オワハラとは? 現役就活生の体験談からオワハラのすべてを解説
「オワハラってよく聞くけどいったい何?」「この間人事の人に言われたことはオワハラに該当する?」
最終面接に近づくにつれ耳にする機会が増える「オワハラ」という言葉。オワハラがいったいどのようなものか理解できていないと、希望しない企業へ就職する羽目になったり、就職後も企業とのミスマッチが生じ、早期退職につながってしまったりする可能性があります。
この記事では、オワハラを受ける状況やオワハラだと察知しやすい文言、オワハラにあったときの対策まで、「オワハラとは何か」ということを徹底解説します。「これってオワハラかも……」と少しでも不安になったときに思い返せるよう、今のうちからオワハラについてしっかりと理解しておきましょう。
また、現役就活生にオワハラについての体験談も聞いてみました。体験談を参考に、自分が受けたのはオワハラかどうか、そしてその対策を学んでみてください。
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オワハラとは何か知っていた? 現役就活生に聞いてみた
オワハラという言葉を聞く機会はあっても、実際にオワハラの意味を知っている就活生はどのくらいいるのでしょうか。
「オワハラとは何か」ということを知っているか、現役就活生に聞いてみました。
「内定を出す代わりに、もう就活をやめてください」と間接的に学生に迫ることだと認識しています。
企業側が学生に内々定を出す際に、他社の選考をやめるように強要することだと理解しています。 以前話題となった際にテレビのニュースなどで見てこの言葉を知りました。
就活生に対し、「内定を出したら必ず就活をやめてね」という意味だと思います。 ネットで就活について調べているときに知りました。
オワハラのような経験があった後に、それを友人に話して「それオワハラだよね」と言われたときに内容を含め知りました。
企業が学生に内々定を出すタイミングで、他社の選考を受けるのをやめたり、就活そのものをやめることだと認識しています。 就職活動について調べているなかで知りました。
オワハラとは? まずは言葉の持つ意味を押さえよう
オワハラとは、「就活終われハラスメント」の略称とされています。その名のとおり、企業が学生を逃したくないがために「ここで就活を終えてくれ」と強要することです。
直接的に「就活を終えてくれ」と言ってくる企業もあれば、間接的に就活を終えてほしい旨を伝えてくる企業もあります。
「オワハラ」は2015年のユーキャン新語・流行語大賞ノミネートをきっかけにメディアで注目されるようになった言葉です。そのころにちょうど就活解禁時期を8月に後ろ倒しするよう、経団連からの発表がありました。しかし、経団連に加入していない企業は採用活動を例年どおり6月にしていたため、8月以降の選考にともない経団連加入企業へ人材が流れないよう、就活生に圧力をかける行為が多発したのです。
これがオワハラの背景とされています。厚生労働省もオワハラに関する注意喚起をおこなっているため、企業の間でもオワハラに対する意識は高まっていますが、完全にオワハラがなくなっていないことも事実です。
就活生が思うオワハラに対する印象は?
オワハラに対する印象を教えてください。 また、オワハラをしてくる企業に対する印象も教えてください。
あまりにも過剰であるとその企業のことが嫌いになりますが、企業側も内定を出すのに多大なお金がかかっていると思うので、仕方ないことだとも思います。
採用人数の調整などもあるため、学生に辞退されたくない気持ちもわかりますが、あまり良い印象は感じません。 「オワハラをしているならば、ブラック企業なのではないか」と不安になります。
採用活動に切羽詰まっているように感じます。 そのため、あまり人が集まっていない企業であり、ブラック企業が多い印象です。
採用がうまくいっていないように感じ、その理由となる欠点がどこかに必ずあるのだろうと感じてしまいます。 そのため、その企業の印象が良かったとしても、入社意欲はかなり失せてしまいますね。
採用活動がうまくいっておらず、何かしらのポイントでかえって他社に就活生が逃げてしまうようなアクションを取っていると思っています。 勤めている人も優しい人が少ないような気がしてしまいますね。
オワハラにあったことある? 就活生の経験談からリアルな被害をチェック
オワハラをする企業はなくなっておらず、いまだにオワハラを受けている人がいるといっても、体験談がないとオワハラの実態も想像しにくいものです。
ここで、就活生のリアルなオワハラ体験談を聞いてみました。オワハラはどのようなものなのか、体験談からイメージを明確にしてみてください。
オワハラ被害にあったことはありますか?
