経験者に聞いてみた

正解が見えづらい他社の選考状況の質問には「正直に答えるべきか」「どこまで話せば良いのか」と、たくさんの疑問や不安が浮かびますよね。

当日をうまく乗り越えるには、いま抱えている疑問を解決し、自分の答えに自信を持って本番に臨むことが大切です。ここからは、他社の選考状況にまつわる疑問について、経験者の声をもとに解説していきます。

今ある不安や疑問をスッキリさせて、面接当日を迎えてくださいね。

内定が出ている場合は正直に答えてもいいの?

面接でほかの選考状況を答えようとするとき「他社の内定が出ていることを伝えると採用をもらえないのではないか」と、不安になってしまいますよね。

結論として、内定が本当に出ているのであれば、事実を伝えても問題はありません。むしろ、採用の評価を受ける能力があるとアピールにつながる可能性があります。

ただし、内定が出たことのみを伝えると「自社に来てくれないのでは」と面接官に不安を抱かせる可能性もあるため、回答時には応募企業の志望度の高さも伝えることが大切です

なかには、内定が出ていることをあえて伏せる人もいますが、経験者は実際にどう対応していたのでしょうか。当時の体験談を聞きながら、自分にとってどちらが適しているか考えてみてくださいね。

キャリアステージ編集部

他社の選考状況を聞かれたとき内定数を正直に答えていましたか?

R・N 4年制大学

正直に答えていました。嘘をついていることがばれたときに不採用になるリスクを避けるためです。

H・T 4年制大学

私は嘘をつくと顔に出やすいので、素直に答えていました。内定状況を、リスクなく上手に回答できる人は伏せても良いと思います。

M・W 学習院大学

志望している業界や企業の一貫性をアピールできると考えていたため、正直に答えていました。

企業名は絶対に言わないといけない?

面接官から他社の選考状況について確認されると、同時に受けている企業名も聞かれる場合があります。人によっては選考に不利になると考え、回答を避けたいと感じることもあるでしょう。

他社の選考状況を聞かれたとき、企業名まで必ず答える必要はありません。「食品業界の中で〇社」など、就活の方向性が伝わるような回答ができれば、印象が悪くなることもありませんよ

本当に企業名を言わなくても良いのか不安が拭えない人は、経験者の行動を判断基準の一つとすると自信を持って動けるのではないでしょうか。本番を乗り越えた先輩に、当時の回答内容について聞いてみました。

キャリアステージ編集部

他社の選考状況を聞かれたとき受けていた企業名も伝えましたか?

R・N 4年制大学

伝えていました。受けている企業が競合他社だった場合、競合に取られるリスクを回避するために採用される可能性が高まるのではないかと考えていたためです。

H・T 4年制大学

状況によって伝えています。私の場合ですが、自分の志望業界ごとに回答内容を変え、そのうえで企業名を聞かれたときにのみ答えていました。

M・W 学習院大学

企業名も伝えていました。そのとき選考中の他社と比較した点を話し、応募企業の魅力を伝えたうえで、第一志望であると回答するのがポイントです。

すべての選考状況を答えないといけない?

就活で複数の企業を受けている場合は、他社の選考状況の質問にどこまで回答すべきか悩んでしまいますよね。

他社の選考状況を面接官が聞く意図は、学生の就活の方向性を知るためです。そのため、回答する企業の数ではなく「食品業界」といったように、自分の就活の方向性が伝わる内容を答えることを意識しましょう

具体的な数に悩むときは、経験者がどれくらいの範囲を伝えていたのかも参考にしながら、自分の回答内容を検討してみてくださいね。

キャリアステージ編集部

他社の選考状況を聞かれたときは、すべての選考企業を答えていましたか?

H・T 4年制大学

面接中の企業と関連性が低い選考状況については、深掘りされると回答が答えづらくなります。そのため、選考状況は場合によって厳選して回答するようにしていました。

H・Y 4年制大学

すべての選考企業を答えていましたが、回答に対して深掘りされる可能性も想定し、対応できるように準備はしていました。

M・W 学習院大学

厳選して答えていました。私は複数の業界の企業を志望していたので、絞って回答することで、一貫性をアピールできると考えたからです。

落ちた企業も伝えるべき?

他社の選考状況の回答では「不採用が出たことを伝えるとマイナスなイメージになるのではないか」と、気になってしまう人もいますよね。

就活の方向性やスケジュールを知るためである面接官の意図から考えると、他社の選考状況の質問では、落ちた企業の情報はあえて伝える必要はないと予想できます。回答の内容や範囲に迷ったときは、質問意図を基準にして考えてみてくださいね。

実際に選考を受けた経験者は、落ちた企業について話していたのでしょうか。リアルな体験談にも耳を傾けてみましょう。

キャリアステージ編集部

他社の選考状況を聞かれたとき、不採用が出た企業についても答えていましたか?

