先輩のガクチカ例文19選|ガクチカの作り方から書き方まで一挙解説

ガクチカのアイキャッチ画像

就活経験者たちも感じていた…… ガクチカ作成に潜む4つの悩みを解決しよう

エントリーシート(ES)で目にすることの多い「ガクチカ」という項目。しかし漠然と学生時代に頑張ったことを書いてくださいと言われても、何をどう書けば良いのかわかりませんよね。就活経験者たちも、ガクチカに対して頭を抱えていたようです。

この記事では、ガクチカの意味、状況別に見るガクチカ作成に悩む理由とその解決方法、ガクチカの例文、友達には聞きづらいガクチカの疑問までを、就活生の実体験に基づいて解説していきます。

この記事を読んで選考を突破するガクチカとは何かを理解し、選考を優位に進めていきましょう。

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就活経験者だからこそ話せる! ガクチカを書こうとして悩んだ瞬間はあった?

ガクチカというものを、就活で初めて見たという人も多いのではないでしょうか。学生時代に頑張ったことを上手く伝えられるかで採否に影響が出るからこそ、就活経験者にしかわかりえない悩みや疑問があります。

就活の経験者たちは、どのようなときにガクチカに対して悩みを抱いたのかを聞いてみましょう。今ガクチカに対して漠然としたモヤモヤがある人は、その正体を明らかにしてみてくださいね。

キャリアステージ編集部

ガクチカを書くときに悩んだことはありますか?

M・W 学習院大学

就活当初は、ガクチカの書き方がわからず苦戦しました……。ガクチカには何を書けば良いのかと迷う時間が多かったです。当時は、ワンキャリアを参考にしてガクチカの型を身に付けようとしていました。

M・M 大阪大学

ガクチカの書き方や組み立て方がわかりませんでした。苦戦している状況から抜けだそうと、まずはガクチカの型にはめてから文章化し、先輩や友人などに添削してもらうようにしていました!

N・T 4年制大学

苦労したのは、志望企業で求められるガクチカの内容を選ぶことです。当初、留学のエピソードを書くつもりが、ESに「周りを巻き込んだ経験やチームで取り組んだ経験を含むこと」と指定されることも。留学は個人での出来事が多かったため、何を書くべきかと悩みました。

H・T 4年制大学

ガクチカで伝える結果が、本当に第三者からみてもわかる結果になっているのかすごく気になりました。ガクチカでは経験における過程と結果が大事にされていると考えていたので、その2つがハッキリと見えるものを探すのに苦労しました……。

ガクチカがなくて不安を抱えている人は、ぜひ次の記事も読んでみてください。ガクチカの見つけ方について解説しています。当たり前と思っていたことがガクチカになるかもしれませんよ。
ガクチカない人へ|内定者の体験談×例文17選でガクチカを探そう!

学業のガクチカの作成に悩んだ人も多いのではないでしょうか。「ほかの就活生と同じにならないかな」と不安に思っている人は、ぜひ、次の記事を参考にしてみてください! 学業のガクチカの悩みについて解決方法を紹介しています。
学業のガクチカを内定者はこう書く! 学部別の例文付きで解説

みんなはどんなガクチカを書いた? 先輩のガクチカを聞いてみよう

就活経験者たちも、ガクチカを書きたいのに筆が進まないということがあったようですね。やはりガクチカ作成というものは、一筋縄ではいきません。しかし、ガクチカ作成に手こずっていた学生たちも、自分なりのガクチカを作ることができたからこそ、内定につながったのです。

「ガクチカって何を書いたらいいの」「ガクチカってどうやって書くの」 と考えていた就活経験者たちは、どのようなガクチカを作成することができたのでしょうか。皆さんがガクチカを作って選考を通過する想像をしながら、確認してみましょう。

キャリアステージ編集部

どんなエピソードのガクチカを書きましたか?

M・W 学習院大学

私は、語学勉強の経験に関するガクチカを提出いたしました。この経験をガクチカに選ぶことで、グローバルに働きたいという自分の思いを伝えることができると思っていたからです。

N・T 4年制大学

サークル運営のガクチカを書いていました! 選択した理由としては、周りを巻き込んだエピソード、失敗の経験を活かして成功を導いたエピソードなど、説明できることがたくさんあったからです。これらの経験をとおして、「失敗を恐れず、チームの成功に尽力できる性格」であるということを採用担当に伝えたいと考えていました。

M・M 大阪大学

私がガクチカで書いたのは、海外留学をしていたときの長期インターンの経験です。この経験は自分の過去と未来を結ぶ貴重な経験でした。そのため、自分の経験や人柄など、自分のことをアピールするのにうってつけの内容だと思っていました!

H・T 4年制大学

私は痴漢撲滅ポスターの作成についてのガクチカです! 自己PRで資格取得についての過程を書いたので、被らないようにするために気をつけながら書いていました。採用担当の方に「誰かと協力した経験がある」ということを伝えたいと思い、ガクチカでは協調性をアピールしていました。

ガクチカが作成できないと、書類選考におちてしまうことも……。逆に、魅力的なガクチカが作成できると、選考通過につながる可能性が高くなります。書類選考を通過するコツが気になる人は、下記の記事を参考にして内定をつかみとりましょう。
書類選考に落ちる……体験談付きで合格につながる書き方を徹底解説

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そもそもガクチカでは何が見られている?

就活の先輩たちのガクチカから、自分自身がどのようなガクチカを書くかイメージすることはできましたか。しかしこれまでの例文を見てただ真似するだけでは、選考を突破できるガクチカは作成できません。

まずはガクチカを見る採用担当者が「学生の何を見たいのか」という要点をつかんでおくことが必要です。採用担当者が知りたい内容を伝えることができれば、選考を突破できる確率もグッと上がります。

皆さんがガクチカを作る労力が報われるように、要点を押さえて作成していきましょう。

学生のモチベーションの源泉

ガクチカでは「学生が何のために頑張れる人なのか」という点が見られています。なぜなら、社会人には忍耐力が必要だからです。

たとえば、正社員として1日8時間、週5日勤務する人がいるとします。同じ会社で1日8時間仕事をする日が週に5回もあるとなると、仕事に飽きてしまうことも考えられます。しかし、飽きたという理由で簡単に辞められてしまうと、企業は人手不足となるため長期間やり続けられる人を採用したいのです。

だからこそ、何のためであれば前向きに頑張り続けられるのかをガクチカから知ることで、自社の仕事に対してもモチベーション高く頑張れる人材かどうかを見極めています。

学生の思考の仕方

採用担当は、学生が物事をどう考えているかをガクチカから知りたいと考えています。物事に対して同じ考えを持っている学生と一緒に働きたいと思っているからです。

たとえば、新しい事業を展開していこうという指示が上司からあったとします。そのときに「新しいことにどんどん挑戦したい」という人と、「これまでのルーティン作業だけしていたい」という人が混在していると、チームの方向性はまとまりません。方向性がまとまらないと、社内の雰囲気も悪くなってしまいます。

そのため、同じ方向を向いて一緒に頑張っていける学生であるかどうかを見たいと思っているのです。仕事への取り組み方や考え方が一緒であれば、気持ちよく仕事ができるため、学生にとってもメリットがあります。

企業での再現性

採用担当は、ガクチカの内容から「この学生はうちで活躍できるかどうか」を判断しています

たとえば、仕事をするうえでは計画性が求められます。仕事の多くには締め切りが存在していて、その締め切りを守るために、計画的に仕事を進めていく力が必要です。学生時代も、レポートの提出期限があり、それに間に合わせるために、資料を集めて文章を書いて……という経験をした人も多いでしょう。

このように、仕事と学生生活の経験には通ずるものがあるのです。学生時代にやってきたことが企業で活かせるということも、多くあります。だからこそ、採用担当はガクチカから学生の将来の可能性を見ようとしているのです。

就活経験者はどう感じた? ガクチカで採用担当が知りたいところ

M・W
M・W
学習院大学/文系学部
ガクチカでは困難を乗り越える過程や思考が見られている

採用担当がガクチカで知りたいのは、物事に向きあう過程だと思います。目的や結果を達成するためにしたことや、そのときに何を思っていたのかなどです。

社会人になっても、いろいろな困難に遭遇すると思います。その際「どのように問題と向き合うのか」「そもそも困難な問題と向き合うことができるのか」をガクチカをとおして知ろうとしている可能性が高いです。

そう思う理由としては、選考官に「困難なことがあったらそのような思考をして解決していくんですね」とあいづちを打たれたことがあるからです。

H・T
H・T
4年制大学/文系学部
継続力と強みの一貫性をガクチカでアピールしよう

「人と協力して何かを成し遂げた経験があるのか」「一人でコツコツと努力をした経験があるのか」と、チームや個人単位で何かに対して継続的に取り組んだ経験があるのかガクチカでは見られていると感じました。加えて、企業は利益を求める場所であるため、結果も出さなければいけません。そのため、経験のなかでどの程度の結果が出せたかも見られていると思います。

また、面接では履歴書に書かれていないことも多く聞かれるため、ガクチカの話にほかの強みとの一貫性がなければ話に信憑性が持たれません。一貫性を保つという観点からも、ガクチカでアピールした長所を覚えておき、他の話でも矛盾がないように自分の軸をはっきりさせておく必要があると思います。

書類にガクチカを書きたいと思っているけど、そもそも履歴書とESに同じことを書いていいのか疑問に思っている人は次の記事をチェックしてみてください。履歴書とESの違いについて詳しく解説していますよ。
エントリーシートと履歴書の違いとは? 内定者が語る使い分けのコツ

就活力39点以下は、選考通過に黄色信号...

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状況別|ガクチカ作成に悩む4つの理由

ガクチカ作成に悩む4つの理由と解決策の画像

ガクチカで見られているポイントは理解できましたか。案外、学生時代にやってきた何とでもないことも、伝え方次第でガクチカになるかもしれないですよね。

ただしいざガクチカを作ってみようとすると、上手く書き始められないということがよくあります。ガクチカを前にして手が止まってしまう理由は、就活準備や選考の状況によってさまざまで、大きく4つに分けられます。

まずは、自分自身がガクチカを作成するどこの段階で疑問を感じているのかを確認してみましょう。

①就活に備えて「ガクチカとなるエピソードを用意する」には何をするべき?

