総合職と一般職どっちが自分に向いてる? 体験談から違いや選ぶコツをチェック
企業によって、「総合職」や「一般職」、「営業職」や「企画職」などさまざまな採用区分があります。
そのなかでも総合職と一般職は、仕事内容や待遇、入社後のキャリアなどが異なるため、自分に適した仕事選びをするうえで、それぞれの違いを理解することがとても重要です。
総合職と一般職の違いをよく理解しないまま企業にエントリーすると、入社後にミスマッチを起こし仕事にやりがいを感じられなくなるかもしれません。
しかし、実際には総合職と一般職の違いがわからず、どのように就職活動を進めるべきか悩んでいる人も多いのではないでしょうか。
この記事では、総合職と一般職の違いや迷ったときの選ぶコツを、就職活動の経験がある先輩たちの体験談を交えて解説していきます。自分にとって最適なキャリアを選び、後悔のない就職活動をしたい人は、ぜひ参考にしてくださいね。
就活生の5大不安を解決!オススメのツール5選
① 周りの皆がどれくらい就活準備をしているのか気になる…
→「就活力診断テスト」がオススメ
自分のレベルを知ると周りとの差が見えてくる!
② どの業界が自分に合っているかわからない…
→「適職診断」がオススメ
30秒で避けるべき仕事がわかる!
③ ほかの学生に勝てる自己PRが見つからない…
→「自己PR作成ツール」がオススメ
4つの質問であなたの自己PRをより魅力的に!
④ 面接で上手く答えられるか不安…
→「面接力診断テスト」がオススメ
模擬面接で苦手に徹底対処!
⑤ WEBテストで合格点が取れそうにない…
→「WEBテスト対策問題集」がオススメ
玉手箱・SPI-WEBの頻出問題を網羅!
総合職と一般職が分けられているのはなぜ?
企業の採用区分が総合職と一般職に分けられたきっかけは、1985年に制定された「男女雇用機会均等法」です。
この法律によって、働く人を性別ではなく能力や実績で評価すべきという考え方が広まり、総合職と一般職という2つの採用区分が導入されました。
もともと男性と女性を区別して応募している企業が多い傾向があったところに、厚生労働省が男女雇用機会均等法を制定し、社員の募集・採用や配置・昇進などについて性別を理由に差別することを禁止しました。
法律制定と同時に導入を推進されたのが、総合職や一般職を含む「コース別雇用管理制度」です。企業が労働者の能力や適性、成果に基づく評価をおこなうことで、男女ともに個人の希望に応じた好きな働き方を選べるようになりました。
「一般職は女性のみ」「総合職は男性のみ」などと性別を限定した募集は禁止されているため、多くの人が理想のキャリアプランを実現しやすい状況に変わりつつあります。総合職と一般職、どちらか自分の適性に合う職種を選ぶことで、それぞれが自分の持つ能力を仕事で発揮しやすくなっているといえるのです。
経験者が語る! 総合職と一般職の5つの違い
総合職と一般職が異なる職種だと理解しているものの、具体的にどのような違いがあるのかイメージしにくい人も多いでしょう。
ここでは、総合職と一般職における5つの違いを、実際に就職した先輩たちの体験談付きで解説します。
総合職と一般職の5つの違い
- 仕事内容
- 給料
- 転勤や昇進スピード
- 男女比
- 採用方法
自分の適性や理想のキャリアプランに合う仕事はどちらか、体験談も参考に考えてみてください。
①仕事内容
総合職の仕事内容は企業を支えるコア業務が中心で、一般職は事務作業や顧客対応などのサポート業務を担う点が大きな違いです。
総合職は、将来の管理職・幹部候補として期待されることが多いため、営業・企画・人事・経理など幅広い業務を経験してキャリアを積みます。総合職は仕事の責任が重く、トータルの業務時間も長くなりがちですが、企業のリーダー的存在として活躍する機会をたくさん得られるでしょう。
一般職は、主に総合職のサポート役として細かいタスクをこなしていく職種です。事務作業が多く、企業の売上に直接大きな影響を与えるポジションではないものの、総合職が円滑に業務を進めるうえで重要な役割を果たします。
企業によって差はありますが、仕事量や業務時間は総合職よりも一般職のほうが少ない傾向があります。
このことから、一般職は結婚・出産・介護など、ライフスタイルの変化に合わせて働きやすい職種だといえるのです。
総合職と一般職でスキルアップにつながりやすいと感じたのは?
