人の話を聞く仕事19選|先輩社会人からやりがいや必要な力を聞いた

「人の話を聞く仕事」19の職業を徹底解説 実際に働く人たちに実態を聞いた!

人の話を聞く仕事とは? 実際に働く人から実態ややりがいを徹底調査!

就活中、あるいは転職活動中のみなさんの中には、友だちや家族の話を聞くのが好き、あるいは昔から相談を受けることが多いなどの理由で、人の話を聞く仕事に興味を持つ人も多いでしょう。

しかし、人の話を聞く仕事とひとことにいっても、職種はさまざま。また、「人の話を聞くのが好き・得意」以外にも、求められるスキルはたくさんあります。

そこで本記事では、人の話を聞く仕事についての基本情報を解説するとともに、人の話を聞く仕事を19職種ピックアップしてご紹介。さらに人の話を聞く仕事に就くために求められるスキルや向いている人の特徴、求人を探す方法も紹介します。

就活中・転職を考えている人にとって必見の内容ばかりなので、ぜひ最後までチェックしてみてくださいね。

「人の話を聞く仕事」についてどう思う? リアルな意見を聞いてみた

「人の話を聞く仕事」と聞いて、どんな仕事が思い浮かびますか。「人との会話が得意な人でないと挑戦できないのでは」と思う人もいるかもしれません。

そこで、社会人たちに「人の話を聞く仕事」についてのイメージを聞いてみました。実際に人の話を聞く仕事を視野に入れていた人に、魅力を感じたポイントについて教えてもらったので、ぜひ仕事を選ぶときのヒントにしてみてくださいね

キャリアステージ編集部

「人の話を聞く仕事」と聞いてどんな仕事が思い付きますか?

K・U 名古屋学院大学

自分もやっていた営業職です。相手のニーズや課題に合わせた提案をして、それらにマッチする商品を提供したいと思い就きました。

S・K 4年制大学

営業職、コンサルタント、カウンセラーなどが思い浮かびます。寄り添う姿勢や相手の意図を的確に汲み取る力が必要な仕事だと思います。人の話を聞く仕事は、いずれも悩みやお困りごとに寄り添いサポートする仕事であると感じていたので、私自身非常に魅力を感じており、前職では転職を支援するキャリアアドバイザー兼リクルーティングアドバイザー(営業職)として働いていました。

D・M 成城大学

現在もやっている営業職やカウンセラーなどを思い浮かべます。話を聞くことで相手の問題を発見して解決まで導く仕事というイメージです。

そもそも「人の話を聞く仕事」とは? 経験者が語る押さえておきたい基礎知識

    「人の話を聞く仕事」といっても、友だちや家族と話すように、ただ単に話を聞いて相談に乗れば良いというわけではありません。もちろん話を聞くこと自体も大切ですが、それ以上に、相手が思っていることを汲み取って解決策を提示することが重要です。

    また、話を聞く中で、相手が自分で気づいていなかった課題や希望を見つけ出してあげることも重要な役割の1つ。つまり、話を聞くことでその人が持っている悩みや要望を明確化し、解決に導いてあげることこそが「話を聞く仕事」だといえます。

    「人の話を聞く」に特化した仕事はたくさんある

    「人の話を聞く仕事」と聞いてイメージしやすいのは、キャリアアドバイザーやカウンセラーなどの職種ではないでしょうか。しかし、「人の話を聞く」に特化した仕事は多岐にわたります。

    たとえば、営業職やマーケティング職は、クライアントとなる企業の課題を聞き出し、支援やアドバイスをおこなうのが仕事です。記者やライターであれば、取材対象者の話をうまく聞き出して視聴者の目を引く番組や記事を作成する必要があるでしょう。販売スタッフやバーテンダーなどの接客業も、お客様の話を聞かないわけにはいきません。

    このように、人の話を聞く仕事とひとことにいっても、BtoB・BtoC・CtoCの職種までさまざま。具体的な職種については後ほど詳しく紹介しますので、ぜひチェックしてみてくださいね。

    人の話を聞く仕事のメリット・デメリット

    人の話を聞く仕事には、さまざまなメリット・デメリットがあります。実際に人の話を聞く仕事をした経験がある人たちの声も参考にしながら、良い面や懸念点を紹介していくので、人の話を聞く仕事に関心がある人はぜひ確認してみてくださいね。

    人の話を聞く仕事のメリット
    ・感謝の言葉を人から直接受け取ることができる
    ・コミュニケーション力が上がって私生活にも役立つ
    ・自分では経験できないことも知識として得られる

    人の話を聞く仕事のデメリット
    ・親身になりすぎて疲れてしまう可能性がある
    ・人の話を聞くこと自体がストレスになってしまう

    メリット

    人の話を聞く仕事のメリット

    人の話を聞く仕事をする中での大きなメリットが、感謝の言葉を人から直接受け取れることです。課題や問題を抱える人の話を聞き、それを解決できた際にいただく「ありがとう」の言葉や笑顔は、何よりのやりがいにつながるでしょう

    また、人の話を聞く仕事に就くと、仕事を通してさまざまな年齢・性別・価値観の人の話を聞くことになります。経験を積むうちに、自然とコミュニケーション能力が向上するはず。これにより、私生活でも円滑な人間関係を築くことができるようになるでしょう。

    さらに、人の話を聞く仕事では、さまざまな背景や経験を持つ人々と接する機会があります。そこで得られる情報や知識は、新たな視点や洞察を得ることに役立ち、自分自身の視野を広げる助けになるはずです。

    デメリット

    人の話を聞く仕事のデメリット

    人の話を聞く仕事のデメリットとしては、親身になりすぎて疲れてしまう可能性があることが挙げられます。

    人の話を聞く仕事では、相手の感情や悩みに寄り添い、解決策やサポートを提供することが大切。しかし、相手の問題や苦悩に共感し過ぎると、自身の心理的な負担となり、疲労やストレスを引き起こす可能性があるのです。

    また、毎日多くの人の話を聞くことで、もともと好きだった「人の話を聞く」という行為自体がストレスになってしまう場合もあります。こういった事態を避けるためには、働きながらも自己ケアや心の健康に配慮し、適切なバランスを保つことが重要です

    キャリアステージ編集部

    みなさんが実際に感じた、「人の話を聞く仕事」のメリット・デメリットを聞かせてください!

