「ジョブホッパーとは」の疑問を採用担当の視点も含めて解説! 特徴を理解して転職に活かそう
転職活動中に「ジョブホッパー」という単語を聞いたことはありますか。
職業を変えながら、多様なスキルを身に付け経験を積んでいくことが性に合っている、という人もいれば、転職経験が多く、経歴的にジョブホッパーになっていないか心配……という人もいるでしょう。
今まさに転職をするか悩んでいる人、ジョブホッパーとしての転職がどのようにキャリアに影響するのか気になる人に向けて、この記事では企業からの印象も交えながら、ジョブホッパーについて解説していきます。
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ジョブホッパーとはどんな人? まずは言葉の意味をチェック!
結論から言うと、ジョブホッパーに明確な定義はありません。一般的には入社後数カ月ほどで企業を辞め、転職を繰り返して、仕事を変えている人のことを指します。
そのため、どの企業も社歴が3年未満の人や、20代で2〜4社経験している人、30代で2桁に近い転職経験がある人は「ジョブホッパー」と判断されやすい傾向にあります。
「ジョブホッパー」の由来は海外で使われる「job hopper(職を変える人・転々とする人)」という単語です。海外ではキャリアを変えるために転職することに対してのハードルが日本より低い傾向にあり、本来はネガティブな意味の言葉ではありません。
現役社会人に突撃! 「ジョブホッパー」という単語を聞いたことはある?
X(旧Twitter)で、既卒就活に関する情報を集める際に、自然と第二新卒についての情報も流れてくることが多くなりました。 この流れで早期離職を繰り返す第二新卒者のアカウントが流れてくるようになり、そういった人が「ジョブホッパー」と自称していたことがこの単語を知るきっかけでした。
ありません。 私は初めて聞いた言葉でした。今回「ジョブホッパー」という言葉を調べてみて、初めて意味も知りました。
ジョブホッパーについては、Webで調べて初めて知りました。 1社に定着せず、短期間で転職を繰り返している人を指す単語だとわかりました。
私は聞いたことがあります。意味も踏まえて、個人的には「青い鳥症候群」に近いのかなと思っています。 多少嫌なことがあると転職を考え、「自分に100%あった環境がどこかにあるに違いない」と考えて短期離職を繰り返す人というイメージです。
ジョブホッパーへのイメージはどんなもの?
早期離職や転職を繰り返す「ジョブホッパー」に対する印象を教えてください。
1~2回の早期転職であれば「合わなかったのかな」程度に感じますが、ジョブホッパーのレベルになると、企業に対して求める条件の落としどころや、大切にしたい軸が定まらないまま転職活動をしているのかな、という印象を抱きます。
転職回数によって印象が変わってくると思います。 たとえば、20代で1回や2回の早期離職や転職であれば、その会社と相性が良くなかったんだなと思いますが、同じ年齢で4~5回の転職の場合は、その人にも何か悪い部分があるのかなと思ってしまいます。
複数社経験しても、自分に合う仕事が見つけられず、気付いたらその状態のまま何度も転職していた、という状況に陥ってしまった人なんだろうという印象です。
「嫌なことや困難にぶつかると逃げ出す癖がある人」というイメージです。 身体的な暴力やセクハラを受けているような場合は別ですが、短期で離職を繰り返している人をみると、どうしてもそういった印象を抱いてしまいます。
早期離職や転職回数が原因で悩んだこと・困ったことはある?
