「自覚している性格」の質問は学生の実力試し! 企業に合う自分の魅力を最大限伝えよう
「自覚している性格は何を答えるのが正解?」
「自覚しているってどういう意味?」
就活で「自覚している性格」の質問を受けたとき、答えは思い浮かぶものの、相手の求めている回答がわからず、悩んでしまう人も多いのではないでしょうか。
面接官が学生へ自覚している性格を聞くのは、ただ単に相手がどんな人か知りたいのではなく、自社に適した人物か判断したい意図があります。質問を受けたときは、自己アピールのチャンスだと捉えて、相手に自分の魅力が最大限伝わる内容を回答しましょう。
この記事では「自覚している性格」を聞かれたときの捉え方と、回答のコツについて解説します。体験談を踏まえた例文も紹介するので、回答に悩む人はぜひ参考にしてくださいね。
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実体験で学ぼう! 就活で「自覚している性格」を聞かれたときはどう答えた?
就活では、面接やエントリーシート(ES)で「自覚している性格」について聞かれることがあります。「自覚している」と頭に付くだけで、何を答えれば良いのか、正解に悩んでしまいますよね。
結論から言うと「自覚している性格」の質問は、企業によって求めるものが異なるため、100%正解となる答えはありません。しかし、相手が何を聞きたいのかを考え、希望に合う答えを伝える点は、志望動機やガクチカと一緒です。「自覚している性格」の答えに悩んだときは、まずは相手の意図から回答を導き出すように意識しましょう。
同時に、周囲がどのような回答をしていたのかも参考にできると、自信を持って当日を乗り切れるようになります。同じ悩みを乗り越えた就活生は、自覚している性格について、どんな回答を伝えたのでしょうか。選考突破するために意識したポイントもあわせて聞いてみました。
自覚している生活について、このように回答していました。
「私が自覚している性格は『好奇心旺盛な性格』です。アルバイトでチームのリーダーを担当した経験からこのように思っています。
リーダーに任命された際には戸惑いましたが、『後輩に少しでも早く仕事をマスターさせる・後輩の覚えるスピードを考慮する・何でも気軽に話せるような人柄になる』ことを意識して取り組みました。さらに、どうやったら悩みをみんなでわかち合えるか考え、チーム内で毎日交換日記をすることを提案しました。
その結果、1カ月以内で、後輩メンバーの全員が基本的な仕事をマスターでき、半年後にはチーム全体のスキルがアップ。店舗を運営している会社から自分のチームが表彰されるまでに成長できました。
私の好奇心がなければ、『リーダーをやってみよう!』という考えに至らなかったと思います。チャレンジすることで、後輩に合わせたやり方ができる一面や、メンバーを思った発案が積極的にできる自分の力も知ることができました。」
自覚している性格を通じて得た成果もしっかりとアピール
この回答内容にて私の工夫した点は、「自分の性格を活かした経験を具体的に話すこと」です。中でも、「他者をどう巻き込んだのか・その結果得た学びや成果」をポイントにしていました。
私の場合、好奇心旺盛な性格を自覚していたので、「好奇心がチャレンジ精神へと飛躍し、周りを巻き込む形で影響を与え、成果につなげることができた」と、一連の流れを経験談として語る工夫をしていましたね。
自覚している性格を聞かれた際は、以下のように答えていました。
「私は友達からの指摘で、慎重な面と好奇心旺盛な面を持っていると気付かされました。
実際に、私は何かを行動する際にはよく考え、未経験のことには前向きに挑戦します。また、多趣味なので自分が興味のあることでまだできないことがあれば、チャレンジをするようにしています。
挑戦するという状況をただ楽しんでいたのですが、友達に指摘されて初めて『慎重に考えながらも好奇心旺盛に取り組む性格』に気が付きました。」
自覚した経緯をしっかりと説明することを意識していた
私が回答時に工夫したポイントは、「自覚している性格について、自身の経験を通じて説明すること」です。
性格とは、面接で話しただけでは伝わりにくい場合もあります。そのため、意外すぎる特徴よりも、納得されやすい面を伝えるように心掛けました。自分の性格を客観的に見つめ直し、具体的な事例や経験を交えて説明することで、相手に理解してもらいやすくなると考えたからです。
私には、友人や家族からよく言われることで自覚した、3つの性格があります。
まず一つ目は、「好奇心旺盛であること」です。新しいものや技術に対して興味を持ち、とりあえず触ってみて何かに使えないか考えることが好きです。最近話題のAI(人工知能)にも積極的に関心を持っていて、何かに使えないかと考えた情報や体験を友人などに話しては、感謝されたり呆れられたりしています。
最後には自分の課題も伝えて印象アップを狙う
2つ目は、「穏やかで落ち着いている性格」です。マイペースだと言われることもありますが「近くにいると安心できる」と部活仲間から言われることが多く、「お父さん」というあだ名で呼ばれたりもしていました。
3つ目は「几帳面な性格」です。細かいことに気を配りミスが少ない反面、時間がかかることも多いため、そのバランスを取ることが今感じている一番の課題だと考えています。
回答で工夫した点としては、説明をわかりやすく聞いてもらうために、冒頭で話の概要を伝えるようにしていたことです。実際には次のように答えました。
塾のアルバイト経験をエピソードにした回答
「私の性格は、『責任感が強く、目標に向けて前向きに取り組める』と自覚しています。この性格は幼いころから培ってきたもので、学校やスポーツでリーダーとしてチームを引っ張った経験から育まれました。
特に大学1年生の頃から始めた個別教室でのアルバイトでは、教室全体で50名のメンバーのリーダーとして、教室全体の売上を2倍以上に引き上げた経験もあります。
当時の課題であった生徒数の少なさや、退会率の高さに対処するため、新規生徒の獲得や入塾後のサポートに取り組みました。ビラ配りやポスティング活動に加え、ホームページの工夫などで新規生徒を増やし、入塾後は講師と生徒のマッチングやアンケート機能を活用してサポートをおこないました。
責任感を持ち前向きに取り組んだ結果、教室全体の売上を大幅に増やすことができました。」
採用担当直伝! 「自覚している性格」を企業が聞く意図を解説
「自覚している性格」の回答では、面接官の意図を考えることが大切だと紹介しました。
就活で学生に向けられる質問は、どんな内容も必ず面接官の意図が含まれています。表面的な言葉ではなく、その裏に隠された真意を見つけることが、選考突破のカギとなるでしょう。
ここからは、就活生や採用経験者の意見を聞きながら「自覚している性格」を聞く企業側の意図について解説します。多角的な視点で回答内容を考えてみてくださいね。
面接時に「自覚している自分の性格」について、それに近い質問をされたことはありますか?