②給与
給与は一般職より総合職のほうが高く、勤務年数が長くなるにつれて支給額の差も大きくなる傾向があります。
厚生労働省が2023年度に実施した「令和5年賃金事情等総合調査」では、大卒者の初年度における平均年収が総合職234万円、一般職205.5万円だと明らかになりました。
勤務年数が8年を超えると、平均年収が総合職327.1万円に対して一般職253.2万円と、73.9万円の差が開きます。
総合職は管理職・幹部に昇進する可能性もあるため、さらなる年収アップが期待できるでしょう。働くうえで年収・昇進を重視する人は、総合職を選ぶと理想のキャリアに大きく近づけるかもしれません。
就活生に聞くリアルなお給料事情……!
総合職と一般職の基本給はどれくらいですか?
一般職で昨年入社した先輩は「給料は20万もない」と言っていたので、手取りにすると18万くらいのだと思います。ただ、残業は少なく、有休も取りやすいのでプライベートは充実していると言っていましたね。 一方、大手IT企業の総合職に入社した先輩は、初年度で給料が20万を超えていました。そのうえ、残業もそんなに多くはないとのことで、意外に感じたことがあります。
私が知っている範囲だと、一般職で入社した方の基本給は18万円でした。 その方のお話を聞くと業務内容とのバランスで納得しているようで、プライベートも満喫しているという印象でした。
一般職で入社されたゼミの先輩によると、「給料は20万もなかった」と聞きました。 しかし、業務量に支払われている対価が同じくらいだということで、支給額には満足しているようでしたね。
③転勤や昇進スピード
転勤の機会は総合職のほうが多く、昇進スピードも一般職に比べて早い傾向です。
総合職は転勤がない場合でも、企業を引っ張る存在として活躍する将来を見すえ、幅広い業務を理解するために社内異動を命じられる可能性があります。
将来の活躍を期待される分、異動先で成果を上げれば重要な役職に昇進するチャンスを得られるでしょう。
一般職はサポート業務が中心になるため、異動や転勤の機会は少なく、昇進スピードも遅めです。社内異動があったとしても、仕事内容はあまり変わらないことが予想されます。
仕事に対して意欲的に取り組み、着実にキャリアアップしたい人には総合職、環境を変えず安定的に働きたい人には一般職がおすすめといえます。
入社後はどれくらいのペースで転勤・昇進があるのか、ご自身や身近な人の体験談を教えてください!