私の場合、新卒で入社した1社目の会社を2年2カ月程度で退職しましたが、「未経験の職種に挑戦したい」「現職で部署異動を試みたが実現できなかった」という理由があり、年齢も26歳であったため困ることはありませんでした。
反対に、30代前半で未経験で転職してきたものの、社風になじめずに2カ月で早期退職されてしまった人が現職にいて、退職後の転職活動ではかなり苦労されているようでした。そのため、これは年齢と転職理由による部分が多いのではないかなと感じますね。
私の場合、複数社経験すること自体は悪くないことだと思っているのですが、退職理由がネガティブな内容だったので、納得してもらえる転職理由を考えるのに少し苦労しました。
ネガティブな理由や状況を、しっかりと自責思考で捉えたうえで、課題解決ができなかったことに対して深く考え抜いて、何とか転職活動を乗り切った形でした。
よく転職は「調子が良いときにした方が良い」と言われることがあるのですが、これは上記のようにネガティブな理由で辞めることになると、転職市場で不利に働くことがあるからなんだと実感しました。
面接で転職理由をどのように説明するかに迷ったら、この記事を参考にしてみてくださいね。この記事では、転職経験者の実際の体験談を交えながら、転職理由を聞かれたときの回答方法について解説しています。
20代のうちに転職をしたくても、面接での見られ方や転職回数が気になってなかなか踏み出せない、という人はこの記事を参考にしてみてくださいね。同じく20代のうちに転職を経験した人からのアドバイスも豊富に紹介しています。
当てはまったらジョブホッパーかも? よく見られる特徴や性格
ジョブホッパーには明確な定義がないため、自分のキャリアチェンジの経歴がジョブホッパーと判断されるかどうかわかりにくい、という人もいますよね。
そんな人向けに、まずはジョブホッパーの人によく見られる特徴や性格について紹介していきます。キャリアの面だけでなく、人柄・志向性の面からジョブホッパーに当てはまるのかをチェックしてみましょう。
自分の意見・考えを持ち主体的に行動する
周囲の意見や会社の雰囲気に流されるのではなく、自分の芯や意見を持って行動ができるのはジョブホッパーに多く見られる特徴です。
自分にとって経験するべきことや、キャリアの目的地がはっきりしている人が多いため、一度その会社で得られるスキルを身に付けたり、目標を達成したりすると、新しい環境を求めて転職活動を始めることも。
普段から自分の考えを持って仕事を進めている人、主体的に考え行動に移すことが多い人は、転職時にはジョブホッパーになりやすいと言えるでしょう。
向上心・成長意欲が強い
「もっとたくさんのスキルを身に付けたい」「自分の興味があることにどんどん挑戦してみたい」と、スキル・キャリアへの成長意欲、チャレンジ精神が旺盛な点も、ジョブホッパーに見られる特徴の一つです。
「成長できるのであれば、環境を変えて経験を積んでみたい」という考えがあるため、ステップアップや自分の目指すキャリアのためであれば、仕事・環境を変えることへのハードルが低い人が多いと言えます。
好奇心が強く新しい仕事・環境を求める
仕事を続けていくうちに、だんだんと違う業務がしたくなる、興味のある仕事にチャレンジしたくなる、など、興味関心のある仕事へのフットワークが軽い人も、ジョブホッパーに当てはまる可能性が高いでしょう。
良く言えば好奇心が強い性格と言えますが、その反面、飽き症で一つの仕事が続かず、次々と仕事を変えている、という人もいるでしょう。そのときどきでやりたいことにチャレンジしてきた、という人はジョブホッパーに当てはまるかもしれません。
これまでの実績から自分に自信がある
経歴や実績に自信があり、面接で何をアピールすれば良いかがわかっているからこそ、「次も大丈夫だろう」と転職を繰り返していませんか。
これまでに培ってきたスキルや経験によって自信が生まれ、アピールする材料が豊富にある人は、転職自体のハードルが下がっていることも考えられます。
このケースに当てはまっている人は、仕事を変えれば変えるほど、履歴書に記載できる内容や強みは増える可能性もあると同時に、早期退職の懸念を示されやすくなるということへの注意が必要です。
身の周りにいるジョブホッパーはどんな人?
周囲に、ジョブホッパーと言われる、短期的に仕事を変える人はいますか?
ジョブホッパーのように職を転々としている社員がいたのですが、結構自分勝手な性格でした。 自分の思ったことができないと、すぐにふてくされて怒ったり、上司から怒られると家に帰ったりしていました。
私もジョブホッパーだと思われる人を見たことがあるのですが、その人は友達思いな人でした。 仕事では何か会社に不備があればずばっと指摘をすることができて、物事の良し・悪しの判断が早い性格だなと思ったことがあります。
転職して2週間ほどのタイミングで上司から𠮟責され、「前職と業務の進め方があまりにも異なるので、カルチャーギャップとそれに伴うストレスを感じている。これ以上は耐えられない」と言って2カ月ほどで退職された方がいました。 このことから、個人的にはストレス耐性が低い人・環境に適応する能力が低い人がジョブホッパーになるイメージがあります。
ジョブホッパーとして転職を繰り返すとどうなる? 中長期的な視点から損得を解説!