    K・U 名古屋学院大学

    相手の要望を聞いてぴったりマッチングする商品を提供できて、お渡しの際にとても気に入っていただけて「あなたの意見を聞いてよかった」というようなことを言われるとすごく嬉しくてやりがいを感じます。

    S・K 4年制大学

    相手の悩みやお困りごとを解決するためにさまざまな提案をする仕事になるので、自身の提案で相手の方の状況が良くなったりと成果が出たときは非常にやりがいを感じます。また、直接の成果につながらずとも、話を聞いてもらって楽になったという言葉をいただけたときはとても嬉しいです。ただ、感情移入しやすいたちなので、場合によっては相手の状況や気持ちに入り込みすぎ、プライベートでも考え事を引きずってしまうことがあり、その点はしんどいなと感じたことがあります。

    D・M 成城大学

    相手から本音を聞き出せるようになり、なぜ相手が契約してくれたのか、なぜ断ってきたのかが明確になってコミュニケーションがやりやすくなり、よりやりがいを感じられるようになりました。デメリットは、話が長い顧客に当たったときはなかなか話が終わらないので、そこに耐えることぐらいです。

    A・A 天理大学

    メリットはいろんな人の考え方や価値観を知ることができること、また信頼関係を築くスキルが身に付くことだと思います。デメリットは、たとえばお客様が自分と合わない人だと、話を聞いているうちにストレスが溜まってしまうことです。

    人の話を聞く仕事を目指すなら必ず覚えておきたい3つのこと

    人の話を聞く仕事を目指すなら必ず覚えておきたい3つのこと

    人の話を聞く仕事の具体例を紹介する前に、まずは就職を目指すうえで必ず覚えておくべきことを確認しましょう。「話を聞くだけでいい」というニュアンスで志望してしまうと仕事をしてからギャップが生まれてしまう可能性があるのです。

    事前に把握しておくことで、自分に合った仕事を見つけやすくなったり、スムーズに就活を進められるようになったりします。

    単に人の話を聞くだけに留まらないスキルが求められる

    人の話を聞く仕事は、単なる傾聴だけでなく、相手の感情を読み取り適切な対応やアドバイスを提供するスキルが必要です。質問力や理解力、共感力、提案力など、幅広いスキルを身につけることが求められるため、覚えておきましょう。

    具体的なスキルの内容については、後ほど詳しく解説します。

    ただし、人の話を聞く仕事に必要なスキルは働きながら身につけることも可能です。学生のうちや現職のうちに身についていれば就活で有利になるケースももちろんありますが、「自分にはスキルがないから……」と諦めてしまうのはもったいないです。

    人の話を聞くだけでなく他の業務も発生することがほとんど

    人の話を聞く仕事では、人の話を聞いて相手のニーズを把握して適切なサポートや解決策を提案する以外にも、さまざまな業務が発生するのが一般的です。たとえば、相談内容の文書化や報告書の作成、進捗管理、フォローアップなどが含まれます

    人の話を聞く仕事に就きたいと考えている人の中には、「事務作業は苦手」「できればパソコン業務はしたくない」と考えている人も多いです。しかし、業務の1つとして事務的なものやパソコンを使うものも発生するため、覚えておきましょう。

    相談に乗り続けることで精神的な負担を感じることもある

    人の話を聞く仕事をしている人は、他の人と比べて受動ストレスを受けやすい傾向にあります。受動ストレスとは他人のつらい経験を聞いたりネガティブな感情に触れたりしたのが原因で、自分自身にも大きなストレスを与えてしまうこと。友だちの失恋話などを聞くうちに、悲しくなったり怒りを覚えたりした経験がある人も多いのではないでしょうか。

    人の話を聞く仕事をしていると、受動ストレスにより、精神的な負担を感じることがあります。回避するためには、自分自身をケアしたり、相手と自分を切り離して考えたりすることが大切です。就職準備の1つとして、自分のストレス解消法を理解しておくのもおすすめですよ。

    人の話を聞く仕事19選! 実際に働いている人の声もチェックして選択肢を広げよう

    人の話を聞く仕事には、以下のようなさまざまな職種があります。経験者の声とともに19の職種を紹介していくので、仕事選びの参考にしてくださいね。

    • 営業
    • Webマーケター
    • リサーチャー
    • システムエンジニア
    • カスタマーサポート
    • キャリアアドバイザー
    • コンサルタント
    • 社会福祉士
    • 介護士
    • ファイナンシャルプランナー(FP)
    • カウンセラー
    • メンタルトレーナー
    • 児童指導員
    • 記者・ライター
    • 通訳
    • 教師
    • バーテンダー
    • 接客スタッフ
    • 窓口・受付業務

    では、それぞれの職種の具体的な業務内容を見ていきましょう。

    自分に向いている「人の話を聞く仕事」を探すとき、この記事もぜひ読んでみてください。体験談とともに、どうしたらいきいき働ける仕事が見つかるのかを解説しています。
    自分に向いてる仕事の探し方12選|体験談で学ぶ自己理解のプロセス

    ①営業

    人の話を聞く仕事の1つ目は、「営業職」。顧客とのコミュニケーションを通じて商品やサービスを提案し、顧客が抱える課題の解決や顧客ニーズに応えるのが主な仕事です。

    営業は「商品やサービスを売る力」が重要だと思われがちですが、商品やサービスを売るためには、顧客の課題やニーズを引き出す必要があります。そのため、顧客の話を聞いたり寄り添ったりすることが重要なのです。

    また、できる営業職になるには、顧客との信頼関係を築くことも重要。顧客の話を聞いてニーズや要望を理解し、的確な解決策を提案することで、長期的な顧客関係を構築できるようになります。そのため、営業には人の話を聞く業務が欠かせません。

    ②Webマーケター

    人の話を聞く仕事の2つ目は「Webマーケター」です。Webマーケターは、WebサイトやSNSを活用して顧客の声やフィードバックを収集・分析し、マーケティング戦略を立てたりコンテンツを改善したりする仕事。

    Webマーケターは市場や顧客、自社内などから寄せられるさまざまな意見を聞き出し、戦略の立案に役立てる必要があります。価値ある情報を引き出せるかどうかが戦略の成功にかかっているため、人の話を聞き出す力は必要不可欠です

    顧客とのやり取りは営業が担当する企業もありますが、情報を正確に把握するためにWebマーケターが直接お客様と商談をおこなう企業も珍しくありません。

    ③リサーチャー

    人の話を聞く仕事の3つ目は「リサーチャー」です。リサーチャーとは、特定のテーマや問題について調査や研究をおこない、情報や意見を収集する仕事。マーケティング部署やマーケティング企業に属していることが多く、「マーケティングリサーチャー」と呼ばれることもあります

    具体的には、インタビューやアンケート、データ分析などを通じて、人々の声や需要を把握してそれをもとに問題解決や意思決定を支援します。市場調査だけでなくクライアントがどんな情報を求めているのかを把握する必要もあるため、人の話を聞くことがメインの職種といえるでしょう。