自分の性格について聞かれたのは、これまでで3回ほどです。 近い内容の質問としては「自分は周りから何と言われているか」などがありました。
面接では「自分の性格」「周囲からどういう人だと言われるか」の2つを聞かれたことがあります。
IT企業の二次面接で聞かれたので、「他人から聞いた自分の性格」と「自分が思っている性格」で一致している性格を話しました。
「自覚している自分の性格」「周りにどんな性格と言われるか」について聞かれたことが何度かあります。広告業界の選考でした。
サービス業界の最終面接で数回聞かれたことがあります。 「自覚している性格」と「友達から言われた性格のギャップ」について聞かれました。
採用経験者に「自覚している性格」を聞く意図を聞いてみた
企業が学生の単なる性格ではなく、あえて「自覚している性格」を聞く理由や意図は、何なのでしょうか?
「自分を客観的に見る能力を評価するため」です。 自分を過大評価している人は、後々トラブルを引き起こす可能性があります。一方で、自分の長所と短所を具体的に把握している人は、仕事上でも能力を活かすことができます。 特に就活では、自己アピールに余念がない人も多いため、「冷静に自分を見つめられるかどうか」を判断するには良い質問内容でした。
自己分析がどれくらいできていて、自分という人間をどれだけ理解して「自分の性格はこういうところがあるから気を付けよう」と考えて行動ができるかの確認です。
自分のことをどれだけ理解できているかを確認しています。また、答えてくださった性格と、私たちの持っている印象に大きな相違がないかも見ており、場合によってはそこから深掘りの質問を続けていくこともあります。
学生の臨機応変さを見るため
自己PRや長所・短所など、就活で学生の性格を問う質問にはさまざまなものがあります。「自覚している性格」は、その中でも質問されるケースの少ない傾向があるため、学生が答えを用意していないケースもめずらしくありません。
そのため「自覚している性格」の質問では、回答内容はもちろん、予想しなかった出来事への咄嗟の対応力や判断力も知ろうとしています。質問を投げかけられたときは、焦る様子を見せず、冷静に対応することが大切ですよ。
企業との適性をチェックするため
就活で自分の性格を見極めるとき、多くの学生は自己分析をおこない、客観的な視点を取り入れて判断します。「自覚している性格」は、その客観的な視点で見極めた中から、さらに厳選して自分が納得できるものを伝えることになるでしょう。
企業は選考で、学生の取りつくろわない本質を知ろうとしています。そのため、客観的な視点を取り入れ、学生の深い自己分析の結果がわかる「自覚している性格」は、自社との適性を判断する重要なポイントです。
自覚している性格を聞かれたら、より内容の濃い情報で自分を判断しようとしていると考えましょう。
自己理解度を測るため
「自覚している性格」は、自己分析や他己分析など、さまざまな方法で自己理解を深めて導き出した、自分自身の本質です。企業は学生が自分の本質として何を答えるかによって、自己理解がどこまで進んでいるかどうかを測っています。
そのため、「自覚している性格」の回答では、学生がいくら自己理解をできていたとしても、相手に伝わらなくては意味がありません。
回答の際は「明るい性格」よりも「周囲を自然と笑顔にするような明るい性格」など、相手に自己理解ができていると伝わる言い回しをするように意識しておきましょう。
「自覚している性格」と「長所・短所」を同じ回答にしない3つのポイント
就活の面接では、学生の長所・短所を聞く質問もあります。2つとも性格に関する質問であるため「面接で同時に聞かれると同じ回答になってしまうのでは」と、心配になる人もいますよね。
面接では対応力や会話力が低いと判断されないためにも、同じ回答は避けるのが適切です。本番で「自覚している性格」と「長所・短所」の内容がかぶらないよう、それぞれの質問の目的に注目した3つのポイントを意識してみましょう。
また、当日を乗り切るためには、成功者のやり方を取り入れることも一つの手段です。経験者が「自覚している性格」と「長所・短所」の質問をどのように棲み分けしていたのかも踏まえて、本番を乗り切るイメージを付けましょう。
「自覚している性格」と「長所・短所」の違いは何だと思う?
長所・短所は「入社後、仕事をするうえでどれだけ貢献できるか」「自分の短所をどう改善できるか」など、業務へのかかわり方を見られているような気がしています。そのため私は、長所や短所は自分をアピールする機会としていました。
その一方で、自覚している性格は、「社風にマッチしているか」「先輩社員と気が合うか」などを見られていると感じていました。
私の場合、職場環境が合わないと志望度が高くても諦めるという方針だったので、性格の質問へは素直に話し、企業側で判断してもらおうという気持ちでしたね。
自覚している性格は、自分で自覚している内容に加えて、「周りの人に実際にどう言われているか」まで具体的に言及していました。
一方で、長所・短所については「入社後に自分の長所や短所をどのように活かしていくか」という入社後のビジョンを回答することで、将来的な面にシフトした内容を伝えるよう意識していましたね。
自覚している性格については、これまでの人生において自分がどのように変化してきたかを、ほかの人から言われたことも踏まえて話していました。
長所・短所は、「仕事でどのように活かせるか」もしくは、「どのように改善して活かそうと思うか」を話していました。
結局のところ、「自覚している性格」も「長所・短所」も自分自身について話すことに変わりはありません。そのため、内容の重複などをあまり悩みすぎずに話してみても良いのではないでしょうか。
ポイント①どちらも「回答の方向性」は同じと捉える
「性格」と「長所・短所」は、どちらも回答する学生の本質や特性を指す言葉です。そのため、学生一人についての回答であれば、「性格」「長所・短所」どちらも方向性が同じである必要があります。
<回答の方向性が合わない回答例>
- 自覚している性格:慎重な性格
- 長所:積極的
- 短所:行動するのに時間がかかる
例のように「慎重な性格」に対し、長所が「積極的」だと回答の方向性が一致せず、面接官が違和感を感じてしまいます。
このように、同じ内容を避けるあまり、真逆の意味の回答をしてしまうケースがあるため注意が必要です。「自覚する性格」と「長所・短所」を答えるときは、必ず回答の方向性をそろえましょう。
ポイント②面接官の質問意図から回答を考える