H・T 4年制大学

私は選考していたすべての企業で不採用になり、就活を再スタートしたことがあります。再スタート後の選考では、過去の面接はすべて不採用だったことを素直に答えていました。

M・W 学習院大学

答えていませんでした。他社の選考状況を聞かれたとき、たとえ選考結果が出ていなくても「どの企業も選考途中です」と伝えていました。

D・T 千葉大学

答えていませんでした。他社の選考状況について質問されるときは「ほかに選考を受けている企業はありますか?」と聞かれることが多かったので、面接が進んでいる企業のみ答えていました。

この記事を読んでいる人の中には、質問にうまく答えれないのではないかと悩み、面接自体が怖くなってしまっている人もいるのではないでしょうか。以下の記事では面接への恐怖を軽減させる方法を解説しているので気になる人は読んでみてくださいね。

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5つのポイントを押さえて安心! 他社の選考状況の答え方を解説

他社の選考状況の答え方

他社の選考状況の質問では、面接官が自社への志望度や就活の方向性を知ろうとしていることがわかりました。相手の知りたいことがわかれば、あとは意図に対する回答を用意しておけば、本番で迷うことなく対応できます。

ここからは、他社の選考状況の意図を踏まえた答え方のポイントについて解説します。経験者が実際に意識していた点も参考に、当日をイメージしながらチェックしてくださいね。

他社の選考状況の質問へ回答するとき印象が悪くならないよう意識してた点を教えて!

Y・A
Y・A
4年制大学/文理融合学部
他社を下げるのではなく比較した点を伝えるようにしていた

他社の選考状況を回答する際には、受けている企業ごとに志望理由・興味を持った点・魅力を感じたことをきちんと言語化していました。そのうえで、さまざまな会社と比較したうえで、応募企業が第一志望と伝わる理由を用意することを大切にしていましたね。

ほかにも、他社の評価を下げるような発言はマイナスな印象になると思っていたため、「他社の魅力以上に御社には惹かれる点がある」という考えが伝わるスタンスで回答するように意識していました。

R・N
R・N
4年制大学/理系学部
他社を受けた理由を説明するときは具体的なエピソードを交えて話していた

他社の選考状況について回答する際には「御社が第一志望である」と伝えたうえで、ほかの企業の応募経緯を説明するようにしていました。

具体的には「他社の〇〇な取り組みについて気になり、詳細を調べる中で、選考を受けるきっかけができた」というようなイメージです。このように、エピソードを交えて説明することで、相手企業に納得してもらえるように意識していました。

①応募企業への志望度の高さを伝える

面接官は他社の選考状況を聞くことで、自社の志望度を知ろうとしていると紹介しましたね。質問の回答では、ただ単に受けている企業を答えるだけでなく、志望度の高さが伝わる回答を意識しましょう。

ほかに志望度が高い企業がある場合でも「同じくらい迷っている」など、相手に優劣を感じさせない言い回しをすることが大切です

また、志望度の高さを伝えるときは、なぜ入社したいかも一緒に伝えられると、面接官も納得する答え方ができますよ。応募企業の志望動機の内容を交えながら、当日の面接回答と一貫性のある答えを考えておきましょう。

②選考状況は抜粋して回答する

就活では他業界・他職種の選考を受ける学生もめずらしくはありません。そのため、他社の選考状況を聞かれたとき、どこまで答えるべきか迷ってしまう人もいるかもしれません。

多数の企業を受けているときは、数を限定して答えられると良いでしょう。一度の回答で2〜3社の情報が伝えられると、自分の状況をわかりやすく伝えられます。

どのような情報を限定すべきか迷ったときは「直近の話である」「応募企業と関係する」ものを選んでみてください

質問の意図である「就活の方向性」「志望度の高さ」が伝わるかを常に意識しておくと、迷わず答えられるようになりますよ。

③回答は端的かつ一貫性が出るように答える

他社の選考状況の質問に対しては、面接を受けている企業と同じ業界や職種のものに限定して回答すると、一貫した就活の方向性があるとアピールできます。

就活の方向性があまり見えない回答

私は食品業界・IT業界・金融業界の選考を複数受けています。食品業界においては、二次面接の結果待ちです。IT業界において最終面接と二次面接の結果待ち、金融業界は二次面接が終了して次は最終選考です。

就活の方向性が伝わる回答

御社と同じIT業界の企業を中心に3社に応募しており、一次面接が1社・二次面接が2社終了しています。

複数の業界を答えてしまうと、相手に一貫性がないと感じさせてしまうリスクがあるうえに、情報量が多く混乱させてしまいます。

就活の方向性が定まっていることをアピールするためにも、OKな回答のように端的かつ方向性を整えて答えると、面接官の印象も良くなります。

他社の選考状況を回答するときは「受けている企業を伝える」のではなく「就活の計画性をアピールする」ことが目的であると捉えておくと、回答が考えやすくなりますよ

④選考段階によって答え方を変える

他社の選考状況へ回答するときは、自分の選考段階によって内容を変えることも大切です。たとえば、一次面接と最終面接では、ほかの就活の進み具合や、選考を通して知った情報により、応募企業の志望度も異なります。