    リサーチャーになるためには、人の話を聞き出す力のほか、分析力や課題解決力などのマーケティングスキルも求められます。

    ④システムエンジニア

    人の話を聞く仕事の4つ目は、「システムエンジニア」。いわゆるソフトウェアやシステムの設計・開発をおこなう職種です。

    「システムエンジニア=パソコン前で黙々とプログラミング作業を進める職種」とイメージしている人も多いですが、決してそんなことはありません。システムエンジニアは、顧客や利用者から要件や要望をヒアリングし、それを叶えるシステムを構築する必要があります。顧客との対話を通じて要求を理解し、システムの品質や機能を確保することも重要な仕事の1つです

    システムエンジニアには、プログラミング能力やWebに関する知識も求められます。基本情報技術者や情報処理技術者などの資格が就職に役立つことも多いため、チャレンジしてみるのもおすすめです。

    ⑤カスタマーサポート

    人の話を聞く仕事の5つ目は「カスタマーサポート」です。カスタマーサポート担当者は、顧客からの問い合わせや要望に対応し、顧客満足度を高める役割を果たします。

    顧客からの問い合わせ方法としては電話やメール、問い合わせフォーム、リアルタイムチャットなどさまざまありますが、共通して「人の話を聞く」のがメインになる職種です。場合によっては苦情やクレームの対応をする必要もあります。

    カスタマーサポート担当者が顧客やユーザーと直接顔を合わせることはほとんどありません。だからこそ、声や文章だけで相手のニーズを聞き出し、柔軟に対応する力が求められます

    ⑥キャリアアドバイザー

    人の話を聞く仕事の6つ目は「キャリアアドバイザー」です。キャリアアドバイザーは、職業やキャリアに関する相談に応じ、適切なアドバイスをおこなったり求人を紹介したりする仕事。ほとんどの場合、学生や転職活動者などの個人を相手にします。

    キャリアアドバイザーに相談にくる人の中には、自分の悩みや課題がはっきりと理解できていない人も多いです。そのため、適切な質問をしながら相手の話を聞き出すことが大切。まさに人の話を聞く仕事といえるでしょう。

    また、キャリアアドバイザーになると、性別や年齢もバラバラかつ、さまざまなキャリアを持つ人の話を聞くことになります。

    そのぶん多くの業界や業種、職種の知識が必要になりますが、相談者から聞いた話は知見として蓄積され、大きな武器になります。就職や転職に成功した人から直接感謝の言葉を受け取れるのも、やりがいの1つです。

    ⑦コンサルタント

    人の話を聞く仕事の7つ目は「コンサルタント」です。コンサルタントは、クライアントの組織や業務についての課題を解決するために、専門知識や経験を活かして助言や提案をおこないます。営業やWebマーケターと似ている部分もありますが、より上流に近く幅広い業務を担えるのが特徴です。

    また、コンサルタントとひとことにいってもその種類はさまざま。一般的にコンサルタントと呼ばれることの多い「経営(戦略)コンサルタント」をはじめ、「ITコンサルタント」「人事コンサルタント」「ファイナンシャル系コンサルタント」など、特定の業務に特化したコンサルタントが存在します。

    コンサルタントは、コンサルティングファーム(コンサルティングをおこなう企業)に属するのが一般的ですが、経験を積んで独立する人も少なくありません。他の職種と比べると年収が高く、就職先・転職先として人気が高い職種の1つです。

    ⑧社会福祉士

    人の話を聞く仕事の8つ目は、「社会福祉士」。社会福祉士とはソーシャルワーカーの1つで、福祉施設や地域で個人や家族の相談や支援をおこなうのが主な仕事です。困っている人々の声を聞き、生活困難や問題の解決に向けた支援プランを立案し、福祉サービスの提供や連携をおこないます。

    社会福祉士は国家資格のため、比較的どこでも働き口が見つかりやすいのがメリットです。家庭の事情で引越しをする、親の介護で地元に戻らなければいけないなどの事態が発生しても、転職しやすい職種といえるでしょう。

    ⑨介護士

    人の話を聞く仕事の9つ目は「介護士」です。介護士は、高齢者や身体障害者などの日常生活や医療ケアのサポートをおこなう職種。社会福祉士と同じく、ソーシャルワーカーの1つです。

    介護士の職場としては、老人ホームやデイサービスなどの施設などが挙げられるでしょう。利用者一人ひとりと深く話す機会が多いため、人と話す仕事をしたいと考えている人には向いている仕事です

    また、資格や経験がなくても働けるのが、介護士の特徴。ただし資格を持っていないとできない業務があったり、資格を持っているほうが給料が高かったりすることもあるため、働きながら資格取得を目指すのもおすすめです。

    ⑩ファイナンシャルプランナー(FP)

    人の話を聞く仕事の10個目は、「FP」とも呼ばれる「ファイナンシャルプランナー」。ファイナンシャルプランナーは、個人や家庭の資産や金融計画に関する相談に応じ、適切なアドバイスやプランニングをおこないます。

    ファイナンシャルプランナーの仕事をするうえでは、お客様のライフスタイルや家族構成、終始、保険の内容などを聞き出すことが欠かせません。また、将来どのように暮らしていきたいかを聞き出したうえで、お客様一人ひとりに寄り添ったプランを提案する必要があります。質問力や傾聴力など、人の話を聞くスキルが欠かせない仕事といえるでしょう。

    ファイナンシャルプランナーは資格がなくてもできますが、「FP技能士」や「AFP」「CFP」などの資格を持っているとより就職が有利になったりキャリアアップしやすくなったりします

    ⑪カウンセラー

    人の話を聞く仕事の11個目は「カウンセラー」です。カウンセラーは、心理的な問題や困難に直面している人々の相談に応じ、支援やアドバイスを提供します。

    カウンセラーに相談する人の多くは何かしらの悩みを抱えているケースが多く、それをうまく言語化できないことも多々あります。そのため、相談者に寄り添いながら話を聞き、汲み取る力が必要になるのです。実際、「人の話を聞く仕事」と聞いて、1番最初にカウンセラーを思い浮かべる人も多いのではないでしょうか。

    また、カウンセラーとひとことにいっても職場はさまざま。児童相談所や障害者施設をはじめ、病院や学校、一般企業、裁判所など、働く場所は多岐にわたります。職場によっても求められるスキルや知識に差が出てくるため、事前に確認しておきましょう

    ⑫メンタルトレーナー

    人の話を聞く仕事の12個目は「メンタルトレーナー」です。メンタルトレーナーとは、スポーツやビジネスなどの分野でパフォーマンス向上やストレス管理のための相談や指導をおこなう職種。スポーツ選手やビジネスパーソンの話を聞き、目標設定やメンタルトレーニングのプランを立案します。

    よくカウンセラーと混同されがちですが、カウンセラーは相談者の悩みを解消し、メンタルトレーナーは目標達成のためのケアやサポートがメインです

    また、カウンセラーは基本的に個人を対象とする一方で、メンタルトレーナーは個人から企業やスポーツチームなどの組織まで対応しています。

    メンタルトレーナーは、どんな組織やチームを対象にするのかによって求められる知識が異なります。たとえばIT企業のメンタルトレーナーならITに関する知識、スポーツ選手を相手にしたメンタルトレーナーならそのスポーツについて詳しく知る必要があるでしょう。