一般的に転職をする人と、ジョブホッパーと呼ばれる人の大きな特徴は、職を変える頻度にあります。日本では、勤続期間が3年に満たないうちの退職は「早期離職」と捉えられる可能性が高いですが、ジョブホッパーの場合、早い人では数カ月で退職、転職を経験している人もいます。
短いスパンで職業を変えることには、経験の面で得られる利点もあれば、長い目で見たときのキャリアにリスクを及ぼす可能性もあります。ここからは、ジョブホッパーとして職を変えていくことのメリットとデメリットをそれぞれ紹介します。
転職を重ねて得られる3つのポジティブな側面
一つの企業にこだわらず、さまざまな業界・業種、企業で働くことによって、自分の知見や可能性を広げることができます。
まずは、転職を複数回経験することで得られるメリットを3つ紹介していきます。
①さまざまな仕事にチャレンジできる
ジョブホッパーとして職を変える大きなメリットの一つは、ほかの人と比較して多様な仕事を経験できるということです。
一つの仕事にこだわらず、持ち前の主体性を活かして、やりたいと感じる仕事、興味のある仕事、身に付けたいスキルを得られる仕事を選択していくことは、自らの可能性や選択肢を広げることにつながります。
自分に合う仕事を追求してみる、ほかの可能性を試してみる、などフットワーク軽く職を変えることで、自分にとって納得感のある仕事を見つけやすいのもジョブホッパーの利点と言えるでしょう。
②人脈が広がる
ビジネスにおいて重宝されるのが人脈です。中途社員の人脈を用いて、新しいビジネスパートナーを見つけたり、顧客としてサービスの提供をしたりするなどの話は珍しくありません。
転職する度に、新たな職場に溶け込むコミュニケーション能力と適応力を活かして、ビジネスにおける橋渡し役になる可能性も大きく、その人の持っている人脈を期待する企業も存在します。
また、これまで築いてきた人間関係が、新しい職場でもあなたの仕事の手助けになる可能性もありますよね。このような、あって損がない他者との縁を広く持てるのはジョブホッパーならではのメリットと言えます。
③幅広い経験・知識が身に付く
ジョブホッパーには、年齢に対して経験豊富な人材が多いのも事実です。
ジョブホッパーとしていくつも職を経験すると、ほかの人が何年もかけて一つの仕事をしている間にに、いくつものスキルを身に付けていた、ということも少なくありません。
企業としてもこれまでの知識・経験を応用して活躍する即戦力的な立場で採用することが多いため、経験豊富という一面は即戦力として価値が高まる要素になります。
転職を繰り返して得られるスキルや強みとは?
転職経験者に質問です。 転職を繰り返すことによって得られる強みやスキルはどんなものですか?
私は一度、営業職からの転職をしています。形となって目に見える資格はないのですが、営業職として培った営業スキルや、お客様への対応力が今の職で存分に活きていると考えています。
環境を変えることへの耐性がつくことかなと思います。 会社を変えるということは、それまで社内で築いてきたノウハウをすべて捨て、0から新しい環境で挑戦するということなので、とてもストレスを感じることになります。一度でもその経験を積んでいれば、転職先で部署異動や海外駐在などの環境を変えるイベントが発生したとしても、「環境を変えたら自分はこういったストレスをこのくらい感じる」という予測をすることができるので、適応することが容易になるのがメリットかなと思います。
大きな視点で見たときに、自分のスキルや能力を見て採用してくれる企業は山ほどある、つまり自分の可能性を気軽に試すことができる、ということがわかったと感じています。 ただし、応募者側が極端に条件を狭めて企業を選ばないということは前提です。
転職先で前職の経験が活きた人の体験談
前職でも現職でも、若さを武器に、自分から積極的に仕事を取りに行く姿勢をアピールしています。最年少という立場から、経験や知識が少ない分、すべてに挑戦し成長しようという意欲を持って仕事に臨むようにしているのです。
また、前職は医療分野の細胞培養業務に携わり、施設の基準や書類作成において非常に厳しいルールに従う必要がありましたが、同時にその中で多くを学んだと感じます。