一次面接では多くの企業を受けており、自分の選考がどこまで進むかもわからない状態です。ところが、最終面接になると選考に残れた企業も少数になり、複数回の面接を通して知る企業の情報から、応募先の印象が変わることもあります。選択肢が絞られ、志望度も明確になっている状態であれば、一次面接よりもはっきりとした回答ができるようになりますね。

他社の選考状況への回答は、企業により差があったとしても、少なからず自分の選考結果に影響します。

一次面接では「前向きな姿勢でどの企業にも一定の回答」をし、最終面接では「志望度が強い会社に明確な入社意思を伝える」というように、答え方を使い分けましょう

毎回同じ回答をするのではなく、今の選考段階次第でどのような答え方がベストなのかを考えることが大切です。

⑤内定が出ているときは保留期間も伝える

他社の選考状況を聞かれたときは、ほかの企業から評価を受けているアピールにもなるため、内定が出ていることを答えても問題ないと紹介しました。

内定が出ていると伝えるときは、応募企業に選考スピードを合わせてもらえるよう、他社の保留期間も伝えておきましょう。採用したいと評価される学生であれば、企業も融通を効かせてくれるかもしれません。

ただし、「自社へ入社する可能性がある」と判断してもらうために、応募企業の志望度の高さも伝え忘れないようにすることがポイントです。

一手先を予想しよう|他社の選考状況の答え方は「深掘り質問」への対応がカギ

他社の選考状況をうまく答えられるかどうかは、回答したあとの深掘り質問への対応が重要です。

深掘り質問の例

面接官:他社の選考状況を教えてください。

学生:現在3社の選考を受けており、うち2社に内定をもらっていますが、私の中では御社への入社を一番に希望しております。

面接官:なぜ弊社の志望度を一番と考えていただいているのでしょうか?

他社の選考状況を聞かれると、上記の太字部分のように、回答した内容について深掘りする質問が投げかけられます。

この深掘り質問へどのように対応するかで面接官の印象は左右されるため、選考状況についての回答以外に、もう一歩先を予想した準備をしておきましょう

記事後半では、他社の選考状況の答え方に加え、深掘り質問への対処法と回答例も紹介します。実際に経験者が受けた質問を参考に解説していくので、万全の対策をとるためにしっかりとチェックしてくださいね。

他社選考状況の基本の答え方を例文付きで解説

ここからは、質問意図と他社の選考状況の回答ポイントで紹介した5つの点を踏まえ、具体的な答え方を例文とともに紹介します。パターンごとに予想される深掘り質問についても解説するので、今の状況に近いものを参考にしてくださいね。

パターン①シンプルな答え方

回答例文

現在は5社の選考を進めています。うち3社は二次面接、2社は最終面接となっています。選考を受けている企業の中でも、多方面への事業展開がされている御社に強い魅力を感じているため、内定をいただけた際は入社したいと考えています。

他社の選考状況を一番端的に答えるときのパターンです。就活の方向性がある程度定まっていて、受けている企業も少数であれば、例文のように相手に情報が伝わりやすい答え方をするのが良いでしょう。

ただし、シンプルに回答することで、この後に「なぜ弊社が一番なのか」「どのような意図でこの業界を選んだか」と深掘り質問をされる確率は高くなります。

あらかじめ深掘り質問が来ると予想し、2ターン目のやり取りまでセットで考えておくと本番でも慌てず対処できます

「他社の選考状況の質問をきっかけに志望度が伝わる話を広げたい」と作戦を立て、あえてシンプルな回答をするのも一つの手段です。

パターン②志望している職種を伝える答え方

回答例文

御社を含めて、マーケティング職を目指し3社の選考に進んでいます。2社とも最終面接が終わり内定をいただいており、現在は御社のみ選考を受けている状況です。内定はいただいているものの、入社意思が一番強い企業が御社であるため、現在選考を受けております。

営業や企画といった仕事内容を基準に就活を進めている場合は、はじめに職種重視で応募先を選んでいることを伝えます。そのうえで、内定がある中でなぜ応募企業の選考を受けているか答えられると、志望度が伝わる回答ができるでしょう

職種重視と伝えた場合、面接官からは「なぜその職種を選んだのか」「職種以外で企業を選んだ理由は?」というような深掘り質問をされる可能性があります。応募企業だからこそ選んだ理由や、職種への志望動機をしっかりと整理して質問に備えておきましょう。