    ⑬児童指導員

    人の話を聞く仕事の13個目は、児童福祉施設で働く「児童指導員」です。児童指導員は、保護者の代わりとなって子どもや若者の成長や発達を支援する役割を担います。

    子どもたちの話を聞いて個別のニーズや問題を把握し、適切なケアや教育プランを提供する必要があるため、人の話を聞く力は欠かせません。子どもだけでなく保護者からの相談に乗る機会も多いため、幅広い世代とうまくコミュニケーションが取れる力も必須といえるでしょう。

    児童指導員になるためには、大学での専門分野の専攻や資格の取得、実務実績など、いくつかある条件のうちのいずれかを満たす必要があります。

    ⑭記者・ライター

    人の話を聞く仕事の14個目は「記者・ライター」です。記者やライターの仕事は、情報を収集し、視聴者の目を引く記事やコンテンツを制作すること。場合によっては特定の分野の専門家やプロに取材することもあるため、人の話を聞く力に加え、幅広い知識や柔軟な対応も求められます

    新聞社や出版社などに所属する記者やライターが多いですが、独立しやすい職種でもあり、実際にフリーランスとして企業から仕事を請け負っている人も多いです。その場合は、営業力やスケジュール管理能力なども必要になるでしょう。

    ⑮通訳

    人の話を聞く仕事の15つ目は「通訳」です。通訳は、異なる言語を話す人々のコミュニケーションを支援するのが主な仕事。ただ単に相手の言っていることを訳すだけでなく、ニュアンスなどの細かい部分まで理解してコミュニケーションを手助けすることが大切です

    職場としては、グローバル企業や司法の場、医療機関、教育機関、観光業などが挙げられます。

    通訳として活躍するためには、少なくとも2つの言語を母国語レベルに理解し、流暢に話せる表現力が求められます。特に専門的な分野での通訳をおこなう場合は、専門用語や専門知識の理解が必要になるでしょう。また、通訳はリアルタイムでコミュニケーションをおこなうため、迅速な判断力も不可欠です。

    ⑯教師

    人の話を聞く仕事の16つ目は「教師」です。教師は、学生や生徒に対して知識やスキルを教えるプロフェッショナル。生徒の話を聞きながら、個々のニーズや理解度に合わせた教育プランを立案し、授業や指導をおこないます。

    また、学問以外にも社会人になるためのマナーや道徳などを教えるのも教師の仕事です。ときには学生の進路相談に乗ったり、保護者の悩みに耳を傾けたりする必要もあるでしょう。

    学生や生徒にとって、保護者以外に身近にいる存在が教師です。平等・公平な立場で学生や保護者の話を聞き、的確にアドバイスする力が求められます

    ⑰バーテンダー

    人の話を聞く仕事の17つ目は「バーテンダー」です。バーテンダーは、ホテルのバーやラウンジに来店したお客様の注文や要望を聞き、それに合わせたドリンクやカクテルを提供します。他の飲食業と比べてお客様との距離が近く、世間話をしながらドリンクを作ることも珍しくありません

    また、お酒を提供するバーに訪れるお客様は、「バーテンダーに話を聞いてもらいたい」という理由で来店することも多いです。そのため、人の話を聞くことが好きな人には向いている職業といえるでしょう。

    ただし、バーテンダーの勤務時間は、基本的には夕方ごろから朝方にかけてになることがほとんど。夜が苦手な人や不規則な生活をしたくない人、お酒に酔った人を相手にするのが苦手な場合はストレスを感じてしまうかもしれません。

    ⑱接客スタッフ

    人の話を聞く仕事の18つ目は「接客スタッフ」です。アパレルショップや雑貨屋などで商品を販売する販売スタッフや、飲食店のホールで働くスタッフなどが該当します。接客以外にも、レジ打ちや在庫管理などを担当することもあるでしょう。

    アパレルショップや飲食店で働いていると、お客様に話しかけられることも多いです。お客様が何を求めているかをできるだけ正確に把握し、的確な対応やサポートをおこなう必要があります

    接客スタッフは未経験でも採用していることが多く、アルバイトからでもスタートできます。「人の話を聞く仕事がしたいけど、経験がなくて不安」という場合には、まずはアパレルショップや飲食店で働いてみるのもおすすめですよ。

    ⑲窓口・受付業務

    人の話を聞く仕事の19つ目は、会社や組織の入口でお客様や来訪者を社内に案内する「窓口・受付業務」。お客様の問い合わせや要望を受け付け、適切な案内や手続きをおこなうことが主な仕事です。

    窓口や受付に立つスタッフは企業の顔ともいえるため、迅速な対応や丁寧なコミュニケーションが求められます。また、職場によっては英語や中国語などの外国語力が必要になるケースもあるでしょう。

    みんなはどんな「人の話を聞く仕事」をしていた?

    キャリアステージ編集部

    「人の話を聞く仕事」で働いた経験を、具体的に聞かせてください!

    K・U 名古屋学院大学

    自動車ディーラーの営業職をしていました。お客様のご要望やどのように使用されるのかをヒアリングし、いまのライフスタイルや3年後、5年後のライフスタイルに合わせて車をご提案する仕事です。ときにはお客様の当初検討していた車と違う車を買っていただくことがあり、気に入っていただけると自分で提案した車を乗ってもらえる達成感を味わうことができました。

    S・K 4年制大学

    人材業界でキャリアアドバイザー兼リクルーティングアドバイザー(営業職)をしていました。転職を考えている人の話を聞き、一緒にキャリアについて考えたり、その方の目指す姿を実現できる会社や求人を紹介すること、そして企業側に対しては、よりマッチした人材が採用できるよう支援すること、採用を通して会社の持つ課題を解決に導くことが仕事になります。常に人に挟まれる状況にあることでしんどさを感じることはありますが、親身に話を聞くことで信頼関係を築くことができたり、お悩みやお困りごと、希望に合った提案をすることで、より良い転職や採用につなげることができる点は大きなやりがいです。

    D・M 成城大学

    注文住宅営業、飛び込み営業、インサイドセールスと一貫して営業職をやっていました。話をしっかり聞き、適切な回答ができると信頼してもらえて契約してくれたりと、人として認められることはやりがいです。業界やスタイルにもよりますが、泥臭いしきついことを言われることもあるので、この点は耐える必要があると思います。

    A・A 天理大学

    ストレッチトレーナーをしていました。体の状態を知るために普段の生活なども聞いていきます。何度も担当している方だと相談に乗ったり自分も相談に乗ってもらったりしていて、メンタルケアの側面でも「ここに来て良かった」と思ってもらえることが多く、やりがいがあります。ただ、いろんなお客様がいるので、合わないお客様だと、お話する時間が苦痛なときもありました。

    人の話を聞く仕事から志望職種を絞り込むときは、自分にとってのやりがいは何か明確にすることが大切です。この記事を参考にしながら、「やりがい」とは何かを考えてみましょう。
    やりがいとは|みんなの体験談をヒントに導く「やりがいの見つけ方」

    人の話を聞く仕事は求められるスキルのアピールが重要!