現職にはそのような厳格さはないものの、前職で培った管理能力やルールを順守する力を活かしながら、効率的に業務を進められています。
前職で培った問題解決能力は、今の仕事にも活きていると感じています。前職では、手作業でおこなわれていたデータ入力作業を、自動化して改善したという経験がありました。
この経験を通して、「問題を発見する」「理想の状態を仮定する」「使えるリソースを把握する」「達成期日から逆算して日々の業務に落としこむ」というサイクルを回す経験を積むことができました。
この経験は転職先の会社でも応用することができており、上司や周囲からも一定の評価をもらうことができています。
転職を繰り返すと起こりうる4つのネガティブな側面
ジョブホッパーとして得られるメリットがある反面、短期間のうちに転職を繰り返すことにはリスクも伴います。
年齢が低いうちはポテンシャルで面接を突破できていても、社歴が増えるにつれて「早期離職をする人物」、「年齢とスキルが伴っていない」と判断されてしまい、次の転職先が決まらない……という事態に陥ることも。
これから解説するデメリットと、先に紹介したメリットをよく比較しながら、自身のキャリアについて考えてみてくださいね。
①専門的な知識や能力が身に付きにくい
ジョブホッパーとして多種多様な仕事を経験できるのがメリットである反面、一つひとつのスキルが中途半端なレベルのままになることがデメリットとして挙げられます。
たとえるならば「狭く深く」よりも「広く浅く」に特化して知識を持った状態になるため、専門的なスキルがある人材としてはキャリアが積みにくくなってしまう可能性があります。
②昇給・昇格のチャンスが少なくなる
企業にもよりますが、昇給・昇格のための査定を受けるには、既定の期間その会社に在籍して業務を続ける必要があります。一般的には半年、もしくは1年単位で評価を受けることになるため、この期間に満たないタイミングで転職をし続けてしまうと収入は増やしにくいでしょう。
また、転職後は一からキャリアがスタートすることになるため、すぐに昇給・昇格ができるというわけではありません。このことから、ジョブホッパーとして職を変えれば変えるほど、昇給や昇格の機会が少なくなることになります。
すべての企業に当てはまるわけではありませんが、転職を通して給料が下がることもあります。この記事では、転職をすることで給料が下がる原因と、その対処法について紹介します。
③年齢とスキルが釣り合わず評価されにくくなる
転職時の年齢が上がれば上がるほど、これまでの経験、能力、スキルを重視されるようになります。そのとき、強みとしてアピールできるスキルがない、すべてのスキルが中途半端で専門的なスキルがない、という状況だと、内定をもらえる可能性は低くなります。
職を多く経験したことが裏目に出てしまい、次第にポテンシャルや経験で人材価値をカバーできなくなってしまうのが、ジョブホッパーの大きなデメリットになります。
転職をしたくてもアピールできるスキルや実績がないと悩むことがあれば、この記事を参考にしてみてくださいね。この記事では同じ悩みを抱えた転職経験者の体験談や対処法をアドバイス、転職を成功させるコツなどを紹介しています。
④継続力がない・定着しない人材だと誤解される
次々と会社を変えているという経歴を「飽き症だ」「企業に定着しない人物だ」と判断する企業は少なくありません。
実際はそうでなくても、一つの企業に長く勤めることを美徳と考える企業では、早期離職のリスクを懸念して、ジョブホッパーに見える人物の採用を見送ることがあります。
このように、ジョブホッパーとしての転職履歴が、あらぬ誤解や印象を与えることがあるため、転職回数が少ない人と比べても、ジョブホッパーの採用時は企業がより慎重になる傾向にあります。
この記事では仕事を辞める・退職する前に判断するべき項目について解説しています。退職してからキャリアの面で後悔をしないよう、転職経験者からのリアルなアドバイスは要チェックです。
転職を短期間に繰り返していくうちに考えられるデメリットを教えて!