最近では就活が早期化しているため、大学1、2年生から就活を意識している人も多いのではないでしょうか。そういった人が疑問を持ちやすいのは「ガクチカを作るために何をしたらいいの?」ということです。

学業はもちろん、アルバイトやサークルなど大学時代にはいろいろなことを経験できますよね。いろいろな経験ができるからこそ、何がガクチカとして正しいのかを迷ってしまう人も多いのではないでしょうか。

ガクチカとなる経験を見つけるには、ガクチカで何を伝えたいのかを考えてみることが近道です。そうすれば、ガクチカとなるエピソードを作るために、あなたが挑戦したいことが見えてくるかもしれません。

ガクチカのエピソードを用意するために取り組んだ方が良いことに関しては、この記事の後半で解説していきます。

就活経験者たちはどうした? ガクチカの経験を作る方法

キャリアステージ編集部

ガクチカとして話せる経験を作るには、何をしたら良いと思いますか?

M・W 学習院大学

チームでの協働体験を語るガクチカを作成するために、何をすれば良いかと悩んだことがあります。そもそも、個人の成績や評価に焦点を当てたガクチカを書くことが多かったです。しかし、チームでのガクチカを求めている企業もありました。そのためチームでのガクチカも語れるように、インターンで新たにチーム目標を掲げて行動しました。その経験のなかでは、チームでの取り組みが評価されるように自主的に行動できたため、良いガクチカが作れたと思います。

M・M 大阪大学

就活を始めたころ、ガクチカとは数字で見えるような成果をあげたものでないといけないと思っていました。私は、当時そのような経験がなかったため、焦っていました。しかし、必ずしも大きな数字や実績を残した経験である必要はないとわかり、自分が最も頑張ったことを探すように気持ちを切り替えました。

②ESの提出期限がすぐなのに「ガクチカがない」

大学時代の経験で、自分が誇れるものはありますか。この質問に自信をもって答えられない人に多い悩みが「ガクチカがない」です。大学に3年も通ったのだから、ガクチカはあるだろうと思っていたものの、いざ提出期限間際でガクチカがない……と焦ることも。

ガクチカでは、具体的な数値に基づいた、大きな成功体験を話さなければならないと勘違いをしていませんか。そのような考えでガクチカを考えようとしてしまうと、ガクチカがない……と錯覚してしまうのも無理はありません。

ガクチカがないと思っている人は、ガクチカの見方を変えてみてください。実は、日常生活であなたがふとおこなっていることに、ガクチカが隠されているかもしれません。

この記事の後半ではガクチカがないと思っている人向けに、日常生活のなかでガクチカとなる経験を探し出す方法を解説していきます。ガクチカがないと自分を否定せずに、一緒にガクチカを見つけましょう。

就活経験者たちも経験済み? ガクチカがないと焦った瞬間

キャリアステージ編集部

ESの提出期限が近づくなかでガクチカがない……と焦ったことはありますか?

M・W 学習院大学

ESの提出期限が近づくなか、大学生時代に頑張ったことがない……と焦ったことがあります。就活当初はガクチカ=大学時代の経験と考えていたからです。大学時代に、何かに熱中して取り組んだ経験がなかったため焦ってしまいました。

H・T 4年制大学

ESの提出期限が近づいているものの、ガクチカの文字数が足りず苦戦することがありました。学生時代に頑張ったこと自体は思いついていました。しかし、それに対する具体的なエピソードや結果が思いつかないことが……。そのため、指定されていた400文字という文字数に足りず、どのようにエピソードを整理するべきかを悩みました。

焦っているときは、履歴書を作成するときにも注意が必要です。焦っているときほど、下書きが必要になるかもしれません。ぜひ次の記事も併せて読んでみてくださいね。
履歴書の下書きは必要? 完璧に仕上げる10の極意を内定者が伝授

就活ストレスに押しつぶされていませんか?

就活では、自分の弱みと向き合ったり、ほかの学生と比較してしまったり、ストレスを感じる場面が多いです。就活のストレスを、抱え込んだままにしていませんか?

就活力診断テスト」では、あなたがストレスを感じやすい瞬間がわかります。ストレスを察知しておくと、上手に就活と向き合うことができるでしょう。

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③ESに書く「ガクチカのエピソード」はどう選べばいいの?

学生時代を振り返って、いろいろな経験をしたなと思う人もいますよね。学生生活を充実させるために自主的に行動をしてきた人であれば、自分の魅力を一番伝えられるガクチカを用意したいと思うのではないでしょうか。

しかし、どの経験にも思い入れがあると、どれをガクチカとして選ぶのが正しいかも悩んでしまいますよね。ガクチカでは必ずしも、自分が伝えたいという内容が採用担当の心に刺さるというわけではないのです。

ガクチカでどのエピソードを話そうかと悩んでいる人は、採用担当がもっとも聞きたいと思っている経験は何かを考えてみてください。採用担当から「うちに来てほしい」と思ってもらえるガクチカが見つかるかもしれません。

この記事の後半でも、ガクチカのエピソードを選ぶ基準を解説していきます。どういった内容が採用担当に刺さりそうかを考えて、ガクチカのエピソードを選ぶ参考にしてみてくださいね。

良いガクチカを選びたいのに……先輩も迷ったガクチカの選定方法

キャリアステージ編集部

ガクチカになりそうな経験はいくつかあるものの、どれを選んだらいいかわからないという経験をしたことはありますか?

M・W 学習院大学

「どの経験をどの企業に提出すべきか」とエピソードの選定に迷うことがありました。当時、ガクチカとして書きたい経験がいくつかありました。チームで成し遂げた経験は高校の部活動、個人的な成果を出したのは大学時代の語学勉強。チームと個人、それぞれで頑張った経験があるような状態でした。

M・M 大阪大学

自分の判断軸で頑張ったといえる経験と、成果が目にみえる経験、どちらをガクチカに選ぶべきか迷いました。数字で可視化できる経験は塾講師としての経験で「生徒の点数を〇点上げた」「〇人を志望校合格に導いた」など、実績を述べることのできるエピソードがいくつかありました。しかし、目にみえる実績がなくても、頑張ったといえる経験も持っていたため、何を選ぶべきなのかと迷いました。

④書きたい内容はあるのに「ガクチカの書き方」がわからない……

ガクチカで何を伝えるべきかを理解しエピソードを選び、いざ書こうとしても書き方がわからないという壁にぶつかることもありますよね。ガクチカを書くということは難しくて当然です。

皆さんが学生時代に頑張っていたことを、当時の状況を何も知らない採用担当に伝えなくてはならないからです。詳細に書こうとすればするほど、文量が多くなってしまったり、逆に文量を減らした結果、本来書くべきことが抜け漏れてしまったり。

ガクチカの書き方をマスターすれば、より魅力的にガクチカを伝えることができます。正しく魅力的にガクチカが書ければ、内定に一歩近づくかもしれません。

ガクチカの書き方については、この記事の後半で解説していきます。この記事で紹介される例文もあわせて確認していくことで、体系的にガクチカの書き方を覚えましょう

就活経験者も経験済み? ガクチカの組み立て方に悩んだ体験談

M・M
M・M
大阪大学/外国語学部
ガクチカの文章作成における取捨選択に悩んだ

ガクチカの内容は決まっていたのですが、ガクチカを文字制限内に収めるのに苦戦しました。まずガクチカの型にあてはめてから文章化したのですが、自分の言いたいことをすべて取り入れるとあっという間に文字数をオーバーしてしまいました。

そのため「どう端的に言い表すか」「どこの部分を削って、どこを優先するべきか」と悩みました。300字や400字で濃いガクチカを作成するのはいかに難しいかを思い知りました。悩んだ末、その状況にあった課題と課題を解決するための施策の説明に重きを置いて、文章を書くことにしました。

ガクチカの内容を考えてみたけど、思いつかなくて不安を感じている人は次の記事をチェックしてみてください。工夫することで意外な経験がガクチカになるかもしれません。
ガクチカが本当にない人へ| 簡単な作り方と先輩の攻略法を大公開

就活に備えてガクチカを用意したい人へ|ガクチカを作る5つの方法

新たな挑戦からガクチカを作る5つの方法の画像

就活準備としてガクチカを用意するなら、選考を突破できるようなガクチカを作りたいですよね。ここからは、これからガクチカとなる経験をしておきたい人に向けて、ガクチカを作る方法を5つ解説していきます。

採用担当に刺さるガクチカを作るには、目的意識をもって何かに挑戦をしてみることが大事になります。仕事においては常に目的があります。たとえば、営業をサポートする事務職であれば営業活動のサポート、食品メーカーの開発者であれば消費者の食生活を支える。すべての仕事は目的達成のためにおこなわれるのです。

だからこそ、目的をもって何をするかを決めて経験を積んでみてください。ガクチカとして書ける経験が見つかります。

①数値意識:インターンへ参加してみる

インターンに参加して、数字での実績を残す経験をしてみましょう。仕事をしていると、数字で物事を見る経験が多くあるからです。たとえば営業であれば週の売上金額、事務であれば処理が必要な書類の数、それぞれを「どのくらいの時間」をかけて「いつまでに」おこなう必要があるかを考えます。そのため、数字から逆算して行動をするという経験を積むことがおすすめです。

数値を意識するインターンの例
・営業系のインターン:目標販売数から逆算して営業活動の計画を立てる
・WEB作成のインターン:目標のページ閲覧数を達成するためにページを作成、改良する
・コールセンターのインターン:目標とする顧客数を担保するために、電話で顧客の課題解決をする

インターンには、長期と短期のものがあり、その違いは就業期間と業務内容の難易度です。長期のインターンになると、触れられる業務の幅も増えるため、それに伴い責任範囲も広くなっていきます。

インターンを探す方法
・インターン情報サイトで検索する
・キャリアセンターに尋ねる
・企業のホームページから応募する
・友人の紹介を受ける

インターン情報サイトの例
マイナビ
リクナビ
ONECAREEA
Wantedly

自分自身がどういった目標をもって数字を追いたいかを考えて、インターンを探してみてくださいね。

M・W
M・W
学習院大学/文系学部
インターンの経験をガクチカにするには目的意識を持つことが必要

目指していた大手企業に就職できるのか不安だったため、大学2年生の冬から長期インターンシップを始めました。理由は、長期インターンでの経験は就職活動で有利に働くと先輩から聞いていたからです。