パターン③志望している業界を伝える答え方

回答例文

私は現在、食品業界へ興味関心を強く持っており、4社の選考を受けています。うち2社は最終選考の調整中で、残り2社に内定をもらっている状況です。就職後は、大学で知った海外食品の魅力を伝えたいという気持ちがあり、海外食品事業に力を入れられている御社を一番に志望しております。内定をいただいた際は、ぜひ入社させていただきたいです。

業界を基準に応募先を決めている場合も、パターン②と同様に、先に就活の方向性を面接官へ伝えてから選考状況を話します。

ただしパターン②と異なり、業界は職種も事業内容も幅広い選択肢があります。同じ業界内の中からなぜ応募企業を選んだのかが伝わるよう、あらかじめ志望動機を回答に入れ込んでおくことが大切です

志望動機をはじめに伝えると「入社後どんな仕事がしたいか」「どの職種に興味があるか」などを深掘りされる可能性があるので、予測して準備しておきましょう。

パターン④バラバラの業界または職種を受けているときの答え方

回答例文

御社以外では職種の異なる3社の選考を受けており、1社は内定、2社は最終面接の予定です。選考を受けている理由は、私の就活の軸である「地域の過疎化に貢献したい」という価値観が共通しているためです。中でも、御社の地域活性化に対する事業は、業界でもトップクラスであると感じました。内定をいただけた際には、自己成長をしながら御社で社会貢献を実現したいと考えております。

他社の選考状況を答えるときは、一貫性を伝えるため、応募企業と同じ業界や職種のものだけを抜粋できると良いと紹介しました。しかし、受けている企業が少数だと、ほかの業界の選考状況もあわせて答えなくては不自然になる場合もあるでしょう。

バラバラの業界や職種の選考状況を回答するときは、企業選びの理由を明確に説明することが大切です。例文では「地域の過疎化」という共通点を持って就活しているとアピールし、計画性のある行動ができていると伝わる回答になっていますね。

このように、自分の発言に対し相手がどう思うのかを常に先回りし、予想できる回答内容を入れ込んでおくことが上手な答え方です。回答を考えるときは、面接官の気持ちになって内容を読み返してみてくださいね。

パターン⑤選考を受けているのが1社のみの答え方

回答例文

現在選考を受けている企業は御社のみとなり、ほかの企業の応募も検討はしております。しかし、これまでさまざまな情報収集をしたうえで、御社の事業内容や将来性に強く惹かれ一番に志望しているため、まずは集中して選考に臨もうと考えておりました。内定をいただくことができれば、すぐにでも回答させていただき、御社への入社準備を整えていきたいと考えております。

学生の中には「ほかの選考がすべて不採用になってしまった」「あえて応募企業のみにしぼっている」といったように、ほかの企業の面接を受けていないケースもあるでしょう。

そのようなときは嘘をつくことや、不採用が出たことを伝えるべきか悩む人もいると思いますが、回答でマイナスイメージが付く可能性は避けることが適切です。

応募企業のみにしぼっている場合は率直にその意図を答え、相手に志望度の高さが伝わるように回答することで好印象を狙いましょう

ほかの選考がすべて不採用になっているときは、例文のように「これから選考を進めていく」と、就活の方向性が伝わる回答を意識しましょう。選考段階が最終選考である場合は、内定をもらった後の行動も伝えられると、より志望度の高さが伝わります。

そもそも1社しか選考が残っていないことに対して不安を抱えている人もいるかもしれません。就活の持ち駒の適切な数や持ち駒の増やし方については以下の記事で解説しているので、参考にしてみてくださいね。

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みんなはどう答えた? 経験者に他社の選考状況のリアル回答を聞いてみた

他社の選考状況の質問へ上手く答えるには、相手の意図や深掘り質問も踏まえた内容を考えておくことが大切であるとわかりましたね。

ここまでの記事をもとに答え方のイメージができれば、ここからは体験談をもとにしながら、回答内容をさらにブラッシュアップしていきましょう。

経験者が、他社の選考状況を聞かれたときにリアルに答えた内容について聞いてみました。

キャリアステージ編集部

他社の選考状況を聞かれたときに、実際に回答した内容を教えてください。

H・T 4年制大学

「私は現在受けている企業が◯社あります。そのうち、一次面接は◯社、二次面接は◯社、最終面接は◯社あります」といった形で答えていました。

M・W 学習院大学

「私はA社とB社の2つの選考に参加しています。前者に関しては一次面接前、後者に関しては最終面接前の段階です」と回答していました。

Y・A 4年制大学

「A社から内々定をいただいており、現在は最終面接を◯社、二次面接を◯社ひかえています」と回答していました。

D・T 千葉大学

「私は現在、〇〇業界と〇〇業界の〇社の企業の選考に参加しています」と簡潔に答えていました。詳しい選考状況や応募企業の詳細などは、企業によって質問の範囲が異なります。そのため最初は簡潔に答え、深掘り質問が来ることを前提にしていました。

M・N 4年制大学

「現在〇社から内定を頂いており、選考中が〇社です。いずれも御社と同じ〇〇業界です」と答えていました。

深掘り質問別|他社の選考状況の回答例文6選

ここからは、他社の選考状況の答え方をもう一段階マスターするために、深掘り質問への回答例文を紹介します。経験者が実際に体験した深掘り質問と、その回答内容も紹介するので、本番を想定しながら自分の立場に置き換えて考えてみましょう。

①現在受けている企業の中で第一志望の企業はどこですか?