今働いている職場に、よく求職者の人が面接に来ます。私が働き出してから何人も採用され、入社してきたのにもかかわらず、入社した次の日に辞めたり、1週間以内に辞める人がほとんどだったりで、続く人がほとんどいません。
その人たちのこれまでを知りませんが、ここで働きたくて面接に来て、しかもせっかく受かったのに、この短期間で辞めていたらきっと何をやっても続かないんだろうなと感じたことがあります。
次の就職先を探しても同じことになるだろうし、確かに私も初めての業界・職種で働き始めたときはつらくて「辞めたい」と思ったこともありましたが、その段階で辞めてしまっては何も身に付かないし、ただ時間を無駄にしているような気がします。
短期間で転職を繰り返しても何ひとつ自分に残らないのではないかなと思うので、まずは何事も続けることが重要です。
環境を変えることに対する柔軟性が身に付かないことがデメリットになると思います。
仕事にかかわらず、人生において環境の変化はつきものです。結婚や子供の誕生、子育てなど、ある程度ライフプランとして予想を立てられる変化もあれば、突然の両親の介護や会社の倒産など、思いがけず訪れる変化もあります。
ジョブホッパーになってしまうと、「この環境は自分には合わない。だから次に行こう」という逃げ癖がついて、自力で頑張る力が不足してしまうことがあるのではないでしょうか。
そのような癖がついていると、仕事だけではなく、人生において発生する環境の変化についていけなかったり、別の環境へ逃げることを考えやすくなってしまうのでは、と考えることがあります。
私のように、業界を変えて転職するケースだと、専門性はあまり磨けないと感じました。業界で生き残っていくには専門性は必須なので、スキル面で不足する部分が出てきます。
また、転職を繰り返していると管理職などのポジションをもらいにくいケースもあるかなと思います。企業から見ても、長期に会社にいてくれることが、管理職に上げるための一つの要素になるからです。長期的なキャリア形成という観点で、優位性を主張しにくくなるのはジョブホッパーのデメリットではないでしょうか。
ジョブホッパーとして転職するか迷ったら|採用視点からのジョブホッパーの印象を理解しよう!
ここまでは、ジョブホッパーとしてキャリアを選択していくメリット・デメリットを確認してきました。
転職をする・しないの選択は人それぞれですが、自分にとってのメリット・デメリットだけでなく、採用担当者の視点から見たジョブホッパーの印象を知ることもキャリア選択の手助けになりますよ。
ここからは、気になる採用担当者の視点から見るジョブホッパーの印象についてチェックしていきましょう。
早期離職や複数の転職経験がある人に質問です。面接や選考を攻略するために意識したことを教えてください!
目的をはっきりさせること、なぜ今転職をするのかを明確にしておくことです。 早期離職の場合、採用する側が一番恐れているのは、「採用してもまたすぐに辞めてしまうのではないか」ということです。 その不安を払拭するためには、自分が明確な目的があり、それを実現するために転職が必要なのだ、ということを面接官に納得してもらう必要があります。
まずは自責で物事を話すようにしましょう。他責思考でいると、転職しても同じように他責思考で仕事をするのかも、と懸念を示される可能性があります。 いつでも自分にベクトルを向けて考えていく姿勢を身に付けるのが良いと思いますよ。
企業がジョブホッパーを採用する3つのメリット
企業はジョブホッパーを採用することで、組織の生産率を向上させたり、職場にポジティブな刺激を与えたりと、新しい風をもたらしてくれることを期待して内定を出す傾向にあります。
能力やスキルを棚卸しして、ジョブホッパーとしての強みをアピールできれば、面接での通過率も変わってくるはずです。企業はジョブホッパーにどんなことを期待しているのか、具体的に触れていきましょう。
①スキルや能力が即戦力になる
企業にとって、ジョブホッパーの多彩な能力やスキルは即戦力として魅力的に感じられます。前職と同業界・同業種の転職であれば、一から人材の育成をする必要もなく、かつこれまでの経験を活かしながら成果を出してもらいやすいと考える企業は少なくありません。
また、異なる分野の仕事だったとしても、持ち前の主体性や行動力で積極的に情報を吸収し、結果につなげてくれるだろう、というジョブホッパーならではの成長意欲やバイタリティに期待をする人事は少なくありません。
②主体的な行動が生産率の向上につながる
自分から率先して行動を起こせるジョブホッパーは、社内の組織の士気を上げる存在になり得ます。工数効率化の可能性を見出すなど外部からやってきた人材だからこそ気が付く点もあるでしょう。異なる企業に属してきた経歴を活かして業務を見直すことで、さらに働きやすい環境を作ることもできるのです。
組織全体を巻き込みながら積極的に行動をすることが、結果的に業務環境を改善したり、社員の生産効率を向上させたりする可能性を秘めていることは、ジョブホッパーが発揮できる人材価値ともいえるでしょう。
③持っている知識・経験が周囲の刺激になる
保有している知識、前職での文化を新しい職場に持ち込むことで、ほかの社員が刺激を受けることもあります。
たとえば、前職でおこなっていたルーティンを共有したことがきっかけで、社内に新しい交流の場を生み出したり、ナレッジを展開することでチーム全体の成果を上げたりと、組織を発展させることを期待する人事もいるでしょう。
このように、職場に刺激を与えるために、一種の起爆剤としてジョブホッパーを動員する狙いで、採用活動を行っている企業も存在します。
ジョブホッパーにはどんなことで企業に貢献してもらいたいと考える?