    人の話を聞く仕事に就くには求められる力をアピールしよう

    上で紹介したように、人の話を聞く仕事には専門職が多いです。必要なスキルも職種によって異なるため、履歴書や面接では、それぞれで求められるスキルに合わせたアピールが必要不可欠です。

    しかし、「人の話を聞く仕事をしたいけど、具体的な職種はイメージできていない」「そもそも自分には人の話を聞く仕事が向いているのかわからない」という人も多いでしょう。

    この先の内容で、人の話を聞く仕事で共通して求められるスキルにはどんなものがあるのか、人の話を聞く仕事に向いている人はどんな人なのか、今後どのように就活を進めたら良いのかについて解説します。就職や転職に焦りは禁物。じっくりと考えたうえで、冷静に判断しましょう。

    「人の話を聞く仕事」に就くためにどんなアピールをした?

    K・U
    K・U
    名古屋学院大学/経済学部
    普段友人と過ごすときの様子を例に挙げて伝えた

    「相手の話を自分のことに置き換えて分析し、相手の心の奥にある本当の気持ちを聞き出し、的確なゴールへ導くことができる力に長けている」と話をしたことを覚えています。

    その後で具体的な例として、実際に友人から相談を受けることが多いことや、友人と一緒に買い物に行って相手が2つの商品のうちどちらを買うか迷っているときに、自分に置き換えて答えたり、「どちらも買わない方が良い」と、話を聞いたうえで正直に伝え、的確に答えを出していたというエピソードを伝えました。

    S・K
    S・K
    4年制大学/文系学部
    相手に合わせて使う表現を変えられる点をアピール

    相手の立場に立って物事を考えることができる点や寄り添う姿勢を大切にしていること、ただ聞くだけでなく、その人の気持ちや状況が整理できるよう、さまざまな表現や言葉を使い会話を打ち返すことができる点をアピールしました。

    実際にその力を評価いただき、前職では入社後まもなく新卒採用や内定者フォローといった仕事を任せていただき、辞退率を下げる結果を出すことができたことや、私生活でも友人間では聞き役になることが多い点をお話ししました。

    面接で仕事への適性をアピールするために、「学生時代に頑張ったこと」の洗い出しは欠かせません。この記事は新卒生に向けてガクチカの作り方を解説していますが、第二新卒生にとっても参考になるはず。目を通して、ガクチカの作り方から伝え方までしっかり学んでおきましょう。
    先輩のガクチカ例文19選|ガクチカの作り方から書き方まで一挙解説

    就職を目指すなら磨いておきたい! 人の話を聞く仕事に求められるスキル

    「人の話を聞く仕事」に求められる5つのスキル

    人の話を聞く仕事の中には専門的な資格が必要になる職種もいくつかありますが、ほとんどの職種では資格がなくても働くことが可能です。

    一方、人の話を聞く仕事には共通して5つのスキルが必要だといわれています。大切なのは、就活前にこれらのスキルを磨き、履歴書や面接でうまくアピールすること。まずは今の自分にこれらのスキルがあるかどうか、チェックしてみましょう。

    「人の話を聞く仕事」に求められる力とは?

    キャリアステージ編集部

    「人の話を聞く仕事」に求められる力はどんなものだと思いますか?

    K・U 名古屋学院大学

    相手の話を自分のことのように聞くことができる力ですかね。人の話を聞く仕事は、いかに相手から本音を聞き出すかが鍵だと思います。自分のことのように親身に話を聞いてくれない人には本音を話しにくいと思うからです。

    S・K 4年制大学

    寄り添う姿勢と聞き手に徹することが大切だと思います。いきなり意見やアドバイスをしても受け入れてはいただけないので、まずは相手の話を聞き共感すること、小さな質問をして話し手や話の内容を正確に理解することが重要ではないでしょうか。

    D・M 成城大学

    営業職では、もちろん相手の話に耳を傾けて聞くことも大事ですが、話を聞きすぎないようにもしています。話し手の話が支離滅裂になっていたり結局何が言いたいのかがわからないという状態もあるので、質問を入れながら内容を整理していくことが大事だと思います。要約みたいなものですね。それが「ちゃんと理解してくれている」と相手に思ってもらえる要素なので、重要だと感じています。

    相手の話に耳を傾け熱心に話を聴く「傾聴力」

    人の話を聞く仕事に就くためには、「傾聴力」が欠かせません。傾聴力とは相手の話に耳を傾け、真剣に話を聴く能力。傾聴力を高めることで、相手の思いや要望をより深く理解し、信頼関係を築くことにつながります。

    相手が話しやすいように視線や姿勢に気を遣ったり、相手の意見を肯定しながらあいづちを打ったりして、相手に寄り添うことこそが傾聴力の本質です。話を途中で中断したり適当なあいづちを打ったりすることは避け、集中して相手の話に耳を傾けましょう。

    傾聴力を高めるためには、話している人の意見や考えを尊重し、相手の立場に立って物事を考えることも大切です。

    より詳しく話を聞き出すための「質問力」

    人の話を聞く仕事には、「質問力」も重要です。質問力とは、より詳しい情報を引き出すための質問を適切におこなう能力のこと。適切なタイミングで的確な質問をすることで、相手の話を聞くだけでは理解できなかった部分まで深く理解することができます。

    また、質問は単なる情報収集の手段に留まらず、相手への関心や思慮深さを示す重要な要素です。実際、相談者へ質問をすればするほど相談者から質問者に対する好感度が上がったという研究結果もあります。適切なタイミングと形式で質問をおこない、相手との対話を促進させ、信頼関係を築きましょう。

    質問力を鍛えるには、相手の表情や動作、声のトーンから感情を読み取り、その感情に寄り添った質問をすることを意識して見てください。相手が開放的な気持ちになり、深いコミュニケーションが取りやすくなります。

    質問力が高まってくると、直接的な質問だけでなく、一見話の内容に関係ないような質問を用いて相手の思いや意見を引き出すことが可能になりますよ

    聞いた話を正確に汲み取って理解する「理解力」

    「理解力」も、人の話を聞く仕事には欠かせないスキルです。理解力とは、聞いた話を正確に理解する能力のこと。相手の話を正確に汲み取り、その内容や感情を適切に受け止める能力のことを指します。