例文

現在受けている企業の中では、御社が第一志望と考えています。御社は業界トップクラスの技術力と、働きやすい社風が魅力であり、私自身のスキルや志向に最も合致していると考えています。そのため御社でのキャリアを積むことと同時に、スキルを磨き貢献していきたいと考え、一番に志望しております。

他社の選考状況についての深掘り質問で一番多いのが、第一志望を確認する内容です。質問を通して自社の志望度を確認したい面接官の意図を考えると、予想しやすいですね。

回答するときは例文のように、応募企業の志望度が一番であると答えられると良いでしょう。志望度が高い企業がほかにある場合でも「入社できれば」「前向きに考えたい」と、ポジティブな言葉を使って答えることがポイントです。

また、回答内容には説得力を持たせるために、なぜ応募企業が第一志望であるのかという理由も一緒に入れ込みます。他社ではなく、その会社ならではの事業内容や特性を踏まえて答えを考えましょう。

「現在受けている企業の中で、第一志望の企業はどこですか?」と聞かれたときの回答内容を教えて!

R・N
R・N
4年制大学/理系学部
自分の気持ちを強く伝えることが大切

第一志望の企業名を聞かれたので、正直に応募していた会社名と部署を答えた覚えがあります。「第一志望は御社と他社の2社で、御社で内定いただければ承諾いたします」と意思表示していました。その後、他社の志望理由について質問され「自分のスキルと他社の仕事内容がマッチしていたからです」と答えたものの、他社の方が適性があると思われないか、心配になったことも覚えています。

そのためフォローとして、他社の志望理由を説明したうえで、大学で得た経験が適応したからといって、就職後の仕事にマッチするとは限らないと伝えました。「御社は大学で勉強した分野は違っても、同じ業界に違いはありません。私の知見は必ず活かすことができると考えているため、入社後は新たな分野に挑戦する気持ちで臨みます!」と、強く主張しました。

②選考に進まれている企業と弊社では事業内容(仕事内容)が異なるのはなぜですか?

例文

私は将来的に、一貫してプロジェクトを進行できる力を付けたいと考えています。

そのため、就職後は自分の土台作りとして、営業職や企画職の経験がそれぞれ必要だと考えております。異なる職種の選考を受けているのは、それぞれの業界の特性や課題について理解を深め最終決定をするつもりだからです。

事業内容や仕事内容についての深掘り質問へは、はじめに結論として自分の就活の方向性が端的に伝わるように回答します。その後、結論の根拠となるよう、なぜそう考えたか具体的な理由を答えられると、一貫性のある回答がで完成します。

深掘り質問は、自分のことをさらに知ってもらえるチャンスでもあるため、焦らずに質問の意図を把握してから答えを考えてくださいね

「なぜさまざまな内容の求人を受けるているのですか」と聞かれたときの回答内容を教えて!

R・N
R・N
4年制大学/理系学部
さまざまな企業を受けたきっかけを具体的に説明する

「積極的に多種多様な企業を選択したというよりも、結果的に異業界の会社を複数応募する運びとなりました」と前置きしました。

続けて「私の大学ではグローバル社会や多様化社会の概念を重んじた講義がいくつもありました。この講義を通じて、幅広い視野を広げ、多角的な視点から物事を判断する習慣をつけることができたのです。視野を広げた結果、さまざまな企業へ挑戦してみたい思いが芽生えました」と回答しました。

③選考を受ける企業を選んだ理由を教えてください

例文

選考を受ける企業は、自分の興味や将来のビジョンに基づいて選びました。

はじめに自分の得意なことや興味を持っていることを考え、それらを活かせる職種や業界を探し、将来築きたいキャリアに必要なスキル・経験が積める環境はどこだろうと検討しました。その中から、自分の成長や挑戦したいことに焦点を当て、それを実現できる企業や職場環境を重視しました。

その結果、将来性の高さに強く興味を惹かれたのがIT業界です。中でも海外事業への展開を予定しており、実力主義を取り入れている御社の魅力が非常に強く、今回志望した次第です。

就活の方向性をより深く知るために、応募企業や他社を選んだ理由を確認されることもあります。企業を選んだ理由は「事業内容に興味を持った」「社風に惹かれた」と答えることはもちろん、例文のように方向性決めで意識したことを簡単に答えられるとさらに好印象です。

就活全体の方向性をどのように決めたか伝え、そこから応募企業の志望動機にしぼって話を進めていくと、面接官も納得の答え方ができます

深掘り質問へ回答するときは、それまでの面接のやり取りに説得力を増す機会や、さらなる好印象をつかめるチャンスと捉えて臨むとより一層力が入りますよ。

「選考を受ける企業を選んだ理由を教えてください」と聞かれたときの回答内容を教えて!