父の友人ですが、大手の総合職で海外転勤もありました。中国へ数年間転勤して、日本に戻り、また転勤と、転勤を繰り返していました。 昇進は30代後半から顕著だったと聞きましたが、昇進と共に転勤する回数も増えていったそうです。
私の友人の先輩は入社5年で3か所ほど転勤していました。そのうちの一カ所は海外で、上海支店だと聞いています。
私の先輩の会社は全国転勤があり、3〜5年のペースで転勤があるそうでした。 昇進は1年に一度の評価で決まるようで、入社から5年程度で皆が一斉に昇進していき、それ以降はキャリアビジョンに応じて昇進のスピードが変わるそうです。
④男女比
厚生労働省が正社員・正職員について職種別に調査した結果によると、総合職は男性の割合が、一般職は女性の割合が高くなっています。また、「限定総合職」という職種に就いている人もいるようです。
「限定総合職」とは、勤務地を特定の地域に限定して働く総合職のことです。限定総合職は、女性のほうが高い割合を占めています。
総合職 | 限定総合職 | 一般職 | |
---|---|---|---|
男性 | 53.0% | 9.3% | 31.1% |
女性 | 38.6% | 13.6% | 43.5% |
限定総合職は、一般的に、異動や転勤が少ない環境下で無理なくキャリアアップを目指せます。そのため、子育てや介護など家庭の事情などで転居を希望しない人にとっては、私生活と両立しやすい選択肢となるでしょう。
⑤採用方法
企業によっては、総合職と一般職の選考方法や採用スケジュールが異なる場合があります。
一般的には、総合職の採用活動を先に始める企業が多い傾向です。総合職の面接回数を一般職より多めに設定する企業もあります。
総合職と一般職の採用活動を同じタイミングで開始する企業も少なくありません。書類選考や面接のほかに企業独自の試験を設けている場合もあるため、応募先の採用情報を事前にチェックし、それに応じた対策を進めましょう。
職種を考慮した就職活動に向けて「いつから・どのように」対策した?
私は、3年の夏頃から本格的に就職活動に向けて動き始めました。まず、学校内で開催された就活講座に参加し、就活の取り組み方やメンタルの保ち方を学ぶようにしました。私は就活に対して恐怖心があったため、まずは身近な学内イベントから参加し、就活に対する恐怖心を和らげようと動くことを意識していました。
また、選考の中で意識したことは、自分の中で「譲れない条件」を持っておくことです。私は完全週休2日制と勤務地は妥協できなかったため、それが揃っていなければ、ほかの条件が良くても選考に進まない判断をしていました。
一般職を希望する友人は、「とにかくどの分野・職種でも活用できるオールマイティーな資格」を取得することから、就職活動を始めていました。たとえば、MOS(マイクロソフト オフィス スペシャリスト)や日商PC検定2級、簿記などです。早くから一般職を志望すると決めていたので、ExcelやWordについても、民間の講座などを積極的に活用してスキルを高めていた印象です。
さらに、「電話が苦手では務まらないから」と、コールセンターのアルバイトもこなし、コミュニケーション能力もずば抜けていました。コールセンターでは、「クレーム内容の度合いを判断する能力」も必要なようで、実際大学の研究などで問題が生じた際は、「何から優先すべきか?」を考えられるスキルも優れていると感じました。
アルバイトをとおして早いうちから一般職のスキルを活用するのも手だなと、見ていて感じました。
この記事では、就職に有利になりやすい資格を一挙に紹介しています。就活経験者の生の声も参考にしつつ、どんなスキルを高めるか検討してみてくださいね。
就活において、面接は企業の担当者と互いの理解を深めるための特に重要なプロセスです。次の記事では、面接の受け答えで意識すべきポイントを詳しく解説しているため、面接に苦手意識を感じている人や、担当者に好印象を残したい人は、ぜひチェックしてみてください。
どっちが自分に合ってる? 総合職と一般職で迷ったときに選ぶコツ
総合職と一般職にはさまざまな違いがあることを理解しても、どちらが自分に合っているのか、どのように選ぶべきか迷ってしまいますよね。
総合職と一般職で迷ったときは、自分の適性や理想のキャリア・ライフプランを明確にして、仕事内容や給与・待遇面などとマッチする仕事を選ぶのがおすすめです。
ここからは、総合職と一般職で迷ったときの選ぶコツを2つ解説します。先輩たちのアドバイスも参考に、自分の適性や価値観を深掘りしてみてください。
あなたの周りでは、どのような人がそれぞれ総合職・一般職に就いていますか?