私は、プロジェクトベースの雇用が企業への貢献につながると考えています。プロジェクトの期間が明確に定められていることで、ゴールが見えやすくなり、仕事を進めるうえで目標を意識しやすくなるためです。
特に、ジョブホッパーは柔軟性や適応力が高いという特性と強みがあると考えているので、異なる職場での経験を活かし、多様な視点から新しいアイデアを提供し、イノベーションを促進する存在になりやすい傾向にあります。
既存の業務プロセスを見直し、改善提案を任せることで、組織全体に大きな貢献を果たすことが期待できるので、プロジェクトベースの働き方において特に重要な存在であると言えるでしょう。
ジョブホッパーを採用すると起こりうるデメリット
ジョブホッパーを採用することで組織の成長や成果の向上を期待する人事もいれば、やはりその経歴に懸念を示す人事も存在します。
特に、1つの会社に長く勤めることが美徳という考えが根付いている企業では、採用をしたところで早期離職のリスクがあるジョブホッパーはあまり歓迎されない傾向にあります。ジョブホッパーを採用するメリットと同時に、人事が懸念に感じやすい、ジョブホッパーのネガティブな印象についても知っておきましょう。
早期離職のリスクがある
ジョブホッパーの経歴の特性上、人事がどうしても気になってしまうのは早期離職の可能性が大きい点です。
企業は人材を採用した後、中長期的に成果を出してもらうためにコストをかけて教育をするつもりで採用活動をおこなっています。そのため、採用した人材が定着せず、すぐに離職をしてしまうと、会社の戦力からも、その人にかかるコストの面からも痛手を負うことになるのです。
このため、入社した後も長く働いてくれるかどうか、入社後のキャリアビジョンを何年後まで想定しているのかは特に慎重に見極めています。
仕事に対してのスキルが足りない可能性がある
さまざまな職を経験してきたジョブホッパーには豊富な経験が武器になる一方で、専門的なスキルが身に付いていなかったり、業務に必要な基準に能力が満たないケースがあります。
特に、社会人経験が長いわりに転職の回数が多い人は、年齢とスキルのギャップがあることが多いため、熱意があっても採用を断念せざるを得ない場合もあります。
採用した後に、「実はこの業務をやり遂げるための能力が備わっていなかった」というリスクを回避するためにも、企業はジョブホッパーと思われる経歴の持ち主へは、実力を念入りにチェックする傾向にあります。
組織のチームワークを乱すケースがある
ジョブホッパーを採用することで、組織に刺激を与えられるとは言え、極端に独立心が高い、自分のやり方へのこだわりが強い、という人物を採用してしまっては、組織の輪が乱れてしまいます。
ジョブホッパーの強みとして自分の意見を持ちながら動くことができる点が挙げられますが、職場の文化に馴染もうとせず、協調性が欠けた行動をとることは基本的に歓迎されません。
現状のチームの雰囲気を壊さずに適応できるかどうか、周囲と足並みをそろえて業務を進行できるかは、採用後に特に重要な要素になります。
面接担当者に聞く! 転職回数が多い人が面接に来たら何をチェックするの?