R・N
R・N
4年制大学/理系学部
回答に一貫性を持たせるように注意していた

企業を選んだ理由は「海外進出もされており、特に最新技術への関心が強く、データドリブンな経営をしていることに魅力を感じたためです」と回答するようにしていました。

意識したポイントは、応募企業と他社との共通点について述べ、回答には一貫性を示すという点です。就活の方向性に一貫性がなければ、ただの結果報告になりかねないと考え、回答の際は必ず意識していました。

④弊社の選考は他社と比較していかがですか?

例文

多くの学生を選考されているにもかかわらず、一人ひとりの人柄や考えを見る時間をしっかりとられているのだなと感じました。ほかの選考は形式的な質問が多い中、御社では「いつも友達の中ではどんな立ち位置ですか?」「アルバイトでの自分の役割はなんだと思う?」と独自性の高い質問が多く、自分自身のことを知ろうとしてくださる気持ちが、選考を受けている身ですが嬉しく思い、より御社への魅力を強く感じました。

他社の選考状況の深掘り質問では「弊社の選考と比較していかがですか」と聞かれるケースもあります。この質問には、自社の印象を聞くことで、学生の志望度を知りたい企業の意図が隠れていると考えられます。

回答するときは、率直な面接の印象を答えたうえで「御社の志望度が強まった」と、志望度が高いことが伝わる内容を意識すると良いでしょう

答え方に迷ったときは、当日の面接のやり取りを回答に入れ込むのがおすすめです。

当日の会話を入れ込む場合

  • 〇〇様(面接官)のお話にあった、新卒に求めるビジョンが印象的だった
  • 先ほどお話いただいた、〇〇(今後の事業展開)の話を聞いてより入社意欲が高まった

企業は自社への興味関心を知るために聞いているので、質問に答えるときは「他社と変わらない」「一般的な選考」というような、マイナスな内容になることは避けましょう。

「弊社は他社と比較していかがですか?」と聞かれたときの回答内容を教えて!

R・N
R・N
4年制大学/理系学部
他社を悪く言わないように注意する

「御社も株式会社〇〇と同じく最新技術を取り入れた事業を展開されています。他社では見られない点として、グループ会社ならではの保有データ数の多さが強みだと感じています。

多数のデータを上手く活用できれば、他社との差別化がさらに顕著になると考えております」と回答していました。意識したポイントは、どちらの企業も欠点は述べず、応募企業を立てる形で回答することです。

⑤内定が出た場合はいつ頃までにお返事をいただけそうでしょうか?

例文

・応募企業の志望度が一番高いとき
内定がいただけましたら、すぐにご返答させていただきます。

・ほかの企業も気になっているとき
御社へ入社したいと強く感じておりますが、他社の選考も受けたうえで進路を決断したいと考えておりますので、今受けている選考の結果がわかり次第ご連絡いたします。

内定を出したときの対応についての質問も、ほかと同様に自社の志望度を確認するために聞いています。

例文のように、志望度が一番高い場合はすぐに返答する意思を伝え、ほかの志望企業があるときでも迅速に対応するように答えます。回答は具体性を持たせるために「いつまでに」返答できるかを入れ込めると、より志望度の高さが伝わりやすくなります。

このとき「わからない」「いますぐ返答できない」と曖昧な回答をしてしまうと、自社への志望度が低いと判断されるリスクがあるため、回答はできるだけ前向きな答えができるように意識しましょう

「内定が出た場合はいつ頃までにお返事をいただけそうでしょうか?」と聞かれたときの回答内容を教えて!

R・N
R・N
4年制大学/理系学部
結果待ちの過ごし方を伝えるようにしていた

具体的な時期は答えず、「お返事をいただけたらすぐにご連絡させていただくため、スキルを高めてお待ちしております」と答えるようにしました。

意識したポイントとしては、「すぐ」と答えたうえで、結果が出るまでの意欲的な時間の過ごし方を伝えるようにしていた点です。時間の過ごし方を伝えることで、結果を待つ間も自己研鑽に励める人物とアピールできると考えていました。

⑥選考を受けているのは弊社だけなのはなぜですか?