「自覚する性格」と「長所・短所」の質問は、それぞれ面接官の意図が異なります。2つの違いに注目すると、回答内容が導きやすく、選考通過にも一歩近づくことができるでしょう。
<2つの質問に隠れる面接官の意図とは>
- 自覚している性格:客観視した情報を使って自社にマッチしているかアピールしてほしい
- 長所・短所:自分の良い面・悪い面をどのように受け止めているのかを知りたい
大前提として、2つとも「学生の本質を聞こうとしている質問」であることは同じです。そのため、どちらも自己理解の深さを伝えるのがポイントとなります。
そのうえで、自社の適性を知ろうとする質問が「自覚している性格」です。自己理解を深めてわかった自分の強みを使い、企業へアピールできるPR力を試されています。
「慎重な性格であるため、ミスが許されない貴社の業務に貢献できる」というように、自分の性格を入社後どのように活かすか伝えるようにしましょう。
一方、自分の良い面・悪い面の受け止め方を知ろうとしているのが「長所・短所」です。自分の性格という課題に対し、どのように向き合っているのか、問題解決力を測る意図があります。
回答のなかでは「慎重な性格で行動するのに時間がかかるため、タイムスケジュールを意識している」といった、性格の改善点についてアピールをしてみてください。
このように、自覚している性格と長所・短所の答えに迷ったときは「何のために答えるか」に注目しながら進めることが大切です。
ポイント③回答内容には言い換え言葉を使う
「自覚している性格」と「長所・短所」の質問では、回答内容の言い回しや言葉遣いがかぶってしまうこともあるでしょう。そのようなときは、言い換え言葉を使って答えを考えるのがおすすめです。
①自覚している性格を考える | 慎重な性格 |
②「慎重」の言い換えを考える | 危機管理能力が高い、丁寧、消極的、責任感がある |
③長所・短所として納得のいくフレーズを絞り込む | 長所:危機管理能力が高いのでミスが少ない 短所:消極的な部分がある |
はじめに、軸となる「自覚している性格」にあたるものを考えます。そこから自覚している性格の同義語や、言い換え言葉を考えていきましょう。その後、考えた候補の中から納得する答えを「長所・短所」の回答に当てはめていきます。
②のステップでは、短所の回答で使うフレーズも考えなくてはいけないので、「消極的」のようにマイナス面を含む言い換え言葉も思い浮かべてみてください。
もちろん「長所・短所」から言い換え言葉を考えても問題ありません。ただし初めて挑戦するときは、一つの単語を派生していくだけの「自覚している性格」から導き出す方法がスムーズでしょう。
「自覚している性格」の答えはどう考えた? 就活生が実践した回答の見つけ方
「自覚している性格」を回答する方向性が明確になっていても、内容そのものが考えられずに悩む人もいるではないでしょうか。
「そもそも、自分の性格ってなんだろう……」と頭を抱えている人は、次に解説する4つの方法から答えを導き出してみましょう。また、経験者が実際に試した考え方についても聞いているので、今の状況に合った方法で「自覚している性格」を見つけてみてくださいね。
自覚している性格を見つけ出した方法は?
自覚している性格について、どのような手法やツールを使って考えましたか?
グループワークでの経験や、部活動などの自分の過去の経験から割り出すことを意識しました。
部活やアルバイトなど、集団に属しているときの自分の立ち位置などから考えました。
自覚している性格は、自分の考えと周囲の考えをすり合わせていく必要があると思っていたので、他人に聞いていました。
自覚している性格について、「自分を一言で表すならどう表せるか」を考えていました。一言で表せると、自分の性格がつかみやすくなるのではと思います。
自己分析をする
就活で多くの学生がチャレンジする自己分析は、内容によってそれぞれ特性や得られる情報が異なります。
「自覚している性格」を知るには、過去の経験に対する自分の考えが読み取れるものや、どんなときに感情が動くのかわかる自己分析を選ぶと、回答の情報が集まります。
「すでに自己分析をしたけど回答が考えられなかった」という人も、自覚している性格を知るのに適した自己分析で再度チャレンジしてみましょう。
自分史 | 過去の出来事を振り返り、自分の行動を可視化する手法。自分の感情の動きややる気が上下する事柄を深く知ることができる |
モチベーショングラフ | 幼少期から現在までのモチベーションの変化を表すもの。自分の感情の変化が読み取れる |
代表的な自己分析の手法では、自分史やモチベーショングラフがおすすめです。過去から現在までの経験を通した、自分の感情の動きや価値観が分析できます。
ほか、自己理解を深める方法には適性診断もあります。自分の思考や特性がわかる「MBTI診断」や「リクナビ自己分析ツール」など、スマートフォンがあればできるものも多く、取り入れやすい方法です。
自己分析は複数チャレンジしておくと、信憑性や説得力も高まり、納得できる答えが見つかります。いくつかの結果を精査して回答を考えましょう。
就活に活かせる自己分析の方法については、こちらの記事で紹介しています。どのように自己分析を進めればいいか悩む人もぜひチェックしてみてくださいね。
第三者に聞く
自己分析の結果がしっくりこなかったり、いくら考えても回答が浮かばない人は、周囲に自分の性格についてたずねると、思ってもない答えが見つかるかもしれません。
「自覚」という言葉が「自分で認識している」意味であることから、回答内容を一人で考えようとする人も多いのではないでしょうか。
自分の本質は普段の言動に現れるため、大学生活やアルバイトなど、行動を共にしている人に言われて初めて気付くこともあります。そのため、第三者から見た情報でも、自分が納得できれば「自覚している性格」として使うことができますよ。
第三者に聞くときは、多角的な意見を取り入れるために友人・両親・アルバイトの先輩など、関係性の異なる複数人を選ぶことが大切です。第三者の意見と自己分析の結果をすりあわせ、答えが重なるものが見つかると、説得力のある回答が作れるでしょう。
また第三者の意見を聞いておくことで、面接で聞かれることのある「周りからどう思われていますか」という質問にも答えやすくなります。自覚している性格に近しい部分もあるため、併せて確認しておくと安心です。
OB・OG訪問で情報収集する
応募したい企業のOB・OGに会って話を聞いて、どんな人物が採用されやすいのか、企業の傾向を捉える方法も有効です。採用の傾向と自分の性格をすりあわせ、効果的な「自覚している性格」の回答を導き出しましょう。