私は、友人からの紹介でテレアポ業務のインターンを始めました。インターンをするうえでは、ただインターンをこなすのではなく、目的を持って働くことが必要です。私がガクチカを作るために意識したことは、成約率を挙げるためにボトルネックを特定し、さまざまな工夫を取り入れたことです。試行錯誤をしながら、成約率を挙げるために努力していました。

②0から1の創造:オープニングスタッフに申し込んでみる

インターンに参加して、仕事の仕組みを作り上げる経験をしてみましょう。たとえば新事業を立ち上げるときは、何もない状態から社会からの需要を予想して計画を立て、事業を世に放っていくのです。オープニングスタッフには、物事を作り上げるための想像力と計画性が求められていることがわかりますね

学生の皆さんに身近で、かつ社会経験を積める仕組みづくりの経験として考えられるのは、オープニングスタッフとしての就業です。

オープニングスタッフでできること
・店舗の雰囲気作り
・接客のマニュアル作成
・会計のマニュアル作成
・シフトの人員配置の考案

オープニングスタッフは、店舗の活性化のために「従業員の業務効率化」と「顧客獲得のための施策考案」をします。店舗としてこうありたいという理想像に対して、現実的な計画を立てて理想に近づく仕組みを作り上げていくオープニングスタッフは、仕組みづくりの経験としておすすめです。

オープニングスタッフを募集している場所の種類は多岐に渡ります。自分がどういった場所で働いてみたいかで判断してみてくださいね。

【オープニングスタッフを募集している場所の例】
・飲食店
・コールセンター
・介護施設
・塾講師
・雑貨屋
・スーパー

③仲間との協働:部活やサークルに参加してみる

企業ではチームで協力して仕事をしているため、積極的に人と協働する経験をしましょう。営業であれば売上を作ったのは自分であっても、営業書類を作成してくれる事務、顧客を獲得する仕組みを作ってくれた過去の営業など、さまざまな人がつながりを持って仕事をしているのです。

部活やサークルでは、いくつかの行事が開催されることも多いでしょう。そういったときには、積極的に手を上げて行動してみてください。

部活やサークルでの協働機会
・行事の計画を立てる
・新入生の勧誘活動をする
・予算を管理する
・学園祭で出し物をする

部活やサークルで仲間と協働する経験を積むと「相手を不快にさせない物事の頼み方」や「それぞれの向き不向きを考えた作業の割り振り」など、企業でも通ずるスキルを身に付けることができます。

すでに大学生活が始まっていて部活やサークルに入部しづらいという人は、仲間と協働するという観点から、ゼミや授業のチームワークにて自主的に動いてみてください。「納得感のある発表をするためには」「チームのうち誰かに業務が偏ることなく課題をすすめるには」などといったチーム内での発信力や調整力を養うことができます。

H・T
H・T
4年制大学/文系学部
チームでのガクチカが見当たらず苦戦した……

ESを書き始めたときに「もしかして、私ってガクチカがないかも……」と感じたことがあります。学生時代のアルバイト先がすぐに潰れてしまったことでアルバイト経験がなく、それ以降も資格取得の勉強のみをおこなっていました。

そのため、自分で何かを継続した実績はあるものの、人と何かを協力して成し遂げた経験はないという状況に。誰かと協力をして大きな実績を残した経験がないため、非常に悩みました。

チームでのガクチカがないときは自分から活動場所を探そう
やはり、どれだけ探してもその経験はなかったため、新しくチームでの経験を作るために行動しました。大学3年生からでも始められる学生団体の活動があったため、それに参加することとしました。具体的に何か数字的な成果をあげられたわけではないものの、仲間と協力して何かを成し遂げた経験をアピールできる材料は作ることができたと思っています。

私と同じようにガクチカがないと悩んでいる人は、まずは行動してみてください。1年あればガクチカは作れるため、まずは簡単な短期のアルバイトから始めるのも良いかもしれません。余裕があれば、短期バイトを掛け持ちしてみると、いろいろな仕事を見られる機会も生まれ社会勉強にもなります。そこから得た学びや結果をまとめるだけでも、ガクチカにはなると思います。

④スキル向上:専攻している学問を極める

仕事では質が求められるため、何かを極めるという経験を積んでおくことに意味があります。業務の抜け漏れや間違えをなくして業務ができると、ひとりで業務を完結できるため時間短縮にもなります。そのため、何かを突き詰めて、高品質なものを作り上げられるという能力が必要なのです。

学生の皆さんであれば、学業を極めることが最も近道です。学んでいる学問の知識を多角的な角度から身に付けてみましょう。

学問の極め方
・図書館で関連する書籍を読む
・外部の講義にも参加してみる
・資格を取得する
・関連する授業にも参加してみる

興味のある学問をやりこむことで、ひとつのモノに取り組む集中力をつけることもできます。入社後も、何かを極める力は必要になってくるため、ガクチカでアピールする内容としても採用担当の目を引くことができます。

⑤異なる価値観の受容:留学をしてみる

企業では、異なる年代で、育った環境も違う人たちと仕事をしていきます。そのため、物事の捉え方が異なる人と上手くかかわっていく力が必要な場面があるのです。だからこそ、異なる価値観を持つ者同士が共存して生活を営む、留学という経験はガクチカに向いています。

ガクチカでは、どのようにして留学先の生活に溶け込んでいったのかを書いてみてください。生活様式や言語が違う空間に行くと、意見のすれ違いが起こることもあるでしょう。そういった困難をどう乗り越えたかをガクチカで伝えることで、順応性や根性をアピールすることができます。

企業側も、異なる考え方の社員たちと協調性を持って働けるかを見たいと思っていることを覚えておきましょう。そのため言語や価値観が異なる人と数カ月共生したことをアピールできる留学は、ガクチカに向いているのです。

M・M
M・M
大阪大学/外国語学部
留学経験をガクチカにするときは独自の経験を書こう

それまでの大学生活で特に何もしてこなかったため焦りを感じ、大学3年生の夏から5カ月間海外留学先の国際協力組織でインターンをしました。留学することは決まってたものの、留学経験だけではガクチカにならないと聞いていました。

だからこそ、何か自分でアクションを起こす必要があると思い挑戦しました。ほかの就活生と差をつけられるエピソードが欲しいと思っていたため、自分から企画の提案をしたりと、自分なりに工夫を加えながらインターンをしていました。

ES提出締め切り間近にガクチカがない人へ|日常からガクチカを探す4つの方法

日常からガクチカを探す4つの方法の画像

気になる企業にエントリーしたもののガクチカがないと焦る人もいるのではないでしょうか。意外にもガクチカは日常から見つけることができます。仕事は、日常や経験の延長線上にあることを覚えておきましょう。

ガクチカがない……と焦る人も、これから解説する4つの方法でガクチカを見つけることが可能です。

①計画的に取り組んだことを書き出してみる

何かをしなければならないということに対して、逆算をして行動をした経験を書いてみてください。仕事は計画と実行の連続でできているため、ガクチカで計画性をアピールできると、採用担当は仕事での再現性を見出しやすいです。

そのためガクチカを記入する際は、どのようにして計画を立て、それを計画どおりに進めるために何を努力したのか。もし計画どおりにいかなかった場合は、何が問題だったのかを書くようにしてみてください。

日常のなかで計画的に取り組めることの例
・引っ越し
・レポートの提出
・テスト勉強
・家賃のやりくり
・ダイエット
・貯金
・家事

日常のなかで計画的に取り組んだことでガクチカを書くポイントは、「どういった目的で」「どのような計画をして」「結果はどうなったか」を詳細に書くことです。採用担当が見たいのは結果ではなく、物事を達成する過程のなかでのあなたらしさだということを覚えておきましょう。

②毎日のルーティンを書き出してみる

毎日おこなっているルーティーンを「なぜ辞めないのか」に着目してみてください。そこにあなたの行動特性が隠れているはずです。

毎日のルーティンの例
・朝カーテンを開ける
・近所の人に挨拶をする
・学校に〇時にはついておく
・貯金をする
・自炊をする
・寝る前に次の日に着る洋服を決める
・部屋を掃除する
・半身浴をする

毎日のルーティンをガクチカとして書くうえでは、「どういった思いでやっているのか」「毎日の習慣からどういった結果を期待していたのか」に焦点を当てましょう。そこから物事に付加価値をつける原動力が何なのかが見えてくるはずです。仕事においても、少しの工夫で業務のスピードが速くなったり、業務の質が上がったりすることがあります。だからこそ、毎日のルーティンから行動特性を示してみてください。

たとえば、学校に早く着いておくというルーティンであれば、「時間に遅れないようにしたい」「勉強をする時間を少しでも作って成績を上げたい」などといった考えが潜んでいるでしょう。想いと結果が明確であれば、十分ガクチカとして提出ができます。

③入学前後で自分が変わった箇所を書き出してみる

仕事では現状を少しでもよくするために、これまでのやり方を変えることが多くあります。そのため成長できる人が好まれやすいです。そこで大学入学前後に変わった部分をガクチカにすることで、成長できる人材だとアピールできます。

そのためガクチカを記載するうえでは、変わるためにどういった努力をしたのかを記載してみてください。仕事においても、何かを変えるということには労力が必要です。「変わるために努力ができる胆力が備わっていること」を採用担当にアピールできます。

入学前後で変わったところの例
・リーダシップがついた
・お金を稼げるようになった
・自分で高い商品を買えるようになった
・ひとりで行動ができるようになった
・理想の体型になった
・両親に感謝ができるようになった

入学前後で変わったことを書くときは「なぜ変わったのか」「どのようにして変えたのか」「変わったことでどういった人になれたと思うか」を明らかにしてみてくださいね。たとえばお金が稼げるようになったという変化であれば、「ひとり暮らしがしたかったから」「バイトをたくさんした」「自立した大人になれた」というより具体的な成長が見れるはずです。