ベンチャー企業でオワハラにあいました。「3日以内に内定承諾の連絡をください」と言われましたが、あまりにも短すぎたので断りました。
面接の練習程度で受けていた企業でしたが、そこからオワハラを受けたことがあります。 もともとあまり入社する気はありませんでしたが、オワハラのような発言を受けてその企業への入社意欲は完全に失せてしまいましたね。
「内定を出したら就活をやめてほしい」「少人数採用なので早めに連絡が欲しい」と言われたことがあります。 オワハラは一昔前のことだと思っていたので、不快感よりも驚きのほうが強かったです。
「うちが内定を出したらどうしますか」と執拗に聞かれたことがあります。「迷っている」と回答を濁しましたが、「どういう企業と迷っているのか」とさらに深掘りされ、少し圧迫気味な雰囲気もあり、戸惑いが大きかったです。
オワハラを受ける状況を徹底解剖! いざというときに構えられるよう状況を理解しよう
オワハラの言葉の意味がわかったところで、オワハラを受けるときの状況はどのようなものなのか気になりませんか。オワハラを受ける状況がわかれば、「このタイミングでオワハラをされるかもしれない」と身構えておくことができます。
ここでは、オワハラを受ける状況を、タイミングや人、場所の観点から解説します。この状況になったら必ずオワハラを受けるわけではありませんが、次で解説する「オワハラをするときの決まり文句」を言われたときは要注意です。
オワハラを受けるタイミング
オワハラを受けるタイミングとして多いのは、「最終面接後の内定通知時」です。面接段階の途中で「就活を終えてほしい」と宣告しても、「このようなことを言ってくる企業なら途中で面接を辞退したほうが良いな」と学生に逃げられてしまう可能性が上がります。
そのため、企業側は、内定を通知し学生を安心させた状態でオワハラをしていると考えられるでしょう。
早期選考の段階でもオワハラにあう可能性は十分にあるものです。今のうちに早期選考がどのようなものかを理解して、オワハラにあう可能性を低くしておきましょう。
オワハラを通告してくる人
オワハラを通告してくる人は、人事担当、最終面接の面接官、社長直々と、企業によってもさまざまです。
たとえば、内定の通知を人事担当から受けたときと同じタイミングでオワハラを通告してくるかもしれませんし、最終面接中に内定を社長から直接言われた、と思ったらそのときの言葉がオワハラに該当した、なんてことも考えられます。
どの企業も決まった人がオワハラを通告してくるわけではないため、誰にどのタイミングで言われるかは注意が必要です。
オワハラを受けた場所
場所も人同様、さまざまなケースが考えられます。
自宅にいるときに人事担当が電話をかけてくることもあれば、最終面接後の部屋でそのままオワハラにあたる発言をされるパターンもあります。もしかしたら、面接終了後に社員と話しながら歩いているときにさらっとオワハラにあうことも考えられるでしょう。
さらに、必ずしも学生と社員の1対1の場所でオワハラをしてくるとも限りません。複数の社員がいる状態でオワハラをし、社員の圧力により学生が内定を断りづらい状況に持っていくケースも考えられます。
オワハラにあったときの状況はどのようなものだった?