ルーティーン的な仕事が得意で、自分のペースで働きたい方は、一般職に就いているパターンが多かったです。 逆にキャリアアップを望んでいる方は総合職に就く印象があります。
自分の適性から判断する
総合職と一般職のどちらを選ぶか迷ったときは、自分の適性から判断しましょう。
仕事における適性とは、職種別に求められる性格や能力のことです。自己分析をおこない、総合職・一般職それぞれで活かせる能力があるか、価値観や性格が合っているかを考えることで自分の適性を見極められます。
参考として、ここでは総合職・一般職に向いている人の特徴を紹介します。以下に挙げる特徴のどちらにより多く当てはまるかを確認しつつ、自分の強みや発揮できる能力を整理するための自己分析も進めましょう。
次の記事では、自己分析の方法や就活に活かすためのコツを詳しく解説しています。ぜひチェックしてみてください。
総合職に向いている人
総合職に向いている人の特徴は、主に以下の5つです。
総合職に向いている人
- 幅広い業務を経験してスキルを伸ばしたい人
- リーダーシップを発揮して企業を引っ張る存在になりたい人
- キャリアアップをしたい人
- より高い給与・評価をもらいたい人
- 異動や転勤が多くてもあまり気にならない人
成長意欲が強く、仕事を通して専門性やマネジメント能力などを伸ばしたい人には、総合職が向いているといえます。
異動や転勤をいとわない人であれば、さまざまな場所で幅広い業務経験を積み、早いスピードで管理職や幹部に昇進できるでしょう。
重要度の高い仕事に挑戦したい、将来的に事業の中心を担いたい人には総合職がおすすめです。
総合職ではどんなスキルを求められるの?
総合職に求められるスキルや、どのような点をアピールすると良いのか教えてください。
自主的に学べる人や行動できる人は総合職に向いていると思うので、そのあたりをアピールできると良いと思います。
総合職を志望する場合、一つのことではなく、複数のことに興味を持って行動できるスキルがあると良いと思います。 総合職はさまざまな職に就く可能性があるので、「自分が現時点で興味の強くない部署に配属されても大丈夫だ」という点をアピールすると良さそうです。
一般職に向いている人
一般職に向いている人の特徴は、主に以下の5つです。
一般職に向いている人
- 第一線で活躍するより誰かをサポートする仕事が好きな人
- ワークライフバランスを充実させたい人
- 異動・転勤をなるべくせず同じ環境で働き続けたい人
- 一つの作業をコツコツとおこなうのが得意な人
- 高い年収・キャリアアップの優先順位があまり高くない人
仕事内容や環境の変化を求めず、安定的に働き続けたい人には一般職が向いています。一般職は総合職の業務をサポートする重要な役割を持っているため、周りの助けになりたい人はやりがいを感じられるでしょう。
高い給与をもらえなくても良いので趣味の時間を大切にしたい、サポート役に徹したいという人は、一般職での応募を検討してみてください。
一般職にはどんなスキルが求められるの?
一般職にはどのようなスキルが求められますか?
一般職は、総合職よりも転勤や転属が少ないところが多いため、人と柔軟に付き合えるスキルが大事だと思います。 私の友人の場合は「一般職として、業務を支える存在でありたい旨」をアピールしていましたね。
一般職を志望するときは、柔軟性をアピールしました。各部署と連携することも多いため、「何を優先して仕事をするのか」を柔軟に考えられることをアピールできると良いと思います。
各職種でどのような特徴を持つ人が向いているといえるか、OB・OG訪問で先輩社員に聞いてみるのもおすすめです。この記事を読みながら、OB・OG訪問
理想のキャリア・ライフプランから選ぶ
総合職と一般職で迷ったときは、理想のキャリア・ライフプランを明確にし、将来の目標を実現するために適している仕事を選ぶのもおすすめです。
将来仕事で何を達成したいのか、どのような人生を歩みたいのかを明らかにすることで、自分が理想とする働き方や生活を実現できる仕事を選べます。
たとえば、企業の中心的存在となって売上に貢献したい人は、将来の管理職や幹部候補として期待される総合職が向いている可能性があります。
家族との時間を生活の軸にしたい人は、総合職より一般職のほうが理想の生活を実現できるかもしれません。
このように、将来の理想像や目標を具体化し、達成するために何が必要なのかを考えることで、総合職・一般職のどちらを選ぶべきか見えてくるでしょう。
内定者たちはどんなキャリアプランから総合職・一般職を選んだ?