失礼かもしれませんが、「なぜ前の職場を退職してしまったのですか?」と必ず聞いています。その退職理由が本人にあるのか、または企業側にあるのかを確認して注意深く応募者のバックグラウンドを確認するためです。
ちなみに、これが採用・不採用に大きくかかわっていきます。さらに、転職の頻度や回数にも着目をして、「この職場はかなり短期だったが何かあったのか」や、「逆にここの職場は長く勤められていたが、何が良くて長く勤められていたのか」などを細かく確認して、弊社でも快適に長く勤めてもらえるのかを見極めます。
ジョブホッパーが転職を成功させる秘訣とは? 企業視点を逆手にとった攻略方法
ここまで解説してきた通り、企業がジョブホッパーと思われる人材を採用する場合には、入社後に定着するか、能力不足ではないかを入念にチェックします。しかし、ジョブホッパーの中には、自己実現やキャリアアップを目指して転職をし、実力のある人材も存在するのは事実です。
企業は、大勢の中からそんな優秀な人材を選び取って、積極的に採用したいと考えています。つまり、企業が懸念に感じやすい点を払拭したり、「優秀だ」と感じるポイントを知ったうえで面接対策をすれば、転職が成功する可能性も上がると言えます。
今まさに転職をするか悩んでいる人や、次の転職活動に向けて準備をしたいと思っている人は、これから解説するポイントを意識して、転職を成功させましょう。
キャリア選択に一貫性を持たせてアピールする
企業は、ジョブホッパーを採用するときに、これまでのキャリアの選択の方法や、実際に選んできたキャリアに一貫性があるかどうかをチェックしていることが多いです。これには、優秀なジョブホッパーは自己実現のために、一貫した目的や動機があって転職をしているから、という背景があります。
そのため、自分のこれまでのキャリアを棚卸しし、共通項を見つけ出すことが転職を成功させるカギとなります。どのような軸を持って企業を選び、意思決定をしてきたのかを自分の言葉で説明できるようにしておきましょう。
この記事では、キャリア形成についての考え方や捉え方などを、先輩のアドバイスを交えながら解説しています。記事を参考にしながら、ぜひあなたなりのキャリア形成について考えてみてくださいね。
転職の動機をはっきりさせキャリアビジョンを明確にする
キャリアを棚卸したときに一貫性が見い出せない、という人は、まずキャリアのゴール地点を設定しましょう。自分が将来的にどのようなスキル・仕事を得ているかが決まらないと、転職の背景を説明するときの説得力も弱まってしまいます。
キャリアビジョンを明確にするために考えるポイント
- どんなスキルを身に付けたいか
- どんな環境で仕事をしたいか
- 将来やりたい仕事はあるか/それには何が必要か
- 3年後までにどんなポジション/役職にいたいか
- さらに5年後までにはどんなポジション/役職にいたいか
- どんなライフイベントを経験したいか
- 今転職をして得たいものが明確か
- やりたいことやスキルは現職でもできないのか
自分のキャリアビジョンを明確にしたうえで企業を選んでいることや、何のために転職をするかの動機がはっきりしている状態で面接を受けられるように、将来像をはっきりさせてみましょう。
具体的なキャリアビジョンの組み立て方や例文は、この記事で解説しています。面接でも聞かれることが多いため、自分のキャリアビジョンを自分の言葉で伝えられるよう、7ステップでできるキャリアの描き方を試してみてくださいね。
これまでに培ったスキルや能力を棚卸しする
スキルや能力不足でやりたい仕事に挑戦できないのは悔しいですよね。そんな事態を避けるためにも、これまでの経験から一番自分の強みとなる能力を振り返り、面接でアピールができるようにしておきましょう。
面接対策という面では、次に挑戦したい職業と自分の強みがどのように紐づいているのかを説明できるまで親和性を見出したり、強みの活かし方を主張できるようになるのが理想的です。
スキルの棚卸と言語化の例
①営業職として2年間、BtoCの現場で接客をしてきた。毎日初対面の顧客との面談をしたり、既存の顧客へはサービスをカスタマイズするうえでのアドバイスをしたりした経験がある。
⇒初対面の人へ物怖じせず接客ができるコミュニケーション能力がある
⇒中長期的に顧客と関係構築をする能力がある
②事務職として1年半だけ、営業職の社員のサポートをおこなった。自主的にPCスキルの向上に努めたり、現場で働く社員の人と運営側の橋渡し役としてスケジュールの調整や資料の作成などを頑張った。