また、OB・OGが学生時代どんな人物だったのかを中心に、就活で意識していたことや、応募の際の注意点も確認することで企業理解も深まります。
OB・OG訪問は、「自覚している性格」の回答を見つけるヒントになることはもちろん、応募企業の理解を深める重要な機会です。時間が確保できれば、ぜひチャレンジしておきましょう。
OB・OG訪問のやり方はこちらの記事で解説しているので、併せて参考にしてください。
企業の求める人物像から考える
企業の社風や募集条件から読み取った求める人物像をもとに、「自覚している性格」を掘り起こす方法です。
たとえば、チャレンジを応援する社風であれば、向上心や自主性の高さが求められると考えられます。
その後、自分のなかで向上心や自主性を感じられるエピソードがないかを探してみましょう。もし見つかれば、企業の求める人物像にマッチした「自覚している性格」としてアピールができるようになります。
選考では、自社で働いてほしいと思われる学生が採用されます。相手の求めているものを見つけてアピールし、将来性を感じてもらえるような回答を意識しましょう。
ほか、「自覚している性格」の答えは、企業の求める人物像以外にも、職種や業界で必要とされるスキルや能力から導き出すこともできるので、ぜひ試してみてくださいね。
こちらの記事で企業分析のやり方を詳しく解説しているので、参考にして企業の求める人物像を明確にしましょう。
回答で面接官の心を掴む! 「自覚している性格」をうまく伝える3つの極意
面接で自覚している性格について話すとき、内容が思い付いても、相手にうまく伝えられずに困ることもあるでしょう。
「性格以外に何を話せば良いの?」
「相手に好印象を持ってもらうには?」
このように、普通の会話ではなく、就職先が決まる選考の場だからこその悩みがありますよね。せっかく回答するのであれば、面接官の印象を良くして採用に近づきたいと誰もが思うはずです。
ここからは「自覚している性格」をうまく伝える方法として、会話の流れと目的を意識することに注目した、3つのポイントを解説します。経験者が本番で意識していたポイントにも耳を傾け、当日をイメージしながらチェックしてみてください。
好印象を掴むために意識していた点としては、できるだけその企業に合った性格を回答することです。
たとえばIT企業であれば、チーム内での立ち回りを意識し、自ら先導していくタイプであることや、積極的に行動できる性格であることをできるだけアピールするようにしました。一方で営業に関しては、コミュニケーションを取ることが好きな性格であることを伝えるようにしていました。
自分の性格について聞かれた際、企業や業界に合った性格をアピールしていました。
私はシステムエンジニアを目指していたので、人に頼られやすく、悩みを打ち明けやすい性格だと答えていました。
その結果、ある企業では「当社ではそういう人を求めています」と言われたこともありました。システムエンジニアにとってはお客様とのヒアリングが重要なため、好印象を残せたのではと思います。
極意①これまでの会話と一貫性のある内容にする
「自覚している性格」の回答内容がどれだけ良かったとしても、これまでの会話とつじつまが合わなくては、相手に響く答えになりません。
たとえば、「自覚している性格」で「控えめな人柄」のエピソードを話すとします。ところが、その前に自己PRで「積極的」な自分についてアピールをしていたら、反対の意味を表現する言葉に、面接官は違和感を感じてしまいますよね。
このような事態にならないためにも、面接では全体を通して自分をどんな人物としてアピールしたいか、方向性を決めておくことが大切です。はじめに全体のテーマを考えておくことで、面接官も学生の人柄をとらえやすく、評価にもつながるため実践してみてくださいね。
極意②「答える」ではなく「アピールする」と意識する
自覚している性格を回答するとき「何を話せば良いのかわからない」と悩む人は、質問にただ答えようとしている場合がほとんどです。
質疑応答という言葉で考えると、問いかけに答えるという対応はたしかに間違っていません。しかし、いま直面しているのは就職選考の面接であり、回答を通して自分の魅力のアピールが最大限求められる場です。
自覚している性格で言うと「温厚な性格」よりも、「集団で場を和ませられるような温厚な性格」の方が、チームで活きる性格であるとアピールできますね。
就活の質疑応答では、常に面接官の意図を理解して、相手に採用したいと思ってもらえる回答を心掛けましょう。
極意③具体例を出して説得力を高める
自分にしかわからない「性格」の部分を人に話して納得してもらうには、内容に説得力を持たせることが大切です。
ただ単に「私の性格は積極的な性格の持ち主です」と言うよりも、「私は縁の下の力持ちとして活躍できる、積極的な性格を持っています」の方が、面接官も納得しやすくなりますよね。
本番で説得力のある回答をするためにも、自分の性格を考えるときは、具体的にどんな良さがあるのかを一緒に考えておくことがポイントです。
また、具体的なエピソードを添えて起承転結をうまく話すことができれば、会話力や対応力についても好評価を得られます。「自覚している性格」の詳しい回答構成については後ほど解説するので、一緒にチェックしてみてくださいね。
回答構成付き|自覚している性格の答え方を4ステップで理解しよう
ここからは、相手に納得してもらえる回答構成について、次の例文をもとに解説します。
「自覚している性格」の回答例文
私は、協調性のある性格の持ち主です。
私は大学2年生のときにアメフト部へ加入しました。入部時、同じ学部の知り合いはいませんでしたが、周囲に違和感なく溶け込む雰囲気作りや話し方を意識し、すぐに周りに馴染むことができました。「〇〇さんがいるときの部活はいつも楽しそう」と先輩から評価を受け、今では幹部の一人に選出されています。
しかし、協調性のある性格は、ときに「ことなかれ主義」「流されやすい」と言われてしまうことも珍しくありません。そのため、私は他人の意見や考えを尊重しつつも、自己主張を忘れず、円滑なコミュニケーションを目指しています。
御社に入社できれば、協調性を発揮しながら自分の意見もしっかり持ち、チームの業務遂行に貢献していきたいです。
この記事では4つに分けて「自覚している性格」の回答ポイントを伝えます。経験者が本番で気を付けていたことも参考に、自分でも手を動かしながら読み進めてくださいね。
自覚している性格が伝わりやすいように意識していたこととは?