    理解力がある人は相手が何を求めているのかを瞬時に判断することができるため、相手の信頼を得やすい傾向にあります。反対に理解力がないと、相手に「いくら話してもわかっていないのでは?」「話しても無駄になってしまいそう」と思われ、心を閉ざされてしまう原因になりかねません。

    理解力を高めるためには、言葉だけでなく、相手の表情や声のトーン、ボディランゲージなどを総合的に捉えることが重要です。

    相手との信頼関係を築くための「共感力」

    人の話を聞く仕事に就くためには、「共感力」も欠かせません。共感力とは、相手の感情や経験に共感し、共感を示す能力のこと。相手が抱える悩みや困難に対して理解を示し、共感の意思を伝えることで、相手との信頼関係を築くことにつながります。

    共感していることを相手に伝えるためには、しっかりと相手の目を見て話を聞くことが大切です

    ただし、共感力を高めるといっても、相手の気持ちに踏み込みすぎるのはあまり良いことではありません。共感は単なる同情ではなく、相手の感情や状況に寄り添い、共感の言葉や態度で支えることが求められます。程良い距離感を意識しながら、相手の感情に寄り添える共感力を磨くことが大切です。

    相手の悩みや相談事を解消・解決する「提案力」

    「提案力」も、人の話を聞く仕事に欠かせないスキルの1つです。提案力は、相手の悩みや相談事に対して、解決策やアドバイスを的確に提案する能力。

    先ほども解説したように、人の話を聞く仕事はただ単に相手の話を聞くだけでは務まりません。相手のニーズや状況に応じて適切なアプローチをおこない、解決の手助けをすることが重要です

    提案は相手の立場やニーズに合わせて柔軟におこない、相手が納得し、解決策に取り組む意欲を持てるように努めましょう。

    自分に「人の話を聞く仕事」に活きる強みがあるかどうか、自己分析で調べてみましょう。この記事では、転職を視野に入れている人に向けて、自己分析の方法を体験談とともに紹介しています。
    転職成功者はどう自己分析した? おすすめの方法と活用のコツを解説

    自分の性格が武器になる! 人の話を聞く仕事に向いている人の3つの特徴

    「人の話を聞く仕事」に就く3つの方法

    「人の話を聞く仕事に就きたいけど、自分には向いているかどうかわからない」なんて感じている人もいるでしょう。

    上で紹介したスキルを持っていることも重要ですが、人の話を聞く仕事に向いている人には共通する特徴があるのです。これらを理解したうえで自己アピールをするだけで、採用の確率がぐっと上がりますよ。

    ここからは、先ほど挙げた人の話を聞く仕事に向いている人の特徴を解説していきます。これから就活や転職活動を始めるうえで意識するべきことの確認にもなるので、今の自分が当てはまるかどうか、ぜひチェックしてみてくださいね。

    人の話を聞く仕事に向いている人ってどんな人だと思う?

    S・K
    S・K
    4年制大学/文系学部
    何でも受け止めてくれそうな雰囲気を持つ人

    安心感を感じるような笑顔で、穏やかに話を聞くことができる友人がいるのですが、話すたびに、この人が相手だったらどんな人でも悩みや不安を打ち明けやすいだろうなと感じます。話を聞いてもらいたいと感じるとき、「こんなこと話して大丈夫かな……」「ちゃんと伝わるだろうか」というような不安を持つ人も多いと思います。そのときになんでも受け止めてくれそうな雰囲気を持つ人が相手だと、肩の力が抜きやすいように思います。

    私自身、人の話を聞く仕事に就いていましたが、不安そうな方とお話をするときは、この友人をイメージして穏やかに話を聞くよう意識していました。

    K・U
    K・U
    名古屋学院大学/経済学部
    楽しそうに話を聞いてくれる人にはつい自分のことを話したくなる

    自分の話に興味を持って聞いてくれる人、相槌や楽しそうに聞いてくれる人がこういった仕事に向いている人だと思います。興味を持って聞いてくれる人には本音で安心して話をすることができますし、そこからまた話が膨らんでいくので色々な共通点を見つけることができます。

    私も、営業職時代は、相手の話を聞く際に相手の目を見て聞くことや、ジェスチャー、オーバーリアクションなど相手が話をしていて楽しいと思ってもらえるように心掛けていました。

    D・M
    D・M
    成城大学/経済学部
    相手の立場になって話ができる人

    相手の立場になって考えられる人は、人の話を聞く仕事に向いていると思います。そういう人は気遣いもできるし、共感力も高いと思うので、人と接するのに向いているのではないでしょうか。

    営業職として上記を意識して生活していると、私自身も私生活で接客や営業を受けたときは、どうしても対応をチェックしてしまいます。そのとき、気遣いがあって話を聞いてくれる人は自然と引き込まれますね。話しやすい雰囲気を作ってくれてるので話していて心地よくなります。

    友だちや家族と話すことが好き

    当たり前といえば当たり前ですが、人と話すことが好きな人は人と話す仕事に向いているといえます。反対に、人と話すのが好きではないのにもかかわらず仕事で毎日のように人の話を聞いていては、ストレスや精神的な負担を感じてしまうでしょう。

    また、友だちや家族と話すことが好きな人は、コミュニケーションに積極的にかかわり、人との対話を楽しむ傾向があります。普段から多くの人と話している人は傾聴力や質問力、共感力が高いケースが多く、人の話を聞く仕事で優れたパフォーマンスを発揮する可能性も高いです

    たとえば、「普段から友だちに相談されることが多い」などというエピソードがあれば、自己アピールの要素になりますよ。

    話の要点をまとめるのが上手

    人の話を聞く仕事では、相手から得た情報や意見を整理し、話の内容を的確に把握することが重要です。そのため、話の要点をまとめるのが得意な人は人の話を聞く仕事に向いているといえます。

    要約やまとめる能力に優れた人は理解力も高いため、コミュニケーション力を重要視する職場では重宝されることが多いです

    たとえば、授業の際に先生が話していることを簡潔にまとめられる人や、読書感想文を作成するのが上手な人も「話の要点をまとめるのが上手な人」です。小さい頃や学生時代の経験を思い出し、自己アピールに活かしましょう。

    場の雰囲気に流されずに物事や人の話を客観的に捉えられる

    人の話を聞く仕事では、客観的な視点や判断力が必要です。そのため、場の雰囲気や人の感情に左右されず、情報や意見を客観的に捉えることができる能力が求められます。客観性を持ちながら相手の立場や背景を考慮し適切な対応や意見を提供することができる人は、信頼を得やすく、顧客満足度の向上にも貢献できます

    一方、人の話を聞くことが好きな人は、周りの意見を尊重しすぎるあまり、場の雰囲気に流されやすい傾向にあります。例え明らかにおかしいことを言われても、反論できずになんとなく流してしまう人が多いのです。

    人に流されやすい人が多い中、場の雰囲気に流されずに物事や人の話を客観的に捉えられる人物は貴重な存在といえます。

    人の話を聞く仕事に就く3つの方法|先輩たちはどう探した?