例文

応募前にさまざまな企業の事業内容や方向性、今後の事業展開を調べた結果、入社したいと感じたのが御社だけであったことと、選考に全力を注ぐために御社のみを志望いたしました。

応募企業をしぼっていたり、不採用が続いて選考企業が1社になってしまった場合は、前もって志望度が伝わるように回答すべきであると紹介しました。ところが、一度目の質問で上手く答えられなかった場合、深掘り質問でその理由を再確認されることもあります。

記事前半で伝えたように、志望度の高さをアピールする前提での回答を意識し、例文のように、決してリサーチ不足や準備不足ではないことも伝えられるようにしましょう

一度目の質問でうまく答えられなくても、計画力や将来性を知りたい面接官の意図を先読みした対応ができれば、深掘り質問でもしっかりと好印象をつかむことができるはずです。

「選考を受けているのは弊社だけなのはなぜですか?」と聞かれたときの回答内容を教えて!

R・N
R・N
4年制大学/理系学部
志望動機につなげて回答するとうまく回答できる

第一社目の選考として受けた企業でたまたまこの質問をされたことがあります。

回答内容は「私が御社のみを受けている理由は、御社が一番初めに魅力を感じた企業であるからです。なぜなら……」の後に志望動機をつなげるような形で答えていました。

このように、なぜ応募企業だけしか受けていないかという質問に対しては、自分の今ある引き出しの中から志望動機につなげ、上手く乗り切ることがポイントです。

他社選考状況は面接の後半で聞かれることの多い質問です。選考状況について伝え、面接が終われば、気になるのはその結果。以下の記事では面接の結果がなかなか来ない理由や不安の解消方法について解説しています。

選考結果が来ない場合
選考結果が来ない|現役就活生から学ぶ不安解消法と問い合わせ方
サイレントお祈りの可能性がある場合
サイレントお祈りとは? 現役就活生に聞く合否連絡の実態
前向きに検討しますと伝えられている場合
「前向きに検討する」は不合格? 就活生の実体験から真意を探ろう

経験者の失敗談も聞いておこう|他社の選考状況のNGな答え方

他社の選考状況の回答では、事前に良くない答え方も知っておくと、当日に後悔しない立ち回りができるでしょう。ここからは、本番をうまく乗り切るための大詰めとして、他社の選考状況のNGな回答例を紹介します。

ここでしか聞けない話として、経験者が選考状況について回答したときの失敗エピソードについて聞いてみました。貴重な体験談に耳を傾けてみましょう。

他社の選考状況を聞かれたときに失敗してしまったエピソードはある?

H・T
H・T
4年制大学/文系学部
選考状況を細かく伝えて後悔した

私は聞かれてもいないのに、他社の選考状況について詳しく答えすぎて後悔しました。当時はとても緊張していたため、素直に選考状況を答えるのが良いと思い込んでしまっていたのだと思います。

一次面接から最終面接までの間に、選考状況が変わっていることも多々あるため、選考状況を聞かれた際は御社が第一志望であると伝えるとともに、業界ごとに何社受けているかを大雑把に伝えて良いと思います。

R・N
R・N
4年制大学/理系学部
複数社内定が出た場合の回答をあやふやにしてしまった……

内定が複数社出た場合の対応について聞かれたとき、うまく回答できなかったことを後悔しています。当時、企業担当者から「もし他社で採用されれば、そちらに行きますか?」と聞かれ、「いえ、御社が第一志望ですので、採用になれば入社したいと思います」と答えました。

しかし、「もし入社を悩む理由があれば今教えてもらえますか?」とさらに聞かれ、「他社で内定をいただけるかまだまったくわからない状況のため、現在は特に悩んでいません。実際受かったら悩みはしますが、御社の方を先に志望したため、第一志望には変わりありません」と回答しました。

第一志望であることを念押しすれば、選考状況に関しては素直に回答しても良いと思います。しかし、回答の際は相手がどう感じているかも注意することが大切です。

他社の志望度の方が強いと感じさせる回答

例文

私は営業職を中心に合計3社の選考を受けております。その中では第一志望をA社と考えておりますが、ほかの企業も幅広く検討したいと考えております。

他社の選考状況を聞かれた際には、自分の志望度やその企業に対する熱意を前面に出すことが重要です。そのため、他社の志望度の方が強いと感じさせるような回答をすると、採用側からの期待値が下がってしまう可能性もあります。

回答するときは、志望度の強さや応募した理由を明確に答えるようにしましょう。そのうえで自分の強みやその企業への熱意をアピールすることで、採用側に自分の価値を伝えることができます。

不採用になったことも伝える回答

例文

私はIT業界を中心に選考を受けており、A社、B社、C社の3社を受けました。B社は最終面接の結果待ちで、A社とC社は両方とも一次選考で不採用となっています。

他社の選考状況を答えるときは、マイナスな印象になるのを防ぐため、不採用になったことを伝える必要はありません

選考に落ちたことを伝えると、面接官から、その理由や不安要素が学生にあるのではないかと疑念を抱かれてしまう可能性があります。不採用になったことは自分だけに留めておき、次の選考に向けて前向きな姿勢を示すことが大切ですよ。