私がオワハラにあったのは、最終面接で面接官は1人、就活生も自分だけという状況でした。その面接官は採用業務の責任者をされていて、30歳に満たないくらいの若手だったと記憶しています。
面接を通して質問が少なく、「ほかの選考が今後控えている」と伝えると内定を出すのをためらうような言葉をかけられたり、独り言のようなものを聞いたりする時間がありました。
ほとんどの企業が通常選考をまだ始めておらず、早期選考がメインの時期だったため、企業側も早めに学生の確保をしたかったのだと思います。
間接的ではありましたが、その企業を受けた友人も同様だったらしくその友人が「オワハラ」と言っているのを聞いてオワハラということを実感しました。
最終選考の際、面接会場内でオワハラの被害にあいました。
面接官は社長と事務員が2人ずつ計4人で、年代は60代後半の人が2人と、40代の人が2人で、比較的年齢が高めだったと思います。
とても気さくで穏やかな雰囲気の面接だったので、オワハラを受けたときは不快感よりも驚きのほうが強かったです。
被害にあった時期は大学4年の5月頃で、私自身まだ1社も内定がなかったため、内定を承諾するか非常に悩みました。また、年齢が高めの人だったので、オワハラに対する価値観が違ったのかなと今では思っています。
最終選考の際に面接官から言われました。相手は事業部の責任者で、「最高評価での合格だから、今すぐ就活を終えるように」と強く言われました。
その企業の本社で直接言われたので、戸惑いはかなり大きく……。ただ、その際はすぐに承諾してその場を切り抜け、後から辞退させていただきました。
面接でもやはり一貫して、「本当に入ってくれるのか」というところを見られていたかなと思います。
この言葉でオワハラを察知! 企業がオワハラをするときの7つの決まり文句
オワハラを受ける状況が理解できても、オワハラと取れる言葉を察知できなければ、「知らずのうちに内定承諾をしていた」などという事態に陥りかねません。
ここで紹介するオワハラをするときの7つの決まり文句を押さえ、オワハラを受けたことを察知できるようにしましょう。そうすれば、その後の対応も落ち着いてできるようになりますよ。
①「内定を出すからほかの選考を辞退してほしい」
ストレートに「ほかの選考を辞退してくれ」と通告されるパターンです。よくあるパターンですし、回りくどい文言ではないため、「オワハラをされた」と察知しやすいでしょう。仮にオワハラについて知らなくても、「なぜ企業側からわざわざ他社の選考辞退を命令される……?」というように、この言葉に違和感を覚えやすいはずです。
また、企業から頼まれているような口調のため、良心に付け込まれているようで、断りづらさを感じてしまう学生も少なくないのではないでしょうか。
「ここで就活を終えてほしい」「ほかの選考を終わりにしてくれないかな?」というような似た文言も同じ意図があるため、聞き逃さないようにしましょう。
②「内定承諾をしないと今後あなたの大学から採用をしない」
「もし私がここで採用を断ったら、大学や後輩に迷惑がかかるかも……」という学生の責任感に付け込み脅しをかけることで、内定を断りづらくするケースです。
大学の推薦で選考を受けていたり、大学の教授からの紹介で受けた企業であった場合はなおさら断りづらい状況といえます。
「採用をしない」と言い切っていることで企業の圧力も感じられ、怖さや不安感から内定承諾をしてしまいかねません。
③「ここで内定承諾するか辞退するか決めて」
その場で入社するかどうかの選択を迫り、学生に圧力をかけるパターンです。学生の「企業の人もいる前で内定を断るのは気まずい」という心理をうまく利用しています。
強い意思を持ち、内定を断るメンタルがある学生ならばきっぱり断れるかもしれませんが、ほとんどの学生は大人たちの圧力にひるんでしまうものです。
④「今ここで内定承諾書に判を押して」
「社員の人が見ているから押さないわけにはいかない……」と学生にプレッシャーを与え、内定承諾書にその場で判を押すように強要するパターンもあります。
口約束だけでなく、実際に判を押させて書類上の契約を交わすことで、「判を押してしまったのだから、内定を今さら断れない」と学生を逃れられなくする意図が感じられますね。
⑤「明日から毎日研修だから来てね」