④趣味や好きなことを書き出してみる

仕事では、業務を突き詰めてクオリティを上げることが求められます。そのため趣味や好きなことのガクチカから集中力を伝えられると良いでしょう。より採用担当に刺さるガクチカにするためにも、趣味や好きなことで成し遂げたことを書き出してみてください。

趣味や好きなことで成し遂げたことの例
・全国箇所でのライブに参加した
・友達をたくさん作った
・大会やコミュニティに参加した
・グッズをすべて集めた
・趣味にお金を使うために貯金をした
・趣味を円滑におこなうために自分なりの施策をつくった

趣味や好きなことで成し遂げたことを書く際は「なぜそれをしたのか」「達成するためにどのような行動をしたのか」「それを達成したことでどういった力が得られたか」を考えてみてくださいね。好きだからといって、何かを応援し続けたり、何かを好きでい続けることには体力が必要です。だからこそ、好きだからこそ応援したり熱中するなかで、自分にとって何が得られたのかを記載するようにしましょう。

たとえば、全国箇所でのライブに参加したのであれば「すべての公演に参加して違いを感じたから」「各地方での当選確率を考えて抽選に参加した」「戦略的に物事を考える力を得た」という隠された功績や想いがあるでしょう。

仕事にやりがいを感じられるのかと不安に思う人も多くいますよね。就活を目の前にすると、仕事をすることを苦痛に感じてしまう人もいるのではないでしょうか。そんなときは、社会人の先輩たちが仕事のやりがいを見つけた瞬間を知り、仕事の楽しさを感じてみてくださいね。
やりがいとは|みんなの体験談をヒントに導く「やりがいの見つけ方」

就活経験者に学ぼう! 行動次第でガクチカは作れる

K・T
K・T
明治大学大学院/教養デザイン研究科
興味関心のあることからガクチカを見つけだそう

私がガクチカがないと思った瞬間は、友人とガクチカを作成していたときでした。ほかの同級生は自信を持って自分のテーマを選んでいたのに対し、私は自分の選んだテーマに対して確固たる自信を持てず、むしろ不安と焦りを感じていました。

そのため、まずは自分が興味を持っていることや得意なことを振り返り、ガクチカのエピソード探しをしました。私はその後、過去の経験や成功したプロジェクトを振り返り、そこから自信を持てる要素や成果を見つけ出しました。また、友人や家族との会話やフィードバックも役立ち、自分の強みを別角度から見つけることができました。

ガクチカを作るときは他人と比較しないことが大事
「自分には学生時代の誇れる経験なんてない」と思っている人は、まずは自分の興味や得意な分野を探してみてください。他人と比較せず、自分自身の価値や可能性を信じることが、ガクチカを見つけ出す第一歩となります。そして、周囲の人々とのコミュニケーションやフィードバックを活用して、自分の強みや成長のポイントを見つけ出しましょう。

エピソードを選ぶ基準がわからない人へ| ガクチカで好まれる6つの経験

大学生活にうちにガクチカとなる経験をたくさん積んできた学生も多いのではないでしょうか。せっかく多様な経験をしたのであれば、最も採用に近づけるガクチカを話したいですよね。

ここからはガクチカで採用担当の胸をときめかせられる、ガクチカの経験を6つ解説していきます。採用担当はガクチカをとおして、何を見たいと思っているのかを考えて、ガクチカのエピソードを選んでみてくださいね。

①強い意志を持ってやり遂げた経験

採用担当はガクチカから仕事に対して「どういった志で」「どれくらい頑張れるか」を見出そうとしています。

仕事には耐久力が求められます。なぜなら仕事においては、うまくいかないことがあっても最後まで熱意をもってやり切ることが必要だからです。そのため、どういった状況であっても強い意思を持ってやり遂げる学生がどうかが見たいという側面もあるのです。

強い意志を持ってやり遂げた経験の例
・学園祭に芸能人を呼ぶ
・インターン生のなかで営業成績1位を残す
・1日の来店数を上げる
・ボランティアに参加して働き世代の子育てを助ける

強い意思をもってやり遂げた経験を書くポイントは、「どういった意思があったのか」「結果はどうなったか」を客観的に伝わる情報を使って詳細に提示することです。

たとえば「学園祭に芸能人を呼んで大学の志望者数を上げたい」と考え、結果としては「有名俳優を学園祭にキャスティングした」という功績があったとします。芸能人を呼ぶために、どの程度知名度のある芸能人を呼びたかったのか、何人に打診をしたのか、など当時の状況を詳細に伝えましょう。

採用担当に「これは大変だったろうな……」と感じてもらえるように、当時の苦労や熱量を詳細に伝えることが重要です

M・W
M・W
学習院大学/文系学部
強い意志で失敗を乗り越えた体験を書いた

物事をやり遂げた経験についてもガクチカを用意していました。エピソードとしては、大学1年生で語学選抜コースへの不合格になったことがきっかけで、大学2年生までの1年間に人を巻き込みながら合格に向けて努力したことです。

具体的には、留学を控えている学生を複数名集め、勉強会を企画しました。志望企業のうち7割くらいの企業で、このエピソードを話していました。人を巻き込む力をアピールしながら、グローバルに活躍したい意思を伝えていました。

②チームで課題を解決した経験

仕事はチームワークだからこそ、チームでの経験はガクチカに向いています。なかでも課題を解決した経験は、企業が日々課題を解決している場所だからこそ有効です。顧客に商品を買ってもらう施策を作る、企業の機器を修理する、顧客の悩みを解決するサービスを提供する、すべて今ある課題を乗り越えて相手をより良い状態にする行為です。

チームで課題を解決した経験の例
・バイトで来店数を上げる施策を打ち立てた
・サークルの行事参加人数を増やそうと動いた
・インターン生全員で新規顧客を増やす営業をした
・部活の活動費を増やすために学校側へプレゼンテーションをした

チームで課題を解決した経験を書き上げるときには、チームで意見の相違があったかどうかを記載できるとなお良いです。なぜなら、異なる価値観や意見を持った人をまとめられる人かどうかをアピールできるからです。チームで動くからこそ起こる課題や功績を上手くまとめられるように心掛けましょう。

チームでの意見の食い違いがなく、課題を解決できた場合はその要因を書き出してみてください。全員の認識を統一させるために日常的におこなっていたことなどがあるでしょう。社会人になっても、チームでの活動を円滑に進めるために、その秘訣を見つけ出してみましょう。

M・W
M・W
学習院大学/文系学部
チームの意識の差を埋めようと自主的に行動した

チームで課題を解決した経験を、ガクチカとして伝えたことがあります。具体的には、音楽部での経験です。私が所属していたチームは自分を含めた全員が初心者で、ほかのチームには誰かしら経験者がいるような状態でした。

そのなかで、課題となったのがチーム内のモチベーション維持です。当初から技術差があったこともあり、チーム内でのモチベーションに差がありました。これを解決するために、私自身が楽器と向き合う姿勢を体現し、チームを背中で引っ張っていくようにしていました。

③新しい仕組みを作り上げた経験

仕事は日々ちょっとした変化を積み重ねていく場所です。だからこそ、今ある状態に満足せずに、新しい仕組みを作り上げた経験はガクチカにおすすめです。

新しい仕組みを作り上げた経験を書く際は、「当時の課題」「どういった仕組みをつくったのか」「仕組み化によって何が変わったのか」「仕組みを定着させるために何をしたのか」を明らかにしてみてくださいね。仕事はただやっただけでは意味がなく、仕事によって周りの状況をどう変えられたかが重要だからです。

新しい仕組みを作り上げた経験の例
・アルバイトでのマニュアル作成
・ゼミでのグループワーク進行フローの作成
・オープニングスタッフとしての経験
・新商品販売の経験
・部活での後輩指導の経験

また、仕組み化というのは、周りも納得しなければ作り上げることができないため、チームを束ねる力もアピールできます。仕組みを作り上げたあとに、周りにどのように共有して浸透させようとしたか、あなたなりの工夫を伝えてみてくださいね

M・W
M・W
学習院大学/文系学部
成約率向上のため知識を共有できる仕組みを作った

ガクチカとして、新しい仕組みを作り上げる経験を話したことがあります。具体的には、長期テレアポインターンでの経験です。大学2年次から始め、半年おこなっていました。

成約率やアポイント成功率を向上させることに課題を感じていたため、まず社員に「過去のアポインターの録音をください」と頼みました。そして、どのような話の仕方が成約につながるかを研究しました。

そのあと、同期全員でアポイントを向上させる仕組み作りとして、ノートの作成を担当しました。うまくアポイントにつなげられた場合、その手法を共有するノートを作成。それをもとに1週間に1回のミーティングを開催。一週間ごとの目標を策定する仕組みを作りました。

④高い目標を掲げた経験

仕事では成長意欲のある人が求められます。1円でも高い売り上げや、作業効率化による一分でも短い時間短縮が、企業全体としての実績につながるからです。そのためガクチカからは、以前よりも高い目標を掲げて行動できる人かどうかが見られています。

では「高い」というのは、どういった基準で伝えるべきでしょうか。過去の自分からの成長度合いによって決めることが必要です。たとえば、TOEICで150点を上げるという高い目標を掲げたとします。150点という目標をただ伝えるのではなく、現状の自分に足りない箇所を明らかにし、どれほど努力をする必要があるかまで詳細に考えて伝えてみてくださいね。

【高い目標を掲げた経験の例】
・TOEICでの点数アップ
・アルバイトでの売り上げアップ
・インターンでの契約件数アップ
・部活の大会での優勝
・サークルの入部者数増加

もし実際に達成ができなかったとしても問題はありません。大事なのは結果ではなくて、過程と熱量にあります。自分にとっては高い目標を達成するために、どういった工夫をしたか、どれくらい頑張れたかを採用担当に伝えましょう。

M・W
M・W
学習院大学/文系学部
試験合格のために自主学習と実践練習を組み合わせた

大学1年生から2年生にかけての語学勉強の経験は、高い目標を掲げて行動をした例だと思っています。英語選抜試験に合格するために定量的な目標を掲げ、成果としてはTOEICの点数が650点から770点までに向上しました。