慌てずに対応しよう! 選考状況の質問で見られる「オワハラ」の対処法

選考状況の質問で見られる「オワハラ」の対処法

オワハラ(就活終われハラスメント)とは

企業が新卒採用において、内定を出した学生にほかの就職活動を早く終わらせるよう促す行為や発言を指す

オワハラとして圧迫感のある態度や高圧的な言い回しをされると「対応を間違うと内定が取り消しされるかも」と不安を感じてしまう学生は少なくありません。

また「ほかの企業も検討したいのにどう答えれば良いかわからない」と、対応に困ってしまいますよね。

ここでは、明確に意思表示することと、一時的に受け流して周囲へ相談することの2つに分けてオワハラの対処法を紹介します。経験者からのアドバイスにも耳を傾け、本番で慌てない備えをしておきましょう。

他社の選考状況を聞かれた際に「オワハラ」にあった経験はある?

H・T
H・T
4年制大学/文系学部
内定を出したら就活を辞めてほしいと言われた

従業員が10人程度の小規模な会社を受験した際に「少人数の採用であるため内定を出したらできる限り他社を断って就活を止めてほしい」と言われた経験があります。私が今まで受けてきた企業は比較的規模が大きかったため、このような経験は初めてでした。

企業からの申し出を断るのはすごく葛藤があったのですが、自分の人生は一度きりであり、ファーストキャリアは重要なので、別の道へ進むことに決めました。オワハラを受けた際は、非常に悩むと思いますが、一度きりの人生と思い、自分の望む道へ進むのが大切だと思います。

R・N
R・N
4年制大学/理系学部
面接直後の内定承諾を迫られた

ベンチャー企業の最終面接にて、その場で内定承諾を急かされ焦った経験があります。「ここで決めておいたら後々楽だよ」と言われたので「御社に魅力を感じ志望させていただきましたので、大変光栄であり嬉しく思います」と話を流すように対応しました。しかし「だったら即答いただけると、こちらとしてもスムーズなんだがね」と言われてしまい困惑……。

最終的に、印鑑を持ち合わせていないことを理由に、その日に承諾するのを避けることができました。こういった企業は経営方針自体が良くないことが推測されるため、「こういう企業もあるんだな」と思い、次に切り替えたほうがいいと思います。

明確に意思表示する

オワハラの対処でまず大切なのは、相手に自分の意思をはっきりと伝えることです。

企業側は、学生の就職活動に関与する権限を持っていません。自分の就活は自分だけのものなので、終了のタイミングを相手に合わせなくても問題ありませんよ

オワハラを受けていると感じたら「ほかの企業と検討したい」「今すぐ回答はできない」と迷わず相手に自分の気持ちを伝え、会話を終了しましょう。

意思を明確に伝えるといっても、感情的になってしまうと言葉も強くなり、別のトラブルに発展する可能性もあります。オワハラへは、あくまでも冷静に対処することが大切です。

一時的に受け流して周囲へ相談する

オワハラへを受けたときは、「今すぐ回答はできない」などと一時的に受け流して会話を終了させ、その後信頼できる人に相談することも一つの手段です。

家族や先輩、キャリアセンターなど、自分をサポートしてくれる人に相談すると、適切なアドバイスや解決策を得ることができます。特にキャリアセンターでは、オワハラへの対処法をよく理解しているだけでなく、企業の採用担当者ともつながりを持っていることがあります

また、ひどいオワハラをする企業の中には、「断ると今後同じ大学から学生を採らない」「内定を承諾しないと辞退とみなし損害賠償を請求する」と脅しをしてくるケースもあります。脅されて怖くなってしまい、その場で内定承諾をしてしまったことで悩みを抱える人もいるでしょう。

しかし、相手に被害が出ることをほのめかし物事の判断を迫ることは、脅迫罪に該当する可能性もあるため、一時的な回答で内定を承諾しても心配することはありません。

オワハラでひどい対応をされた場合は、弁護士へ相談することも考慮して、そのときの出来事をメモに残しておき、自分一人で解決しようとせずすぐに周囲へ相談してくださいね。

他社の選考状況の答え方は企業の意図やポイントを押さえてマスターしよう!

他社の選考状況は、学生の就活の方向性や自社への志望度を知るために聞かれていることが多く、相手の意図を理解したうえで答えることが大切です。また、回答後はさらに詳しい内容について深掘り質問が来る場合もあるので、好印象をつかむためにも答えたあとの流れも想定しておきましょう。

回答に困ったときは、体験談から上手な答え方を見つけ、自分の内容にも取り入れて当日を乗り切ってくださいね。

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編集責任者 伊東 美奈

キャリアステージを運営するHR team(旧リアステージ)に新卒入社。キャリアアドバイザーとして1,500名以上の就活生を支援する傍ら、長期インターンサービスの立ち上げや人材開発業務を担当。マーケティング事業に異動後、理系学生の就活支援メディア「Digmedia」の編集長・エントリーシート共有プラットフォーム「イールック」の運営責任者を務める プロフィールをみる