学生による内定承諾を当たり前のようにとらえ、その後の行動を勝手に決めつけられてしまうパターンです。また、「毎日研修」ということで、学生の予定を勝手に押さえ、就職活動を阻む目的もあります。
「毎日来てと言われたなら行かざるを得ない……」と、企業に対する罪悪感から毎日研修に行き、知らずのうちに就職先になっていたということにもなりかねません。
「毎日研修」と言われると、相応の体力や精神力も必要になり、その企業の雰囲気に「体育会系なのでは?」と、不安を感じてしまう人もいるかもしれません。体育会系の企業の特徴をこの記事から学び、自分への適性を再度考え直してみましょう。
⑥「内定を断ったら研修費用は返金してもらう」
すでに費用込みで研修を組んでしまっていることを伝えるケースです。実際に研修費用が用意されていなかったとしても、このように伝えて学生を脅す場合があります。
費用がかかっていると聞くと、「もしかしたら莫大な費用がかかっているのかもしれないから内定を断ると返金できないかも……」と不安になってしまいますよね。その不安感を利用して内定を断りにくくしています。
⑦「社長との食事会を用意しているよ」
社長の名前を出されてしまうと、余計に身構えてしまいますし、「社長が用意してくれた時間を断るわけにはいかない」と、約束を飲んでしまいがちです。ですが、実はその食事会が内定承諾を意味する食事会だった、というケースもあります。
その後に内定を断ろうとしても、「社長との食事会に参加したのだから、内定を承諾したということだよね?」と内定を断れない場合もあるのです。食事会の意図をよく確認してから参加しないと、食事会=内定承諾の場にされてしまい取り返しのつかないことにもなりかねません。
「オワハラをしてくるなんて、この企業は大丈夫なのだろうか……」と心配になった場合は、こちらの記事も参考にし、企業の情報を見直してみてください、ブラック企業の特徴と、オワハラをしてくる企業に共通することが見つかるかもしれません。
実際にオワハラをしてくる企業で働かざるを得なくなってしまった場合、入社後も理不尽に怒られてしまうなどの苦しみに耐えなければならないときが来るかもしれません。この記事を読んで今のうちから対処法を学んでおきましょう。
オワハラにあったときに実際に言われた文言を教えて!
「内定を出すからほかの選考を辞退してほしい」という文言に近いことを言われたことがあります。最終面接で、「でもそっか、まだたくさん選考受けるんだよね」や「内定出したいけどな」と質問と回答が終わるたびに間接的にほかの選考に対する苦言のようなことを言われました。
まだ就活をやめてしまうには早い時期で内定がなく、内定がほしいという気持ちもあったため、どうしようかと困惑しました。
オワハラをされた時点で入社意欲が失せてしまった
当時は、オワハラという言葉を知らず、その企業から内定をもらうことだけのために準備をしていたのでオワハラの対策はしていませんでしたが、友人が似たような状況にあった話を聞いていたのでその対応を真似することに。
正直なところ、オワハラのようなことを言っている時点で怪しいと感じたので入社意欲は失せてしまいました。だからこそ強気に話すことができたのだと思います。
私は「内定を出すからほかの選考を辞退してほしい」と言われたことがあります。
最終面接で、「ほかに受けているところや内定が出ているところはあるか」という旨を聞かれました。その際、まだ受けている企業はあるが内定は出ていないことを伝えると、「もし弊社が内定を出したらすべての選考を辞退して弊社に来てほしい」と言われてしまい……。
オワハラから不快感が募り志望度も下がった
言われたときは、「いまだにオワハラをしている会社があるのか」という驚きが一番でした。オワハラをされたことと、それに対する不快感で、価値観の違いがあると実感。終始穏やかな面接で不快感がなかったため、オワハラを受けたギャップで一気に志望度が下がってしまいました。
そのため、当時まだ内定はなかったのですが、この会社から内定が出ても、就活をやめずに続けようというモチベーションに。中小企業だったため、大手より人材確保が難しいゆえにオワハラをしているのかなと思いますね。
企業がオワハラをする3つの理由|意図を理解してオワハラ像を明確にしよう
企業がオワハラをしてくる状況やそのときの文言が押さえられたところで、「そもそもなぜ企業はオワハラをするのだろう」と疑問に思った人はいませんか。