この目標を達成するために、日々の個人学習に加えて、自分から英語を話せる空間づくりをしました。オンライン英会話を実施し、毎日30分ネイティブの人と話すようにしていました。これによって、実践的な英語力を鍛えることに成功し、点数の向上とともに合格を果たしました。

⑤一定の期間やり続けた経験

企業側は将来的にも長く働いて活躍できる人材を欲しいと思っています。そのため一定の期間やり続けられる経験は、採用担当に刺さるガクチカです。

仕事では一人ひとりに求められていることがあり、その内容も月日を重ねるごとに難しくなっていきます。だからこそ、採用担当は困難なことであってもやり続けられるかどうかを見たいと思っているのです。

一定の期間やり続けた経験を書くうえでは、どのような意思をもってやり続けたのかを伝えることが必要です。やはり、継続には労力が必要になってきます。採用担当は、継続に向かう原動力が仕事で活かされるかどうかを確認したいと考えているため、やり続けられた理由を確認してみましょう。

M・W
M・W
学習院大学/文系学部
どんな思いを持って一定期間物事を続けたのか伝えよう

私は高校時代の部活動を3年間継続しておこなっていたため、その話をガクチカとして話しました。その3年間のなかで「何を課題としてとらえたのか」「課題のために自分がどう行動したか」「結果どうなったか」を伝えていました。

私は、チームを主体的に引っ張っていくような役割でした。そのため、チームのモチベーション低下にどう向き合ったのか、どのようなアクションを取ったのかを話していました。このガクチカを話す際は、結果がわかりやすくなるように、〇〇大会〇位など定量的に伝えてイメージが湧きやすくするように工夫していました。

⑥締め切りのあるものに取り組んだ経験

仕事では常に納期や締め切りがあるため、物事を締め切りまでに終わらせる経験はガクチカに向いています。たとえば、書類の提出期限、月の営業活動終了日、情報解禁日、他部署への申し送り日など些細なことでも常に締め切りを意識していることが多いです。

締め切りのあるものに取り組んだ経験を話すときは、締め切りまでに物事を終わらせるためにどのような工夫をしたかを明らかにしてみてください。締め切りだからといって投げやりに終わらせたのではなく、「締め切り日から逆算した計画」「計画から遅れを取っているときはどうしたか」までを書く必要があります。

【ガクチカでアピールできる締め切りのあるものの例】
・レポートの提出
・卒業論文の提出
・大学の単位取得
・ESの提出

実際の仕事でも締め切りに遅れてしまいそうになることがあります。そのようなときに、冷静に計画を立て直せるような学生であれば、トラブルを回避できそうな印象につながるでしょう。

H・T
H・T
4年制大学/文系学部
締め切りの厳守とクオリティーの担保に苦労した

私は学生時代、地域の地下鉄会社の協力を得て、痴漢撲滅ポスターの作成に取り組みました。このポスターは電車の中吊り・掲示板へ掲示されるもので、新聞への掲載も決まっていました。ポスターと原稿の完成などを含めて、2カ月で完成させなければいけないという状況でした。

納期までに資料を完成させるためには、自分の意見と仲間の意見、両方の意見をすり合わせる必要があるため、その過程をガクチカに書くことで計画力をアピールするようにしました。仲間の意見を聞くために、いつまでに自分のなかで作品を完成させておく必要があるか、修正の時間も加味していつを完成予定日とするかなど、細かく計画を立てていました。仲間との活動を通じて、自分1人では作れなかったものを作ることができ、貴重な経験ができたなと思っています。

就活経験者に聞くガクチカの選定方法

M・W
M・W
学習院大学/文系学部
企業の価値観や方向性を知ってガクチカを使いわけよう

私のガクチカは、語学勉強の経験とテレアポインターンでの経験、高校の部活動での経験の3つ。企業によってこれらのガクチカを使いわけていました。

証券会社や不動産会社など、定量的な成果が求められることが多い企業ではテレアポインターンで成約率を2倍にした経験。グローバルな事業に力を入れている企業の場合は語学勉強をとおして実践的な英語力を身に付けた経験。

企業の特色を把握して、ガクチカとして話す内容を使いわけることがおすすめです。

H・T
H・T
4年制大学/文系学部
鮮度があり自分の魅力が伝わるガクチカをを選ぼう

私は自己PRで資格取得の経験を書いていたので、ガクチカでは別の経験を用いて新たな自分の強みを伝えていました。ガクチカを選定するときは「なるべく直近の経験」「企業に伝えたい自分の長所をアピールできる経験」かどうかという判断基準を持っていました。

新卒は未来への投資であるため、技術面や社会経験は既卒より求められません。しかし学生時代を怠惰に過ごしていると思われてしまうと、やる気のない人と思われ、将来性に欠けると思います。そのため、将来性がある人間であるとアピールできるよう、エピソードを考えていました。

ガクチカの書き方がわからない人へ|ガクチカの書き方3ステップ

ガクチカの書き方3ステップの画像

ガクチカの内容は準備できているのに、筆が進まないという人もいるのではないでしょうか。ガクチカ作成の最後に立ちはだかる壁が「ガクチカの書き方がわからない……」です。

ガクチカの書き方のコツをつかむことができれば、あなたのガクチカがより魅力的に伝わります。逆に言えばどれだけ魅力的なガクチカでも伝え方を間違えると、採用の可能性が減ってしまうことも。ガクチカの書き方で悩んでいる人は、これから解説する3ステップの書き方でガクチカを書いてみてくださいね。

キャリアステージ編集部

ガクチカを書くときに気を付けていたことを教えてください!

M・W 学習院大学

気を付けていたことは3つ。結論ファーストで端的に書くこと、修飾語を多くしないこと、成果をできるだけ定量的に書くことです。

M・M 大阪大学

結論ファーストで述べることを一番大切にしていました。加えて、くどい言い回しにならないように端的な言葉を使うこと、専門用語は使わないようにすることなども気を付けていました。

H・T 4年制大学

結論を始めに書き、その後に結果を書くように工夫しています。また、企業に入社したら、ガクチカの経験をどう活かすかも簡単に書いています。

ステップ①文字から情景が浮かぶようにエピソードを整理する

まずはガクチカとして伝えたい内容を段階的に整理していきましょう。注意すべき点は、文字を見ただけで情景が浮かぶかどうかです。当時の学生生活を目にしたことのない採用担当者にもわかるように、エピソードを整理しましょう。

エピソードを整理するポイント
①人数:どれくらいの人数で取り組んだのか、何人くらいの人が来場したのか
②日数や時間:全体で何カ月取り組んだのか、何日間開催されたのか
③状況:当時の問題は何でどう改善しようとしたのか
④施策:状況に基づいて具体的におこなったことは何か
⑤変化:取り組んだあとに周囲の状況や実績で何が変わったのか

実際に当時の状況を目で見ることができないからこそ、数字や状況については詳細までかみ砕いて伝える必要があります。数字で表現ができるところは数字で規模感を伝え、数字で表現ができないところは前年度との比較など比較対象を提示して整理するようにしましょう。

ステップ②学生時代に頑張ったことから得た学びを明らかにする

ガクチカでは施策や結果だけを書いて終わりではなく、社会人として活かせる内容もあればより選考突破に効果的です。その理由は、採用担当がガクチカから社会人としての活躍可能性を見ているからです。だからこそ、仕事でも活かせそうな学びが得られたかどうかを考える必要があります。

ガクチカから得た学びを明らかにする3つのステップ
①ガクチカのカテゴリーを考えてみる(例:売り上げ向上、課題解決、チームワークなど)
②目標達成のためにどういった軸を置いていたかを考えてみる(例:接客スタイルの変更で売上を上げる)
③軸に沿って施策をおこなった結果、周囲の反応はどう変わったかを考えてみる

もしチームで課題を解決するために行動しても、周囲の反応や状況が変わらなかったときは、その理由を考えてみてください。状況が変わらなかったという状況から学んだことを、社会人になってから活かす必要があるからです。

また、ひとりで課題解決をおこなった場合は、課題を解決する前と後で何が変わったかを考えてみてください。状況を変えるためには何が必要だったかが判明し、それがガクチカの学びとなります。

ステップ③「結論」「状況」「施策」「結果」「学び」の順で書く

ここまでの準備が整ったら、実際にガクチカを書いていきましょう。ガクチカは全部で5つの項目に分けて記載をしていきます。

結論を提示したあとに、詳細を順々に紹介していくのがガクチカの書き方だと覚えておきましょう。この書き方は社会人も使っているので、覚えておいて損はありません。

実際には、「結論」「状況」「施策」「結果」「学び」の順番でガクチカを書いていきます。結論を冒頭に書くと文章で伝えたいことが伝わりやすいため、この書き方で書けば採用担当の理解を促進できる可能性が高くなります。それぞれにおいてどういった内容を書いていけばいいかはこのあとの項目で解説していきます。

ここまでの準備が整ったら、実際にガクチカを書いていきましょう。

ガクチカの構成5項目
①結論
②状況
③施策
④結果
⑤学び

まずは結論を提示したあとに詳細を順々に紹介することで、採用担当者は話の全体像をイメージしながら理解できます。またこうした伝え方は社会人になってからも業務連絡や資料作成、プレゼンテーションなどに応用できるため、今覚えておいて損はありません。

結論:どういった目的のために何をしたのか

まずは結論を一文で書き表しましょう。一文のなかでは、ガクチカの目的、なぜそれをやろうと思ったのかという想いや軸、取り組みや施策の内容、ガクチカの結果を記載する必要があります。一文目でガクチカの概要がわかるのが理想形です

例文

私の学生時代に頑張ったことは、TOEICの点数を上げることです。
単語力をつけるために毎日2時間のシャドーイングをすることで、TOEICの点数を300点上げることを達成しました。

何百通もあるガクチカのなかから、採用担当に目を通してもらうには最初の一文目が非常に重要です。気を抜かずに作成しましょう。

状況:どういった課題や問題があったのか

次に、ガクチカで取り組んだ施策などに取り掛かる前の状況を書き出してみてください。当時の課題や問題は何だったのか、何がきっかけで問題が発生していたのかなどを詳細に記載しましょう