    「人の話を聞く仕事」に就く3つの方法

    先ほども紹介したように、人の話を聞く仕事の種類はさまざま。そのため、「自分にマッチする求人をどうやって探したら良いのかわからない」という人も多いのではないでしょうか。

    大切なのは、求人を探すための手段を増やしておくこと。あらゆる方法で求人を探すことで、効率よく就活を進めることができますよ。

    ここからは、人の話を聞く仕事を探したことのある人たちの経験談を交えながら、人の話を聞く仕事に就く3つの方法を紹介していきます。しっかりと確認して活用できるようにしておきましょう。

    求人サイトで「人の話を聞く」と検索して仕事を探す

    求人サイトには多くの企業が求人情報を掲載しており、検索キーワードを使って求人を検索することが可能です。キーワードに「人の話を聞く仕事」やそれに関連する言葉を入力してみましょう。業種や職種を特定せずに、人の話を聞く仕事を見つけることができます。

    求人サイトによっては、フィルターやカテゴリーを利用して人の話を聞く仕事を絞り込んで検索できるものもあります。求人サイトなら、年収や勤務地などの他の条件と組み合わせて求人を検索できますよ。

    周りの目を気にせず、本当の自分の理想で求人を探せるのも、求人サイトのメリット。表示された求人の中から応募方法や詳細な要件を確認し、興味のある求人に応募してみましょう。

    ハローワークに相談する

    人の話を聞く仕事を探す際は、ハローワークに相談してみるのもおすすめです。ハローワークは国の公共職業安定所であり、求職者への支援や仕事の紹介を無料でおこなっています。

    近くのハローワークに足を運んで、相談カウンセラーや専門の担当者に自分の希望や能力を伝えてみましょう。それに沿った求人を紹介してもらえます。求人の紹介のほか、職業相談や履歴書の書き方・面接対策の指導、職業訓練や職業紹介などのサービスが充実しているのもハローワークの特徴です

    ハローワークにしかない求人もあるため、求人サイトと組み合わせて利用するのもおすすめですよ。

    就職エージェントに登録して求人を紹介してもらう

    就職エージェントは、求職者と企業を結びつける仲介役です。就職エージェントに登録して自身のスキルや希望条件を伝えると、専門のコンサルタントが自分にピッタリの求人を紹介してくれます。どんな種類の「人の話を聞く仕事」が向いているのか、深掘りしたうえで提案してもらえますよ

    就職エージェントの強みは、就活市場・転職市場の動向をリアルタイムで詳しく把握していること。企業とのやり取りもおこなってくれるため、自分で求人を探すよりも効率的に就活を進めることができます。

    みんなが試した「人の話を聞く仕事」の探し方をチェック!

    キャリアステージ編集部

    「人の話を聞く仕事」の求人を探したときに試したことを教えてください!

    S・K 4年制大学

    「人の話を聞く仕事」へのイメージがまだふんわりしている状態だったときは、興味のあるひとつの職種から類似の職種や企業を調べ、実際に求人票を読んでみるという流れを繰り返し、いくつかの職種を検討しました。持っていたイメージと実際が違うことも多く、とても勉強になりました。

    D・M 成城大学

    まずは、ネットなどでどういう職業があるのかを調べました。また、ちょっと興味がある職業から求人を探して仕事内容を見つつ、そこから派生して関連する求人も見るようにしていました。

    経験者に直撃! 気になる求人を見つけたら必ずチェックすべき3つの項目

    気になる求人を見つけたらまずチェックしたい項目

    就活生によくあるのが、内定がないことに焦って間違った判断をしてしまうこと。就活や転職では、焦って判断しても良いことは一つもありません。

    気になる求人を見つけたら、必ずここで紹介する3つの項目をチェックしましょう。事前に求人のチェック項目を理解しておくことで、「想像していた業務と違った」という事態を防ぐことができます。人の話を聞く仕事をしたことのある先輩たちにも、求人をチェックするときの視点について教えてもらいました。

    「人の話を聞くこと」が主な業務にあるか

    気になる求人を見つけたら、まずその仕事のメイン業務が「人の話を聞くこと」なのかどうかを確認しましょう。

    会社や機関に就職する限り、どんな仕事でも人と話す業務は発生します。しかし、中には「基本的には1人で黙々と作業、人と話すのは共有時や会議の際のみ」といった職種も存在するため、確認しておくのがおすすめです。

    仕事の説明や業務内容に「顧客対応」「コミュニケーション」といったキーワードが記載されている場合は、人の話を聞くことが求められる仕事である可能性が高いです

    メイン業務以外で任されそうな業務も受け入れられるものか

    人の話を聞く仕事を含め、多くの仕事ではメインの業務以外にも他の業務が発生します。事務作業や書類の作成、資料の作成などが挙げられるでしょう。

    人と話す仕事を探す際には、メインとなる人と話す業務以外に、どんな業務を任される可能性があるのかを事前に確認しておくのがおすすめ。人と話す業務が好きでも、それ以外の業務を苦痛に感じてしまう場合は、働くこと自体がストレスになってしまう可能性があるためです

    メイン業務以外の業務が自分に合っているか、受け入れられる範囲かを考えることが重要です。

    待遇や働き方など仕事内容以外の条件も納得できるものか

    仕事を選ぶ際には、給与や労働時間、福利厚生などの待遇面や、働き方に関する条件も重要です。求人を見る際には、これらの条件についてもきちんと確認しましょう。

    仕事内容に満足していても、待遇や働き方に不満があり退職してしまう人も少なくありません。自分のライフスタイルや希望に合わせて働けるか、納得のいく条件なのかをしっかりと考慮し、判断することが重要です

    参考にしよう! 「人の話を聞く仕事」を実際してみて感じたこと

    キャリアステージ編集部

    「人の話を聞く仕事」での就職を検討した際、もともと想像していた業務内容とギャップを感じた経験はありますか?