ここでは、企業がオワハラをする理由を解説していきます。企業がオワハラをする理由を押さえられると、オワハラに対するイメージが明確になるでしょう。さらに、上記のシチュエーション以外のタイミングでも自分がオワハラにあっているかいないかの状況判断がつきやすくなりますよ。
①優秀な学生を手放したくないから
「難しい資格を所持している」「語学が堪能」「企業が求める人物像にぴったり当てはまっている」などといった優秀な学生は「ほかの企業に行ってほしくない」と思われがちです。
しかし、そのような学生はどのような企業からも重宝される確率が高いのも事実で、企業側からアプローチしなければ別の企業に行ってしまうということも十分に考えられます。
優秀な学生を逃すことのないよう、オワハラをして囲い込みをしておくことで、学生が逃れられない状況を作り出しているといえるでしょう。
②採用コストを抑えたいから
学生を採用するにあたって、金銭面はもちろん、時間の面でもコストがかかります。担当者にとっても、新卒の採用面接だけが仕事ではないため、内定を断ってしまう学生に時間を費やしてしまう事態は避けたいことなのです。
余計な面接や採用の対応をしないためにも、手っ取り早く内定者を決めてほかの仕事に手を回したいという意味合いもあるでしょう。
③採用ノルマがあるから
企業には、「今年は〇人採用する」というような採用ノルマがあるところが多いです。ですが、内定を断られてしまうとノルマが達成できないという結果になってしまうため、ノルマ達成のためにも学生を囲い込むことがあります。
ノルマ達成のために手当たり次第の学生に内定通知をする、という適当さや学生に対する不誠実さが見えてしまう企業もあるかもしれません。
企業がオワハラをする理由は何だと思う?
企業はなぜオワハラをすると思いますか?
早いうちに優秀な学生を確保したいからではないでしょうか。 優秀な人は大手企業に行くイメージがあるので、早い段階で練習として選考を受けた優秀な学生を捕まえる目的のベンチャー企業がオワハラをしているのではと思っています。
採用に対して時間と労力をかけたくないからだと考えます。 学生に内々定を辞退されると、ほかの学生との面接を増やしたりする必要もあるため、企業側の負担が増えることを避けているのではないでしょうか。
早めに採用活動を終えて、人数確保をしたいからだと思います。 企業は採用予定人数よりも採用者を出しづらいですが、就活生は何個も内定を持てて選択肢があるため、就活生が持っている選択肢を増やすのが嫌なのだと思ってしまいますね。
内定者に「確実に就職してもらう」と決めることで、その年の採用計画を確実に達成したり、計画を立てやすくしたりするためだと思います。 また、特に早い時期に選考をおこなう企業は、滑り止めのように使用されることがあるので余計にそのような傾向があるように感じますね。
これまでに多くの学生に他社に行かれた経験や上司からの圧力があるのではないかと思います。 単純に採用人数が足りないだけでなく、多くの学生に他社を選ばれる経験をすることで「とにかく引き止めなくては」となるのではないでしょうか。 また、上司や周りからの視線や言動がほかの社員のネガティブな行動を招いているとも考えます。
オワハラを受けたときに思い返したい3つのこと
オワハラの何たるかがわかっていたとしても、いざオワハラを受けたときに戸惑ってしまい内定を承諾してしまった、というパターンも考えられます。
オワハラを受けたときに戸惑わないようにするためにも、ここでオワハラを受けたときに思い返したいことを解説します。オワハラを受けてしまったとしても、一度冷静になりこれらのことを思い返してみてくださいね。
①内定を辞退するのは学生の自由
前提として、内定を承諾する権利は学生にあるものであり、企業側に勝手に判断されるものではありません。そのため、企業によるオワハラにより勝手に内定承諾させられてしまったとしても、内定辞退の自由は学生側にゆだねられています。
「内定承諾させられてしまったから、仕方なくその企業に行こう」とすぐに判断してしまうのではなく、「自由に内定を辞退しても良い」ということを頭に入れておけば、取り返しのつかない事態に至るのは避けられるはずです。
②内定承諾後も内定を辞退することは可能