エピソードをもとに説明することで、説得力をもたせることを念頭においていました。
また、「周りから実際にはこういう風に言われることが多くて……」というように、自覚している性格について他者からの意見を交えることで信憑性を持たせることも同時に意識しました。
「周りからの評価と自己評価が一致している」というのは、自己分析が行き届いているアピールにもつながるのではと思います。
自覚している性格が役立っている場面や、どう役に立ったかなど、具体的なエピソードを交えて回答しました。
また、私の中で、性格と長所は少し違うと考えています。長所は「入社後いかに自分が活躍できるかをアピールするもの」だと思いますが、性格は「私はこういう人間だ」と知ってもらうためのものだと感じていました。
そのため、自覚している性格は長所や自己PRなどと異なり、誇張表現は使わずにありのままを話すことが、一番自分のことが伝わりやすいのではと思います。
①自覚している性格を述べる
自覚している性格を述べる例
私は、協調性のある性格の持ち主です。
まずは、自分の自覚している性格を簡潔に伝えます。
基本は「〜な性格です」と回答する形で問題ありません。はじめの一言で印象を変えたい、その後のエピソードとうまく噛み合わないなどの場合は、下記の回答パターンを参考に、自分がしっくりくるものを使いましょう。
<冒頭の回答パターン例>
- 私は〜な性格の持ち主です。
- 私は〜な人物であると認識しています。
- 私はこれまで〜な性格で〇〇に取り組んできました。
冒頭部分をほかの学生とかぶらないよう熟考する人もいますが、後半で差別化できれば特に気にしすぎる必要はありません。自分の話したい内容を面接官へ簡潔に伝えるようにするのが大切です。
②性格の根拠を表すエピソードを伝える
性格の根拠を表すエピソードを伝える例
私は大学2年生のときにアメフト部へ加入しました。入部時、同じ学部の知り合いはいませんでしたが、周囲に違和感なく溶け込む雰囲気作りや話し方を意識し、すぐに周りに馴染むことができました。「〇〇さんがいるときの部活はいつも楽しそう」と先輩から評価を受け、今では幹部の一人に選出されています。
結論を伝えた後は、エピソードを話して具体性を出していきます。例文のように、大学で先輩から言われた一言を入れると、自分にしかないエピソードとして伝えることができるのではないでしょうか。さらに幹部の一人として抜擢された内容は、「自覚している性格」が活かせているアピールにもつながっています。
このように、エピソードでは独自性を持たせることと、「自覚している性格」を活かして何を得たのかを伝えるように意識しましょう。
「自覚している性格」のテーマを考えるときも、具体的なエピソードが思い浮かぶかどうかを判断基準にしておくと、後ほど回答文章を考えるのがスムーズになりますよ。
③マイナスな印象を与えないようにカバーする
マイナスな印象を与えないようにカバーする例
しかし、協調性のある性格は、ときに「ことなかれ主義」「流されやすい」と言われてしまうことも珍しくありません。そのため、私は他人の意見や考えを尊重しつつも、自己主張を忘れず、円滑なコミュニケーションを目指しています。
具体的なエピソードを話し「自覚している性格」について一通り伝えられたら、面接官の懸念点をカバーすることを考えていきましょう。
性格というものは、かならず良い面・悪い面が表裏一体で存在します。自分の採用にマイナス要素を感じさせないためには、相手の不安を払拭できる話を先回りして伝えておくことが大切です。
カバーする内容は、回答テーマの良い面・悪い面調べるとスムーズに導き出せます。
良い面 | 悪い面 |
責任感が強い | 心配性 |
気配りができる | 神経質 |
論理的 | 理屈っぽい |
ポジティブ | 楽観的 |
素直 | すぐ人に頼る |
寛容 | 大雑把 |
慎重 | 行動が遅い |
たとえば「素直」であれば「すぐ人に頼る人物」と思われないために、日頃から何を心掛けているかを伝えられると、聞き手の安心につながります。
「カバーするのは、面接官から再度質問されたときでも良いのでは?」と考える人もいるでしょう。しかし、面接官がかならずマイナス面について質問してくれるとは限りません。
質問の回答をするタイミングで話しておくことで、「あのとき言っておけばよかった……」と後悔するのを防ぎましょう。
④自覚している性格を入社後どう活かすか伝える
自覚している性格を入社後どう活かすか伝える例
御社に入社できれば、協調性を発揮しながら自分の意見もしっかり持ち、チームの業務遂行に貢献していきたいです。
相手の懸念点までカバーできれば、最後はまとめとして、入社後の活かし方をアピールしましょう。「自覚している性格」は、自己アピールのために回答するものです。そのため、話の最後には、自分を採用するメリットを相手に伝える必要があります。
「チームの業務遂行に貢献する」というように、入社後の具体的な業務にどうやって活かすかを話すことが大切です。ただ単に「頑張る」「周囲と仲良くする」だけでなく、頑張ったうえで何ができるのかまで伝えるようにしましょう。
そのほか、総合職など入社後に具体的な仕事内容が決まる場合は、会社全体の方針や事業内容に焦点を当て、回答を考えてみることをおすすめします。
性格別|「自覚している性格」の回答例文11選
ここからは、「自覚している性格」の回答のコツや注意点を踏まえた例文を性格別に紹介します。先ほど紹介した4つの構成を意識して話す例文となっているので、自分自身が悩んでいる箇所の参考にしてみてくださいね。
例文に自分が使おうとしている性格のテーマがなくとも、「協調性」を「社交的」など、近しい回答で置き換えてみるとイメージしやすくなりますよ。
また、性格ごとに選考でどのようなアピール効果があるのかも解説します。「自覚している性格」のテーマに悩んでいる人は、どんな効果があるのかで回答内容を導き出すのも一つの手段です。自分の応募する仕事に効果的なものは何かを探してみてくださいね。
①協調性
協調性の例
私は、自分を協調性がある性格の持ち主だと思っています。
大学のゼミ研究では、人数が15名もおり、チーム内で意見の相違が出ることが多々ありました。メンバー同士の話し合いがヒートアップしてきたら、いつも私が解決策を出し、全員が納得できるような意見調整をおこなっていました。
その結果、3年間チームで仲間割れを起こすこともなく、過ごしやすい環境で研究を遂行することができました。ほかのメンバーの意見や要望にも耳を傾け、協力し合うことで良い成果を出せた経験もあります。