どのようなキャリアプラン・ライフプランを実現させるために総合職や一般職を選びましたか?
希望業界におけるジェネラリスト的な立ち位置を目指していたので、総合職を希望しました。
自分に向いていると思う仕事が、本当に向いているかわからなかったため、可能性を広げるという意味で総合職を志望していました。 ただ、全国転勤が嫌だったので、エリア転勤の総合職がなければ、一般職を志望していました。
総合職を志望していました。自分の将来像から考えて、安定した収入を得られる仕事に就きたかったからです。
キャリアビジョンについて、いまいちイメージが湧かないという人はこの記事も読んでみてくださいね。社会人の声もヒントにしつつ、将来について考えてみましょう。
私はこう選びました! 総合職と一般職で迷った先輩たちの体験談を紹介
総合職と一般職で迷った先輩たちは、何を基準に、どのような選択肢をとったのでしょうか。ここでは、就職活動の先輩たちが総合職と一般職で迷ったときに取った行動や、選び方のアドバイスを紹介します。
後悔のない選択ができるよう、参考にしてみてくださいね。
総合職より一般職を選んだ先輩によると、「人間関係の構築」と「責任の重さ」の面で総合職と一般職のどちらを選ぶべきか悩んだと言っていました。もともと人間関係で悩みやすい体質だったのを理由に一般職を志望し、就職後も「この選択で良かった」と話していたのが印象的でした。
先輩曰く残業や仕事上の無理な付き合いはほとんどなく、プライベートが充実していると言っていましたね。そんな先輩に、なぜ総合職を目指さなかったのかと改めて聞いてみると「総合職は責任が重いから」とも言っていました。仕事でミスをした際の詰められ方に差があるようです。
在宅ワークでプライベートの時間を確保できる総合職も
ただ、総合職で働く人がプライベートの時間がなく、人間関係でも苦労をするのかと言うと案外そうでもなかったようで、なかには在宅ワークをしている社員もいたようで、先輩も驚いていました。
そこで、「働き方改革のおかげか、そんなに差がないなら総合職もありだったかもしれないですね?」と聞きましたが、「やはり責任の重大さが違うし、総合職でバリバリ働くと、残業をしたあとに『飲みニケーション』が必要だったりするし、一般職で良かったと思う」と言っていたので、自分に合った選び方をすべきだなと感じました。
私が総合職と一般職で迷った時に出てきた問題は、「給料と勤務地」でした。総合職の方が高い給料をもらえるというのが世間一般的な話だとは思いますが、その分転勤などもついて回るので、どちらを取るかで迷っていました。
給与を多くもらえる総合職のほうが人気は高め
ただ結果として、総合職の方が給与も高いので総合職を選ぶ方が多いのではないでしょうか。周りの友達も、最初のうちは「転勤がないから一般職を選ぶ」という人も多かったですが、最終的には総合職で就職した人もいます。
総合職と一般職を選ぶときは3つのポイントに気をつけよう
総合職と一般職で迷ったとき、「併願応募しよう」「入社後にキャリアチェンジしよう」と考える人は多いかもしれません。それも選択肢の一つですが、次の3つのポイントには気をつけながら希望職種を定めていきましょう。
総合職と一般職を選ぶときに気をつけるポイント
- 同一企業だと併願できないケースがある
- キャリアチェンジがしにくい企業もある
- 近年は一般職をなくす傾向が見られる
上記を参考に企業の採用・雇用形態を確認し、どのように就職活動を進めるか検討してみてください。
①同一企業だと併願できないケースがある
企業によっては、同一企業で総合職と一般職を併願できないケースがあります。「面接慣れするために一般職を受けたら総合職に応募できなくなった」などの事態に陥らないよう、応募前に募集要項をチェックしましょう。
ただ、基本的に多くの企業では総合職と一般職をそれぞれ募集する場合の併願が可能です。たとえば、日本郵政グループの採用情報を見ると、日本郵政で総合職と一般職の併願を認めていることがわかります。
総合職と一般職を併願する場合は、面接時に併願理由を聞かれるかもしれません。「入社できればどちらの職種でも良い」という理由では、仕事に対する意欲が伝わりにくく選考に不利に働く可能性があるため、それぞれの職種で自分が発揮できる能力をアピールしましょう。
総合職と一般職を併願する際のポイントを体験談からチェック
総合職と一般職を併願しようと思っても、どのように対策するのか、就職活動で不利にならないか気になる人もいますよね。