例文

アルバイトの人数が足りないことによって、売り上げ目標の達成が困難な状況にありました。
当時の問題は新人の定着率の低さにありました。
そこで、私は新人アルバイトのフォローに取り組むことを決めました。

課題や問題を詳細に書き出すことで、結果との対比を促すことができ、読み応えのあるガクチカになります。

施策:課題や問題解決のために何をしたか

課題や問題を解決するために、どういった施策を打ったのかを詳しく記載しましょう。施策に関しては、まずどういった方向性で施策を打ち出したのかを書く必要があります。その施策に至るまでの想いや感情なども書くことができると、よりあなたらしさが伝わりますよ。

例文

大学への志望者数を増やしたいという考えのもと3つの施策を実行しました。
1つ目に学園祭に芸能人を呼ぶことです。
人気男性俳優を呼ぶことで、大学の名前を受験生に広げようという考えがありました。
6つの仲介会社へアプローチをすることで、人気俳優のキャスティングに勤しみました。
2つ目に……

企業側は、学生がどういった思考性で物事を進めるかを知りたいため、施策を進めるうえでのモチベーションも忘れず記載しましょう。

結果:施策によって状況はどう変化したか

施策や取り組みをおこなった結果、何がどう変化したのかを書きましょう。結果の変化に関しては数値的な変化と、周囲の行動や想いの変化など2軸で書くのがおすすめです

例文

これらの施策をおこなった結果、売上が30%上がりました。
自分がアルバイトを辞めたあとも、人手不足にならないようにしたいという想いがあったからこそ、新人教育に力を入れることができたと考えます。
売り上げが上がったおかげで、優秀店舗として表彰され、社員のモチベーションが上がり店舗も活性化されました。

ゆるぎない数字の実績と心理的な変化の提示によって、「実績を残せる人」でありながら「周りと良好な関係性を作り上げられる人」だという印象につながります。

学び:一連の経験からどのような気付きを得たか

最後にガクチカから得た学びを書く段階です。ガクチカから得た学びを用いて、社会人としての再現性をアピールできます

例文

新たな施策を定着させるためには、どうしてそれをやるべきなのかという想いを伝え続けることが大事だとオープニングスタッフの経験から学びました。

仕事はガクチカの延長戦であるからこそ、社会人としての像を想像させるような学びでガクチカをまとめる一文を書いてみてくださいね。

どうしても筆が止まってしまう……ガクチカ作成を助けてくれる3つの方法

ここまででガクチカのエピソードの見つけ方と、文章の書き方を解説してきました。ただ、いざ書き始めようとしても、実際のガクチカを見てみないと不安なところもありますよね。

そういったときには、ガクチカの下地を作り上げるツールや過去の例文から着想を得てみましょう。ガクチカの例文やガクチカ作成ツールにはガクチカで選考を突破するヒントが隠されています。これまでに就活を経験している人たちの知恵や力を借りて、ガクチカを書いてみてくださいね。

①ガクチカ作成ツールを使ってみる

ガクチカ作成ツールを使うと、簡単にガクチカの作成ができます。簡単な自己分析の質問に回答したり、チャット形式でガクチカの概要を伝えたりすると、ツールによってガクチカを作成してくれるサービスです

ガクチカ作成ツールの例
キャリアパークガクチカ作成ツール
就活boxAI作成ツール
就活AIbyジェイック

ただし作成されたガクチカに文章のミスや、ニュアンスの違いがないかは必ず自分で確認してください。また、AI(人工知能)で書かれた文章では具体性に欠けることもあります。人工知能であるがゆえに、感情の描写や現場の温度感などを伝えられないことも。せっかくガクチカを書くなら、自分にしか書けないガクチカを書きたいですよね。

作成ツールの使用後、一度も目を通していない状態でガクチカを提出してしまうと、面接時の深掘りに答えられない可能性もあります。作成ツールを使用したあとは、ケアレスミスがないか、具体性がある文章か、ガクチカの温度感が伝わるかを必ず確認してください。

②先輩の例文を見てみる

就活経験者がつくったガクチカを見ることで、ガクチカ作成のヒントがもらえるかもしれません。就活経験者のガクチカを見るには、就活サイト、就活コミュニティや掲示板、キャリアセンターなどを活用してみましょう

先輩の例文を見るときは、「どのような文言や流れがわかりやすいか」「どうすれば情景が伝わりやすくなるか」という着眼点をもってみてください。それらを活用することで、あなた自身のガクチカもより良くなるでしょう。

ここからは取り組んできた経験別のガクチカ例文を19個紹介していきます。あなたの経験に近いガクチカを探してみてくださいね。

例文:飲食店でのアルバイト経験

私は学生時代のカフェバイトで、マニュアルを作成することで、離職率を10%減らすことができました。

当時新しく入ってきたアルバイトメンバーの定着率が悪く、3カ月で15人を採用をしても半数が辞めてしまう状態でした。私は「なぜ辞めてしまうのか」をバイトを辞めた方5人に聞いてみることにしました。すると、人によって教え方が異なるため、どう業務を進めればいいかがわからないという状態が明らかになりました。

そこで私は「作業の順番をマニュアル化することで、作業をやりやすくする」ために3つの施策を打ち立てました。1つ目は、半年勤めているアルバイト社員に、どこで作業につまずいたかをヒアリングすること。2つ目は、1年以上いるメンバーの作業のやり方を一致させること。3つ目は、臨機応変な対応が必要な作業に関しては、LINEのグループチャットを用いて都度作業のコツを共有すること。

これらをおこなうことで、既存アルバイト社員と新入アルバイト社員の作業における認識を一致させ、わからないことがあれば都度確認できる状態を作り出すことができました。結果、次に何をしたら良いかが確認できるようになり、新入アルバイト社員の作業理解が促進され、翌3カ月間の離職率は10%減りました。

この経験から、相手の立場に立って物事を考える重要性を感じました。これからも、それぞれの理解度にあわせたコミュニケーションが取れるように心掛けていきたいです。

例文:コールセンターでのアルバイト経験

私が学生時代に頑張ったことは、コールセンターアルバイトの顧客サポートセンターにて既存顧客を維持することです。

私は健康サプリの通信販売をおこなっている企業でアルバイトをしていたのですが、当時は2回目の購入になかなかつながらないことが問題でした。そこで私は初回の購入のみで商品購入を終えられる顧客にヒアリングを直接おこなうこととしました。結果、電話での押し売りに圧迫感を感じて購入を辞めてしまう方が多いとわかりました。

そこで私は「顧客の悩みをとにかく聞くことで、購入の納得感を得てもらう」ために3つの施策を打ち立てました。1つ目、「今の悩みは何ですか? 今回はうちの商品にどういった効果を期待されていますか?」と聞くこと。2つ目、顧客の悩みが解決されたあと、どういった変化が現れると考えられるかを伝えて将来を見せる。3つ目、顧客と同じ悩みを持っている方と同じ体験談を話して、同じ悩みが解決される想像をしてもらう。

これにより、顧客自身が使用後の自分を想像したうえで、「良くなりそうだから購入したい」という意思を見せてくれるようになりました。その結果、既存顧客の離脱数を20%減らすことができました。

この経験から、相手に決定権を持たせることの大切さを学びました。こちらから購入を強く勧めるよりも、「私が決めたんだ」という意識がある方が効果を見出そうとしてくれるため、購入に対する納得感が生まれやすくなると感じました。

例文:アパレルショップでのアルバイト経験

私が学生時代に頑張ったことは、アパレルショップでのアルバイトです。1日の購入者数を10%増加させました。

当時私が働いていたアパレルショップでは、来店している年齢層は幅広いものの、購入につながらない例が多いという実態がありました。私は接客をとおして、購入につながらないのは親子層に多く、親子間の意見が割れてしまうことが原因だと推測しました。その推測内容を社員に相談したところ、購入分布的にも親子層の離脱が問題点だと判明しました。

そこで私は「親子の購入意思の方向性を一致させることで、購入者数を増加させる」という軸で接客のヒアリングスタイルを設定しました。まずは「子どもが何を欲しがっているか」を明らかにして、そこで「親が購入に至らない場合は理由を親に聞く」、そのうえで購入に至らない理由を「打開できる案」を提案する。

このヒアリングスタイルによって、子どもと親の意見の食い違いがどこで起こっているのかを明らかにでき、購入につながらない原因を解決する一手を投じることができました。結果として、顧客の購入を妨げる場所に都度アプローチができるようになり、前月よりも1日の購入者数が10%増加しました。

この経験から意見を一致させることの重要性を感じました。何か物事を進めるうえでどこかに障壁があると、課題解決には至らないと考えたため、都度認識をひとつにして物事を進めていきたいです。

例文:趣味の経験

私が学生時代に頑張ったことは、好きなバンドの全国ツアー47箇所にすべて帯同したことです。すべての公演に参加することでその日の音の違いを楽しみたい、各地を旅行してみたいという思いがあり、挑戦しました。

当時、47箇所すべてのチケットを手に入れるということが困難であり計画は難航していました。原因はライブに応募する順番と手段にあると考えました。ライブでは各種サイトごとに応募枠があるため、過去の当選率を加味して当たりやすいサイトを利用する必要があります。

そこで私は「チケットが手に入りにくい箇所からチケットを計画的に確保する」という方向性で47箇所のチケットを手に入れることとしました。おこなったこととしては、3つあります。1つ目、自分や友達の当選履歴からサイトや地域別の当選確率を探る。2つ目、調査結果から判明したチケットが当たりにくい公演に関しては、サイトが出している当選確率アップの特典などを用いる。2つ目、それでも手に入らない場合は人脈を用いて、同行者としてライブに参加する。

これらをおこなったことによって、初めのうちに入手困難なチケット15枚を手に入れられ、すべてのチケットを計画的に入手することができました。この経験から計画的に物事を進めることの重要性を感じました。周囲の動向やこれまでの傾向から計画を立てて物事を進めることで、達成困難なことに関しても達成できると思いました。

例文:TOEIC受検の経験

私が学生時代に頑張ったことは「TOEICの点数を3カ月で300点上げたこと」です。大学3年生の4月に400点だったスコアを、大学3年の7月には700点までに成長させました。