「あのときはオワハラに負けて内定承諾をしてしまったけれど、やっぱり内定を取り消したい……」と思うこともあるでしょう。
法律上でも、「内定承諾をしてしまったからといって内定を絶対に断ってはならない」という決まりはありません。また、内定承諾書にサインや印をしてしまった場合でも、基本的に、入社の2週間前までであれば内定を辞退することが可能です。
もし内定を辞退すると決まった場合は、なるべく早く、丁寧に断りの連絡を入れるようにしましょう。
③企業が学生に入社を強要すると罪に問われる場合がある
企業がオワハラなどで入社の強要をしたとしても、違法とみなされることはありません。しかし、あまりにも強要がしつこい場合や、学生側が不快に感じた場合は、脅迫罪や強要罪とみなされる場合があります。
あまりにオワハラがひどいと感じた場合は、内定承諾をしきれない自分が悪いと自分を責めてしまうことがないよう、「企業が悪くなることもある」と覚えておけると気が楽になりますよ。
この記事を読んでいる人のなかには、まだ就活を本格的に始めていないけれど、「オワハラがあるなんて就活が不安になってきた……」と思う人もいるのではないでしょうか。この記事を読んで、まずは就活に対する不安を払拭しておきましょう。
これを押さえておけば大丈夫! オワハラにあったときの対策4選
ここまではオワハラの実態や受けたときに思い返したいことを解説してきました。オワハラを受けたときの想定はできてきたかと思いますが、ここでは、万が一オワハラにあってしまった場合の対策を解説します。
オワハラにあってしまった際には、これらのことを思い返して、希望しない就職先に内定を決めてしまうことのないように対策を取っていきましょう。
①内定をきっぱりと断る
オワハラにあったときは、内定をきっぱり断ってしまうのも一つの手段です。きっぱり断るといっても、強い口調になったり、乱暴な言葉遣いにならないように丁重に辞退しましょう。
内定を断るときの例
- 申し訳ございませんが、別の企業様から内定をいただいたため、御社の内定を辞退させていただきたく存じます。せっかくお時間をいただいたのにもかかわらず申し訳ございません。
- 検討の結果、別の企業様とのご縁を感じたため内定を辞退させていただきたいです。
また、内定辞退の旨を電話で伝える際には、始業直後や就業間際などは避け、忙しくない時間帯を狙って電話するようにしましょう。メールで連絡する際には、「本来ならば直接ご連絡するべきところメールでのご連絡となり申し訳ございません」と一言添えられると丁寧な印象になりますよ。
②遠まわしに予定が合わないことを伝える
今後の日程を押さえるように強要されてしまった場合は、遠まわしに予定が合わないことを伝えてみましょう。
予定が合わないことを伝えるときの例
- 明日は別の面接があり御社に伺うことが難しくなってしまいます。
- 来週から大学のゼミナールの活動が忙しくなってしまい、研修に参加することが難しくなってしまいそうです。
「別の面接がある」「ゼミがある」というように、しっかりと予定の内容を伝えられると、具体性が増して予定が合わないことも受け入れてもらいやすくなるでしょう。
どうしても引き下がってもらえない場合には、この後に紹介する方法などを試してみてください。
③一度承諾してあとからどうするかを考える
その場で内定を断りにくい場合は、一度内定を承諾してしまいましょう。「オワハラを受けたときに思い返したいこと」でも解説したように、内定を承諾した後でも内定を断ることは可能です。
その場で内定を断ると大きなもめごとに発展してしまいそうな場合は、一度内定を承諾してから、その企業へ行くべきか、どのように内定を辞退するかを冷静な状況で判断してみましょう。
④大学のキャリアセンターやハローワークなどに相談する
どうしても自分ひとりで解決できそうもない場合は、大学のキャリアセンターやハローワークのスタッフなど、頼れる大人に相談してみましょう。このような人たちならば、就活に対する経験値があるため、その後の対応方法を詳しく教えてくれるはずです。
もし身近に相談できる人がいない場合は、東京しごとセンターの「就職だれでも相談」などのサービスを利用してみてください。匿名で簡単に電話相談ができるため、気軽に利用できますよ。
オワハラにあったときどのように対策した?