実際に総合職と一般職を併願した先輩はどうやって就職活動を進めたのか、ここでチェックしてみましょう。
私は、長く勤めることを意識して考えたときに、全国転勤に対して抵抗感があったため、総合職と一般職を併願していました。
併願して良かった点は、勤務地を重視して就活ができた点です。総合職であっても、エリア総合職であれば全国転勤ではないため、そこが魅力的に感じました。
一方で苦労した点で言えば、一般職と総合職では、給与や待遇の差があるため、勤務地の次に優先したいことは何なのかを考えることに悩みましたね。
②キャリアチェンジがしにくい企業もある
一般職から総合職へ、総合職から一般職へのキャリアチェンジがしにくい企業がある点にも注意が必要です。
長期的に企業で働き続けると、最初は総合職でもライフサイクルの変化から一般職に変更する必要性が出てくる場合があります。年収・スキルアップを目指して一般職から総合職へのキャリアチェンジを考える人もいるでしょう。
しかし、企業に職種変更の制度が整っていなければ希望に応じたキャリアチェンジを実現できず、転職を余儀なくされるかもしれません。
将来的にキャリアチェンジを見すえている人や、総合職か一般職か決めるのが難しい人は、職種変更の制度がある企業を選ぶのがおすすめです。
就職活動を始める前には理想のキャリア・ライフプランを明確にし、中長期的な視点で自分に適している職種を選ぶことも大切です。
③近年は一般職をなくす傾向が見られる
近年は大手企業で一般職の廃止や、総合職と一般職を統合する動きが見られます。そのため、一般職で応募しようと思っても企業によっては総合職しか採用枠がなく、希望の仕事につけないかもしれません。
たとえば、三井住友銀行では2020年から一般職にあたる「ビジネスキャリア職」を廃止し、現在は総合職と8つのコースから好きな職種を選ぶ形態をとっています。
東京海上日動でも、採用枠を「総合職」「SPEC総合職」「エリア総合職」の3つに限定し、一般職をなくした形で採用活動をおこなっているのが特徴です。
このように、企業では総合職と一般職の区別をなくし総合職に一本化する傾向があります。一般職での就職を考えている人は、応募先に企業がどのような採用枠を設けているか事前にチェックしましょう。
総合職や一般職と何が違うの? 事務職や専門職の仕事内容
就職活動について調べると、総合職や一般職のほかに「事務職」や「専門職」などの言葉を目にすることがあります。
より自分の適性に合った仕事を選ぶためにも、事務職と専門職の仕事内容や総合職・一般職との違いを押さえておきましょう。
事務職とは
事務職とは一般職に含まれる職種で、データ入力や書類作成・処理、電話・来客対応など企業活動をサポートする業務全般を担います。仕事内容や給与、異動・転勤の有無や昇進スピードについては一般職と同様です。
事務職には、基本的な事務作業をおこなう「一般事務」や、入出金管理・給与計算など企業のお金を扱う「経理事務」など、さまざまな種類があります。
企業の雇用管理にかかわる「人事事務」、事務作業のほか施設・備品管理をおこなう「総務事務」も事務職の一種です。
自分に適性に合った仕事につくためには、企業が募集している事務職(一般職)の仕事内容を応募前に確認しましょう。募集要項に記載が見られない場合は、企業に直接問い合わせることも入社後のミスマッチを防ぐためには大切です。
事務職に興味を持っている人は、この記事も参考になるはずです。事務職の志望動機の作成術を、例文とともに学びましょう。
専門職とは
専門職とは、業務を遂行するための資格や専門知識が求められる職種のことです。代表的な専門職には「医師」「弁護士」「公認会計士」などがあります。
総合職や一般職との大きな違いは、特定分野に関する豊富なスキル・経験が必要になる点です。高度な知識や技術が求められる分、専門職の給料は総合職・一般職に比べて高い傾向にあります。
ただし、医師や弁護士のように大学で必要な単位を修得し、国家試験に合格しなければならない専門職もあるため、就職の難易度は高めです。
免許や資格がなくても専門職の仕事をしたい人には、エンジニアやコンサルタントなどがおすすめです。免許・資格が不要な専門職は未経験者でも採用する企業があるため、入社後に経験を積むことで専門スキルを伸ばせます。
総合職と一般職で迷うときは自己分析を徹底して理想のキャリアを実現しよう!