当時リスニングが得意ではなく、リスニングのスコアが全体のスコアの足を引っ張っている状態でした。リスニングに苦手意識を持っていた理由は、リスニングでよく使われる単語を覚えられていなかったからです。そのため苦手を克服してリスニングの点数を上げることで、全体的なスコアの上昇ができるように努力をしました。

私は「何を言っているかわかる状態を作る」ということを目的において、リスニングの対策を3つおこないました。1つ目に、リスニングの頻出単語を音付きで覚える。2つ目に、リスニングの問題を毎日2時間解くことで、問題の傾向をつかむ。3つ目に、間違えた問題の日本語訳を読んでから、自分でシャドーイングをする。

これらをおこなうことで、リスニングの問題では何が話されるのかが予想できるようになり、冷静に問題を解くことができるようになりました。また、日本語で理解してから英語に落とし込むことで、復習をするまでのハードルも下がるようになりました。結果として、リスニング点数が150点上がり、大学3年の7月には700点を達成しました。

この経験から全体像をつかんでから、物事を進めることの大切さを感じました。全体像がつかめると次の展開を予想しやすくなるため、わからないことに取り組まなければならないという心理的負担を減らせると考えます。

例文:サークルの経験

大学の「クリエイティブ・アートサークル」で、新しい活動企画を提案し、参加率が前年比20%増加し、満足度も10%向上しました。

具体的には、毎月の定例会に自己企画型の活動を導入し、メンバーが自らアイデアを出し合い、プロジェクトを実施する機会を設けました。さらに、SNSを活用した広報活動を強化し、新たな参加者を呼び込むための施策を展開しました。

この結果、参加者の声を反映した活動企画が増え、参加意欲や満足度が向上しました。今後は、定期的なフィードバックやアンケートを通じて、メンバーのニーズや要望を把握し、より効果的な活動を通じて参加率と満足度を同時に向上させていきたいと考えています。

例文:塾講師のアルバイト経験

塾講師の経験で、新しい授業スタイルを導入し、生徒の成績を前年比15%、満足度も10%向上させました。

私の担当した塾内でも最下位のクラスは学習意欲が低く、成績も伸び悩んでいました。そこで、クラスを4つの学習タイプに分け、それぞれのタイプに応じた教育施策を展開しました。たとえば、「なぜタイプ」には、根拠や理由を中心とした指導をおこないました。以後、定期的なテストやアンケートを実施した結果、生徒の成績や満足度の向上が確認できました。

この経験から、個別の学習スタイルに合わせて指導することの重要性を学びました。今後も相手のニーズに柔軟に対応し、最大の効果を生み出したいと考えています。

例文:ゼミの経験

大学でゼミ長として、新しい参加形式を導入し、ゼミメンバーの発言力と一体感を向上させました。

私のゼミ長就任当初は、参加者の発言が乏しいため、議論の質が低下し、有益な学びとなる機会が欠如していました。そこで、議題ごとに参加者が意見を書き出し、それをもとに小グループで討論する方式に変更しました。すると、意見の書き出し量が50%増加したことで議論の質が飛躍的に向上したうえに、参加者同士の関係性も深まりました。

この経験から、自己表現の機会と参加者同士の相互作用の重要性を学びました。今後も参加者の発言力向上と融和をはかるために、前例にとらわれないさまざまな形式を検討し、有益な相互啓発を模索していきます。

例文:留学の経験

カナダの留学経験により、異文化理解と言語スキルを飛躍的に向上させました。

留学前は外国の文化や言語に対する理解が乏しく、コミュニケーションに不安を感じていました。しかし、留学中は実践的な会話を学ぶために、たとえば、商店街の地元住民と日常会話を交わしたり、寮生活で積極的に交流を図るなど、現地の人々とのかかわりを深めました。その結果、今では流暢な会話を楽しむことが可能となり、異なる価値観や文化に触れることで、世界観が大きく広がり、新たな視点を得ることができました。

この経験から、オープンマインドな姿勢と積極的なかかわりの重要性を認識しました。今後も、さまざまな文化に触れ、視野をさらに広げていきたいと考えています。

例文:インターンの経験

インターンシップのプロジェクトに積極的に参加し、マーケティング戦略の策定やデータ分析スキルを磨くことができました。

たとえば、市場調査や競合分析を通じて、男性化粧品の新規市場への展開戦略を立案しました。また、データ分析ツールやソフトウェアを活用して、顧客行動の分析やキャンペーンの効果測定をおこないました。これにより、提案した戦略が実行され、売上が前年比20%増加しました。さらに、フィードバックを真摯に受け止め、チームとともにに改善を図りました。

この経験から、実務経験の重要性とフィードバックの価値を深く理解しましたので、今後も専門性を高め、プロフェッショナルとして成長していきます。

例文:ボランティアの経験

地元の高齢者施設でのボランティア活動を通じて、対話能力や統率力を磨きました。

当初は高齢者とのかかわり方に不安を感じましたが、自ら積極的に話しかけ、話を傾聴することで信頼関係を築きました。さらに、チームリーダーとしてチーム全体で協働し、参加者の興味や健康状態に配慮しながら、週に一度のレクリエーション活動を実施しました。その結果、高齢者の笑顔や楽しい時間が増え、参加者から感謝の言葉をいただく場面もありました。

この経験から、他者との協力や対話が重要であり、統率力はチームにとって不可欠な要素だと学びました。今後もより多くの人々を支援できる存在になり、社会全体にポジティブな影響を与えることを目指します。

例文:資格取得の経験

私は宅地建物取引主任者資格取得の過程で、専門知識や継続力を獲得し、自己成長を実感しました。

資格取得前は、興味本位で始めたため、不動産業界に関する知識はほぼゼロに近い状態でした。そこで、専門書や法令を毎日最低2時間学習し、宅建試験対策のため、予備校にも通いました。また、過去問題を解き、弱点を克服するための努力を惜しまずおこなった結果、資格試験に1発で合格し、自己肯定感が高まりました。この経験から、目標に向かってコツコツと努力する継続力の重要性を学びました。

今後も、不動産業界での実務的な専門知識を深め、さらなる成長を目指して努力し続けます。

例文:体育会系部活動の経験

大学からはじめた陸上競技で、困難に立ち向かう突破力を身につけました。

入部当初は他の部員に比べてスピードも体力も不足していましたが、途中で投げ出したくない一心から、朝夕と365日、1日も休まず練習を続けました。さらに、部員に技術やコツをひたむきに教えてもらう姿勢が仲間として認めてもらえるきっかけとなりました。九州大会のリレー競技では、トップ走者として先陣を切り、バトンリレーが上手くつながったことで、2位という上々の結果を収めることができました。

この経験から、困難に直面しても、自己信頼とチームの団結力があれば乗り越えられることを学びました。今後も挑戦し、成長し続けることを大切にしていきます。

例文:文科系部活動での経験

書道を通じて、心技体の統合を学び、成長する機会を得ました。

高校時代、書道に魅了され、書道部に入部しましたが、当初は自分の書に満足できず、劣等感に苛まれました。そこで、師の助言を受け、素晴らしい文字は心技体の一体から生まれることを理解しました。そこからは、毎日の座禅による精神統一や師範の技法を倣うこと、バランスの良い食事や適度な運動、質の高い睡眠を心掛けました。

その結果、その努力が文字に反映され、大会や展示会で代表作品として披露されるようになり、心技体の統合が作品の質に直結することを学びました。今後も、この経験で得た教訓を生かし、心技体のバランスを保ちながら、自己成長と創造性を追求していきます。

例文:習い事の経験

ピアノの習い事を通じて、音楽の美しさを感じるとともに、忍耐力や集中力を身につけました。

元々は親の勧めで始めた習い事で、音楽に対する理解が浅く、楽譜の読み方も不慣れでした。また、指先が不器用で、挫折感に苦しみました。しかし、先生や親からの励ましを受けながらも、習い事を続ける中で、楽譜の読み方を理解し、指も無意識に動くようになりました。3年後には、コンサートや発表会で自信を持ってピアノを演奏できるまでに成長しました。

この経験から、継続することの大切さを痛感し、今後も持ち前の忍耐力と集中力を活かし、さらなる成長を目指します。

例文:TOEIC受検の経験

TOEIC受験を通じて、PDCA力を身に付けました。

大学入学時のTOEICは300点という結果に直面し、自身の英語力に失望しました。大学卒業後は国際的な仕事に就くことを目指しており、TOEICのスコア向上が必須だと感じました。特に、弱点のリスニングを克服するため、毎日2時間ほど練習問題に取り組み、問題形式に慣れると同時に、微妙な発音の聞き取りも上達しました。この努力が実を結び、直近の受験では400点以上アップし、特にリスニングの点数が大幅に向上しました。

この経験から、継続的な努力と計画的な学習は裏切らないことを学びました。今後もPDCAサイクルを回しながら、さらなるレベルアップを目指します。

例文:派遣アルバイトの経験

派遣アルバイトを通じて、業務効率を30%向上させました。

オフィス環境でのデータ入力作業の派遣を命じられましたが、職場は人手が足りない状況で仕事が逼迫していました。そこで、いかに短時間で所定のタスクを遂行できるかという観点で仕事に臨みました。特に、データ入力の仕事では、EXCELの関数を使って自動計算させることで、入力作業を減らし、それまで1時間かかっていた作業を40分程度で完了できるようになりました。仕事仲間から感謝されながら頼もしがられ、業務効率の向上でチームに貢献できることを学びました。

今後もムリ・ムダ・ムラを排除する観点で、生産性を高めていきたいと考えています。

例文:特技の経験

そろばん塾で習得した暗算の特技により、定食屋のレジ業務の効率化とミスゼロを果たしました。

私が皿洗いや配膳のほかに担当していたレジ業務で、特に混雑した時間帯にはレジ前に並んでいるお客様の待ち時間を最小限に抑える必要がありました。ある日、ランチタイムに注文が急増し、レジでの手打ちによる計算作業が追いつかなくなった際に暗算で急場をしのぎました。また、暗算でおつりの計算も素早く正確におこなうことができ、待ち時間の大幅な短縮に寄与しました。

この経験から、緊急時はTPOに応じて柔軟に対応することの肝要さを実感しました。今後も自身の強みや特技を活かしながら、仕事での貢献度を高めていきたいと考えています。