しかし、協調性の高さは、ときに周囲に合わせすぎる面があるとも考えています。集団行動では、自分の意見を主張することも大切だと感じているため、状況に応じて積極的な発言を意識しているつもりです。
このように、私は普段から自分だけでなく、他者の意見にも価値を見出し、共に成長できるよう努めています。就職後も自分の性格を活かし、チーム全体のパフォーマンス向上に貢献していきたいです。
就職すると、社会人として企業で集団生活を送らなくてはいけません。そのため、「自覚している性格」として協調性をアピールすると、面接官も自分を採用するイメージが付きやすくなります。
ただし、協調性のある性格は「周囲に合わせすぎて自分の発言ができるのか」と、消極的な面を懸念されることもあります。回答ではマイナス面をカバーする目的で、自主性の高さを伝えるようにしましょう。
また、「協調性のある性格」は、数人でチームを組んで取り組むような仕事へのアピールが効果的です。介護職やマーケティング職などの応募の場合に検討してみましょう。
②社交的
社交的の例
私は自分の性格を社交的であると認識しています。
学生時代はイベント設営のアルバイトをしており、初対面の人とその場でコミュニケーションを取ることが求められる仕事でした。そのため、毎回バイトが始まると積極的に周囲に声をかけ、仕事の段取りや進め方の相談をするクセが身に付きました。
そうしてアルバイトを始めて数年が経過し、慣れた頃には初対面の人でもスムーズに会話できるようになりました。年齢や性別問わず幅広い人脈を築くことができ、周囲からも「話しやすい」「誰とでも仲良くなれる」と言われるようになりました。
社交的な人は「八方美人」と言われることもありますが、私は周囲の目を気にして人と付き合うようなことはしないと心掛けています。
就職後も、社内外で新しい出会いはたくさんあると思います。この社交性を活かし円滑な人間関係を築くことで、御社の一員として貢献していきたいです。
社交的な性格は、人付き合いが得意でコミュニケーションに自信のある人が使いやすいテーマです。営業職や販売職などの初対面の人と接する機会が多い仕事や、事務職で来客対応をするような業務のアピールに適している性格ですね。
しかし、社交的な性格は人付き合いが上手いと捉えられる一方で、「八方美人」として誰にでも愛想の良いイメージを持たれることもあります。「自覚している性格」として回答するときは、人との付き合い方に自分の中で軸があることをアピールし、面接官の懸念を払拭するようにしておきましょう。
③責任感が強い
責任感が強い例
私は責任感が強い性格を持っており、これまで常に目の前のことに対して真摯に取り組んできました。
学生時代のアルバイト先では遅刻や欠勤は一度もなく、店長や先輩から厚い信頼を得ていました。その証明として「〇〇さんは早番でも安心して任せられる」と、学生の中で唯一、朝のレジ明けを任されました。できる仕事が増えてからは、期待に応えられるよう取り組み、失敗なく3年間の在籍期間を完遂できました。
同時に、アルバイトでは責任感を意識するあまり、一つの仕事に熱中しすぎないようにも気を配っていました。
社会人として就職後、どんな部署へ配属になったとしても、真摯にのぞむ姿勢は欠かせないと思っています。今後も責任感を大切にし、御社の一員として期待に応えられるよう努めてまいります。
仕事をするうえで必要となる「責任感」は、どんな職業でもアピールしやすい性格です。これまでの経験で真面目さや真摯な姿勢を感じられるエピソードがあれば、「自覚している性格」として伝えられるでしょう。
ただし「責任感が強すぎて視野が狭まる」と、面接官が不安に感じる場合もあります。「自覚している性格」の回答では、視野の広さや業務を同時並行できる器用さも伝えられると良いですね。
④温厚
温厚な例
私は温厚な性格で、周囲の人とのコミュニケーションを得意としています。
子供服を販売するアルバイトでは、常に笑顔でお客様に対応し、どんな方にも丁寧に対応していました。その結果、初めは無理難題を言っていたお客様が、顧客として私に会いに来てくれるようになりました。「〇〇さんには悩みが話しやすい」と、今も出勤日数が少ない私のシフトに合わせ来店してくれています。
その一方で、私の温厚な部分を見たアルバイト先の先輩からは「押しが弱い」と指摘されることもありました。先輩の指導を活かした結果、いまでは必要なタイミングで自分の主張も伝えられるようになりました。
就職後も温厚な自分を大切にし、ときには攻めの姿勢も取れる営業職として活躍していきたいと感じています。
温厚な人柄を「自覚している性格」として話す場合は、接客業や販売職など、人と接する仕事でのアピールが効果的です。
また、温厚な性格は人によって「気が弱い」「主張できない」と捉えられることもあります。面接官からも、優しすぎて仕事に影響が出ないか懸念される可能性があるので、自己主張ができる一面も伝えておくことが大切です。
⑤負けず嫌い
負けず嫌いの例
私は負けず嫌いな性格で、常に目標に向かって努力し、困難に立ち向かう姿勢を持っています。
たとえば、大学2年生で出場したマラソン大会では、同じく出場する幼馴染に負けるのがいやで、日々のトレーニングに励んでいました。その結果、個人成績5位に入賞して幼馴染にも勝つだけでなく、自己ベストを更新することもできました。
負けず嫌いはプライドが高いと言われる性格でもあります。しかし、仕事をするうえで向上心を持たずしては、成果は上がらないと感じています。人の指摘を聞き入れる姿勢も忘れず、業務へ取り組んでいきたいです。
御社に入社後は、新卒の中で売り上げレースがあると聞いています。私の負けず嫌いな性格で、自分も周囲も牽引しながら、トップの成績をおさめたいと思います。
負けず嫌いな性格は、向上心が求められるコンサルや営業職に効果的な内容でしょう。ただし、伝え方によって印象の良い・悪いが分かれやすいので注意が必要です。
例文のように、友人へのライバル意識から結果を出せたエピソードであれば、成果が伴っていることが伝わり、良い印象となります。ところが、ただ負けず嫌いな性格で周囲の意見を取り入れず、何も成果が出せていないと判断されると「協調性が低い」と捉えられることも。
「自覚している性格」で負けず嫌いなエピソードを伝えるときは、かならず得た成果に加え、入社後の活かし方もしっかりとアピールするようにしましょう。
⑥面倒見がいい
面倒見がいいの例
私は面倒見が良い性格です。
飲食店のアルバイトでリーダーをしていたときは、新人スタッフの指導やフォローをし、チーム全体の力を引き出すことに貢献しました。
ホール担当をしていた後輩から、失敗ばかりなので辞めようか悩んでいるとの相談に乗ったときのことです。以前からその後輩は細かい作業や気遣いが得意だなと感じていた私は、思い切ってキッチンへの担当変更を提案しました。