総合職と一般職で迷うときは、それぞれの違いを踏まえたうえで自己分析をおこない、自分の能力や性格、価値観に合う職種を選ぶことが就活を成功させるためのコツです。
それでも迷う場合は、総合職と一般職の併願や入社後のキャリアチェンジを見越して動くのも選択肢の一つですが、企業によっては、想定どおりのキャリアパスが歩めない場合もあるため注意してくださいね。
自己分析を徹底し、理想の働き方や生活を実現できる仕事を選ぶことで、入社後も自分の能力を最大限発揮しながらいきいきと社会人生活を送りましょう。
総合職と一般職の最も大きな違いは、仕事内容・働き方・キャリアの築き方の3つと言えます。
たとえば、多くの会社では、総合職の仕事内容として「企画・営業・戦略策定」などが挙げられています。一方、一般職の仕事内容は「運用・準備・事務」などの、いわゆるオペレーショナルな仕事が挙げられます。
そのため、総合職では創造力や論理的思考力など、一般職では正確性や慎重性などが求める素質として当てはまることが多いです。自己分析を通して得られる強みや性格から、どちらの業務内容が自分に合っているのかを考えてみても良いですね。
条件や働き方から自分に合っている仕事を選ぼう
また、一般的に総合職は一般職よりも給与水準が高い分、転勤や残業がより多く発生する傾向にあります。
そのため、バリバリ仕事に打ち込みながらキャリアを築いていきたい人は総合職、仕事と同じくらい家庭やプライベートにも時間を割きたいという人は一般職が向いているかもしれません。
就活力診断テストはもう使いましたか?
「就活力診断テスト」では、十分な就活準備ができているかがわかります。就活マナーや、就活への心持ちなど、不安がある人は自分のことを客観視してみましょう。
面接力39点以下だと...就活のやり方を再検討することが必要ですよ。
\今すぐ!無料で就活力を診断しよう!/
診断スタート(無料)
インターンで総合職と一般職の両方を経験しましたが、スキルアップにつながったと感じたのは一般職の方でした。
一般職の場合、知識を幅広く熟知しておかなくてはならないと感じたからです。電話応対力、表やパワーポイントなど資料作成のセンス、多くの仕事を同時にこなすマルチスキル、各部署との関係構築力が必要だったため、社会人としての基礎的なスキルが身に付くのではないかと思います。
一方で総合職では、企業の要として「どう活躍できるか?」が問われているような気がしました。
市場動向を考察したうえで、現在の状況をどう好転させられるかが見られているため、今あるスキルをさらに専門的に飛躍させることが必要だと思います。私は、自分の発想力を伸ばすことができたので、インターン前後で成長ができたなと感じました。
どちらにしてもやりがいはありましたが、私個人としては一般職の方があっていたなという印象を受けました。