⇒基礎的なPCスキルや資料作成スキルがある
⇒周囲の意見や動きを把握しながらサポートができる視野の広さがある
また、一度棚卸した結果を客観的に観察したうえで、求められるスキルの基準に達していないと判断したときは、実績や経験を積むためにそのまま仕事を続けるのも手段の一つですよ。
会社に3年以上勤務し早期離職と捉えられる要素を減らす
転職活動を経て、早期離職を繰り返しているように見える経歴の人は、企業が懸念に思うポイントを払しょくするために仕事を続けることも視野に入れましょう。
目安として、職務経歴書で3年以上勤務した経歴があれば、少なくとも「すぐに離職する人だ」という印象を与える可能性を低くすることもできます。さらに、早期離職の経歴について、しっかりと背景を説明することができれば、転職を成功させられるチャンスは多くなります。
すぐに動き出すのではなく、時間をかけて転職の可能性を広げていくことも選択肢にあるということを忘れずにいましょう。
転職経験者のキャリアのこだわりと環境を変えることへのアドバイス
転職を繰り返してしまう原因が「自分」という内部的要因にあるのか「環境(会社・人間関係・社風など)」の外部的要因なのかをはっきりさせましょう。
まずはこの2つの要素から、辞める原因になってしまったのがどちらなのかを洗い出していきます。外部的要因だと思っていたものの、若干主観的な意見が入っていないか、もし自分がこういう行動をしていれば、他責にせずに済んだのではないかという出来事を書き出していきます。ちなみに私は「自責にできること」を「成長させてくれる味方」、「他責にすること」は「成長を止める敵」、「どちらにも当てはまらないもの」を「無」の3つで考えるようにしていました。
そうすると、自分自身で解決できた要素が意外と出てくると思います。それを日々の行動に落とし込み、他責思考で考えないようにできれば、次の転職先で同じことを繰り返さずにキャリアを歩んでいけると思います。
ジョブホッパーとしてのキャリアはネガティブな側面ばかりではなく、変化を恐れずに新たな環境に飛び込むことで、柔軟性や適応力が磨かれている証でもあると思います。一つの職場や役割に留まらず、異なるスキルを身に付けて視野を広げることは大きな強みである、と自信を持ってほしいです。
ただし、転職先で後悔しないためには、自分のキャリアの目的を再確認し、その仕事が目的にどう結びつくかを選考段階でしっかりすり合わせることが重要です。目的が明確であれば無駄な転職を避けて、次のキャリアにもブレが生じにくくなります。
さらに、転職先の企業文化を理解することも重要です。企業文化が自分に合っていないと、モチベーションの維持が難しく、職場環境になじめなくなる可能性があります。働きやすい環境を見つけるためには、企業の価値観や働き方が自分の考え方と一致しているかなど、長期的な満足感を得られるかを見極めることが大切です。
ジョブホッパーならではの自分の武器とキャリアの方向性を明確にして転職活動に活かそう!
この記事ではジョブホッパーについての基礎的な情報や、転職を繰り返すメリット・デメリット、ジョブホッパーとしての転職を成功させるコツについて解説してきました。
実際に面接を担当する社会人からのリアルな意見・印象も紹介しましたが、どうでしたか。転職を続けていくことで得られることや、それに伴うリスクも紹介しましたが、どんなキャリアを選ぶかは人それぞれです。
強みや将来のビジョンを明確にして、自分の挑戦したいキャリアが実現できるように動き出していきましょう。
人事・採用担当者の世界では、「ジョブホッパーである」と判断する一つの基準として「その人の年齢を10で割った数字以上の転職回数がある人」のことを指すことが多いです。
たとえば20代であれば2社以上、30代であれば3社以上転職経験があると、ジョブホッパーと見られる可能性がある、ということです。もちろん企業によって考え方は違いますが、参考にしてみてください。
可能性を諦めず視野を広めた転職活動をしよう
長期勤続を前提とした日本企業においては、ジョブホッパーは残念ながら転職のハンデとなってしまうことが多いです。しかし、現在では慢性的な人材不足に悩まされる業界や企業もあり、ジョブホッパーであっても採用される可能性は十分あります。
また外資系企業では必ずしも「ジョブホッピング」=「NG」ではないため、日系企業だけでなく外資系企業も視野にいれて転職活動をすると可能性がさらに広がりますよ。
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