その後も会うたびに、こちらから積極的に様子を伺うなどのフォローを継続していきました。気付けば、後輩は細かな作業ができるデザート担当として大活躍する存在になりました。
ただ、人のサポートをするときは、おせっかいだと感じられないよう距離感や話し方に注意しています。人によっては「そっとしておいてほしかった」と思う人もいるため、事前に助けが必要か聞くようにもしています。
結婚式のプランナーとしての仕事は、相手への貢献心が売り上げにつながるとOB・OGの先輩方から伺いました。私の面倒見の良さを活かし、御社の事業発展に貢献していければと考えております。
周囲に気を配れる面倒見の良さは、対人で仕事をする接客業や販売職に適した性格です。ほか、企画や製造などの連携が必要な仕事へのアピールにも効果的でしょう。
「自覚している性格」として面倒見の良さを伝えるのであれば、面接官からは「おせっかいすぎる人物ではないか」「周りの空気を読めるか」などが心配されます。
例文のように距離感の取り方や、接し方に注意していることを伝え、空気の読める人物であると納得してもらうことが大切です。
⑦几帳面
几帳面の例
私は几帳面な性格であり、常に細かいことに気を配り、計画的に物事を進めるのが得意です。
たとえば、学生時代には学業のスケジュールをしっかりと管理し、課題やテストの日程を把握することで、常に提出期限を守ってきました。その結果、成績は学年3位以内を維持し続けています。
ただ、几帳面すぎる性格を周囲に押し付けてしまうと「口うるさい」「細かい」と感じさせる場合もあるかもしれません。そのため集団生活では、人はそれぞれの感覚で動いていることを忘れずに過ごすようにしています。
これから企画担当として業務をするにあたり、私の几帳面な性格はスケジュール管理やミス防止に貢献できると考えております。細部まで気を配り、効率的に仕事を進められるよう尽力して参ります。
負けず嫌いと同様に、几帳面な性格も、回答の言葉選びで相手の印象が左右されます。
「細かい気配りでスケジュール管理を徹底した結果、成績上位を維持できた」というような、明確な実績を面接官にアピールしましょう。さらに、例文では几帳面な性格の捉え方が人によって異なる理解も伝えられています。主観で話をしない人物であると、好印象を得られる一言ですね。
几帳面な性格は、うまくアピールできれば、仕事熱心で向上心の高い人物という印象を相手に残せます。「自覚している性格」の回答で取り入れるのであれば、技術の向上が求められるエンジニア職や、競合他社が多いコンサル職の応募時に効果的です。
⑧素直
素直の例
私は素直な性格であり、自分の考えや感情を隠すことなく、率直に表現できます。
大学3年生のインターンシップ先では、素直な性格を特に発揮していたと感じています。指導係の方からの指示やフィードバックに対し、率直に改善点を受け入れた結果、自己成長を促進することができました。「飲み込みが早いから教えるのも楽しかった」と、先輩からお褒めの言葉もいただきました。
しかし、私の性格は日常生活で「周囲を頼りすぎている」と評価を受けることもあります。そのため、自分で考えられない人間にならないために、何事も下調べをしたうえで相談するように意識しています。
今後も率直な姿勢をつらぬき、チームや組織の一員として貢献していきたいと考えています。
素直な性格は、ポジティブな印象を持たれることが多い反面、周囲を頼りすぎるリスクを感じられる場合もあります。
新卒として入社すれば、仕事ははじめてのことばかりなため、先輩や上司を頼るべきです。しかし、企業としては成長を期待して採用するので、自主的に仕事を遂行しようとする気持ちを評価する側面もあります。
そのようなことから「自覚している性格」で素直な部分をテーマに回答するときは、自分で考えて行動できる一面も面接官へ伝えましょう。うまく回答できれば、どんな仕事にも適性を感じられる内容として活かせますよ。
⑨楽観的
楽観的の例
私は楽観的な性格であり、困難な状況にも前向きに取り組むことができます。
たとえば、大学時代には野球部のリーダーとしてチームメンバーを鼓舞してきました。あと1点でコールドゲームになりそうな局面でも、私の一声でチームの雰囲気を前向きにし、逆転勝利したこともあります。
ただし、物事はすべて前向きな考えで解決するわけではないと考えています。そのため、真剣な場面や重要な話し合いをするときなど、その時々で立ち回りを変えることも大切にしています。
御社に入社できれば、チームのモチベーション維持に貢献しつつ、目標達成に向けて前進する力になりたいと考えております。
楽観的な人柄は、比較的どんな仕事でも求められやすい性格です。特に、ゼロからの発想を常に求められる企画職や、クライアントニーズに答えるクリエイティブ職の応募に効果的でしょう。
また、前向きな人物像は好感を持たれやすいものの、場の空気を乱さないか心配されることも考えられます。「自覚している性格」で回答に使うのであれば、時と場合で自分の立ち位置を変えられる、臨機応変さもアピールすると良いですね。
⑩冷静
冷静の例
私は冷静沈着な性格を持っており、どんな状況でも落ち着いて対応することができます。
大学では、留学先でボランティア活動に参加しました。言葉も文化も異なる環境での活動は大きな挑戦でしたが、慌てず会話して乗り切り、コミュニケーション能力や柔軟性を身に付けることができました。
私の冷静な部分は、入学時「冷静すぎて話しかけづらい」と言われていたので、自分の短所だと思っていました。しかし、冷静であるなかでも積極的なコミュニケーションを心掛けたり、明るい表情を意識したりすれば、話しかけづらさを感じられることはないことに気付きました。
社会人として就職すると、冷静沈着な対応ができる人間はミスも少なく、円滑な業務遂行に貢献できると考えています。事務職として周りをしっかりサポートしていくためにも、自分の性格を最大限に活かし貢献していきたいです。
冷静な性格はマイナスなイメージがあり、避ける人もいるかもしれません。ところが、どんな場合も感情的にならず、ミスのない対応が必要な事務職にはピッタリの性格と言えるでしょう。
もちろん「冷たい」「話しづらい」というイメージを持たれることも予想できるので、自分の性格を把握したうえで、例文のように改善する意識をアピールすることが大切です。
避けられやすいテーマを「自覚している性格」で使用できると、ほかの学生との差別化にもつながりますよ。
⑪行動力がある
行動力がある例
私は行動力が高い性格だと自負しています。