直接的ではないですが、面接中に「ほかの選考を受けているのか」という発言を何度も受けてオワハラに感じたことがあります。
そのときは、友人がオワハラを受けた話を聞いていて、「御社から内定をいただければ、新しく別の企業にエントリーするのはやめます」と伝えてうまくいったという話だったので、それにならいました。
オワハラを受けた時点でほかに応募したい企業には応募しており、そこに向けて十分な対策をしていたため、その気持ちを持って乗り切ることができました。
私はオワハラにあった経験は1回しかないため、そのときは「本当にオワハラが存在するんだ」という驚きから、頭が真っ白になってしまいました。
対策として、「とにかく入社意欲がある」という意思を見せることに。たとえオワハラを受けても、法律上は入社2週間前までであれば辞退できるということを知っていたからです。
働きたい場所を選ぶことも労働者の権利のため、その権利を学んでおくことが対策の一番の要だったと思います。オワハラを受け、その内定を承諾してしまったら焦る気持ちになるかもしれませんが、オワハラをされても法律上はあとから入社を断れるので、それを知っておくと安心できますよ。
オワハラの一歩手前の状況として、他社の選考状況を聞いてくる企業もあります。このことが直接オワハラになるわけではありませんが、オワハラにつながることのないように他社の選考状況に対しての回答方法も押さえておきましょう。
オワハラとは何かを理解して対策を押さえ納得できる企業へ内定承諾しよう
オワハラとは、企業が学生に対して就職活動を終わらせるよう強要する行為で、場合によっては犯罪となりうる行為です。オワハラが何なのか、どのように強要されるのか、どのように断るべきかを押さえておかないと、「希望しない企業へ内定承諾をしてしまって取り返しがつかない……」なんてことになりかねません。
納得できる企業に内定承諾ができるようにするためにも、オワハラの実態をしっかりと理解して後悔のない就職活動をおこなってくださいね。
企業がオワハラをするのは、「優秀な学生の確保」をしたいからです。昨今は、人材獲得競争が激しくなっており、どこの企業もできる限り優秀な学生を獲得したいため、引き止めに必死になっています。
また、採用コストの問題もあります。説明会の開催、エントリーシートの確認や採用面接など、採用活動には想像以上に人的な採用コストがかかるものです。内定を出した学生に辞退されると、企業は採用活動をやり直さなくてはならずコストがかかるため、人材確保の行き過ぎた結果が、オワハラにつながりかねません。
これだけ聞くと採用担当の身勝手さを感じるばかりですが、採用担当側としてのつらい事情もあります。信じていた内定者たちが、内定承諾後に音信不通になったり、内定式直前に突然理由もなくキャンセルしたりするなど、売り手市場において、学生から企業に対して配慮のないかかわりが増えているのも事実です。「質の高い学生の確保が評価に直結する採用担当は、そのなかで引き止めることに必死にならざるを得ず、オワハラという負が生まれている」ということを学生側として理解しておけると、「採用担当も大変なんだなぁ」と少し心の余裕が生まれるはずです。
企業と学生お互いにとってWin-Winな最適解が提示できるようにしよう
オワハラへの対策方法としては、他社の内定辞退を強要されても、従う必要はありません。人には職業選択の自由があるため、学生は納得するまで就活する権利があります。他社の選考状況も含めて、自分の意志をきちんと伝えることが大切です。
ただ、伝える際の注意点としては、「Win-Winの関係を築くための対話」を意識することです。オワハラと決めつけて、相手を負かせようと強気に断るだけではなく、「スケジュールを調整してもらう」「代替案を提示する」など、柔軟に相手と対話をして、お互いにとってのWin-Winな最適解を一緒に模索することにより、見えてくる活路もあります。
Win-Winを作り出そうとする姿勢は、相手にも伝わります。たとえ内定を辞退したとしてもあなたのキャリアを尊重し、応援してくれるはずですよ。
就活力診断テストはもう使いましたか?
「就活力診断テスト」では、十分な就活準備ができているかがわかります。就活マナーや、就活への心持ちなど、不安がある人は自分のことを客観視してみましょう。
面接力39点以下だと...就活のやり方を再検討することが必要ですよ。
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オワハラとは何か知っていますか? 知っている人はその言葉を知ったきっかけを教えてください。