例文:地域活性化の経験

町おこしのプロジェクトに参加し、地域の活性化を実現しました。

私たちは地元の商店街が衰退していることに危機感を抱き、地域の魅力を再発信するための取り組みを開始しました。まず、地元の特産品や伝統工芸品を活かしたイベントやフェアを企画し、地元住民や観光客を呼び込むためにおもにSNSを活用しながら広報活動を展開しました。また、自慢の海峡のライトアップにもチャレンジし、地域への関心を高める取り組みもおこないました。特に外部からの流入が目覚ましく、商店街の活気も徐々に回復しました。この経験から「動けば変わる」ことの重みを実感しました。

今後も難題を目前にしても前に進む勇気をもって切り拓いていきたいと考えています。

③就活支援をしている人に相談してみる

就職エージェントや学校のキャリアセンター、就活コミュニティの講師など、社会人経験がある人にガクチカの相談をしてみることも有効です。実際に社会人として働いている人だからこそわかる、ガクチカで聞きたい場所があります。実際に社会で働く人の意見を取り入れることで、企業での再現性をより見いだせるガクチカにしましょう。

また就職エージェントや学校のキャリアセンター、就活コミュニティではガクチカ以外にも就職の支援をしてくれます。総合的な就活サポートとしても利用してみてくださいね。

【就活支援をしているエージェントの例】
キャリアパーク就職エージェント
ジョブコミット
マイナビ

実際ガクチカは盛ってもいいの……? 気になる疑問に就活経験者がズバリ回答!

周りのガクチカを聞いてると、「この人は優秀そうだな」「この人の経験ってすごいな」と思うこともありますよね。いくらガクチカは日常の経験の延長線上のもので良いと言われても、選考の場面だからこそ焦ることもあるでしょう。

だからといってガクチカを誇張しても良いというわけではありませんよ。ここからは周りの人には少し聞きづらい「ガクチカを盛る」ということに対して回答していきます。

キャリアステージ編集部

実際ガクチカを盛るのってありだと思いますか?

M・W 学習院大学

限度はあるものの、正直ガクチカは盛っても良いと思います。0から1にするのはアウトですが、1を10にしたり10を100にすることなどは許容範囲だと思います。

M・M 大阪大学

完全な嘘はダメだと思うものの、少しぐらいならガクチカを盛っても良いと思います。その代わり、面接で突っ込まれても理路整然と話さなくてはならないので、注意は必要です。

H・T 4年制大学

ガクチカを盛るのはありだと思います。就活の場において学生は商品なので、商品をよく見せるのは当然です。しかし、面接でつつかれてボロが出る嘘は信用できない人間と判断されてしまうため、やめておいた方が良いと思います。

深掘り質問で矛盾が出てしまう

ガクチカを誇張してしまうと、面接での深掘り質問で辻褄が合わなくなってしまうかもしれません。上手く会話ができないと、コミュニケーション不足と見なされる可能性もあります。

たとえば、数字を誇張したとします。本来は売り上げ10%増であるところを、30%に盛ったとしましょう。20%分の売り上げを作るには、施策の内容から取り組む時間、チーム全員の取り組み方、すべてにおいて高いパフォーマンスをしなければなりません。そのため、数字を盛ると施策内容や当時の状況についても誇張して書かなければいけなくなってしまいます。

このようにひとつを盛ると整合性を取るためにほかの箇所も守らなくてはならなくなり、そのうちにどれが事実か嘘かがわからなくなってしまいます

性格検査との整合性が図りにくくなる

適性検査とは:学生の能力や性格を診断する検査のこと。性格診断においては、学生の思考性や行動特性が見られている。

盛ったガクチカから得たあなたの印象と、適性検査の結果が合わなくなることもあります

たとえばガクチカでリーダーシップをアピールするために、役職を盛ったりしたとしますね。リーダーシップがある人であれば、統率力や自分から発信する力があるはずです。しかしそれがあなたの本来の性格と違っていて、適性検査ではリーダーシップが感じられなければ矛盾が生じます。

就活では選考をとおして、あなたの人柄が見られています。アピールしたい性格や能力の軸はブレないようにしておきたいところです。

入社後のミスマッチになりかねない

ガクチカに嘘があると、能力や性格が志望企業とマッチすると見なされ入社をしたにもかかわらず、入社後苦労するかもしれません。

たとえばガクチカから「実績を残すためには時間や体力を惜しまず、とにかく努力をする人」という印象があったとします。しかし本当は仕事と私生活の両立を望んでいた場合、帰宅したいときに帰れない、疲れていても休みづらいなど、仕事との向き合い方に悩むかもしれません。

ガクチカで見栄を張らないことは、自分を守ることでもあると覚えておきましょう。いわゆる有名企業に入ることが大成功ではなく、自分らしくいきいきと働き続けられる一社を見つけることが就活の成功です。

実はやったことがある……ガクチカを持ったときの体験談

M・N
M・N
4年制大学/情報科学部
ポジティブな動機に脚色してガクチカを話した

廃部になりかけた部活を立て直したエピソードをガクチカとして話していました。先輩方からの圧や悪い意味での責任感から部長になったものの、後輩指導に注力して部が好成績を残せるように導きました。

しかし、実際面接で話すときは「部が好きで廃部にさせたくなかった」「伝統を守りたかった」という理由で行動に移したと話しています。廃部から救った功績は事実で、ガクチカとして話したいと思っていました。

動機がネガティブすぎると印象が悪いと思い、ポジティブなものにしようと少し脚色しました。

H・T
H・T
4年制大学/文系学部
第三者からみてもわかりやすい結果にするために内容を脚色した

今年の成果ではないが、去年も同じ活動を先輩がおこなっていたため、去年の成果を私が活動した年の実績としてガクチカで話したことがあります。

私たちの代でも活動をとおして、学んだことや努力したことなどはありました。しかし、その活動が実際社会にどれくらい役立ったのか数字的な根拠がなかったため、内容を脚色しました。

活動における統計なども取っていなかったため、活動としては完成して掲示したら即終了というもので、言わばやりっぱなしの活動でした。しかし、やりっぱなしではガクチカの再現性が薄いため、前年度の活動成果を使わせてもらいました。

誇張をしなくても魅力的になる! ガクチカを書くときに気を付けていたこと

キャリアステージ編集部

ガクチカを書く際に、相手に理解してもらいやすくするために意識していたことを教えてください。

M・W 学習院大学

誰にでもわかるような文言を使うように心掛けていました。研究内容は誰でもわかるように簡単に説明したり、結果をできるだけ定量的に書くようにしたり。理解しやすく、想像しやすいガクチカを意識していました。

H・T 4年制大学

実際の状況を想像しやすい文言を加えることです。数字的な結果を書きたかったものの、具体的な結果の調査をおこなっていませんでした。そのため、お客様の実際の声などを書いていました。

M・N 4年制大学

文章の組み立て方を意識していました。最初に「何を成し遂げたのか」を簡潔に書くと読みやすさが生まれます。また、最後にその経験から得たものや自身の強みを改めて言葉にすると、何を伝えたかったのかもう一度アピールができると思います。

ガクチカでつまずきがちな箇所を事前対策! 選考突破の第一歩を踏み出そう!

ガクチカを作成するまでには4つのつまずきがちなポイントがあります。それぞれの壁は、「ガクチカのエピソードの作り方」「日常からガクチカのエピソードを見つける方法」「ガクチカで好まれる経験」「ガクチカの書き方」を事前に知っていれば乗り越えることができるのです。

案外、仕事は学生生活の延長線にあるものなのです。ガクチカをとおして、正しく効果的に皆さんのこれまでの魅力をアピールして、選考を突破する礎を築きましょう。

辻 太一朗
辻 太一朗

履修データセンター代表取締役

「求められる素質×ほかの学生との差異」を意識したガクチカが刺さる

就活を始めるにあたり、ガクチカのエピソード作成に悩む就活生は多いです。しかし、ガクチカは面接の質問のなかでも非常に一般的であり、しっかりと準備することでほかの候補者と差をつけることができます。ここからは、ガクチカ作成時のポイントを紹介していきますね。

まず、面接官は「頑張ったこと」を聞きたいのではなく、頑張ったことを通して「自社の欲しい人物に必要な資質」を持っているかを確認したいのです。たとえば、ガクチカで「主体性」を伝えたいのであれば、「なるほど確かにほかの学生よりも主体的だ」と感じてもらうエピソードが必要になります。そのためには、具体的な数字や事例を用いて面接官がそう感じるような言い方をすることが重要だと覚えておきましょう。

義務付けられていることを前向きに取り組める姿勢もアピールしてみよう
エピソードの選定においては、アルバイトやサークル活動、ボランティアなどの課外活動だけでなく、学業におけるエピソードも選択肢に入れてみてください。課外活動は「したいこと」であり、学業は「しなくてはいけないこと」です。したいことで頑張るのは当然ですが、しなくてはいけないことに対しても積極的に取り組む姿勢や当事者意識を示すことで、企業にとって魅力的な人材であることをアピールできます。

たとえば、サークル活動でリーダーシップを発揮した経験と、それと並行して「単位は落とさないことを目標にして、達成した」などのエピソードを組み合わせると良いでしょう。多面的な能力を持ち、バランスの取れた人材であることを示すことができます。学業での長所を簡単に見つけてガクチカに付け加える方法については、学業の長所分析ツールを使ってみてくださいね。 

以上のポイントを踏まえて、ガクチカのエピソードを効果的に作成してみてください。自分の強みを最大限にアピールし、理想の職場を見つけられるよう応援しています。

就活力診断テストはもう使いましたか?

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面接力39点以下だと...就活のやり方を再検討することが必要ですよ。

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編集責任者 伊東 美奈

キャリアステージを運営するHR team(旧リアステージ)に新卒入社。キャリアアドバイザーとして1,500名以上の就活生を支援する傍ら、長期インターンサービスの立ち上げや人材開発業務を担当。マーケティング事業に異動後、理系学生の就活支援メディア「Digmedia」の編集長・エントリーシート共有プラットフォーム「イールック」の運営責任者を務める プロフィールをみる