学生時代、有志として大学のボランティア活動に参加していました。地域の小学生と自由にテーマを決めて遊ぶのですが、ボランティアの参加者が集まらず、実行委員の先輩が頭を悩ませていました。そこで私は、先輩に相談しながらチラシを作って学内で配り、ボランティアの人員確保に動きました。最終的には応募数の倍以上の人が集まり、小学生に対し十分な学生が配置できました。
行動力の高さは、周囲の目を気にしないと迷惑をかけてしまう性格でもあります。そのため、先ほどお話したときのように、集団行動においては、動く前にかならず誰かに相談をするように気を付けています。
就職後、イベントプランナーとして成果を出すには、常に積極的な姿勢が求められると考えています。私の行動力を活かして、課題を見つけ解決することで貢献していきたい所存です。
「自覚している性格」で行動力をアピールするなら、積極性が求められるプランナー職や企画職などがおすすめです。ただし、行動力があっても協調性がなくては、入社を懸念されてしまうこともあります。
例文のように、「集団で行動するときは相談するようにしている」など、周囲の意見が聞ける一面も伝わるように回答することが大切です。
「終わってから後悔」を防ぐために|「自覚している性格」のNG回答も知っておこう
1つの企業に対し、一度しかチャンスがない就活の選考では、終わってから後悔することは避けたいものですよね。しかし実際には「なぜあんなことを言ってしまったんだろう」と、後悔してしまうことも少なくありません。
では、後悔なく面接を終えるためにはどのようなことが大切なのでしょうか。体験談も聞きながら「自覚している性格」の回答で、避けるべき内容を考えてみましょう。
自覚している性格について回答後に後悔したのは、プラスに捉えられる性格とマイナスに捉えられる性格のどちらも回答してしまったことです。
2つの側面から見た自分が伝われば、多角的な視点で自己分析できる人材だと伝わるのではと考え、プラスとマイナス両面の話をしてしまいました。
しかし、マイナスに捉えられる性格については、志望企業においてのかなり痛手な欠点であったため、言わない方がよかったと面接後に気付き、「企業分析と自己分析が結び付けられていなかった」と後悔しましたね。
適性検査と最終面接での回答が真逆だったことに後々気が付き後悔しました。
とある企業の最終面接で自己分析をした際、適性検査を受けた時から2カ月も時間が経っていたため、その期間で自分の性格についての考えにギャップを感じてしまいました。その間に何度も自己分析をしたことで、当時と現在の性格像に違いが出てしまったのです。
一般的に性格は短期間で変わるものではないため、一貫性がない人と思われたのではないかと後悔しています。
マイナス・謙遜しすぎる内容
まず、「私は頑固な性格です」といったように、自分の人柄があきらかにマイナスに伝わるような表現は避けましょう。もし本当に自覚している性格であったとしても、面接は企業に自分のアピールをするための機会です。自らマイナスイメージを残すようなことはする必要はありません。
また、「自分には特に特筆すべき性格はありません」といったような、謙遜しすぎる内容もNGです。自覚している性格を回答する目的は、面接官への自己PRです。目的がしっかりと理解できていれば、避けるべき答えであるとわかります。
過大評価な内容
自分を過大評価する回答は、面接官へ自己分析が甘い印象を残してしまうことがあります。
たとえば「私は完璧を求める性格で何事も100%達成することができます」というような回答は、自己分析不足以外にも、信憑性が薄い印象を残しかねません。
また、面接で自己分析不足と捉えられると「失敗や後悔を認めることができない」「周囲との対立や誤解を生む人物」と評価される可能性もあるでしょう。
自分の性格を正直に伝えることは大切です。しかし、「自覚している性格」の質問では自己理解の深さも見極められます。回答ではバランスを考え、自己を過大評価しすぎないように注意が必要です。
業務に支障があると懸念される内容
「自覚している性格」の回答内容は、応募企業への適性を判断するのにも使われます。そのため、業務の遂行に悪影響があると判断される内容は、回答の使用を避けましょう。
たとえば、「マイペースな性格」と答えてしまうと、面接官からは「チームでの作業に支障をきたすかもしれない」「締め切りを守れない可能性がある」といった懸念を抱かれてしまうかもしれません。
「マイペースですが、チームでの作業ではほかのメンバーとの連携を大切にし、締め切りにはきちんと対応できるよう努めています」と、カバーするような回答ができれば問題ないものの、リスクがある回答はしないことをおすすめします。
ほか、「人と違う金銭感覚を持っている」「自分の考えを重視する性格」といった、企業に属することが難しいと判断される内容も回答に適しているとはいえないでしょう。
「自覚している性格」は自分の本質を知ってもらうための質問です。相手の捉え方をよく考えたうえで、適切な回答内容を選んでくださいね。
「自覚している性格」を聞かれたら自己PRのチャンス! 目標を定めて選考突破を目指そう
「自覚している性格」の回答方法について、質問の意図の捉え方と、内容の考え方を解説しました。
「自覚している性格」の質問は、自己理解度や自社への適性を測るために投げかけられます。ただ質問に答えるのではなく、自己PRする機会と捉え、面接官に自分の魅力が伝わる回答内容を考えましょう。内容が思い付かないときは、何のために回答するのか目標を決めてから取り組んでみると解決に進みますよ。
回答に困ったときは、体験談も参考にしながら、自分の内容にも取り入れて当日を乗り切ってくださいね。
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面接力39点以下だと...就活のやり方を再検討することが必要ですよ。
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「私は責任感が強く、やると決めたことは最後までやり遂げる性格だと思っています。これは幼い頃からの特徴で、自分がやりたいスポーツを周囲の反対を押し切って7年間続けました。今でも、最初に決めたことはつらいことがあっても最後までやり遂げています」
自覚している性格について聞かれた際には、このように回答していました。
面接官に採用のメリットを感じてもらえるように意識した
回答を考えるときには、自分の性格について、友人や家族に意見を求めたうえで自己理解を深めました。さらに本番では、受けている業界や企業にとって、自分の自覚している性格がマイナスにならないように話すことで、プラスになる人材としてのアピールを意識していましたね。