    S・K 4年制大学

    キャリアアドバイザー兼リクルーティングアドバイザーとして働いていました。入社前は正直、カウンセラーのようなイメージが強く、寄り添うことや一緒に考えることが大切になると考えていたのですが、入社後すぐに上司から「会社なので、あくまで営利団体、営業職としての意識を持ちなさい」と言われ驚きました。自分のモチベーションは人の役に立てることにあったので、その意識のバランスが取れるようになるまで少し苦労しました。

    D・M 成城大学

    新卒から営業職として働いていて思ったのは、意外にも、お客様にずばっと言わないといけないタイミングがあるということでした。正直最初はビビって言えなくて、なかなか商談が進まないことがありました。相手のためにはっきり言うのには勇気がいるので。そのマインドを身に付けるのに苦労しました。一方で、はっきり言えるようになるとさらに一歩お客様との関係を深めることができ、その後の仕事にも還元される点がとてもメリットに感じました。

    A・A 天理大学

    ストレッチトレーナーをしていましたが、想像よりもたくさんお客様とコミュニケーションを取ることができました。はじめは身体のことについての話がメインですが、何度も来てくれるお客様が大半なのでそういう方々とはプライベートな話もたくさんしました。ここまでお客様と仲良くお話できるとは思っていなかったので、とても楽しく働くことができました。

    正社員以外の道をチェック! 人の話を聞く仕事に就く方法

    正社員スタート以外で選べる人の話を聞く仕事に就く方法

    人の話を聞く仕事を探している人の中には、「人の話を聞く仕事に就職したいけど、未経験のため不安が残る」という人も多いです。しかし、人の話を聞く仕事に就く際、必ずしも正社員としてスタートする必要はありません。

    人の話を聞く仕事に就職するためには、正社員でスタートする以外にも、副業やフリーランス、アルバイトから始める方法があります。それぞれ詳しく解説しますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。

    副業からスタートする

    人の話を聞く仕事は、副業としても多く存在します。特にエンジニアやライター、通訳などは副業の求人も多く、実際に会社員をしながらそれらの業務を副業でおこなっている人も多いです。

    副業のメリットは、自分の本業や生活と両立しながら、興味のある仕事をスタートできること。万が一失敗しても、本業があるためリスクは最小限に抑えられます。副業は時間や負担の調整がしやすく、完全在宅で取り組める業務も多いため、隙間時間で経験を積みながらスキルを磨く良い機会になるでしょう。

    副業である程度の実績を残せば、フリーランスとしての独立や正社員としてのキャリアアップも目指せますよ。

    フリーランスとして仕事を探す

    ある程度のスキルを持っている場合、フリーランスという働き方を選ぶことも可能です。フリーランスとして独立した場合には、クライアントからの依頼やプロジェクトに参加し、業務委託という形で仕事をすることになります。

    フリーランスのメリットは、自身のスケジュールや仕事内容を自由に調整できること。家事や育児をしながら好きな時間だけ在宅で働きたいという方にもおすすめの働き方です。

    ただし、完全な未経験でいきなりフリーランスになるのはリスクが大きすぎます。フリーランスを目指す場合、まずは副業やアルバイトからスタートするのがおすすめです。

    正社員登用を目指して非正規から始める

    人の話を聞く仕事には、アルバイトや契約社員などの非正規雇用の求人も多数あります。まずは非正規雇用で働きながら、経験を積んで信頼を築き、正社員としての採用を目指すのも1つの手といえるでしょう。特に、カスタマーサポートや販売スタッフなどはアルバイトからスタートしやすい職種です。

    ただし、正社員としてのキャリアアップを目指すなら、就職する会社に正社員登用の制度があるかを必ず確認しましょう。求人サイトで「正社員登用あり」の条件で絞り込んで見るのもおすすめですよ。

    「人の話を聞く仕事」を目指す人へ先輩たちからアドバイス!

    S・K
    S・K
    4年制大学/文系学部
    ただ単に「人の話を聞きたい」だけでは仕事として成り立たない

    人の話を聞く仕事がしたい人は、きっと人の役に立つことや、課題解決のための提案にやりがいを感じる方が多いのではないでしょうか。私自身も人の悩みに寄り添う仕事がしたいと思いキャリアアドバイザー兼リクルーティングアドバイザーの仕事に就いたのですが、選考を進める中でこの仕事には営業職として利益を追う姿勢も大切なのだと知る場面がありました。当時私の中でこの仕事は支援やサポートのイメージが強く、営業や利益といった言葉とイコールになりづらかったのですが、実際の業務を経て「求職者や企業の役に立つこと=会社の利益にもつながる」のだと理解していきました。

    どんな仕事でも現実と理想の両方を理解することが大切
    就職や転職を考えたとき、多くの人が「会社」に所属する道を検討すると思います。「会社」は利益なくして運営できないので、ただ人の話を聞き「ありがとう」と言ってもらえれば良いというわけではありません。そこをきちんと理解した上で選考に臨んでいることを伝えられると、憧れや綺麗な面だけではなく、きちんと現実的にこの仕事を考えているという印象につながるように思います。

    きっと他の仕事でも、このような理想と現実のといった意識のバランスが大切になることがあるでしょう。目指している仕事について、いま一度見つめ直し、理解を深めてみていただけたらと思います。

    D・M
    D・M
    成城大学/経済学部
    相手に向き合うことが一番大切

    人の話を聞く仕事にとって一番大事だと思うのが、相手の立場になって物事を考えることです。相手の立場(役職、年齢、性別、国籍など)をもとに話し方を変えていく。そのようにしていくと本来相手が話したかったことを引き出せたり、相手が思っていなかった潜在的ニーズを引き出せたりもします。

    また、話し相手の一番の目的が「結論を出すこと」ではない場合もあります。いまは自分の状況を知ってほしいだけだという人もいるので、話を聞いただけで自分はほとんど何も喋ってないのにことが解決してしまうことも、ときにはありますね。

    正解がないことが「人の話を聞く仕事」の醍醐味
    このように正解がないのも人の話を聞く仕事の特徴です。私は正解がないから面白いと思っています。人の話を聞くのは神経を使いますが、慣れると相手の気持ちを理解できたり、洞察力も上がって人間関係全般もあまり苦労しなくなったのでやっていて良かったと思っています。

    数ある「人の話を聞く仕事」の中から自分に合った仕事を探そう

    この記事では、人の話を聞く仕事について基本情報や具体的な職種を紹介するとともに、人の話を聞く仕事に就くために求められるスキルや向いている人の特徴、求人を探す方法などを、経験者の生の声と併せて解説しました。

    「人の話を聞く仕事」といっても職種は多岐にわたり、それぞれ求められるスキルも異なります。そのため、履歴書や面接では、それぞれの職種で求められるスキルに合わせたアピールが必要不可欠です。傾聴力や質問力、理解力、共感力、提案力などはどの職種にも求められるため、今のうちから磨いておきましょう。

    理想のキャリアを叶えるためには、自分の理想を明確化することが大切。人の話を聞く仕事に就くためには、まずはどんな職種があるのかを理解し、自分に向いていそうなものを見つけることから始めましょう。

    編集責任者 伊東 美奈

    キャリアステージを運営するHR team(旧リアステージ)に新卒入社。キャリアアドバイザーとして1,500名以上の就活生を支援する傍ら、長期インターンサービスの立ち上げや人材開発業務を担当。マーケティング事業に異動後、理系学生の就活支援メディア「Digmedia」の編集長・エントリーシート共有プラットフォーム「イールック」の運営責任者を務める プロフィールをみる